JPH08337253A - チャック付積層袋および圧縮収納袋 - Google Patents

チャック付積層袋および圧縮収納袋

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JPH08337253A
JPH08337253A JP16704995A JP16704995A JPH08337253A JP H08337253 A JPH08337253 A JP H08337253A JP 16704995 A JP16704995 A JP 16704995A JP 16704995 A JP16704995 A JP 16704995A JP H08337253 A JPH08337253 A JP H08337253A
Authority
JP
Japan
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ethylene
bag
density
polymer
weight
Prior art date
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Pending
Application number
JP16704995A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Kawabe
清 川辺
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明性や気密性などに優れたチャック付ポリ
エチレン系樹脂積層袋および透明性に優れた気密性を有
する衣類または布団用収納袋を開発する。 【構成】 密度0. 94g/cm3 以上の高密度ポリエ
チレン50重量%以上と、密度0. 86〜0. 94g/
cm3 未満のエチレン・α−オレフィン共重合体および
高圧ラジカル重合法によるエチレン(共)重合体から選
ばれた少なくとも1種のエチレン系(共)重合体50重
量%以下の樹脂組成物からなる芯層と、前記エチレン系
(共)重合体からなる内外層から形成した積層体からな
る袋体の開口部に雄爪および雌爪からなる合成樹脂製チ
ャックを形成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はチャック付積層袋および
圧縮収納袋に関するものであり、更に詳しくは、透明
性、気密性、ガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さ等に
優れた熱可塑性樹脂チャック付積層袋およびそれを用い
た圧縮収納袋に関するものである。このような透明性と
気密性にすぐれた熱可塑性樹脂製チャック付積層袋は食
品、医薬品、工業製品、雑貨等の再開閉可能な包装袋と
して広く用いられ、特に食品の長期保存用包装、流動体
の食品や薬品等の包装容器、空気に触れると発錆する金
属類の包装、防虫、防黴を目的とした衣類等の包装、あ
るいは衣類や布団等の脱気圧縮保存するための圧縮収納
袋等に広く用いられる。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエチレン系樹脂は、容器、包
装材、包装袋等の種々の分野に広く用いられており、チ
ャック付包装袋も周知である。例えば特公昭59−29
500号公報、特公昭60−50663号公報、特開昭
58−171347号公報、特開昭61−203354
号公報等が挙げられる。これらチャック付包装袋は、一
般的には単層フィルムで構成され、低密度ポリエチレン
(LDPEと称す)、線状低密度ポリエチレン(LLD
PEと称す)、高密度ポリエチレン(HDPEと称す)
等のポリエチレン系樹脂が用いられている。しかし、L
DPEは透明性に優れるものの、ガスバリヤー性や耐衝
撃性が劣り、腰が弱いという欠点を有している。また、
LLDPEは、耐衝撃性に優れるものの透明性、ガスバ
リヤー性、腰の強さが不十分である。さらに、HDPE
は、ガスバリヤー性、腰の強さに優れるものの、透明性
が悪く、耐衝撃性が不十分であるという問題点を有して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
性、ガスバリアー性、気密性、耐衝撃性、腰の強さ等に
優れたチャック付積層袋、およびそれを用いた透明性、
ガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さ等の特性を保持
し、かつチャック部の気密性が高く、安価な圧縮収納袋
を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の問
題点を解消するために鋭意検討した結果、特定の樹脂を
組み合わせた積層フィルムからなる袋体に熱可塑性樹脂
製チャックを形成することにより上記目的を達成し本発
明に到達した。
【0005】すなわち、本発明の第1の発明は、密度
0. 94g/cm3 以上のHDPE100〜50重量%
と密度0. 86〜0. 94g/cm3 未満のエチレン・
αーオレフィン共重合体および/または高圧ラジカル重
合法によるエチレン(共)重合体から選ばれた少なくと
も1種のエチレン系(共)重合体50重量%までの樹脂
組成物を中間層とし、前記エチレン系(共)重合体を内
外層とする積層体からなる袋体の開口部に、雄爪および
雌爪を有する熱可塑性樹脂製チャックを形成してなるこ
とを特徴とするチャック付ポリエチレン系樹脂積層袋を
提供するものであり、本発明の第2の発明は、密度0.
94g/cm3 以上のHDPE100〜50重量%と密
度0. 86〜0. 94g/cm3 未満のエチレン・α−
オレフィン共重合体および/または高圧ラジカル重合法
によるエチレン(共)重合体から選ばれた少なくとも1
種のエチレン系(共)重合体50重量%までの樹脂組成
物を中間層とし、前記エチレン系(共)重合体を内外層
とする積層体からなる袋体の開口部に、雄爪および雌爪
を有し、かつ該雌爪内壁にシール材を設けた熱可塑性樹
脂製チャックを形成してなることを特徴とするチャック
付積層袋を提供するものであり、本発明の第3の発明
は、密度0. 94g/cm3 以上のHDPE100〜5
0重量%と密度0. 86〜0. 94g/cm3 未満のエ
チレン・α−オレフィン共重合体および/または高圧ラ
ジカル重合法によるエチレン(共)重合体から選ばれた
少なくとも1種のエチレン系(共)重合体50重量%ま
での樹脂組成物を中間層とし、前記エチレン系(共)重
合体を内外層とする積層体からなる袋体の開口部に、雄
爪および雌爪を有し、所望により該雌爪内壁にシール材
を設けた熱可塑性樹脂製チャックを形成してなることを
特徴とする圧縮収納袋を提供するものである。
【0006】
【作用】本発明のチャック付積層袋は、密度0. 94g
/cm3 以上のHDPEを主体とする中間層と、密度
0. 86〜0. 94g/cm3 未満のエチレン・α−オ
レフィン共重合体または高圧ラジカル重合法によるエチ
レン(共)重合体から選ばれた少なくとも1種のエチレ
ン(共)重合体を内外層とした積層体からなるチャック
袋で構成されているため、密度0. 94g/cm3 以上
のHDPEを主体とする樹脂を中間層としているにもか
かわらず、予測し得なかったほどの透明性を備え、かつ
ガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さ等にすぐれ、また
チャックの高いシール性により気密性に優れたチャック
付積層袋が得られた。雌爪内壁にシール材を設けた熱可
塑性樹脂製チャックを用いることにより、チャックのよ
り高いシール性によりより気密性に優れたチャック付積
層袋が得られた。上記のチャック付積層袋を用いた圧縮
収納袋は、透明性、ガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強
さ等の特性を保持し、かつチャック部の気密性が高く、
安価となる。
【0007】以下図面を参照して本発明を更に詳述す
る。図1は本発明の一例のチャック付積層袋の平面図を
示したものである。図1に示すごとく本発明のチャック
付積層袋は、袋体1の開口部2の近傍に、雄爪と雌爪を
有する熱可塑性樹脂製チャック3を1〜複数列設けてな
るものである。図2は、図1のA−A切線の積層フィル
ム1aの断面図を示したものである。4は内外層、5は
中間層である。図1または2において、本発明の袋体1
は、密度0.94g/cm3 以上のHDPE100〜5
0重量%と密度0.86〜0.94g/cm3 未満のエ
チレン・α−オレフィン共重合体および/または高圧ラ
ジカル重合法によるエチレン(共)重合体から選ばれた
少なくとも1種のエチレン系(共)共重合体50重量%
までの樹脂組成物よりなる中間層5とし、前記密度0.
86〜0.94g/cm3 未満のエチレン・α−オレフ
ィン共重合体および/または高圧ラジカル重合法による
エチレン(共)重合体から選ばれた少なくとも1種のエ
チレン系(共)重合体を内外層(4,4)とした積層フ
ィルム1aで構成されている。
【0008】上記中間層を形成する密度が0.94g/
cm3 以上のHDPEとは、公知のチーグラー触媒等を
用いて、スラリー法、溶液法または気相法による公知の
プロセスにより製造されるエチレン単独重合体またはエ
チレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体
およびそれらの混合物であって、具体的なα−オレフィ
ンとしては、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1
−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ドデセ
ン等を挙げることができる。これらのα−オレフィンの
うち特に好ましいのは、炭素数4〜10、さらに好まし
くは炭素数4〜8のα−オレフィンである。
【0009】HDPEの密度は、0.94〜0.98g
/cm3 、好ましくは、0.95〜0.97g/cm3
の範囲で、メルトフローレート(以下、MFRと称す)
は、0.1〜30g/10分、好ましくは0.5〜20
g/10分の範囲から選択するのがよい。密度0.94
g/cm3 未満では、腰の強さが損なわれる可能性があ
り、密度0.98g/cm3 を超えるものは、工業的に
生産することが困難である。また、MFRが、0.1g
/10分未満では成形加工性が劣り、30g/10分を
超える場合は耐衝撃性が低下する。
【0010】本発明の中間層または内外層に使用される
エチレン系(共)重合体とは、密度が0.86〜0.9
4g/cm3 未満のエチレン・α−オレフィン共重合体
および/または高圧ラジカル重合法によるエチレン
(共)重合体から選ばれた少なくとも1種のエチレン系
(共)重合体である。
【0011】上記密度が0.86〜0. 94g/cm3
未満のエチレン・α−オレフィン共重合体とは、チーグ
ラー系触媒等を用いる高・中・低圧法およびその他の公
知の方法によるエチレンと炭素数3〜12のα−オレフ
ィンとの共重合体で、密度が0.86〜0.91g/c
3 未満のエチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレ
ン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム等のエチレン−α
−オレフィン共重合体ゴムおよび密度が0.86〜0.
91g/cm3 未満の超低密度ポリエチレン(以下VL
DPEと称す)、および密度が0.91〜0.94g/
cm3 未満のLLDPEを包含する。上記具体的なα−
オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1
−ドデセンなどを挙げることができる。これのうち好ま
しいものは1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1
−ヘキセン、1−オクテン等が挙げられる。
【0012】上記チグラー系触媒によるLLDPEと
は、密度が0.91〜0.94g/cm3 未満の範囲に
あり、MFRが0.05〜30g/10分、好ましくは
0.1〜20g/分の範囲で選択される。分子量分布の
指標であるMw/Mnは特に限定はないが、3.0〜1
3、好ましくは3.5〜8の範囲にあるのが一般的であ
る。コモノマーとして用いられるα−オレフィンの炭素
数は4〜12であり、さらに好ましくは6〜8の範囲で
あり、具体的には1−ブテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン等が挙げられる。MF
Rが0.05g/10分未満では、成形性が悪化し、5
0g/10分を超えるものは耐衝撃性やヒートシール強
度等が低下する虞を生じる。
【0013】上記チーグラー系触媒によるVLDPE
は、密度が0.86〜0.91g/cm3 未満、好まし
くは0.88〜0.905g/cm3 、MFRは0.0
1〜20g/10分、好ましくは0.1〜10g/10
分の範囲で選択される。VLDPEは、LLDPEとエ
チレン・α−オレフィン共重合体ゴム(EPR、EPD
M)の中間の性状を示すポリエチレンであり、示差走査
熱量測定法(DSC)による最大ピーク温度(Tm)6
0℃以上、好ましくは、100℃以上、かつ沸騰n−ヘ
キサン不溶分10重量%以上の性状を有する特定のエチ
レン・α−オレフィン共重合体であり、LLDPEが示
す高結晶部分とエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム
が示す非結晶部分とを合わせ持つ樹脂であり、前者の特
徴である耐衝撃性、耐熱性などと、後者の特徴であるゴ
ム状弾性、耐低温衝撃性などがバランスよく共存してい
る。
【0014】上記高圧ラジカル重合法によるエチレン
(共)重合体とは、高圧ラジカル重合法により密度0.
91〜0.94g/cm3 のエチレン単独重合体(低密
度ポリエチレンと称す)、エチレン−ビニルエステル共
重合体およびエチレン−α,β−不飽和カルボン酸アル
キルエステル誘導体等が包含される。
【0015】上記低密度ポリエチレン(LDPEと称
す)は、MFRが0.05〜20g/10分、好ましく
は0.1〜10g/10分の範囲で選択される。この範
囲内であれば組成物の溶融張力が適切な範囲となりフィ
ルム成形等が容易である。LDPEの密度は0.91〜
0.94g/cm3 の範囲で選択される。また、Mw/
Mnは3.0〜12、好ましくは4.0〜8.0であ
る。これらのLDPEの製造は、公知の高圧ラジカル重
合法であり、チューブラー法、オートクレーブ法のいず
れでもよい。
【0016】本発明のエチレン・ビニルエステル共重合
体とは、高圧ラジカル重合法で製造され、エチレンと、
プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、カプロン酸ビニル、
カプリン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビ
ニル、トリフルオル酢酸ビニルなどのビニルエステル単
量体との共重合体である。これらの中でも特に好ましい
ものとしては、酢酸ビニルを挙げることができる。すな
わち、エチレン50〜99.5重量%、ビニルエステル
0.5〜50重量%、他の共重合可能な不飽和単量体0
〜49.5重量%からなる共重合体が好ましい。特にビ
ニルエステル含有量は3〜20重量%、好ましくは5〜
15重量%の範囲である。これら共重合体のMFRは、
0.1〜20g/10分、好ましくは0.3〜10g/
10分の範囲で選択される。
【0017】本発明のエチレンとα、β−不飽和カルボ
ン酸またはその誘導体との共重合体の代表的な共重合体
としては、エチレン・(メタ)アクリル酸またはそのア
ルキルエステル共重合体が挙げられ、これらのコモノマ
ーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メ
チル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタク
リル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロ
ピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプロ
ピル、アクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸−n−ブ
チル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロ
ヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリ
ル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリル、
アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等を挙
げることができる。この中でも特に好ましいものとして
(メタ)アクリル酸のメチル、エチル等のアルキルエス
テルを挙げることができる。特に(メタ)アクリル酸エ
ステル含有量は3〜20重量%、好ましくは5〜15重
量%の範囲である。これら共重合体のMFRは、0.1
〜30g/10分、好ましくは0.2〜20g/分であ
る。
【0018】本発明のチャック付積層袋の中間層は、ガ
スバリヤー性と腰の強さを保持するためにHDPE単独
で構成してもよいが、前記HDPEの特性を保持し、H
DPEの透明性、耐衝撃性や加工性等を改良したバラン
スのよいフィルムとするために、好ましくは前記エチレ
ン系(共)重合体の1種を50重量%まで、さらに好ま
しくは、30重量%まで配合することが望ましい。上記
エチレン系(共)重合法の中でも、耐衝撃性を向上させ
る目的のためには、エチレン−プロピレン共重合体ゴ
ム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム等のエ
チレン−α−オレフィン共重合体ゴム、VLDPEなど
を配合することが好ましいが、耐衝撃性と透明性の両特
性を同時に向上させるためにはVLDPEを用いること
が好ましい。
【0019】本発明の内外層は、前記エチレン系(共)
重合法の少なくとも1種で構成されるが、これらの中で
もLLDPEを主体とし、高圧ラジカル重合法による
(共)重合体5〜40重量%、好ましくは5〜30重量
%を配合した組成物で構成することにより、耐衝撃性を
維持しながら、透明性、成形加工性等を改良することが
できる。上記エチレン(共)重合体の中ではLDPEが
溶融張力の向上、成形加工性、透明性、経済性等の点か
ら最も好ましい。また、該内外層は、インフレーション
成形時等においては、多層ダイと直接接触するため、成
形加工性の向上や熱劣化防止のため滑剤、酸化防止剤を
配合することが好ましい。
【0020】上記中間層および内外層の全体の厚みに対
する比率は、中間層の厚み10〜90%、内外層の厚み
90〜10%であることが望ましい。中間層の厚みが1
0%未満では、腰が弱く、ガスバリヤー性に劣り、圧縮
収納袋等の高気密性を要求される用途に対して制限され
る場合があり、90%を超えると透明性、耐衝撃性等が
劣る可能性がある。
【0021】本発明の積層体の製造方法としては、共押
出法、押出しラミネーション法、サーンドイッチラミネ
ーション法、ドライラミネーション法およびこれらの組
合せなどの種々の公知の方法を採用することができる。
具体的には、中間層および内外層をそれぞれ別個の押出
機で押出し多層構造のダイに供給し、ダイ内接合型およ
び/またはダイ外接合型の共押出によるインフレーショ
ン法またはTダイ法で成形する方法、予め成形された中
間層に内外層を溶融押出して積層する押出しラミネーシ
ョン法、予め内外層を成形しておいて両層の間に溶融押
出するサンドイッチラミネーション法、または予め中間
層および内外層をそれぞれ別個に成形し接着剤等を用い
て積層するドライラミネーション法などが挙げられる。
これらの中でも中間層と内外層を積層した際の透明性な
どを考慮すると共押出法、押出しラミネーション法が望
ましい。予め中間層または内外層が成形されている場合
には、これらの層は一軸または二軸方向に延伸されてい
てもよい。
【0022】図3は、本発明において用いられる雄爪お
よび雌爪を具備する熱可塑性樹脂製チャックテープの一
例の断面図を示したものである。熱可塑性樹脂製チャッ
クテープ8は、鉤型の雄爪6および雌爪7の少なくとも
1対を1組とする熱可塑性樹脂製チャックが一体的に成
形される。チャックの気密性をより向上させるためには
袋体開口部にチャックを上下1〜複数列形成してもよ
く、複数列の場合は図4(a)のチャックテープ8aお
よび図4(b)のチャックテープ8bを用いて雄爪6お
よび雌爪7それぞれ同方向に並列に配列するか、または
図3のチャックテープ8を用いて雄爪6および雌爪7が
交互に反対位置に配列することもできる。このように熱
可塑性樹脂製チャックを袋体開口部に形成することによ
り、袋体内の内容物を包装保存し、さらに必要なときに
内容物を必要量だけ取出し、残りを保存する再開閉の機
能を付与することができる。
【0023】図5は、熱可塑性樹脂製チャックに施した
シール材の施工断面図であって、前記図3で示したチャ
ックテープ8の2組においてチャックの雄爪6および雌
爪7が交互に反対位置に配列し、嵌合している状態を示
したものであり、雌爪7の内壁にシール材として凸条9
を複数本設けたものである。このように複数の凸条9の
シール材を設けることにより、さらに高気密性を保持す
ることができる。上記シール材はシリコンゴムまたは軟
質ウレタンゴム、合成ゴム等の軟質物質で構成し、複数
の凸条9を設けることにより、雄爪が雌爪と嵌合する際
に雄爪の先端が凸条9に密着した状態となり、気体また
は液体の内容物に対しても密閉度が極めて良好となる。
【0024】該熱可塑性樹脂製チャックを袋体の開口部
に接着する方法としては、袋体の開口部に予め製造した
雄爪および雌爪をそれぞれ接着剤を用いて接着する方
法、袋体の開口部にダイスから押出した雄爪および雌爪
を溶融状態で融合接着する方法および図3に示すよに予
め雄爪および雌爪を形成した熱可塑性樹脂製チャックテ
ープ8を製造し、このテープ8を袋体開口部に熱融着す
る方法等が挙げられる。本発明では、積層体にチャック
を付与するためにこれらの中でも予め雄爪および雌爪を
形成した熱可塑性樹脂製チャックテープを製造し、この
テープを袋体開口部に熱融着する方法が最も好ましい。
【0025】該熱可塑性樹脂製チャックに用いられる熱
可塑性樹脂は、特に限定されるものではないが、前記積
層体の内外層と同種の樹脂を用いることが好ましい。具
体的には、高・中・低・密度ポリエチレン、LLDP
E、VLDPE、ポリプロピレン、エチレン−プロピレ
ン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体等の単独樹脂またはこれら
の混合物等が挙げられる。また、雄爪および雌爪を2種
以上の硬軟の樹脂で組合わせてもよい。
【0026】該熱可塑性樹脂製チャックテープを袋体に
接着する際に、雄爪および雌爪を形成したテープの表面
の非融着部となる部分に、予めコロナ放電処理、紫外線
処理、オゾン処理、酸処理または架橋処理等による表面
処理を施すことにより、チャックテープ同士が融着しな
いという効果が付与され、従来使用されている剥離紙等
を省略することができる。上記表面処理は、ぬれ張力4
2dyne/cm以上、さらには45dyne/cm以
上とすることが好ましい。またこれらの表面処理の内で
は、コロナ放電処理が最も好ましい。
【0027】本発明の第3発明は、上記チャック付積層
袋を使用した圧縮収納袋であり、密度0.94g/cm
3 以上のHDPE100〜50重量%と密度0.86〜
0.94g/cm3 未満のエチレン・α−オレフィン共
重合体および/または高圧ラジカル重合法によるエチレ
ン(共)重合体から選ばれた少なくとも1種のエチレン
系(共)重合体50重量%までの樹脂組成物を中間層と
し、前記エチレン系(共)重合体を内外層とする積層体
からなる袋体の開口部に、雄爪および雌爪を有する熱可
塑性樹脂製チャックを形成してなることを特徴とするチ
ャック付積層袋から構成される。透明性を備え、かつガ
スバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さ、気密性等に優れた
ものである。
【0028】該圧縮収納袋とは、布団や衣装等の被包装
物を袋に収納し、ついで袋内を真空にして脱気圧縮し、
布団、衣装等の被包装物の防カビ、防菌、防ダニや長期
保存等を図るために使用する袋である。さらに保管場所
の省スペースを図ることができる特徴を有する。従来、
高い気密性やガスバリヤー性、耐衝撃性、腰の強さ等が
要求される布団収納用包装袋や衣装袋等の圧縮収納袋は
周知である。例えば特開昭53−21689号公報、特
開昭56−13362号公報、特開昭58−19326
9号公報、特開平1−139346号公報、特開平1−
254554号公報、特開平3−98856号公報、特
開平4−114867号公報、特開平4−142255
号公報、特開平4−154556号公報、特開平6−2
4455号公報等が挙げられる。これら気密性を有する
圧縮収納袋等は、一般的にはポリアミド、ポリエステ
ル、エチレン−酢酸ビニルけん化物等の高ガスバリヤー
性を有する樹脂を中間層とし、少なくともその内層にポ
リエチレン系樹脂等のシール層を設けた積層袋が用いら
れている。しかし、これらの高ガスバリヤー性樹脂とポ
リエチレン系樹脂とは一般的に接着しないため、高ガス
バリヤー性樹脂とポリエチレン系樹脂との間に接着性樹
脂を介在させて、共押出成形法、押出しラミネーション
法、サンドイッチラミネーション法、ドライラミネーシ
ョン法等により積層する必要があり、設備費、原材料費
等の高騰という経済性の問題や工程の煩雑さ等の問題を
有していたものである。
【0029】本発明のチャック付圧縮収納袋は、適度の
ガスバリヤー性を有する高密度ポリエチレンを主体とす
る中間層に、両内外層として、好ましくは比較的成形加
工性がよく、ヒートシール強度の高いLLDPEを主体
とするエチレン系(共)重合体を積層することにより、
HDPE単独層の場合より飛躍的に透明性を向上させる
ことができ、かつ成形加工性、ガスバリヤー性、耐衝撃
性、腰の強さ等に優れたものとなる。また、同種の安価
なポリエチレン系樹脂のみで構成されているので、従来
のような接着性樹脂が必要なく、設備費、原材料費等の
高騰という経済性の問題や工程の煩雑さ等の問題が解消
される。他の利点としては、本発明の圧縮収納袋では、
開口部をチャックとし、チャックの内壁にシール材を施
すことにより、再開閉が容易であり、高気密性が保持さ
れるものとなる。
【0030】以下図面に基づいて、さらに詳述する。図
6(a)は、従来の布団圧縮収納袋の一例の平面図であ
り、図6(b)は、図6(a)のB−B切線での積層フ
ィルムの断面図を示し、図6(c)は、布団圧縮収納袋
を密閉するための一対のリム17とバー18の補助具斜
視図を示したものである。図6(a),(b),(c)
において、収納袋10は、ポリアミド樹脂等の高ガスバ
リヤー性樹脂からなる中間層16と、その両面に酸変性
ポリオレフィン樹脂等の接着性樹脂15を介してポリエ
チレン樹脂のようなシール性樹脂14とからなる積層フ
ィルム11で構成され、開口部12と、該開口部の反対
側の側端に設けた逆止弁を具備した通気管13を有して
いる。図7(a),(b)は、通気管13の拡大断面図
であり、図7(a)は、フィルム状の逆止弁19aを具
備した通気管13を示したものであり、図7(b)は、
弁板状の逆止弁19bを具備した通気管13を示したも
のである(矢印は換気流れ方向を示す)。また上記収納
袋の使用法は、図6において布団圧縮収納袋10の開口
部12から布団を入れた後、開口部12を図6(c)に
示した一対のリム17とバー18の補助具でピンチして
密閉し、通気管13から電気掃除機等の吸引機で袋体内
部の空気を吸引脱気し、内容物を脱気状態下に保存する
ものである。
【0031】図8は、本発明の圧縮収納袋一実施例の平
面図である。図8において、積層フィルム21よりなる
圧縮収納袋20の開口部22の近傍にチャック24を融
着し、袋底部には脱気を行うための逆止弁を具備した通
気管23を有している。この通気管23は、底部に限定
されるものではなく、開口部、側部、開口部側端等に設
けてもよい。このような通気管23を設けることにより
袋体内の空気を電気掃除機などの吸引機で吸引し、袋体
を効率的に脱気圧縮し、内容物を脱気状態下に保存する
ことができる。また、内容物を収納した収納袋は、前記
逆止弁により空気が流入してくるのを防止することがで
きる。上記本発明の圧縮収納袋の説明において通気管を
設けた実施例を挙げたが、本発明ではこれらに限定され
るものではない。また、本発明の圧縮収納袋は、開口部
22の近傍に複数列チャック24を設けることにより、
容易に再開閉ができ、かつ気密性を保持することができ
る。特に、チャック内にシール材を設けることによりさ
らに高気密性が得られ、従来の圧縮収納布団袋で使用さ
れている開口部を密閉するための一対のリムとバーの補
助具が不要となる。
【0032】本発明のチャック付積層袋および圧縮収納
袋は、耐衝撃性にすぐれ、腰の強い袋体であることか
ら、内容物の重量や、転倒や圧縮により袋体をゆがめる
力がかかることによって熱可塑性樹脂製チャックが容易
に離脱することもなく、確実な密閉性を確保することが
できる。また、チャック内にシール材を設けることによ
り高気密性を保有させることができ、ガスバリヤー性を
有しているので食品の長期保存用包装、流動体の食品や
薬品等の包装容器、空気に触れると発錆する金属類の包
装、防虫、防黴を目的とした衣類等の包装、また衣類や
布団等を脱気圧縮保存するための圧縮収納袋等に広く用
いることができる。
【0033】本発明においては樹脂成分に対して、必要
に応じて帯電防止剤、防曇剤、有機あるいは無機フィラ
ー、酸化防止剤、滑剤、有機あるいは無機系顔料、紫外
線吸収剤、分散剤、核剤、発泡剤、架橋剤などの公知の
添加剤を、本願発明の特性を本質的に阻害しない範囲で
添加することができる。
【0034】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。実施例および比較例において使用する樹脂成分を以
下に示す。 (A)中間層用樹脂、 A1: 高密度ポリエチレン(HDPE) [密度=0. 956g/cm3 、MFR=1. 0g/1
0分、商品名:日石スタフレン E710、日本石油化
学(株)製] A2: 上記HDPE90重量%と超低密度ポリエチレン
(VLDPE)[密度=0. 905g/cm3 、MFR
=1. 0g/10分、商品名:日石ソフトレックス D
9510、日本石油化学(株)製]10重量%との混合
物 A3: 上記HDPE90重量%とエチレン−酢酸ビニル共
重合体(EVA)[密度=0. 927g/cm3 、MF
R=1. 0g/10分、商品名:日石レクスロン V2
51、日本石油化学(株)製]10重量%との混合物 (B)内外層用樹脂、 B1:線状低密度ポリエチレン(LLDPE) [密度=0. 922g/cm3 、MFR=0. 5g/1
0分、商品名:日石リニレックス BF1350、日本
石油化学(株)製] B2:超低密度ポリエチレン(VLDPE) [密度=0. 905g/cm3 、MFR=1. 0g/1
0分、商品名:日石ソフトレックス D9510、日本
石油化学(株)製] B3:低密度ポリエチレン(LDPE) [密度=0. 924g/cm3 、MFR=1. 0g/1
0分、商品名:日石レクスロン F22、日本石油化学
(株)製] B4:エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA) [密度=0. 927g/cm3 、MFR=1. 0g/1
0分、商品名:日石レクスロン V251、日本石油化
学(株)製] B5:上記LLDPE80重量%と上記LDPE20重量
%との混合物
【0035】 (物性試験方法) ヘイズ : ASTM D1003 準拠 クラリテイ : (株)村上色彩研究所のクラリテイ メーター「TMー 1D型」によるフィルムの透過光量 引張弾性率 : JIS K6758 準拠 ダート衝撃強度 : ASTM D1709 〃 酸素透過率 : MOCON法 MOCON法:Modern Controls INC.社製の酸素透過率
測定装置(OX−TRAN TWIN)を用いて、MO
CON法により酸素透過率を測定(25℃、65%R
H)した。酸素透過率を測定するフィルムの片面に酸素
ガスを一定量流して酸素濃度一定の雰囲気下に置き、こ
のフィルムの他の面に一定量のキャリヤーガスを流し、
このフィルムを透過してきた酸素とともに酸素センサに
送り込み、このフィルムを透過してきた酸素の定量を行
う、ASTM D3985−81あるいはJIS K7
126 B法に準拠した方法である。
【0036】[実施例1]密度=0. 956g/cm
3 、MFR=1. 0g/10分の(A1)HDPE(日
石スタフレン E710)を中間層用樹脂とし、密度=
0. 922g/cm3 、MFR=0. 5g/10分の
(B1)LLDPE(日石リニレックス BF135
0)を内外層用樹脂として、3種3層共押出インフレー
ションフィルム成形機を用いて積層フィルムを成形し
た。インフレーションフィルム成形機は、スクリュー径
60mm、L/D=30の単軸押出機3基を備え、押出
温度200℃、ブローアップ比2. 0の条件で成形を行
った。積層フィルムの層厚み構成は、中間層を40μ
m、内外層を各20μmとした。一方、密度=0. 92
4g/cm3 、MFR=5. 0g/10分の高圧ラジカ
ル重合法による低密度ポリエチレン(日石レクスロン
F41、日本石油化学(株)製)を用いて、鉤型雄爪お
よび雌爪各1列を同一平面上に平行に形成するように設
けられた凹孔部を備えたTダイを通して雄爪および雌爪
を形成したテープを成形し、冷却固化した後、雄爪およ
び雌爪を形成した面にコロナ放電処理を行い、表面処理
度がぬれ張力46dyne/cmのチャックテープを製
造した。チャックテープの雄爪および雌爪の高さは1.
8mm、雄爪の鉤幅は1. 6mm、雌爪の鉤幅は2. 7
mm、テープ厚み0. 2mm、テープ巾は55mmであ
った。このようにして得られたチャックテープを積層袋
幅に切断し、その内の2枚を雄爪および雌爪が相互に咬
合するように相対し、袋体開口部に熱融着してチャック
付積層袋を製造した。得られたチャック付積層袋の物性
を測定した結果を表1示した。この結果から、透明性
(ヘイズ、クラリテイ)、ガスバリヤー性(酸素透過
度)、耐衝撃性(ダート衝撃強度)にすぐれ、かつ腰の
強さ(引張弾性率など)を備えたチャック付積層袋が得
られた。
【0037】[実施例2〜3]中間層および内外層の厚
み比率を変えた他は実施例1と同様に行ない、その物性
値を表1に示した。
【0038】[実施例4]内外層に密度=0. 905g
/cm3 、MFR=1. 0g/10分の(B2)VLD
PE(日石ソフトレックス D9510)を用いた他は
実施例1と同様に行ない、その物性値を表1に示した。
【0039】[実施例5]内外層に密度=0. 924g
/cm3 、MFR=1. 0g/10分の(B3)LDP
E(日石レクスロン F22)を用いた他は実施例1と
同様に行ない、その物性値を表1に示した。
【0040】[実施例6]内外層に密度=0. 927g
/cm3 、MFR=1. 0g/10分の(B4)EVA
(日石レクスロン V251)を用いた他は実施例1と
同様に行ない、その物性値を表1に示した。
【0041】[実施例7]内外層に上記LLDPE80
重量%と上記LDPE20重量%との混合物(B5)を
用いた他は実施例1と同様に行ない、その物性値を表1
に示した。
【0042】[実施例8]中間層用樹脂として上記HD
PE90重量%と上記VLDPE10重量%との混合物
(A2)を用い、内外層に上記LLDPE80重量%と
上記LDPE20重量%との混合物(B5)を用いた他
は実施例1と同様に行ない、その物性値を表1に示し
た。
【0043】[実施例9]中間層用樹脂として上記HD
PE90重量%と上記EVA10重量%との混合物(A
3)を用い、内外層に上記LLDPE80重量%と上記
LDPE20重量%との混合物(B5)を用いた他は実
施例1と同様に行ない、その物性値を表1に示した。
【0044】[比較例1]実施例1の中間層で使用した
HDPE(A1)のみの単層で作成した袋体の物性値を
表1に示した。その結果、ヘイズ、クラリティ、ダート
衝撃強度が劣り、腰が強すぎてフィルムとしての感触、
柔軟性に欠け好ましくない。
【0045】[比較例2]実施例1の内外層で使用した
LLDPE(B1)のみの単層で作成した袋体の物性値
を表1に示した。その結果、引張弾性率が小さすぎて袋
の腰が弱く、酸素透過度が劣っていた。
【0046】[実施例10]実施例1と同様にして積層
フィルムおよび熱可塑性樹脂製チャックテープを製造
し、得られた熱可塑性樹脂製チャックの雌爪の内壁に軟
質ウレタンからなる凸条を3条設け、雄爪と雌爪が咬合
時に密着することにより高気密性を有する熱可塑性樹脂
製チャック付テープを製造し、さらに実施例1と同様に
チャック付積層袋を製造した。得られたチャック付積層
袋の気密性は非常に良好であった。
【0047】[実施例11]実施例1で得られたチャッ
ク付積層袋体の1部に逆止弁を備えた通気管を形成し
て、脱気した状態で内容物を圧縮保存できる圧縮収納袋
を製造した。その圧縮収納袋を使用して布団を収納し6
ケ月間保存したが、元の圧縮状態を保持していた。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明のチャック付積層袋または圧縮収
納袋は、透明性、耐衝撃性は劣るがガスバリアー性、腰
の強さに優れる密度が0. 94g/cm3 以上の高密度
ポリエチレン系樹脂を主体とする樹脂を中間層とし、透
明性や耐衝撃性にすぐれ、成形加工性のよい密度が0.
86〜0.94g/cm3 未満のエチレン・α−オレフ
ィン共重合体または高圧ラジカル重合法による(共)重
合体から選ばれる少なくとも1種のエチレン系(共)重
合体を内外層とする積層フィルムを形成することによ
り、高密度ポリエチレン樹脂の単層フィルムでは得られ
なかった透明性が発現し、ガスバリアー性、耐衝撃性、
腰の強さ等を備え、また熱可塑性樹脂製チャックを融着
しているので、再開閉ができ、かつ気密性がよいため、
食品長期保存用包装、流動体の食品や薬品等の包装容
器、空気に触れると発錆する金属類の包装、防虫、防黴
を目的とした衣類等の包装等、食品、医薬品、工業製
品、雑貨分野等に広く用いられる。また、熱可塑性樹脂
製チャックに高気密性を付与したチャック付積層袋は、
衣類や布団等を脱気圧縮保存するための圧縮収納袋等に
好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のチャック付積層袋の平面図である。
【図2】 本発明の積層袋A−A切線の積層フィルムの
断面図である。
【図3】 雄爪および雌爪を備えた熱可塑性樹脂製チャ
ックテープの断面図である。
【図4】 (a)、(b)は他の熱可塑性樹脂製チャッ
クテープの断面図である。
【図5】 雄爪と雌爪が嵌合した状態を示す熱可塑製チ
ャックテープの断面図である。
【図6】 (a)は従来の布団圧縮収納袋の一例の平面
図であり、(b)は図5(a)のB−B切線での積層フ
ィルムの断面図を示し、(c)は密閉用補助具の斜視図
である。
【図7】 (a)は通気管の拡大断面図であり、(b)
は他の通気管の拡大断面図である。
【図8】 本発明の布団圧縮収納袋の平面図である。
【符号の説明】
1 袋体 1a 積層フィルム 2 開口部 3 チャック 4 内外層 5 中間層 6 雄爪 7 雌爪 8、8a、8b チャックテープ 9 凸条シール材 10 布団圧縮収納袋 11 積層フィルム 12 開口部 13 通気管 14 内外層 15 接着層 16 中間層 17 リム 18 バー 19a、19b 逆止弁 20 圧縮収納袋 21 積層フィルム 22 開口部 23 通気管 24 チャック

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密度0. 94g/cm3 以上の高密度ポ
    リエチレン100〜50重量%と密度0. 86〜0. 9
    4g/cm3 未満のエチレン・α−オレフィン共重合体
    および/または高圧ラジカル重合法によるエチレン
    (共)重合体から選ばれた少なくとも1種のエチレン系
    (共)重合体50重量%までの樹脂組成物を中間層と
    し、前記エチレン系(共)重合体を内外層とする積層体
    からなる袋体の開口部に、雄爪および雌爪を有する熱可
    塑性樹脂製チャックを形成してなることを特徴とするチ
    ャック付積層袋。
  2. 【請求項2】 密度0. 94g/cm3 以上の高密度ポ
    リエチレン100〜50重量%と密度0. 86〜0. 9
    4g/cm3 未満のエチレン・α−オレフィン共重合体
    および/または高圧ラジカル重合法によるエチレン
    (共)重合体から選ばれた少なくとも1種のエチレン系
    (共)重合体50重量%までの樹脂組成物を中間層と
    し、前記エチレン系(共)重合体を内外層とする積層体
    からなる袋体の開口部に、雄爪および雌爪を有し、かつ
    該雌爪内壁にシール材を設けた熱可塑性樹脂製チャック
    を形成してなることを特徴とするチャック付積層袋。
  3. 【請求項3】 密度0. 94g/cm3 以上の高密度ポ
    リエチレン100〜50重量%と密度0. 86〜0. 9
    4g/cm3 未満のエチレン・α−オレフィン共重合体
    および/または高圧ラジカル重合法によるエチレン
    (共)重合体から選ばれた少なくとも1種のエチレン系
    (共)重合体50重量%までの樹脂組成物を中間層と
    し、前記エチレン系(共)重合体を内外層とする積層体
    からなる袋体の開口部に、雄爪および雌爪を有し、所望
    により該雌爪内壁にシール材を設けた熱可塑性樹脂製チ
    ャックを形成してなることを特徴とする圧縮収納袋。
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