JPH0833243A - マイクロ波受電装置 - Google Patents

マイクロ波受電装置

Info

Publication number
JPH0833243A
JPH0833243A JP6165551A JP16555194A JPH0833243A JP H0833243 A JPH0833243 A JP H0833243A JP 6165551 A JP6165551 A JP 6165551A JP 16555194 A JP16555194 A JP 16555194A JP H0833243 A JPH0833243 A JP H0833243A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power receiving
conductors
voltage
receiving device
antenna
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6165551A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Kunimi
見 真 志 國
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP6165551A priority Critical patent/JPH0833243A/ja
Publication of JPH0833243A publication Critical patent/JPH0833243A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Waveguide Aerials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マイクロ波を受信し、この受信したマイクロ
波信号から直流電圧を生成するマイクロ波受電装置にお
いて、小型、軽量、低コストで所望の直流電圧および直
流電力(電流)を得ることができるマイクロ波受電装置
を提供する。 【構成】 複数の導電体であるアンテナ素子2および誘
電体であるアンテナ用基板3からなるアンテナ部層4
と、導電体であって電圧基準となりかつ個々のアンテナ
素子2に対応して電気的に独立した複数の地導体5から
なる地導体層6と、誘電体である整流回路用基板7およ
び個々のアンテナ素子2により受信した高周波の信号を
整流するのに必要な複数の整流用回路8からなる整流回
路部層9とが積層された多層積層板1により基本的に構
成され、かつ、複数の地導体4および複数の整流用回路
8が電気的に直列接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太陽発電衛星用地上受
電設備や、軽量飛行機、飛行船等の動力源としての電力
をマイクロ波で送受する際に用いられ、マイクロ波で送
信されたマイクロ波信号を受信し、このマイクロ波信号
の電力から直流電力を生成するために利用されるマイク
ロ波受電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波送受電技術は、新しい電波の
応用分野を開拓するものであり、この技術が完成すれ
ば、宇宙空間をはじめとする電力線の引けない場所や、
飛行船または飛行機等の飛翔する移動物体、孤立物体へ
エネルギを送ることが可能となる。 現在、このマイク
ロ波による電力の送受電技術確立のために様々な研究開
発が行なわれているが、例えば、図3に示すように、受
電物体である軽量小型飛行機にマイクロ波送電装置から
電力を送電して、飛行機の底面に設けられたマイクロ波
受電装置により電力を受電して整流直流化することによ
り飛行に必要な動力エネルギを飛行機に送って飛行させ
るというような技術がある。
【0003】図4に示すように、地上等に設置されたマ
イクロ波送電装置の送電アンテナ101から、高周波発
生回路102によって発生したマイクロ波による電力を
飛行機に向けて送り、飛行機の底面に設けられた受電ア
ンテナ103によりこのマイクロ波を受信し、この受信
した高周波の信号を入力フィルタ104に入力し、その
出力を整流回路105で検波整流し、出力フィルタ10
7により平滑化し、そして、得られた直流電圧出力を機
体に設置されたプロペラの回転に用いられるモータ等の
アクチュエータ108に印加して駆動させるものであ
る。なお、入力フィルタ104は整流回路105内の検
波整流用ダイオード106により発生する高調波の再放
射を抑制するのに用いられる。
【0004】そして、上記した直流電圧出力の値は、受
電アンテナ103により受電した電力およびこの電力を
直流に変換する際の変換効率に依存するが、この受電し
た電力および変換効率が一定であるとすると、マイクロ
波受電装置により得られた直流電圧がモータ等のアクチ
ュエータの定格電圧に満たない場合には、この直流電圧
を昇圧して所定の電圧にしなければならない。
【0005】また、飛行機のサイズを大きくしようとす
る場合には、それにともなってアクチュエータの出力も
大きくする必要があり、さらに直流電圧を昇圧しなけれ
ばならない場合も生ずる。
【0006】このような直流電圧の昇圧手段としてDC
−DCコンバータ等の装置が考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなDC−DCコンバータ等の装置を用いて直流電圧の
昇圧を行なうと、DC−DCコンバータ等の装置のため
に重量がかさむ、高コストとなる、搭載する面積が広く
なる、等の問題が生ずる。
【0008】また、DC−DCコンバータ等の装置は、
通常、昇圧比が固定されており、昇圧手段を設計する際
の設計の自由度も制限されてしまうという問題がある。
【0009】さらに、モータ等のアクチュエータを駆動
するためには、昇圧のみならず、相応の電流が必要であ
るが、この電流が不足している場合に、電流を得ること
ができる簡易で軽量な装置への要求が同様にあり、これ
らの問題点を解決することが課題であった。
【0010】
【発明の目的】本発明は、このような従来の課題に鑑み
てなされたもので、マイクロ波を受信し、この受信した
マイクロ波信号から直流電圧を生成するマイクロ波受電
装置において、小型、軽量、低コストで所望の直流電圧
および/または直流電流を得ることができるマイクロ波
受電装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係るマイクロ波
受電装置は、請求項1として、マイクロ波で送られてき
た電力を受信し、この受信したマイクロ波信号から直流
電圧を生成するマイクロ波受電装置において、導電体で
ある複数のアンテナ素子および誘電体であるアンテナ用
基板からなるアンテナ部層と、導電体であって電圧基準
となりかつ個々のアンテナ素子に対応して電気的に独立
した複数の地導体からなる地導体層と、誘電体である整
流回路用基板および個々のアンテナ素子により受信した
高周波の信号を整流するのに必要な複数の整流用回路か
らなる整流回路部層とが積層された多層積層板により基
本的に構成され、かつ、複数の地導体および複数の整流
用回路が電気的に直列接続されている構成のものとし、
請求項2として、複数の地導体および複数の整流用回路
の電気的な直列接続が整流回路用基板に形成された複数
のスルーホールめっきによりなされる構成のものとし、
請求項3において、マイクロ波で送られてきた電力を受
信し、この受信したマイクロ波信号から直流電圧を生成
するマイクロ波受電装置において、導電体である複数の
アンテナ素子および誘電体であるアンテナ用基板からな
るアンテナ部層と、導電体であって電圧基準となりかつ
個々のアンテナ素子に対応して電気的に独立した複数の
地導体からなる地導体層と、誘電体である整流回路用基
板および個々のアンテナ素子により受信した高周波の信
号を整流するのに必要な複数の整流用回路からなる整流
回路部層とが積層された多層積層板により基本的に構成
され、かつ、複数の地導体および複数の整流用回路が電
気的に並列接続されている構成のものとし、請求項4と
して、複数の地導体からなる地導層が1枚の導電体であ
る地導体からなる地導体層となっている構成のものと
し、請求項5として、多層積層板が複数のサブアレイに
分割されており、夫々のサブアレイが電気的に直列接続
または並列接続されている構成のものとしており、上記
の構成を課題を解決するための手段としている。
【0012】
【発明の作用】本発明の請求項1に係るマイクロ波受電
装置では、導電体である複数のアンテナ素子および誘電
体であるアンテナ用基板からなるアンテナ部層と、導電
体であって電圧基準となりかつ個々のアンテナ素子に対
応して電気的に独立した複数の地導体からなる地導体層
と、誘電体である整流回路用基板および個々のアンテナ
素子により受信した高周波の信号を整流するのに必要な
複数の整流用回路からなる整流回路部層とが積層された
多層積層板により基本的に構成され、かつ、複数の地導
体および複数の整流用回路が電気的に直列接続されてい
る構成のものとしたことにより、個々の整流用回路の出
力と個々の地導体との間で発生する直流電圧が加算され
て昇圧された電圧が出力されることとなり、また、DC
−DCコンバータ等の装置を用いる必要がないため、軽
量,低コスト,搭載面積の小さなマイクロ波受電装置と
なり、さらに、直列接続するアンテナ素子の数を増減す
れば所望の昇圧比となり、昇圧手段を設計する際の設計
の自由度も制限されることがない。
【0013】本発明の請求項2に係るマイクロ波受電装
置では、複数の地導体および複数の整流用回路の電気的
な直列接続が整流回路用基板に形成されたスルーホール
めっきによりなされる構成としたことにより、整流回路
用基板に形成されたスルーホールめっきが導電路とな
り、導電ケーブル、コネクタ等を用いることなしに電気
的接続がなされるため、導電ケーブルの曲げやコネクタ
の接触抵抗による伝送ロスや電磁干渉等の問題が生じな
いため、受電効率の良い装置がもたらされることとな
り、また、低コストおよび軽量な装置がもたらされるこ
ととなる。
【0014】本発明の請求項3に係るマイクロ波受電装
置では、マイクロ波で送られてきた電力を受信し、この
受信したマイクロ波信号から直流電圧を生成するマイク
ロ波受電装置において、導電体である複数のアンテナ素
子および誘電体であるアンテナ用基板からなるアンテナ
部層と、導電体であって電圧基準となりかつ個々のアン
テナ素子に対応して電気的に独立した複数の地導体から
なる地導体層と、誘電体である整流回路用基板および個
々のアンテナ素子により受信した高周波の信号を整流す
るのに必要な複数の整流用回路からなる整流回路部層と
が積層された多層積層板により基本的に構成され、か
つ、複数の地導体および複数の整流用回路が電気的に並
列接続されている構成としたことによって、個々の整流
用回路の出力と個々の地導体との間で発生する直流電流
が加算されることとなり、モータ等のアクチュエータに
必要な電流が出力されることとなり、また、並列接続す
るアンテナ素子の数を増減すれば所望の電流が出力され
ることとなる。
【0015】本発明の請求項4に係るマイクロ波受電装
置では、複数の地導体からなる地導体層を1枚の導電体
である地導体からなる地導体層とする構成のものとした
ことにより、地導体を複数に分けてないことによって各
アンテナ素子が電気的に並列接続されることとなり、ま
た、地導体が複数に分かれてなく1枚であるため、多層
積層板の製作が容易となり、ケーブル等による配線の必
要もなくなる。
【0016】本発明の請求項5に係るマイクロ波受電装
置では、多層積層板が複数のサブアレイに分割されてお
り、夫々のサブアレイが電気的に直列接続および/また
は並列接続されている構成としたことにより、個々のサ
ブアレイを電気的に直列接続した場合には、直列接続し
たサブアレイの個数分の直流電圧が加算されて昇圧され
ることとなり、一方、個々のサブアレイを電気的に並列
接続した場合には、並列接続したサブアレイの個数分の
直流電流が加算されて要求される電流を発生することと
なり、例えば、個々のサブアレイにおいて要求される発
生電圧が満たされている場合において必要な発生電流を
得るための有効な手段となり、直列接続と並列接続とを
併用した場合には、所望の電圧および電流を得るための
有効な手段となる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0018】図1は、本発明に係るマイクロ波受電装置
の一実施例を示す多層積層板の断面構造図であって、図
1の(a)は受電素子間を直列接続した場合であり、図
1の(b)は受電素子間を並列接続した場合である。
【0019】図1の(a)において、多層積層板1は、
導電体であるマイクロストリップで形成した通常パッチ
アンテナと呼ばれる複数のアンテナ素子2と誘電体であ
るテフロングラスファイバ製のアンテナ用基板3とから
なるアンテナ部層4と、導電体であって電圧基準となり
かつ個々のアンテナ素子2に対応して電気的に独立した
複数の地導体(例えば、アルミニウム製の板,銅箔等)
5からなる地導体層(グラウンド)6と、誘電体である
テフロングラスファイバ製の整流回路用基板7および個
々のアンテナ素子2により受信した高周波の信号を整流
するのに必要な複数の整流用回路8からなる整流回路部
層9とが積層されている。
【0020】送信されたマイクロ波をアンテナ素子2に
よって受信し、この受信した高周波の信号を整流用回路
8によって検波整流して直流化するのであるが、その
際、アンテナ素子2と整流用回路8との電気的接続は、
図示しないが、地導体5に電磁結合用スロットを形成
し、また、整流用回路8に電磁結合用パターンを形成
し、前記電磁結合用スロットを介してアンテナ素子2と
整流用回路8の前記電磁結合用パターンとを電磁的に結
合させることにより可能となる。あるいは、アンテナ素
子2と整流用回路8および地導体5と整流用回路8との
間にスルーホールを形成して、これにスルーホールめっ
きを施して直接電気的接続させることも可能である。
【0021】そして、このように構成されたマイクロ波
受電装置である多層積層板1は、1つのアンテナ素子2
とこれに対応した地導体5および整流用回路8とによっ
てマイクロ波を受信して直流電圧を出力する個々独立し
たいわゆるレクテナと呼ばれる受電素子が複数集まった
ものとなっている。
【0022】ここで、上記のレクテナから発生される直
流電圧出力の値、つまり地導体5と整流用回路8の出力
との間に発生する電位差は、マイクロ波に対するアンテ
ナ素子2の実効開口面積およびマイクロ波で送電される
電力束密度等に起因する受電可能な電力、直流電圧出力
に変換する際の変換効率等によって決まるが、この直流
電圧の大きさが一定であるとすると、1つのレクテナに
よって得られた直流電圧がモータ等のアクチュエータの
定格電圧に満たない場合には、この直流電圧を昇圧して
所定の電圧にしなければならない。
【0023】そこで、図1の(a)に示すように、地導
体5と整流用回路8とを結ぶ位置にスルーホール10を
複数形成し、これにスルーホールめっきを施すことによ
ってレクテナを電気的に直列接続する。こうすることに
よって、各レクテナが出力する直流電圧Vが加算されて
昇圧された直流電圧V1 =V・n(nはレクテナの数)
が出力される。なお、このときの電流I1 は、各レクテ
ナに発生する電流に等しい。
【0024】そして、多層積層板1に形成するレクテナ
の数nを増減することにより、つまり、電気的に直列接
続するレクテナの数nを増減することにより所望の電圧
を得ることが可能となる。
【0025】また、上記のマイクロ波受電装置では、D
C−DCコンバータ等の装置を用いる必要がないため、
軽量,低コストおよび搭載面積の小さなマイクロ波受電
装置となり、さらに、直列接続するアンテナ素子2の数
を増減すれば所望の昇圧比となり、昇圧手段を設計する
際の設計の自由度も制限されることがない。
【0026】さらに、導電ケーブル、コネクタ等を用い
ることなしに電気的接続がなされるため、導電ケーブル
の曲げやコネクタの接触抵抗による伝送ロスや電磁干渉
等の問題が生じないため、受電効率の良い装置となり、
また、低コストおよび軽量な装置となる。
【0027】ここまでは、レクテナを電気的に直列接続
したマイクロ波受電装置について説明したが、次に、レ
クテナを電気的に並列接続したマイクロ波受電装置につ
いて説明する。モータ等のアクチュエータにおいてマイ
クロ波受電装置から出力される直流電圧が所定の値を満
たしていても、電流が不足している場合等には、電流を
大きくしなければならない。
【0028】そこで、図1の(b)に示すマイクロ波受
電装置は、図1の(a)に示した多層積層板1における
地導体層6をなす複数の地導体5が1枚の地導体5にな
っており、かつ各レクテナの整流用回路8の出力が相互
に電気的に接続されている。こうすることによって、各
レクテナが出力する直流電流Iが加算され、大きな直流
2 =I・n(nはレクテナの数)が出力される。な
お、このときの電圧V2 は、各レクテナに発生する電圧
に等しい。そして、電気的に並列接続されるレクテナの
数nを増減することにより所望の電流を得ることが可能
となる。
【0029】また、地導体5が複数に分かれてなく1枚
であるため、多層積層板1の製作が容易となり、ケーブ
ル等による配線の必要がなくなる。
【0030】図1の(a)(b)に示したマイクロ波受
電装置を全アンテナの一部を構成するサブアレイとした
場合には、受電素子である各レクテナが電気的に直列ま
たは並列接続されたサブアレイ11とすることができ
る。
【0031】そして、図2は、各レクテナが電気的に直
列または並列接続された各サブアレイ11どうしを直列
接続(図2の(a))または並列接続(図2の(b))
した接続例を示す説明図である。
【0032】例えば、個々のサブアレイ11が所望の直
流電流を出力しかつアクチュエータ12を駆動する電圧
が不足している場合には、図2の(a)に示したよう
に、所望の直流電圧を得るのに必要な個数のサブアレイ
を直列接続すれば、所望の直流電圧を得ることが可能と
なる。
【0033】また、個々のサブアレイが所望の直流電圧
を出力しかつアクチュエータ12を駆動する電流が不足
している場合には、図2の(b)に示したように、所望
の直流電流を得るのに必要な個数のサブアレイ11を直
列接続すれば、所望の直流電流を得ることが可能とな
る。
【0034】さらに、直流電圧または直流電流を適当な
値に変更したいときには、個々のサブアレイ11の直列
接続および並列接続の適当な組み合わせにより、所望の
直流電圧出力または直流電流出力を得ることが可能とな
る。
【0035】このように、1枚の大きなアンテナとして
のマイクロ波受電装置ではなく、複数に分割されたサブ
アレイ11を適宜に直列接続および/または並列接続す
ることにより、飛行機,飛行船等の機体への搭載が容易
になり、マイクロ波受電装置の大電力化等の変更にも速
やかに対応することができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の請求
項1に係るマイクロ波受電装置によれば、導電体である
複数のアンテナ素子および誘電体であるアンテナ用基板
からなるアンテナ部層と、導電体であって電圧基準とな
りかつ個々のアンテナ素子に対応して電気的に独立した
複数の地導体からなる地導体層と、誘電体である整流回
路用基板および個々のアンテナ素子により受信した高周
波の信号を整流するのに必要な複数の整流用回路からな
る整流回路部層とが積層された多層積層板により基本的
に構成され、かつ、複数の地導体および複数の整流用回
路が電気的に直列接続されている構成のものとしたこと
により、個々の整流用回路の出力と個々の地導体との間
で発生する直流電圧が加算されて昇圧された電圧を得る
ことができ、また、DC−DCコンバータ等の装置を用
いる必要がないため、軽量,低コスト,搭載面積の小さ
なマイクロ波受電装置とすることが可能となり、さら
に、直列接続するアンテナ素子の数を増減すれば所望の
昇圧比とすることができ、昇圧手段を設計する際の設計
の自由度も制限されることがないという優れた効果が得
られる。
【0037】本発明の請求項2に係るマイクロ波受電装
置によれば、複数の地導体および複数の整流用回路の電
気的な直列接続が整流回路用基板に形成されたスルーホ
ールめっきによりなされる構成としたことにより、整流
回路用基板に形成されたスルーホールめっきが導電路と
なり、導電ケーブル、コネクタ等を用いることなしに電
気的接続が可能となり、導電ケーブルの曲げやコネクタ
の接触抵抗による伝送ロスや電磁干渉等の問題がないた
め、受電効率の良い装置を得ることが可能となり、ま
た、低コストおよび軽量な装置とすることが可能とな
る。
【0038】本発明の請求項3に係るマイクロ波受電装
置によれば、マイクロ波で送られてきた電力を受信し、
この受信したマイクロ波信号から直流電圧を生成するマ
イクロ波受電装置において、導電体である複数のアンテ
ナ素子および誘電体であるアンテナ用基板からなるアン
テナ部層と、導電体であって電圧基準となりかつ個々の
アンテナ素子に対応して電気的に独立した複数の地導体
からなる地導体層と、誘電体である整流回路用基板およ
び個々のアンテナ素子により受信した高周波の信号を整
流するのに必要な複数の整流用回路からなる整流回路部
層とが積層された多層積層板により基本的に構成され、
かつ、複数の地導体および複数の整流用回路が電気的に
並列接続されている構成としたことによって、個々の整
流用回路の出力と個々の地導体との間で発生する直流電
流の加算が可能となり、モータ等のアクチュエータに必
要な電流を得ることが可能となり、また、並列接続する
アンテナ素子の数を増減すれば所望の電流とすることが
可能となる。
【0039】本発明の請求項4に係るマイクロ波受電装
置によれば、複数の地導体からなる地導体層を1枚の導
電体である地導体からなる地導体層とする構成としたこ
とにより、地導体が複数に分かれてなく1枚であるた
め、多層積層板の製作を容易なものとすることができ、
ケーブル等による配線が不要となる。
【0040】本発明の請求項5に係るマイクロ波受電装
置によれば、多層積層板が複数のサブアレイに分割され
ており、夫々のサブアレイが電気的に直列接続および/
または並列接続されている構成としたことにより、個々
のサブアレイを電気的に直列接続した場合には、簡易な
手段で直列接続したサブアレイの個数分の直流電圧が加
算されてさらなる昇圧が可能となり、一方、個々のサブ
アレイを電気的に並列接続した場合には、並列接続した
サブアレイの個数分の直流電流が加算されて所望の電流
を得ることが可能となり、例えば、個々のサブアレイに
おいて要求される発生電圧が満たされている場合におい
て必要な発生電力を得るための有効な手段となり、直列
接続と並列接続とを適宜組み合わせることによって所望
の電流および所望の電圧を得るための有効な手段とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマイクロ波受電装置の一実施例を
示す多層積層板の断面構造図であって、受電素子間を直
列接続した場合(図1(a))および受電素子間を並列
接続した場合(図1(b))の説明図である。
【図2】本発明に係るマイクロ波受電装置の他の実施例
の構成を示す説明図であって、サブアレイ間を直列接続
した場合(図2(a))およびサブアレイ間を並列接続
した場合(図2(b))の説明図である。
【図3】飛行機におけるマイクロ波受電装置による受電
の様子を示した説明図である。
【図4】図3のマイクロ波受電装置の基本的な構成を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 多層積層板(マイクロ波受電装置) 2 アンテナ素子 3 アンテナ用基板 4 アンテナ部層 5 地導体 6 地導体層 7 整流回路用基板 8 整流用回路 9 整流回路部層 10 スルーホール 11 サブアレイ 12 アクチュエータ 13 送電アンテナ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波で送られてきた電力を受信
    し、この受信したマイクロ波信号から直流電圧を生成す
    るマイクロ波受電装置において、導電体である複数のア
    ンテナ素子および誘電体であるアンテナ用基板からなる
    アンテナ部層と、導電体であって電圧基準となりかつ個
    々のアンテナ素子に対応して電気的に独立した複数の地
    導体からなる地導体層と、誘電体である整流回路用基板
    および個々のアンテナ素子により受信した高周波の信号
    を整流するのに必要な複数の整流用回路からなる整流回
    路部層とが積層された多層積層板により基本的に構成さ
    れ、かつ、複数の地導体および複数の整流用回路が電気
    的に直列接続されていることを特徴とするマイクロ波受
    電装置。
  2. 【請求項2】 複数の地導体および複数の整流用回路の
    電気的な直列接続が整流回路用基板に形成された複数の
    スルーホールめっきによりなされていることを特徴とす
    る請求項1に記載のマイクロ波受電装置。
  3. 【請求項3】 マイクロ波で送られてきた電力を受信
    し、この受信したマイクロ波信号から直流電圧を生成す
    るマイクロ波受電装置において、導電体である複数のア
    ンテナ素子および誘電体であるアンテナ用基板からなる
    アンテナ部層と、導電体であって電圧基準となりかつ個
    々のアンテナ素子に対応して電気的に独立した複数の地
    導体からなる地導体層と、誘電体である整流回路用基板
    および個々のアンテナ素子により受信した高周波の信号
    を整流するのに必要な複数の整流用回路からなる整流回
    路部層とが積層された多層積層板により基本的に構成さ
    れ、かつ、複数の地導体および複数の整流用回路が電気
    的に並列接続されていることを特徴とするマイクロ波受
    電装置。
  4. 【請求項4】 複数の地導体からなる地導層が1枚の導
    電体である地導体からなる地導体層となっていることを
    特徴とする請求項3に記載のマイクロ波受電装置。
  5. 【請求項5】 多層積層板が複数のサブアレイに分割さ
    れており、夫々のサブアレイどうしが電気的に直列接続
    および/または並列接続されていることを特徴とする請
    求項1ないし4のいずれかに記載のマイクロ波受電装
    置。
JP6165551A 1994-07-18 1994-07-18 マイクロ波受電装置 Pending JPH0833243A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6165551A JPH0833243A (ja) 1994-07-18 1994-07-18 マイクロ波受電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6165551A JPH0833243A (ja) 1994-07-18 1994-07-18 マイクロ波受電装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0833243A true JPH0833243A (ja) 1996-02-02

Family

ID=15814525

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6165551A Pending JPH0833243A (ja) 1994-07-18 1994-07-18 マイクロ波受電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0833243A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09275250A (ja) * 1996-04-05 1997-10-21 Toshiba Corp マイクロ波基板およびこれを用いたマイクロ波パッケージ
JP2002218679A (ja) * 2001-01-16 2002-08-02 Pana R & D:Kk 待機消費電力ゼロの遠隔制御装置
JP2009513098A (ja) * 2005-10-21 2009-03-26 ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ コロラド 無線デバイスにおいて電力を受信および管理するためのシステムおよび方法
JP2011114949A (ja) * 2009-11-26 2011-06-09 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 受電装置及び無線電力伝送システム
JP2012139051A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Mitsubishi Electric Corp 受電回路
CN102969805A (zh) * 2012-12-07 2013-03-13 四川大学 微波能量转换装置
JP2016149824A (ja) * 2015-02-10 2016-08-18 株式会社Ihiエアロスペース レクテナ装置及びレクテナ装置の故障検出方法
JP2021052515A (ja) * 2019-09-25 2021-04-01 国立大学法人東京工業大学 レクテナ装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09275250A (ja) * 1996-04-05 1997-10-21 Toshiba Corp マイクロ波基板およびこれを用いたマイクロ波パッケージ
JP2002218679A (ja) * 2001-01-16 2002-08-02 Pana R & D:Kk 待機消費電力ゼロの遠隔制御装置
JP2009513098A (ja) * 2005-10-21 2009-03-26 ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ コロラド 無線デバイスにおいて電力を受信および管理するためのシステムおよび方法
JP2011114949A (ja) * 2009-11-26 2011-06-09 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 受電装置及び無線電力伝送システム
US9287717B2 (en) 2009-11-26 2016-03-15 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Power receiving device and wireless power transmission system
JP2012139051A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Mitsubishi Electric Corp 受電回路
CN102969805A (zh) * 2012-12-07 2013-03-13 四川大学 微波能量转换装置
JP2016149824A (ja) * 2015-02-10 2016-08-18 株式会社Ihiエアロスペース レクテナ装置及びレクテナ装置の故障検出方法
JP2021052515A (ja) * 2019-09-25 2021-04-01 国立大学法人東京工業大学 レクテナ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10476148B2 (en) Antenna integrated printed wiring board (AiPWB)
US8294546B2 (en) Method for manufacturing module with planar coil, and module with planar coil
US10971806B2 (en) Broadband conformal antenna
WO2014171125A1 (ja) 電磁共鳴結合器及び高周波伝送装置
US8390529B1 (en) PCB spiral antenna and feed network for ELINT applications
JP2007068189A (ja) 太陽エネルギを電気エネルギに変換すると共に高周波電磁波を放射および/または受信する装置
JP3815108B2 (ja) レクテナ装置
US10117334B2 (en) Magnetic assembly
JP7041859B2 (ja) レクテナ装置
CN104300697A (zh) 一种分离式接收整流电路
EP2408066B1 (en) Systems and methods for exciting long slot radiators of an RF antenna
JPH0833243A (ja) マイクロ波受電装置
JPH0833244A (ja) マイクロ波受電装置
CN203251148U (zh) 传感器的无线能量双频接收装置
US6738598B2 (en) Multilayer radio frequency interconnect system
CN111971852B (zh) 一种天线封装结构
CN111491442B (zh) 一种具有电磁屏蔽结构的线路板及其制作方法
GB2382231A (en) Isolator device for RF radiators
CN105337021A (zh) 一种小型化高效微波输能整流阵
US20200359493A1 (en) Flexible cable
CN211184412U (zh) 具有屏蔽结构的pcb板
CN104124517A (zh) 一种缝隙阵列pcb天线
US6370030B1 (en) Device and method in electronics systems
CN219286663U (zh) 天线的馈电器
CN107947392A (zh) 一种低剖面小型微波输能整流器