JPH08329593A - 磁気記録再生装置及び同装置における放電スパーク防止方法 - Google Patents

磁気記録再生装置及び同装置における放電スパーク防止方法

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JPH08329593A
JPH08329593A JP13046295A JP13046295A JPH08329593A JP H08329593 A JPH08329593 A JP H08329593A JP 13046295 A JP13046295 A JP 13046295A JP 13046295 A JP13046295 A JP 13046295A JP H08329593 A JPH08329593 A JP H08329593A
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JP
Japan
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magnetic
magnetic recording
magnetic head
conversion element
electromagnetic conversion
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Application number
JP13046295A
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English (en)
Inventor
Sayuri Shimura
さゆり 志村
Mikiaki Genba
幹朗 玄場
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Toshiba Corp
Toshiba Computer Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Computer Engineering Corp
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Publication date
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】磁気記録媒体と磁気ヘッドとの間に放電スパー
クが発生するのを抑えて、電磁変換素子等が破壊される
のを防止する。 【構成】電磁変換素子12bを内蔵する磁気ヘッド12
を備えた磁気ディスク装置に、電磁変換素子12bから
伸びる2極の信号線12c,12dに接続される切換接
続回路20を設け、磁気ディスク装置での予め定められ
た状態または制御タイミングの都度、信号線12c,1
2dを装置のGNDに抵抗20a,20bを介して切り
換え接続する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体と磁気ヘ
ッドとの間に放電スパークが発生するのを抑止するのに
好適な磁気記録再生装置及び同装置における放電スパー
ク防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、磁気記録再生装置における磁気
記録媒体と磁気ヘッドの関係、例えば磁気ディスク装置
における磁気ディスクと磁気ヘッドの関係は図3に示す
ようになっている。
【0003】図3において、データを磁気パターンで記
録・保持する円板状の磁気ディスク11は、スピンドル
モータ(図示せず)で支持され、回転する。磁気ヘッド
12は、ロータリアクチュエータ13に保持されて、磁
気ディスク11の半径方向に移動する。磁気ヘッド12
は、磁気ディスク11の面上に置かれており、当該ディ
スク11が回転停止状態にある間は、同図(b)に示す
ようにディスク11の面に接触している。一方、磁気デ
ィスク11が回転すると、磁気ヘッド12は空気軸受け
によって、同図(c)に示すように、ディスク11との
相対速度により微小間隙を保って当該ディスク11上を
浮上する。
【0004】磁気ヘッド12には、読み込み専用ヘッド
の例では、図4に示すように磁気ヘッドコア12aが設
けられ、磁気ディスク11に記録された磁性パターンか
らの磁束を導くようになっている。この磁気ヘッドコア
12aに導かれた磁束は、例えば当該コア12aに巻か
れた巻線コイルからなる電磁変換素子12bにより再生
信号に変換される。なお、この電磁変換素子12bに
は、磁気ヘッドの種類により、上記の巻線コイルの他
に、渦巻状の金属薄膜パターン、或いは磁気抵抗効果素
子が用いられることもある。
【0005】図5は上記の磁気ヘッド11を備えた従来
の磁気ディスク装置における磁気ヘッド周辺の構成を示
す。図5において、磁気ヘッド12の電磁変換素子12
bにより変換出力される再生信号は、ダンピング抵抗1
4でその周波数応答特性が調整され、更にアンプ回路1
5で増幅されて、後段のリード回路(図示せず)に送ら
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、図3
中の磁気ディスク11は、スピンドルモータで支持さ
れ、回転する。この磁気ディスク11は、回転停止状態
にある場合には、スピンドルモータの軸受けベアリング
を介してある程度の抵抗を通して接地しているが、回転
中には、軸受けベアリングが浮遊して大地とはほぼ絶縁
状態にある。
【0007】さて、磁気ディスク11の回転時には、デ
ィスク面に多くの空気摩擦が発生して、当該ディスク1
1には静電気が蓄積されていく。一方、磁気ヘッド12
は、磁気ディスク11が回転すると、微小間隙を保って
当該ディスク12上を浮上することから、当該ヘッド1
2の磁気ヘッドコア12aも、磁気ディスク11との接
触状態を離れて、当該ディスク11との間である一定の
間隔を保つ。
【0008】このように、磁気ディスク11の回転時に
は、当該ディスク11と磁気ヘッド12の磁気ヘッドコ
ア12aとが非接触状態を保つことと、磁気ディスク1
1が大地とはほぼ絶縁状態にあって、当該ディスク11
に静電気が蓄積されていくことにより、磁気ディスク1
1と磁気ヘッドコア12aとの電位差が拡大していく。
【0009】もし、磁気ディスク11と磁気ヘッドコア
12aとの電位差があるレベルを超えた場合、或いは磁
気ディスク11と磁気ヘッドコア12aとの間隔が変動
して狭くなった場合、磁気ディスク11から磁気ヘッド
コア12aに放電スパークが発生する。この場合、磁気
ヘッドコア12a及び電磁変換素子12bが放電スパー
クによる直接破壊を受ける他、電圧衝撃による静電破壊
や、温度膨脹による応力破壊を受ける虞があった。
【0010】このように従来の磁気ディスク装置では、
磁気ディスクと磁気ヘッドコアとの間に発生する放電ス
パークにより、磁気ヘッドコア及び電磁変換素子(を備
えた磁気ヘッド)に重大な破損を与える虞があるという
問題があった。特に、高記録密度化を図る磁気ディスク
装置では、磁気ディスクと磁気ヘッド(の磁気ヘッドコ
ア)との間隔を狭くする必要があるため、この問題は一
層顕著になる。また、このような問題は、磁気ディスク
装置以外の磁気記録再生装置、例えば磁気テープ装置、
磁気カード装置、フロッピーディスク装置及び光磁気デ
ィスク装置にも共通であった。
【0011】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
でその目的は、磁気記録媒体と磁気ヘッドとの間に放電
スパークが発生するのを抑え、磁気ヘッドコア及び電磁
変換素子(を備えた磁気ヘッド)が破壊されるのを防止
できる磁気記録再生装置及び同装置における放電スパー
ク防止方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の観点に係
る構成は、電磁変換素子を内蔵し、磁気記録媒体に対す
る書き込み、読み込み、または読み書きに用いられる磁
気ヘッドを備えた磁気記録再生装置において、上記磁変
換素子から伸びる2極の信号線の少なくとも一方を磁気
記録再生装置の所定の電位部分に直接にもしくは抵抗を
介して切り換え接続するための切換接続回路を備えたこ
とを特徴とするものである。
【0013】本発明の第2の観点に係る構成は、電磁変
換素子を内蔵し、磁気記録媒体に対する書き込み、読み
込み、または読み書きに用いられる磁気ヘッドを備えた
磁気記録再生装置において、上記磁変換素子から伸びる
2極の信号線相互を直接にもしくは抵抗を介して切り換
え接続するための切換接続回路を備えたことを特徴とす
るものである。
【0014】
【作用】上記第1の観点に係る構成においては、磁気ヘ
ッドの電磁変換素子から伸びる2極の信号線の少なくと
も一方が、切換接続回路により磁気記録再生装置の所定
の電位部分に直接にもしくは抵抗を介して一時的に切り
換え接続される。
【0015】ここで、上記切り換え接続される所定電位
部分としては、(1)装置のGND(接地部分)、或い
はGNDと同電位の部分、(2)装置筐体、或いは装置
筐体と同電位の部分、(3)装置の電源、或いは装置電
源と同電位の部分、(4)装置の低電圧源、或いは低電
圧源と同電位の部分等のいずれかが好ましい。
【0016】また、上記切り換え接続される条件として
は、磁気記録再生装置の状態、或いは磁気記録再生装置
全体を制御するCPU等の制御手段による制御指令(操
作指令)のタイミングを用いることが可能である。
【0017】まず、上記切り換え接続に必要な磁気記録
再生装置の状態の条件としては、(a1)磁気ヘッドが
予め定められたトラック範囲に位置する状態、(a2)
磁気記録媒体の回転(走行)停止状態、(a3)電源O
FF(オフ)、或いはセレクトアウトの状態、(a4)
電源立ち上げ時、或いは電源立ち下げ時等のいずれかの
状態となった場合が好ましい。この種の条件が満たされ
たか否かは、例えば上記制御手段により判断可能であ
る。
【0018】ここで、上記(a1)中のトラック範囲
は、磁気記録媒体の回転停止時に磁気ヘッドが位置する
CSS領域(コンタクト・スタート・ストップ領域)、
或いはデータトラック以外の領域である。また、上記
(a3)中の電源は、磁気記録再生装置の電源に限らな
い。例えば、装置電源とは別に、磁気ヘッドの再生信号
を処理してディジタル化する回路部分(読み込み回路)
だけを動かす専用電源(以下、読み込み回路電源と称す
る)を持つ装置においては、当該読み込み回路電源を対
象とすることも可能である。なお、上記(a3)中のセ
レクト状態とは、例えば複数の磁気ディスクユニットを
備えた装置において、電源がON(オン)されてい状態
で非動作(非選択)のユニットが存在する状態をいい、
このセレクト状態を条件とした場合には、磁気ディスク
ユニットが非動作(非選択)状態となった場合に、当該
ユニットを対象に上記の切り換え接続が行われることに
なる。
【0019】この他、上記切り換え接続に必要な磁気記
録再生装置の状態の条件として、(b1)電源ONの時
間(の累計値)または回数、(b2)アクセスの時間
(の累計値)または回数、(b3)シーク時間(の累計
値)またはシーク回数、(b4)経過時間の各項目のう
ち予め定められている項目の値(計測値)が、規定の数
値に到達或いは超えたことを用いるようにしてもよい。
この種の値を計測する動作と、その計測値に基づいて条
件が満たされたか否かを判断する動作は、例えば上記制
御手段により実行可能である。勿論、専用の計測手段を
設けることも可能である。
【0020】次に、上記切り換え接続に必要な磁気記録
再生装置での制御指令のタイミングとしては、(c1)
磁気ヘッドを予め定められたトラック範囲に移動させる
制御指令、(c2)磁気記録媒体の回転(走行)を停止
させる制御指令、(c3)電源(磁気記録再生装置電源
または読み込み回路電源)をOFFにする、或いはセレ
クトアウトにする制御指令のいずれかを用いることが好
ましい。
【0021】以上のことから、上記の構成においては、
上記した各種条件のうち、予め定められている条件(予
め定められている唯一の条件または予め定められている
複数の条件のうちのいずれか1つ)が満たされた場合
に、切換接続回路が動作する。ここで切換接続回路の動
作は、例えば磁気記録再生装置全体を制御するCPU等
の制御手段によりコントロールすることが可能である。
また、切換接続回路自体に、上記の条件が満たされたこ
とを検出する機能を持たせることで、切換接続回路を自
律的に動作させることも可能である。また、電源OFF
を条件とする場合には、その電源OFFに応じて例えば
機械的に切換接続回路を動作させることも可能である。
なお、電源OFFをCPU等の制御手段により判断させ
て切換接続回路を駆動する場合には、磁気記録再生装置
内または磁気記録再生装置外にCPU等の制御手段の動
作を保証するための保証電源を設けるようにすればよ
い。
【0022】さて、切換接続回路が動作すると、前記し
たように磁気ヘッドの電磁変換素子から伸びる2極の信
号線の少なくとも一方が、磁気記録再生装置の所定の電
位部分に直接にもしくは抵抗を介して切り換え接続さ
れ、これにより、それまで磁気記録媒体に蓄積されてい
た静電気が、磁気ヘッドの磁気ヘッドコア、電磁変換素
子、そして切換接続回路を通して放出される。このよう
に、磁気記録媒体に蓄積されていた静電気が放出される
と、電磁変換素子の両極の電位が速やかに同一レベルに
回復してその電位差がほぼゼロにまで縮小し、磁気記録
媒体と電磁ヘッドコア間に放電スパークが発生するのが
抑えられ、放電スパークに起因する磁気ヘッドコア及び
電磁変換素子の破壊が防止される。また、電磁変換素子
に放電パルスが印加されたとしても、電磁変換素子の破
壊が防止される。
【0023】次に上記第2の観点に係る構成において
は、磁気ヘッドの電磁変換素子から伸びる2極の信号線
相互が、切換接続回路により直接にもしくは抵抗を介し
て切り換え接続される。この第2の観点に係る構成にお
ける切換接続回路の切り換え接続動作の条件は、前記し
た第1の観点に係る構成における切換接続回路の場合と
同様であり、電磁変換素子から伸びる2極の信号線が直
接にもしくは抵抗を介して相互接続されることにより、
磁気記録媒体に蓄積されていた静電気が放出されて、磁
気記録媒体と電磁ヘッドコア間に放電スパークが発生す
るのが抑えられる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例につき図面を参照して
説明する。図1は本発明の一実施例に係る磁気ディスク
装置の主要な構成を示すブロック図である。なお、図5
と同一部分には同一符号を付してある。
【0025】同図において、11はデータを磁気パター
ンで記録・保持する磁気記録媒体である。この磁気ディ
スク11は、スピンドルモータ18で支持され、回転す
る。磁気ディスク11は、回転中は軸受けベアリングが
浮遊してほぼ絶縁状態となる。
【0026】12は例えば読み込み専用の磁気ヘッド
(読み込み専用ヘッド)である。この磁気ヘッド12
は、磁気ディスク11に記録された磁性パターンから磁
束を導く磁気ヘッドコア12aと、当該コア12aに導
かれた磁束を再生信号に変換する電磁変換素子12bと
を有している。磁気ヘッドコア12aは、磁気ディスク
11の回転により当該ディスク11との接触状態を離
れ、ある一定の間隔を保つ。
【0027】14は磁気ヘッド12の電磁変換素子12
bにより変換された再生信号の周波数応答特性を調整す
るためのダンピング抵抗である。このダンピング抵抗1
4は、電磁変換素子12bの両極間に並列接続されてい
る。
【0028】15は磁気ヘッド12の電磁変換素子12
bにより再生された微小信号(再生信号)を増幅するア
ンプ回路、16はアンプ回路15で増幅された再生信号
からデータを抽出してディジタル化するリード回路、1
7はホスト装置(図示せず)と磁気ディスク装置とのイ
ンタフェースをなすディスクコントローラ(HDC)で
ある。
【0029】18は磁気ディスク11を高速回転するス
ピンドルモータ、19はスピンドルモータ18に制御電
流を流して当該モータ18を駆動するスピンドルモータ
ドライバ(以下、SPMドライバと称する)である。
【0030】20は磁気ヘッド12の電磁変換素子12
bから伸びる2極の信号線(信号リード線)12c,1
2dを磁気ディスク装置の所定の電位部分、例えば装置
のGND(接地部分)に一時的に切り換え接続するため
の切換接続回路である。この切換接続回路20は、一端
がGNDに接続された2つの電流制限用の抵抗20a,
20bと、2つのスイッチ20c,20dから構成され
る。スイッチ20c,20dは、例えばCPU21から
の切り換え接続指令により電磁変換素子12bからの信
号線12c,12dを抵抗20a,20bの他端に切り
換え接続すると共に、CPU21からの接続解除指令に
より当該信号線12c,12dを抵抗20a,20bの
他端から切り離す。
【0031】21は磁気ディスク装置全体を制御するた
めのCPUであり、ディスクコントローラ17及びSP
Mドライバ19等に接続されている。このCPU21
は、切換接続回路20にも接続されており、磁気ディス
ク装置が所定の状態になる毎に当該接続回路20の接続
切り換え動作を制御する。
【0032】次に、図1の構成における磁気ヘッド12
を中心とする動作を説明する。まずスピンドルモータ1
8は、CPU21からの制御によりSPMドライバ19
から当該モータ18に制御電流が供給されることで回転
駆動される。すると、スピンドルモータ18により支持
された磁気ディスク11は回転を開始する。
【0033】一方、磁気ヘッド12は、図示せぬロータ
リアクチュエータに保持されて、磁気ディスク11の半
径方向に移動する。磁気ヘッド12は、磁気ディスク1
1が回転すると、磁気ヘッド12は空気軸受けによっ
て、ディスク11との相対速度により微小間隙を保って
当該ディスク11上を浮上する。
【0034】このような状態において、磁気ヘッド12
の磁気ヘッドコア12aには、磁気ディスク11に記録
された磁性パターンからの磁束が導かれる。この磁気ヘ
ッドコア12aに導かれた磁束は、例えば当該コア12
aに巻かれた巻線コイルからなる電磁変換素子12bに
より再生信号に変換される。なお、電磁変換素子12b
には、磁気ヘッドの種類により、上記の巻線コイルの他
に、渦巻状の金属薄膜パターン、或いは磁気抵抗効果素
子が用いられることもある。
【0035】電磁変換素子12bにより変換された再生
信号は、ダンピング抵抗14でその周波数応答特性が調
整され、更にアンプ回路15で増幅されて、後段のリー
ド回路16に送られる。リード回路16は、アンプ回路
15で増幅された再生信号からデータを抽出してディジ
タル化し、ディスクコントローラ17に送る。ディスク
コントローラ17は、このディジタル化されたデータを
図示せぬデータバッファを介してホスト装置に転送す
る。
【0036】次に、図1の構成における切換接続回路2
0を中心とする本発明に直接関係する部分の動作を説明
する。まず磁気ヘッド12の電磁変換素子12bの2極
から伸びた信号線12c,12dは、切換接続回路20
のスイッチ20c,20dに接続されている。CPU2
1は、磁気ディスク装置が所定の状態になる毎に、切換
接続回路20に対して切り換え接続指令を発する。これ
を受けて切換接続回路20内のスイッチ20c,20d
は、信号線12c,12dを抵抗20a,20bの一端
に切り換え接続することで、当該信号線12c,12d
を抵抗20a,20bを介してGNDに接続する(接地
する)。CPU21は、切り換え接続指令を発した後、
例えば一定時間が経過すると、切換接続回路20に対し
て接続解除指令を発する。これを受けて切換接続回路2
0内のスイッチ20c,20dは、信号線12c,12
dを抵抗20a,20bの一端から切り離すことで、当
該信号線12c,12dをGNDとの接続状態から解除
する。なお、このスイッチ20c,20dの接続切り離
し(接続解除)動作が、タイマ動作等により、切り換え
接続動作後から一定時間後に自動的に行われるようにす
ることも可能である。
【0037】ここで、磁気ディスク装置が所定の状態に
なるとは、前記[作用]の欄で述べた(a1)〜(a
4),(b1)〜(b4)のうちの予め定められた状態
(予め定められた唯一の状態または複数の状態のいずれ
か1つ)になること、或いは(c1)〜(c4)のうち
予め定められた制御指令(予め定められた唯一の制御指
令または複数の制御指令のいずれか1つ)がCPU21
により発せられた状態をいう。
【0038】さて、磁気ディスク11は、回転停止状態
にある場合には、スピンドルモータ18の軸受けベアリ
ングを介してある程度の抵抗を通して接地しているが、
当該モータ18による回転時には、軸受けベアリングが
浮遊して大地からほぼ絶縁状態となる。このような状態
では、磁気ディスク11のディスク面に多くの空気摩擦
が発生して、当該ディスク11には静電気が蓄積されて
いく。
【0039】一方、磁気ディスク11の回転時には、磁
気ヘッド12の磁気ヘッドコア12aは、磁気ディスク
11との接触状態を離れて、当該ディスク11との間で
ある一定の間隔を保つ。
【0040】このため、磁気ディスク11と磁気ヘッド
コア12aとの電位差は、当該磁気ディスク11に静電
気が蓄積されていくことにより拡大していく。ところで
従来は、磁気ディスク11と磁気ヘッドコア12aの電
位差があるレベルを超えた場合や、磁気ディスク11と
磁気ヘッドコア12aの間隔が変動して接近した場合に
は、磁気ディスク11から磁気ヘッドコア12a間に放
電スパークが発生して、磁気ヘッドコア12a及び電磁
変換素子12bが破損する虞があった。
【0041】しかし本実施例では、前記したように磁気
ディスク装置が所定の状態になる毎に切換接続回路20
が動作して、磁気ヘッド12の電磁変換素子12bの2
極から伸びた信号線12c,12dが抵抗20c,20
dを介して一時的にGNDに切り換え接続されることか
ら、以下に述べるようにこのような虞はない。
【0042】即ち、電磁変換素子12bの2極から伸び
た信号線12c,12dが抵抗20b,20cを介して
GND(装置内の所定の電位部分)に切り換え接続され
ると、それまで磁気ディスク11に蓄積されていた静電
気が、磁気ヘッド12の磁気ヘッドコア12a、電磁変
換素子12b、更に切換接続回路20を通して放出され
る。そして、電磁変換素子12bの両極の電位が速やか
に同一レベルに回復してその電位差がほぼゼロにまで縮
小する。このため、たとえ電磁変換素子12bに放電パ
ルスが印加された場合でも、当該電磁変換素子12b等
の破壊が防止される。
【0043】なお、前記実施例では、切換接続回路20
が、電流制限用の抵抗20a,20bを内蔵しているも
のとして説明したが、当該抵抗20a,20bは切換接
続回路20の外部に設けられるものであっても構わな
い。
【0044】また、前記実施例では、電磁変換素子12
bから伸びる2極の信号線12c,12dが、切換接続
回路20内のスイッチ20c,20dにより抵抗20
a,20bを介してGNDに切り換え接続されるものと
して説明したが、切換接続回路20に代えて図2(a)
に示す切換接続回路30を用いることで、信号線12
c,12dが、当該切換接続回路30内のスイッチ30
c,30dにより直接にGND(装置内の所定の電位部
分)に切り換え接続される構成としても構わない。但
し、切換接続回路30を用いた場合、装置によっては信
号線12c,12dに過電流が流れる可能性がある。こ
のため、アンプ回路15等の保護の観点からは切換接続
回路20を用いることが好ましい。
【0045】また、切換接続回路20に代えて図2
(b)に示す切換接続回路40または図2(c)に示す
切換接続回路50を用いることで、信号線12c,12
dが、当該切換接続回路40内のスイッチ40c,40
dにより電流制限用の抵抗40aを介して、または切換
接続回路50内のスイッチ50c,50dにより直接に
相互接続される構成としても構わない。
【0046】また、前記実施例では、磁気ヘッド12が
読み込み専用ヘッドの場合について説明したが、書き込
み専用ヘッド、更には読み書き両用ヘッドの場合にも同
様に適用できる。また、任意の読み込み専用ヘッド、書
き込み専用ヘッド、読み書き両用ヘッド、及びヘッド番
号に対して、選択的に上記の切り換え接続を施す構成と
することも可能である。
【0047】また、切換接続回路20または切換接続回
路30に代えて、図2(d)に示す切換接続回路60ま
たは図2(e)に示す切換接続回路70を用いること
で、信号線12c,12dの一方、例えば信号線12d
だけを、当該切換接続回路60内のスイッチ60cによ
り電流制限用の抵抗60aを介して、または切換接続回
路70内のスイッチ70cにより直接にGNDに接続す
る構成としても構わない。但し、この構成が可能な磁気
ヘッド12は、その電磁変換素子12bに渦巻状の金属
薄膜パターン或いは磁気抵抗効果素子が適用可能な読み
込み専用ヘッドの場合である。一方、書き込み専用ヘッ
ドまたは読み書き両用ヘッドのように、書き込みのため
に電磁変換素子12bに巻線コイルを必要とする磁気ヘ
ッド12では、電磁変換素子12bの2極から伸びた信
号線12c,12dの一方だけを直接または抵抗を介し
てGNDに接続すると、電位を一定に保とうとした場合
に、コイルの特性により磁気ディスク11の磁場変動を
招いて磁気パターンがイレーズされる虞があることか
ら、図2(d)に示す切換接続回路60または図2
(e)に示す切換接続回路70を適用することはできな
い。
【0048】また、信号線12c,12dの少なくとも
一方を直接にまたは抵抗を介してGNDに接続する以外
に、GNDと同電位の部分、装置筐体、装置筐体と同電
位の部分、装置の電源、装置電源と同電位の部分、装置
の低電圧源、或いは低電圧源と同電位の部分等、装置内
の所定の電位部分に接続するようにしても構わない。
【0049】以上は、本発明を磁気ディスク装置に適用
した場合について説明したが、本発明は、磁気ディスク
装置以外の磁気記録再生装置、例えば磁気テープ装置
(ビデオテープレコーダ装置、オーディオテープレコー
ダ装置を含む)、磁気カード装置、フロッピーディスク
装置、及び光磁気ディスク装置にも適用可能である。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、磁
気記録媒体に蓄積された静電気を、磁気ヘッドの磁気ヘ
ッドコア、電磁変換素子、そして切換接続回路を通して
放出することができ、更に電磁変換素子の両極の電位差
を速やかになくすことができる。このため、たとえ電磁
変換素子に放電パルスが印加された場合でも、当該電磁
変換素子等の破壊を防止することができる。また、この
ことから、磁気ディスクの回転状態における当該磁気デ
ィスクと磁気ヘッド(の磁気ヘッドコア)との間隔を狭
くすることが可能となり、磁気記録再生装置の高記録密
度化に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る磁気ディスク装置の主
要な構成を示すブロック図。
【図2】図1中の切換接続回路20の変形例である切換
接続回路30,40,50,60,70の構成を示す
図。
【図3】磁気ディスク装置における磁気ディスクと磁気
ヘッドの一般的な関係を示す図。
【図4】図4中の磁気ヘッド12の構造を示す図。
【図5】従来の磁気ディスク装置における磁気ヘッド周
辺の構成を示す図。
【符号の説明】
11…磁気ディスク(磁気記録媒体)、12…磁気ヘッ
ド、12a…磁気ヘッドコア、12b…電磁変換素子、
12c,12d…信号線、18…スピンドルモータ、2
0,30,40,50,60,70…切換接続回路、2
0a,20b,40a,60a…抵抗、20c,20
d,30c,30d,40c,40d,50c,50
d,60c,70c…スイッチ、21…CPU。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁変換素子を内蔵し、磁気記録媒体に
    対する書き込み、読み込み、または読み書きに用いられ
    る磁気ヘッドを備えた磁気記録再生装置において、 前記電磁変換素子から伸びる2極の信号線の少なくとも
    一方を前記磁気記録再生装置の所定の電位部分に直接に
    もしくは抵抗を介して切り換え接続するための切換接続
    回路を具備することを特徴とする磁気ディスク装置。
  2. 【請求項2】 電磁変換素子を内蔵し、磁気記録媒体に
    対する書き込み、読み込み、または読み書きに用いられ
    る磁気ヘッドを備えた磁気記録再生装置において、 前記電磁変換素子から伸びる2極の信号線相互を直接に
    もしくは抵抗を介して切り換え接続するための切換接続
    回路を具備することを特徴とする磁気ディスク装置。
  3. 【請求項3】 電磁変換素子を内蔵し、磁気記録媒体に
    対する書き込み、読み込み、または読み書きに用いられ
    る磁気ヘッドを備えた磁気記録再生装置における放電ス
    パーク防止方法であって、 前記磁気記録再生装置での予め定められた状態または制
    御タイミングで、前記電磁変換素子から伸びる2極の信
    号線の少なくとも一方を前記磁気記録再生装置の所定の
    電位部分に直接にもしくは抵抗を介して一時的に切り換
    え接続し、前記磁気記録媒体に蓄積された静電気を放出
    することで、前記磁気記録媒体と前記磁気ヘッドとの間
    に放電スパークが発生するのを抑えるようにしたことを
    特徴とする放電スパーク防止方法。
  4. 【請求項4】 電磁変換素子を内蔵し、磁気記録媒体に
    対する書き込み、読み込み、または読み書きに用いられ
    る磁気ヘッドを備えた磁気記録再生装置における放電ス
    パーク防止方法であって、 前記磁気記録再生装置での予め定められた状態または制
    御タイミングで、前記電磁変換素子から伸びる2極の信
    号線相互を直接にもしくは抵抗を介して一時的に切り換
    え接続し、前記磁気記録媒体に蓄積された静電気を放出
    することで、前記磁気記録媒体と前記磁気ヘッドとの間
    に放電スパークが発生するのを抑えるようにしたことを
    特徴とする放電スパーク防止方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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NL1010303C2 (nl) * 1998-10-13 2000-04-17 Hollandse Signaalapparaten Bv Beveiliging.

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