JPH08335004A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH08335004A
JPH08335004A JP16148895A JP16148895A JPH08335004A JP H08335004 A JPH08335004 A JP H08335004A JP 16148895 A JP16148895 A JP 16148895A JP 16148895 A JP16148895 A JP 16148895A JP H08335004 A JPH08335004 A JP H08335004A
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JP
Japan
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oil
hollow pipe
roller
fixing
amount
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JP16148895A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Uneme
和彦 采女
Kazuo Yasuda
和夫 安田
Hirochika Furuya
博規 古屋
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Konica Minolta Inc
Zenith KK
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Konica Minolta Inc
Zenith KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】低粘度のオイルを使い、均一に塗布するととも
に、少量で安定塗布が可能で、かつプリント数が増加す
る。 【構成】記録媒体Pにトナー画像を定着させる定着ロー
ラ50と、この定着ローラ50にオイルを塗布する塗布
ローラ51とを備え、この塗布ローラ51は、中空パイ
プ60内に無機又は有機微粒子の粉体62を封入してオ
イル63を保持し、オイル吐出孔64からしみ出させ塗
布する定着装置13において、オイルは、粘度500c
s以下、表面張力20dyne/cm以下であり、中空
パイプ60は、オイル吐出孔の直径を2〜5mm、個数
を10〜20個/中空パイプの円筒部表面積に設定した
中空パイプ60のオイル吐出孔64を2〜5mm、個数
10〜20個/中空パイプ60の円筒部表面積に設定し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、定着装置に関し、更
に詳しくは画像形成装置等に用いられる定着装置の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置等で用いられる定着装置と
しては、記録媒体にトナー画像を定着させる定着ローラ
と、この定着ローラにオイルを塗布する塗布ローラとを
有するものがある。
【0003】定着ローラにオイルを塗布するオイル塗布
方式は大別して2通りに分けられる。ローラまたはパッ
ド等にオイルを含浸させ、経時的にしみ出させ、定着ロ
ーラのローラ表面に塗るものがある。また、例えばフル
カラーPPC等の画像形成装置で、再び使われ始めてい
るオイル供給機構を持つものがあり、このものは量的に
多量に塗布する。
【0004】また、電子写真装置の定着装置としては、
近年トナーの改良が進み、トナーの分子量設計、ワック
スの内添加等で、オイルレス化が進んでいる。しかし、
この場合でも、機械の初期使用時や記録媒体の先端にベ
タ黒、トナー付着量の多いものがあるときなどは、定着
ローラとの離型性が悪く、巻きつきなどのジャムが起
き、信頼性の低下の原因であった。そのため、発泡ロー
ラにシリコンオイルを含浸させたローラを定着ローラに
押圧し、シリコンオイルを微量に塗布し、定着ローラの
離型性を上げるものなどが提案されている。
【0005】また、近年、画像の高画質化が進み、定着
部分での画像の劣化が問題視されている。定着ローラに
使われているローラは、高耐久、離型性を考慮して、表
面張力の低いフッ素樹脂を中空のアルミニウムで形成さ
れたパイプにコートしたものが多い。また、このパイプ
中にハロゲンランプを入れ、熱伝達を行う。この場合、
熱伝達を行う定着ローラが剛体のため、微小な凸凹等へ
の熱伝達が不均一なため、定着後の表面が凸凹し、場合
によっては、微小にオフセットしているなど、画質とし
て品位に欠ける点が指摘されている。そのため、定着ロ
ーラの材料として、弾性層を有するゴムローラの採用も
多くなっている。この場合も、オイル塗布は、行われて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】また、フルカラー電子
写真装置などでは、画像の濃度アップ、光沢度アップ等
が重要な画質因子であり、定着の占めるウエイトが大き
くなっている。光沢をアップすることは、画像濃度をア
ップさせることであり、このために、トナーとしては、
粘弾性特性でシャープメルトと呼ばれるゴム弾性領域の
少ないものが使われる。このトナーを用いることで、定
着後のトナーを平滑に成形することができ、上記因子を
満たすことが可能になる。
【0007】ただし、この場合、このトナーを用いる
と、定着状態では、弾性成分をなくし、液体状態にな
り、定着ローラが濡れ易くなる。この状態では、記録媒
体も巻きついたり、トナー像がオフセットしたりで、満
足なコピーは不可能であった。そのため、大掛かりなオ
イル供給装置を設け、定着ローラの表面に均一にオイル
を塗布することで、離型性を向上させていた。しかし、
オイルを均一に塗布することは、意外と難しく、離型性
の高い濡れにくいものに、オイルを塗るには、工夫が必
要になる。上記、フルカラー定着装置の場合は、定着ロ
ーラとして、シリコンゴムローラを用い、そこにシリコ
ンオイルを塗布することで、改良している。これは、定
着ローラとオイルが化学的に同じ構成のため、親和性が
よいことに起因していると考えられる。また、定着ロー
ラの表層の材料とオイルのマッチングを行う場合があ
る。一般的には、定着ローラ素材の臨界表面張力以下の
表面エネルギー(張力)を持つ素材を選択することが、
有効である。
【0008】このため、この出願人は、先に塗布ローラ
の中空パイプにオイルを含浸させた粉体を充填し、中空
パイプのオイル吐出孔からオイルをローラ表面に供給す
るように、濡れ易い素材のオイルを用い、しかも、均一
な塗布が可能で、量的に少量でよい定着装置を提供し
た。
【0009】ところで、オイルを中空パイプに入れる量
も限られ、従来のオイル塗布量では、中空パイプのサイ
ズによっても異なるが、例えば10000〜20000
枚のプリントで途中交換が必要である。ユーザがオイル
を充填した中空パイプの交換を行なっているが、ユーザ
の負担が大きい。また、オイル塗布量自体が不安定であ
り、放置後と連続プリント中でのオイル塗布量の差異、
バージンと使い込みとの差異も大きかった。
【0010】この発明は、かかる点に鑑みてなされたも
ので、低粘度のオイルを使い、均一に塗布するととも
に、少量で安定塗布が可能で、かつプリント数が増加す
る定着装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、請求項1記載の発明は、記録媒
体にトナー画像を定着させる定着ローラと、この定着ロ
ーラにオイルを塗布する塗布ローラとを備え、この塗布
ローラは、中空パイプ内に無機又は有機微粒子の粉体を
封入してオイルを保持し、オイル吐出孔からしみ出させ
塗布する定着装置において、前記オイルは、粘度500
cs以下、表面張力20dyne/cm以下であり、前
記中空パイプは、オイル吐出孔の直径を2〜5mm、個
数を10〜20個/中空パイプの円筒部表面積に設定し
たことを特徴としている。
【0012】請求項2記載の発明の定着装置は、中空パ
イプの外側に、オイル塗布量を制御するための不織布を
厚み0.1〜0.7mmの範囲で設けたことを特徴とし
ている。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明では、オイルが、粘度50
0cs以下、表面張力20dyne/cm以下であり、
中空パイプ内に無機又は有機微粒子の粉体を封入してオ
イルを保持し、オイル吐出孔からしみ出させ、塗布ロー
ラにオイルの均一な塗布が可能で、量的に少量でよく、
ベタ黒の巻きつきに対しても、均一な塗布が可能で、信
頼性の大幅なアップが可能である。
【0014】また、中空パイプはオイル吐出孔の直径が
2〜5mm、個数が10〜20個/中空パイプの円筒部
表面積に設定され、オイル吐出孔を大きくし、空気流入
を円滑にしてオイルを安定塗布する。
【0015】請求項2記載の発明では、中空パイプの外
側に不織布を厚み0.1〜0.7mmの範囲に設けてオ
イル塗布量を制御し、オイルの制御層を薄くして最適化
する。
【0016】
【実施例】以下、この発明の定着装置の実施例を説明す
るが、この発明は、この実施例に限定されるものではな
い。図1は定着装置を備える画像形成装置の概略構成
図、図2は定着装置の構成図である。
【0017】この実施例では画像形成装置として複写装
置1を示し、この複写装置1には画像形成部2と、給紙
部3と、搬送路4とが備えられている。画像形成部2に
は、像担持体としての感光体ドラム5が配置され、感光
体ドラム5には帯電用電極6により一様の帯電が付与さ
れ、原稿露光手段7により画像情報を感光体ドラム5の
周面に照射し、静電潜像を形成する。静電潜像は現像部
8により現像され、トナー像を形成する。
【0018】給紙部3から送り出し機構9により転写
紙、OHPシート等の記録媒体Pを搬送路4に送り出
し、記録媒体Pは搬送路4に設けた待機部10で一旦停
止する。そして、感光体ドラム5の回転に同期して待機
部10の搬送ローラ11を駆動し、記録媒体Pを転写部
12に送り込みトナー像を転写する。その後、感光体ド
ラム5から記録媒体Pを分離し、次工程の定着装置13
に搬送する。また、感光体ドラム5の周囲には、クリー
ニング部14が配設され、転写後の感光体ドラム5の表
面を清掃し、次の像形成のために再度帯電用電極6で帯
電する。
【0019】定着装置13で加熱、加圧された記録媒体
Pはトナー像を定着する。定着装置13には、定着ロー
ラ対50、塗布ローラ51、ガイド52及び排出ローラ
対53が備えられている。定着ローラ対50は、下ロー
ラ50a、これと対をなす上ローラ50bから構成さ
れ、これら下ローラ50a及び上ローラ50bはそれぞ
れ図に示す矢印の向きに回転する。
【0020】下ローラ50aは、図2(a)に示すよう
に、素管50a1に、シリコンゴム層50a2、樹脂層
50a3を順に積層して構成される。樹脂層50a3
は、PFAまたはPTFE樹脂で構成される。また、下
ローラ50aは、図2(b)に示すように、素管50a
1に、シリコンゴム層50a2を積層し、樹脂層の表面
層は設けなくても良い。
【0021】上ローラ50bは、図2(a)に示すよう
に、素管50b1に、シリコンゴム層50b2、樹脂層
50b3を積層して構成され、素管50b1の内部にヒ
ータ54が配置され、その表面を例えば200℃近辺ま
で加熱するようになっている。
【0022】また、上ローラ50bは、図2(c)に示
すように、素管50b1に、樹脂層50b3を積層し
て、シリコンゴム層は設けなくても良い。樹脂層50b
3は、同様に、PFAまたはPTFE樹脂で構成され
る。このように樹脂層50a3,50b3は、トナー画
像と当接する側に設ければよいが、両側に設けてもよ
い。
【0023】定着ローラ対50の間を転写紙、OHPシ
ート、封筒通紙等の記録媒体Pが通過し、記録媒体P上
に形成されたトナー画像を加熱定着させる。上ローラ5
0bの表面にオイルを塗布する手段としての塗布ローラ
51が配置され、塗布ローラ51はオイルを上ローラ5
0bの表面に均一に塗布する。定着ローラ対50から排
出されてくる記録媒体Pはガイド52により排出ローラ
対53に導かれ、排出ローラ対53により画像が定着さ
れた記録媒体Pを排出する。
【0024】次に、塗布ローラの構成について説明す
る。図3は塗布ローラの断面図、図4は塗布ローラの斜
視図である。塗布ローラ51は、中空パイプ60を有
し、この中空パイプ60は、例えばアルミニウムで形成
されている。中空パイプ60の両側には軸部61が設け
られ、この軸部61で上ローラ50bに接触して回動可
能に配置される。中空パイプ60にはオイル63を含浸
させた無機又は有機微粒子の粉体62が充填されてい
る。無機又は有機微粒子の粉体は、耐熱温度1100℃
以上のものが用いられ、オイルの塗布が熱影響を受ける
ことを軽減している。
【0025】耐熱性微粒子の粉体として、 例えば釧路石炭乾留株式会社製 「シリカバルーン」 溶解温度・・・1,200℃ を加熱発泡させて作る。低粘度オイルとの混合により見
かけの粘度を高くする効果があり、中空パイプ60内へ
のオイル保持に有効である。
【0026】中空パイプ60にはオイル吐出孔64が複
数個形成され、オイル63がオイル吐出孔64から外部
に吐出可能になっている。中空パイプ60のオイル吐出
孔64は直径が2〜5mm、個数が10〜20個/中空
パイプ60の円筒部表面積に設定され、オイル吐出孔6
4を大きくし、空気流入を円滑にしてオイルを安定塗布
するようになっている。オイル吐出孔64が直径2mm
が下限であり、一方直径5mmが上限であり、オイルの
塗布量が少なくなく、かつ多くなり過ぎることがないよ
うに設定される。また、個数が10個/中空パイプ60
の円筒部表面積が下限で有り、一方に個数が20個/中
空パイプ60の円筒部表面積が上限であり、同様にオイ
ルの塗布量が少なくなく、かつ多くなり過ぎることがな
いように設定される。
【0027】中空パイプ60の外周にはオイル拡散紙を
巻いて拡散層65が設けられ、オイル拡散紙には、例え
ばMXT601コーネックス不織布が用いられ、耐熱ア
ラミド60%、ポリエステル40%で構成される。この
拡散層65の外周には不織布を巻いて制御層66が設け
られ、さらに制御層66の外周にノーメックスフェルト
を巻き、さらにノーメックスフェルトの外周に超極細繊
維不織布を巻いて表面層67が設けられている。不織布
を巻いて制御層66が構成され、中空パイプの外側に不
織布が厚み0.1〜0.7mmの範囲で設けられてお
り、オイル塗布量を制御し、オイルの制御層66を薄く
して最適化するようにしている。不織布の厚みの下限が
0.1mmであり、薄くなるとオイル塗布量の制御が劣
り、一方の不織布の厚みの上限が0.7mmであり、オ
イル塗布量の制御の効果があるが、オイルの制御層66
が厚くなり過ぎることから限定される。
【0028】オイル63には、表面張力20dyne/
cm以下、粘度500cs以下のパーフルオロ基を持つ
シリコンオイルを用いている。
【0029】このように、塗布ローラ51の中空パイプ
60に、オイル63を含浸させた粉体62を充填してお
り、中空パイプ60のオイル吐出孔64からオイル63
が吐出する。オイル63を粉体62に含浸させること
で、オイル63が粉体62に吸着し、低粘度のしみだし
やすいオイル63を保持することができ、均一な塗布が
可能で、量的に少量でよく、ベタ黒の巻き付きに対して
も巻き付きを防止でき、信頼性の大幅なアップが可能で
ある。
【0030】このように構成された定着装置13の動作
を説明すれば、以下のとおりである。定着ローラ対50
は定着ローラ駆動手段70によって駆動され、塗布ロー
ラ51は塗布ローラ駆動手段71によって駆動され、定
着ローラ駆動手段70及び塗布ローラ駆動手段71は制
御手段72によりそれぞれ独立して駆動される。定着ロ
ーラ対50に挟まれた記録媒体Pは、この定着ローラ対
50を通過する間にトナー画像が例えば200℃近辺で
熱融着されて記録媒体P上に定着する。
【0031】定着ローラ対50によるこのような定着動
作において、塗布ローラ51からは粉体に含浸されたオ
イル、例えばシリコンオイルが上ローラ50bに供給さ
れている。このシリコンオイルは、上ローラ50bの樹
脂層50b3に対して親和性が高いので、上ローラ50
bの表面に均一にくまなく塗布され、定着ローラ対50
から記録媒体Pが排出される時の剥離性が極めてよくな
る。
【0032】即ち、オイルにフルオロシリコンオイルを
使用し、塗布ローラ駆動手段71を制御し塗布ローラ5
1の回転速度を可変にし、オイル塗布量を1.4×10
-6 cc/cm2以下に制御し必要に応じたオイル量を塗
布する。
【0033】次に、オイルの表面張力20dyne/c
m以下で、粘度500cs以下に設定した実施例につい
て説明すると、次のような効果がある。
【0034】また、オイルは、表面張力20dyne/
cm以下、粘度500cs以下のシリコーンオイルを用
いており、定着ローラの表面への転写紙巻き付き性とオ
イル特性を以下に説明する。
【0035】オイル1:信越化学製KF 96(従来用
いられているオイル) 表面張力・・・21.1dyne/cm 粘度(25℃)・・・300cs 画像面積率 100%
【0036】
【表1】 オイル2: 表面張力・・・17.6dyne/cm 粘度(25℃)・・・300cs 画像面積率 100%
【0037】
【表2】 オイル3: 表面張力・・・18dyne/cm 粘度(25℃)・・・10000cs 定着ローラー上でのオイルの広がりがオイル1よりも遅
いため、転写紙巻き付き性は劣る。
【0038】従って、オイルの特性として 表面張力・・・20dyne/cm以下 かつ、粘度(25℃)・・・500cs以下 は、転写紙巻き付き性に対して、従来の信越化学製KF
96も少ないオイル量で効果がある。
【0039】また、中空パイプは、オイル吐出孔の直径
を2〜5mmとする。オイル吐出孔の直径とオイル吐出
量の変動の関係を、図5に示す。
【0040】オイル吐出量の変動は、安定後(飽和)吐
出量/初期吐出量がら求めることができる。中空パイプ
のオイルは、補充すると、オイル吐出量は図6に示すよ
うにして安定(飽和)する。
【0041】オイル吐出孔の直径の下限は、2mmであ
る。即ち、オイル吐出孔の直径が小さいほど変動が大き
い。これは、外部からの加熱により中空パイプ内外の気
圧差によって初期と、その他でオイルの吐出量に差が生
じているためである。オイル吐出孔が小さいほど内外の
空気流通が少ないため初期の気圧差が大きいことによる
オイルの押し出し量が多い。オイルの吐出の変動量とし
て、図5に示すように、70%以上であれば安定してい
るとみなせるため、オイルの吐出孔の直径は、2mm以
上が適当である。
【0042】オイル吐出孔の直径の上限は、5mmであ
る。即ち、オイル保持部材である粉体とシリコンオイル
の混合材が中空パイプ内部に保存されている。オイル吐
出孔の直径が大きくなると、孔1個あたりの吐出量が増
加する。全体の量の設定は、孔径と孔数で決定するが、
径が大きすぎれば数が少なくなり、面積における吐出量
均一性が失われていく(全体量一定)。
【0043】不均一性は、OHPシート上で目立ちやす
く、画像ムラとして観察される。オイル吐出孔の直径
は、5mmが上限であり、オイル跡として画像ムラが目
立ち始める。
【0044】また、オイル吐出孔の直径は、2〜5mm
であり、オイル吐出量は、1.4×10-6cc/cm2
以下、0.7×10-6cc/cm2以上であり、巻き付
き防止に必要なオイル吐出量は、0.7×10-6cc/
cm2であり、OHPシート画像のオイルムラを防止す
るオイル吐出量は、1.4×10-6cc/cm2であ
り、前記条件を満たすオイル吐出孔の個数として、10
〜20個/中空パイプの円筒部表面積に設定される。
【0045】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1記載の
発明は、オイルが粘度500cs以下、表面張力20d
yne/cm以下であり、中空パイプ内に無機又は有機
微粒子の粉体を封入してオイルを保持し、オイル吐出孔
からしみ出させるから、低粘度のオイルを使い、オイル
の均一な塗布が可能で、量的に少量でよく、ベタ黒の巻
きつきに対しても、均一な塗布が可能で、信頼性の大幅
なアップが可能である。
【0046】また、中空パイプのオイル吐出孔の直径を
2〜5mm、個数を10〜20個/中空パイプの円筒部
表面積に設定したから、オイル吐出孔が大きくなり、し
かも空気流入を円滑にしてオイルを安定塗布することが
できる。
【0047】請求項2記載の発明は、中空パイプの外側
に不織布を厚み0.1〜0.7mmの範囲に設けたか
ら、オイル塗布量を制御し、しかもオイルの制御層を薄
くして最適化することができ、少量で安定塗布が可能
で、かつプリント数が増加する。
【図面の簡単な説明】
【図1】定着装置を備える画像形成装置の概略構成図で
ある。
【図2】定着装置の構成図である。
【図3】塗布ローラの断面図である。
【図4】塗布ローラの斜視図である。
【図5】オイル吐出孔の直径とオイル吐出量の変動の関
係を示す図である。
【図6】中空パイプのオイルの安定(飽和)を示す図で
ある。
【符号の説明】
13 定着装置 50 定着ローラ対 51 塗布ローラ 60 中空パイプ 62 粉体 63 オイル 64 オイル吐出孔 P 記録媒体
フロントページの続き (72)発明者 古屋 博規 栃木県黒磯市下厚崎226−20 株式会社ゼ ニス内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録媒体にトナー画像を定着させる定着ロ
    ーラと、この定着ローラにオイルを塗布する塗布ローラ
    とを備え、この塗布ローラは、中空パイプ内に無機又は
    有機微粒子の粉体を封入してオイルを保持し、オイル吐
    出孔からしみ出させ塗布する定着装置において、前記オ
    イルは、粘度500cs以下、表面張力20dyne/
    cm以下であり、前記中空パイプは、オイル吐出孔の直
    径を2〜5mm、個数を10〜20個/中空パイプの円
    筒部表面積に設定したことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】前記中空パイプの外側に、オイルの塗布量
    を制御するための不織布を厚み0.1〜0.7mmの範
    囲で設けたことを特徴とする請求項1に記載の定着装
    置。
JP16148895A 1995-06-05 1995-06-05 定着装置 Pending JPH08335004A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010026489A (ja) * 2008-06-16 2010-02-04 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010026489A (ja) * 2008-06-16 2010-02-04 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置

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