JPH08336135A - 画像圧縮装置及び方法 - Google Patents

画像圧縮装置及び方法

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JPH08336135A
JPH08336135A JP3245796A JP3245796A JPH08336135A JP H08336135 A JPH08336135 A JP H08336135A JP 3245796 A JP3245796 A JP 3245796A JP 3245796 A JP3245796 A JP 3245796A JP H08336135 A JPH08336135 A JP H08336135A
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JP
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image
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data
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JP3245796A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Suzuki
一弘 鈴木
Satoshi Mihashi
聡 三橋
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 作製者の意図を反映した圧縮を可能にすると
共に、目標とするビットレートからも外れないようにす
る。 【解決手段】 入力画像データをDCTしたDCT係数
を量子化する量子化器15及び量子化情報を符号化する
可変長符号化回路17と、量子化器15での量子化の際
の基本量子化ステップ幅を求めるために使用する情報量
パラメータを発生する画像情報評価回路50と、入力画
像の任意の領域を指定する外部情報入力手段60及び高
画質指定情報発生回路61と、指定領域のDCT係数を
量子化するときの量子化ステップ幅を設定するための設
定パラメータを発生する指定領域高画質化パラメータ設
定回路62と、この指定領域に対する設定パラメータに
基づいて基本量子化ステップ幅を変更すると共に圧縮後
のデータレートを目標データレートに制御する量子化ス
テップ制御器39とを有してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば画像を圧縮
する場合に用いて好適な画像圧縮装置及び方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の例えば画像を圧縮符号化する場合
に用いて好適な画像圧縮装置の構成例を図10に示す。
【0003】この図10の画像圧縮装置において、入力
端子1には、図11に示すように、 輝度成分(Y) 352(H)×240(V)×30フレーム クロマ成分(Cb) 176(H)×120(V)×30フレーム クロマ成分(Cr) 176(H)×120(V)×30フレーム のピクセル数にディジタル化された画像データが供給さ
れる。
【0004】上記入力端子1に供給された入力画像デー
タは、当該入力画像データを一時的に蓄えて然るべき順
番に入れ替えるためのフレームメモリ10を介して、動
き検出器20とブロック分割器11に送られる。
【0005】当該ブロック分割器11は、フレームメモ
リ10から供給されたそれぞれのフレームを、図12に
示すように、輝度成分(Y) ,クロマ成分(Cr),(Cb) それ
ぞれを8×8ピクセルのブロックに分割する。なお、輝
度成分(Y) の4つのブロック(Y0,Y1,Y2,Y3)と1つのク
ロマ成分(Cb)のブロック及び1つのクロマ成分(Cr)のブ
ロックからなる合計6つのブロック(Y0,Y1,Y2,Y3,Cb,C
r) は、マクロブロック(MB)と呼ばれている。
【0006】このブロック分割器11からのマクロブロ
ック単位のデータは差分器12に送られる。
【0007】この差分器12では、ブロック分割器11
からのデータと後述するフレーム間予測画像データとの
差分をとり、その出力を後述するフレーム間予測符号化
がなされるフレームのデータとして切換スイッチ13の
被切換端子bに送る。また、当該切換スイッチ13の被
切換端子aには、上記ブロック分割器11からのデータ
が後述するフレーム内符号化がなされるフレームのデー
タとして供給される。
【0008】上記切換スイッチ13を介したブロック単
位のデータはDCT回路14によって離散コサイン変換
(DCT)処理され、得られた係数(以下、DCT係数
と呼ぶ)が量子化器15に送られる。当該量子化器15
では、所定の量子化ステップ幅で上記DCT出力を量子
化し、この量子化した係数(以下、量子化係数と呼ぶ)
がジグザグスキャン回路16に送られる。
【0009】当該ジグザグスキャン回路16では、上記
量子化係数を図13に示すようにいわゆるジグザグスキ
ャンによって並べ換え、その出力を可変長符号化回路1
7に送る。この可変長符号化回路17では、上記ジグザ
グスキャン回路16の出力データを可変長符号化(VL
C)し、その出力を出力バッファ18に送ると共に、当
該可変長符号化処理により発生した符号量を示す情報
を、量子化ステップ制御器19に送る。量子化ステップ
制御器19は、可変長符号化回路17からの符号量を示
す情報に基づいて量子化器15の量子化ステップ幅を制
御する。また、上記出力バッファ18から出力されたデ
ータは圧縮符号化がなされた符号化出力として出力端子
2から出力される。
【0010】また、上記量子化器15からの出力は、逆
量子化器27によって逆量子化され、さらに逆DCT回
路26によって逆DCT処理される。当該逆DCT回路
26の出力は、加算器25に送られる。
【0011】この加算器25には、フレーム間予測符号
化のフレームのときにオンとなる切換スイッチ24を介
した動き補償器21からのフレーム間予測画像データも
供給され、当該データと上記逆DCT回路26の出力デ
ータとの加算が行われる。この加算器25の出力データ
は、フレームメモリ22に一時的に蓄えられた後、動き
補償器21に送られる。
【0012】当該動き補償器21は、上記動き検出器2
0によって検出された動きベクトルに基づいて動き補償
を行い、これによって得たフレーム間予測画像データを
出力する。
【0013】以下、上記図10の従来の画像圧縮装置の
具体的な動作について詳細に説明する。ここで、説明の
ために以下のように各フレームの呼び名を定義する。
【0014】先ず、表示順にフレームを並べたとき、そ
れぞれを I0,B1,B2,P3,B4,B5,P6,B7,B
8,I9,B10,B11,B12,・・・・・ と呼ぶこととする。これらのフレームのうち、I,P,
Bは、後に説明するが、圧縮方法の種類を示し、これら
I,P,Bの次の数字は、単純に表示順を示している。
【0015】カラー動画像符号化方式の国際標準化作業
グループであるいわゆるMPEG(Moving Picture Exp
ert Group)のうち、例えばMPEG1では、この様な画
像を圧縮するために、以下のようにすることが規定され
ている。
【0016】先ず、I0の画像を圧縮する。
【0017】次に、P3の画像を圧縮するのだが、P3
そのものを圧縮するのではなく、P3とI0の画像との
差分データを圧縮する。
【0018】その次に、B1の画像を圧縮するのだが、
B1そのものを圧縮するのではなく、B1とI0或い
は、B1とP3との差分データ或いはI0とP3の平均
値との差分(いずれか情報の少ない方)を圧縮する。
【0019】その次に、B2の画像を圧縮するのだが、
B2そのものを圧縮するのではなく、B2とI0或い
は、B2とP3との差分データ或いはI0とP3の平均
値との差分(どちらか情報の少ない方を選んで)を圧縮
する。
【0020】次に、P6の画像を圧縮するのだが、P6
そのものを圧縮するのではなく、P6とP3の画像との
差分データを圧縮する。
【0021】上述したような処理を順番に並べて表す
と、 となる。このようにエンコード順は、 I0,P3,B1,B2,P6,B4,B5,P9,B
7,B8,I9,P12,B10,B11,・・・・ のように、表示順とは順番が入れ替わる。圧縮後のデー
タ(符号化データ)はこの順番に並ぶことになる。
【0022】以下、上述したことを図10の構成の動作
と共にさらに詳しく述べる。
【0023】1枚目の画像(すなわちI0)のエンコー
ドでは、先ず、上記フレームメモリ10から1枚目に圧
縮すべき画像のデータが、ブロック分割器11によって
ブロック化される。このブロック分割器11からは、前
記Y0,Y1,Y2,Y3,Cb,Crの順にブロック
毎のデータが出力され、被切換端子a側に切り換えられ
た切換スイッチ13を介してDCT回路14に送られ
る。このDCT回路14では、それぞれのブロックにつ
いて縦横2次元の離散コサイン変換処理を行う。これに
より、時間軸であったデータが周波数軸に変換される。
【0024】このDCT回路14からのDCT係数は、
量子化器15に送られ、当該量子化器15で所定の量子
化ステップ幅で量子化される。その後、ジグザグスキャ
ン回路16によって図13のようにジグザグ順に並べ変
えられる。このようにジグザグ順に並べると、後ろへ行
くほど、その係数は周波数成分の高い係数となるから、
一般的に係数の値は後ろの方が小さくなる傾向にある。
したがって、ある値Sで量子化すると、後ろへ行くほ
ど、その結果は0になる頻度が増し、結果的に高域の成
分が切り落とされることになる。
【0025】その後、この量子化後の係数は、可変長符
号化(VLC)回路17へ送られ、ここでいわゆるハフ
マンコーディングが施される。この結果得られる圧縮さ
れたビットストリームは、出力バッファ18に一旦蓄え
られた後、一定のビットレートで送出される。当該出力
バッファ18は、不規則に発生するビットストリームを
一定のビットレートで送出できるようにするための緩衝
のためのメモリである。
【0026】以上の様に1枚の画像だけ単独で圧縮する
ことをフレーム内(イントラ:Intra )符号化と言い、
この画像をIピクチャと呼ぶ。
【0027】したがって、デコーダが上記のIピクチャ
のビットストリームを受信した場合は、以上に述べたこ
とを逆にたどり、1枚目の画像を完成させる。
【0028】次に、2枚目の画像(すなわちP3)のエ
ンコードでは、以下のようになされる。
【0029】すなわち、この2枚目以降もIピクチャと
して圧縮してビットストリームを作っても良いが圧縮率
を上げるには、連続する画像の内容には相関があること
を利用して、以下の様な方法で圧縮する。
【0030】先ず、動き検出器20では、2枚目の画像
を構成するマクロブロック毎に、1枚目の画像(I0)
の中からそれに良く似たパターンを捜し出し、それを動
きベクトルという(x,y)の相対位置の座標として表
現する。
【0031】また、2枚目の画像ではそれぞれのブロッ
クを、上記Iピクチャの場合のようにそのままDCT回
路14に送るのではなく、そのブロック毎の動きベクト
ルに従って一枚目の画像から引っ張ってきたブロックと
の差分のデータ(差分器12による差分データ)を、D
CT回路14へ送るようにする。なお、動きベクトルの
検出方法としては、ISO/IEC 11172-2 annex D.
6.2 に詳細に述べられているためここでは省略する。
【0032】ここで、例えば上記動きベクトルによって
示された一枚目の画像のパターンと、これから圧縮しよ
うとするブロックのパターンとの間で、相関が非常に強
くなっていれば、その差分データは非常に小さくなり、
したがって、上記フレーム内(イントラ)符号化で圧縮
するよりも、上記動きベクトルと上記差分データとを符
号化した方が、圧縮後のデータ量は小さくなる。
【0033】このような圧縮方法を、フレーム間(イン
ター:Inter)予測符号化と呼んでいる。ただし、常に差
分データが少なくなるわけではなく、絵柄(画像内容)
によっては、差分を取るよりも、上記フレーム内符号化
で圧縮した方が、圧縮率が上がる場合がある。このよう
な場合は、上記フレーム内符号化で圧縮する。フレーム
間予測符号化にするか、フレーム内符号化にするかは、
マクロブロック毎に異なる。
【0034】以上のことを図10の画像圧縮装置(エン
コーダ)に即して説明すると、先ず、フレーム間予測符
号化を行うためには、エンコーダ側でたえずデコーダ側
で作られる画像と同じ画像を作っておく必要がある。
【0035】そのためにエンコーダ内には、デコーダと
同じ回路が存在する。その回路をローカルデコーダ(局
部復号器)と呼ぶ。図10の逆量子化器27と逆DCT
回路26と加算器25とフレームメモリ22と動き補償
器21が当該ローカルデコーダに対応し、フレームメモ
リ22内に記憶される画像のことをローカルデコーデッ
ドピクチャ(Local decoded picture)又はローカルデコ
ーデッドデータ(Localdecoded data)と呼ぶ。これに対
して、圧縮前の画像のデータは、オリジナルピクチャ(O
riginal picture)又はオリジナルデータ(Original dat
a) と呼ぶ。
【0036】なお、前述した1枚目のIピクチャの圧縮
時にも、上記ローカルデコーダを通して復号化された1
枚目の画像が、上記フレームメモリ22内に格納され
る。ここで、注意すべきことは、このローカルデコーダ
によって得られる画像は、圧縮前の画像ではなく、圧縮
後復元した画像であり、圧縮による画質劣化のある、デ
コーダが復号化する画像とまったく同じ画像であるとい
うことである。
【0037】このような状態のエンコーダに2枚目の画
像(P3)のデータ(Original data)が入ってくるわけ
だが(この段階ですでに、動きベクトルは検出済でなけ
ればならない)、データはブロック毎に動きベクトルを
持ち、このベクトルが動き補償器(MC:Motion Compensa
tion)21に与えられる。当該動き補償回路21は、そ
の動きベクトルの示すローカルデコーデッドピクチャ上
のデータ(動き補償データ:MC data:1マクロブロッ
ク)を上記フレーム間予測画像データとして出力する。
【0038】上記2枚目のオリジナルデータとこの動き
補償データ(フレーム間予測画像データ)のピクセル毎
の、差分器12による差分データが、上記DCT回路1
4に入力される。それからの後の圧縮方法は、基本的に
Iピクチャと同じである。上述のような圧縮方法によっ
て圧縮する画像をPピクチャ(Predicted picture)と呼
ぶ。
【0039】さらに詳しく説明すると、Pピクチャにお
いてすべてのマクロブロックがフレーム間予測符号化で
圧縮するとは限らず、フレーム内符号化で圧縮する方が
効率が良いと判断されるときは、そのマクロブロックは
当該フレーム内符号化で符号化を行う。
【0040】すなわち、Pピクチャにおいても、マクロ
ブロック毎に、フレーム内符号化によるか(このマクロ
ブロックをイントラマクロブロックと呼ぶ)、又はフレ
ーム間予測符号化によるか(このマクロブロックをイン
ターマクロブロックと呼ぶ)のどちらかを選択して圧縮
を行う。
【0041】上述のように、上記ローカルデコーダで
は、量子化器15の出力が、逆量子化器27で逆量子化
され、さらに逆DCT回路26で逆DCT処理された
後、エンコード時に動き補償データ(MC data )と足さ
れ最終的なローカルデコーデッドピクチャとなる。
【0042】次に、3枚目の画像(すなわちB1)のエ
ンコードでは、以下のようになされる。
【0043】上記3枚目の画像(B1)のエンコードで
は、I0,P3の2枚の画像それぞれに対する動きベク
トルを探索する。ここで、I0に対する動きベクトルを
フォワードベクトル(forward Vector)MVf(x,y) と
呼び、P3に対する動きベクトルをバックワードベクト
ル(Backward Vector)MVb(x,y) と呼ぶ。
【0044】この3枚目の画像についても差分データを
圧縮するわけであるが、どのデータを圧縮するのかが、
問題である。この場合も一番情報量が少なくなるものと
の差分を取れば良い。このときの圧縮方法の選択肢とし
ては、 (1)フォワードベクトルMVf(x,y) の示すI0上の
データとの差分 (2)バックワードベクトルMVb(x,y) の示すP3上
のデータとの差分 (3)フォワードベクトルMVf(x,y) の示すI0上の
データとバックワードベクトルMVb(x,y) の示すP3
上のデータの平均値との差分 (4)差分データは使わない(フレーム内符号化)の4
つである。マクロブロック毎にこの4種類の圧縮方法か
ら一つが選択される。上記圧縮方法の選択肢のうちの
(1),(2),(3)の場合は、それぞれの動きベク
トルも動き補償器21に送られ、差分器21ではその動
き補償データとの差分をとり、これがDCT回路14に
送られる。上記圧縮方法の選択肢のうちの(4)の場合
は、そのままのデータがDCT回路14へ送られる。
【0045】上述した1枚目、2枚目のエンコードの処
理の結果、ローカルデコーデッドピクチャを格納するフ
レームメモリ22には、I0,P3の2枚のピクチャ
が、復元されているのでこのようなことが可能である。
【0046】次に、4枚目の画像(すなわちB2)のエ
ンコードでは、以下のようになされる。
【0047】上記4枚目の画像(B2)のエンコードで
は、上述した3枚目(B1)のエンコード方法のところ
の説明文で、B1をB2に置き換えたこと以外は、上記
3枚目のエンコードと同じ方法で圧縮する。
【0048】次に、5枚目の画像(すなわちP6)のエ
ンコードでは、以下のようになされる。
【0049】上記5枚目の画像(P6)のエンコードで
は、上述した2枚目(P3)のエンコード方法のところ
の説明文で、P3をP6に、I0をP3に置き換えただ
けで、他は同じ説明となる。
【0050】6枚目以降は、上述の繰り返しとなるので
説明は省略する。
【0051】また、MPEGにおいては、GOP(Grou
p Of Picture)と呼ばれるものが規定されている。
【0052】すなわち、何枚かのピクチャの集まりがグ
ループオブピクチャ(GOP)と呼ばれており、当該G
OPは符号化データ(圧縮後のデータ)上で見て連続し
た画像の集まりでなくてはならないものである。また、
GOPはランダムアクセスを考慮したもので、そのため
には符号化データ上で見てGOPの最初に来るピクチャ
は上記Iピクチャである必要がある。さらに、表示順
(ディスプレイ順)でGOPの最後は、I又はPピクチ
ャでなくてはならない。
【0053】図14には、最初が4枚のピクチャからな
るGOPで、それ以降が6枚のピクチャからなるGOP
となる例を挙げる。なお、図14のAはディスプレイ順
を示し、図14のBは符号化データ順を示している。
【0054】この図14において、GOP2に注目する
と、B4,B5はP3,I6から形成されるため、例え
ばランダムアクセスでI6にアクセスされると、P3が
無いため、B4,B5は正しく復号化できない。このよ
うにGOP内だけで正しく復号化できないGOPは、ク
ローズドGOP(Closed GOP)でないという。
【0055】これに対し、もしB4,B5がI6だけし
か参照していないとしならば、例えばランダムアクセス
でI6にアクセスしても、P3は必要ないため、これら
B4,B5は正しく復号化できることになる。このよう
にGOP内だけの情報で、完全に復号化できるGOPを
クローズドGOP(Closed GOP)と呼ぶ。
【0056】以上のような圧縮方法の選択の中から一番
効率の良い方法で圧縮するわけであるが、その結果発生
する符号化データ(Coded data)の量は、入力画像にも
依存し、実際に圧縮してみないと判らない。
【0057】しかし、圧縮後のデータのビットレートを
一定にするためにコントロールすることも必要である。
当該コントロールを行うためのパラメータは、量子化器
15に与える前記符号量を表す情報としての量子化ステ
ップ(又は量子化スケール:Q-scale )である。同じ圧
縮方法でも、上記量子化ステップを大きくすれば発生ビ
ット量は減り、小さくすれば増える。
【0058】この量子化ステップの値は、次のようにし
て制御する。
【0059】エンコーダには、圧縮後のデータを一定の
ビットレートにするために、出力に緩衝バッファ(出力
バッファ18)が設けられており、これによって画像毎
のある程度のデータ発生量の差は吸収できるようになさ
れている。
【0060】しかし、定められたビットレートを超える
ようなデータの発生が続けば、出力バッファ18の残量
が増加し、ついにはオーバーフローを起こすことにな
る。逆にビットレートを下回るデータの発生が続けば出
力バッファ18の残量は減少し、最後にはアンダーフロ
ーを引き起こすことになる。
【0061】したがって、エンコーダは、出力バッファ
18の残量をフィードバックすることにより、前記量子
化ステップ制御器19が量子化器15の量子化ステップ
をコントロールし、ここで出力バッファ18の残量が少
なくなればあまり圧縮しないように量子化ステップを小
さくなるよう制御し、出力バッファ18の残量が多くな
れば圧縮率を高くするように量子化ステップを大きくす
るようにコントロールを行うようにしている。
【0062】また、前述した圧縮方法(前記フレーム内
符号化やフレーム間予測符号化)によって発生する符号
化データ量の範囲には、大きな差がある。
【0063】特にフレーム内符号化方式で圧縮をすると
大量のデータが発生するため、出力バッフファ18の空
き容量が小さい場合には量子化ステップサイズを大きく
しなければならず、場合によっては量子化ステップサイ
ズを最大にしてもバッファ18のオーバーフローを招く
かもしれない。よしんばバッファ18に収まったとして
も量子化ステップが大きければフレーム内符号化の画像
は後のフレーム間予測符号化の画質に影響するので、フ
レーム内符号化での圧縮を行う前には出力バッファ18
に十分な空き容量が必要である。
【0064】したがって、予め定められた順序の圧縮方
法を決めておき、フレーム内符号化の前には十分な出力
バッファ18の空き容量を確保するように、量子化ステ
ップ制御器19は量子化ステップサイズのフィードバッ
クコントロールを行うようにしている。
【0065】以上のようにして一定レートの符号化デー
タに抑えることが可能となる。
【0066】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年は、画
像情報を圧縮符号化する際に、より効率良く画像情報を
圧縮することが求められるいる。すなわち、近年は、例
えば、人間の視覚特性を考慮して情報を削ったり、入力
画像の持つ情報量によって圧縮比率を変えたり、同一画
面内でも絵柄がもつ情報量に応じて圧縮比率を変えたり
することで、なるべく圧縮による画質劣化が起きないよ
うにしながら、目標とするビットレート(target bit r
ate)まで落とすようにコントロールすることによっ
て、より効率的な圧縮を行うことが考えられており、ま
た、これを実現するために様々なアルゴリズムが考えら
れている。
【0067】しかし、そのように努力しても、上記目標
とするビットレートや入力画像の複雑さ等によっては、
満足する画質を得られないことが起きる。例えば、上記
入力画像のもつ情報量によって圧縮比率を変えるという
手法では、その画像の製作者の意図などはまったく考慮
されずに圧縮がなされることになる。すなわち、当該入
力画像のもつ情報量によって圧縮比率を変えるという手
法では、画像の製作者にとって例えば重要でない部分で
あっても、また逆に重要な部分であっても同様に処理さ
れることが起こり、製作者にとってそれほど重要でない
部分に貴重なビットを使っている一方で、重要である部
分に画質劣化が起きるということがある。また、このよ
うな製作者の意図などを入力画像から圧縮装置が自動的
に汲み取ることは不可能である。
【0068】そこで、本発明はこの様な実情に鑑みてな
されたものであり、作製者の意図を反映した圧縮が可能
であると共に、目標とするビットレートからも外れるこ
とのない画像圧縮装置及び方法を提供することを目的と
する。
【0069】
【課題を解決するための手段】本発明の画像圧縮装置
は、入力画像データを圧縮する圧縮手段と、上記圧縮手
段で上記入力画像データを圧縮する際の基本圧縮率を設
定する基本圧縮率設定手段と、入力画像のうちの任意の
領域を指定する指定手段と、上記指定手段が指定した領
域に対応する入力画像データを圧縮するときの重要度を
設定する指定領域重要度設定手段と、上記指定領域重要
度設定手段により設定された上記指定した領域に対する
重要度に基づいて上記基本圧縮率を変更する圧縮率変更
手段とを有することにより、上述した課題を解決する。
【0070】また、本発明の画像圧縮方法は、入力画像
データを圧縮する際の基本圧縮率を設定する基本圧縮率
設定ステップと、入力画像のうちの任意の領域を指定す
る指定ステップと、上記指定ステップが指定した領域に
対応する入力画像データを圧縮するときの重要度を設定
する指定領域重要度設定ステップと、上記指定領域重要
度設定ステップにより設定された上記指定した領域に対
する重要度に基づいて上記基本圧縮率を変更する圧縮率
変更ステップと、上記圧縮率変更ステップにより得られ
る圧縮率を使用して入力画像データを圧縮する圧縮ステ
ップとを有することをにより、上述の課題を解決する。
【0071】すなわち本発明によれば、入力画像データ
を圧縮する際に、入力画像のうちの任意の領域を指定
し、この指定した領域の重要度を設定することで、当該
指定した領域の画像を所望の重要度で圧縮することがで
きる。また、基本圧縮率を、この指定した領域の重要度
に基づいて変更することで、圧縮後のビットレートを目
標ビットレート内に収めるようにしている。
【0072】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい構成例に
ついて、図面を参照にしながら説明する。
【0073】図1には本発明構成例の画像圧縮装置の概
略構成を示す。なお、この図1において、前述した図1
0と同じ構成については同一の指示符号を付しており、
これら同じ指示符号を付した構成については簡単に説明
する。
【0074】この図1に示す画像圧縮装置において、入
力端子1には、前記図11に示したようなディジタル化
された画像データが供給される。この入力端子1に供給
された入力画像データは、当該入力画像データを一時的
に蓄えて然るべき順番に入れ替えるためのフレームメモ
リ40を介して、動き検出器38とブロック分割器11
に送られる。当該ブロック分割器11は、フレームメモ
リ40から供給されたそれぞれのフレームを、前記図1
2で示したように8×8ピクセルのブロックに分割す
る。このブロック分割器11からのマクロブロック単位
のデータは差分器12に送られる。
【0075】当該差分器12では、ブロック分割器11
からのデータとフレーム間予測画像データとの差分をと
り、その出力をフレーム間予測符号化がなされるフレー
ムのデータとして切換スイッチ13の被切換端子bに送
る。また、当該切換スイッチ13の被切換端子aには、
上記ブロック分割器11からのデータがフレーム内符号
化がなされるフレームのデータとして供給される。
【0076】上記切換スイッチ13を介したブロック単
位のデータはDCT回路14によって離散コサイン変換
(DCT)処理され、得られた係数(DCT係数)が圧
縮手段の一部である量子化器15に送られる。当該量子
化器15では、所定の量子化ステップ幅で上記DCT出
力を量子化し、この量子化した係数(量子化係数)がジ
グザグスキャン回路16に送られる。当該ジグザグスキ
ャン回路16では、上記量子化係数を前記図13で示し
たようにジグザグスキャンによって並べ換え、その出力
を可変長符号化回路17に送る。この可変長符号化回路
17では、上記ジグザグスキャン回路16の出力データ
を可変長符号化(VLC)し、その出力を出力バッファ
18に送る。上記出力バッファ18から出力されたデー
タは圧縮符号化がなされた符号化出力として出力端子2
から出力される。この出力端子2から出力された符号化
情報は、例えば、いわゆるハードディスク,フレキシブ
ルディスク等の磁気ディスク、光ディスク,光磁気ディ
スク,相変化型ディスク等のディスク状記録媒体や、磁
気テープ等のテープ状記録媒体、或いはICカードのよ
うな半導体メモリ等の各種記録媒体に記録されたり、復
号化されて映像信号が復元され、ブラウン管(CRT)
や、液晶ディスプレイ,プラズマディスプレイ,フィー
ルド・エミッションディスプレイ等のフラット・パネル
・ディスプレイ等の表示装置に直接送られて表示され
る。
【0077】また、可変長符号化回路17からは、上記
可変長符号化処理により発生した符号量を示す情報が出
力され、この情報が圧縮率変更手段及びデータレート制
御手段としても機能する量子化ステップ制御器39に送
られる。
【0078】一方、上記量子化器12からの出力は、逆
量子化器27によって逆量子化され、さらに逆DCT回
路26によって逆DCT処理される。当該逆DCT回路
26の出力は、加算器25に送られる。
【0079】この加算器25には、フレーム間予測符号
化のフレームのときにオンとなる切換スイッチ24を介
した動き補償器21からのフレーム間予測画像データも
供給され、当該データと上記逆DCT回路26の出力デ
ータとの加算が行われる。この加算器25の出力データ
は、フレームメモリ22に一時的に蓄えられた後、動き
補償器21に送られる。
【0080】当該動き補償器21は、上記動き検出器3
8が検出した動き情報に応じて動きベクトル発生器33
が発生した動きベクトルに基づいて、動き補償を行い、
これによって得たフレーム間予測画像データを出力す
る。
【0081】ここで、本発明構成例の画像符号装置にお
いて、フレームメモリ40は入力画像データを複数枚蓄
えることができ、このフレームメモリ40に蓄積された
画像データは、適宜、基本圧縮率(後述する基本量子化
ステップ幅を求める際の情報量パラメータ)を設定する
画像情報評価回路50に送られる。
【0082】当該画像情報評価回路50は、例えば、入
力画像のもつ情報量を評価することで、量子化ステップ
制御器39が量子化ステップ幅を制御する際のパラメー
タを算出する。より具体的に説明すると、例えば、フレ
ーム内符号化で圧縮を行った場合の圧縮後のデータ量を
予測することが可能なように、その画像自身の情報量を
示す情報を第1のパラメータとして算出する。この第1
のパラメータとしては、例えば、フレームメモリ40か
ら供給された画像データに対して、DCT処理をブロッ
ク毎に行い、そのDCT係数の和や統計をとったものと
したり、また、それでは規模が大きくなる場合には、平
均自乗誤差のブロック毎の和を求めたものとする。いず
れにしても、当該画像情報評価回路50では、画像の情
報量を表し、圧縮後のデーター量を類推するに足る第1
のパラメータを算出する。また、当該画像情報評価回路
50では、フレーム間予測符号化で圧縮を行った場合の
圧縮後のデータ量を予測することが可能な、画像の差分
情報量を示す情報を第2のパラメータとして算出する。
この第2のパラメータとしては、例えば、フレームメモ
リ40に格納された画像と動き補償後の画像との差分値
のブロック内の和を用いる。この第2のパラメータ算出
の際には、一般的な動きベクトル検出回路(動き検出器
38及び動きベクトル発生回路33)で得られる動きベ
クトルが検出された最小誤差を利用することができる。
このとき、フレーム間予測符号化による圧縮後のデータ
量を類推(予測)できる第2のパラメータとしては、一
般的な輝度情報だけの動きベクトル検出回路(動き検出
器38及び動きベクトル発生回路33)で得られる動き
ベクトル及びその動きベクトルが検出された輝度情報だ
けで求めた最小誤差に加えて、本構成例ではその動きベ
クトルが検出された色差情報だけで求めた最小誤差を新
たに用いる。
【0083】上記画像情報評価回路50によって算出さ
れた画像情報の評価値(以下情報量パラメータと呼ぶ)
は、量子化ステップ制御器39に送られる。すなわち、
上記画像情報評価回路50によって算出した評価値を上
記量子化ステップ制御器39に送るのは、入力画像情報
を評価して得た情報量パラメータを使用することで、な
るべく圧縮による画質劣化が起きないようにしながら、
圧縮情報のビットレートを目標とするビットレート(ta
rget bit rate)まで落とすようにコントロールするた
めである。
【0084】したがって、当該量子化ステップ制御器3
9は、前記可変長符号化回路17からの符号量を示す情
報と、上記画像情報評価回路50によって算出された情
報量パラメータとに基づいて、量子化器15の量子化ス
テップ幅を制御することができる。これにより、出力バ
ッファ18のオーバーフローが防止できることになる。
すなわち、上述のように、情報量パラメータを加味して
量子化ステップ幅を制御することで、出力バッファ18
の残量のみをフィードバックする場合に比べて、画像の
情報量の変化に応じた適切な量子化ステップ制御が可能
となる。
【0085】ところが、画像情報を圧縮符号化する際
に、上述のように画像情報の評価値を加味しながら目標
とするビットレート(target bit rate)まで落とすよ
うに量子化ステップ幅をコントロールしたとしても、そ
の目標とするビットレートや入力画像の複雑さ等によっ
ては、満足する画質を得られないことが起き得る。すな
わち、入力画像のもつ情報量に応じて量子化ステップ幅
を制御したとしても、その画像の製作者の意図について
はまったく考慮されずに圧縮がなされるため、当該画像
の作製者が満足する画質を得られないことが起こり得
る。より具体的に言うと、上述したビットレートコント
ロールの方法では、当該画像の製作者にとって例えば重
要でない部分であっても、また逆に重要な部分であって
も同様に処理されることが起こり、したがって当該製作
者にとってそれほど重要でない部分に貴重なビットを使
っている一方で、重要である部分に画質劣化が起きると
いうことがある。
【0086】このようなことから、作製者の意図を反映
した圧縮が可能であると共に、目標とするビットレート
からも外れることのない圧縮を実現するため、本構成例
の画像圧縮装置には、入力画像のうちの任意の領域を指
定する指定手段としての外部情報入力手段60及び高画
質指定情報発生回路61と、上記指定した領域に対応す
る画像データを圧縮するときの重要度(量子化ステップ
幅を求めるためのパラメータ)を設定するパラメータ設
定回路62とが付加されている。
【0087】以下、これら構成を使用して、画像の作製
者の意図を反映した圧縮を行うための手順を説明する。
【0088】上記外部情報入力手段60は、例えばいわ
ゆるジョイスティック、マウス、トラックボール、タブ
レット、キーボード等のいずれか若しくはこれらの組合
わせからなり、上記作製者が当該画像圧縮装置に対して
情報を入力するためのマン−マシンインターフェイス手
段である。上記画像の作製者等の作業者は、入力画像を
前記表示装置の表示画面上に再生表示させながら、上記
外部情報入力手段60を操作することによって、上記表
示画面に表示される画像から、高画質化したい領域を含
む画像の指定及び当該指定した画像内の高画質化したい
領域(範囲)の指定を行う。
【0089】すなわち、上記作業者は、先ず、高画質化
したい領域を含む画像がいずれの画像であるかを指定す
る。具体的に言うと、当該高画質化したい領域を含む画
像の指定は、上記外部情報入力手段60によって、画像
のタイムコードを直接入力したり、表示画面上に順に表
示される画像のイン点とアウト点を指定することで行
う。
【0090】次に、作業者は、当該指定した画像のうち
特に高画質化したい領域を指定する。具体的に言うと、
上記指定した画像が表示されている表示画面上に指示画
像として例えば円形のカーソルを表示させ、当該円形の
カーソルを用いて画面上の任意の範囲を指示すること
で、当該指定した画像のうち特に高画質とすべき領域を
指定する。なお、上記高画質化したい範囲を指示するた
めのカーソルは、上記円形だけでなく、矩形や楕円等の
形状であっても良く、これらカーソルの縦横のサイズや
位置を、上記外部情報入力手段60におけるカーソル移
動手段としての例えばジョイスティック等を操作するこ
とによって、自由に変えられるものである。
【0091】また、上記高画質化すべき領域の指定は、
圧縮前の入力画像を見て行う場合と、一度圧縮した後に
伸張して再現した再生画像を見て行う場合のいずれであ
っても良い。すなわち、圧縮前に事前に指定する場合
と、再生画像を見てから指定する場合、或いは再生画像
を見ながらリアルタイムに指定する場合のいずれであっ
ても良い。特に、圧縮後に伸張して再現した再生画像を
使用して上記高画質化すべき領域を指定するようにすれ
ば、画像のどの部分が圧縮により劣化しているかがわか
るため、画像の作製者が重要であると認識している領域
を指定するのに有利である。上記再生画像を見て高画像
化したい領域を指定した場合には、当該高画質化が指定
された領域を含む全画像を再度圧縮し直し、当該圧縮し
直した画像を、最初に圧縮されている各画像の内の、対
応する画像が存在していた部分に入れ換えるようにす
る。より具体的に説明すると、例えば、ある時間連続す
る映像があり、当該映像を構成する各画像が前記MPE
G1やMPEG2等により圧縮されているような場合に
おいて、当該各画像の内から上記高画質化が指定されて
いる領域を含む全画像を抜き出し、当該抜き出した画像
に対しては上記指定された領域を高画質化すると共に他
の部分については重要度を下げることで目標ビットレー
トを維持するように圧縮し直し、当該圧縮し直した画像
を上記先に圧縮されている映像の上記抜き出した画像が
元々存在していた位置の画像と入れ換えるようにする。
なお、上述した再生画像を見ながらリアルタイムに指定
する場合のシステム全体構成及びその動作については後
述する。
【0092】また、上記高画質とすべき領域は、同一画
面内で複数指定することもできる。この場合には、例え
ば、先ず一カ所の領域を指定し、さらに追加モードとし
て、別の領域を指定するようなことが可能である。当該
追加モードのときには、さらに何カ所でも指定でき、こ
れら指定した複数の領域が過去に指定した領域に追加さ
れる。また、高画質化すべき領域を複数指定する場合
は、これら複数指定された各領域に対して高画質化した
い順に優先度を付加する(高画質化したい度合いを各領
域毎に設定する)こともできる。当該各領域の優先度
は、例えば、各領域毎に直接圧縮率或いは圧縮後のレー
トを入力するものとしたり、優先度に応じた数字を入力
することにより行ったり、また、例えば外部情報入力手
段60が押圧力を検出可能なボタンやタブレット等によ
って構成されているときには、その押圧力を検出し、こ
の押圧力に応じて設定するようなことが可能である。さ
らに、同一の領域内であっても、当該領域内の各部分毎
に異なる優先度を指定するようなことも可能である。こ
の同一領域内の優先度の指定としては、例えば、中心を
最も高い優先度とし、周辺にいくに従って低くなるよう
な等高線状の優先度を指定することや、当該領域内の上
或いは下若しくは右又は左等を最も高い優先度とし、当
該最も高い優先度の部分から離れるに従って徐々に優先
度が低くなるような指定をすることが可能である。な
お、この同一領域内での優先度の指定は、複数の領域を
指定した場合のみならず、一つの領域のみ指定した場合
であっても同様に適用することができることは言うまで
もない。
【0093】その他、上記外部情報入力手段60は、上
記ジョイスティックのような人が手または指によって操
作するものの他、例えば、人の焦点位置(人が注目する
点)を検出し、その焦点位置(注目点)を中心にしたあ
る大きさの範囲を自動的に取り込み、この範囲を上記高
画質とすべき領域として指定するようなものであっても
良い。なお、焦点位置を検出する手段としては、各種の
方式が考えられるが、例えば、操作者の目に対して光を
照射し、当該目の表面或いは網膜からの反射光を受光し
て目の瞳孔等の所定位置がいずれの方向を向いているか
を測定し、当該瞳孔等の所定位置及び方向と画面上の位
置とを予め対応させておいた情報等から、上記焦点位置
を検出するようなものを使用することができる。なお、
上記人の焦点位置を検出する方法、すなわち視線検出の
方法についての詳細は後述する。
【0094】上述したような外部情報入力手段60から
の外部入力情報は、高画質指定情報発生回路61に送ら
れる。すなわち、当該高画質指定情報発生回路61は、
上記外部入力情報を受けると、当該外部入力情報に基づ
く指定情報を生成する。この指定情報としては、上記外
部情報入力手段60から入力された上記高画質化したい
領域を含む画像のタイムコード或いは前記イン点,アウ
ト点に対応する情報と、当該指定された画像のうち上記
外部情報入力手段60が発生するカーソル等により指定
される、上記高画質化したい領域に対応する座標情報と
が考えられる。
【0095】ここで、上記座標は、画像が例えばMPE
G1に対応する画像である場合には、16×16ドット
のマクロブロック(MB)単位で前記量子化ステップ幅
(Q-scale)を変えられるので、当該マクロブロック単
位で指定することができる。さらに、当該座標は、ドッ
ト単位で指定することもでき、この場合は、当該高画質
指定情報発生回路61において、当該ドット単位で指定
された座標を、例えばマクロブック単位等の当該画像圧
縮装置において都合の良い解像度に変換することを行
う。
【0096】また、高画質化したい領域が同一画像上で
複数箇所指定されている場合には、当該高画質指定情報
発生回路61はそれら各指定領域の座標情報も取り込
む。このとき、前記外部情報入力手段60によって前記
優先度も同時に設定されているときには、当該優先度を
示す情報も指定情報として取り込む。なお、当該優先度
は、もっとも単純なものとしては0,1の2値で示すこ
とができるが、より細かく指定するには例えば8,1
6,32,64段階などの複数段階により表すものを使
用することが望ましい。
【0097】さらに、このような優先度の指定は、同一
の領域内で優先度を指定する場合も同様に適用できる。
この同一領域内で優先度を指定する場合の一例として、
例えば、高画質化したい領域として人間の顔とその近辺
の範囲を指定し、当該領域内を例えば8段階の優先度で
指示できるとしたとき、最も高い優先度を示す値8を当
該顔の部分に割り当て、この顔の部分から離れるに従っ
て優先度を低くし、人間以外の部分には最も低い優先度
を示す値1を割り当てるようなことができる。
【0098】上述のようにして上記高画質指定情報発生
回路61により発生された指定情報は、指定領域高画質
化パラメータ設定回路62に送られる。このパラメータ
設定回路62は、上記高画質指定情報発生回路61から
の指定情報に基づいて、量子化ステップ制御器39にお
けるレートコントロールのためのパラメータ(以下指定
パラメータと呼ぶ)を生成し、この指定パラメータを量
子化ステップ制御器39に送る。
【0099】ここで、上記高画質化する領域の指定がな
され、この高画質化する領域を含む画像を量子化する際
に、当該高画質化すべき領域の量子化ステップ幅を小さ
くすると、圧縮後のビットレートが全体として目標ビッ
トレートを外れてしまう虞れがあるので、量子化ステッ
プ制御器39は、上記高画質化したい領域を除く他の部
分に対しては量子化ステップ幅を大きくすることで、目
標ビットレートを維持するようなレートコントロールを
行う。すなわち、上記量子化ステップ制御器39は、指
定パラメータを受け取ると、この指定パラメータに基づ
いて、上記高画質化したい領域の画像の量子化ステップ
幅を小さくする制御を行うと共に、この高画質化する領
域を除く他の部分については量子化ステップ幅が大きく
なるような重み付けを上記情報量パラメータに対して行
う。
【0100】なお、上記指定した領域の高画質化と共に
目標ビットレートの維持を行うことで、当然、高画質化
した領域を除く他の部分の画質は上記指定領域を高画質
化しなかった場合に比べて劣化することになるが、高画
質化した領域すなわち人間が特に注目している部分につ
いては高画質化されているので問題は少なく、容認する
ことができる。
【0101】また、上記量子化ステップ制御器39は、
実際に使用された量子化ステップ幅の値とそれに対する
情報発生量とを集計しており、これを学習パラメータと
して組み込むようにもなされている。すなわち、当該量
子化ステップ制御器39においては、前記情報量パラメ
ータ及び前記可変長符号化回路17からの符号量を示す
情報に基づいて設定される基本量子化ステップ幅BQの
値(すなわちこれが基本圧縮率に対応する)が大きくな
るかたちでフィードバックが行われ、これによってレー
トコントロールを行うようになされているので、破綻す
ることなく指定領域の画質を優先的に向上させることが
可能である。
【0102】ここで、上述のように作業者が指定した領
域の量子化ステップ幅を小さくして高画質化する量子化
ステップ制御を行うためのテーブルの一例を、図2から
図5に示す。なお、図2から図5には、前述したよう
に、指定した同一の領域内で優先度を付けた場合のテー
ブルの一例を示している。
【0103】図2と図4は、前記情報量パラメータ及び
前記可変長符号化回路17からの符号量を示す情報に基
づいて量子化ステップ制御器39において設定される量
子化ステップ(以下基本量子化ステップ幅BQと呼ぶ)
と、上記指定パラメータをも加味することで量子化ステ
ップ制御器39で設定される量子化ステップ幅Qと、優
先度nとの関係を3次元的に示し、それぞれ優先度nを
例えば50段階の値で指定可能な例を表している。な
お、図2には優先度nで指定される量子化ステップ幅Q
と基本量子化ステップ幅BQとの差が大きい(すなわち
優先度nの重み付けが大きい)例を、図4には優先度n
で指定される量子化ステップ幅Qと基本量子化ステップ
幅BQとの差が小さい(すなわち優先度nの重み付けが
小さい)例を示し、図3には図2の基本量子化ステップ
幅BQと量子化ステップ幅Qとの関係を2次元的に表示
し、図5には図4の関係を図3同様に2次元的に表示し
ている。なお、上記基本量子化ステップ幅BQは、前述
のように入力画像情報量を考慮したものとするものの他
に、予め決定しておいたものを使用することも可能であ
る。
【0104】すなわち、これら図2及び図3と、図4及
び図5とから、本構成例では、優先度nに重みを付ける
と共に、優先度nの効き目に強弱をつけて調整すること
が可能となっている。このように、優先度nは例えば映
像の製作者側の気持ちを表し、効き目の強弱は実際に符
号化してみて最適なものを選ぶという具合に使用でき
る。なお、これらのテーブルはマクロブロックタイプ別
で異なるものを使うことも考えられる。
【0105】ここで、実際の画像に対して、高画質化す
る領域を指定し、当該指定した領域に対して図2や図5
のテーブルを使用して量子化ステップ幅のコントロール
を行う際の様子を、図6を用いてより具体的に説明す
る。
【0106】この図6において、例えば、1ピクチャの
サイズが10×8MB(マクロブロック)であり、図6
のAに示すように人間Hが写っているような画像Fであ
るとき、最も高画質であることが望ましい人間Hの顔の
範囲を高画質化する場合、先ず、作業者は、前記外部情
報入力手段60によって、人間Hの顔の範囲Eを指定す
る(具体的には後述するように円形表示されたカーソル
のよって指定する)と共に、例えば顔の中央部分を高い
優先度とし、当該中央部分から周辺にいくに従って徐々
に優先度が低くなるように設定する。なお、このような
指定情報は1ピクチャ毎に有り得る。ただし、画像とし
て同じパターンが続くならば、記憶容量節約のために、
これら同じパターンの各ピクチャを指定し、そのパター
ンに対して指定情報を一つ設定するという方法も可能で
ある。
【0107】このようにして外部情報入力手段60によ
って指定がなされ、上記高画質指定情報発生回路61か
らその指定情報が送出されると、指定領域高画質化パラ
メータ設定回路62は、量子化ステップ制御回路39に
対して前記指定パラメータを送出する。
【0108】量子化ステップ制御回路39では、上記指
定パラメータ及び前記重み付けされた情報量パラメータ
に基づいて、図6のBに示すような優先度nを設定し
て、この優先度nに応じた量子化ステップ幅の情報を上
記量子化器15に送る。なお、図6のB中の各数字は5
0段階で表される優先度nに対応し、値が50のときに
は優先度が高いこと(すなわち量子化ステップ幅Qが小
さいこと)を表し、順次値が小さくなるに従って優先度
が低くなる(すなわち量子化ステップ幅Qが徐々に基本
量子化ステップ幅BQに近づく)ことを表している。ま
た、値が0のときには、重み付けされた基本量子化ステ
ップ幅BQが使用されることを表している。
【0109】これにより、上記人間Hの顔の範囲Eは、
優先度が高くなっているため、他の部分よりも小さい量
子化ステップ幅Qが使用されて高画質化されると共に、
当該範囲Eの中央部分は、より高画質化されるようにな
る。
【0110】次に、本構成例の構成における処理の流れ
を、図7のフローチャートに沿って説明する。
【0111】先ず、ステップS81では、入力端子1に
入力された画像データが順次フレームメモリ40へ格納
される。次に、ステップS82では、動き検出器38及
び動きベクトル発生回路33によって、フレーム間予測
符号化で圧縮するために必要な動きベクトルを検出及び
発生させる。すなわち、このステップS82では、予め
定められたスケジュールでフレームメモリ40中の各画
像データをPピクチャ或いはBピクチャとして圧縮符号
化できるように、動き検出を行う。ここで、動き検出を
行う画像については、Iピクチャを規定しない。それは
どの画像データがIピクチャになるのかこの時点では確
定していないからであり、またIピクチャは動き補償を
必要としないため、後にどの画像データでもIピクチャ
にすることが可能だからである。
【0112】次に、ステップS83において、上記画像
情報評価回路50は、上記動き検出をする際に用いられ
る最小歪み(Minimum Distortion)或いは誤差の絶対値
和(AD:Absolute Difference )と呼ばれるものを符
号化に用いるパラメータの一つ(第2のパラメータ)と
して読み出し格納する。なお、上記誤差の絶対値和(A
D)は、リファレンス側の画像を8×8ピクセルのブロ
ックに分割し、輝度データ8×8×4ピクセルと色差デ
ータ8×8×2ピクセルのマクロブロック(MB)に対
し、動き検出を行なった際に求めた動きベクトルで切り
だされるサーチ側のマクロブロックとの各画素同士の差
の絶対値和で、以下の式(1) で求めることができる。
【0113】
【数1】
【0114】これをさらにマクロブロック内のブロック
について集計したものを用いてマクロブロックの誤差の
絶対値和(AD)とする。このパラメータはフレーム間
予測符号化で圧縮する場合の画像の相関も考慮した情報
量の推定に用いるものである。
【0115】画像の情報量を推定するパラメータSAD
は、式(2) のように、一つの画像内の上記誤差の絶対値
和(AD)を合計したものである。
【0116】 SAD=ΣAD (2) もちろん、上記誤差の絶対値和(AD)以外に最小歪み
(Minimum Distortion)を用いてもよい。
【0117】次に、ステップS83では、画像情報評価
回路50において、上記動き検出で得られたパラメータ
以外に誤差の平均絶対値和(MAD:Mean Absolute Di
fference)と、アクティビティ(Activity)を各画像毎
に評価する。
【0118】上記誤差の平均絶対値和(MAD)はIピ
クチャの情報量を推定するためのパラメータで、下記の
式(3) によって8×8画素のブロック毎に求め、必要に
応じてマクロブロック或いは画面で集計を行う。
【0119】
【数2】
【0120】これを、式(4) のように、マクロブロック
内のブロックについて合計し、さらに、式(5) のよう
に、マクロブロックの値を一つの画像内で合計してその
値を、その画像の(Iピクチャとしての)情報量を表す
パラメータSMADとする。
【0121】MAD=Σ blockMAD (4) SMAD=ΣMAD (5) また、上記アクティビティは、一つの画面の中でそのマ
クロブロックの画像の状態に応じてよりきめ細かに量子
化ステップを制御することによって画質を維持しなが
ら、より圧縮効率を高めるために、その画像の状態を定
量化するためのパラメータである。例えば一つのブロッ
ク内で画像が画素のレベル変化の少ない平坦な部分(フ
ラットな部分)では量子化による歪みが目立ち易く、量
子化ステップを小さくしてやるべきで、逆にレベル変化
が多い複雑なパターンのブロックでは量子化歪みは目立
ち難く、情報量も多いので量子化ステップを大きくする
べきである。そこで、例えばブロックの平坦度(フラッ
トネス)を表すパラメータをこのアクティビティとして
用いる。
【0122】次のステップS84では、量子化ステップ
制御器39において、レートコントロールのためのビッ
ト配分を行う。ここで、当該ステップS84では、先ず
最初に、上記ステップS83で求めた情報量パラメータ
に基づいて1画面毎の割り当て量をビット配分する。言
い換えれば、ここでのビット配分の際には、前述したよ
うな高画質化すべき領域に対して量子化ステップ幅を少
なくしてビット配分量を多くする処理に先立ち、予め調
べておいた画像の情報量パラメータを用いて各ピクチャ
に使用可能なビットの量を決定する。このとき、例えば
情報量の少ない画像やBピクチャには少なく、情報量の
多い画像やIピクチャには多くする。
【0123】例えば本構成例ではGOPをその区間とし
て、次の式(6) ,式(7) のようにビット配分を行う。
【0124】 Total Bit Count =(Bit Rate [bit/s]× Number Of Picture In GOP [picture ])/(Picture Rate [picture/s]) [bit] (6) Available Bits=(Total Bit Count ×ターゲットの画像情報量パラメータ)/ 画像情報量パラメータのGOP合計値) [bit] (7) この式(7) で使用している情報量パラメータは、先に述
べたパラメータSMAD,SADを用い、これに圧縮す
るピクチャタイプ別の乗数をかけたものである。なお、
上記乗数は各ピクチャタイプ間のパラメータと画質との
関係を調整するものである。
【0125】上記式(7) の上記情報量パラメータのGO
P合計値は、式(8) に示すようにして求める。
【0126】 情報量パラメータのGOP合計値=Ki×ΣDifi+Kp×ΣDifp+Kb×ΣDifb Difi: Pピクチャの難易度 Difb: Bピクチャの難易度 (8) 上記量子化ステップ制御器39においては、次のステッ
プS85において、学習パラメータA,Bによる回帰予
測の処理に基づいて基本量子化ステップ幅の決定を行
う。すなわち、このステップS85では、上述した1画
面のビット割当量と難易度から回帰予測による基本量子
化ステップの決定(予測)を行う。
【0127】上述のように1画面分の上記誤差の平均絶
対値和(MAD)、誤差の絶対値和(AD)を集計する
ことで、1画面の情報量パラメータ(すなわち難易度)
が測定できる。したがって、過去の実績から、情報量パ
ラメータと量子化後のデータ量が決まれば量子化ステッ
プを推定することができる。
【0128】本構成例の量子化ステップ制御器39は、
1画面毎の割当ビット量(allocated_bit)と上記難易度
(difficulty)とから、以下の方法により一画面の基本の
量子化ステップ幅(量子化スケール:Q _scale)を決め
るようにしている。
【0129】先ず、式(10)に示すように、 log(allocated_bit/difficulty) =A*log(Q _scale)+B (10) という関係があると仮定し、上記式(10)中のA,Bを予
め学習(実験)により求めておく。さらに、上記式(10)
を変形した式(11)から、上記量子化スケール(Q_scale)
を求める。
【0130】 Q_scale =exp((log(allocated_bit/difficulty)-B)/A) (11) このようにして求めた量子化ステップ幅をそのピクチャ
の基本量子化ステップ幅とする。
【0131】次に、量子化ステップ制御器39は、ステ
ップS86からステップS88において、前記高画質化
すべき領域に対する量子化ステップ幅のコントロールを
行う。すなわち、単に上記指定した領域の量子化スケー
ル(Q_scale)の値を設定するような方法では、その領域
の画質は良くなるが、全体のレートコントロールを無視
して、画質の向上がなされる虞れがあるので、求めるビ
ットレートには収まり難く、すぐに出力バッファ18が
破綻するような不安定なものとなってしまう。
【0132】本構成例では、上記指定した領域の量子化
ステップ幅を小さくする制御を行って当該領域の高画質
化を図ると共に、他の部分に対する基本量子化ステップ
幅を大きくする制御を行って全体のビットレートを目標
ビットレート内に収めるようにするために、先ず、ステ
ップS86において、現在処理中のマクロブロックが、
上記高画質化すべきと指定された領域を構成するもので
あって前記優先度nが0より大きいか否かを判定する。
このステップS86において、優先度nが0であると判
定された場合には、ステップS88に進む。このステッ
プS88では、当該マクロブロックのデータを基本量子
化ステップ幅BQで量子化する。なお、優先度nが0で
あると判定された場合には、指定した領域の優先度やそ
の総和に反比例するように、指定した領域以外の部分の
量子化ステップ幅を大きくすることも可能である。これ
に対して、ステップS86において、n>0であると判
定された場合には、ステップS87に進む。当該ステッ
プS87では、通常のアルゴリズムから導かれた基本量
子化ステップ幅BQと優先度nの値に対応する量子化ス
テップ幅Qを前記テーブルから求め、上記量子化器15
では当該量子化ステップ幅Qによって当該マクロブロッ
クのデータの量子化を行う。
【0133】このように、本構成例では、優先度という
値をそれら他のパラメータと同列で取り扱っている。な
お、他のパラメータに比べ優先度の効果を強めたければ
重み付をするなどの方法で対応することができる。
【0134】次のステップS89では前記可変長符号化
回路17において符号化を行う。上述のようにして圧縮
符号化の全てのパラメータが決まっているのでその後
は、MPEGの規則にしたがって圧縮符号化する。
【0135】次のステップS90ではマクロブロック毎
のビット発生量と、量子化スケール(Q_scale)の集計を
行う。
【0136】最後に、ステップS91では、前述した各
パラメータの更新を行う。すなわち、マクロブロック毎
の量子化ステップの平均と、マクロブロック毎の発生量
の合計値と、難易度(difficulty) とによる予測標本の
更新を行う。ここで、画像情報量と基本量子化ステッ
プ、圧縮後のデータ量の関係は、圧縮する画像に依存す
る。したがって、ここでは、その関係を表す式に用いる
パラメータ、予測パラメータを、圧縮後の実際のデータ
量をフィードバックすることにより学習させ、予測の精
度を向上させている。この場合、先ず、ピクチャタイプ
毎に学習パラメータA,Bを以下の方法により、学習
し、修正する。例えば、マクロブロック毎の量子化スケ
ール(Q-scale) の平均値を(average_Q)とし、1画面圧
縮した後の発生量を(generated bit) とすると、式(12)
に示すように、 x = log(average_Q), y = log(generated bit/ difficulty) (12) となり、AとBのパラメータを最小2乗誤差法で以下の
式(13)、式(14)のようにして求める事ができる。なお、
式中nは標本数である。
【0137】 A=(sum(x*y)-(sum(x) * sum(y))/n)/(sum(x*x)-(sum(x) * sum(x))/(n) (13) B=((sum(y)/n)−a) * (sum(x)/n)
(14) 次に、前記高画質化すべき領域を前述したように再生画
像を見ながらリアルタイムで指定する場合の全体構成を
図8に示し、以下にこの図8の構成及びその動作につい
て説明する。
【0138】この図8のシステムは、画像が表示される
モニタ100と、前記図1に示したようなMPEGのデ
コーダボードを内蔵したコンピュータ装置101と、当
該コンピュータ装置101に接続される前記外部情報入
力手段としてのキーボード102及びジョイスティック
103とを有すると共に、ビデオ情報やオーディオ情報
等をビデオカセットテープ等の記録媒体に対して記録/
再生するビデオカセットレコーダ104をも備えてなる
ものである。
【0139】当該図8のシステムにおいて、前記高画質
化すべき領域を再生画像を見ながらリアルタイムで指定
する場合の動作は以下のようになる。
【0140】先ず、MPEGのデコーダボードを内蔵し
たコンピュータ装置101は、モニタ100の画面上に
MPEG再生画像を表示すると共に、その画面上に円形
のカーソルKをいわゆるスーパーインポーズにて表示さ
せる。
【0141】ここで、当該カーソルKの中心点位置は、
ジョイスティック103の操作により変更できるもので
ある。すなわち、ジョイスティック103を図中A
向に操作したときにはモニタ100の画面上のカーソル
KがaN方向に移動し、以下同様にジョイスティック1
03を図中AS方向に操作したときには画面上のカーソ
ルKがaS方向に移動し、ジョイスティック103を図
中AE方向に操作したときには画面上のカーソルKがaE
方向に移動し、ジョイスティック103を図中AW方向
に操作したときには画面上のカーソルKがaW方向に移
動する。また、ジョイスティック103には上部にボタ
ン105が設けられており、このボタン105を図中A
D方向に押すことによってカーソルKの有効/無効を制
御できるようになされている。なお、当該カーソルKの
有効/無効は、例えばボタン105の操作に応じてカー
ソルKの色を変化させることによって知ることができ
る。具体的には、カーソルKの色が例えば白のときには
無効とし、例えば緑のときには有効とするようなことが
可能である。
【0142】また、キーボード102には複数のキーが
配列されており、これらキーには通常の文字入力機能の
他に上記カーソルKの制御や、ビデオカセットレコーダ
104の制御のために、以下のような機能の割り当てが
なされている。
【0143】例えばキー「D」と「F]には上記円形カ
ーソルKの大きさを制御するための機能が割り当てられ
ており、キー「D」を押すと上記円形カーソルKの大き
さが大きくなり、キー「F]を押すと上記円形カーソル
Kの大きさが小さくなる。また、例えばキー「R」と
「V]には上記円形カーソルKの形状を制御するための
機能が割り当てられており、キー「R」を押すと上記円
形カーソルKが縦長の楕円形状になり、キー「V]を押
すと上記円形カーソルKが横長の楕円形状になる。
【0144】例えばキー「G」,「S],「C],
「T」,「E],「→],「←]には上記ビデオカセッ
トレコーダ104を制御するための機能が割り当てられ
ており、キー「G」を押すと再生が開始され、キー
「S]を押すと再生が停止され、キー「C」を押すとコ
マ送り再生され、キー「T]を押す再生スピードが徐々
に速くなり、キー「E]を押す再生スピードが徐々に遅
くなり、「→]を押すと早送り、「←]を押すと早戻し
がなされる。
【0145】さらに、例えばキー「O」には前述した追
加モードのON/OFFの機能が割り当てられている。
すなわちキー「O」を押すことで情報追加モードのON
/OFFをトグルで切り換える。情報追加モードの場合
はカーソルKは例えば破線にて表示され、通常のカーソ
ルKと識別可能となされる。
【0146】上述したジョイスティック103とキーボ
ード102を用いた場合において、例えば右手でジョイ
スティック103を操作して、左手はキーボード102
のホームポジションに置くようにすれば、ブラインドタ
ッチで操作でき、視線は画面を見ていれば良い。なおこ
のとき、早送り、早戻し、情報追加モードのON/OF
Fの操作時だけは右手でキーボード102の対応するキ
ーを操作する。
【0147】次に、再生を開始して、画質を向上させた
い部分があれば、ジョイスティック103上のボタン1
05を押してカーソルKを有効なものとし、当該高画質
化したい部分にカーソルKを合わせ、さらに当該カーソ
ルKの大きさ、位置、形状を上述の対応するキーを操作
することで決定する。これら操作により、高画質化した
い部分の指定が終了したならば、ジョイスティック10
3上のボタン105を再度押してカーソルKを無効とす
る。
【0148】このようにしてカーソルKが有効になって
いる間だけ、当該カーソルKの座標情報とその画像のタ
イムコードを、コンピュータ装置101内部のハードデ
ィスク等の記録媒体に順次記録していく。ここで、この
記録時には、作業者の反応の遅れを考慮して、収録した
タイムコード情報から一定時間(例えば0.8秒)を差
し引いた値を記録することもできる。また、この一定時
間の定数は変えることも可能である。なお、多少のタイ
ムコード情報のズレや、座標情報の誤差は大きな影響を
与えないので、それほど入力インターフェイスの精度を
上げる必要はない。
【0149】また、上述のようにカーソルKの指定を行
った後に、万一、やり直したいときには、早戻しにより
巻戻してから再度入力し直すことも可能である。このと
き、一度入力した情報があれば、その情報対応して画面
上に例えば赤色のカーソルとして表示するようにする。
このような場合は、画面上にカーソルが二つ表示される
ことになる。これにより、作業者は一度入力した情報の
内容を知ることが可能となる。ここで、上記再度の入力
を行うと、以前の情報は当該新しい情報に置き換えられ
る。なおここで、キー「O」を押して情報追加モードに
すると、古い情報を消さずに新しい情報が追加の情報と
して記録される。一つの画面上に高画質化したい部分を
複数指定する場合には、当該情報追加の機能を使用すれ
ば、何カ所でも情報を収集できることになる。
【0150】その他、余りにも被写体の動きが激しいよ
うな場合には、前記コマ送りの機能を使用するようにす
る。すなわち、1フレームずつカーソルを操作指定して
コマ送りさせていけば、動きが激しい被写体に対しても
正確にカーソルの指定が可能となる。なお、この場合の
タイムコード情報は、一定時間を差し引くようなことは
行わずに記録する。また、コマ送りでなくともスロー再
生にして上記同様の操作を行うようにすれば、リアルタ
イムよりは多少時間がかかるが、効率良くデータを入力
できる。この場合に、タイムコード情報から差し引かれ
る値はノーマル再生時よりも小さな値となる。この定数
も設定可能である。
【0151】なお、上述したジョイスティック103や
キーボード102の機能割り当てはあくまでも一例であ
り、作業者が使い易いように変えることが可能である。
また、ジョイスティックの代わりに、前述したようない
わゆるマウスやトラックボール、タブレット等を使用す
ることもでき、キーボードの代わりに専用のインターフ
ェイスを作る場合も考えられる。
【0152】さらに、カーソルの自動被写体追尾の機能
を利用することもできる。この場合、作業者が追尾する
被写体を一旦指定すれば、それ以降は当該被写体が画面
から消えるまでは画面上で自動的に追尾されるようにな
り、したがって、作業者はカーソルの位置を手動で指示
する必要がなく、それ以外の操作、例えばカーソルの形
状や大きさの指定の操作のみを行えば良い。また、自動
追尾が間違った場合なども、作業者は上記と同じように
巻戻してからやり直すことができる。なお、自動被写体
追尾の精度が向上すれば、作業者の作業量は減ることに
なるが、画面内で何れの部分の画質を向上させたいかは
あくまでも人間(作業者)が指示する。
【0153】上述の説明では、高画質化すべき領域を再
生画像を見ながらリアルタイムで指定する場合について
述べたが、原画像を見ながらリアルタイムで指定する場
合として、エンコードする前に上述と同様にして座標、
タイムコード情報を収集してからエンコードする方法も
ある。この場合は、MPEG再生画像の代わりに、素材
の記録媒体(テープ)をビデオカセットレコーダ104
にて再生して画面に表示して、上述のようなカーソルの
指定を行う。なお、再生のコントロールは、コンピュー
タ装置101から例えばいわゆるRS−422等の信号
にてビデオカセットレコーダ104を操作して行う。
【0154】次に、以下に、前述した視線検出の方法に
ついて説明する。この場合は、ジョイスティック103
によってカーソルKの位置を指定する代わりに、人間の
視線センサを使用した指定を行う。この視線検出の方法
については、本件出願人による特開平6−82474号
公報にて開示されている。この視線検出の方法について
簡単に説明する。図9は、視線検出の原理を説明する図
である。この図9において、光源から照射された光が眼
球の角膜で反射され、この反射光がレンズで集光されて
実像が結ばれる。ここで角膜の曲率の中心は眼球の回転
中心とは一致しておらず、眼球が回転すると実像の位置
も移動されることになる。そこで、この実像の位置を測
定することによって、眼球の回転方向(すなわち視線)
を観測することができる。なお、この技術は、一般にア
イ・カメラ(テレビジョン・アイ・マーカ・カメラ)と
呼ばれて実現されているものである。ただし、一般のア
イ・カメラでは眼球の回転中心を固定するために、顔面
固定器等を用いる必要がある。
【0155】なお、上述した説明では、指定した領域の
重要度を上げて高画質化することについて述べたが、逆
に指定した領域の重要度を下げて低画質化すると共に目
標ビットレートを維持することで、結果として他の部分
或いは他の画像の画質を上げるようなことも、本発明に
含まれることは言うまでもない。
【0156】
【発明の効果】本発明の画像圧縮装置及び方法において
は、入力画像データを圧縮する際に、画像の作製者が意
図する任意の領域を指定し、この指定した領域の重要度
を設定することで、当該指定した領域の画像を所望の重
要度で圧縮することができ、例えば、当該指定した領域
の重要度を上げれば、画像の作製者が意図する領域の画
像を高画質化することができる。また、基本圧縮率を、
この指定した領域の重要度に基づいて変更することで、
圧縮後のビットレートを目標ビットレート内に収めるこ
とも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明構成例の画像圧縮装置の概略構成を示す
ブロック回路図である。
【図2】優先度で指定される量子化ステップ幅と基本量
子化ステップ幅との差が大きい場合の3次元テーブルを
示す図である。
【図3】図2の基本量子化ステップ幅と量子化ステップ
幅との関係を2次元的に表示した図である。
【図4】優先度で指定される量子化ステップ幅と基本量
子化ステップ幅との差が小さい場合の3次元テーブルを
示す図である。
【図5】図4の基本量子化ステップ幅と量子化ステップ
幅との関係を2次元的に表示した図である。
【図6】高画質化すべき領域の指定と優先度の一例を説
明するための図である。
【図7】本構成例装置の動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【図8】本構成例装置が適用されるシステム構成の一例
を示す図である。
【図9】視線検出の原理説明に用いる図である。
【図10】従来の画像圧縮装置の概略構成を示すブロッ
ク回路図である。
【図11】画像の解像度と構成について説明するための
図である。
【図12】マクロブロックとブロックについて説明する
ための図である。
【図13】ジグザグスキャンについて説明するための図
である。
【図14】GOPの一例について説明するための図であ
る。
【符号の説明】
50 フレームメモリ、 11 ブロック分割器、 1
2 差分器、 13,24 スイッチ、 14 DCT
回路、 15 量子化器、 16 ジグザグスキャン回
路、 17 可変長符号化回路、 18 出力バッフ
ァ、 39 量子化ステップ制御器、 38 動き検出
器、 21 動き補償器、 25 加算器、 26 逆
DCT回路、 27 逆量子化器、 33 動きベクト
ル発生回路、 60 外部情報入力手段、 61 高画
質指定情報発生回路、 62 指定領域高画質化パラメ
ータ設定回路

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像データを圧縮する圧縮手段と、 上記圧縮手段で上記入力画像データを圧縮する際の基本
    圧縮率を設定する基本圧縮率設定手段と、 入力画像のうちの任意の領域を指定する指定手段と、 上記指定手段が指定した領域に対応する入力画像データ
    を圧縮するときの重要度を設定する指定領域重要度設定
    手段と、 上記指定領域重要度設定手段により設定された上記指定
    した領域に対する重要度に基づいて上記基本圧縮率を変
    更する圧縮率変更手段とを有することを特徴とする画像
    圧縮装置。
  2. 【請求項2】 上記圧縮率変更手段は、上記指定した領
    域に対する重要度に基づいて上記基本圧縮率を変更する
    ことにより、圧縮後のデータレートを目標データレート
    に制御するデータレート制御手段を含むことを特徴とす
    る請求項1記載の画像圧縮装置。
  3. 【請求項3】 上記指定手段は、画面上の任意の部分を
    指示するための指示画像を発生する指示画像発生手段
    と、当該画面上に表示された指示画像を操作者の操作に
    応じて移動させる指示画像移動手段とを含み、上記任意
    の領域の指定を画面上に表示した指示画像の位置を検出
    することにより行うことを特徴とする請求項1記載の画
    像圧縮装置。
  4. 【請求項4】 上記指定手段は、画面上での操作者の目
    の焦点位置を検出する焦点位置検出手段を含み、上記任
    意の領域の指定を画面上の目の焦点位置を検出すること
    により行うことを特徴とする請求項1記載の画像圧縮装
    置。
  5. 【請求項5】 上記指定手段は、上記任意の領域を複数
    指定することを特徴とする請求項1記載の画像圧縮装
    置。
  6. 【請求項6】 上記指定手段は、上記指定した領域内で
    重要度の優先順位を設定する優先順位設定手段を含むこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像圧縮装置。
  7. 【請求項7】 上記指定手段は、上記複数指定した各領
    域に重要度の優先順位を設定する優先順位設定手段を含
    むことを特徴とする請求項1記載の画像圧縮装置。
  8. 【請求項8】 上記優先順位設定手段は、上記指定した
    領域内で等高線状に優先順位の指定を行うことを特徴と
    する請求項6記載の画像圧縮装置。
  9. 【請求項9】 上記優先順位設定手段は、上記複数指定
    した各々の領域内で等高線状に優先順位の指定を行うこ
    とを特徴とする請求項7記載の画像圧縮装置。
  10. 【請求項10】 上記圧縮手段は入力画像を複数に分割
    した各ブロック毎に圧縮を行い、上記入力画像データの
    圧縮は当該ブロック単位で行うことを特徴とする請求項
    1記載の画像圧縮装置。
  11. 【請求項11】 上記圧縮率変更手段は、実際に圧縮に
    使用した圧縮率と圧縮後のデータ量と上記基本圧縮率と
    上記指定した領域に対する重要度との関係を学習し、当
    該学習結果に応じて圧縮率の予測を行うことを特徴とす
    る請求項1記載の画像圧縮装置。
  12. 【請求項12】 入力画像データを圧縮する際の基本
    圧縮率を設定する基本圧縮率設定ステップと、 入力画像のうちの任意の領域を指定する指定ステップ
    と、 上記指定ステップが指定した領域に対応する入力画像デ
    ータを圧縮するときの重要度を設定する指定領域重要度
    設定ステップと、 上記指定領域重要度設定ステップにより設定された上記
    指定した領域に対する重要度に基づいて上記基本圧縮率
    を変更する圧縮率変更ステップと、 上記圧縮率変更ステップにより得られる圧縮率を使用し
    て入力画像データを圧縮する圧縮ステップとを有するこ
    とを特徴とする画像圧縮方法。
  13. 【請求項13】 上記圧縮率変更ステップは、上記指定
    した領域に対する重要度に基づいて上記基本圧縮率を変
    更することにより、圧縮後のデータレートを目標データ
    レートに制御するデータレート制御ステップを含むこと
    を特徴とする請求項12記載の画像圧縮方法。
  14. 【請求項14】 上記指定ステップは、画面上の任意の
    部分を指示するための指示画像を発生する指示画像発生
    ステップと、当該画面上に表示された指示画像を操作者
    の操作に応じて移動させる指示画像移動ステップとを含
    み、上記任意の領域の指定を画面上に表示した指示画像
    の位置を検出することにより行うことを特徴とする請求
    項12記載の画像圧縮方法。
  15. 【請求項15】 上記指定ステップは、画面上での操作
    者の目の焦点位置を検出する焦点位置検出ステップを含
    み、上記任意の領域の指定を画面上の目の焦点位置を検
    出することにより行うことを特徴とする請求項12記載
    の画像圧縮方法。
  16. 【請求項16】 上記指定ステップは、上記任意の領域
    を複数指定することを特徴とする請求項12記載の画像
    圧縮方法。
  17. 【請求項17】 上記指定ステップは、上記指定した領
    域内で重要度の優先順位を設定する優先順位設定ステッ
    プを含むことを特徴とする請求項12記載の画像圧縮方
    法。
  18. 【請求項18】 上記指定ステップは、上記複数指定し
    た各領域に重要度の優先順位を設定する優先順位設定ス
    テップを含むことを特徴とする請求項12記載の画像圧
    縮方法。
  19. 【請求項19】 上記優先順位設定ステップでは、上記
    指定した領域内で等高線状に優先順位の指定を行うこと
    を特徴とする請求項17記載の画像圧縮方法。
  20. 【請求項20】 上記優先順位設定ステップでは、上記
    複数指定した各々の領域内で等高線状に優先順位の指定
    を行うことを特徴とする請求項18記載の画像圧縮方
    法。
  21. 【請求項21】 上記圧縮ステップは入力画像を複数に
    分割した各ブロック毎に圧縮を行い、上記入力画像デー
    タの圧縮は当該ブロック単位で行うことを特徴とする請
    求項12記載の画像圧縮方法。
  22. 【請求項22】 上記圧縮率変更ステップでは、実際に
    圧縮に使用した圧縮率と圧縮後のデータ量と上記基本圧
    縮率と上記指定した領域に対する重要度との関係を学習
    し、当該学習結果に応じて圧縮率の予測を行うことを特
    徴とする請求項12記載の画像圧縮方法。
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