JPH08333634A - 延性および靱性に優れた高強度レールの製造法 - Google Patents

延性および靱性に優れた高強度レールの製造法

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JPH08333634A
JPH08333634A JP13701295A JP13701295A JPH08333634A JP H08333634 A JPH08333634 A JP H08333634A JP 13701295 A JP13701295 A JP 13701295A JP 13701295 A JP13701295 A JP 13701295A JP H08333634 A JPH08333634 A JP H08333634A
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Masamitsu Wakao
昌光 若生
Shinya Kitamura
信也 北村
Hideaki Kageyama
英明 影山
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 酸化物を制御して、粒内パーライト変態によ
り、延性および靱性に優れた高強度レールの製造。 【構成】 Mn、Si、Ti、Zrの脱酸元素を添加し
て脱酸処理を施して溶製した、重量%で、C:0.55
〜0.85、Si:0.20〜1.20、Mn:0.5
0〜1.50、S:0.002〜0.035、Cr:
0.1〜1.0、Ti:0.005〜0.050、Z
r:0.002〜0.050、N:0.0005〜0.
0250を含有し、残部が鉄および不可避的不純物から
なり、(Ti+Zr)≦0.050%、かつ(Ti/Z
r)≧1.5を満足する溶鋼を連続鋳造し、熱間圧延す
る、延性および靱性に優れた高強度レールの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レール鋼のパーライト
組織を微細化して延性および靱性の向上を図った高強度
レールの製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、鉄道輸送は高荷重化、高速化が指
向され、レールに要求される特性がますます厳しくなっ
ている。高荷重鉄道では急曲線区間の摩耗対策、レール
頭部内部疲労損傷対策が要求され、高速鉄道では主とし
て直線区間の表面損傷が課題として挙げられている。こ
れらに加えて、寒冷地においては、冬季にレール破断が
集中的に発生する傾向が認められており、寒冷地鉄道で
のレール材の靱性改善は、安全な鉄道輸送に欠かせない
特性になっている。
【0003】また、鉄道輸送の高効率化のために、高速
化および貨物の重積載化が進められているが、これに伴
ってレール頭部の摩耗や疲労損傷が急速に増加しつつあ
る。このようなレール材の使用環境の過酷化、特に摩耗
の増加に対処するために、レール鋼の高強度化のための
技術開発が加速され、国内・外を問わず、曲線区間のレ
ール材はほとんど全て高強度レールが支配することとな
った。
【0004】しかしながら、一方ではレール鋼の耐摩耗
特性の向上とともに、本来摩耗によって削り取られるべ
き疲労ダメージ層が、レール頭表面、特に車輪フランジ
付け根部が押し付けられるゲージ・コーナー(GC)表
面に残存し、表面損傷を生成させる傾向が認められるよ
うになった。さらに、レール鋼の耐摩耗性の向上は、車
輪荷重の応力集中をレールGC部の一部に固定させるこ
ととなり、レール頭部内部からの疲労損傷を急増させる
こととなった。このようなレール頭表面損傷性の改善お
よび内部疲労損傷に対する抵抗性を改善するためには、
レール材質として靱性および延性を向上させることが重
要である。
【0005】高強度レールの靱性および延性改善の方策
としては、以下の方法が考えられる。 (1)普通圧延後一旦室温まで冷却したレール頭部を低
温度で再加熱した後、加速冷却する方法。 (2)制御圧延によりオーステナイト粒を微細化した
後、レール頭部を加速冷却する方法。
【0006】(3)制御圧延した後、パーライト変態前
で低温度に再加熱し、その後加速冷却する方法。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記方法の(1)は、
例えば特開昭55−125231号公報に記載されてい
るように、大幅な靱性・延性改善のために、通常の加熱
温度よりも低い850℃以下の低温に再加熱し、オース
テナイト粒度を微細にすることによって靱性および延性
を改善しようとするものであるが、低温で加熱してかつ
レール頭部内部まで加熱を深めようとすると、投入熱量
を下げて長時間加熱する必要があるため、熱処理生産性
を著しく阻害し、製造コストを高めるという難点があ
る。
【0008】また、上記(2)の方法は、特開昭52−
138427号公報および特開昭52−138428号
公報に記載されているように、圧延時のオーステナイト
粒の細粒化によって靱性・延性の向上を図ろうとするも
のであるが、高温での大圧下が要求され、レール圧延機
の能力あるいはレールの形状制御の観点からも問題を含
んでいる。
【0009】さらに、上記(3)の方法は、特公平4−
4371号公報に記載されているように、800℃以下
で5%以上の圧延を実施した後、再度750〜900℃
に加熱することによりオーステナイト粒を微細にしよう
とする方法であるが、圧延後の低温再加熱のための加熱
炉を必要とするため、作業性、生産性、製造コストの観
点から問題が多い。
【0010】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るため、レール鋼のパーライト組織を微細化して靱性お
よび延性の向上を図った高強度レールの製造法を提供す
ることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、上
記従来技術とは根本的に異なり、その要旨とするところ
は下記のとおりでる。 (1)Mn、Si、Ti、Zrの脱酸元素を添加して脱
酸処理を施して溶製した、重量%で、 C:0.55〜0.85% Si:0.20〜1.20% Mn:0.50〜1.50% S:0.002〜0.035% Cr:0.1〜1.0% Ti:0.005〜0.050% Zr:0.002〜0.050% N:0.0005〜0.0250% を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、か
つTiとZrの濃度の関係が (Ti+Zr)≦0.050%、かつ(Ti/Zr)≧
1.5 を満足する溶鋼を連続鋳造し、熱間圧延することを特徴
とする延性および靱性に優れた高強度レールの製造法。
【0012】(2)前記熱間圧延終了後、得られたレー
ルを直接、あるいは一旦室温に冷却後に再加熱し、オー
ステナイト温度域から700〜500℃間を1〜5℃/
secで加速冷却することを特徴とする前項1記載の延
性および靱性に優れた高強度レールの製造法。 (3)鋼材中に0.1〜10μmの大きさのMnSが鋼
材1mm2 あたり、30〜10000個存在することを
特徴とする前項1または2記載の延性および靱性に優れ
た高強度レールの製造法。
【0013】本発明では、従来オーステナイト粒界から
しか生成しないといわれていたパーライトを、酸化物を
核としてオーステナイト粒内に生成したMnSと、Mn
Sを核として生成したTiNを変態核として、オーステ
ナイト粒内からも生成させることを特徴としており、こ
の結果、結晶組織が著しく微細化し、大幅な靱性および
延性の改善を図ることができる。このためには、MnS
の析出核となる酸化物を如何に均一に分散するかが要点
となる。
【0014】
【作用】以下に本発明について詳細に説明する。先ず、
脱酸元素としてMn、Si、Ti、Zrを選んだ理由に
ついて述べる。本発明における脱酸は、品質上問題とな
る粗大酸化物の形成を防止するために溶鋼酸素を極力低
下させる目的の他に、MnSの核となる酸化物の微細分
散を目的としたものである。MnSが析出しやすい酸化
物はマンガンシリケート(MnO−SiO2 )である
が、この酸化物は融点が低く、粗大になりやすいという
欠点がある。そこで、TiおよびZrの両方を添加する
ことにした。Ti酸化物は凝固中に生成しやすいので微
細な酸化物が得られるが、その個数が冷却速度によって
大きく変化するという欠点がある。一方、本発明者ら
は、Ti脱酸の前または後にZrを添加すると、生成し
たTi−Zr酸化物個数に対する冷却速度の影響が小さ
くなるという知見を得た。そこで、このTi−Zr酸化
物に、MnSが析出しやすいマンガンシリケートを複合
化させたMn−Si−Ti−Zr酸化物を生成させるた
めのMn、Si、Ti、Zr脱酸が必要となる。
【0015】次に、上記脱酸後の0.1〜10μmのM
nS個数を1mm2 あたり30〜10000個に限定し
た理由を述べる。十分な脱酸によって酸素が低減し、そ
の結果、微細な酸化物が生成し、この酸化物を核として
MnSがオーステナイト中に微細分散し、さらにこのM
nSを核としてTiN(実際にはCが高いためにTi
(CN)として生成している場合が多い)が生成する。
このMnSおよびTiNを核としてパーライト変態が生
じるが、その際0.1μm未満の大きさのMnSではT
iNの核とはなり難く、また10μmを超えるMnSを
生成させると、MnSの個数が減少してしまい、パーラ
イト単位の数が減少するため、MnSのサイズを0.1
〜10μmに限定した。また、MnSの個数を1mm2
あたり30〜10000個に限定した理由は、30個未
満のMnSでは靱性・延性を改善するための十分なパー
ライト変態核を確保できないからであり、また1000
0個を超えるMnSが生成すると、却って靱性・延性が
低下することから、1mm2 あたりのMnS個数を30
〜10000個に限定した。
【0016】次に、上記脱酸を行った溶鋼の化学成分を
前記のように限定した理由について述べる。Cは高強度
化およびパーライト組織生成のための必須元素であり、
また耐摩耗性に対しても効果を示す元素であるが、0.
55%未満ではオーステナイト粒界に耐摩耗性および耐
損傷性に好ましくない初析フェライトが多量に生成し、
また0.85%を超えるとオーステナイト粒界を脆化さ
せる有害な初析セメンタイトを生成させるばかりか、レ
ール頭部熱処理層や溶接部の微小偏析部にマルテンサイ
トが生成し、靱性・延性を著しく損なうため、0.55
〜0.85%に限定した。
【0017】Siはパーライト組織中のフェライト相へ
の固溶体硬化による高強度化に寄与するばかりか、わず
かながらレール鋼の靱性・延性改善にも貢献する。ま
た、SiはMnとともにMnSの核となるマンガンシリ
ケート系酸化物を構成する重要な元素であり、0.20
%未満ではその効果が期待できず、さらにSiは脱酸元
素として0.20%以上の添加が必要であり、1.20
%を超えると脆化をもたらして溶接接合性も減ずるの
で、0.20〜1.20%に限定した。
【0018】MnはCと同様にパーライト変態温度を低
下させ、焼入れ性を高めることによって高強度化に寄与
する元素であり、さらにSiと同様にMnSの核として
のマンガンシリケートの構成元素として、またMnSの
構成元素としても欠かせない。しかし、0.50%未満
ではその効果が小さく、また1.50%を超えると偏析
部にマルテンサイト組織を生成させやすくするため、
0.50〜1.50%に限定した。
【0019】Sは一般に有害元素として知られている
が、本発明においては、パーライト変態核となるTiN
を生成させる核となるMnSの形成に欠かせない元素で
ある。しかしながら、0.002%未満ではMnS個数
が減じてしまい、パーライト粒内変態を確保できなくす
る。また、0.035%を超えるとMnSが多量に生成
して靱性・延性を著しく低下させるため、0.002〜
0.035%に限定した。
【0020】Crは、パーライト変態を低下させること
によって高強度化に寄与すると同時に、パーライト組織
中のセメンタイト相を強化することによっても耐摩耗性
向上に貢献するが、一方ではセメンタイトの衝撃靱性を
低下させる作用も有している。しかし、Crのセメンタ
イト強化作用は無視し難く、さらに溶接継手部軟化防止
の観点からも微量のCrの添加が望ましい。そこで、強
度確保に一定の寄与が期待され、かつ靱性・延性を損な
わない範囲内で、Crは0.1〜1.0%に限定した。
【0021】Tiは本発明の重要な構成要素であり、冷
却中にMnS上に析出するTiNとして、パーライト変
態の核の作用を果たす。これにより、従来、起点をオー
ステナイト粒界に限定されていたパーライト変態がオー
ステナイト粒内からも期待でき、結果として微細なパー
ライト粒からなるレール鋼を得ることができるようにな
り、大幅な靱性の向上を果たすことができた。しかし、
0.005%未満ではこの効果が弱く、また0.050
%を超えるとTiの粗大な酸化物やTiNが粗大化し、
レール頭部内部からの疲労亀裂発生起点となることか
ら、Ti添加量を0.005〜0.050%の範囲に限
定した。
【0022】Nはパーライトの変態核として作用するM
nS上のTiNの構成元素であり、TiNを有効に析出
させるためには0.0005%以上が必要であり、0.
0250%を超えると粗大なTiNが生成し、レール内
部疲労亀裂の起点となるため、N添加量を0.0005
〜0.0250%に限定した。Zrも本発明の重要な構
成要素であり、MnSの析出核となる酸化物を均一に分
散するために必要な元素であるが、0.002%未満で
はその効果が得られず、また0.050%を超えると粗
大なZr酸化物を形成しやすいので、その範囲を0.0
02〜0.050%とした。
【0023】また、TiとZrの和を0.050%以内
に限定した理由は、以下のとおりである。前述のとお
り、TiおよびZr添加の上限量は、それぞれ0.05
0%に限定したが、その理由は、この量を超えるとTi
の酸化物や窒化物、Zrの酸化物が粗大化するためであ
る。これと同様にTiとZrを両方添加した場合には、
Ti−Zr酸化物を形成し、TiとZrの和が0.05
0%より多くなると、単独での添加の場合と同様に粗大
な酸化物を形成するので、その上限を0.050%とし
た。
【0024】さらに、TiとZrの比を(Ti/Zr)
≧1.5とした理由は、TiもZrも窒化物を形成しや
すい元素であり、ZrがTi量の2/3よりも多くなる
とZrNを生成し、粒内パーライトの変態核となるTi
Nの個数が減少するためである。ZrNは粒内パーライ
トの変態核となり難い。不可避的不純物元素であるP
は、レール鋼の靱性を向上させるためにはできるだけ低
減させることが望ましい。
【0025】前記のような成分組成で構成されるレール
鋼は、転炉、電気炉などの通常使用される溶解炉で前述
した脱酸を含む溶製を行い、この溶鋼を造塊・分塊法あ
るいは連続鋳造法、さらに熱間圧延を経て製造する。熱
間圧延を終えたレールは、冷却中においてオーステナイ
ト粒内のMnSに析出したTi炭窒化物からもパーライ
ト変態が生成し、オーステナイト粒界から生成するパー
ライトとともに微細なパーライト粒を構成する。その結
果、圧延のままで靱性の優れた高強度レールを製造する
ことができる。
【0026】さらに、高強度とともに高靱性が要求され
る場合には、圧延終了後、あるいは一度室温に冷却され
熱処理する目的で再加熱されたオーステナイト域温度か
ら7000〜500℃間を1〜5℃/secで加熱冷却
されたレール鋼では、一層の高靱性が得られる。すなわ
ち、パーライト組織鋼の特徴として、加速冷却すること
によって低温でパーライト変態を生じさせ、このことに
よりパーライト変態核の生成速度が向上し、結果的にパ
ーライト粒を微細にすることができるからである。従っ
て、MnS上に析出させたTi炭窒化物からのパーライ
ト組織のオーステナイト粒内変態と、加速冷却によるオ
ーステナイト粒界からのパーライト変態が重畳して、一
層のレール鋼の靱性向上を達成することができる。その
際、冷却媒体は空気あるいはミストなどの気液混合物を
用い、レール頭部もしくは底部の強度を1100Mpa
以上とすることが望ましい。
【0027】レール鋼の靱性評価法としては、ロシアの
GOST規格によって定められた2mmUノッチシャル
ピー試験における+20℃での衝撃吸収エネルギーがあ
り、同規格によれば高強度熱処理レールの+20℃での
衝撃吸収エネルギーは0.25MJ/m2 以上が必要と
されている。上述したオーステナイト粒内のMnSに析
出させたTi炭窒化物をパーライト変態核として活用す
ることによって、本発明のレール鋼ではパーライト粒が
微細化し、0.25MJ/m2 以上の衝撃吸収エネルギ
ーを得ることができる。
【0028】レールの延性はレール頭部の疲労損傷の生
成に影響を与え、中国における高強度レールの延性要求
は、レール頭部GC内部10mm深さ位置から採取した
平行部径6mm、平行部長さ30mmの引張試験におい
て、12%以上の伸び値が必要であるとしている。この
ような材質要求に対して、本発明のオーステナイト粒内
に生成させたMnSからパーライト変態を生成させるこ
とにより、微細なパーライト組織を生成せしめ、靱性と
同様にレール鋼の延性も大幅に改善することができた。
【0029】
【実施例】次に本発明により製造した高靱性を有する高
強度レールの製造実施例について述べる。表1に共試鋼
の化学成分を示す。また、Zr、Ti、Mn、Siを添
加して脱酸を行った場合と前記脱酸制御を行わなかった
場合の、それぞれの冷却後の組織中の0.1〜10μm
のMnS個数の測定結果、冷却後の組織中にMnSとT
iNを核とするパーライト粒内変態が生じているかどう
かを観察した結果、および有害となる粗大介在物の有無
を調査した結果をそれぞれ表2に示す。本発明の条件で
は、粒内パーライトが十分生成するとともに、有害とな
る粗大介在物は見られなかった。
【0030】表3には、オーステナイト域温度から70
0〜500℃間を冷却速度1〜5℃/sの範囲で変化さ
せた加速冷却後のレール鋼の引張試験強度、伸びおよび
2mmUノッチシャルピー試験における+20℃での衝
撃吸収エネルギー測定結果を示す。引張試験はレール頭
部GC内部10mm深さ位置から採取した平行部径6m
m、平行部長さ30mmの試験片で行った。衝撃試験片
はレール頭部1mm下より採取した。ZrなしのTi添
加材でも目標値を達成することが可能であるが、本発明
の条件でZrを添加すると鋳片中心部でも微細なMnS
個数が十分確保され、より一層優れた材質を得ることが
できた。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】本発明により、靱性および延性を大幅に
改善した高強度レールを製造することができ、産業上の
効果は極めて大きい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mn、Si、Ti、Zrの脱酸元素を添
    加して脱酸処理を施して溶製した、重量%で、 C:0.55〜0.85% Si:0.20〜1.20% Mn:0.50〜1.50% S:0.002〜0.035% Cr:0.1〜1.0% Ti:0.005〜0.050% Zr:0.002〜0.050% N:0.0005〜0.0250% を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、か
    つTiとZrの濃度の関係が (Ti+Zr)≦0.050%、かつ(Ti/Zr)≧
    1.5 を満足する溶鋼を連続鋳造し、熱間圧延することを特徴
    とする延性および靱性に優れた高強度レールの製造法。
  2. 【請求項2】 前記熱間圧延終了後、得られたレールを
    直接、あるいは一旦室温に冷却後に再加熱し、オーステ
    ナイト温度域から700〜500℃間を1〜5℃/se
    cで加速冷却することを特徴とする請求項1記載の延性
    および靱性に優れた高強度レールの製造法。
  3. 【請求項3】 鋼材中に0.1〜10μmの大きさのM
    nSが鋼材1mm2あたり、30〜10000個存在す
    ることを特徴とする請求項1または2記載の延性および
    靱性に優れた高強度レールの製造法。
JP13701295A 1995-06-02 1995-06-02 延性および靱性に優れた高強度レールの製造法 Withdrawn JPH08333634A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114855082A (zh) * 2022-04-26 2022-08-05 包头钢铁(集团)有限责任公司 一种稀土元素提高热轧u75v钢轨低温韧性制造方法

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