JPH08334420A - 表面温度分布の検出構造及び検出方法 - Google Patents

表面温度分布の検出構造及び検出方法

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JPH08334420A
JPH08334420A JP8084857A JP8485796A JPH08334420A JP H08334420 A JPH08334420 A JP H08334420A JP 8084857 A JP8084857 A JP 8084857A JP 8485796 A JP8485796 A JP 8485796A JP H08334420 A JPH08334420 A JP H08334420A
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JP
Japan
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temperature distribution
measurement unit
temperature
distance resolution
resolution
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JP8084857A
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Yoshihiro Yamada
田 義 博 山
Noriyuki Suzuki
木 規 之 鈴
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバ温度分布計の光ファイバの限界曲
げ半径で形成される円の面積以下の面積分解能で容器の
温度分布を計測し、異常温度スポットを検出する。 【解決手段】 ラマン散乱型光ファイバ温度分布計測セ
ンサを用いた、距離分解能A(m)の表面温度分布検出
構造において、必要面積分解能がB(m2)又は必要距
離分解能がG(m)である場合、面内に平行に距離分解
能刻み幅をすこしずつずらすように密度A2/B(本/
2)以上又はA/G(本/m)以上で規則的に光ファ
イバを設置することを特徴とする表面温度分布検出構造
及び検出方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鋳型,加熱炉な
どの、流体または固体の移動体の流通容器における温度
分布を検出するためにラマン散乱型光ファイバ温度分布
計測センサを用いて必要な面積分解能で容器の温度分布
を計測する構造及び計測方法に関し、特に、異常温度ス
ポットの検出に適した構造及び検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】配管などの温度分布を計測し、異常温度
発生位置がどの区間に属するかを正確に判別することを
目的とした従来技術として、配管の周方向の温度分布を
計測するもの(特開平4−174332号公報)や2系
統の光ファイバを重複して配設するもの(特開平5−2
23656号公報)、光ファイバの長さ方向の異なる2
箇所以上の部分を重複して配設するもの(特開平5−2
23657号公報)、光ファイバの長さ方向の一部にル
ープ状の余長部分を形成するもの(特開平5−2236
57号公報)などがある。
【0003】これらの技術は、配管などの長い設備にお
いては、熱電対を用いて高精度で温度分布を計測する場
合のコスト問題を解決した。また、本技術の大設備への
適用例として、特開平4−74813号公報や特開平5
−332850号公報や特開平6−3197号公報で開
示された発明のように、高炉や熱風炉などの異常温度検
出に用いられている例がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光ファ
イバ温度分布計は、距離分解能が1m程度であり、光フ
ァイバの限界曲げ半径が30mm程度であるため、従来
の技術においては空間分解能が1m程度しか出せなかっ
た。
【0005】一方、鋳型,加熱炉などの流体または固体
の移動体の流通容器においては、上記光ファイバの限界
曲げ半径で形成される円の面積以下の面積分解能で容器
の温度分布を計測し、異常温度スポットを検出する必要
がある。従来の技術は、配管のように1方向に長い物体
表面の温度分布を計測し、長さ方向の温度異常区間を高
精度に判別することはできる。たとえば、光ファイバ温
度分布計の精度をあげるために配管の周まわりに螺旋的
に捲いて、精度を上げるためにファイバの密度を上げる
ことができるが、距離の分解能が高々1mであり、それ
以下の周長のものに対しては周方向の距離分解能はない
と考えられる。また表面温度分布における必要な距離分
解能が60mm以下のものには適用できない。
【0006】たとえば、特開平4−174332号公報
では、規則的に配置させる時に周長1mのものに螺旋状
に巻くと、周方向には解像不可能であり、特開平5−2
23656号公報なども、1m以下の重複ファイバ部で
の解像は不可能である。そのため、鋳型,加熱炉などの
流体または固体の移動体の流通容器においては、面内の
温度異常の面積領域を高精度で検出する必要があるもの
に対しては、高い面積分解能が必要となり、従来の技術
では、流体または固体の移動体の流通容器表面温度分布
を高精度に求めることは困難であった。
【0007】そこで、本発明は従来の技術が対応できな
かった数メートルオーダー以下の容器表面の温度分布を
必要な面積分解能で容器の温度分布を計測することを第
1の目的とし、異常温度スポットの高分解能で検出する
ことを第2の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1) 上記問題を解決するために、本発明の検出構造
は、光ファイバを敷き詰めて密度を上げることにより空
間解像度向上を実現したものであり、より詳しくは、ラ
マン散乱型光ファイバ温度分布計測センサを用いた、光
ファイバに沿った距離分解能A mの表面温度分布検出
構造において、必要面積分解能がB m2である場合、面
内に距離分解能刻み幅をすこしずつずらすように密度A
2/B 本/m2以上で規則的に光ファイバを設置するこ
とを特徴とする。
【0009】(2) もしくは、必要距離分解能がG m
である場合、面内に距離分解能刻み幅をすこしずつずら
すように密度A/G 本/m以上で規則的に光ファイバ
を設置することを特徴とする。
【0010】本発明の移動体流通容器の表面温度分布の
高精度検出構造及びその方法を用いれば表面の温度分布
を必要面積分解能で容器の温度分布を計測し、異常温度
スポットを検出することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(3) 上記(2)の検出構造において、光ファイバ素
線の間隔を必要距離分解能G(m)と等しくし、該検出
構造の二組を、同一表面上で互いに交差させて二次元的
に配置した。
【0012】(4) 上記(2)の検出構造を一つの束
として、複数束を、同一表面上で互いに隣接していない
距離を隔てて二次的に配置した。
【0013】(5) 上記(1)による、温度データの
出力単位となる距離分解能A(m)のファイバで測定さ
れる領域の図形を測定単位図形とするとき、その測定単
位図形の面積Ux×Uy(m2)以下の前記必要面積分
解能B(m2)の面での平均温度を、その面と重なる複
数の測定単位図形の温度データを重なる面積で重み付き
平均して求める。
【0014】(6) 上記(2)の検出構造による、温
度データの出力単位となる距離分解能A(m)のファイ
バで測定される長さの線分を測定単位長さとするとき、
その測定単位長さA(m)以下の前記必要距離分解能G
(m)の線分での平均温度を、その線分と重なる複数の
測定単位長さの線分の温度データを重なる線分の長さで
重み付き平均して求める。
【0015】(7) 上記(3)の検出構造による、温
度データの出力単位となる距離分解能A(m)のファイ
バで測定される長さの線分を測定単位長さとするとき、
測定単位長さA(m)以下の前記必要距離分解能G
(m)の辺を持つ面積での平均温度を、その面と接する
あるいは横切る複数の測定単位長さの線分の温度データ
を重なる線分の長さで重み付き平均して求める。
【0016】(8) 上記(4)による、温度データの
出力単位となる距離分解能A(m)のファイバで測定さ
れる長さの線分を測定単位長さとするとき、前記検出構
造の各束毎に、測定単位長さA(m)以下の前記必要距
離分解能G(m)の線分での平均温度を、その線分と重
なる複数の測定単位長さの線分の温度データを重なる線
分の長さで重み付き平均して求めて、前記検出構造の各
束間は、線形補完して二次元温度分布を求める。
【0017】次に更に具体的に説明すると、まず、面内
に円形をすこしずつずらすように規則的に、密度A2
B 本/m2以上で光ファイバを設置する場合について図
面を参照しながら説明する。図1は、流体または固体の
移動体の流通容器の温度分布測定面がx−y平面上の平
板である場合、流体または固体の移動体の流通容器の温
度分布測定面に光ファイバ1を設置した図である。光フ
ァイバ1は、連続体の光ファイバを同一半径の多数の円
ル−プ状とし、各円ル−プは平板に実質上平行になるよ
うに、平板表面に円ル−プを描くように設置されてい
る。流体または固体の移動体はこの平板に沿って存在す
る。あるいはこの平板に沿って移動する。この表面温度
分布検出構造においては、距離分解能A mの表面温度
分布検出構造において、必要な面積分解能がB m2であ
る場合、面上で連続する隣り合う円ル−プをすこしずつ
ずらすように規則的に密度A2/B 本/m2以上となる
ように、(1),(2)式で示す位置にファイバを配置する。
【0018】x=C・cosθ+t ・・・(1) y=C・sinθ ・・・(2) ここで、Cは光ファイバの限界曲げ半径以上の定数であ
り、tは光ファイバを1回転(1ル−プを形成)したと
きにずらす距離であり、θは(3)式をみたす回転角であ
る。
【0019】θ=e/(2πC) ・・・(3) ここで、eは原点からの光ファイバに沿った長さであ
る。このとき密度fは(4)式となる。
【0020】f=1/(2tC) ・・・(4) ここで、(5)式のようにtを選べば、必要な面積分解能
を満たす。
【0021】t≦B・(2CA2) ・・・(5) この場合の信号処理について、図面を参照しながら説明
する。図7は、上記(5)の態様を示す。図7の(a)
に示されるように、測定単位面積は辺Uxと辺Uyで作
られる長方形の面積であり、測定単位面積はUx方向に
すこしづつずれるように配置され、測定単位面積以下の
面積の面Bの温度を求めるものとする。その時の温度測
定データは、図7の(b)に示されるように得られる
が、測定単位面積以下の面積の面、例えばTB4の温度
を、その面と重なる複数の測定単位面積の温度データを
用いて、(5-1)式で示される重なる面積で重みを付けた
平均操作を施して求める。
【0022】 TB4=Σ(重なる面積×その測定単位面積の温度)/Σ(重なる面積) ・・・(5-1) 以上のように、光ファイバの円ル−プをすこしずつずら
して規則的に設置しているので、光ファイバ温度分布計
の光ファイバの限界曲げ半径で形成される円の面積以下
などの必要な高精度面積分解能で容器の温度分布を計測
し、異常温度スポットを検出できる。
【0023】(1),(2)式はx方向に高精度とするために
用いられるが、x−y方向に高精度とするには(6),(7)
式や(8),(9)式が用いられる。
【0024】x=C・cosθ+t ・・・(6) y=C・sinθ+Dsinφ ・・・(7) x=C・cosθ+t ・・・(8) y=C・sinθ+g(t) ・・・(9) ただし、(9)式の関数gは、(12)式で定義されるnが偶
数の場合(10)式で、nが奇数の場合(11)式で定義され
る。またそれぞれの曲率半径の中心の軌跡2は、図2,
図3に示される。hは定数である。
【0025】 g(t)=h・t−n・D ・・・(10) g(t)=2D−h・t−n・D ・・・(11) h・t=n・D+α (0≦α≦D) ・・・(12) この場合も、(5)式及び(5-1)式に準じる式で密度を調整
することにより、光ファイバ温度分布計の光ファイバの
限界曲げ半径で形成される円の面積以下の面積分解能
で、容器の温度分布を計測し、異常温度スポットを検出
できる。なお、ループ形状は、円以外に楕円や角のとれ
た三角形なども考えられるが、同一限界曲げ半径で最小
面積となるループ形状は円であるため、ループ形状は円
形を採用するのが望ましい。
【0026】次に、面内に光ファイバを平行に距離分解
能刻み幅をすこしずつずらすように密度A2/B 本/m
2以上で規則的に光ファイバを設置する場合について図
面を参照しながら説明する。図4は、流体または固体の
移動体の流通容器の温度分布測定面がx−y平面上の平
板である場合、流体または固体の移動体の流通容器の温
度分布測定面に光ファイバ1を設置した図である。
【0027】この表面温度分布検出構造においては、距
離分解能A mの表面温度分布検出構造において、必要
な面積分解能がB m2ないし必要距離分解能がG mで
ある場合、面内に平行に距離分解能刻み幅をすこしずつ
ずらすように密度A2/B 本/m2以上ないし密度A/
G 本/m以上となるように配置する。
【0028】ここでt,uは光ファイバを1回折り返し
たときに距離分解能刻みを長さ方向ないし横方向にずら
す距離である。このとき密度fは(13)式ないし(14)式と
なる。
【0029】f=1/(t・u) ・・・(13) f=1/t ・・・(14) ここで(15),(16)式のようにt,uを選べば、必要な面
積分解能ないし必要距離分解能を満たす。
【0030】t≦B/(u・A2) ・・・(15) t≦G/(A2) ・・・(16) この場合の信号処理について図面を参照しながら説明す
る。図8は、上記(6)の態様を示した図である。ここ
で、図8の(a)に示されるように、測定単位長さは線
分Aであり、測定単位長さはすこしづつずれるように配
置され、測定単位長さ以下の線分Gの温度を求めるもの
とする。その時の温度測定データは、図8の(b)に示
されるように得られるが、測定単位長さ以下の線分、例
えばTG11の温度を、その線分と重なる複数の測定単
位長さの線分の温度データを用いて、(17)式で示される
重なる線分の長さで重みを付けた平均操作を施して求め
る。
【0031】 TG11=Σ(重なる線分の長さ×その測定単位長さの温度)/Σ(重なる 線分の長さ) ・・・(17) 次に、温度分布の検出構造を縦方向と横方向に規則的に
ずらしながら配置し2次元的な温度分布を求める温度分
布検出の信号処理方法について、図9,図10を参照し
ながら説明する。
【0032】まず、図9は、上記(7)の態様を示した
図である。ここで、光ファイバは、図9の(c)の面に
おいて、縦方向と横方向に、図9の(a)および
(a’)のような測定単位長さを規則的にずらしなが
ら、2次元的に配置している。この(a)と(a’)の
配置は、必ずしも垂直である必要はなく、平行四辺形の
格子状に交わってもよい。
【0033】それぞれの光ファイバから、線状の温度分
布が(b)および(b’)の様な測定単位長さで得られ
る。(c)においてそれぞれの光ファイバで区切られる
四角形の温度は、それに接する光ファイバの測定単位長
さを用いて(18)式のように求めることができる。
【0034】 (温度)=Σ(四角形の上下、左右の辺に接する線分長さ ×その測定単位長さの温度)/Σ(四角形の上下、左右の辺 に接する線分長さ) ・・・(18) 次に図10は、上記(8)の態様を示した図である。こ
こで、光ファイバは、図10の(c)の面において、
(a)のような測定単位長さをx方向に規則的にずらし
ながら束ねた光ファイバの束を、それと交わるy方向に
等間隔で複数束配置しながら、2次元的に配置してい
る。このxとyは、必ずしも垂直である必要はなく、平
行四辺形の格子状に交わってもよい。それぞれのy断面
における光ファイバから線状の温度分布が(b)の様な
測定単位長さで得られる。(c)においてそれぞれの光
ファイバで区切られる四角形の温度は、まず、四角形の
上下の辺の温度が(17)式で求まり、これら上下の辺の温
度を線形補完してもとめることができる。
【0035】以上のように、すこしずつずらして規則的
に光ファイバを設置しているので、光ファイバ温度分布
計の光ファイバの限界曲げ半径で形成される円の面積以
下などの必要な高精度面積分解能で容器の温度分布を計
測し、異常温度スポットを検出できる。
【0036】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の実施例
について具体的に説明する。
【0037】−実施例1− 図5は、加熱炉における表面温度分布構造の実施例を示
す図である。加熱炉の横の壁5は、縦0.2m、横0.2mで
ある。光ファイバ1は、図5のように規則的に少しずつ
ずらしながら曲率半径を限界曲げ半径にほぼ等しくなる
ように配置している。3は光ファイバをつなぐコネクタ
であり、4は計測器本体である。
【0038】使用した温度分布計測センサの距離分解能
Aが1 m、必要面積分解能Bが0.0001m2、光ファイバ
の限界曲げ半径Cが0.05mである。この時(1)式におい
てt=0.001mとすると、(5)式が満たされ、光ファイバ
温度分布計の光ファイバの限界曲げ形成される円の面積
以下の面積分解能で容器の温度分布を計測し、異常温度
スポットを検出できた。
【0039】この場合の信号処理について、簡単のため
に図7を参照しながら説明する。ここで、図7の(a)
に示される測定単位図形は、辺Ux=0.1m,辺Uy=0.
1mであり、その面積は、Ux×Uy=0.01m2である。測
定単位図形は、Ux方向にUx/4=0.025mづつずれる
ように配置し、測定単位面積以下の面積の面Bの温度を
求めた。その時の温度測定データは、図7の(b)に示
されるTu1からTu4として、Tu1=130°C、T
u2=131°C、Tu3=130°C、Tu4=129°Cが
得られた。例えば、TB4の温度は、その面と重なる複
数の測定単位面積の面の温度データTu1からTu4を
用いて、(5-1)式で示される重なる面積で重みを付けた
平均操作を施して、130°Cと求められた。
【0040】−実施例2− 図6は、加熱炉における表面温度分布構造の実施例を示
す図である。加熱炉の横の壁5は縦0.2m、横0.2mであ
る。光ファイバ1は、図6のように規則的に少しずつず
らしながら配置している。3は光ファイバをつなぐコネ
クタであり、4は計測器本体である。
【0041】使用した温度分布計測センサの距離分解能
Aが1 m、必要面積分解能Bないし必要距離分解能G
が0.0001m2ないし0.001mである。この時t=0.001
m、u=0.1mとすると、(15)式ないし(16)式が満たさ
れ、必要面積分解能ないし必要距離分解能で容器の温度
分布を計測し、異常温度スポットを検出できた。
【0042】この場合の信号処理について、簡単のため
に図8を参照しながら説明する。ここで、図8の(a)
に示される測定単位長さの線分Aは1mの光ファイバを
使用し、測定単位長さをA/4=0.25mづつずらしなが
ら配置して、測定単位長さ以下の線分Gの温度を求め
た。その時の温度測定データは、図8の(b)に示され
るTu5からTu8として、Tu5=135°C、Tu6
=136°C、Tu7=135°C、Tu8=134°Cが得ら
れた。例えば、TG11の温度は、その線分と重なる複
数の測定単位長さの線分の温度データTu5からTu8
を用いて、(17)式で示される重なる線分の長さで重みを
付けた平均操作を施して、135°Cと求められた。
【0043】−実施例3− 検出構造を縦方向と横方向に規則的にずらしながら配置
した実施例3の信号処理を図9を参照して説明する。図
9は、本発明を加熱炉に適用し、2次元温度分布を図9
の(c)のように得た実施例を示すものである。光ファ
イバは、図9の(c)の面において、縦方向と横方向
に、図9の(a)および(a’)のような測定単位長さ
を規則的にずらしながら、2次元的に配置している。こ
の(a)と(a’)の配置は、垂直となっている。使用
した温度分布計の距離分解能すなわち計測単位長さは1
mで、ファイバのx方向、y方向の間隔は0.25mとし
た。この場合、それぞれの光ファイバから線状の温度分
布が(b)および(b’)の様に、測定単位長さ1mで
0.25mづつずれながら得られる。(c)において光ファ
イバで区切られる四角形の部分〔例えば図9の(c)の
斜線部分で面積0.0625m2〕の温度は、まず、それに接す
る光ファイバの測定単位長さを用いて(18)式に従う計算
の途中径過として、Y6=161°C,Y7=161°C、X
4=163°C、X5=155°Cが求まり、最終的に(19)式
の信号処理により、160°Cと求めることができた。こ
のような処理を繰り返すことにより、2次元温度分布を
求めた。これを図9の(c)に示す。図中の、 (斜線部の温度)=(Y6+Y7+X4+X5)/4 ・・・(19) である。
【0044】−実施例4− 検出構造を一方向に束ねた構造を、それと交わる方向に
等間隔で複数本配置し2次元的な温度分布を求める信号
処理を、図10を参照しながら説明する。図10は、本
発明を加熱炉に適用し、2次元温度分布を図10の
(c)のように得た実施例を示すものである。光ファイ
バは、図10の(c)の面において、x方向に、図10
の(a)のような測定単位長さを規則的にずらしなが
ら、x方向に束ねた光ファイバの束を、それと交わるy
方向に等間隔で複数本配置しながら、2次元的に配置し
ている。使用した温度分布計の距離分解能すなわち計測
単位長さは1mで、ファイバのx方向、y方向の間隔は
0.25mとなっている。この場合、それぞれの光ファイバ
から線状の温度分布が(b)の様に測定単位長さ1m
で、0.25mづつずれながら得られる。(c)において光
ファイバで区切られる四角形の部分〔例えば図10の
(c)の斜線部分で面積0.0625m2〕の温度は、それに接
する光ファイバの測定単位長さを用いて(17)式にしたが
って、Y6の4本の光ファイバのX5〜X6の辺に接す
る温度データ、158°C、157°C、156°C、155°Cの
重み付き平均156.5°Cと、Y7の4本の光ファイバの
X5〜X6の辺に接する温度データ、154°C、153°
C、152°C、155°Cの重み付き平均153.5°Cを平均
して、155°Cと求めることができた。このような処理
を繰り返すことにより、2次元温度分布を求めた。これ
を図10の(c)に示す。
【0045】
【発明の効果】本発明により、表面の温度分布を光ファ
イバの限界曲げ半径で形成される円の面積程度以下の面
積分解能で計測し異常温度スポットを検出することがで
きる。従来の技術が対応できなかった数メートルオーダ
ー以下の容器表面の温度分布を必要な面積分解能で容器
の温度分布を計測し、異常温度スポットを検出できる構
造を提供することができ、工業的価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従がい光ファイバを設置した、流体
または固体の移動体の流通容器の温度分布測定面を示す
正面図である。
【図2】 設置した光ファイバの曲率半径の中心の軌跡
を示すグラフである。
【図3】 設置した光ファイバの曲率半径の中心の軌跡
を示すグラフである。
【図4】 本発明に従がい光ファイバを設置した、流体
または固体の移動体の流通容器の温度分布測定面を示す
正面図である。
【図5】 加熱炉における表面温度分布検出構造の本発
明の一実施例を示すブロック図である。
【図6】 加熱炉における表面温度分布検出構造の本発
明のもう1つの実施例を示すブロック図である。
【図7】 本発明方法で、測定単位図形の面積以下の面
積の面での温度を、重なる面積で重み付き平均して求め
る過程を示す説明図であり、(a)は測定面Bを示す平
面図、(b)は測定温度を示すグラフ、(c)は測定温
度の重み付け重ねにより得られた温度を示すグラフであ
る。
【図8】 本発明方法で、測定単位長さ以下の線分での
温度を、重なる線分の長さで重み付き平均して求める過
程を示す説明図であり、(a)は測定単位置さの線分を
示す平面図、(b)は測定温度を示すグラフ、(c)は
測定温度の重み付け重ねにより得られた温度を示すグラ
フである。
【図9】 本発明方法で、光ファイバを縦と横に規則的
にずらして配置し、測定単位長さ以下の辺を持つ面積の
面での温度を、重み付き平均して求める過程を示す説明
図であり、(a)および(a’)は測定単位置さの線分
を示す平面図、(b)および(b’)は測定温度を示す
グラフ、(c)は測定温度の重み付け重ねにより得られ
る等温線を示すグラフである。
【図10】 本発明方法で、光ファイバを少しづつずら
して束ねた束を、複数束等間隔で二次元配置し、測定単
位長さ以下の辺を持つ面積の面での温度を、重み付き平
均して求める過程を示す説明図であり、(a)は測定単
位置さの線分を示す平面図、(b)は測定温度を示すグ
ラフ、(c)は測定温度の重み付け重ねにより得られる
等温線を示すグラフである。
【符号の説明】
1:光ファイバ 2:曲率半
径の中心の軌跡 3:光ファイバをつなぐコネクタ 4:計測器
本体 5:加熱炉の横の壁

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラマン散乱型光ファイバ温度分布計測セ
    ンサを用いた、光ファイバに沿った距離分解能A(m)
    の表面温度分布検出構造において、必要面積分解能がB
    (m2)である場合、面内に距離分解能刻み幅をすこし
    ずつずらすように密度A2/B(本/m2)以上で規則的
    に光ファイバを設置することを特徴とする移動体流通容
    器の表面温度分布の検出構造。
  2. 【請求項2】 ラマン散乱型光ファイバ温度分布計測セ
    ンサを用いた、光ファイバに沿った距離分解能A(m)
    の表面温度分布検出構造において、必要距離分解能がG
    (m)である場合、面内に距離分解能刻み幅をすこしず
    つずらすように密度A/G(本/m)以上で規則的に光
    ファイバを設置することを特徴とする移動体流通容器の
    表面温度分布の検出構造。
  3. 【請求項3】 光ファイバ素線の間隔を必要距離分解能
    G(m)と等しくし、該検出構造の二組を、同一表面上
    で互いに交差させて二次元的に配置した、請求項2記載
    の表面温度分布の検出構造。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の表面温度分布の検出構造
    を一つの束として、複数束を、同一表面上で互いに隣接
    していない距離を隔てて二次的に配置した、表面温度分
    布の検出構造。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の表面温度分布の検出構造
    による、温度データの出力単位となる距離分解能A
    (m)のファイバで測定される領域の図形を測定単位図
    形とするとき、その測定単位図形の面積Ux×Uy(m
    2)以下の前記必要面積分解能B(m2)の面での平均温
    度を、その面と重なる複数の測定単位図形の温度データ
    を重なる面積で重み付き平均して求めることを特徴とす
    る表面温度分布の検出方法。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の表面温度分布の検出構造
    による、温度データの出力単位となる距離分解能A
    (m)のファイバで測定される長さの線分を測定単位長
    さとするとき、その測定単位長さA(m)以下の前記必
    要距離分解能G(m)の線分での平均温度を、その線分
    と重なる複数の測定単位長さの線分の温度データを重な
    る線分の長さで重み付き平均して求めることを特徴とす
    る表面温度分布の検出方法。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の表面温度分布の検出構造
    による、温度データの出力単位となる距離分解能A
    (m)のファイバで測定される長さの線分を測定単位長
    さとするとき、測定単位長さA(m)以下の前記必要距
    離分解能G(m)の辺を持つ面積での平均温度を、その
    面と接するあるいは横切る複数の測定単位長さの線分の
    温度データを重なる線分の長さで重み付き平均して求め
    ることを特徴とする表面温度分布の検出方法。
  8. 【請求項8】 請求項4記載の表面温度分布の検出構造
    による、温度データの出力単位となる距離分解能A
    (m)のファイバで測定される長さの線分を測定単位長
    さとするとき、前記検出構造の各束毎に、測定単位長さ
    A(m)以下の前記必要距離分解能G(m)の線分での
    平均温度を、その線分と重なる複数の測定単位長さの線
    分の温度データを重なる線分の長さで重み付き平均して
    求めて、前記検出構造の各束間は、線形補完して二次元
    温度分布を求めることを特徴とする表面温度分布の検出
    方法。
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