JPH08331150A - 通信システム及びその通信方式 - Google Patents

通信システム及びその通信方式

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JPH08331150A
JPH08331150A JP13821295A JP13821295A JPH08331150A JP H08331150 A JPH08331150 A JP H08331150A JP 13821295 A JP13821295 A JP 13821295A JP 13821295 A JP13821295 A JP 13821295A JP H08331150 A JPH08331150 A JP H08331150A
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JP13821295A
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Inventor
Koji Nishimura
孝司 西村
Shinichi Yamatani
信一 山谷
Hideyasu Inmaki
秀育 印牧
Masaru Murakami
勝 村上
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はIP(Internet Protocol)ネットワ
ークにおけるサブネットワークに端末を移動させる場合
の通信システムに関し、端末の移動前のアドレスを変更
せずに使用可能とすることを目的とする。 【構成】 サブネットワーク22A 〜22C で構成され
たIPネットワーク21において、サブネットワーク2
A に接続された携帯端末32A がサブネットワーク2
B に移動した場合、サブネットワークAのサーバ26
A がサブネットワークA上の切離し情報を保持し、移動
したサブネットワークBのサーバ26B が携帯端末32
A に関する移動前のサーバ26A の情報と移動前の携帯
端末32Aの情報を保持する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、IP(Internet Proto
col)ネットワークにおけるサブネットワークに端末を移
動させる場合の通信システムに関する。近年、IPネッ
トワークにおいてサブネットワークを中継して、該サブ
ネットワークに接続された端末(サーバ)間でパケット
通信によりデータ転送が行われるようになってきてお
り、端末が異なるサブネットワークに移動接続された場
合であっても容易に使用できることが望まれている。
【0002】
【従来の技術】図69に、従来のTCP(Transmission
Contorol Protocol) /IP通信のネットワークの構成
図を示す。図69に示すIPネットワーク11は、例え
ば3つのサブネットワークA〜Cで構成する場合を示し
ており、各サブネットワークA〜CはそれぞれルータA
〜Cを介してワークステーション(WS)の端末WS
(a)〜WS(c)が所定数接続される。各端末WS
(a)〜WS(c)にはサブネットワークごとに属する
ネットワークのアドレスとしてのネットワークアドレス
が割り振られており、所定の端末間で通信を行う場合、
端末のネットワークアドレスを指定して自サブネットワ
ークのルータを介し、さらに他サブネットワークのルー
タを介して目的の端末とパケット通信を行うものであ
る。
【0003】すなわち、サブネットワークごとにネット
ワークアドレスを割り振るIPネットワークでは、端末
に割振られるネットワークアドレスは同一サブネットワ
ーク内で独自に割り振られていることから、異なるサブ
ネットワークに収容される端末同士の通信の場合には、
サブネットワークA〜C間を接続するルータA〜Cがネ
ットワークアドレスを参照してルーティングを行うこと
により、サブネットワーク間をまたぐ通信を可能とする
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、所定のサブ
ネットワークに接続されている端末を別のサブネットワ
ークに移動させて接続する場合がある。例えば、図69
に示すようにサブネットワークAの端末WS(a)が携
帯形でサブネットワークBに接続する場合である。この
場合、移動した端末WS(a)のネットワークアドレス
は移動前のサブネットワークAのアドレスであり、移動
先のサブネットワークBのネットワークアドレスとは異
なる。従って、ルータBは移動してきた端末WS(a)
に正しく送られてきたIPパケットを中継することがで
きず、ルータを介してのサブネットワーク間をまたぐ端
末同士の通信を行うことができないという問題がある。
【0005】また、移動してきた端末のネットワークア
ドレスを移動先のサブネットワーク内で独自に振り直す
こととした場合、該当サブネットワーク配下のネットワ
ークアドレスリソースが不足しているときには当該端末
にネットワークアドレスを割り振ることができないとい
う問題がある。
【0006】さらに、該当サブネットワーク配下のネッ
トワークアドレスのリソースに余裕があって移動してき
た端末に対してネットワークアドレスを振り直すことが
できる場合であっても、他の端末において当該移動した
きた端末のネットワークアドレスを認知することができ
ず、結局は当該移動した端末に対して通信を行うことが
できないという問題がある。
【0007】そこで、本発明は上記課題に鑑みなさたも
ので、移動した端末の移動前のアドレスを変更せずに使
用可能とする通信システムを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1に、本発明の原理構
成図を示す。図1において、上記課題を解決するために
請求項1では、複数のネットワークとしての例えばサブ
ネットワーク22A 〜22C がそれぞれ設けられる経路
決定手段としての例えばルータ24A 〜24Cにより通
信媒体としての例えば回線23を介在させて構成され、
それぞれの前記ネットワーク22A 〜22C に所定数の
端末25A 〜25C が接続される通信システムとしての
IPネットワーク21において、前記複数のネットワー
ク22A〜22C の何れかに接続されるものであって、
アドレスの異なるネットワーク22A 〜22C 間で移動
自在な移動可能端末としての例えば携帯端末32A と、
所定の前記ネットワーク22A 〜22C に設けられ、前
記移動可動端末32A が移動する前記ネットワーク22
A 〜22C 間の関係情報を保持して、移動した前記移動
可能端末32A に対する通信を移動前のアドレスで制御
する制御端末としてのサーバ26A ,26B と、を有し
て構成される。
【0009】請求項2では、請求項1記載の少なくとも
移動可能端末を対象とする通信を行う際に、前記端末、
移動可能端末、制御端末で使用される通信情報領域内の
所定領域に、移動した前記移動可能端末の情報が記録さ
れてなる。請求項3では、請求項2記載の通信情報領域
には、少なくとも発信元情報及び送信先情報の領域と、
前記移動可能端末の情報が記録されるオプション領域と
を有する。
【0010】請求項4では、請求項1記載の移動可能端
末は、少なくとも移動前後にそれぞれ属する前記制御端
末の情報が書き替え自在に登録される接続先管理手段を
備えてなる。請求項5では、請求項1記載の制御端末
は、少なくとも前記移動可能端末の情報が書き替え自在
に登録される端末管理手段を備えてなる。
【0011】請求項6では、請求項5記載の端末管理手
段は、前記移動可能端末の所定の前記ネットワークへの
接続状態の情報が登録される領域を有する。請求項7で
は、請求項1〜6の何れか一項において、前記制御端末
の処理を、制御端末に代えて前記経路決定手段に具備さ
せる。
【0012】請求項8では、所定数の端末が接続される
と共に、経路決定手段を備えたネットワークが通信媒体
を介在させて複数接続されて通信システムが構成され、
前記ネットワーク間で移動自在な移動可能端末が接続先
管理手段を備えて所定のネットワークに接続され、他の
ネットワークに移動した前記移動可能端末に対する通信
を移動前のアドレスで通信制御する制御端末が該移動可
能端末の移動するネットワーク間の関係情報を保持する
端末管理手段を備えて所定のネットワークに接続される
通信方式であって、前記移動可能端末の接続先管理手段
及び前記制御端末の端末管理手段に、それぞれ属する前
記制御端末及び移動可能端末の情報を登録させるステッ
プと、前記移動可能端末の属する前記制御端末への当該
ネットワークからの切離し要求に応じて、当該制御端末
の前記端末管理手段に切離し情報を登録するステップ
と、他のネットワークに移動した前記移動可能端末が、
新たに属する制御端末に接続通知を行うステップと、前
記移動可能端末の新たに属する制御端末が、該移動可能
端末を管理する端末管理手段を作成するステップと、移
動した前記移動可能端末の接続先管理手段に新たに属す
る制御端末の情報を登録して通信可能状態とするステッ
プと、を含んで通信方式が構成される。
【0013】請求項9では、請求項8記載の少なくとも
移動可能端末を対象とする通信を行う際に、前記端末、
移動可能端末、制御端末で使用される通信情報領域内の
所定領域に、移動した前記移動可能端末の情報が記録さ
れる。請求項10では、請求項9記載の通信情報領域に
は、少なくとも発信元情報及び送信先情報の領域とオプ
ション領域とを有して、該オプション領域に前記移動可
能端末の情報が記録される。
【0014】請求項11では、請求項8〜10の何れか
一項において、移動した移動可能端末からの通信の際、
通信先の前記端末が前記通信情報領域の発信元情報より
前記制御端末を確認し、前記オプション領域の情報より
該制御端末に属する発信元の前記移動可能端末を確認す
る。
【0015】請求項12では、請求項8〜10の何れか
一項において、移動した移動可能端末への通信の際、該
移動可能端末の属する制御端末が、通信情報より当該移
動可能端末が属することを前記端末管理手段より確認し
た後に該移動可能端末に転送する。
【0016】請求項13では、請求項8〜10の何れか
一項において、前記移動可能端末の移動したネットワー
クより切離しする際に、当該移動可能端末の属する前記
制御端末の端末管理手段より当該移動可能端末の情報を
削除し、当該移動可能端末の接続先管理手段の当該制御
端末の情報を変更し、新たな移動先ネットワークの制御
端末の有する端末管理手段における当該移動可能端末に
関する情報を変更する。
【0017】請求項14では、複数のネットワークがそ
れぞれ設けられる経路決定手段により通信媒体を介在さ
せて構成され、それぞれの前記ネットワークに所定数の
端末が接続される通信システムにおいて、前記複数のネ
ットワークの何れかにアドレスの異なるネットワーク間
で移動自在な移動可能端末が接続され、前記経路決定手
段が、前記移動可動端末が移動する前記ネットワーク間
の関係情報を保持して、移動した前記移動可能端末に対
する通信を移動前のアドレスで制御する通信システムが
構成される。
【0018】請求項15では、請求項14記載の経路決
定手段は、前記移動可能端末を含む配下の端末のデータ
発信情報を書替え自在に管理する端末管理手段と、該配
下の端末のデータ発信経路を書替え自在に管理する経路
管理手段とを備える。請求項16では、請求項14又は
15記載の少なくとも移動可能端末を対象とする通信を
行う際に、前記端末、移動可能端末で使用される通信情
報領域内の所定領域に、移動した前記移動可能端末の情
報が記録されてなる。
【0019】請求項17では、請求項16記載の通信情
報領域には、少なくとも、発信元情報及び送信先情報の
領域と、前記移動可能端末によるデータ転送の経路の情
報が記録されるオプション領域とを有する。請求項18
では、請求項16記載の通信情報領域の各領域内の内容
が前記経路決定手段により変更自在とされる。
【0020】請求項19では、所定数の端末が接続され
ると共に、経路決定手段を備えたネットワークが通信媒
体を介在させて複数接続されて通信システムが構成さ
れ、前記ネットワーク間で移動自在な移動可能端末が所
定のネットワークに接続され、他のネットワークに移動
した前記移動可能端末に対する通信を前記経路決定手段
が移動前のアドレスで通信制御する通信方式であって、
前記移動可能端末が異なるネットワークに移動する際
に、該移動可能端末より接続関係を有する所定のネット
ワークの前記経路決定手段に通知するステップと、前記
経路決定手段が前記移動可能端末より前記通知を受信
し、該移動可能端末に関する情報を自己の備える所定の
管理手段に書替え自在に登録するステップと、を含む通
信方式が構成される。
【0021】請求項20では、請求項19記載の登録時
に、前記経路決定手段が前記移動可能端末の本来属すべ
き前記ネットワークに属していたことを確認する。請求
項21では、請求項19において、移動した前記移動可
能端末に対して通信を行う際に、少なくとも発信元情報
領域、着信先情報領域、及びオプション領域を含む通信
情報を使用し、該通信情報を受信した前記経路決定手段
が、前記移動可能端末の現在属する経路決定手段の情報
を前記着信先情報領域に設定し、前記オプション領域に
該移動可能端末の情報を設定する。
【0022】請求項22では、請求項19において、移
動した前記移動可能端末に対して通信を行う際、通信情
報が移動前の該移動可能端末の属する前記経路決定手段
に送出された場合に、該通信情報を受信した該経路決定
手段が発信元の経路決定手段に移動後の該移動可能端末
の情報を通知する。
【0023】請求項23では、請求項19又は21にお
いて、前記経路決定手段が自ネットワーク以外のネット
ワークからの通信情報を受信した場合の前記オプション
領域の解析不可の前記端末に送出する際に前記通信情報
の発信元情報領域に前記通信情報の発信元の情報を設定
し、前記オプション領域の内容を削除する。
【0024】請求項24では、請求項19〜23の何れ
か一項において、他のネットワークに移動した前記移動
端末からの通信情報を受信した前記経路決定手段は、該
移動可能端末の所定のネットワークへの接続情報を自己
の備える管理手段に登録する。
【0025】請求項25では、請求項1〜6、及び14
〜18の何れか一項において、前記制御端末が前記経路
決定手段により制御されてなる。請求項26では、請求
項7〜13、及び19〜24の何れか一項において、前
記制御端末が前記経路決定手段により制御される。
【0026】
【作用】上述のように請求項1又は7の発明では、図1
に示すように、サブネットワーク22A に接続された携
帯端末(移動可能端末)32A がサブネットワーク22
B に移動した場合、サブネットワークAのサーバ(制御
端末)26A (又はルータA〜C)がネットワーク間の
関係情報(切離し情報)を保持し、移動したサブネット
ワークBのサーバ(制御端末)26B が携帯端末(移動
可能端末)32Aに関するネットワーク間の関係情報
(移動前のサーバ26A の情報と移動前の携帯端末32
A の情報)を保持する。これにより、移動した移動可能
端末の移動前のアドレスのままで制御端末を介して通信
が可能となり、アドレス変更せずに移動した端末を使用
させることが可能となる。
【0027】請求項2,3,9又は10の発明では、少
なくとも移動した移動可能端末を対象とする通信が、使
用される通信情報領域に記録される少なくとも発信元情
報、送信先情報とオプション領域内の移動可能端末の情
報に基づいて行わせる。これにより、移動した移動可能
端末を確認することが可能となる。
【0028】請求項4乃至6の発明では、移動可能端末
が移動前後の情報を記録する接続先管理手段を備え、各
制御端末が移動前後の移動可能端末の情報を記録する端
末管理手段を備える。これにより、移動した移動可能端
末への通信を行うことが可能となる。
【0029】請求項8の発明では、まず接続先管理手段
に移動前の制御端末の情報を登録すると共に、端末管理
手段に移動可能端末の情報及び切離し情報を登録し、移
動可能端末の移動したネットワーク上の制御端末が接続
通知に応じて端末管理手段を作成し、上記接続先管理手
段に移動先の制御端末の情報を登録させて移動可能端末
を通信可能状態とする。これにより、移動可能端末の移
動前のアドレスのままで他のネットワークに移動しても
使用させることが可能となる。
【0030】請求項11乃至13の発明では、移動した
移動可能端末からの通信では発信元情報より属する制御
端末の確認が行われると共にオプション領域の情報より
当該移動可能端末を確認し、また移動可能端末への通信
では制御端末が通信情報より移動可能端末の属すること
を端末管理手段より確認し、さらに移動先ネットワーク
からの切離しでは属する制御端末の端末管理手段からの
移動可能端末の情報を削除すると共に移動先の制御端末
の端末管理手段及び移動可能端末の接続先管理手段の情
報内容を変更する。これにより、移動した移動可能端末
を対象とする通信が移動前のアドレスのままで可能にな
ると共に、さらなる移動を行うことが可能となる。
【0031】請求項14,15,25又は26の発明で
は、経路決定手段が端末管理手段及び経路管理手段を備
えて、異なるネットワークに移動した移動可能端末のネ
ットワーク間の関係情報を保持して該移動可能端末に対
する通信を移動前のアドレスで制御する。これにより、
経路決定手段の保持する上記関係情報で移動可能端末に
対する通信情報が属する経路決定手段に転送され、移動
した移動可能端末への通信を行うことが可能となる。
【0032】請求項16乃至18の発明では、少なくと
も移動した移動可能端末を対象とする通信が、使用され
る通信情報領域に記録される少なくとも発信元情報、送
信先情報とオプション領域内の移動可能端末の書替え自
在の情報に基づいて行わせる。これにより、移動した移
動可能端末を確認することが可能となる。
【0033】請求項19又は20の発明では、移動可能
端末が移動する際に移動前後のネットワークの経路決定
手段に接続関係を通知し、該経路決定手段が本来属すべ
きネットワークの接続の確認を適宜行って自己の所定の
管理手段に登録する。これにより、端末移動の認証が行
われて、移動した移動可能端末に移動前のアドレスで通
信を行うことが可能となる。
【0034】請求項21又は22の発明では、通信情報
を受信した経路決定手段が移動可能端末の現在属する経
路決定手段の情報を着信先情報領域に設定し、オプショ
ン領域に移動可能端末の情報を設定し、適宜発信元に移
動可能端末の情報を通知する。これにより、所定端末か
らの移動した移動可能端末への通信を移動前のアドレス
で通信を行うことが可能となる。
【0035】請求項23の発明では、経路決定手段が受
信した通信情報をオプション領域の解析不可の端末に送
出する際に、通信情報の発信元情報領域に発信元の情報
を設定してオプション領域の内容を削除する。これによ
り、何れの端末であっても移動した移動可能端末に移動
前のアドレスで通信を行うことが可能となる。
【0036】請求項24の発明では、移動した移動可能
端末からの通信情報に基づいて経路決定手段の管理手段
に該移動可能端末のネットワークへの接続情報を登録さ
せる。これにより、経路決定手段から移動した移動可能
端末への通信情報の転送が行われ、移動前のアドレスで
通信を行うことが可能となる。
【0037】
【実施例】図2に、本発明の第1実施例の構成図を示
す。図2(A)は通信システムとしてのIPネットワー
ク21の全体構成図、図2(B)は主要部分のアドレス
を示した図である。
【0038】図2(A)に示すIPネットワーク21
は、例えば3つのサブネットワーク22A 〜22C (サ
ブネットワークA〜C)が通信媒体である回線23によ
って接続された場合を示している。サブネットワークA
(22A )は、パケット形式の転送データの入出力を担
う経路決定手段としてのルータ24A (ルータA)が設
けられ、ルータAよりエリアネットワーク(例えばイー
サネットLAN、ISDN等)31A に所定数のWS
(ワークステーション)等の端末25A が接続され、そ
のうち携帯型のWS32A としての携帯端末WS(a)
が接続されると共に、制御端末であるサーバ26A (サ
ーバA)が接続される。
【0039】このサーバAは、自ネットワーク配下に対
して出入りした端末のIPアドレスを登録すると共に、
当該出入りした端末に対して送られてくるIPパケット
の転送を行う。この場合、ルータ間のIPパケットの受
渡しには、例えば複数の移動端末WSで共通にサーバの
IPアドレスを使用するが、ルータが移動端末にパケッ
トを渡すときには各移動端末WSの個々のIPアドレス
で転送を行う。移動端末数とサーバとの関係をN:1と
することができる。
【0040】また、サブネットワークB(22B )は、
サブネットワークAと同様に、ルータAと同様のルータ
24B (ルータB)が設けられ、ルータBよりエリアネ
ットワーク(イーサネットLAN等)31B に所定数の
WS等の端末25B が接続されると共に、制御端末であ
るサーバ26B (サーバB)が接続される。このサーバ
Bは、上述のサーバAと同様の機能を備える。
【0041】さらに、サブネットワークC(22c)
は、ルータ24c(ルータC)が設けられ、ルータCよ
りエリアネットワーク(イーサネットLAN等)31c
に所定数のWS等の端末25cが接続される。そして、
図2(B)に示すように、各主要部分のIPアドレスが
割り振りが行われて、各自が保持する。すなわち、例え
ばサブネットワークAにおいてサブネットワークAのサ
ブネットアドレスをA、サーバA(26A )の提供する
アドレスを(A・1)、携帯型WS(a)32A のアド
レスを(A・2)とし、またサブネットワークBにおい
てサブネットワークBのサブネットアドレスをB、サー
バB(26B )の提供するアドレスを(B・1)とし、
そしてサブネットワークCにおいてサブネットワークC
のサブネットアドレスをC、端末WS(C)25cのア
ドレスを(C・2)として割り振る。これらのIPアド
レスは、32ビットで構成され、4つのオクテット(8
ビット)をピリオドで区切って表記される。
【0042】ここで、図3に、IPヘッダの一モデルの
説明図を示す。IPヘッダは通信情報のデータ転送のた
めデータをパケット化する際のデータの前部に付される
制御情報であり、ルータA〜C、端末25A 〜25C
携帯端末WS(a)32A 、サーバ26A ,26B のそ
れぞれがパケット送信のときに付されるものである。
【0043】図3において、VER(バージョン)はヘ
ッダの書式を示し、IPバージョン番号は4である。I
HL(ヘッダ長)はIPヘッダの長さを表わして32ビ
ット(4オクテット)を単位とした数値で表わしたもの
で、OPT(オプション)を有する場合には7となる。
TOS(サービスタイプ)は優先順位、遅延、スループ
ット、信頼性の4つのパラメータがあり、データグラム
の優先度や配達の迅速性等の条件に応じて対応するパラ
メータを設定する。
【0044】TL(全長)はIPヘッドとDATA(デ
ータ部)を含んだトータルのIPパケット長をオクテッ
ト(4ビット)単位で表わす。IDはデータグラムがフ
ラグメントに分割された場合、受信側で同じデータのグ
ラムから分割されたフラグメントを識別して、元のデー
タグラムの再組立を行うための識別用コードで、発信元
でデータグラム毎に異なるコードを設定する。
【0045】FI(フラグ)はデータグラムをフラグメ
ントに分割して転送する場合の制御用のものであり、分
解の可否、他のフラグメントが存在するか、あるいは最
後のフラグメントであるかを表わす。FO(フラグメン
トオフセット)はこのフラグメントのデータグラム内で
の位置を表わす。TLL(生存時間)はデータグラムが
ネットワーク内で滞在できる時間を秒単位で表わすもの
である。
【0046】PROT(プロトコル)はデータグラムを
使用している上位のプロトコルを表わす。HC(ヘッダ
チェックサム)はIPヘッダの誤リチェックに用いるも
ので、ヘッダの内容が生存時間やフラグメンテーション
により常に書き替えられることから経由する各ホストで
その都度再計算される。SOURCE(発信元アドレ
ス)はパケットを送り出した端末WSのIPアドレスで
あり、本方式ではルータ又はサーバのIPアドレスを使
用してルータ間の通信を行うことから、帰属先サーバの
IPアドレスが記入される。DEST(宛先アドレス)
はパケットを受け取る端末のIPアドレスが記される。
【0047】OPT(オプション)は標準のIPヘッダ
にない情報を送出するときに使用されるもので、本方式
では実際に通信を行う携帯型端末WS(a)32A のI
Pアドレスが記入される。この場合、2バイト程度のパ
ラメータで端末移動のために使用しているか否かが付さ
れる。PAD(パッド)はオプションフィールド全体を
4ビットの倍数にするためのものである。
【0048】続いて、図4に、図2の動作シーケンスの
説明図を示す。図4は、サブネットワークA(22A
の携帯端末WS(a)32A をサブネットワークB(2
B)に移動させて接続する場合について示している。
なお、詳細は図5以降において説明する。
【0049】図4において、まずルータAにはWS利用
者により携帯端末WS(a)32A、サーバAのIPア
ドレスが登録されており、サーバAにはネットワーク管
理者により端末WS(a)のIPアドレスの登録が行わ
れている。そして、切離し時に端末WS(a)よりサー
バAに切離し通知を行い、サーバAは端末WS(a)に
切離し了解通知を発すると共に、その旨の管理テーブル
の修正を行う。そして、端末WS(a)がサブネットワ
ークAよりサブネットワークBに移動されて接続され、
接続通知をサブネットワークBのサーバBに通知する。
【0050】サーバBはサーバAに接続できるか否かを
問い合わせ、サーバAにおいて端末WS(a)がサブネ
ットワークAより切離しされているかを確認して接続許
可をサーバBに通知すると共に、その旨の管理テーブル
の修正を行う。サーバBでは、端末WS(a)を管理す
るテーブルを作成して通信許可を当該端末WS(a)に
通知する。当該端末WS(a)(以下、移動端末WS
(a)とする)は自己のテーブルを修正して通信開始状
態とするものである。
【0051】そこで、図5に、図4における移動端末の
登録の説明図を示す。図5において、サーバA(2
A )及び携帯端末(移動端末)WS(a)32A は、
共にテーブル26a,32aを備えている。携帯端末W
(S)32A のテーブル32aには、WS利用者及び管
理者の登録者、登録先(アプリケーション領域)、サー
バAのIPアドレス及びサーバAのMAC(Media Acce
ss Control) アドレスの登録内容が指定されて登録され
る。MACアドレスは端末の伝送媒体へのアクセス制御
するためのもので、複数の端末の送るフレームが互いに
衝突しないように送信迄の制御を行う機能である。
【0052】サーバAのテーブル26aには、ネットワ
ーク管理者の登録者、登録先(アプリケーション領
域)、端末WS(a)のIPアドレスがMACアドレス
の登録内容が指定されて登録される。また、サーバA及
び携帯端末WS(a)は、共にLAN、IP、TCPの
レベルで通信を行うもので、TCPレベル上のアプリケ
ーションレベルによっても通信を行う。すなわち、各テ
ーブル26a,32aの登録段階では各アプリケーショ
ンレベルは介在されない。
【0053】ここで、図6にサーバAの端末初期管理テ
ーブルの説明図を示すと共に、図7に図6におけるサー
バAの動作フローチャートを示す。また、図8に移動端
末の接続先管理テーブルの説明図を示すと共に、図9に
図8における初期登録の動作フローチャートを示す。こ
の場合、上記図5に示すテーブル26aとして図6の端
末管理手段である端末初期管理テーブルが作成され、テ
ーブル32aとして図8の接続管理手段である接続先管
理テーブルが作成される。携帯端末WS(a)が元々の
帰属先であるサブネットワークAに接続されている場合
には、自身のIPアドレス(A・2)で通信を行う。
【0054】このとき、サーバAは図6に示す端末初期
管理テーブル26aを有して、WS(a)がサブネット
ワークAに接続されていることを管理している。この端
末初期管理テーブル26aは、サブネットワークA上の
携帯端末WS名、IPアドレス、MACアドレス、WS
の状況/接続先のIPアドレスが登録されるもので、該
WSの状況/接続先のIPアドレスには現段階ではWS
(a)がサブネットワークA上に接続されていることか
ら、自身に接続として登録される。
【0055】この端末初期管理テーブル26aには、携
帯端末WSにIPアドレスを与えてサブネットワークA
に登録するときに、ネットワーク管理者が手入力で行
う。すなわち、図7に示すように、何も登録されていな
い初期状態(ステップ(S)1)から、端末初期登録が
あったときに、端末初期管理テーブルを作成して(S
2)、端末初期管理としての初期状態となる(S3)。
なお、携帯端末WS(a)を廃止する場合には、上記テ
ーブル26aから削除する。
【0056】また、サーバAが端末初期管理テーブル2
6aを管理する場合と同時に、携帯端末WS(a)は図
8に示すような接続先管理テーブル32aを有して管理
する。この接続先管理テーブル32aは元々のサーバの
IPアドレス(サーバAの場合には(A・1))、MA
Cアドレスが登録されると共に、移動先サーバのIPア
ドレス、MACアドレスが登録される。元々のサーバの
IPアドレス及びMACアドレスは図6と同様に携帯端
末WS(a)の初期設定時にWS利用者又は管理者が手
入力等で登録され、移動先サーバのIPアドレス及びM
ACアドレスはWS(a)が他のサブネットワークに接
続されるときに自動的に書き込まれる。
【0057】すなわち、図9に示すように、何も登録さ
れていない初期状態(S11)から、端末初期登録があ
ったときに接続先管理テーブル32aが作成され(S1
2)、接続先管理する上での初期状態となる(S1
3)。このような状態で、携帯端末WS(a)がサブネ
ットワークAに接続されているときには、自身のIPア
ドレス(A・2)で通信が行われることから、サーバA
はWS(a)の通信には介在されない。
【0058】なお、図6及び図8の各テーブル26a,
32aにおけるMACアドレスの登録はARP(Addres
s Resolusion Protocol)の手順により行われる。ARP
は、IPアドレスとLANのMACアドレスとの対応付
けを動的に行うためのプロトコルであり、その手順は目
的ホストのIPアドレスが分かっているが、物理的なM
ACアドレスが分からないときに、LANのブロードキ
ャスト性を利用して、物理アドレスを教えてもらうため
に、宛先IPアドレスを含むデータグラムを全ホストに
送る。そのデータグラムを受信したホストは、IPアド
レスを見てそれが自己に対する要求であると認知する
と、自己のMACアドレスを送り返すものである。
【0059】続いて、図10に図2の切り離しの説明図
を示すと共に、図11に切離し後の端末初期管理テーブ
ルの説明図を示す。図10に示すように、携帯端末WS
(a)が他のサブネットワークに移動するために、サー
バAから切離されるときには、サーバAに対して切離し
通知がなされる。この通知はアプリケーション間で行わ
れる。そして、携帯端末WS(a)はサーバAから切り
離し了解通知を受領する。このとき、サーバAは図11
に示すように端末初期管理テーブル26aを、そのWS
の状況/接続先のIPアドレスを切離し状態に書き替え
る。この状態で携帯端末WS(a)は他のサブネットワ
ークに移動することができる。
【0060】そこで、図12に、図10の切離しの動作
フローチャートを示す。図12(A)はサーバAの動作
フローチャートであり、図12(B)は携帯端末WS
(a)の動作フローチャートである。図12(A)にお
いて、サーバAは、端末初期管理としての初期状態(S
21:図7のS3)で、携帯端末WS(a)より切離し
通知があったときに、切離し了解通知を当該WS(a)
に発信し(S22)、端末初期管理テーブル26aを図
11のように修正する(S23)。そして、修正した端
末初期管理テーブルとしての初期状態となる(S2
4)。
【0061】また、図12(B)において、携帯端末W
S(a)は、接続先管理としての初期状態(S31:図
9のS13)で、切離し通知をサーバAに発信し(S3
2)、該サーバAより切離し了解通知を受信すると、接
続先管理テーブル32aを修正(移動先サーバのIPア
ドレス及びMACアドレスの登録)し(S33)、切離
し状態となる(S34)。
【0062】続いて、図13に図2の接続通知の説明図
を示すと共に、図14に図13の接続通知の概略図を示
す。図13において、携帯端末WS(a)はサブネット
ワークBに移動されるものとして、当該サブネットワー
クBのエリアネットワーク(イーサネットLAN等)3
B に接続されると、通信を開始するためにサーバB
(26B )に接続通知を行う。接続通知は上述と同様に
使用者がサーバBのアプリケーションを起動させて、自
己のアプリケーション間で行う。接続通知の内容は、自
己のIPアドレス及びMACアドレス、並びに元々のサ
ーバAのIPアドレスである。
【0063】また、WS(a)がサーバBに対して接続
通知を行う場合には、該WS(a)はサーバBのアドレ
スを知らないことから、図13に示すように、所定のア
ドレスでIPパケット(接続通知パケット)をセグメン
ト内にブロードキャストする。ここで、所定のアドレス
を、MACアドレスをブロートキャスト(オール1)、
IPアドレスのネットワークサブネットアドレスをこの
ネットワーク内(オール0)、IPアドレスのホストア
ドレスを総てのホスト(オール1)とする。これによっ
て、サーバBのみが受信することができる。
【0064】そこで、図15に、図13の接続通知の動
作フローチャートを示す。図15において、移動端末W
S(a)では、切離した状態で(S41)サブネットワ
ークBに接続し、接続通知を上述のようにサーバBに発
信し(S42)、サーバBより通信許可の通知を受信す
ると上述のように接続先管理テーブルを修正し(S4
3)、他のサーバ、すなわち、サーバBに接続状態とな
る(S44)。
【0065】続いて、図16に、図2の移動確認の説明
図を示す。図16(A)は接続確認の説明図、図16
(B)はサーバAの端末初期管理テーブルの説明図であ
る。図16(A)において、移動端末WS(a)からI
Pパケットを受け取ったサーバBは、サーバAに対して
WS(a)のサーバBへの接続確認のためのIPパケッ
トが送出される。IPパケットの内容はサーバBのIP
アドレス及び移動端末WS(a)のIPアドレスであ
る。
【0066】サーバAは自己の端末初期管理テーブル2
6a(図11)を参照して携帯端末WS(a)が切離し
状態であることを確認し、サーバBに対して接続を許可
するIPパケットを返送する。このIPパケットの授々
は各サーバA,Bのアプリケーション間で行われる。こ
のとき、サーバAは自己の端末初期管理テーブルを、図
16(B)のように、WSの状況/接続先のIPアドレ
スをサーバBのアドレス(B・1)と書き替える。この
状態で、他のサーバから移動端末WS(a)が接続され
たことを通知するIPパケットを当該サーバAが受け取
った場合には、WS(a)は既にサーバBに接続されて
いることから接続不許可を通知するIPパケットを返送
する。
【0067】なお、図16(A)におけるIPパケット
の転送はルータA,Bを介して行われるもので、各ルー
タA,BはIPレベルの下にLAN(Local Area Netwo
rk)、PPP(Point-to-Point Protocol)、その他IS
DN(Integrated ServicesDigital Network)のプロト
コルが配置されるもので、これらのレベルはOSI(Op
en System Interconnection)参照モデルのLANレベル
以下を意味する。LANはイーサネット等のネットワー
ク、PPPは専用線のネットワークである。
【0068】そこで、図17に、移動確認の動作説明図
を示す。図17(A)は移動確認のシーケンス説明図、
図17(B)はサーバBの動作フローチャート、図17
(C)はサーバAの動作フローチャートである。サーバ
Bは、図17(A),(B)に示すように、何も登録さ
れてない初期状態(S51)で、移動端末WS(a)か
ら接続通知が行われると、サーバAに対して接続確認の
通知(IPパケット)を発信する(S52)。
【0069】一方、サーバAは図17(A),(C)に
示すように、端末初期管理テーブル26aの初期状態
(S61)でサーバBより上記接続確認依頼の通知があ
ると、自己の端末初期管理テーブル26aを確認して
(S62)、WS(a)が切離し状態のときに接続許可
の通知をサーバBに発信し(S63)、当該端末初期管
理テーブル26aを図16(B)のように修正し(S6
4)、当該端末初期管理テーブル26aのARP監視状
態となる(S65)。
【0070】また、図17(B)に戻り、サーバBでは
サーバAより接続不許可の通知を受けるとそのまま初期
状態を維持し(S53)、接続許可の通知を受けると自
己の端末管理テーブル(26b)を作成して(S5
4)、移動してきた移動端末WS(a)に通知を発信し
(S55)、端末管理テーブル(26b)による接続さ
れた移動端末WS(a)の収容状態となる(S56)。
【0071】ここで、図18に、移動端末に対する登録
の説明図を示す。図18(A)はサーバBの端末管理手
段である端末管理テーブルの説明図、図18(B)はサ
ーバBから携帯端末(移動端末)WS(a)への通知の
説明図、図18(C)はサーバBからの通知による携帯
端末(移動端末)WS(a)の動作状態の説明図、図1
8(D)は移動端末WS(a)の備える接続先管理テー
ブルの説明図である。
【0072】図18(A)は、上記図17(B)でサー
バBが作成した端末管理テーブル26bを示したもの
で、これにより移動端末WS(a)を管理する。すなわ
ち、端末管理テーブル26bは、他のサブネットワーク
より移動してきた移動端末WSのIPアドレス(A・
2)、MACアドレス、及び当該WS(a)の元々接続
されていたサーバ(サーバA)のIPアドレス(A・
1)が登録される(図17(B))。
【0073】また、サーバBより移動端末WS(a)に
対して、図18(B)に示すように通信許可通知のIP
パケットを転送する。通信(IPパケット)は、サーバ
B及びWS(a)の各アプリケーション間で行われる。
このIPパケットにはサーバBのIPアドレス及びMA
Cアドレスの情報が含まれる。そして、図18(C),
(D)示すように、サーバBからの通信許可の通知(I
Pパケット)を受けた移動端末WS(a)は、接続先管
理テーブル32aにおける移動先サーバのIPアドレス
を(B・1)に更新して修正する(図15)。
【0074】次に、図19に、移動端末からの通信の動
作シーケンスの説明図を示す。図19(A)は基本構成
図、図19(B)は動作シーケンスの説明図である。い
ま、図19(A)に示すように、サーバB(26B )配
下の移動端末WS(a)から、サブネットワークCの端
末WS(c)25cに通信を行う場合、WS(a)はI
PパケットをルータB、回線23、ルータCを介して端
末WS(c)に送出する。このIPパケットは、パケッ
ト送出元のIPアドレスとしてサーバBのIPアドレス
(B・1)、パケット受け取り先のIPアドレスとして
WS(c)のIPアドレス(C・2)の情報を含む。
【0075】しかし、端末WS(c)25cでは、上記
IPパケットの情報だけではサーバBより受信したもの
と判断されることから、当該IPパケットが移動端末W
S(a)からの送出であることを示すために、IPヘッ
ダのオプション領域(OPT)に当該WS(a)のIP
アドレス(A・2)を記入する(図20で説明する)。
【0076】そこで、図19(B)の動作シーケンスを
説明すると、移動端末WS(a)が上記IPパケットを
送出すると、サーバBが宛先(IPアドレス(C・
2))を確認し、ルータC(24c)に該IPパケット
を転送する。ルータCでは宛先(C・2)を確認して端
末WS(c)に該IPパケットを転送する。当該IPパ
ケットを受け取ったWS(c)は、送出元がIPアドレ
ス(B・1)よりサーバBであることを確認すると共
に、IPヘッダのオプション領域の情報(IPアドレス
(A・2))を確認する。これにより、端末WS(c)
は、送出元がサーバBであるがオプション領域の確認
で、本当の送出元が移動端末WS(a)であることを認
識する。
【0077】ここで、図20に、図19のIPパケット
の説明図を示す。図20(A)はIPヘッダの説明図、
図20(B)はIPパケット全体の主要部分のみを示し
た概略図である。図20(A)のIPヘッダは前述の図
3と同一構成であり、その主要部分を説明すると、IH
L(ヘッダ長)は4オクテット(32ビット)単位で表
記され、オプション領域を有しないときには5となる
が、図のようにオプション領域を有するときには7とな
る。SOURCE(発信元アドレス)は当該IPパケッ
トを送出した端末WSのIPアドレスが記入されるもの
で、IPアドレスを使用してルータ間の通信を行うこと
から帰属先のサーバBのIPアドレス(B・1)が記入
される。
【0078】DEST(宛先アドレス)は当該IPパケ
ットを受け取る端末WS(c)のIPアドレスが記入さ
れる。OPT(オプション)は標準のIPヘッダにない
情報を送出するときに使用されるもので、ここでは実際
に通信を行う移動端末WS(a)のIPアドレス(A・
2)が記入される。この場合、本方式であるものと認識
させるためにパラメータ(2バイト程度)として記入さ
れる。PAD(パッド)はオプション領域(OPT)全
体を4バイトの倍数にするためのものである。
【0079】従って、図20(B)に示すように、IP
パケットは、ペイロード(データが挿入される部分で、
図20(A)のDATA領域にあたる)に付加されるI
Pアドレス部(IPヘッダに相当)に、オプションのI
Pアドレス(A・2)、宛先のIPアドレス(C・
2)、送出元のIPアドレス(B・1)が記入されるも
のである。
【0080】そこで、図21に、図19の動作フローチ
ャートを示す。図21は、移動端末WS(a)の動作フ
ローチャートを示したもので、後段(S74〜)はWS
(a)への通信の場合で図22の場合に使用される。ま
ず、WS(a)において接続先管理テーブル(32a)
により管理されている他サーバ(サーバB)での接続状
態(S71)で、接続管理テーブル(32a)を確認し
て(S72)、IPパケットを端末WS(c)に向けて
送出する(S73)。
【0081】一方、ルータBを介して転送されてきたI
Pパケットは、端末WS(a)においてオプション領域
を確認して(S74)、IPパケットを受信し(S7
5)、接続先管理テーブル(32a)を管理して他サー
バ(サーバB)接続状態となる(S76)。
【0082】次に、図22に、移動端末への通信の動作
状態の説明図を示す。図22(A)は基本構成図、図2
2(B)は動作シーケンスの説明図である。また、図2
3に、図22のIPパケットの説明図を示す。いま、図
22(A)に示すように、端末WS(c)から、サブネ
ットワークBの移動端末WS(a)に通信を行う場合、
WS(c)はIPパケットを送出してルータC、回線2
3、ルータBを介してサーバBに転送される。そして、
サーバBで所定の確認後にWS(a)に転送されるこの
IPパケットは、図23に示すように、IPアドレス部
にパケット送出元のIPアドレスとして端末WS(c)
のIPアドレス(C・2)、パケット受け取り先のIP
アドレスとしてサーバBのIPアドレス(B・1)、オ
プションとして移動端末WSのIPアドレス(A・2)
の情報を含む。
【0083】すなわち、前述の図3にあてはめると、S
OURCE(発信元アドレス)にはIPパケットを送り
出した端末WS(c)のIPアドレス(C・2)、DE
ST(宛先アドレス)には移動端末WS(a)の帰属先
のサーバBのIPアドレス(B・1)、OPT(オプシ
ョン)には実際の通信を行う移動端末WS(a)のIP
アドレス(A・2)を他と区別するようなパラメータ
(2バイト程度)で記入される。この場合、パラメータ
はWS(a)がIPパケットの送出元である時と、受信
元である時で異なるものが用意され、何れであるかが判
断できるようにするものである。
【0084】そこで、図22(B)の動作シーケンスを
説明すると、端末WS(c)が上記IPパケットを送出
すると、ルータCが宛先(IPアドレス(B・1))を
確認し、ルータB(24B )に該IPパケットを転送す
る。ルータBでは宛先(B・1)を確認してサーバBに
該IPパケットを転送する。当該IPパケットを受け取
ったサーバBは、送出元がIPアドレス(C・2)より
端末WS(c)であることを確認すると共に、IPヘッ
ダのオプション領域の情報(IPアドレス(A・2))
を確認する。これにより、サーバBは、送出先がサーバ
Bであるがオプション領域の確認で、本当の送出先が移
動端末WS(a)であることを認識する。
【0085】そして、自己の端末管理テーブル26bを
参照して、移動端末WS(a)が登録されていることを
確認してWS(a)に当該IPパケットを転送するもの
である。また、図24に、図22の動作フローチャート
を示す。図24はサーバBから移動端末WS(a)にI
Pパケットを転送する場合を示している。図24におい
て、端末管理テーブル(26b)で移動端末WS(a)
を収容している状態で(S81)、端末WS(c)より
ルータC、回線23、ルータBを介して送られてくるI
Pパケットを受信すると、当該パケットのオプション部
を確認し(S82)、自己の端末管理テーブル(2
B )を確認する(S83)。当該端末管理テーブル
(26B )に転送先の移動端末WS(a)が登録されて
いる場合には、該WS(a)にIPパケットを転送し
(S84)、引き続いて端末管理テーブル(26b)で
管理される端末収容状態となる(S85)。
【0086】一方、S83において端末管理テーブル
(26b)に転送先の移動端末WS(a)が登録されて
いないときには、当該IPパケットを廃棄し(S8
6)、端末管理テーブル(26b)で管理される端末収
容状態となる(S87)。続いて、図25に、移動端末
へのIPパケットの異なるサブネットワークに転送した
場合の説明図を示す。図25(A)〜(C)は、何れか
の端末WSがサブネットワークB上の移動端末WS
(a)宛のIPパケットを、該端末WS(a)が移動し
たことを知らずにサブネットワークAに転送した場合を
示している。まず、図25(A)において、転送されて
きたWS(a)宛のIPパケットを受信したルータA
は、当該WS(a)のIPアドレス(A・2)で前述の
ARPによりセグメント内にブロードキャストしてWS
(a)のMACアドレスを知ろうとする。
【0087】一方、サーバAは、図25(B)に示すよ
うにルータAの出すARPを監視しており、WS(a)
宛にARPが出されていると、前述の自己の端末初期管
理テーブル(26a)を参照して、該WS(a)がサー
バB配下に移動していることを確認して、WS(a)の
代わりに自己のMACアドレスをルータAに通知する。
なお、該端末初期管理テーブル(26a)を参照して、
WS(a)が単に切離されており、又は自己配下にある
ときは、ルータの出すARPには関知しない。そして、
ルータAに自己のMACアドレスを通知することによ
り、WS(a)宛のIPパケットは総てサーバAに転送
される。
【0088】サーバAは、図25(C)に示すように転
送されてきたIPパケットのIPヘッダにより、該IP
パケットの送出元を確認し、当該端末WS(a)がサー
バB配下に移動したことを送出元の端末WSの通信アプ
リケーションに通知する。この場合、送出元の端末WS
に通信アプリケーションが搭載されていることを前提と
する。
【0089】そこで、図26に、図25の目的端末の移
動通知の動作フローチャートを示す。図26はサーバA
の動作フローチャートであり、サーバAは常にARP監
視状態であり(S91)、ルータAより出されたARP
(移動端末WS(a)宛)を確認すると、自己の端末初
期管理テーブル(26a)に移動端末WS(a)がサー
バB配下に移動したことを確認して(S92)、ルータ
Aに対してARP応答(自己のMACアドレスで)する
(S93)。
【0090】そして、サーバAはWS(a)宛のIPパ
ケットをルータAより受信すると、当該WS(a)がサ
ーバB配下に移動した旨の通知をルータAを介して送出
元に通知し(S94)、ARP監視状態に戻る(S9
5)。次に、図27に、移動端末の移動先からの切離し
の動作シーケンスの説明図を示す。図27は、サブネッ
トワークBに移動した携帯端末WS(a)を切離して、
再びサブネットワークAに戻す場合を示している。図2
7において、移動端末WS(a)はサーバBに対して切
離し要求を行い、これを受けたサーバBはサーバAに対
して当該WS(a)の切離し通知を行う。サーバAでは
自己の端末初期管理テーブル(26a)を修正して、サ
ーバBに対して切離し確認了解の通知を行う。
【0091】サーバBでは、サーバAからの通知により
自己の端末管理テーブル(26b)から移動端末WS
(a)を削除して、該WS(a)に対して切離し許可を
通知する。該通知を受けた該WS(a)では自己の接続
先管理テーブル(32a)を修正してサブネットワーク
Aに移動して接続が行われる。この携帯端末WS(a)
は、サーバAに対して接続を通知し、通知を受けたサー
バAは該WS(a)に対して接続を許可する通知を行
う。そして、端末WS(a)は自己の接続先管理テーブ
ル(32a)の修正を行うものである。
【0092】ここで、図28に図27の切離し動作の説
明図を示すと共に、図29に図28の切離しによるテー
ブル書替えの説明図を示す。なお、切離しのためのサー
バA、サーバB、端末WS(a)の通信はそれぞれアプ
リケーション間で行われる。まず、図28(A)におい
て、移動端末(携帯端末)WS(a)よりサーバBに対
して切離し要求がなされる。サーバBは、図28(B)
に示すようにサーバAに対して切離し通知IPパケット
が送出され、これを受けたサーバAは図29(A)に示
すように端末初期管理テーブル26aの端末WSの状況
/接続先のIPアドレスを切離しに書替えて修正を行
う。この場合、ルータAはサーバBからのIPパケット
に応じてARPを出し、ARPに応じたサーバAがMA
CアドレスをIPパケットをルータAに送出する。そし
て、サーバAは図28(C)に示すようにサーバBに対
して切離し確認の通知を行うIPパケットを送出する。
【0093】サーバBでは、自己の端末管理テーブル2
6bから、図29(B)に示すように移動端末WS
(a)に関する総てのアドレスを削除し、図28(D)
に示すように切離し許可を通知するIPパケットを該W
S(a)に送出する。そして、移動端末WS(a)は、
自己の接続先管理テーブル32aの移動先サーバのIP
アドレス及びMACアドレスを図29(C)に示すよう
に削除することにより、当該移動端末WS(a)のサブ
ネットワークBからの切離し処理が完了するものであ
る。
【0094】そこで、図30に、図27の切離し動作の
フローチャートを示す。図30(A)はサーバBの切離
しの動作フローチャート、図30(B)はサーバAの切
離しの動作フローチャート、図30(C)は移動端末W
S(a)の切離し動作フローチャートである。
【0095】図30(A)において、サーバBでは、端
末管理テーブル26bで端末WSを管理している端末W
S収容状態で(S101)、移動端末WS(a)より切
離し要求があると切離し通知をサーバAに発信する(S
102)。サーバAより切離し確認の通知を受けると、
端末管理テーブル26bより移動端末WS(a)におけ
る総てのアドレスを削除し(S103)、該WS(a)
に切離し許可を発信して(S104)、初期状態に戻る
(S105)。
【0096】また、図30(B)において、サーバAで
は、ルータAより発せられるARPを常に監視する状態
であり(S111)、ARPに応じてサーバBより切り
離しの通知を受けると(IPパケットの受信)、端末初
期管理テーブル26aを端末WS(a)を切離し状態に
修正し(S112)、切離し了解通知をサーバBに発信
して(S113)、初期状態に戻る(S114)。
【0097】さらに、図30(C)において、移動端末
WS(a)では、サーバB配下の接続状態で(S12
1)、サーバBに切離し要求を発信し(S122)、該
サーバBより切離し許可の通知を受けると接続先管理テ
ーブル32aの移動先サーバのアドレスを削除して修正
して(S123)、サブネットワークBより切離し状態
となるものである(S124)。
【0098】上記第1実施例に示すように、所定のサブ
ネットワークのルータ配下に制御端末としてサーバをそ
れぞれ設け、各サーバ及び移動を行う端末にそれぞれ端
末移動に関するアドレスを表記する管理テーブルを具備
させることにより、異なるサブネットワークに携帯端末
を移動させても、移動前のIPアドレスで使用すること
ができる。この場合、移動端末が移動前の端末と同一で
あることを確認することにより、不正なネットワーク使
用を防止することができるものである。
【0099】なお、上記サーバA,Bの処理機能をルー
タCに持たせて、当該サーバにA,Bを省略してもよ
い。次に、図31に、本発明の第2実施例の構成図を示
す。図31(A)はIPネットワーク21A の全体構成
図、図2(B)は主要部分のアドレスを示した図であ
る。なお、図中、第1実施例と同一の構成部分には同一
の符号を付す。
【0100】図31(A)に示すIPネットワーク21
A は、第1実施例と同様に3つのサブネットワーク22
A 〜22C (サブネットワークA〜C)が回線23によ
って接続されて構成される。サブネットワークA(22
A )はパケット形式の転送データの入出力を担う経路決
定手段であるルータ41A (ルータA)が設けられる。
このルータAは、別の機能として、自ネットワーク配下
に対して出入りした端末のIPアドレスを登録すると共
に、当該出入りした端末に対して送られてくるIPパケ
ットの転送を行う。
【0101】そして、ルータAよりエリアネットワーク
(例えばイーサネットLAN、ISDN等)31A に所
定数の端末(ワークステーションWS)25A (そのう
ちの一台を端末42A (WS(e))とするが接続され
ると共に、携帯端末32A (WS(a))が接続され
る。
【0102】また、サブネットワークB(22B )は、
サブネットワークAと同様に、ルータAと同様のルータ
41B (ルータB)が設けられ、ルータBよりエリアネ
ットワーク(イーサネットLAN等)31B に所定数の
WS等の端末25B (そのうちの一台を端末42B WS
(b)とする)が接続される。
【0103】さらに、サブネットワークC(22c)
は、ルータ41C (ルータC)が設けられ、ルータCよ
りエリアネットワーク(イーサネットLAN等)31c
に所定数のWS等の端末25c(WS(c))が接続さ
れる。そして、図31(B)に示すように、各主要部分
のIPアドレスの割り振りが行われて各自が保持する。
すなわち、例えばサブネットワークAにおいてサブネッ
トワークAのサブネットアドレスをA、ルータA(41
A )の提供するアドレスを(A・1)、携帯型WS
(a)32A のアドレスを(A・2)、端末WS(e)
42A のアドレスを(A・3)とし、またサブネットワ
ークBにおいてサブネットワークBのサブネットアドレ
スをB、ルータB(41B )の提供するアドレスを(B
・1)、端末WS(b)42B のアドレスを(B・2)
とする。
【0104】そしてサブネットワークCにおいてサブネ
ットワークCのサブネットアドレスをC、ルータC(4
C )の提供するアドレスを(C・1)、端末WS
(c)25cのアドレスを(C・2)として割り振る。
これらのIPアドレスは、32ビットで構成され、4つ
のオクテット(8ビット)をピリオドで区切って表記さ
れる。なお、IPヘッダの構成は図3と同様である。
【0105】ここで、上記サブネットワークA〜C内は
上述のようにイーサネットワークを利用しており、IP
アドレスからMACアドレスを知るプロトコルとしてA
RPを採用し、ルーティングプロトコルとしてRIPを
採用するものとする。RIP(Routing Information Pr
otocol) は、一つの自律システム内でルーティング情報
を変換するために使用されるIGP(Interior Gateway
Protocol)の一つであり、ルーティングメトリックとし
てホップ数を使用するものである。
【0106】続いて、図32に、第2実施例の動作シー
ケンスの説明図を示す。図32において、サブネットワ
ークAの携帯端末WS(a)32A がサブネットワーク
Bのルータ配下に移動するものとし、携帯端末WS
(a)は移動前に端末認証を登録すると共に、ルータB
配下に移動し、ルータBに移動したことを通知するIP
パケットを送出する。
【0107】ルータBは携帯端末WS(a)からのIP
パケットを受信して所定の処理後にルータAに送出す
る。ルータAはルータBからのIPパケットを受信して
所定の処理後にルータBに送出する。また、ルータBは
ルータAからのIPパケットを受信して所定の処理後に
携帯端末WS(a)に送出する。そして、携帯端末WS
(a)とルータA間で端末移動の認証完了となるまでI
Pパケットの送受を行う。
【0108】そこで、図33に移動端末の有するテーブ
ルの説明図を示すと共に、図34にルータの端末管理テ
ーブルの説明図を示す。また、図35に端末認証登録の
動作シーケンスの説明図を示す。これら図33〜図35
により図32の端末認証登録を説明する。
【0109】携帯端末WS(a)は、上述のようにルー
タA配下に収容され、ブロートキャストアドレス値Aが
登録されており、また、図33(A)に示すARPテー
ブル32bと、図33(B)に示すRIPテーブル32
cとを備えている。ARPテーブル32bはブロードキ
ャストのためのもので自己以外の端末WSのIPアドレ
ス及びMACアドレスが登録されている。
【0110】また、RIPテーブル32cはARPのル
ーティング制御を行うもので、ネットワークアドレスと
自己の属するルータA(A・1)のIPアドレスが登録
される。なお、上記と同様のARPテーブル及びRIP
テーブルは各ルータA〜C及び総ての端末WSが保有す
る。
【0111】一方、ルータA(41A )は、図34に示
す端末管理手段である端末管理テーブル41a1を備えて
おり、該端末管理テーブル41a1は配下の端末WSのI
Pアドレス、カレントルータアドレス、出方路、配下の
各端末WSに対応する暗証番号が登録される。この暗証
番号は予めルータAから与えられた後に変更できる機能
を有している。
【0112】なお、テーブル容量を小さくし、検索速度
を向上させるために、ルータ側に設けられたTCPに所
定のポートに端末移動のための暗証番号登録処理プロセ
スを割り当て、このプロセスでルータの端末管理テーブ
ルに申請のあった端末に関する移動認証の登録や削除を
行い、さらにルータが該端末管理テーブルにあるデータ
に一定のアクセスがない場合に当該データを削除するよ
うにしてもよい。
【0113】そこで、図35(A)に示すように、ま
ず、携帯端末WS(a)はルータAに端末移動認証プロ
セスの接続を通知し、ルータAからはIPアドレスの入
力を行うべき指示される。自己のアドレス(A・2)を
入力すると、暗証番号の入力指示に従って、暗証番号と
して「IDOU」を入力する。これにより、ルータAよ
り端末移動を認証した旨の通知を受ける。これにより、
図35(B)に示すように、ルータAの端末管理テーブ
ル41a1に暗証番号を「IDOU」とした携帯端末WS
(a)の端末認証登録が完了する。
【0114】ここで、図36に、端末認証登録の動作フ
ローチャートを示す。図36(A)は携帯端末WS
(a)の動作フローチャート、図36(B)はルータA
の動作フローチャートである。図36(A)において、
携帯端末WS(a)は、オリジナルネットワーク配下、
すなわち最初に接続されたサブネットワークAのルータ
Aの配下で収容された状態で(S131)、ルータAと
の間で上述のように端末認証登録処理を行い(S13
2)、登録完了後に切離しを行って(S133)、当該
ルータA配下において非収容の状態となる(S13
4)。
【0115】また、図36(B)において、ルータA
は、携帯端末WS(a)を配下に収容している状態で
(S141)、該WS(a)からの要求で当該WS
(a)との間で上述の端末認証登録処理を行い(S14
2)、登録完了後に当該WS(a)の非収容状態となる
(S143)。
【0116】続いて、図37に、移動端末の有するテー
ブルの説明図を示す。携帯端末WS(a)はルータAよ
り切離されてルータB配下に移動する際に、図37
(A),(B)に示すように、ARPテーブル32b及
びRIPテーブル32cを自アドレスのみを残して消去
すると共に、サブネットワークマスク値(ブロードキャ
ストアドレス値)AをルータB配下のサブネットワーク
マスク値Bに変更する。
【0117】そこで、図38に、テーブル更新の動作フ
ローチャートを示す。図38において、携帯端末WS
(a)がルータA配下で非収容状態となったときに(S
151)、自己のARPテーブル32bを図37(A)
のように更新して(S152)、RIPテーブル32c
を図37(B)のように更新し、移動先のルータB配下
のサブネットワークBに接続されて収容状態となる(S
154)。
【0118】続いて、図39に移動端末のアドレス変更
の説明図を示す。図39(A)〜(C)は図32の移動
した携帯端末(以下、移動端末とする)WS(a)がル
ータBに移動通知のIPパケットを送出した場合のもの
で、図39(A)は移動端末WS(a)のARPテーブ
ル32b、図39(B)はRIPテーブル41Ba、図3
9(C)はIPパケットの概略図である。
【0119】まず、ルータBにおいて、移動端末WS
(a)が移動してルータB配下に接続され、ルータBか
らネットワークアドレスBのブロードキャストによる図
39(B)に示すRIPテーブル41Baを受信する。該
WS(a)は送信相手のルータAのIPアドレス(A・
1)と、ルータBから受信したRIPテーブル41Ba
によりルータBのIPアドレス(B・1)を知ることに
なるが、ルータBのMACアドレスは不知であることか
ら、ARPテーブル32bにより取得する。
【0120】そして、取得したルータBのMACアドレ
スをARPテーブル32bに書き込む。以下、同様の処
理を行うことにより、当該端末WS(a)はルータB配
下に接続しても他のサブネットワークへIPパケットを
送出することが可能となる。IPパケットは、図39
(C)に示すように、例えばルータBに送出する場合に
は発信元アドレスを(A・2)、着信アドレスを(A・
1)、オプション部は無記載、データ部に「端末認証プ
ロセスLOGIN」が書き込まれる。
【0121】そこで、図40に、WS(a)のアドレス
変更の動作フローチャートを示す。図40において、移
動端末WS(a)が自己の配下に収容状態になると(S
161)、サブネットワークB配下にARPコマンドを
ブロードキャストし(次処理との処理手順を問わな
い)、該サブネットワークB配下の各端末WSからのA
RPコマンド応答を受信したときに自己のARPテーブ
ル32bを図39(A)のように更新する(S16
2)。
【0122】そして、ルータBから図39(B)に示す
ようなRIPテーブル41Baを受信すると、自己のRI
Pテーブル32cを同様に更新する(S163)。これ
により、ルータBを経由してルータAとの交信で端末移
動認証処理を行い(S164)、完了するとルータB配
下に収容された状態となる(S165)。
【0123】続いて、図41に、ルータBのIPパケッ
ト及び端末管理テーブルの説明図を示す。図41
(A),(B)は図32におけるルータBからルータA
に通信を行う場合を示している。ルータBは端末からの
IPパケットの発信元アドレスを監視しており移動端末
WS(a)より送出されるIPパケット(図39
(C))が自己の配下でないと判断し、これを契機に図
41(A)に示すルータBの端末管理テーブル41b1
当該WS(a)を登録する(下段)。この段階では、暗
証番号は登録されていない(図41参照)。
【0124】ルータBは図41(B)に示すように、当
該IPパケット(図39(C))の発信元アドレスを自
己のアドレスに書き換え、発信元アドレスに設定された
当該WS(a)のアドレスをオプション部に設定してル
ータAに発信する。そこで、図42に、端末からのIP
パケット発信による動作フローチャートを示す。図42
はルータBの処理を示したもので、まず自ネットワーク
配下よりIPパケットを受信すると(S172)、発信
アドレス値が他のネットワーク配下からのものか否かを
判断する(S173)。他のネットワーク配下からのも
のであるときには当該IPパケットの発信アドレス値を
オプション部に設定すると共に、自ルータ(ルータB)
のアドレス値(B・1)を発信アドレス部に設定し(S
174)、設定されていた発信元アドレスが端末管理テ
ーブル41b1に設定済か否かを判断する(S175)。
未設定の場合には、当該端末管理テーブル41 b1に設定
を行って更新する(S176)。
【0125】更新処理が完了し、又はS173で発信元
アドレス値が自ネットワークB配下の場合、又はS17
5で発信元アドレス値が設定済の場合には、着信先アド
レス値が当該端末管理テーブル41bに設定されている
か否かを判断し(S177)、設定されている場合には
着信先アドレス値をIPパケットのオプション部に設定
すると共に、該端末管理テーブル41b1から読み取った
カレントルータアドレス値を着信先アドレス部に設定す
る(S178)。
【0126】この設定後、又はS177で着信先アドレ
ス値が設定されていない場合にはIPパケットをルータ
Aに送出し(S179)、自ネットワークB配下からの
IPパケット監視状態となる(S180)。続いて、図
43に、IPパケット受信によるパケット決定の説明図
を示す。図43(A)はルータAのIPパケットの説明
図、図43(B)はルータBのIPパケットの説明図で
あり、図32のルータBからルータAへのIPパケット
受信及びルータAからルータBへのIPパケット受信を
示している。
【0127】図43(A)において、ルータAは、ルー
タBからのパケットを受け取ると、オプション部を見
て、本来自分のサブネットワークA配下にある端末から
であることと、着信先アドレスが自分宛であることから
判断して、自分宛のIPパケットと決定し、TCP部の
処理をした後に、発信元アドレスを(A・1)、着信先
アドレスを(B・1)として、図43(A)に示すIP
パケットをルータBに発信する。
【0128】また、図43(B)において、ルータB
は、ルータAからのパケットを受け取ると、オプション
部に設定されているアドレスで端末管理テーブルを検索
し、カレントルータアドレスが自分(ルータB)である
ことを確認すると、発信元アドレスを(A・1)、着信
先アドレスを(A・2)として、オプション部を削除し
て図43(B)に示すIPパケットを移動端末WS
(a)部に発信する。
【0129】そこで、図44に、各ルータのIPパケッ
ト受信による動作フローチャートを示す。図44は、例
えばルータA(ルータB,Cでもよい)の場合を示して
おり、まず他ネットワーク配下からのIPパケット監視
状態で(S181)、他ネットワーク配下からのIPパ
ケットを受信すると(S182)、着信先アドレスが自
分(ルータA)であるか否かを判断し(S183)、自
ネットワーク配下の端末WSであれば当該端末WSにI
Pパケットを転送する(S184)。
【0130】着信先アドレスが自分(ルータA)である
場合には、自ネットワークAより移動した移動端末WS
(a)に対する送信処理(図68で説明する)を行い
(S185)、IPパケットのオプション部に発信元ア
ドレス値が設定されているか否かを判断し(S18
6)、設定されている場合にはオプション部の発信元ア
ドレス値を発信元アドレス部に設定し、又はオプション
部の発信アドレス値を空(ルータBの場合)にする(S
187)。この処理の後、又はS186で発信元アドレ
ス値が設定されていない場合には端末認証プロセスか否
かをデータ部より判断し(S188)、端末認証プロセ
スであれば当該端末認証プロセス処理を行う(S18
9)。
【0131】この処理の後、又はS188で端末認証プ
ロセスでない場合には、IPパケットを移動端末WS
(a)(又は他ルータ)に転送し(S190)、他ネッ
トワーク配下からのIPパケット監視状態となる(S1
91)。続いて、図45に端末移動のシーケンスの説明
図を示すと共に、図46に端末移動確認のテーブルの説
明図を示す。この場合、図46(A)はルータAの端末
管理テーブル41a1を示し、図46(B)はルータAの
ルーティングテーブル41a2を示す。図45及び図46
は、図32の端末移動の認証完了となるまでのIPパケ
ットの更新を示している。
【0132】図45に示すように、まず移動端末WS
(a)はルータAに端末移動認証プロセスの接続を通知
し、ルータAからはIPアドレスの入力を行うべき指示
される。自己のアドレス(A・2)を入力すると、暗証
番号の入力指示に従って、暗証番号として「IDOU」
を入力する。そして、ルータAより端末移動を認証した
旨の通知を受ける。
【0133】これにより、図46(A)に示すようにル
ータAの端末管理テーブル41a1のカレントルータアド
レス(B・1)、出方路を「ルータB」に変更し、図4
6(B)に示すようにルーティングテーブル41a2のサ
ブネットワークAに対する出方路を端末管理テーブル参
照するもので、参照後該当なしなら自サブネットワーク
へと変更して携帯端末WS(a)の端末認証登録が完了
する。
【0134】なお、端末移動確認後は、着信先アドレス
が(A・2)のARPにはルータAが該当ルータAのM
ACアドレスを返送するようになる。そこで、図47
に、端末認証の動作フローチャートを示す。図47にお
いて、端末認証プロセス中状態(S201)、又は端末
認証プロセス待ち状態(S202)で、図45に示す暗
証番号確認処理を行い(S203)、暗証番号が確認で
きたか否かが判断される(S204)。
【0135】未確認ならばS201に戻り、確認済なら
ば図46(A)に示すように端末管理テーブル41a1
更新処理を行い(S205)、図46(B)に示すよう
にルーティングテーブル41a2の更新処理を行って(S
206)、端末認証プロセス待ち状態となる(S20
7)。
【0136】次に、図48に、移動端末からの通信シー
ケンスの説明図を示す。図48において、移動端末WS
(a)からは自己のARPテーブル32b及びRIPテ
ーブル32c(図33(A),(B))を確認し、ルー
タBにIPパケットを送出する。ルータBでは該WS
(a)からのIPパケットを受信し、上述のアドレス値
変更して当IPパケットをルータCに送出する。ルータ
CはルータBからのIPパケットを受信し、上述のアド
レス値変更して着信先である自ネットワークCの端末W
S(c)に送出する。端末WS(c)ではルータCから
のIPパケットを受信し、ルータCに返答する。
【0137】ルータCでは、端末WS(c)からのIP
パケットを受信し、上述のアドレス値変更してルータB
に送出する。ルータBはルータCからのIPパケットを
受信し、上述のアドレス値変更して移動端末WS(a)
に送出するものである。そこで、図49に、移動端末か
らのIPパケットの説明図を示す。図49は図48のル
ータBへのIPパケット送出の場合のIPパケットを示
しており、移動端末WS(a)は上記ARPテーブル3
2b及びRIPテーブル32cにより、サブネットワー
クCの端末WS(c)にIPパケットを送出する。その
ために、MACアドレスを21、IPアドレスを(C・
2)で送出するものである。
【0138】また、図50に、移動端末からの発信状態
のフローチャートを示す。図50において、移動端末W
S(a)は自分の収容されているネットワークをARP
テーブル32b及びRIP32cにより確認した後(S
211)、サブネットワークCの端末WS(c)にIP
パケットを発信し(S212)、当該WS(a)の移動
先ネットワークの収容が確定状態となる(S213)。
【0139】続いて、図51にアドレス書替えの説明図
を示すと共に、図52にルータCのテーブルの説明図を
示す。また図53に、送出されるIPパケットの説明図
を示す。図51〜図53は図48のルータB、ルータ
C、端末WS(c)間のIPパケットの交信を示したも
のである。
【0140】ルータBは受信したIPパケット着信先ア
ドレス(C・2)を確認して、自己のルーティングテー
ブル41b2からルータCに対して発信することを知ると
共に、移動端末WS(a)からのIPパケットの発信元
アドレスより該WS(a)からのIPパケットで本来自
己の配下でないものと判断する。これにより、ルータB
は端末管理テーブル41b1を検索して当該WS(a)が
登録されていることを確認すると、受信したIPパケッ
トの発信元アドレス値を図51(A)に示すように自己
(ルータB)のアドレス値(B・1)に書替えると共
に、発信元アドレス部に設定されていた当該WS(a)
のアドレス値をオプション部に設定してルータCに発信
する。
【0141】ルータCでは、ルータBからのIPパケッ
トを受信すると、オプション部より本来の発信元アドレ
ス値が移動端末WS(a)であるものと判断し、これに
よりルータCのルーティングテーブル41c2を図52
(A)に示すように出方路を変更すると共に、端末管理
テーブル41c1に図51(B)に示すように受信したI
Pパケットの発信元アドレス値をオプション部に設定し
てあった当該WS(a)のIPアドレス(A・2)に書
替えて端末WS(c)に発信する。
【0142】端末WS(a)では、ルータCからのIP
パケットを受信すると通常の処理を行い、移動端末WS
(a)に返答する場合には図53(A)に示すIPパケ
ット(着信先アドレスが(A・2))をルータCに送出
する。ルータCでは、端末WS(c)からのIPパケッ
トを受信すると、着信先アドレスからルーティングテー
ブル41c2を検索する。この場合、ルータCのルーティ
ングテーブル41c2は図52(A)のように変更されて
いることから、図52(B)に示す端末管理テーブル4
c1を参照して、ルータBに対して図53(B)に示す
ように着信先アドレスを(B・1)とし、オプション部
に着信先アドレスに設定されていた移動端末WS(a)
のIPアドレス(A・2)を設定してIPパケットをル
ータBに送出する。
【0143】ルータBでは、ルータCからのIPパケッ
トを受信すると、オプション部に設定されているで自己
の端末管理テーブル41b2を検索し、カレントルータア
ドレスが自己(ルータB)であることを確認すると、図
53(C)に示すように発信元アドレスを(C・2)、
着信先アドレスを(A・2)とし、オプション部を削除
してIPパケットを移動端末WS(a)に発信するもの
である。
【0144】続いて、図54に、移動端末への通信シー
ケンスの説明図を示す。また、図55に図54の通信状
態のIPパケットの説明図を示すと共に、図56にルー
タCのルーティングの説明図を示す。図54はサブネッ
トワークCのルータC配下の端末WS(c)から、移動
後にサブネットワークBのルータB配下の端末となった
移動端末WS(a)に通信する場合を示している。
【0145】図54において、まず端末WS(c)はル
ータCに図55(A)に示すIPパケットを送出し、ル
ータCは端末WS(c)よりIPパケットを受信する
と、自己(ルータC)の図56に示すルーティングテー
ブル41c2より本来移動端末WS(a)が接続している
ルータAに対して、図55(B)に示すIPパケットを
送出する。
【0146】ルータAはルータCからのIPパケットを
受信すると、着信先アドレスより、自己(ルータA)の
ルーティングテーブル41a2と端末管理テーブル41a1
(図46参照)とから移動端末WS(a)についてはル
ータBにルーティングすればよいことを確認し、IPパ
ケットを図55(C)に示すように着信先アドレスを
(B・1)に設定し、着信先アドレスに設定してあった
当該WS(a)のIPアドレス(A・2)をオプション
部に設定してルータBに転送する。ルータBはルータA
からのIPパケットを受信するとアドレス変更して移動
端末WS(a)に送出する。
【0147】移動端末WS(a)ではルータBからのI
Pパケットを受信し、ルータBに返答する場合にはIP
パケットを該ルータBに送出する。ルータBは該WS
(a)からのIPパケットを受信するとアドレス変更し
てルータCに送出する。ルータCはルータBよりIPパ
ケットを受信するとアドレス変更して端末WS(c)に
送出するものである。
【0148】なお、移動端末WS(a)から端末WS
(c)にIPパケットを返送する場合は図48のシーケ
ンスにより同様に行われる。そこで、図57に、図54
のルータAの動作フローチャートを示す。図57におい
て、ルータAは、他ネットワーク配下からのIPパケッ
ト監視状態で(S221)、他ネットワーク配下からの
IPパケットを受信すると(S22)、着信先アドレス
が自分(ルータA)か否かが判断され(S223)、自
分(ルータA)の場合には当該IPパケットの受信処理
を行う(S224)。自ネットワーク配下の場合には着
信先アドレス値が自己の端末管理テーブル41a1に設定
されているか否かが判断され(S225)、設定されて
いない場合には通常のIPパケット受信処理を行う(S
226)。
【0149】設定されている場合には、IPパケットの
発信アドレス値をオプション部に設定すると共に、端末
管理テーブルから読み取ったカレントルータアドレス値
を着信先アドレス部に設定する(S227)。そして、
IPパケット発信処理をルータBに行って(S22
8)、他ネットワーク配下からのIPパケット監視状態
となる(S229)。
【0150】次に、図58に、第2実施例の他の実施例
の構成図を示す。図58(A)はIPネットワーク21
B の全体構成図、図58(B)は主要部分のアドレスの
説明図である。図58(A)に示すIPネットワーク2
B は、図31のIPネットワーク21A にサブネット
ワーク22D が接続されたもので、他の構成は図31と
同様である。サブネットワーク22D は、ルータ41D
(ルータD)配下に端末25D (WS(d))が接続さ
れる。この場合、サブネットワークDのネットワークア
ドレスをD、ルータDのIPアドレスを(D・1)、端
末WS(d)のIPアドレスを(D・2)とする。他の
アドレスは図31と同様である。
【0151】そこで、図59に、図58の通信のシーケ
ンスの説明図を示す。図59はルータA配下からルータ
B配下に移動した携帯端末WS(a)が、ルータC配下
からルータD配下に移動した端末WS(c)に通信を行
う場合を示している。詳細は図60以降で説明する。
【0152】図59において、まずルータDは自己の各
テーブル(端末管理テーブル41d1及びルーティングテ
ーブル41d2)を確認する。携帯端末WS(a)はルー
タBにIPパケットを送出する。ルータBは該WS
(a)からのIPパケットを受信し、アドレス変更して
ルータCに送出する。ルータCはルータBからのIPパ
ケットを受信し、アドレス変更してルータDに転送す
る。
【0153】ルータDはルータCからのIPパケットを
受信して端末WS(c)に送出する。端末WS(c)は
ルータDからIPパケットを受信してルータDに返答す
る。ルータDは端末WS(c)からのIPパケットを受
信し、アドレス変更してルータBに送出する。ルータB
はルータDからのIPパケットを受信して携帯端末WS
(a)に送出する。
【0154】ここで、図60に、図59におけるルータ
C及びルータDのテーブルの説明図を示す。図60
(A)はルータDの有する端末管理テーブル41d1であ
り、図60(B)はルータCの有する端末管理テーブル
41c1であり、図60(C)はルータCの有するルーテ
ィングテーブル41c2である。なお、ルータAは図46
(A),(B)に示す端末管理テーブル41a1、ルーテ
ィングテーブル41a2を有し、ルータBの図41(A)
に示す端末管理テーブル41b1を有している。図59に
示すようにルータDは備える図60(A)に示す端末管
理テーブル41d1等を確認する。
【0155】また、図61に、図59のルータB及びル
ータDに送出されるIPパケットの説明図を示す。図5
9と適応させると、携帯端末WS(a)は図61(A)
に示すIPパケットをルータBに送出する。ルータBは
図61(A)のIPパケットのオプション部に、図61
(B)に示すように携帯端末WS(a)のアドレス(A
・2)を設定してルータCに送出される。
【0156】ルータCはルータBからのIPパケットを
受信すると着信先アドレスより図60(B),(C)の
自己のルーティングテーブル41c2と端末管理テーブル
41 c1から、端末WS(c)に着信させるためにはルー
タDにルーティングすればよいことを確認する。そし
て、図61(C)に示すようにIPパケットの着信先ア
ドレスに(D・1)を設定すると共に、着信先アドレス
に設定してあった端末WS(c)のアドレス(C・2)
オプション部に追加設定してルータDに送出する。(動
作フローチャートは図57(ルータAをルータCに置き
替える)と同様である)。
【0157】続いて、図62に、図59におけるルータ
Dのテーブルの説明図を示すと共に、図63に図59の
WS(c)及びルータBに送出されるIPパケットの説
明図を示す。また、図64に、図59のルータBにおけ
るテーブル及びIPパケットの説明図を示す。
【0158】ルータCよりルータDにIPパケットが送
出されると、ルータDはオプション部より本来の発信元
アドレスが携帯端末WS(a)であり、本来の着信先ア
ドレスが端末WS(c)であると判断する。これによ
り、ルータDの端末管理テーブル41d1はルーティング
テーブル41 d2を図62(A),(B)のように変更す
る。また、IPパケットの発信元アドレスと着信先アド
レスを(A・2),(C・2)に変更して端末WS
(c)に送出する。
【0159】端末WS(c)は、ルータDからのIPパ
ケットを受信すると、通常の処理を行い、携帯端末WS
(a)に返答する場合には、図63(A)に示すIPパ
ケットをルータDに送出する。ルータDは端末WS
(c)からのIPパケットを受信すると、発信元アドレ
スより当該IPパケットの発信元が本来自分の配下にな
いと判断する。
【0160】これにより、ルータDの端末管理テーブル
41d1を検索し、端末WS(c)が登録されていること
を確認すると共に、当該IPパケットの発信元アドレス
を、図63(B)に示すように自己(ルータD)のアド
レスに書替え、発信元アドレスに設定されていた端末W
S(c)のアドレス(C・2)をオプション部に設定す
る。
【0161】また、着信先アドレスからルーティングテ
ーブル41d2を検索するが、該ルーティングテーブル4
d2が変更されていることから端末管理テーブル41d1
を参照して、図63(B)に示すように、ルータBを着
信先アドレス部を(B・1)とし、オプション部に着信
先アドレスで設定されていた携帯端末WS(a)のIP
アドレス(A・2)を設定してルータBに送る。
【0162】ルータBは、ルータDからのIPパケット
を受信するとオプション部の後部に設定されているアド
レスで、端末管理テーブル41b1を検索し、カレントル
ータアドレスが自分(ルータB)であることを確認する
と着信先アドレスを(A・2)とする。また、オプショ
ン部の前部に設定されているアドレスより、本来の発信
元アドレスが(C・2)であると判断する。
【0163】これにより、図64(A)に示すようにル
ータBのルーティングテーブル41 b2を変更し、端末管
理テーブル41b1を図64(B)に示すように端末WS
(c)(C・2)を登録する。また、図64(C)に示
すように、IPパケットの発信元アドレスを(C・
2)、着信先アドレスを(A・2)に変更設定して携帯
端末WS(a)に発信するものである。
【0164】次に、図65に端末の移動先からの移動の
シーケンスの説明図を示す。図65はルータA配下から
ルータB配下に移動した携帯端末WS(a)が、さらに
ルータD配下に移動した場合を示している。なお、ルー
タA配下に戻る場合も同様である。図65において、携
帯端末WS(a)はルータAとの間で端末登録を行う。
ルータAはルータBにIPパケットを送出し、ルータB
はルータAからのIPパケットを受信し、該ルータAに
返答を行う。
【0165】ここで、図66に、図65の端末移動確認
の説明図を示す。図66(A)において、まず携帯端末
WS(a)はルータAに端末移動認証プロセスの接続を
通知し、ルータAからはIPアドレスの入力を行うべき
指示される。自己のアドレス(A・2)を入力すると、
暗証番号の入力指示に従って、暗証番号として「IDO
U」を入力する。これにより、ルータAより端末移動を
認証した旨の通知を受ける。これにより、図66(B)
に示すように、ルータAの端末管理テーブル41a1に暗
証番号を「IDOU」とした携帯端末WS(a)の端末
認証登録が完了する。
【0166】続いて、図67に、図65の移動における
テーブル及びIPパケットの説明図を示す。図67
(A)はルータAからルータBに送出されるIPパケッ
トを示しており、図67(B)はルータBの端末管理テ
ーブル41b1を示している。ルータAは携帯端末WS
(a)の端末登録が行われると、ルータAの端末管理テ
ーブル41a1より該WS(a)がルータD配下に移動す
る前にルータB配下に接続されていたことを知ることが
でき、これによりルータBに図67(A)に示すIPパ
ケットをルータBに送出する。このIPパケットのデー
タ部には「WS(a)の項削除」のメッセージが記載さ
れる。
【0167】そして、ルータBでは、ルータAからの上
記IPパケットを受信して、自己の端末管理テーブル4
b1から、図67(B)に示すように携帯端末WS
(a)に関する項を削除するものである。なお、ルータ
BがWS(a)の項削除メッセージが届いたことを確認
するメッセージをルータAに返答するシーケンスを入れ
てもよい。この場合、メッセージが届かなくても、一定
時間経つと、ルータBの端末管理テーブル41b1のWS
(a)の項が利用されなければ、自動的に削除される。
【0168】次に、図68に、移動用自ネットワーク配
下の発信処理のフローチャートを示す。図68におい
て、所定のルータが移動用の自ネットワーク配下からの
発信処理待ち状態で(S231)、受信したIPパケッ
トのオプション部のアドレス値が自ネットワーク配下の
ものか否かを判断し(S232)、他ネットワーク配下
のときには設定されていた発信元アドレスが自己の端末
管理テーブルに設定済か否かが判断される(S23
3)。
【0169】未設定のときには端末管理テーブルの更新
処理(例えば図52(B))を行い(S234)、ルー
ティングテーブルの更新処理(例えば図56)を行う
(S235)。これらの更新処理の後、又はS233で
設定済の場合にはIPパケットのオプション部の着信先
アドレス値を着信先アドレス部に設定し、又はオプショ
ン部の着信先アドレス部を空にする(S236)。
【0170】一方、S232においてオプション部のア
ドレス値が自ネットワーク配下のときには端末認証プロ
セスか否かの判断を行う(S237)。端末認証プロセ
ス以外のプロセスの場合には、上述のS233に移行す
る。また、端末認証プロセスのときにはIPパケットの
発信元アドレス値を着信アドレス部に設定し、オプショ
ン部の発信元アドレス値を着信先アドレス部に設定する
と共に、着信先アドレス値を発信元アドレス部に設定す
る(S238)。
【0171】そして、上記S236,S238によるI
Pパケットの変更処理の後に移動用の自ネットワーク配
下からの発信処理待ち状態となるものである(S23
9)。このように第2実施例においても、各ルータによ
りMACアドレスで宛先指定してブロードキャストを行
い、IPアドレスからMACアドレスを認知させること
により、異なるサブネットワークに携帯端末を移動させ
ても、移動前のIPアドレスで使用することができる。
この場合においても、移動端末が移動前の端末と同一で
あることを確認することにより、不正なネットワーク使
用を防止することができるものである。
【0172】
【発明の効果】以上のように請求項1又は7の発明によ
れば、サブネットワークに接続された移動可能端末が他
のネットワークに移動した場合、各ネットワークの制御
端末が移動可能端末に関するネットワーク間の関係情報
を保持することにより、移動した移動可能端末の移動前
のアドレスのままで制御端末を介して通信が可能とな
り、アドレス変更せずに移動した端末を使用させること
ができる。
【0173】請求項2,3,9又は10の発明によれ
ば、少なくとも移動した移動可能端末を対象とする通信
が、使用される通信情報領域に記録される少なくとも発
信元情報、送信先情報とオプション領域内の移動可能端
末の情報に基づいて行わせることにより、移動した移動
可能端末を確認することができる。
【0174】請求項4乃至6の発明によれば、移動可能
端末が移動前後の情報を記録する接続先管理手段を備
え、各制御端末が移動前後の移動可能端末の情報を記録
する端末管理手段を備えることにより、移動した移動可
能端末への通信を行うことができる。
【0175】請求項8の発明によれば、まず接続先管理
手段に移動前の制御端末の情報を登録すると共に、端末
管理手段に移動可能端末の情報及び切離し情報を登録
し、移動可能端末の移動したネットワーク上の制御端末
が接続通知に応じて端末管理手段を作成し、上記接続先
管理手段に移動先の制御端末の情報を登録させて移動可
能端末を通信可能状態とすることにより、移動可能端末
の移動前のアドレスのままで他のネットワークに移動し
ても使用させることができる。
【0176】請求項11乃至13の発明によれば、移動
した移動可能端末からの通信では発信元情報より属する
制御端末の確認が行われると共にオプション領域の情報
より当該移動可能端末を確認し、また移動可能端末への
通信では制御端末が通信情報より移動可能端末の属する
ことを端末管理手段より確認し、さらに移動先ネットワ
ークからの切離しでは属する制御端末の端末管理手段か
らの移動可能端末の情報を削除すると共に移動先の制御
端末の端末管理手段及び移動可能端末の接続先管理手段
の情報内容を変更することにより、移動した移動可能端
末を対象とする通信が移動前のアドレスのままで可能に
なると共に、さらなる移動を行うことができる。
【0177】請求項14,15,25又は26の発明に
よれば、経路決定手段が端末管理手段及び経路管理手段
を備えて、異なるネットワークに移動した移動可能端末
のネットワーク間の関係情報を保持して該移動可能端末
に対する通信を移動前のアドレスで制御することによ
り、経路決定手段の保持する上記関係情報で移動可能端
末に対する通信情報が属する経路決定手段に転送され、
移動した移動可能端末への通信を行うことができる。
【0178】請求項16乃至18の発明によれば、少な
くとも移動した移動可能端末を対象とする通信が、使用
される通信情報領域に記録される少なくとも発信元情
報、送信先情報とオプション領域内の移動可能端末の書
替え自在の情報に基づいて行わせることにより、移動し
た移動可能端末を確認することができる。
【0179】請求項19又は20の発明によれば、移動
可能端末が移動する際に移動前後のネットワークの経路
決定手段に接続関係を通知し、該経路決定手段が本来属
すべきネットワークの接続の確認を適宜行って自己の所
定の管理手段に登録することにより、端末移動の認証が
行われて、移動した移動可能端末に移動前のアドレスで
通信を行うことができる。
【0180】請求項21又は22の発明によれば、通信
情報を受信した経路決定手段が移動可能端末の現在属す
る経路決定手段の情報を着信先情報領域に設定し、オプ
ション領域に移動可能端末の情報を設定し、適宜発信元
に移動可能端末の情報を通知することにより、所定端末
からの移動した移動可能端末への通信を移動前のアドレ
スで通信を行うことができる。
【0181】請求項23の発明によれば、経路決定手段
が受信した通信情報をオプション領域の解析不可の端末
に送出する際に、通信情報の発信元情報領域に発信元の
情報を設定してオプション領域の内容を削除することに
より、何れの端末であっても移動した移動可能端末に移
動前のアドレスで通信を行うことができる。
【0182】請求項24の発明によれば、移動した移動
可能端末からの通信情報に基づいて経路決定手段の管理
手段に該移動可能端末のネットワークへの接続情報を登
録させることにより、経路決定手段から移動した移動可
能端末への通信情報の転送が行われ、移動前のアドレス
で通信を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の第1実施例の構成図である。
【図3】IPヘッダの一モデルの説明図である。
【図4】図2の動作シーケンスの説明図である。
【図5】図4における移動端末の登録の説明図である。
【図6】サーバAの端末初期管理テーブルの説明図であ
る。
【図7】図6におけるサーバAの動作フローチャートで
ある。
【図8】移動端末の接続先管理テーブルの説明図であ
る。
【図9】図8における初期登録の動作フローチャートで
ある。
【図10】図2の切離しの説明図である。
【図11】切離し後の端末初期管理テーブルの説明図で
ある。
【図12】図10の切離しの動作フローチャートであ
る。
【図13】図2の接続通知の説明図である。
【図14】図13の接続通知の概略図である。
【図15】図13の接続通知の動作フローチャートであ
る。
【図16】図2の移動確認の説明図である。
【図17】移動確認の動作説明図である。
【図18】移動端末に対する登録の説明図である。
【図19】移動端末からの通信の動作シーケンスの説明
図である。
【図20】図19のIPパケットの説明図である。
【図21】図19の動作フローチャートである。
【図22】移動端末への通信の動作シーケンスの説明図
である。
【図23】図22のIPパケットの説明図である。
【図24】図22の動作フローチャートである。
【図25】移動端末へのIPパケットの異なるサブネッ
トワークに転送した場合の説明図である。
【図26】図25の目的端末の移動通知の動作フローチ
ャートである。
【図27】移動端末の移動先からの切離しの動作シーケ
ンスの説明図である。
【図28】図27の切離し動作の説明図である。
【図29】図28の切離しによるテーブル書替えの説明
図である。
【図30】図27の切離しの動作フローチャートであ
る。
【図31】本発明の第2実施例の構成図である。
【図32】第2実施例の動作シーケンスの説明図であ
る。
【図33】移動端末の有するテーブルの説明図である。
【図34】ルータの端末管理テーブルの説明図である。
【図35】端末認証登録の動作シーケンスの説明図であ
る。
【図36】端末認証登録の動作フローチャートである。
【図37】移動端末の有するテーブルの説明図である。
【図38】テーブル更新の動作フローチャートである。
【図39】移動端末のアドレス変更の説明図である。
【図40】WS(a)のアドレス変更の動作フローチャ
ートである。
【図41】ルータBのIPパケット及び端末管理テーブ
ルの説明図である。
【図42】端末からのIPパケット発信による動作フロ
ーチャートである。
【図43】IPパケット受信によるパケット決定の説明
図である。
【図44】各ルータのIPパケット受信による動作フロ
ーチャートである。
【図45】端末移動の確認のシーケンスの説明図であ
る。
【図46】端末移動確認のテーブルの説明図である。
【図47】端末認証の動作フローチャートである。
【図48】移動端末からの通信のシーケンスの説明図で
ある。
【図49】移動端末からのIPパケットの説明図であ
る。
【図50】移動端末からの発信状態のフローチャートで
ある。
【図51】アドレス書替えの説明図である。
【図52】ルータCのテーブルの説明図である。
【図53】送出されるIPパケットの説明図である。
【図54】移動端末への通信のシーケンスの説明図であ
る。
【図55】図54の通信状態のIPパケットの説明図で
ある。
【図56】ルータCのルーティングテーブルの説明図で
ある。
【図57】図54のルータAの動作フローチャートであ
る。
【図58】第2実施例の他の実施例の構成図である。
【図59】図58の通信のシーケンスの説明図である。
【図60】図59におけるルータC及びルータDのテー
ブルの説明図である。
【図61】図59のルータB及びルータDに送出される
IPパケットの説明図である。
【図62】図59におけるルータDのテーブルの説明図
である。
【図63】図59のWS(c)及びルータBに送出され
るIPパケットの説明図である。
【図64】図59のルータBにおけるテーブル及びIP
パケットの説明図である。
【図65】端末の移動先からの移動のシーケンスの説明
図である。
【図66】図65の端末移動確認の説明図である。
【図67】図65の移動におけるテーブル及びIPパケ
ットの説明図である。
【図68】移動用自ネットワーク配下の発信処理のフロ
ーチャートである。
【図69】従来のTCP/IP通信のネットワークの構
成図である。
【符号の説明】 21,21A ,21B IPネットワーク 22A 〜22D サブネットワーク 23 回線 24A 〜24C ,41A 〜41D ルータ 25A 〜25D ,42A ,42B 端末 26A ,26B 制御端末(サーバ) 26a 端末初期管理テーブル 26b 端末管理テーブル 31A 〜31D エリアネットワーク 32A 携帯端末 32a 接続先管理テーブル 32b ARPテーブル 32c RIPテーブル
フロントページの続き (72)発明者 印牧 秀育 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 富士通ネットワークエンジニアリング株 式会社内 (72)発明者 村上 勝 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 富士通ネットワークエンジニアリング株 式会社内

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のネットワークがそれぞれ設けられ
    る経路決定手段により通信媒体を介在させて構成され、
    それぞれの前記ネットワークに所定数の端末が接続され
    る通信システムにおいて、 前記複数のネットワークの何れかに接続されるものであ
    って、アドレスの異なるネットワーク間で移動自在な移
    動可能端末と、 所定の前記ネットワークに設けられ、前記移動可能端末
    が移動する前記ネットワーク間の関係情報を保持して、
    移動した前記移動可能端末に対する通信を移動前のアド
    レスで制御する制御端末と、 を有することを特徴とする通信システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の少なくとも移動可能端末
    を対象とする通信を行う際に、前記端末、移動可能端
    末、制御端末で使用される通信情報領域内の所定領域
    に、移動した前記移動可能端末の情報が記録されてなる
    ことを特徴とする通信システム。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の通信情報領域には、少な
    くとも発信元情報及び送信先情報の領域と、前記移動可
    能端末の情報が記録されるオプション領域とを有するこ
    とを特徴とする通信システム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の移動可能端末は、少なく
    とも移動前後にそれぞれ属する前記制御端末の情報が書
    き替え自在に登録される接続先管理手段を備えてなるこ
    とを特徴とする通信システム。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の制御端末は、少なくとも
    前記移動可能端末の情報が書き替え自在に登録される端
    末管理手段を備えてなることを特徴とする通信システ
    ム。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の端末管理手段は、前記移
    動可能端末の所定の前記ネットワークへの接続状態の情
    報が登録される領域を有することを特徴とする通信シス
    テム。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れか一項において、前
    記制御端末の処理を、制御端末に代えて前記経路決定手
    段に具備させることを特徴とする通信システム。
  8. 【請求項8】 所定数の端末が接続されると共に、経路
    決定手段を備えたネットワークが通信媒体を介在させて
    複数接続されて通信システムが構成され、前記ネットワ
    ーク間で移動自在な移動可能端末が接続先管理手段を備
    えて所定のネットワークに接続され、他のネットワーク
    に移動した前記移動可能端末に対する通信を移動前のア
    ドレスで通信制御する制御端末が該移動可能端末の移動
    するネットワーク間の関係情報を保持する端末管理手段
    を備えて所定のネットワークに接続される通信方式であ
    って、 前記移動可能端末の接続先管理手段及び前記制御端末の
    端末管理手段に、それぞれ属する前記制御端末及び移動
    可能端末の情報を登録させるステップと、 前記移動可能端末の属する前記制御端末への当該ネット
    ワークからの切離し要求に応じて、当該制御端末の前記
    端末管理手段に切離し情報を登録するステップと、 他のネットワークに移動した前記移動可能端末が、新た
    に属する制御端末に接続通知を行うステップと、 前記移動可能端末の新たに属する制御端末が、該移動可
    能端末を管理する端末管理手段を作成するステップと、 移動した前記移動可能端末の接続先管理手段に新たに属
    する制御端末の情報を登録して通信可能状態とするステ
    ップと、 を含むことを特徴とする通信方式。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の少なくとも移動可能端末
    を対象とする通信を行う際に、前記端末、移動可能端
    末、制御端末で使用される通信情報領域内の所定領域
    に、移動した前記移動可能端末の情報が記録されること
    を特徴とする通信方式。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の通信情報領域には、少
    なくとも発信元情報及び送信先情報の領域とオプション
    領域とを有して、該オプション領域に前記移動可能端末
    の情報が記録されることを特徴とする通信方式。
  11. 【請求項11】 請求項8〜10の何れか一項におい
    て、移動した移動可能端末からの通信の際、通信先の前
    記端末が前記通信情報領域の発信元情報より前記制御端
    末を確認し、前記オプション領域の情報より該制御端末
    に属する発信元の前記移動可能端末を確認することを特
    徴とする通信方式。
  12. 【請求項12】 請求項8〜10の何れか一項におい
    て、移動した移動可能端末への通信の際、該移動可能端
    末の属する制御端末が、通信情報より当該移動可能端末
    が属することを前記端末管理手段より確認した後に該移
    動可能端末に転送することを特徴とする通信方式。
  13. 【請求項13】 請求項8〜10の何れか一項におい
    て、前記移動可能端末の移動したネットワークより切離
    しする際に、当該移動可能端末の属する前記制御端末の
    端末管理手段より当該移動可能端末の情報を削除し、当
    該移動可能端末の接続先管理手段の当該制御端末の情報
    を変更し、新たな移動先ネットワークの制御端末の有す
    る端末管理手段における当該移動可能端末に関する情報
    を変更することを特徴とする通信方式。
  14. 【請求項14】 複数のネットワークがそれぞれ設けら
    れる経路決定手段により通信媒体を介在させて構成さ
    れ、それぞれの前記ネットワークに所定数の端末が接続
    される通信システムにおいて、 前記複数のネットワークの何れかにアドレスの異なるネ
    ットワーク間で移動自在な移動可能端末が接続され、 前記経路決定手段が、前記移動可動端末が移動する前記
    ネットワーク間の関係情報を保持して、移動した前記移
    動可能端末に対する通信を移動前のアドレスで制御する
    ことを特徴とする通信システム。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の経路決定手段は、前
    記移動可能端末を含む配下の端末のデータ発信情報を書
    替え自在に管理する端末管理手段と、該配下の端末のデ
    ータ発信経路を書替え自在に管理する経路管理手段とを
    備えることを特徴とする通信システム。
  16. 【請求項16】 請求項14又は15記載の少なくとも
    移動可能端末を対象とする通信を行う際に、前記端末、
    移動可能端末で使用される通信情報領域内の所定領域
    に、移動した前記移動可能端末の情報が記録されてなる
    ことを特徴とする通信システム。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の通信情報領域には、
    少なくとも、発信元情報及び送信先情報の領域と、前記
    移動可能端末によるデータ転送の経路の情報が記録され
    るオプション領域とを有することを特徴とする通信シス
    テム。
  18. 【請求項18】 請求項16記載の通信情報領域の各領
    域内の内容が前記経路決定手段により変更自在とされる
    ことを特徴とする通信システム。
  19. 【請求項19】 所定数の端末が接続されると共に、経
    路決定手段を備えたネットワークが通信媒体を介在させ
    て複数接続されて通信システムが構成され、前記ネット
    ワーク間で移動自在な移動可能端末が所定のネットワー
    クに接続され、他のネットワークに移動した前記移動可
    能端末に対する通信を前記経路決定手段が移動前のアド
    レスで通信制御する通信方式であって、 前記移動可能端末が異なるネットワークに移動する際
    に、該移動可能端末より接続関係を有する所定のネット
    ワークの前記経路決定手段に通知するステップと、 前記経路決定手段が前記移動可能端末より前記通知を受
    信し、該移動可能端末に関する情報を自己の備える所定
    の管理手段に書替え自在に登録するステップと、 を含むことを特徴とする通信方式。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の登録時に、前記経路
    決定手段が前記移動可能端末の本来属すべき前記ネット
    ワークに属していたことを確認することを特徴とする通
    信方式。
  21. 【請求項21】 請求項19において、移動した前記移
    動可能端末に対して通信を行う際に、少なくとも発信元
    情報領域、着信先情報領域、及びオプション領域を含む
    通信情報を使用し、該通信情報を受信した前記経路決定
    手段が、前記移動可能端末の現在属する経路決定手段の
    情報を前記着信先情報領域に設定し、前記オプション領
    域に該移動可能端末の情報を設定することを特徴とする
    通信方式。
  22. 【請求項22】 請求項19において、移動した前記移
    動可能端末に対して通信を行う際、通信情報が移動前の
    該移動可能端末の属する前記経路決定手段に送出された
    場合に、該通信情報を受信した該経路決定手段が発信元
    の経路決定手段に移動後の該移動可能端末の情報を通知
    することを特徴とする通信方式。
  23. 【請求項23】 請求項19又は21において、前記経
    路決定手段が自ネットワーク以外のネットワークからの
    通信情報を受信した場合の前記オプション領域の解析不
    可の前記端末に送出する際に前記通信情報の発信元情報
    領域に前記通信情報の発信元の情報を設定し、前記オプ
    ション領域の内容を削除することを特徴とする通信方
    式。
  24. 【請求項24】 請求項19〜23の何れか一項におい
    て、他のネットワークに移動した前記移動端末からの通
    信情報を受信した前記経路決定手段は、該移動可能端末
    の所定のネットワークへの接続情報を自己の備える管理
    手段に登録することを特徴とする通信方式。
  25. 【請求項25】 請求項1〜6、及び14〜18の何れ
    か一項において、前記制御端末が前記経路決定手段によ
    り制御されてなることを特徴とする通信システム。
  26. 【請求項26】 請求項7〜13、及び19〜24の何
    れか一項において、前記制御端末が前記経路決定手段に
    より制御されることを特徴とする通信方式。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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