JPH08334499A - アレイ超音波探傷方法及びその装置 - Google Patents
アレイ超音波探傷方法及びその装置Info
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- JPH08334499A JPH08334499A JP7140928A JP14092895A JPH08334499A JP H08334499 A JPH08334499 A JP H08334499A JP 7140928 A JP7140928 A JP 7140928A JP 14092895 A JP14092895 A JP 14092895A JP H08334499 A JPH08334499 A JP H08334499A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 反射体（きず）の傾きを高精度で探傷する。
【構成】 超音波の送受信に用いる素子２を複数枚並べ
て取り付けたアレイ探触子１と、前記アレイ探触子１を
制御するアレイ超音波探傷器３と、同一の反射体による
反射波の受信感度分布の最大を示す位置を求めるピーク
検出器と５、反射点の位置を求める反射位置計算器４
と、受信感度分布の最大を示す位置及び反射位置から素
子２の配列方向と反射体との傾きを求める処理装置６
と、必要に応じて結果を記録する記録装置７と、結果を
表示する表示装置８と、から成る受信感度分布から反射
体の傾きを求めるアレイ超音波探傷装置。
て取り付けたアレイ探触子１と、前記アレイ探触子１を
制御するアレイ超音波探傷器３と、同一の反射体による
反射波の受信感度分布の最大を示す位置を求めるピーク
検出器と５、反射点の位置を求める反射位置計算器４
と、受信感度分布の最大を示す位置及び反射位置から素
子２の配列方向と反射体との傾きを求める処理装置６
と、必要に応じて結果を記録する記録装置７と、結果を
表示する表示装置８と、から成る受信感度分布から反射
体の傾きを求めるアレイ超音波探傷装置。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄鋼材料中のきずの傾
きを簡便に精度良く測定するために用いられるアレイ超
音波探傷方法及びその装置に関する。
きを簡便に精度良く測定するために用いられるアレイ超
音波探傷方法及びその装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】鉄鋼材料の、例えば溶接部の場合、そこ
に内在するきずとして融合不良、溶け込み不足、ブロー
ホール、スラグ巻き込み、割れなどが知られている。そ
のうちでも特に融合不良、溶け込み不足、割れなどのよ
うに平面状のきずはブローホール、スラグ巻き込みなど
のように丸みを帯びたきずよりも材料強度をより低下さ
せる。現在、それら平面状のきずは例えばＷＥＳ ２８
０５に規定されるように、そのサイズ及びその広がり方
向とそのきずにかかる応力の方向のなす角度によって定
量的に評価することが可能である。そこで鉄鋼材料の非
破壊検査では、平面状きずはそのサイズ及び広がり方向
を精度良く測定することが重要となる。現在、鉄鋼材料
中のきずの広がり方向、あるいは探傷方向に対する傾き
を超音波探傷法によって測定する方法としては以下のよ
うなものが知られている。
に内在するきずとして融合不良、溶け込み不足、ブロー
ホール、スラグ巻き込み、割れなどが知られている。そ
のうちでも特に融合不良、溶け込み不足、割れなどのよ
うに平面状のきずはブローホール、スラグ巻き込みなど
のように丸みを帯びたきずよりも材料強度をより低下さ
せる。現在、それら平面状のきずは例えばＷＥＳ ２８
０５に規定されるように、そのサイズ及びその広がり方
向とそのきずにかかる応力の方向のなす角度によって定
量的に評価することが可能である。そこで鉄鋼材料の非
破壊検査では、平面状きずはそのサイズ及び広がり方向
を精度良く測定することが重要となる。現在、鉄鋼材料
中のきずの広がり方向、あるいは探傷方向に対する傾き
を超音波探傷法によって測定する方法としては以下のよ
うなものが知られている。
【０００３】・手探傷による方法 例えば、ＪＩＳ Ｚ ３０６０に規定されるように、同
一の傷の両端点を求めて投影図等にその位置を表示し、
その間を直線で結ぶことで幾何学的にその傷の傾きを求
める方法。
一の傷の両端点を求めて投影図等にその位置を表示し、
その間を直線で結ぶことで幾何学的にその傷の傾きを求
める方法。
【０００４】・受信結果の画像化による方法 例えば、図６（イ）のように探触子１００をジグザグ状
に走査させつつ探傷を行い、超音波を送受信した各探触
子の位置と、そこに於ける受信データとから、受信エコ
ーの反射位置を計算によって求め、その強度を当該位置
にマッピングする。それを（ロ）に示すように投影図等
を用いて表示する。その表示された反射位置の分布及び
各反射位置における反射波の強度からきず１０１の傾き
θを求める方法。
に走査させつつ探傷を行い、超音波を送受信した各探触
子の位置と、そこに於ける受信データとから、受信エコ
ーの反射位置を計算によって求め、その強度を当該位置
にマッピングする。それを（ロ）に示すように投影図等
を用いて表示する。その表示された反射位置の分布及び
各反射位置における反射波の強度からきず１０１の傾き
θを求める方法。
【０００５】・アレイ超音波探傷法 例えば、特願平６−１８０２３１号のようにアレイ超音
波探傷法では、アレイ探触子を機械走査しつつ駆動する
素子を電子的に切り替えることで擬似的に探触子を走査
させ、更に前記マッピングを行わせる。それによって前
記受信結果の画像化による方法をより高速に行うことを
可能にした方法。
波探傷法では、アレイ探触子を機械走査しつつ駆動する
素子を電子的に切り替えることで擬似的に探触子を走査
させ、更に前記マッピングを行わせる。それによって前
記受信結果の画像化による方法をより高速に行うことを
可能にした方法。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】従来からの手探傷によ
る方法では測定精度、特に角度を求めるために重要なき
ず端点の位置測定精度が低いために得られる角度の精度
も低い。そこで高精度に測定を行う場合には超音波探傷
技術への熟練と知識を有する技術者によって多くの手間
と時間をかけて行われる必要がある。一方、画像化によ
る方法では手探傷による方法に比較して位置の測定精度
の向上及び測定時間の短縮は望まれるが、画像化の際の
離散化度及び超音波の送信ビームの広がりのために測定
精度の向上には限界がある。そこで画像化による方法を
高精度測定を行うことを考えた場合、探傷データのマッ
ピングのピッチを細かくすることで対応することが可能
であるが、測定に要する時間は増大する。また、更なる
測定時間の短縮のためにアレイ超音波探傷法が提案され
ているが、画像化の際の離散化度及び超音波の送信ビー
ムの広がりに対する解決は為されないために、測定精度
向上への寄与は小さい。
る方法では測定精度、特に角度を求めるために重要なき
ず端点の位置測定精度が低いために得られる角度の精度
も低い。そこで高精度に測定を行う場合には超音波探傷
技術への熟練と知識を有する技術者によって多くの手間
と時間をかけて行われる必要がある。一方、画像化によ
る方法では手探傷による方法に比較して位置の測定精度
の向上及び測定時間の短縮は望まれるが、画像化の際の
離散化度及び超音波の送信ビームの広がりのために測定
精度の向上には限界がある。そこで画像化による方法を
高精度測定を行うことを考えた場合、探傷データのマッ
ピングのピッチを細かくすることで対応することが可能
であるが、測定に要する時間は増大する。また、更なる
測定時間の短縮のためにアレイ超音波探傷法が提案され
ているが、画像化の際の離散化度及び超音波の送信ビー
ムの広がりに対する解決は為されないために、測定精度
向上への寄与は小さい。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するのが目的であって、その技術手段は次のとおりで
ある。 １．アレイ超音波探傷に於いて、超音波の送受信に用い
る素子それぞれによって受信された、同一の反射体によ
る反射波の受信感度分布の最大を示す位置と、素子と反
射体との距離から、反射体の素子配列方向の傾きを求め
るアレイ超音波探傷方法。 ２．アレイ超音波探傷に於いて、超音波の送受信に用い
る素子それぞれによって受信された、同一の反射体によ
る反射波の受信位相または受信位相差から、反射体の素
子配列方向の傾きを求めるアレイ超音波探傷方法。 ３．アレイ超音波探傷に於いて、超音波の送受信に用い
る素子それぞれによって受信された、同一の反射体によ
る反射波の受信感度分布の最大を示す位置と、素子と反
射体との距離から、及び受信位相または受信位相差か
ら、反射体の素子配列方向の傾きを求めるアレイ超音波
探傷方法。 ４．超音波の送受信に用いる素子を複数枚並べて取り付
けたアレイ探触子と、前記アレイ探触子を制御するアレ
イ超音波探傷器と、同一の反射体による反射波の受信感
度分布の最大を示す位置を求めるピーク検出器と、反射
点の位置を求める反射位置計算器と、受信感度分布の最
大を示す位置及び反射位置から素子の配列方向と反射体
との傾きを求める処理装置と、必要に応じて結果を記録
する記録装置と、結果を表示する表示装置と、から成る
受信感度分布から反射体の傾きを求めるアレイ超音波探
傷装置。 ５．超音波の送受信に用いる素子を複数枚並べて取り付
けたアレイ探触子と、前記アレイ探触子を制御するアレ
イ超音波探傷器と、同一の反射体による反射波の受信位
相または受信位相差を求める受信位相検出器と、受信位
相または受信位相差から素子の配列方向と反射体との傾
きを求める処理装置と、必要に応じて結果を記録する記
録装置と、結果を表示する表示装置と、から成る受信位
相または受信位相差から反射体の傾きを求めるアレイ超
音波探傷装置。 ６．超音波の送受信に用いる素子を複数枚並べて取り付
けたアレイ探触子と、前記アレイ探触子を制御するアレ
イ超音波探傷器と、同一の反射体による反射波の受信感
度分布の最大を示す位置を求めるピーク検出器と、受信
位相または受信位相差を求める受信位相検出器と、反射
点の位置を求める反射位置計算器と、受信感度分布の最
大を示す位置及び反射位置並びに受信位相または受信位
相差から素子の配列方向と反射体との傾きを求める処理
装置と、必要に応じて結果を記録する記録装置と、結果
を表示する表示装置と、から成る受信感度分布及び受信
位相または受信位相差から反射体の傾きを求めるアレイ
超音波探傷装置。
決するのが目的であって、その技術手段は次のとおりで
ある。 １．アレイ超音波探傷に於いて、超音波の送受信に用い
る素子それぞれによって受信された、同一の反射体によ
る反射波の受信感度分布の最大を示す位置と、素子と反
射体との距離から、反射体の素子配列方向の傾きを求め
るアレイ超音波探傷方法。 ２．アレイ超音波探傷に於いて、超音波の送受信に用い
る素子それぞれによって受信された、同一の反射体によ
る反射波の受信位相または受信位相差から、反射体の素
子配列方向の傾きを求めるアレイ超音波探傷方法。 ３．アレイ超音波探傷に於いて、超音波の送受信に用い
る素子それぞれによって受信された、同一の反射体によ
る反射波の受信感度分布の最大を示す位置と、素子と反
射体との距離から、及び受信位相または受信位相差か
ら、反射体の素子配列方向の傾きを求めるアレイ超音波
探傷方法。 ４．超音波の送受信に用いる素子を複数枚並べて取り付
けたアレイ探触子と、前記アレイ探触子を制御するアレ
イ超音波探傷器と、同一の反射体による反射波の受信感
度分布の最大を示す位置を求めるピーク検出器と、反射
点の位置を求める反射位置計算器と、受信感度分布の最
大を示す位置及び反射位置から素子の配列方向と反射体
との傾きを求める処理装置と、必要に応じて結果を記録
する記録装置と、結果を表示する表示装置と、から成る
受信感度分布から反射体の傾きを求めるアレイ超音波探
傷装置。 ５．超音波の送受信に用いる素子を複数枚並べて取り付
けたアレイ探触子と、前記アレイ探触子を制御するアレ
イ超音波探傷器と、同一の反射体による反射波の受信位
相または受信位相差を求める受信位相検出器と、受信位
相または受信位相差から素子の配列方向と反射体との傾
きを求める処理装置と、必要に応じて結果を記録する記
録装置と、結果を表示する表示装置と、から成る受信位
相または受信位相差から反射体の傾きを求めるアレイ超
音波探傷装置。 ６．超音波の送受信に用いる素子を複数枚並べて取り付
けたアレイ探触子と、前記アレイ探触子を制御するアレ
イ超音波探傷器と、同一の反射体による反射波の受信感
度分布の最大を示す位置を求めるピーク検出器と、受信
位相または受信位相差を求める受信位相検出器と、反射
点の位置を求める反射位置計算器と、受信感度分布の最
大を示す位置及び反射位置並びに受信位相または受信位
相差から素子の配列方向と反射体との傾きを求める処理
装置と、必要に応じて結果を記録する記録装置と、結果
を表示する表示装置と、から成る受信感度分布及び受信
位相または受信位相差から反射体の傾きを求めるアレイ
超音波探傷装置。
【０００８】
【作用】アレイ超音波探傷器によりアレイ探触子から被
検体中に超音波を伝播させ、反射体により反射された超
音波をアレイ探触子中の素子で受信する。各素子で受信
した超音波は電気信号に変換される。各素子の同一の反
射体による反射波の受信感度分布の最大を示す位置と送
信素子群中心との素子配列方向距離をピーク検出器で求
める。また、反射位置計算器により素子と反射点との距
離を求める。受信感度分布の最大を示す位置と送信素子
群中心との素子配列方向の距離及び素子と反射点との距
離から、反射体の素子配列方向の傾きを求める。また各
素子の同一の反射体による反射波の受信位相または受信
位相差を位相差検出器で求める。求めた受信位相または
受信位相差から反射体の素子配列方向の傾きを求める。
それぞれ、または双方の結果から素子の配列方向と反射
体との傾きを求める。その結果を必要に応じて記録装置
に記録し、表示装置に表示する。
検体中に超音波を伝播させ、反射体により反射された超
音波をアレイ探触子中の素子で受信する。各素子で受信
した超音波は電気信号に変換される。各素子の同一の反
射体による反射波の受信感度分布の最大を示す位置と送
信素子群中心との素子配列方向距離をピーク検出器で求
める。また、反射位置計算器により素子と反射点との距
離を求める。受信感度分布の最大を示す位置と送信素子
群中心との素子配列方向の距離及び素子と反射点との距
離から、反射体の素子配列方向の傾きを求める。また各
素子の同一の反射体による反射波の受信位相または受信
位相差を位相差検出器で求める。求めた受信位相または
受信位相差から反射体の素子配列方向の傾きを求める。
それぞれ、または双方の結果から素子の配列方向と反射
体との傾きを求める。その結果を必要に応じて記録装置
に記録し、表示装置に表示する。
【０００９】
【実施例】図１は請求項１及び４に対応する実施例であ
って、１は素子２…を横一列に並べて取り付けたアレイ
探触子、３は前記アレイ探触子１を駆動するアレイ超音
波探傷装置、４は各素子２…の同一の反射体からの反射
波の反射体と素子との距離を求める反射位置計算器、５
は各素子２…の同一の反射体からの反射波の受信感度分
布の最大を示す位置の送信素子群中心との素子配列方向
の距離を求めるピーク位置検出器、６は反射体と素子と
の距離及び受信感度分布の最大を示す位置と送信素子群
中心との素子配列方向の距離から反射体の前記素子２…
配列面との傾きを求める処理装置、７は記録装置、８は
表示装置である。
って、１は素子２…を横一列に並べて取り付けたアレイ
探触子、３は前記アレイ探触子１を駆動するアレイ超音
波探傷装置、４は各素子２…の同一の反射体からの反射
波の反射体と素子との距離を求める反射位置計算器、５
は各素子２…の同一の反射体からの反射波の受信感度分
布の最大を示す位置の送信素子群中心との素子配列方向
の距離を求めるピーク位置検出器、６は反射体と素子と
の距離及び受信感度分布の最大を示す位置と送信素子群
中心との素子配列方向の距離から反射体の前記素子２…
配列面との傾きを求める処理装置、７は記録装置、８は
表示装置である。
【００１０】図２は請求項２及び５に対応する実施例で
あって、１は素子２…を横一列に並べて取り付けたアレ
イ探触子、３は前記アレイ探触子を駆動するアレイ超音
波探傷装置、６は受信位相または受信位相差から反射体
の前記素子２…配列面との傾きを求める処理装置、７は
記録装置、８は表示装置、９は各素子２…の同一の反射
体からの反射波の受信位相または受信位相差を求める位
相差計算器である。
あって、１は素子２…を横一列に並べて取り付けたアレ
イ探触子、３は前記アレイ探触子を駆動するアレイ超音
波探傷装置、６は受信位相または受信位相差から反射体
の前記素子２…配列面との傾きを求める処理装置、７は
記録装置、８は表示装置、９は各素子２…の同一の反射
体からの反射波の受信位相または受信位相差を求める位
相差計算器である。
【００１１】図３は請求項３及び６に対応する実施例で
あって、１は素子２…を横一列に並べて取り付けたアレ
イ探触子、３は前記アレイ探触子を駆動するアレイ超音
波探傷装置、４は各素子２…の同一の反射体からの反射
波の反射体と素子との距離を求める反射位置計算器、５
は各素子２…の同一の反射体からの反射波の受信感度分
布のピーク位置を求めるピーク位置検出器、６は反射位
置及びピーク位置並びに受信位相または受信位相差から
反射体の前記素子２…配列面との傾きを求める処理装
置、７は記録装置、８は表示装置、９は各素子２…の同
一の反射体からの反射波の受信位相または受信位相差を
求める位相差計算器である。
あって、１は素子２…を横一列に並べて取り付けたアレ
イ探触子、３は前記アレイ探触子を駆動するアレイ超音
波探傷装置、４は各素子２…の同一の反射体からの反射
波の反射体と素子との距離を求める反射位置計算器、５
は各素子２…の同一の反射体からの反射波の受信感度分
布のピーク位置を求めるピーク位置検出器、６は反射位
置及びピーク位置並びに受信位相または受信位相差から
反射体の前記素子２…配列面との傾きを求める処理装
置、７は記録装置、８は表示装置、９は各素子２…の同
一の反射体からの反射波の受信位相または受信位相差を
求める位相差計算器である。
【００１２】請求項１及び４に対応する方法を用いて測
定を行った場合、反射体の傾きが大きい場合には受信感
度分布のピークが素子２…の範囲内で受信されない可能
性がある。そこで、請求項２及び５の方法を併用するこ
とで、角度の測定範囲を広げることが可能である。一
方、請求項２及び５の方法を用いて測定を行った場合、
使用するアレイ探触子１に取り付けた素子２…数が少な
く、その間隔が広い場合には反射体の角度が小さいとそ
の測定精度が低下する。そこで請求項１及び４の方法を
併用することで、微小な傾き角度の測定が可能となる。
定を行った場合、反射体の傾きが大きい場合には受信感
度分布のピークが素子２…の範囲内で受信されない可能
性がある。そこで、請求項２及び５の方法を併用するこ
とで、角度の測定範囲を広げることが可能である。一
方、請求項２及び５の方法を用いて測定を行った場合、
使用するアレイ探触子１に取り付けた素子２…数が少な
く、その間隔が広い場合には反射体の角度が小さいとそ
の測定精度が低下する。そこで請求項１及び４の方法を
併用することで、微小な傾き角度の測定が可能となる。
【００１３】前記各実施例の場合、アレイ超音波探傷器
によりアレイ探触子１から被検体中に超音波を伝播さ
せ、反射体から反射してきた超音波をアレイ探触子１中
の素子２で受信する。各素子２で受信した超音波は電気
信号に変換され、増幅される。図４（イ）に示すように
各素子２から送信された超音波ａの音圧は素子２…の配
列方向に分布をしている。そのために同一の反射体によ
る反射波ａ′の受信感度分布の最大を示す位置Ｐ′は、
反射体が素子２…に対して傾いていない場合（ロ）はそ
のピーク位置Ｐ′と送信素子群中心と一致するが、反射
体が素子２…の配列面に対して傾いている場合（ハ）に
は、そのピークの位置Ｐ′が送信素子群中心からずれる
ので（ニ）、その距離をピーク検出器で求める。また反
射体位置計算器４により素子と反射点との距離を求め
る。受信感度分布の最大を示す位置と送信素子群中心と
の素子配列方向の距離、及び素子と反射点との距離か
ら、例えば数１を用いて反射体の素子配列方向の傾きを
求める。また図５（イ）に示すように、溶接部Ａに平行
にアレイ探触子１を置き、各素子２の同一の反射体Ａ′
による反射波の受信位相は反射体Ａ′が素子２…の配列
面に対して傾いている場合には素子２によって異なる
（ロ）。そこでそれを受信位相または受信位相差を位相
差検出器９で求める。求めた受信位相または受信位相差
（ハ）を例えば最小２乗法で直線近似し、その傾きから
数２を用いて反射体Ａ′の素子配列方向の傾きを求め
る。それぞれ、または双方の結果から素子の配列方向と
反射体との傾きを求める。その結果を必要に応じて記録
装置７に記録し、表示装置８に表示する。
によりアレイ探触子１から被検体中に超音波を伝播さ
せ、反射体から反射してきた超音波をアレイ探触子１中
の素子２で受信する。各素子２で受信した超音波は電気
信号に変換され、増幅される。図４（イ）に示すように
各素子２から送信された超音波ａの音圧は素子２…の配
列方向に分布をしている。そのために同一の反射体によ
る反射波ａ′の受信感度分布の最大を示す位置Ｐ′は、
反射体が素子２…に対して傾いていない場合（ロ）はそ
のピーク位置Ｐ′と送信素子群中心と一致するが、反射
体が素子２…の配列面に対して傾いている場合（ハ）に
は、そのピークの位置Ｐ′が送信素子群中心からずれる
ので（ニ）、その距離をピーク検出器で求める。また反
射体位置計算器４により素子と反射点との距離を求め
る。受信感度分布の最大を示す位置と送信素子群中心と
の素子配列方向の距離、及び素子と反射点との距離か
ら、例えば数１を用いて反射体の素子配列方向の傾きを
求める。また図５（イ）に示すように、溶接部Ａに平行
にアレイ探触子１を置き、各素子２の同一の反射体Ａ′
による反射波の受信位相は反射体Ａ′が素子２…の配列
面に対して傾いている場合には素子２によって異なる
（ロ）。そこでそれを受信位相または受信位相差を位相
差検出器９で求める。求めた受信位相または受信位相差
（ハ）を例えば最小２乗法で直線近似し、その傾きから
数２を用いて反射体Ａ′の素子配列方向の傾きを求め
る。それぞれ、または双方の結果から素子の配列方向と
反射体との傾きを求める。その結果を必要に応じて記録
装置７に記録し、表示装置８に表示する。
【００１４】例えば、１ｍｍピッチの素子２…配列をし
たアレイ探触子１を用いた場合、きず長さが１０ｍｍの
場合、従来のアレイ探傷法すなわち、画像化による方法
では最小で５．７°までしか角度を測定できず、また測
定ピッチも同程度の粗さを持つのに対し、本法の場合、
受信時間の離散化度にもよるが、任意のピッチで任意の
範囲の角度を測定することが可能となる。すなわち、長
さが短くその素子配列面との角度が微小なきずほど従来
法による測定に対して相対的に本法の測定精度は向上す
る。
たアレイ探触子１を用いた場合、きず長さが１０ｍｍの
場合、従来のアレイ探傷法すなわち、画像化による方法
では最小で５．７°までしか角度を測定できず、また測
定ピッチも同程度の粗さを持つのに対し、本法の場合、
受信時間の離散化度にもよるが、任意のピッチで任意の
範囲の角度を測定することが可能となる。すなわち、長
さが短くその素子配列面との角度が微小なきずほど従来
法による測定に対して相対的に本法の測定精度は向上す
る。
【００１５】
【数１】
【００１６】
【数２】
【００１７】
【発明の効果】本発明は以上のように、各素子で受信し
た同一の反射体からの反射波の受信感度分布の最大を示
す位置と送信素子群中心との素子配列方向の距離及びそ
の反射体との距離、または（並びに）受信位相または受
信位相差から、反射体の素子配列方向の傾きを求めるよ
うにした。この結果、高精度に反射体の素子配列面との
傾きのなす角度を求めることができる。
た同一の反射体からの反射波の受信感度分布の最大を示
す位置と送信素子群中心との素子配列方向の距離及びそ
の反射体との距離、または（並びに）受信位相または受
信位相差から、反射体の素子配列方向の傾きを求めるよ
うにした。この結果、高精度に反射体の素子配列面との
傾きのなす角度を求めることができる。
【図１】請求項１及び請求項４に記載の発明の実施例の
説明図。
説明図。
【図２】請求項２及び請求項５に記載の発明の実施例の
説明図。
説明図。
【図３】請求項３及び請求項６に記載の発明の実施例の
説明図。
説明図。
【図４】受信感度分布のピークのずれからきずの傾きを
求める方法の説明図。
求める方法の説明図。
【図５】反射波の受信位相差からきずの傾きを求める方
法の説明図。
法の説明図。
【図６】従来の画像化による探傷方法の説明図。
１ アレイ探触子 ２ 素子 ３ アレイ超音波探傷装置 ４ 反射位置計算器 ５ ピーク位置検出器 ６ 処理装置 ７ 記録装置 ８ 表示装置 ９ 位相差計算器
Claims (6)
- 【請求項１】 アレイ超音波探傷に於いて、超音波の送
受信に用いる素子それぞれによって受信された、同一の
反射体による反射波の受信感度分布の最大を示す位置
と、素子と反射体との距離から、反射体の素子配列方向
の傾きを求めるアレイ超音波探傷方法。 - 【請求項２】 アレイ超音波探傷に於いて、超音波の送
受信に用いる素子それぞれによって受信された、同一の
反射体による反射波の受信位相または受信位相差から、
反射体の素子配列方向の傾きを求めるアレイ超音波探傷
方法。 - 【請求項３】 アレイ超音波探傷に於いて、超音波の送
受信に用いる素子それぞれによって受信された、同一の
反射体による反射波の受信感度分布の最大を示す位置
と、素子と反射体との距離から、及び受信位相または受
信位相差から、反射体の素子配列方向の傾きを求めるア
レイ超音波探傷方法。 - 【請求項４】 超音波の送受信に用いる素子を複数枚並
べて取り付けたアレイ探触子と、前記アレイ探触子を制
御するアレイ超音波探傷器と、同一の反射体による反射
波の受信感度分布の最大を示す位置を求めるピーク検出
器と、反射点の位置を求める反射位置計算器と、受信感
度分布の最大を示す位置及び反射位置から素子の配列方
向と反射体との傾きを求める処理装置と、必要に応じて
結果を記録する記録装置と、結果を表示する表示装置
と、から成る受信感度分布から反射体の傾きを求めるア
レイ超音波探傷装置。 - 【請求項５】 超音波の送受信に用いる素子を複数枚並
べて取り付けたアレイ探触子と、前記アレイ探触子を制
御するアレイ超音波探傷器と、同一の反射体による反射
波の受信位相または受信位相差を求める受信位相検出器
と、受信位相または受信位相差から素子の配列方向と反
射体との傾きを求める処理装置と、必要に応じて結果を
記録する記録装置と、結果を表示する表示装置と、から
成る受信位相または受信位相差から反射体の傾きを求め
るアレイ超音波探傷装置。 - 【請求項６】 超音波の送受信に用いる素子を複数枚並
べて取り付けたアレイ探触子と、前記アレイ探触子を制
御するアレイ超音波探傷器と、同一の反射体による反射
波の受信感度分布の最大を示す位置を求めるピーク検出
器と、受信位相または受信位相差を求める受信位相検出
器と、反射点の位置を求める反射位置計算器と、受信感
度分布の最大を示す位置及び反射位置並びに受信位相ま
たは受信位相差から素子の配列方向と反射体との傾きを
求める処理装置と、必要に応じて結果を記録する記録装
置と、結果を表示する表示装置と、から成る受信感度分
布及び受信位相または受信位相差から反射体の傾きを求
めるアレイ超音波探傷装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7140928A JPH08334499A (ja) | 1995-06-07 | 1995-06-07 | アレイ超音波探傷方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7140928A JPH08334499A (ja) | 1995-06-07 | 1995-06-07 | アレイ超音波探傷方法及びその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08334499A true JPH08334499A (ja) | 1996-12-17 |
Family
ID=15280080
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7140928A Pending JPH08334499A (ja) | 1995-06-07 | 1995-06-07 | アレイ超音波探傷方法及びその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08334499A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101626550B1 (ko) * | 2014-12-24 | 2016-06-01 | 주식회사 포스코 | 결정입경 측정장치 및 결정입경 측정방법 |
-
1995
- 1995-06-07 JP JP7140928A patent/JPH08334499A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101626550B1 (ko) * | 2014-12-24 | 2016-06-01 | 주식회사 포스코 | 결정입경 측정장치 및 결정입경 측정방법 |
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