JPH08331448A - 撮像装置および画像再生装置 - Google Patents

撮像装置および画像再生装置

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JPH08331448A
JPH08331448A JP13168695A JP13168695A JPH08331448A JP H08331448 A JPH08331448 A JP H08331448A JP 13168695 A JP13168695 A JP 13168695A JP 13168695 A JP13168695 A JP 13168695A JP H08331448 A JPH08331448 A JP H08331448A
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signal
circuit
control signal
image processing
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博 桜井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フレーム相関を低下させる画像処理が行われ
る撮像装置において、小規模な回路構成で、動画像信号
を画質の劣化なしに符号化できるようにする。 【構成】 記録時、撮像素子1の出力する画像信号は所
定の形式の信号に変換された後、符号化回路10と画像
処理回路5へ供給される。符号化回路10は、その画像
信号と、操作スイッチ15の操作に応じて出力される制
御信号とを符号化し、符号化した信号を記憶装置13が
記憶する。画像処理回路5は、撮像素子1より供給され
る画像信号に、上記の制御信号が指定する画像処理を施
す。再生時、復号化回路11は、記憶装置13で再生さ
れた符号化信号を復号し、符号化前の画像信号と制御信
号を復元する。画像処理回路5は、復号された画像信号
に、復号された制御信号が指定する画像処理を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は撮像装置に係り、特
に、撮影により得られた画像信号の情報を圧縮記録、伸
長再生する機能を有する撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル処理技術の進歩により、動画
像信号の高能率符号化方式が多数実用化されている。こ
の符号化方式としては、例えば、フレーム画像間の差分
を符号化するフレーム間予測符号化がある。これは、隣
接するフレーム間の相関を利用して情報量を低減する符
号化方式である。また、この符号化方式に動き補償の方
式を加えて、速い動きを含む動画像の符号化効率の向上
を図った、動き補償フレーム間予測符号化が知られてい
る。
【0003】これらの符号化方式は、蓄積メディア用の
符号化標準規格であるMPEG(MovingPicture Expert
Group)や、テレビ電話等の通信に用いられる符号化標
準規格であるCCITTのH.261等に採用されてい
る。これらの符号化規格にしたがって符号化/復号化す
る方法については、例えば、テレビジョン学会誌;Vo
l.45,No.7(1991年)の第793頁〜第7
99頁および第807頁〜第812頁で、詳しく説明さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した符号
化方式では、フレーム画像間の相関を利用するため、例
えば、電子ズーム、フェード、ワイプ等、フレーム間の
相関を低下させる処理が画像信号に施された場合、その
符号化時に画質が劣化するという問題が生じる。この問
題を解決する手法として、例えば、フェード予測により
フレーム画像間の差分を抑える符号化技術[テレビジョ
ン学会誌:Vol.39,No.10(1985年)の
第949頁〜第954頁]が提案されている。が、この
技術はフレーム間予測符号化方式等と組み合わせて使用
されるものであるため、実現時の回路規模が非常に大き
くなる。小型化が要求される撮像装置(ビデオカメラ
等)に符号化の機能を持たせる場合、上記の技術を採用
することによる回路規模の増加は大いに問題となる。
【0005】そこで、本発明は、フレーム相関を低下さ
せる画像処理が行われる撮像装置において、小規模な回
路構成で、動画像信号を画質の劣化なしに符号化できる
ようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では、撮影を行い、その撮影結果を表す画像
信号を出力する撮像手段と、前記画像信号に施す画像処
理を指定する制御信号を、操作者の操作に応じて出力す
る操作制御手段と、前記画像信号に、フレーム画像間の
相関を利用した所定の符号化を行うと共に、その符号化
された画像信号と前記制御信号とから符号化信号を生成
する符号化手段と、前記符号化信号から制御信号を分離
すると共に、当該符号化信号を復号化することにより画
像信号を再生する復号化手段と、当該復号化手段で再生
された画像信号に、当該復号化手段で分離された制御信
号に応じた画像処理を施す画像処理手段とを、撮像装置
に備えた。
【0007】
【作用】本発明では、符号化手段が画像信号を符号化す
ると共に、符号化結果と制御信号から符号化信号を生成
し、復号化手段がそれら画像信号と制御信号を復号化お
よび分離するように構成したため、撮影時に指示された
画像処理を、画像信号の符号化前には行わずに、画像信
号の復号後に実施することができる。したがって、画像
処理が、フレーム間の相関を低下させるような処理であ
っても、その画像処理に起因する符号化時の画像の画質
劣化はない。また、符号化手段および復号化手段には、
上記の画像処理による画質劣化を抑える機能が必要ない
ため、実現時の回路規模が削減される。
【0008】また、例えばMPEG等の符号化規格を符
号化手段に適用した場合、符号化信号内にユーザ領域が
設けらるため、この領域に制御信号が示す情報を設定す
るようにすれば、規格から外れることなく画像信号と制
御信号の符号化および復号化を行うことができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明
する。
【0010】図1は、本発明の一実施例に係る撮像装置
の構成を示すブロック図である。この図において、撮像
素子1は、撮影により得られた撮像信号を出力する。A
/D変換回路2は、アナログ信号である撮像信号をディ
ジタル信号に変換した後、信号処理回路3に出力する。
信号処理回路3は、ディジタル化された撮像信号にガン
マ補正やホワイトバランス補正等の公知の処理を施し
て、輝度信号および色差信号からなるディジタルビデオ
信号を出力する。このディジタルビデオ信号はスイッチ
回路4とフォーマット変換回路8に供給される。フォー
マット変換回路8は、信号処理回路3の出力するディジ
タルビデオ信号を、符号化に必要な中間フォーマットに
変換する。このフォーマットは、符号化回路10で行わ
れる符号化の方式に依存するものであり、例えば、映像
符号化勧告H.261の規格に従って符号化を行うとき
は、CIF(Common Intermediate Format)やQCIF
(Quarter CIF)を利用する。
【0011】操作スイッチ15は、電子ズーム、フェー
ド、ワイプ、タイトル挿入等の画像処理を指示する操作
を、操作者から受け付け、その操作に応じた信号を制御
回路14に出力する。制御回路14はその信号から、上
記の各種画像処理を制御するための制御信号C1を生成
し、それを符号化回路10とスイッチ回路35に供給す
る。例えば、電子ズームの場合には、画像の拡大時の中
心位置や拡大の割合等を示す制御信号が生成され、フェ
ードの場合には、画像をぼかす度合等を示す制御信号が
生成される。
【0012】符号化回路10は、フレーム間予測符号化
等の高能率符号化方式に従って上記のディジタルビデオ
信号を符号化し、その結果に上記の制御信号を組み込ん
で、符号化信号Mとして出力する。この符号化は、特定
の規格に従った符号化でも良いし、そうでなくても良
い。多重分離回路12は、図示しない音声符号化回路に
おいて符号化された音声信号と、上記の符号化データを
多重化して記録装置13に出力する一方、記録装置13
から出力される信号から符号化信号を分離して、それを
復号化回路11に供給する。記憶装置13は、ビデオテ
ープ等の記憶媒体を用いて、多重化されたディジタル信
号の記憶および再生を行う。
【0013】復号化回路11は、符号化信号に含まれる
ディジタルビデオ信号と制御信号を復号し、復号したデ
ィジタルビデオ信号Dをフォーマット変換回路9に、制
御信号C2をスイッチ回路35にそれぞれ出力する。フ
ォーマット変換回路9は、フォーマット変換回路8と逆
の処理を行うことで、ディジタルビデオ信号Dを、信号
処理回路3が出力する信号と同一フォーマットの信号に
変換し、それをスイッチ回路4に供給する。
【0014】画像処理回路5は、スイッチ回路4からの
ディジタル画像信号に、スイッチ回路35からの制御信
号C3に従って、電子ズーム、フェード、ワイプ、タイ
トル挿入等の画像処理を行い、出力する。その出力信号
は、エンコーダ6で、NTSC、PAL等の標準テレビ
方式に従った信号に変換され、さらにD/A変換回路7
でアナログ信号に変換される。このアナログ信号は、現
在の撮像状態をモニタするビューファインダや液晶ディ
スプレイ(図示略)へ出力される。なお、本撮像装置
に、従来のアナログ記録装置を接続して、上記のアナロ
グ信号を記録するようにしてもよい。
【0015】以上の構成において、記録時には、スイッ
チ回路4において信号処理回路3の出力信号が選択さ
れ、スイッチ回路35において制御回路14の出力信号
が選択される。これにより、信号処理回路3から出力さ
れる画像信号に対して、上記の制御信号に応じた電子ズ
ーム、フェード、ワイプ、タイトル挿入等の画像処理が
行われる。また、これと同時に、信号処理回路3と制御
回路14の出力信号は、符号化回路10で符号化され、
記録装置13において記録される。一方、 再生時に
は、スイッチ回路4においてフォーマット変換回路9の
出力信号が選択され、スイッチ回路35において復号化
回路11の出力信号が選択される。これにより、記憶装
置13で再生され復号化されたディジタル画像信号に、
同様に再生および復号された制御信号に応じた画像処理
が施される。
【0016】次に、上述した符号化回路の具体例を説明
する。
【0017】この符号化回路に適用する符号化方式はど
のようなものでもよいが、本実施例では、符号化規格の
一つであるMPEGに基づいた符号化方式を採用してい
る。このMPEGでは、フレーム内符号化により生成す
るIピクチャーと、過去に再生される画像から予測して
生成するPピクチャー(フレーム間順方向予測符号化画
像)と、過去と未来の双方の画像から予測して生成する
Bピクチャー(フレーム間双方向予測符号化画像)とが
用いられる。一般的には、I、P、Bピクチャ−の生成
においては、GOP(Group Of Picture)の単位で符号
化が行われる。GOPは、例えば、ピクチャー列[IB
BPBBPBBPBBP]で構成され、その順番で各フ
レームの符号化が行われる。
【0018】図2は、符号化回路10の構成例を示すブ
ロック図である。図において、メモリ16はフォーマッ
ト変換回路8(図1)から出力されるディジタル画像信
号を必要に応じて記憶すると共に、生成されるピクチャ
ーに応じた順序でその記憶値を減算器17に出力する。
例えば、Bピクチャーの生成時には、未来に再生される
画像(すなわち、現在符号化の対象となっている画像信
号に続いて入力される画像信号)が処理に必要となるた
め、符号化される画像信号の順序をメモリ16を用いて
入れ換える。減算器17はメモリ16の出力信号と後述
する動き予測器22の出力信号の差分を演算し、演算結
果を予測誤差データとして出力する。DCT(Discrete
Cosine Transform)回路18はこの予測誤差データを
直交変換し、量子化回路19はその変換結果を量子化す
る。これにより、I、PまたはBピクチャーの画像デー
タが生成され、生成された画像データは可変長符号化器
20とIDCT(Inverse DCT)回路23に出力され
る。
【0019】可変長符号化回路20は量子化回路19か
らの信号と、制御信号C1が示す電子ズーム情報等をハ
フマン符号化法に基づいて符号化し、出力する。この出
力信号は符号化信号Mとしてバッファ21を介して外部
へ出力される。一方、IDCT回路23、逆量子化回路
24および加算機25は、DCT回路18、量子化回路
19および減算器17と逆の処理を行い、符号化された
入力信号を復号する。動き予測回路22は、この復号に
より得られたIまたはPピクチャーの画像データを内部
メモリ(図示略)に記憶しておくと共に、その記憶値と
メモリ16の出力信号とから画像の動きベクトルを検出
し、その動きベクトルに基づいた画像データを減算器1
7と加算器24に出力する。
【0020】以上で説明した符号化回路10は、生成す
るピクチャーの種類に応じて次に示す動作を行う。Iピ
クチャーの生成時には、動き予測回路22は、減算器1
7および加算器25に供給する信号のレベルをゼロにす
る。これにより符号化回路10に入力されるディジタル
画像データはフレーム内符号化され、出力される。Pピ
クチャーの生成時には、動き予測回路22は、これから
符号化される画像データと、先に内部メモリに記憶され
た、過去に再生されるべきIまたはPピクチャーの画像
データとから画像の動きベクトルを検出する。これによ
り、可変長符号化回路20には符号化されたPピクチャ
ーの画像データが入力され、当該Pピクチャーの画像デ
ータを復号して得られたデータが動き予測回路22の内
部メモリに記憶される。また、Bピクチャーの生成時に
は、動き予測回路22は、これから符号化する画像デー
タと、先に内部メモリに記憶された、過去および未来に
再生されるべきIまたはPピクチャーの画像データとか
ら画像の動きベクトルを検出し、その動きベクトルに応
じて、過去および未来に再生されるべきIまたはPピク
チャーの画像データ、または、当該過去および未来に再
生されるべきIまたはPピクチャーを補間した画像デー
タを出力する。これにより、可変長符号化回路20に
は、符号化されたBピクチャー画像データが入力され
る。なお、Bピクチャーの画像データは予測には使用さ
れないため、その復号された画像データを動き予測回路
22の内部メモリに記憶する必要はない。
【0021】ところで、上述した可変長符号化回路20
では、画像信号と制御信号の他に、量子化回路19で用
いた量子化係数や、動き予測回路22の出力する動きベ
クトルの差分データ等、符号化に用いた情報もまとめて
符号化される。図6に、この符号化により生成された符
号化信号Mの構成を示す。図において、処理単位である
シーケンス層の各々は、シーケンスヘッダーコードSH
C、ユーザデータスタートコードUDS、ユーザデータ
UD1、GOP層、シーケンスエンドコードSEC等か
ら構成される。また、GOP層は、区分を示す各種デー
タ(GOPS、UDS等)、ユーザデータUD2、ピク
チャー層等で構成される。また、各ピクチャー層は、上
述したGOPの構成に従ったI,P,Bピクチャーのい
ずれかに対応しており、区分を示す各種データ(PS、
UDS等)、ユーザデータUD3、符号化時に用いた情
報CPD、ピクチャーデータの符号化の結果である変換
係数等で構成される。実際には、符号化時に用いた情報
CPDと変換係数は、可変長符号化回路20によって、
1つのブロックに混在した状態で設定される。また、量
子化係数、動きベクトルの差分データ等に加え、画像処
理を指定する制御情報が、符号化時に用いた情報CPD
に設定される。
【0022】また、各ユーザデータUD1,UD2,U
D3は任意の情報を8ビット単位で複数設定することが
できる。このため、このユーザデータに制御情報を設定
するようにすれば、符号化規格から外れることなく制御
情報を符号化することができる。この場合、例えばGO
P単位で画像処理を行いたい場合には、ユーザデータU
D1またはUD2に制御情報を設定し、ピクチャー単位
で行いたい場合にはユーザデータUD3に制御情報を設
定するようにすればよい。
【0023】なお、撮像画像の切り換え(シーンチェン
ジ)は、画像データの符号化と同様にGOP単位で行わ
れる。このため、シ−ンチェンジの際にフェ−ドやワイ
プ等の画像処理を行う場合、画面のつながりを考える
と、画像処理もGOP単位で行うことが望ましい。これ
を可能にするため、上記の可変長符号化回路20は、制
御信号C1がフェ−ドやワイプ等の情報を示す場合に、
現在生成されている画像データがGOP内のどのピクチ
ャ−に対応しているかを認識し、フェ−ドやワイプ等を
指示する情報をGOP単位で設定する。これにより、フ
ェ−ドやワイプ等の処理はGOPの先頭から開始され、
GOPの終りで完結するようになる。
【0024】次に、復号化回路の具体例を説明する。
【0025】図3は、図2の符号化回路10で符号化し
た画像信号を復号化する復号化回路11のブロック構成
図である。図3において、入力した符号化信号Mはバッ
ファ26を経て可変長復号化回路27に供給される。可
変長復号化回路27は、符号化信号Mをエントロピー復
号化し、画像データと、画像の復号に必要な動きベクト
ル等の信号と、実施する画像処理を指定する制御信号C
2とを分離する。分離された制御信号C2は、そのまま
復号化回路11から出力される。Iピクチャー画像の復
号時には、上記の画像データは逆量子化回路28、ID
CT回路29、加算回路30を経てメモリ32に出力さ
れると共に、動き予測回路31の内部メモリ(図示略)
に記憶される。この時、動き予測回路31から加算器3
0に出力される信号のレベルはゼロであり、上記の画像
データはフレーム内復号化され、そのまま出力される。
Pピクチャー画像の復号時には、動き予測回路31は、
その内部メモリに記憶されている、先に復号化されたI
またはPピクチャーの画像データを上記の動きベクトル
に応じて出力し、その出力と、逆量子化回路28、ID
CT回路29により復号された差分画像データとを、加
算回路30が加算する。この加算結果は、メモリ32を
介して外部に出力されると共に、動き予測回路31の内
部メモリに記憶される。Bピクチャー画像の復号時に
は、動き予測回路31は、その内部メモリに記憶されて
いる、先に復号化されたIまたはPピクチャーか、ある
いはIまたはPピクチャーの補間データを、上記の動き
ベクトルに応じて出力し、その出力と、逆量子化回路2
8およびIDCT回路29により復号された差分画像デ
ータとを、加算回路30が加算し、メモリ32に出力す
る。メモリ32は、符号化する際に符号化回路10に入
力された画像データの順番に復号化されたデータを並べ
替えて出力する。
【0026】次に、電子ズーム、フェード、ワイプ、タ
イトル挿入等の処理を実現する画像処理回路について説
明する。
【0027】図4は、図1の画像処理回路5の具体例を
示すブロック構成図である。図4において、制御情報分
離回路38は、図1のスイッチ回路35より供給される
制御信号C3から、ズーム情報、フェード情報、ワイプ
情報、タイトル挿入情報を分離し、分離した情報を電子
ズーム回路33、フェ−ド回路34、ワイプ回路36、
タイトル挿入回路37および制御情報分離回路38にそ
れぞれ出力する。ここで、ズーム情報には画像拡大時の
中心位置や倍率を示す情報が含まれ、電子ズーム回路3
3は画像信号が表す画像を上記の中心位置から倍率の大
きさだけ拡大し、その結果に補間処理等を行う。フェー
ド処理情報には画像のぼかしの度合を示す情報が含ま
れ、フェ−ド回路34はその度合に従って画像の表示レ
ベルを制御する。ワイプ情報には、ワイプの形状や大き
さ等を示す情報が含まれ、ワイプ回路36はそのワイプ
の動きに応じて、表示される画像の切り替えを行う。タ
イトル挿入情報には、タイトルを示す文字列やその挿入
位置等が含まれ、タイトル挿入回路37は画像の指定さ
れた位置に、指定された文字列等を示す画像を合成す
る。また、上記の各回路33〜37は、情報が供給され
ない場合、すなわち供給される信号がゼロレベルである
場合には、入力した画像データをそのまま出力する。
【0028】なお、本実施例では、画像処理の機能を実
現する回路として、電子ズ−ム回路33、フェ−ド回路
34、ワイプ回路36、タイトル挿入回路37を挙げた
が、これらとは異なる画像処理を行う回路を、画像処理
回路5に新たに備えてもよい。また、画像処理の機能を
実現する回路から任意の回路を選択し、その組み合わせ
で画像処理回路5を構成するようにしてもよい。
【0029】以上で説明したように、本実施例において
は、符号化前の画像信号には画像処理を行わず、再生時
に、復号した制御信号に応じた画像処理を、復号した画
像信号に施す。このため、画動処理に起因する、符号化
時の画質劣化なしに、画像信号の情報量を削減すること
ができる。また、符号化回路10および復号化回路11
には、上記の画質劣化を抑制するための機能が必要ない
ため、回路規模が削減される。また、電子ズーム等の画
像処理を指示する制御信号C1を符号化信号Mのユーザ
領域に設定した場合、本撮像装置により記憶した画像デ
ータを、同一の符号化方式を採用している他の装置で再
生することができる。同様に、当該他の装置で記憶した
画像データも本撮像装置で問題なく再生することができ
る。
【0030】図5は、本発明の他の実施例の構成を示す
ブロック図である。
【0031】この図で、図1の各構成要素と同じものに
は同じ符号を付し、その説明は省略する。本実施例が図
1の実施例と異なるのは、操作スイッチの操作により画
像処理回路の動作を制限できるようにした点である。
【0032】図5において、操作スイッチ40は、操作
者の操作に応じたオン/オフ信号を出力する。制御切り
替え回路39は、操作スイッチ40の出力信号に応じ
て、復号化回路11からの制御信号C2と、画像処理回
路5に処理の停止を指示する信号(例えばゼロレベルの
信号)とのいずれかを選択する。ここで選択された信号
は、画像の再生時にスイッチ回路35を介して画像処理
回路5へ供給される。そして、画像処理回路5は、処理
の停止を指示する信号が供給された場合、入力したディ
ジタル画像データをそのまま出力する。
【0033】このため、画像再生時に復号される制御情
報C2のフォーマットが本撮像装置のものと異なる場
合、あるいは、画像処理回路5の実行できない処理を指
定する制御情報が符号化データMに含まれている場合
に、操作者は、操作スイッチ40の操作により、画像処
理回路5の処理を停止させることができる。これによ
り、画像処理回路5の誤動作が防止される。
【0034】なお、上述した復号化回路11(図3)の
可変長復号化回路27または制御切り換え回路39に、
復号された制御情報C2が適当なものであるか否かを判
定する機能を持たせ、この判定結果に応じて、画像処理
回路5へ供給する制御信号を自動的に制御するようにし
てもよい。
【0035】ところで、以上で説明した2つの実施例は
共に、撮像、符号化、記録、再生、復号化等の機能を一
つの装置に組み込んだものであるが、各機能を組み合わ
せて、あるいは他の機能を新たに追加して、他の形態の
装置を構成してもよい。この構成の一例を図8に示す。
図において、撮像装置100と画像再生装置110は、
互いに遠離地に設置され、通信回線120で接続されて
いる。撮像装置100内の音声多重回路101は、符号
化回路10の出力する符号化信号Mと音声信号とを多重
化し、送信制御回路102と記録装置13へ出力する。
送信制御回路102は、その多重化信号を所定の伝送フ
ォーマットに変換して通信回線120へ出力する。一
方、画像再生装置110内の受信制御回路120は、通
信回線120を介して送られてくる多重化信号を受信
し、受信した信号を、送信制御回路102で変換が行わ
れる前の信号の形式に再変換する。そして、音声分離回
路111が再変換された多重信号から符号化データを抽
出し、それを復号化回路11へ出力する。その後、上述
した2つの実施例と同様に、復号化と画像処理がなさ
れ、その結果がディスプレイ120に表示される。な
お、撮像装置100の記録装置13で記録媒体に記録し
た多重化信号を、画像再生装置110の再生装置113
で再生することもできる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
撮影時に指示された画像処理を、画像信号の符号化前に
は行わずに、画像信号の復号後に実施することができ
る。これにより、画像処理が、フレーム間の相関を低下
させるような処理であっても、それに起因する符号化時
の画質劣化をなくすことができる。また、符号化時に画
質劣化を抑える必要がないため、符号化および復号化を
実現する回路の回路規模が削減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る撮像装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】 図1の符号化回路10の構成を示すブロック
図である。
【図3】 図1の復号化回路11の構成を示すブロック
図である。
【図4】 図1の画像処理回路5の構成を示すブロック
図である。
【図5】 本発明の他の実施例に係る撮像装置の構成を
示すブロック図である。
【図6】 図1の符号化回路10で生成される符号化信
号Mの構成を示す図である。
【図7】 本発明の他の実施例の構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
1…撮像素子、2…A/D変換器、3…信号処理回路、
4…スイッチ回路、5…画像処理回路、6…エンコー
ダ、7…D/A変換器、8…フォーマット変換器、9…
フォーマット変換器、10…符号化回路、11…復号化
回路、12…多重分離回路、13…記録装置、14…制
御回路、15…操作スイッチ、20…可変長符号化回
路、27…可変長復号化回路、33…電子ズーム回路、
34…フェード回路、36…ワイプ回路、37…タイト
ル挿入回路。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影を行い、その撮影結果を表す画像信
    号を出力する撮像手段と、 前記画像信号に施す画像処理を指定する制御信号を、操
    作者の操作に応じて出力する操作制御手段と、 前記画像信号に、フレーム画像間の相関を利用した所定
    の符号化を行うと共に、その符号化された画像信号と前
    記制御信号とから符号化信号を生成する符号化手段と、 前記符号化信号を伝送路へ出力する送信手段とを有する
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の送信手段が出力する信号
    を伝送路を介して受信する受信手段と、 前記受信手段で得られた符号化信号から制御信号を分離
    すると共に、当該符号化信号を復号化することにより画
    像信号を再生する復号化手段と、 当該復号化手段で再生された画像信号に、当該復号手段
    で分離された制御信号に応じた画像処理を施す画像処理
    手段とを有することを特徴とする画像再生装置。
  3. 【請求項3】 撮影を行い、その撮影結果を表す画像信
    号を出力する撮像手段と、 前記画像信号に施す画像処理を指定する制御信号を、操
    作者の操作に応じて出力する操作制御手段と、 前記画像信号に、フレーム画像間の相関を利用した所定
    の符号化を行うと共に、その符号化された画像信号と前
    記制御信号とから符号化信号を生成する符号化手段と、 符号化信号から制御信号を分離すると共に、当該符号化
    信号を復号化することにより画像信号を再生する復号化
    手段と、 前記復号化手段で再生された画像信号に、当該復号手段
    で分離された制御信号に応じた画像処理を施す画像処理
    手段とを有することを特徴とする撮像装置。
  4. 【請求項4】 撮影を行い、その撮影結果を表す画像信
    号を出力する撮像手段と、 前記画像信号に施す画像処理を指定する制御信号を、操
    作者の操作に応じて出力する操作制御手段と、 前記画像信号に、フレーム画像間の相関を利用した所定
    の符号化を行うと共に、その符号化された画像信号と前
    記制御信号とから符号化信号を生成する符号化手段と、 前記符号化信号を記録する記録手段と、 前記記録手段から読み出した符号化信号から制御信号を
    分離すると共に、当該符号化信号を復号化することによ
    り画像信号を再生する復号化手段と、 前記操作制御手段が出力した制御信号と前記復号化手段
    で分離された制御信号のいずれかを選択する第1の選択
    手段と、 前記撮像手段の出力する画像信号と前記復号化手段で再
    生された画像信号のいずれかを選択する第2の選択手段
    と、 前記第1の選択手段で選択された制御信号に応じた画像
    処理を、前記第2の選択手段で選択された画像信号に施
    す画像処理手段とを有し、 画像の記録時に、前記第1の選択手段は、前記操作制御
    手段が出力する制御信号を選択し、かつ、前記第2の記
    憶手段は、前記撮像手段が出力する画像信号を選択し、
    画像の再生時に、前記第1の選択手段は、前記復号化手
    段で分離された制御信号を選択し、かつ、前記第2の選
    択手段は、前記復号化手段で再生された画像信号を選択
    することを特徴とする撮像装置。
  5. 【請求項5】 請求項3、4のいずれかにおいて、 前記復号化手段で分離された制御信号が有効であるか否
    かを、当該制御信号、もしくは、操作者の操作に応じて
    決定する手段を設け、前記制御信号が有効の時には、前
    記画像処理手段は制御信号に応じた画像処理を前記画像
    信号に施し、制御信号が無効の時には、前記画像処理手
    段は前記画像信号に画像処理を施さないことを特徴とす
    る撮像装置。
  6. 【請求項6】 請求項3、4、5のいずれかにおいて、 前記画像処理手段は、電子ズームを行う手段、フェード
    を行う手段、ワイプを行う手段,タイトル挿入を行う手
    段の内の、すくなくとも1つを含むことを特徴とする撮
    像装置。
  7. 【請求項7】 請求項3、4、5、6のいずれかにおい
    て、 前記符号化手段は、所定の符号化規格に基づいた符号化
    を行い、任意の情報を設定できるユーザ領域を含んだ符
    号化信号を生成するものであり、かつ、前記ユーザ領域
    に、前記操作制御手段から出力される制御信号に応じた
    情報を設定することを特徴とする撮像装置。
  8. 【請求項8】 請求項3、4、5、6、7のいずれかに
    おいて、 前記撮像手段の画像信号の出力開始、あるいは、出力終
    了と同期して、前記画像処理手段の処理が開始、あるい
    は、終了するように、前記符号化手段は、前記操作制御
    手段の出力する制御信号を前記符号化信号に組み込むこ
    とを特徴とする撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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