JPH08329506A - 光ディスクのサーボ装置 - Google Patents

光ディスクのサーボ装置

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Publication number
JPH08329506A
JPH08329506A JP13649295A JP13649295A JPH08329506A JP H08329506 A JPH08329506 A JP H08329506A JP 13649295 A JP13649295 A JP 13649295A JP 13649295 A JP13649295 A JP 13649295A JP H08329506 A JPH08329506 A JP H08329506A
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JP
Japan
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error signal
servo
count number
loop filter
servo device
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Application number
JP13649295A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Takeshita
和宏 竹下
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ディスクのサ−ボ装置において、光ピック
アップのアクチュエータ特性に応じたカットオフ周波数
を容易に選択する。 【構成】 光ディスクから誤差信号をサンプリングし
て、演算を行い、制御信号を出力するループフィルタを
有するサーボ装置において、ループフィルタが、カウン
ト数N=1であるか否かを判定する動作ステップ(a)
と、N=1である場合に誤差信号を入力し、誤差信号に
基づいてサーボ演算を実行し、さらにNを1増加する動
作ステップ((b)、(c)、(d))と、N=1でな
く、かつ分割数未満の場合にNを1増加する動作ステッ
プ((e)、(d))と、N=1でなく、かつ分割数以
上の場合に制御信号を出力し、Nを初期化する動作ステ
ップ((e)、(f)、(g))とを有し、分割数の値
を変えることにより誤差信号のサンプリング周波数を任
意に変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体集積回路におい
て、デジタル・サーボ・プロセッサとして使用される光
ディスクのサ−ボ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスクのサーボ装置は音楽用
のCD(コンパクト・ディスク)、MD(ミニ・ディス
ク)のみならず情報分野ではCD−ROM(CD・リー
ド・オンリ・メモリ)、MD−DATA(MD・デー
タ)、AV分野では、DVD(デジタル・ビデオ・ディ
スク)と多分野において利用されるようになってきた。
【0003】一般に、光ディスクのサーボ装置として
は、フォーカシング・サーボ、トラッキング・サーボ、
トラバース・サーボの3種類のサーボ装置により制御を
行っている。これらのうち、フォーカシング・サーボ装
置は、光ピックアップから光ディスク上に照射されるレ
ーザ光の焦点が合っているか否かを検知し、合っていな
い場合には焦点が合うように制御する。トラッキング・
サーボ装置は、光ディスク上にデータを記録するために
形成された溝をレーザ光が正しく追従できているか否か
を検知し、レーザ光が溝から離れている場合には、正し
く追従するように制御する。また、トラバース・サーボ
(送り制御)装置は、トラッキング・サーボと同様に光
ディスク上の溝への追従を目的としているが、トラバー
スサーボ装置の方がトラッキングサーボより移動範囲が
大きく、大まかな制御を行なう。すなわち、トラッキン
グ・サーボで追従できない範囲について光ピックアップ
全体を移動させる制御を行う。これに対してトラッキン
グ・サーボ装置はより細かい制御を行なう。
【0004】以下に従来の光ディスクのサーボ装置につ
いて図面を参照しながら説明する。図7のブロック図は
3つのサーボ装置のうちトラバース・サーボ装置の構成
を示す。同図に示すトラバース・サーボ装置は、トラバ
ースサーボブロック100と、このトラバースサーボブ
ロック100の出力に一方の入力を接続し、他方の入力
に基準電圧VREFを接続した比較器110と、トラバー
スサーボブロック100の出力と比較器110の入力と
の間に設けられた抵抗111および容量112と、アク
チュエータとして機能するモータ113を有している。
【0005】また、トラバースサーボブロック100
は、トラッキングサーボブロック120、ループフィル
タ121、デッドゾーンアンプ122、およびD/Aコ
ンバータ123を有している。
【0006】このトラバース・サーボ装置の動作を説明
すると、トラバースサーボ装置は、トラッキングサーボ
で追従できない範囲について光ピックアップ全体を移動
させるように制御を行う。従って、トラッキングサーボ
・ブロック120でトラバースエラー信号を算出し、ル
ープフィルタ121でエラー信号に基づいた演算を行な
って制御信号を算出し、この制御信号をデッドゾーンア
ンプ122で加工して、D/Aコンバータ123で変換
した後、抵抗111や容量112さらに比較器110を
介してモータ113へ伝える。モータ113はこの制御
信号に基づいて光ピックアップ全体を移動させる。
【0007】なお、ここでは図示していないが、フォー
カシング・サーボ装置およびトラッキング・サーボ装置
についても、トラバース・サーボ装置と同様にループフ
ィルタを有しており、誤差信号をサンプリングして、演
算し、制御信号を出力してサーボ制御を行う構成を採っ
ている。
【0008】図8は、光ディスクのサーボ装置の中で内
部処理を示す工程図である。ここでは、フォーカシング
・サーボ、トラッキング・サーボ、トラバース・サーボ
の3種類のサーボ制御の工程で、特にループフィルタ内
での処理工程を示す。
【0009】同図において、(a)、(b)、(c)は
フォーカシング・サーボである。まず、ステップ(a)
で誤差信号入力処理を行う。この誤差信号入力ステップ
では、一定時間の間隔でデータのサンプリング処理を行
う。また、ステップ(b)で、サーボ演算処理を行い、
ステップ(c)で、制御信号出力を行う。
【0010】以上の処理と同様の処理をトラッキングサ
ーボ装置((d)、(e)、(f))やトラバースサー
ボ装置((g)、(h)、(i))でも行い、同図の
(a)〜(i)に示す一連の処理になる。このように、
各サーボ装置にはいずれもループフィルタが設けられて
おり、同様の処理を行っている。
【0011】次にループフィルタの役割について説明す
る。図9(A)はサーボ装置のアクチュエータの特性を
示し、また同図(B)はループフィルタの特性を示して
いる。同図(A)において、横軸が動作周波数、縦軸が
利得(ゲイン)を示す。また、同図(B)では、横軸が
カットオフ周波数、縦軸が利得(ゲイン)を示す。
【0012】同図(A)に示すようにアクチュエータの
特性には、メカ共振と呼ばれる(ア)、(イ)の部分が
存在する。このメカ共振の部分が存在するとサーボ制御
に支障を来すので、ループフィルタ内で同図(B)に示
すような特性の波形を作り、この波形で同図(A)のメ
カ共振の部分をカットしている。
【0013】このように従来の光ディスクのサーボ装置
では、アクチュエータの特性に含まれているメカ共振の
部分を内部ループフィルタで作り出した波形でカットす
ることにより、より理想的な波形に近いサーボ制御特性
を得ていた。ここで、理想的な波形のサーボ制御特性を
得るためには、アクチュエータの特性(図9(A))と
ループフィルタで作り出した特性(図9(B))の波形
が、メカ共振の部分を除いて、できるだけ一致している
必要がある。従来の構成では、ループフィルタの特性は
固定であったので、これら2つの波形の間にずれが生じ
た場合には、図7に示す外付けの抵抗111と容量11
2を設け、これらの値を変えることにより、カットオフ
周波数を変更していた。
【0014】すなわち、カットオフ周波数f(カットオ
フ)は、ループフィルタの特性から得られるカットオフ
周波数f(ループ)と、抵抗111と容量112により
得られるカットオフ周波数f(RC)の総和により決ま
り、 f(カットオフ)=f(ループ)+f(RC) の関係がある。また、 f(RC)=1/(2πRC) である。ここで、Rは抵抗111の抵抗値、Cは容量1
12の容量値である。
【0015】以上の関係に基づいて、f(ループ)は固
定であるので、抵抗値Rや容量値Cを変えることでカッ
トオフ周波数f(カットオフ)を変えていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現実の
サーボ装置では、アクチュエータ1つ1つの特性にばら
つきがある。このため、サーボ装置を設計開発する場
合、すべてのサーボ装置について理想的なサーボ制御特
性を得るためには、1つ1つのアクチュエータに応じた
適切な抵抗と容量を選んで取り付ける必要がある。
【0017】もし、すべてのサーボ装置に同じ抵抗と容
量を設けると、カットオフ周波数が固定化してしまい光
ピックアップのアクチュエータ特性のバラツキを吸収で
きなくなる。
【0018】ここで、アクチュエータ特性のバラツキに
より生じ得る問題について説明する。図10はアクチュ
エータの特性のばらつきを示す図である。同図におい
て、(a)はループフィルタや抵抗、容量でカットオフ
周波数を決められた結果、得られる特性である。また、
(b)および(c)は異なる2つのアクチュエータの特
性を示しており、(b)の波形は(a)より小さく、
(c)の波形は(a)より大きい。例えば、(b)の波
形のようにアクチュエータの特性が小さい場合には、サ
ーボ制御の信号が大きくなりすぎて、抽出された小さな
誤差信号に対して、光ピックアップが必要以上に大きな
振れを起こす。また、(c)の波形のようにアクチュエ
ータの特性が大きい場合には、サーボ制御の信号が小さ
くなりすぎて、抽出された大きな誤差信号に対して光ピ
ックアップが追いつけないことになる。
【0019】以上のようなサーボ制御動作を回避するた
めには、上記のように抵抗値や容量値を変える必要があ
るが、サーボ装置1つ1つに対して抵抗値等の値を変え
て設計するのは、非常に困難であり、また、この方法で
は設計後に変更することも難しい。
【0020】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、光ピックアップのアクチュエータ特性に応じてカッ
トオフ周波数を容易に可変できる光ディスクのサーボ装
置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1記載のサーボ装置は、光ディスクから誤差
信号をサンプリングして、誤差信号に基づいて演算を行
い、演算の結果に基づいて制御信号を出力するループフ
ィルタを有したサーボ装置において、ループフィルタが
誤差信号のサンプリング周波数を変えることによりアク
チュエータ特性のカットオフ周波数を可変にすることを
特徴とするものである。
【0022】また、請求項2記載のサーボ装置は、光デ
ィスクから誤差信号をサンプリングして、誤差信号に基
づいて演算を行い、演算の結果に基づいて制御信号を出
力するループフィルタを有し、またこのループフィルタ
は、カウント数NがN=1であるか否かを判定する動作
ステップと、カウント数NがN=1である場合に前記誤
差信号を入力し、誤差信号に基づいてサーボ演算を実行
し、さらにカウント数Nを1増加する動作ステップと、
カウント数NがN=1でなく、かつ分割数未満の場合に
カウント数Nを1増加する動作ステップと、カウント数
NがN=1でなく、かつ分割数以上の場合にサーボ演算
の結果から得られた制御信号を出力し、カウント数Nを
N=1に設定する動作ステップとを有し、分割数の値を
変えることにより前記誤差信号のサンプリング周波数を
任意に変更することを特徴とするものである。
【0023】また、請求項3記載のサーボ装置は、光デ
ィスクから誤差信号をサンプリングして、誤差信号に基
づいて演算を行い、演算の結果に基づいて制御信号を出
力するループフィルタを有し、またこのループフィルタ
は、カウント数NがN=1であるか否かを判定する動作
ステップと、カウント数NがN=1である場合に誤差信
号を入力し、さらにカウント数Nを1増加する動作ステ
ップと、カウント数NがN=1でなく、かつ分割数未満
の場合にカウント数Nを1増加する動作ステップと、カ
ウント数NがN=1でなく、かつ分割数以上の場合に誤
差信号に基づいてサーボ演算を実行し、サーボ演算の結
果から得られた制御信号を出力し、カウント数NをN=
1に設定する動作ステップとを有し、分割数の値を変え
ることにより誤差信号のサンプリング周波数を任意に変
更することを特徴とするものである。
【0024】また、請求項4記載のサーボ装置は、光デ
ィスクから誤差信号をサンプリングして、誤差信号に基
づいて演算を行い、演算の結果に基づいて制御信号を出
力するループフィルタを有し、またこのループフィルタ
は、カウント数NがN=1であるか否かを判定する動作
ステップと、カウント数NがN=1である場合にカウン
ト数Nを1増加する動作ステップと、カウント数NがN
=1でなく、かつ分割数未満の場合にカウント数Nを1
増加する動作ステップと、カウント数NがN=1でな
く、かつ分割数以上の場合に誤差信号を入力し、誤差信
号に基づいてサーボ演算を実行し、サーボ演算の結果か
ら得られた制御信号を出力し、カウント数NをN=1に
設定する動作ステップとに基づいて動作し、分割数の値
を変えることにより誤差信号のサンプリング周波数を任
意に変更することを特徴とするものである。
【0025】また、請求項5記載のサーボ装置は、請求
項2〜4のいずれかに記載のサーボ装置をCD−ROM
に用い、データ読み出し処理のときの分割数よりも検索
処理のときの分割数を小さい値に設定することを特徴と
するものである。
【0026】
【作用】請求項1〜4記載の構成によればループフィル
タの設定を変えれば誤差信号入力のサンプリング周波数
を任意に変えることができるので、カットオフ周波数を
容易に変えることができる。すなわち、従来のように外
付けの抵抗や容量の値を変えなくても光ピックアップの
アクチュエータ特性に応じた最適なカットオフ周波数を
選択することができる。
【0027】また、請求項5記載の構成によれば、検索
処理(アクセス処理)のときに分割数の値を小さくする
ので、サンプリング周波数が高くなり、このためループ
フィルタのカットオフ周波数が高くなるので、光ピック
アップの移動が高速になる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0029】図1は、本発明の実施例におけるサーボ装
置の構成を示す。同図(A)はトラバース・サーボ装
置、同図(B)はトラッキング・サーボ装置、同図
(C)はフォーカシング・サーボ装置を示す。
【0030】これらのハード構成を従来と比べると、外
付けの容量がなくなっている以外は同じである。但し、
ループフィルタ6a、6b、6cの設定内容が異なって
いる。
【0031】同図(A)に示すトラバース・サーボ装置
は、トラバースサーボブロック1aと、このトラバース
サーボブロック1aの出力に一方の入力を接続し、他方
の入力に基準電圧VREFを接続した比較器2aと、トラ
バースサーボブロック1aの出力と比較器2aの入力と
の間に設けられた抵抗3aと、アクチュエータとして機
能するモータ4aを有している。
【0032】また、トラバースサーボブロック1a内に
は、トラッキングサーボブロック1bからトラバースエ
ラー信号を入力としたループフィルタ6a、デッドゾー
ンアンプ7a、およびD/Aコンバータ8aを有してい
る。
【0033】このトラバース・サーボ装置の動作を説明
すると、トラバースサーボ装置は、トラッキングサーボ
で追従できない範囲について光ピックアップ全体を移動
させるように制御を行う。従って、トラッキングサーボ
・ブロック1bでトラバースエラー信号を算出し、ルー
プフィルタ6aはエラー信号に基づいた演算を行なって
制御信号を算出し、この制御信号をデッドゾーンアンプ
7aで加工して、D/Aコンバータ8aで変換した後、
抵抗3aや比較器2aを介してモータ4aへ伝える。モ
ータ4aはこの制御信号に基づいて光ピックアップ全体
を移動させる。
【0034】また同図(B)に示すトラッキング・サー
ボ装置は、トラッキング・サーボブロック1bと、比較
器2b、抵抗3b、さらにアクチュエータとして機能す
るモータ4bを有している。このうち、トラッキング・
サーボブロック1bは、A/Dコンバータ9bと、ルー
プフィルタ6b、可変利得アンプ10b、D/Aコンバ
ータ8bを備えている。
【0035】このトラッキング・サーボ装置に誤差(エ
ラー)信号が入力すると、A/Dコンバータ9bが誤差
信号をディジタル化し、ループフィルタ6bへ出力す
る。ループフィルタ6bは誤差信号に基づいた演算を行
なって制御信号を算出し、可変利得アンプ10bへ出力
する。可変利得アンプ10bは、ループフィルタ6bの
特性に対してゲインの調整を行い、D/Aコンバータ8
bでアナログ信号に変換した後、抵抗3bや比較器2b
を介してモータ4bへ伝える。
【0036】また同図(C)に示すフォーカシング・サ
ーボ装置については、同図(B)のトラッキング・サー
ボ装置と同様の構成、動作であるので、説明を省略す
る。
【0037】図2(A)は、図1に示した各種サーボ装
置におけるループフィルタの構成を示す。3種類のサー
ボ装置において、ループフィルタの構成はいずれも同じ
であるので、ここでは1つだけ示す。同図において、1
2は1サンプルの遅延データ、13および14は係数、
15は加算器を示している。
【0038】この図2(A)に示すループフィルタにサ
ンプリング周波数fsで誤差信号が入力すると、次のよ
うな演算が行われる。
【0039】 G =(1−KZ-1+R)/(1−KZ-1) ・・・・・・(1) fc1={(1−K)・fs}/{(1+K)・π}・・・・・・(2) fc2={(1−K+R)・fs}/{(1+K+R)・π}・・(3) ここで、Gはサーボ制御特性のゲイン、fc1およびf
c2はループフィルタ特性の立ち下がり点と立ち上がり
点のカットオフ周波数を示す。またK、R、Z -1は図2
(A)に用いている符号と同じ意味であり、πは円周率
である。
【0040】以上の演算の結果、ループフィルタから得
られる特性を図2(B)に示す。同図において、横軸は
カットオフ周波数、縦軸はゲインである。
【0041】ここで、上記の式(2)および(3)で示
すfc1とfc2には誤差信号のサンプリング周波数f
sが含まれている。従って、誤差信号のサンプリング周
波数fsの値を変えると、fc1およびfc2の値も変
わる。すなわち、fsの値を大きくすると図2(B)に
示した特性が横軸に沿って右方向にシフト(並行移動)
し、またfsの値を小さくすると図2(B)の特性が横
軸に沿って左方向にシフトする。このことから、誤差信
号のサンプリング周波数を変えることにより、ループフ
ィルタの特性を可変にすることが可能であるとわかる。
【0042】本発明では、この点に着目し、誤差信号の
サンプリング周波数を変えることで、ループフィルタ特
性を可変にしたサーボ装置を実現した。
【0043】図3は具体的な誤差信号のサンプリング周
波数を変える方法を示すフローチャートである。ここで
は、説明を簡単にするために3種類(フォーカシング、
トラッキング、トラバース)のサーボ装置のうち、1つ
のサーボ装置の動作を示すが、他の2種類の制御方法に
ついても同じである。このような方法は、ループフィル
タの設定を決めているソフトプログラムを変更すること
により実現できる。
【0044】図3の動作ステップを順に説明すると、ま
ず、予め、分割数を設定する。分割数は整数であり、後
で説明するように、この値を大きくするとサンプリング
周波数が低くなり、逆に分割数を小さくするとサンプリ
ング周波数が高くなる。この実施例では、例えば、分割
数=4に設定したとする。
【0045】図3の動作ステップ(a)で、カウント数
NがN=1であるか否かを判定する。なお、カウント数
Nの初期値は1であるので、ここではYesと判定さ
れ、動作ステップ(b)へ進む。動作ステップ(b)で
は、ループフィルタが誤差信号を1回サンプリングす
る。次に動作ステップ(c)では、サンプリングした誤
差信号に基づいてループフィルタがサーボ演算を行い、
制御信号を生成する。次に動作ステップ(d)で、カウ
ント数Nの値に1を加える。すなわち、Nが1から2に
なる。
【0046】再び動作ステップ(a)に戻り、カウント
数NがN=1であるか否かを判定する。N=2であるの
で、Noと判定され、動作ステップ(e)へ進む。動作
ステップ(e)では、カウント数Nの値が分割数以上か
否かを判定する。ここでは、分割数=4、N=2である
ので、Noと判定され、動作ステップ(d)へ進み、カ
ウント数Nにさらに1を加えて、N=3となる。
【0047】再び動作ステップ(a)に戻る。N=3で
あるので、Noと判定され、動作ステップ(e)へ進
む。動作ステップ(e)では、分割数=4、N=3であ
るので、Noと判定され、動作ステップ(d)へ進み、
カウント数Nにさらに1を加えて、N=4となる。
【0048】再び動作ステップ(a)に戻る。N=4で
あるので、Noと判定され、動作ステップ(e)へ進
む。動作ステップ(e)では、分割数=4、N=4であ
るので、Yesと判定され、動作ステップ(f)へ進
む。動作ステップ(f)では、ステップ(c)で生成し
た制御信号をループフィルタが出力する。次の動作ステ
ップ(g)では、カウント数Nを初期値の1に戻し、再
び動作ステップ(a)に戻る。
【0049】このように、初回(N=1)は誤差信号の
データをサンプリングし、サーボ演算処理を行い、カウ
ント数Nのカウント処理を行う。また、2回目(N=
2)以降は、データのサンプリングは行わず、分割数と
カウント数Nの値の比較を行い、分割数に達していなけ
れば、分割カウンタのカウント処理のみを行う。もし、
カウント数Nが分割数に達していれば、制御信号の出
力、カウント数Nの初期化をする。
【0050】以上の、動作を繰り返すと、ループフィル
タはカウント数Nが4回カウントされるごとに1回ずつ
誤差信号をサンプリングし、演算し、制御信号を出力す
る。すなわちカウント数N=4の周期で誤差信号がルー
プフィルタにサンプリングされる。
【0051】また、ここでは、分割数=4と設定した
が、この設定を変更し、例えば分割数=5とすると、ル
ープフィルタはカウント数Nが5回カウントされるごと
に1回ずつ誤差信号をサンプリングすることになり、分
割数=3とすると、ループフィルタはカウント数Nが3
回カウントされるごとに1回ずつ誤差信号をサンプリン
グすることになる。このように分割数を変えることによ
り、サンプリング周波数を可変にできる。
【0052】なお、この実施例では、3種類(フォーカ
シング、トラッキング、トラバース)のサーボ装置のう
ち、1種類のサーボ装置の動作のみを例示したので、図
3に示すようなフローチャートで表している。しかし、
3種類のサーボ装置を順に動作させる場合には、例え
ば、N=1でフォーカシング・サーボのための誤差信号
をサンプリングし、演算し、N=N+1を実行した後
に、トラッキング・サーボについても同様の動作ステッ
プを行い、続いて、トラバース・サーボについても同様
の動作ステップを実行する。そして、その後に図3の動
作ステップ(a)に戻り、以下、同様のステップをフォ
ーカシング、トラッキング、トラバースの3種類につい
て順に実行していく方法、すなわち、フォーカシング、
トラッキング、トラバースの3種類の動作で1つのルー
プを形成するフローでもよい。
【0053】図4は、本実施例のループフィルタにより
得られる特性を示す。同図において、実線で示す特性
(a)は、例えば分割数=4のときの特性であり、点線
で示す(b)の特性は、分割数=5のときの特性であ
る。また、点線で示す(c)の特性は、分割数=3のと
きの特性である。このように分割数を変えることで、サ
ンプリング周波数を変えることができ、ループフィルタ
特性を変えることができる。
【0054】図5および図6は、ループフィルタの動作
を示す他の実施例のフローチャートである。
【0055】まず、図5について説明すると、先の実施
例を示した図4では、誤差信号のサンプリングの後です
ぐにサーボ演算を行っていたが、この実施例では、カウ
ント数Nが分割数に満たない間は、誤差信号のサンプリ
ングとカウント数Nのカウントのみ行い(動作ステップ
(b)および(c))、カウント数Nが分割数に等しく
なると、サーボ演算、制御信号出力、Nの初期化を行う
(動作ステップ(e)、(f)、(g))。その他の動
作は、図4のフローチャートとまったく同じであるの
で、説明を省略する。
【0056】また、図6に示す実施例では、カウント数
Nが分割数に満たない間は、カウント数Nのカウントの
み行い(動作ステップ(b))、カウント数Nが分割数
に等しくなると、誤差信号のサンプリング、サーボ演
算、制御信号出力、Nの初期化を行う(動作ステップ
(d)、(e)、(f)、(g))。その他の動作は、
図4のフローチャートとまったく同じであるので、説明
を省略する。
【0057】以上の図5および図6に示したフローによ
っても、分割処理を行いサンプリング時間のタイミング
を自由に可変することにより図4に示すようなカットオ
フ周波数の変更が可能となる。
【0058】なお、以上の実施例で示した技術は光ディ
スクのサーボ装置全般に用いることができるものである
が、特にCD−ROMシステムに用いると次のような使
い方ができる。
【0059】CD−ROMシステムにおいては、文書を
記憶しているので、データ量が非常に多い。このためデ
ィスクへのアクセスの高速性が重要視されるが、これら
の実施例で示した技術を活用することができる。すなわ
ち、通常のデータ読み出し等のときには、通常の最適な
分割数を設定して制御を行う。しかし、いわゆるアクセ
ス処理(検索処理)の場合には、光ピックアップが高速
移動するように、ループフィルタのカットオフ周波数が
通常より高くなるように分割数の値を小さくする。これ
により、小さな誤差信号でも光ピックアップの移動幅が
大きくなり高速移動が可能となる。
【0060】このようにカットオフ周波数を意図的に高
く切り替え、光ピックアップのアクチュエータ特性が敏
感に反応するように変化させることにより、ディスクの
トラック間の移動を高速化することも可能となる。
【0061】
【発明の効果】以上のように、本発明は、ループフィル
タ内部におけるサーボ演算処理で誤差信号入力から制御
信号の出力までの時間を分割処理で可変させる機能を追
加させることにより、サンプリング周波数を変化させる
ことができる。このため、抵抗や容量等の値を変更しな
くても光ピックアップのアクチュエータ特性に応じた最
適なカットオフ周波数を容易に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるサーボ装置のブロック
構成図
【図2】サーボ装置におけるループフィルタの構成図お
よび特性図
【図3】第1の実施例におけるループフィルタの動作を
示すフローチャート
【図4】本発明の実施例におけるループフィルタ特性図
【図5】第2の実施例におけるループフィルタの動作を
示すフローチャート
【図6】第3の実施例におけるループフィルタの動作を
示すフローチャート
【図7】従来のトラバースサーボのブロック構成図
【図8】サーボ装置の内部処理の工程図
【図9】サーボ装置におけるアクチュエータとループフ
ィルタの特性図
【図10】アクチュエータ特性のばらつきを示す図
【符号の説明】
1a トラバースサーボブロック 1b トラッキングサーボブロック 1c フォーカシングサーボブロック 2a、2b、2c 比較器 3a、3b、3c 抵抗 4a、4b、4c モータ 6a、6b、6c ループフィルタ 7a デッドゾーンアンプ 8a、8b、8c D/Aコンバータ 9b、9c A/Dコンバータ 10b、10c 可変利得アンプ 12 遅延データ 13、14 係数 15 加算器 100 トラバースサーボブロック 110 比較器 111 抵抗 112 容量 113 モータ 120 トラッキングサーボブロック 121 ループフィルタ 122 デッドゾーンアンプ 123 D/Aコンバータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクから誤差信号をサンプリング
    して、前記誤差信号に基づいて演算を行い、前記演算の
    結果に基づいて制御信号を出力するループフィルタを有
    したサーボ装置において、前記誤差信号のサンプリング
    周波数を変えることによりアクチュエータ特性のカット
    オフ周波数を可変にすることを特徴とした光ディスクの
    サーボ装置。
  2. 【請求項2】 光ディスクから誤差信号をサンプリング
    して、前記誤差信号に基づいて演算を行い、前記演算の
    結果に基づいて制御信号を出力するループフィルタを有
    したサーボ装置において、前記ループフィルタは、カウ
    ント数NがN=1であるか否かを判定する動作ステップ
    と、前記カウント数NがN=1である場合に前記誤差信
    号を入力し、前記誤差信号に基づいてサーボ演算を実行
    し、さらに前記カウント数Nを1増加する動作ステップ
    と、前記カウント数NがN=1でなく、かつ分割数未満
    の場合に前記カウント数Nを1増加する動作ステップ
    と、前記カウント数NがN=1でなく、かつ分割数以上
    の場合に前記サーボ演算の結果から得られた制御信号を
    出力し、前記カウント数NをN=1に設定する動作ステ
    ップとを有し、前記分割数の値を変えることにより前記
    誤差信号のサンプリング周波数を任意に変更することを
    特徴とする光ディスクのサーボ装置。
  3. 【請求項3】 光ディスクから誤差信号をサンプリング
    して、前記誤差信号に基づいて演算を行い、前記演算の
    結果に基づいて制御信号を出力するループフィルタを有
    したサーボ装置において、前記ループフィルタは、カウ
    ント数NがN=1であるか否かを判定する動作ステップ
    と、前記カウント数NがN=1である場合に前記誤差信
    号を入力し、さらに前記カウント数Nを1増加する動作
    ステップと、前記カウント数NがN=1でなく、かつ分
    割数未満の場合に前記カウント数Nを1増加する動作ス
    テップと、前記カウント数NがN=1でなく、かつ分割
    数以上の場合に前記誤差信号に基づいてサーボ演算を実
    行し、前記サーボ演算の結果から得られた制御信号を出
    力し、前記カウント数NをN=1に設定する動作ステッ
    プとを有し、前記分割数の値を変えることにより前記誤
    差信号のサンプリング周波数を任意に変更することを特
    徴とする光ディスクのサーボ装置。
  4. 【請求項4】 光ディスクから誤差信号をサンプリング
    して、前記誤差信号に基づいて演算を行い、前記演算の
    結果に基づいて制御信号を出力するループフィルタを有
    したサーボ装置において、前記ループフィルタは、カウ
    ント数NがN=1であるか否かを判定する動作ステップ
    と、前記カウント数NがN=1である場合に前記カウン
    ト数Nを1増加する動作ステップと、前記カウント数N
    がN=1でなく、かつ分割数未満の場合に前記カウント
    数Nを1増加する動作ステップと、前記カウント数Nが
    N=1でなく、かつ分割数以上の場合に前記誤差信号を
    入力し、前記誤差信号に基づいてサーボ演算を実行し、
    前記サーボ演算の結果から得られた制御信号を出力し、
    前記カウント数NをN=1に設定する動作ステップとに
    基づいて動作し、前記分割数の値を変えることにより前
    記誤差信号のサンプリング周波数を任意に変更すること
    を特徴とする光ディスクのサーボ装置。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかに記載のサーボ
    装置をCD−ROMに用い、データ読み出し処理のとき
    の分割数よりも検索処理のときの分割数を小さい値に設
    定することを特徴とする光ディスクのサーボ装置。
JP13649295A 1995-06-02 1995-06-02 光ディスクのサーボ装置 Pending JPH08329506A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7496006B2 (en) 2002-10-23 2009-02-24 Panasonic Corporation Optical disc controller and optical disc device

Cited By (2)

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KR101009770B1 (ko) * 2002-10-23 2011-01-19 파나소닉 주식회사 광 디스크 제어기 및 광 디스크 장치

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