JPH0833631A - 腹腔鏡を使用した手術に使用する吊上器具 - Google Patents

腹腔鏡を使用した手術に使用する吊上器具

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JPH0833631A
JPH0833631A JP6192006A JP19200694A JPH0833631A JP H0833631 A JPH0833631 A JP H0833631A JP 6192006 A JP6192006 A JP 6192006A JP 19200694 A JP19200694 A JP 19200694A JP H0833631 A JPH0833631 A JP H0833631A
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JP
Japan
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arm
abdominal cavity
expansion
arms
expanding
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JP6192006A
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Shigeo Seno
重夫 瀬野
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NISSHIN KIKAI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 腹壁を牽引して腹腔を大きく拡開する器具を
テレスコープの保持に併用する。 【構成】 吊上器具1は、腹壁を切開した小孔から腹腔
内に挿入して、腹壁の内面を吊り下げ状態で牽引して腹
腔を拡開する複数本の拡開アーム2と、この拡開アーム
2に連結されて腹腔外で拡開アーム2を牽引する吊下ア
ーム3を有する。吊下アーム3にスコープ保持具6を連
結している。腹腔内に挿入された拡開アーム2が腹腔を
拡開する状態でスコープ保持具6にテレスコープを保持
するように構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、手術時に腹壁を吊り
上げて腹腔を拡開する器具に関し、とくに、限られた領
域で腹壁を小さく切り開き、腹壁を吊り上げて腹腔を拡
開する状態でテレスコープを保持する器具に関する。
【0002】
【従来の技術】手術するときに、腹壁の切開を小さくす
ることは、回復を早くすると共に、手術痕が残るのを小
さくするために大切である。このことを実現するため
に、種々の装置が開発されている。この方法で手術する
ときに大切なことは、小さく切開して、手術領域を十分
に拡開することである。現在は、腹腔内に加圧した炭酸
ガスを圧入し、ガス圧で腹腔を拡開している。すなわ
ち、腹壁を小さく切開し、切開した部分へ炭酸ガスの供
給管を腹腔に挿入し、切開した部分からガス漏れしない
ように閉塞して、高圧の炭酸ガスを圧入している。
【0003】この方法は、ガス圧によって腹腔を拡開で
きる特長はある。それは、腹腔内に加圧ガスを圧入する
からである。しかしながら、ガス漏れして腹腔が狭くな
らないように、また、高圧の炭酸ガスが患者に与える影
響を観察しながら手術するので、多くの専門技術者を要
し、取り扱いが極めて難しく、さらに、高圧の炭酸ガス
が人体に与える影響が心配されている。この弊害は、腹
壁の数カ所を引っ張って腹腔を拡開することで解消でき
る。
【0004】本発明者は、このことを実現するために、
図1と図2に示す吊上器具1を開発した。この吊上器具
1は、図3に示す状態で使用される。拡開アーム2は分
解してへその近傍を切開した小孔から腹腔内に挿入し、
あるいは、拡開アーム2を細く閉じた状態で小孔から腹
腔内に挿入する。分解して腹腔に挿入した複数本の拡開
アーム2は、腹腔内に入れた後これを開いた形状で連結
する。開いた状態で連結された拡開アーム2は、腹壁の
内面を広い面積で押圧することができる。細く閉じて腹
腔に挿入した拡開アーム2は、挿入した状態で広く広げ
る。
【0005】拡開アーム2を広げた状態で、拡開アーム
2に連結された吊下アーム3に連結ロッド4を連結し、
吊下アーム3を介して拡開アーム2を上向きに牽引し
て、腹腔を拡開する。この状態で手術し、終ると連結ロ
ッド4を吊下アーム3から外し、拡開アーム2を分解し
て1本づつ腹壁から取り出す。
【0006】この構造の吊上器具は、腹壁を牽引して腹
腔を大きく拡開できる。この状態で腹腔内を見るため
に、腹壁の小孔からテレスコープが挿入される。テレス
コープは腹腔の所定の部分を外部のモニタテレビに写す
ために使用される。医者はテレスコープを見ながら腹腔
内の手術を進行する。テレスコープを所定の姿勢に固定
するために、医師がテレスコープを持ち、あるいはテレ
スコープの支持具が使用される。支持具はベッドに固定
され、長いアームがあってアームの先端にテレスコープ
を固定している。
【0007】腹腔を拡開してテレスコープを使用する手
術は、へその近傍を切開した小孔に、スコープ筒を挿入
する。スコープ筒にはテレスコープを挿入して、腹腔内
の状態を観察しながら手術する。テレスコープを所定の
位置に配設するために、小孔に所定の角度でスコープ筒
を固定するために支持具が使用される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】医師がテレスコープを
持つ方法は手間がかかるばかりでなく、手術の邪魔にな
る欠点がある。さらに、ベッドに固定して長いアームで
テレスコープを支持する支持具は、自重とテレスコープ
の重さで患者の腹壁にあけた小孔が大きくなる欠点があ
る。
【0009】本発明の重要な目的は、腹壁を牽引して腹
腔を大きく拡開する器具をテレスコープの保持に併用で
きる腹腔鏡を使用した手術に使用する吊上器具を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の腹腔鏡を使用
する手術に使用する吊上器具は、前述の目的を達成する
ために下記の構成を備える。吊上器具は、腹壁を切開し
た小孔から腹腔内に挿入して、腹壁の内面を吊り下げ状
態で牽引して腹腔を拡開する複数本の拡開アーム2と、
この拡開アーム2に連結されて腹腔外で拡開アーム2を
牽引する吊下アーム3とを有する。
【0011】さらに、この発明の吊上器具1は、テレス
コープの保持に併用するために、吊下アーム3にスコー
プ保持具6を連結している。腹腔内に挿入された拡開ア
ーム2が腹腔を拡開する状態で、スコープ保持具6はテ
レスコープを所定の姿勢に保持する。
【0012】
【作用】この発明の吊上器具1は、図4に示す状態で使
用する。吊上器具1は、へその近傍に切開した小孔から
拡開アーム2を腹腔内に挿入する。複数本の拡開アーム
2は腹腔内で拡開されて、腹壁の内面を広い面積で押圧
する。拡開アーム2に連結した吊下アーム3に連結ロッ
ド4を連結し、吊下アーム3を介して拡開アーム2を上
向きに牽引して、腹腔を拡開する。この状態で、吊下ア
ーム3に連結されたスコープ保持具6にテレスコープを
保持させる。スコープ筒5にテレスコープを保持して腹
腔内を観察する。スコープ保持具6は、スコープ筒5を
介してテレスコープを所定の位置に保持する。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。ただし、以下に示す実施例は、この発明の技術
思想を具体化するための吊上器具を例示するものであっ
て、この発明の吊上器具は、構成部品の材質、形状、構
造、配置を下記の構造に特定するものでない。この発明
の装置は、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で変更する
ことができる。
【0014】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、「作用の欄」、および
「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付
記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、
実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0015】図5の側面図に示す吊上器具1は、3本の
拡開アーム2と、1本の拡開アーム2に連結されている
吊下アーム3と、吊下アーム3に連結されているスコー
プ保持具6とを備える。拡開アーム2と吊下アーム3と
スコープ保持具6は、ステンレス等の金属で作られてい
る。
【0016】中央の拡開アーム2は、連結部7を介して
吊下アーム3を連結している。拡開アーム2と連結部7
と吊下アーム3とはステンレス等の金属で一体成形さ
れ、全体の形状をコ字状としている。3本の拡開アーム
2は腹壁の内面を広く拡開できるように、中央凸のアー
チ状に湾曲されている。吊下アーム3は、連結部7を介
して拡開アーム2と平行に連結されており、吊下アーム
3の上面には、連結ロッド4を連結するフックを固定し
ている。さらに、拡開アーム2を腹腔に挿入したときに
持ちやすいように吊下アーム3にハンドル11を固定し
ている。ハンドル11は連結部7の上端で、吊下アーム
3の反対側に延長して設けられている。
【0017】連結部7には、両側の拡開アーム2を連結
するための脱着台12を固定している。脱着台12は連
結部7の下端を除く部分に固定している。連結部7の下
端は、腹壁に開口した小孔に挿通するのでできる限り細
くすることが大切である。
【0018】脱着台12は板状で、連結部7の背面に固
定されている。脱着台12には、左右の拡開アーム2を
連結するためのネジ孔13を設けている。また、脱着台
12の表面には、左右の拡開アーム2を定位置に連結す
るためのガイドピン14を突出させている。さらに、脱
着台12の下端の表面には、左右の拡開アーム2の凸部
15を案内する凹部16を設けている。左右の拡開アー
ム2は、凸部15を脱着台12の凹部16に案内して簡
単に定位置に案内される。
【0019】中央の拡開アーム2の両側に連結する拡開
アーム2を図6に示している。この図に示す拡開アーム
2も連結部7があって全体の形状をL字状としている。
連結部7には、背面に脱着台12を、上端にハンドル1
1を固定している。脱着台12は、中央の拡開アーム2
の脱着台12に連結される板状をしている。脱着台12
には、中央の拡開アーム2の脱着台12のネジ孔13に
ねじ込まれる止ネジ17を通す貫通孔と、ガイドピン1
4を挿入するガイド孔18とを設けている。さらに、脱
着台12の下端には、中央の拡開アーム2の脱着台12
に設けた凹部16に案内する凸部15を設けている。
【0020】図7は3本の拡開アーム2を連結した吊上
器具1の平面図である。この図に示す吊上器具1は、中
央の拡開アーム2を直線状とし、両側の拡開アーム2を
湾曲して腹壁の内面をより広い面積で押圧できるように
している。両側の拡開アーム2に固定されるハンドル1
1は、各々の拡開アーム2を確実に掴むことができるよ
うに、ハ字状に拡開して固定されている。
【0021】スコープ保持具6は、中央の拡開アーム2
の連結部7に連結される。中央の拡開アーム2の連結部
7には、スコープ保持具6を連結するために背面に突出
して軸受8を固定している。軸受8はスコープ保持具6
を連結する連結孔を設けている。スコープ保持具6は軸
受8の連結孔に回転できるように連結されている。
【0022】スコープ保持具6は、回転軸10を介して
中央の拡開アーム2に連結される円筒部6Aと、この円
筒部6Aの背面に突出して設けられているガイド片6B
に連結される保持アーム部6Cとからなっている。円筒
部6Aは円筒状で、中央の拡開アーム2の連結部7に設
けた軸受8の間に配設される長さと、回転軸10を挿入
できる内径に設計されている。円筒部6Aは、半径方向
に止ネジ9をねじ込んでいる。止ネジ9をねじ込むと、
円筒部6Aは回転しないように回転軸10に連結され
る。回転軸10は、拡開アーム2の垂直アームに回転し
ないように連結されている。このため、止ネジ9をねじ
込んで、スコープ保持具6の円筒部6Aを、中央の拡開
アーム2の連結部7に回転しないように連結できる。止
ネジ9を緩めると、円筒部6Aは自由に回転できる。
【0023】円筒部6Aの背面にはガイド片6Bを固定
している。ガイド片6Bは縦に延長してスリット19を
設けている。スリット19は、ここにネジを挿通して、
保持アーム部6Cの上下取り付け位置を変更できる。
【0024】保持アーム部6Cは、スリット19のある
ガイド片6Bにネジを介して連結される。保持アーム部
6Cの下端は、ここにスコープ筒5を挿入して連結でき
るように、断面形状をC字状とする挟着部20を設けて
いる。挟着部20には、半径方向に貫通して、スコープ
筒5を押圧して固定する締止ネジ21をねじ込んでい
る。
【0025】この発明の吊上器具は、複数本の拡開アー
ムを開閉自在に連結することもできる。この構造の吊上
器具は、拡開アームを細く閉じた状態で腹壁の小孔に出
し入れする。腹腔に挿入した状態で開き、腹壁を広い面
積で押圧して広く拡開することもできる。このようにし
て使用する吊上器具を図8に示している。
【0026】この図の吊上器具1は、3本の拡開アーム
2を開閉できるように回転軸22で連結している。中央
の拡開アーム2は、連結部7の背面に、上下に離して軸
受23を固定している。軸受23は回転軸22を挿入し
て固定できる内径の連結孔を設けている。両側の拡開ア
ーム2は連結部7の背面に上下に離して回転リング24
を固定している。回転リング24は軸受23の内側に位
置するように連結部7に固定されている。さらに、2本
の拡開アーム2に固定された回転リング24は、上下に
位置ずれして回転軸22に挿入される位置に固定されて
いる。
【0027】回転軸22は軸受23と回転リング24と
に挿入されて、3本の拡開アーム2を開閉自在に連結す
る。回転軸22は上端部に鍔25を固定し、下端部には
雌ネジを設けている。上端にはツマミ26を固定してい
る。この回転軸22は下端の雌ネジにナット27をねじ
込んで、3本の拡開アーム2を連結する。3本の拡開ア
ーム2は、回転リング24を回転軸22に回転できるよ
うに挿通して連結される。回転軸22は、鍔25とナッ
ト27で、軸受23と回転リング24とを回転できるよ
うに挟着して、分離しないように連結する。
【0028】この構造の吊上器具1は、拡開アーム2を
細い棒状に閉じて腹壁の小孔から腹腔に挿入できる。腹
腔で拡開アーム2を開いて、広い面積を拡開する。手術
が完了すると、ふたたび拡開アーム2を閉じて腹壁の小
孔から引き出すことができる。
【0029】この構造の吊上器具1は、拡開アーム2を
連結した状態で開閉して出し入れできるので、拡開アー
ム2を脱着自在に連結する前記の吊上器具1よりも簡単
に使用できる。脱着する必要がなく、3本の拡開アーム
2を一緒に出し入れできるからである。ただ、拡開アー
ム2を脱着自在に連結する拡開アーム2は、1本ずつ腹
壁の小孔に挿通するので、小さい孔から無理なく出し入
れできる。
【0030】図8に示す吊上器具1は、回転軸10を引
き抜いて分解できる。したがって、この吊上器具1は、
必要ならば拡開アーム2を分解して腹壁に出し入れする
こともできる。
【0031】この図のスコープ保持具6は、回転軸22
を挿通する円筒部6Aと、この円筒部6Aの後端に設け
たガイド片6Bに連結される保持アーム部6Cとからな
っている。円筒部6Aは円筒状で、両側の拡開アーム2
の回転リング24の間に挿入できる長さと、回転軸22
を挿入できる内径に設計されている。円筒部6Aは、半
径方向に止ネジ9をねじ込んでいる。止ネジ9をねじ込
むと、円筒部6Aは回転しないように回転軸22に連結
される。回転軸22は、中央の拡開アーム2の軸受23
に回転しないように連結できるので、止ネジ9をねじ込
んだ状態で、円筒部6Aは、垂直アームに回転しないよ
うに連結される。止ネジ9を緩めると、円筒部6Aは自
由に回転できる。円筒部6Aには、縦に延長してガイド
片6Bを固定している。ガイド片6Bは縦に延長してス
リット19を設けている。スリット19は、ここにネジ
を挿通して、保持アーム部6Cの上下取り付け位置を変
更できる。
【0032】保持アーム部6Cは、スリット19のある
ガイド片6Bにネジを介して連結される。保持アーム部
6Cの下端は、ここにスコープ筒5を挿入して連結でき
るように、断面形状をC字状とする挟着部20を設けて
いる。挟着部20には、半径方向に貫通して、スコープ
筒5を押圧して固定する締止ネジ21をねじ込んでい
る。
【0033】図8に示す吊上器具1は、回転軸22を、
垂直アームに固定されている連結片の貫通孔に挿通し、
さらに、スコープ保持具6の円筒部6Aに挿入して、3
本の拡開アーム2を連結し、これにスコープ保持具6を
連結できる。回転軸22は下端に雄ネジを設けており、
ここにナット27をねじ込んで、拡開アーム2に固定す
る。回転軸22は上端にツマミ26を設けており、これ
を回転してナット27を締め付けるように構成してい
る。
【0034】以上の構造の吊上器具は、これを吊り上げ
るための構造を特定しないが、たとえば、図9に示す基
台28で吊り上げて腹腔を拡開できる。この図に示す基
台28は、連結ロッド4を連結し、これを吊下アーム3
に連結して吊上器具1を吊り上げる。
【0035】基台28は、手術台に固定される垂直ロッ
ド29と、垂直ロッド29の上端に固定される水平ロッ
ド30と、垂直ロッド29を手術台に固定する固定金具
(図示せず)とを備える。固定金具は、垂直ロッド29
を手術台に固定できる全ての機構とすることができる。
水平ロッド30は垂直面内で回動できるように、垂直ロ
ッド29の上端にピンを介して連結されている。垂直ロ
ッド29の上端には、水平ロッド30の下面を押し上げ
る押上ネジ31を上向きにねじ込んでいる。押上ネジ3
1をねじ込むと、水平ロッド30を傾動して吊上器具1
を引き上げることができる。連結ロッド4は吊上器具1
の姿勢を調整するために、中間に球関節4Aを設けてい
る。
【0036】図5ないし図7に示す吊上器具1は、次の
ようにして使用して患者の腹腔を大きく拡開する。 ベッドに仰臥する患者の腹壁をへその周囲で切開し
て小孔を開口する。 テレスコープを挿入したスコープ筒5を、腹壁に開
けた小孔に挿入して、腹控内を見る。 テレスコープで腹控内を見ながら、小孔に中央の拡
開アーム2を挿入する。挿入した拡開アーム2の吊下ア
ーム3を連結ロッド4の下端に連結し、連結ロッド4で
拡開アーム2を少し吊り上げて仮止めする。 中央の拡開アーム2の側面に連結する1本の拡開ア
ーム2を、患者の腹壁にあけた小孔から腹腔に挿入す
る。 挿入した拡開アーム2は、ハンドル11をつかんで
定位置に移動し、止ネジ17をねじ込んで先に挿入した
中央の拡開アーム2に連結する。止ネジ17は、側部の
拡開アーム2の脱着台12を貫通し、中央の拡開アーム
2の脱着台12に設けたネジ孔13にねじ込まれる。 その後、残りの拡開アーム2を腹壁の小孔に挿入
し、先に挿入した拡開アーム2と同じようにして、止ネ
ジ17で中央の拡開アーム2に連結する。連結ロッド4
で吊下アーム3を牽引し、3本の拡開アーム2で腹壁を
吊り上げて腹腔を大きく拡開する。 スコープ保持具6にスコープ筒5を保持させて、テ
レスコープを所定の位置に固定し、腹腔内の患部の見た
い部分をモニタテレビに表示し、この状態で手術をす
る。
【0037】 手術が完了すると、吊下アーム3の牽
引を緩める。スコープ筒5をスコープ保持具6から外
す。その後、止ネジ17を外して両側の拡開アーム2を
中央の拡開アーム2から外し、患者の小孔から引き出
し、吊下アーム3の連結ロッド4を外して中央の拡開ア
ーム2を患者の小孔から引き出す。その後、テレスコー
プと一緒に、スコープ筒5を体外に引き抜く。
【0038】図8に示す吊上器具1は、次のようにして
使用して患者の腹腔を大きく拡開する。 ベッドに仰臥する患者の腹壁をへその周囲で切開し
て小孔を開口する。開口した小孔に単鈎を挿入して腹壁
を少し持ち上げ、小孔にスコープ筒5を介してテレスコ
ープを挿入して腹控内を見る。 細く閉じた3本の拡開アーム2を、モニタテレビを
見ながら安全を確認して腹控内に挿入する。3本の拡開
アーム2は回転軸22で回転できるように連結してい
る。 挿入した拡開アーム2を少し持ち上げて軽く牽引
して腹腔の内部で開く。この状態で吊下アーム3に連結
ロッド4を連結し、連結ロッド4の上端を基台28に連
結して拡開アーム2を牽引する。このとき、テレスコー
プで腹控内の安全を確認し、その後さらに拡開アーム2
を吊り上げて腹腔を大きく拡開して手術の視野を確保す
る。 スコープ筒5をスコープ保持具6に固定する。 テレスコープで腹腔の見たい部分をモニタテレビに
表示する。この状態で手術をする。 連結ロッド4を吊下アーム3から外して、牽引を緩
める。 3本の拡開アーム2を、安全を確認しながら閉じて
細い棒状として患者の小孔から引き出す。テレスコープ
とスコープ筒5とを体外に引き抜く。
【0039】
【発明の効果】この発明の腹腔鏡を使用した手術に使用
する吊上器具はテレスコープを所定の位置に保持する器
具に併用している。このため、患者の上方にテレスコー
プを保持する器具を配設する必要がない。手術するとき
に邪魔になったテレスコープの保持器具を省略できる。
このため、医師は能率よく正確に患者を手術できる特長
がある。
【0040】さらにこの発明の吊上器具は、腹腔を拡開
する器具にテレスコープを連結するので、手術するとき
に腹壁にあけた小孔が大きくなるのを防止できる特長が
ある。腹壁を引っ張って吊上器具を患者の定位置に固定
でき、この吊上器具にテレスコープを連結するからであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明者が先に開発した吊上器具を示す正面図
【図2】本発明者が先に開発した他の実施例の吊上器具
を示す正面図
【図3】図1に示す吊上器具の使用状態を示す斜視図
【図4】この発明の一実施例にかかる吊上器具の使用状
態を示す正面図
【図5】この発明の実施例にかかる吊上器具を示す側面
【図6】図6に示す吊上器具の両側の拡開アームを示す
正面図
【図7】図5に示す吊上器具の拡開アームの底面図
【図8】この発明の吊上器具の他の実施例を示す側面図
【図9】吊上器具を固定する基台の一例を示す側面図
【符号の説明】
1…吊上器具 2…拡開アーム 3…吊下アーム 4…連結ロッド 4A…球関節 5…スコープ筒 6…スコープ保持具 6A…円筒部 6B…ガイド片 6C
…保持アーム部 7…連結部 8…軸受 9…止ネジ 10…回転軸 11…ハンドル 12…脱着台 13…ネジ孔 14…ガイドピン 15…凸部 16…凹部 17…止ネジ 18…ガイド孔 19…スリット 20…挟着部 21…締止ネジ 22…回転軸 23…軸受 24…回転リング 25…鍔 26…ツマミ 27…ナット 28…基台 29…垂直ロッド 30…水平ロッド 31…押上ネジ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 腹壁を切開した小孔から腹腔内に挿入し
    て、腹壁の内面を吊り下げ状態で牽引して腹腔を拡開す
    る複数本の拡開アーム(2)と、この拡開アーム(2)に連結
    されて腹腔外で拡開アーム(2)を牽引する吊下アーム(3)
    を有する吊上器具において、 吊下アーム(3)にスコープ保持具(6)が連結されており、
    腹腔内に挿入された拡開アーム(2)が腹腔を拡開する状
    態でスコープ保持具(6)にテレスコープを保持するよう
    に構成されてなる腹腔鏡を使用する手術に使用する吊上
    器具。
JP6192006A 1994-07-21 1994-07-21 腹腔鏡を使用した手術に使用する吊上器具 Pending JPH0833631A (ja)

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JP6192006A JPH0833631A (ja) 1994-07-21 1994-07-21 腹腔鏡を使用した手術に使用する吊上器具

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JP6192006A JPH0833631A (ja) 1994-07-21 1994-07-21 腹腔鏡を使用した手術に使用する吊上器具

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008194086A (ja) * 2007-02-08 2008-08-28 Fujinon Corp 腹壁吊り上げ器具
CN105020550A (zh) * 2015-06-17 2015-11-04 冯晶晶 落地式镜头支架

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