JPH0832905A - 空間光変調素子の書込み光学系の設定方法 - Google Patents

空間光変調素子の書込み光学系の設定方法

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JPH0832905A
JPH0832905A JP18419094A JP18419094A JPH0832905A JP H0832905 A JPH0832905 A JP H0832905A JP 18419094 A JP18419094 A JP 18419094A JP 18419094 A JP18419094 A JP 18419094A JP H0832905 A JPH0832905 A JP H0832905A
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Japan
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light
optical system
light emitting
image
emitting element
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Application number
JP18419094A
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English (en)
Inventor
Riyuusaku Takahashi
竜作 高橋
Toshiaki Sho
敏明 正
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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  • Feedback Control In General (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 最適化された書込み光学系を容易に設定でき
る方法を得る。 【構成】 発光素子アレイREAの光を発光素子の整列
方向と直交方向に偏向させ、2次元的光学像として結像
させる書込み光学系の各構成要素の光学部材の材質,曲
率,間隔,面高さ等のパラメータを格納してあるメモリ
を含んで構成されている演算処理手段を用い、また基準
画像信号で発光させた発光素子アレイの光が書込み光学
系で結像される位置にCCDラインセンサ4の受光面が
位置する状態となるようにし、次に基準画像信号で発光
する発光素子アレイの光を、書込み光学系で結像させた
調整用画像によるCCDラインセンサの出力信号から得
た位置データと、基準位置データとを比較して得た両者
の位置ずれ量を無くさせうる光の経路を、書込み光学系
の構成要素の個々の光学部材のパラメータに基づいて光
線追跡の演算を行なって求め、演算結果に従って書込み
光学系の構成要素の個々の光学部材の設置態様を調節駆
動手段で変化させて光学系を最適化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空間光変調素子の書込み
光学系の設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2次元的な画像の表示装置としては、従
来からフィルム映写機、スライド投写機、オぺーク投写
機等のように、投射の対象にされている画像が光学的に
記録されているフィルム、その他の記録媒体を用いるも
の、あるいは映像信号(画像信号)と対応する画像を表
示させた陰極線管を用いるものなどが知られている他、
画像信号における各画素信号によって強度変調された状
態の光束を水平方向及び垂直方向に走査し、その光束を
投影光学系によりスクリーンに投影して、2次元的な画
像の表示を行なうようにした表示装置は従来から知られ
ている。ところが、前記した従来技術においては、時系
列的な信号を用いて高輝度で高解像度の光学的な2次元
画像、例えば、縦横にそれぞれ4000個の画素が配列
されているような高精細度の2次元画像を実時間に近い
状態で形成させることが要求されてたとしても、例え
ば、陰極線管を始めとして、それを実現できるような信
号変換素子がなかったので、そのような要求を満足させ
ることはできなかった。
【0003】本出願人会社では前記した問題点が良好に
解決でき、高輝度で、かつ、高精細度の画像の表示を極
めて容易に行なうことができるような表示装置として、
例えば、特開平3ー196121号公報によって開示さ
れているような表示装置、すなわち、光源から放射され
た断面形状が直線状の光束を、画素毎に設けてある多数
の反射部材を画素情報によって変位させうるような構成
を備えている光変調部に入射させ、光変調部においてそ
れに入射された断面形状が直線状の光束における直線方
向について画素毎に強度変調された断面形状が直線状の
光束として射出させ、前記した光変調部から射出された
光束を回転鏡車により、光束を所定の周期で水平方向に
偏向して投影レンズに入射させて、投影レンズによりス
クリーンに投影してスクリーン上に2次元画像を映出す
るようにした装置を提案したが、前記した既提案の装置
では、それの光変調部で行なわれる画素情報による光の
強度変調動作が遅いことが問題になった。
【0004】それで、本出願人会社では先に、N個の画
素と対応するN個の発光素子が直線的に配列されている
発光素子アレイにおけるN個の発光素子に、予め定めら
れた期間にわたってそれぞれの発光素子と対応する画素
の情報を供給して、前記した発光素子アレイにおけるN
個の発光素子を前記の期間にわたり同時に発光させ、前
記の発光素子アレイの各発光素子から放射された光の整
列方向と直交する方向に前記した各発光素子から放射さ
れた光を同時に偏向させるようにして、前記の偏向され
た光が2つの電極間に少なくとも光導電層部材と光変調
材層部材とを含んで構成されている光書込み型空間光変
調素子における光導電層に光学系によって結像させ、空
間光変調素子に読出し光を与えて空間光変調素子から読
出した画像情報を、投影光学系を用いて高精細度な表示
画像としてスクリーンに映出させるようにした表示装置
を提案している(例えば、特開昭4ー25290号公報
参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のよう
に既提案の表示装置では、発光信号源として使用されて
いる発光素子アレイにおける直線的に配列されているN
個の発光素子群を、画素情報に対応した光量で発光させ
て、前記のN個の発光素子から放射された光を、前記の
発光素子アレイにおけるN個の発光素子の整列方向と直
交する方向に偏向させる偏向用光学部材や結像レンズを
含んで構成されている書込み光学系により、光書込み型
空間光変調素子に結像させるようにしているのである
が、前記の書込み光学系を構成している複数個の光学部
材の個々のものの配置態様が適正でないと、光書込み型
空間光変調素子に画像歪を有する画像が結像されてしま
う。
【0006】すなわち、例えば、陰極線管のように、映
像表示面に映出される画像の状態を電気的な手段によっ
て変化させることが可能な発光信号源が用いられている
場合には、前記した発光信号源の映像表示面に映出され
る画像の位置等の状態を、電気的な調整手段によって変
化することができるから、複数個の光学部材によって構
成されている光学系における光学部材の配置態様の調整
と、発光信号源に対する電気的な調整との双方によっ
て、画像歪のない正しい画像を予め定められた空間位置
に結像させることができるが、前述の既提案の表示装置
のように、発光信号源として複数の発光素子の位置が固
定的な発光素子アレイが使用されている場合には、発光
信号源における画素の位置を電気的な調整手段によって
も変化させることができないから、予め定められた空間
位置の光書込み型空間光変調素子に、画像歪のない正し
い画像を結像させるようにするためには、前記の書込み
光学系を構成している複数個の光学部材の個々のものの
配置態様が適正な状態になるように調整することが必要
とされる。
【0007】しかしながら、調整の対象にされる光学部
材の個数がn個で、調整の対象にされる項目数(パラメ
ータの数)がm個の場合には、mのn乗回の調整作業を
繰返し行なうことが必要とされることになるから、調整
の対象にされる光学部材の個数が多い場合には、前記の
書込み光学系を構成している複数個の光学部材の個々の
ものの配置態様を適正な状態に設定することは非常に困
難である。また、表示装置がカラー画像の表示装置とし
て構成される場合には、3原色の各原色毎に設けてある
光書込み型空間光変調素子について、それぞれ構成され
ている各書込み光学系を構成している複数個の光学部材
の個々のものの配置態様が適正な状態になるように調整
されないと、3原色像の重ね合わせ(レジストレーショ
ン)が良好なカラー画像を表示できないことになる。そ
れで、発光信号源として複数の発光素子の位置が固定的
な発光素子アレイが使用される場合に、画像歪のない正
しい画像を予め定められた空間位置の光書込み型空間光
変調素子に結像させることが容易にできるようにするた
めの書込み光学系の設定方法の出現が望まれた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はN個の画素と対
応するN個の発光素子が直線的に配列されている発光素
子アレイにおける各発光素子を、それぞれの画素の情報
に従った発光量で発光させ、前記の各発光素子から放射
された光を、発光素子の整列方向と直交する方向に偏向
させて、空間光変調素子に2次元的な光学像として結像
させうるようにした空間光変調素子の書込み光学系の構
成要素とされている個々の光学部材の設置態様を変化さ
せるための調節駆動手段と、書込み光学系の構成要素の
個々の光学部材の材質,曲率,間隔,面高さ等のパラメ
ータを格納してあるメモリを含んで構成されている演算
処理手段と、正しく設定された状態の書込み光学系によ
って、基準画像とされる2次元的な光学像を結像させう
るような光を発光素子アレイから放射させる基準画像信
号を発生させる基準信号発生手段と、書込み光学系によ
って2次元的な光学像が結像される空間光変調素子の位
置に配置されるCCDラインセンサと、書込み光学系の
対物レンズの合焦面の位置にCCDラインセンサの受光
面が位置する状態となるように、前記両者の位置を、書
込み光学系の対物レンズの光軸方向で調節する手段と、
基準画像信号が供給された発光素子アレイから放射され
た光を、書込み光学系で結像させて得られる調整用画像
と対応するCCDラインセンサからの出力信号に基づい
て得た位置データと、基準画像信号が供給された発光素
子アレイから放射された光が、正しく設定された状態の
書込み光学系によって結像された場合の基準画像のデー
タとを比較して、調整用画像と基準画像との位置ずれ量
を得る手段と、前記した調整用画像と基準画像との位置
ずれ量を無くすることができる光の経路を、書込み光学
系の構成要素の個々の光学部材のパラメータに基づく演
算によって求める手段と、前記の演算結果に従って書込
み光学系の構成要素の個々の光学部材の設置態様を調節
駆動手段によって変化させる手段とからなる空間光変調
素子の書込み光学系の設定方法を提供する。
【0009】
【作用】N個の発光素子が直線的に配列されている発光
素子アレイから放射された光を発光素子の整列方向と直
交する方向に偏向された状態の光を、結像レンズで空間
光変調素子に2次元的な光学像として結像させる空間光
変調素子の書込み光学系は、前記した書込み光学系の各
構成要素の設置態様が、それぞれ正しければ空間光変調
素子に歪の無い状態の高解像度の画像を結像させうる
が、書込み光学系を構成している複数の構成要素として
使用されている光学部材は、それぞれに設計値からの誤
差を有している他に、組立て時の製作誤差も避けること
ができないために、書込み光学系によって画像の形成予
定部分の空間に、歪の無い状態の高解像度の画像を形成
させることが困難であるのが通常であり、従って前記の
各構成要素毎に、それぞれ複数方向での位置調整を行な
うことが必要とされるが、書込み光学系の構成要素数が
多い場合には、前記のような調整作業を書込み光学系の
構成要素に対して行なって、書込み光学系を適正な状態
に設定することは極めて困難である。
【0010】それで、N個の発光素子が直線的に配列さ
れている発光素子アレイから放射された光を発光素子の
整列方向と直交する方向に偏向し、結像レンズで空間光
変調素子に2次元的な光学像として結像させる空間光変
調素子の書込み光学系の構成要素として用いられている
レンズ、ガルバノミラー等の設置態様を、光線追跡の演
算結果に従って変化させることにより、書込み光学系の
設置態様を最適化した状態に容易に設定するために、ま
ず、発光素子アレイの中央部分の発光素子を発光させ
て、前記の発光素子からの光が、書込み光学系により空
間光変調素子が設置されるべき空間位置と対応して設け
られる基準画像の形成予定部分における中央部分付近に
到達する状態となるように、発光素子アレイや書込み光
学系の位置を粗調整する。
【0011】正しく設定された状態の書込み光学系によ
って、基準画像とされる2次元的な光学像を結像させう
るような光を発光素子アレイから放射させるのに用いら
れる基準画像信号を基準信号発生から発生させて発光素
子アレイに供給する。発光素子アレイの発光素子から放
射された光をガルバノミラーによって発光素子の整列方
向と直交する方向に偏向させた状態で書込み光学系によ
り、基準画像の形成予定部分に設けられているCCDラ
インセンサに与える。CCDラインセンサは、CCDラ
インセンサにおける画素の配列方向に直交する方向に移
動できるCCDラインセンサからの出力信号の状態に基
づいて、前記したCCDラインセンサの受光面の位置
が、前記した書込み光学系の対物レンズの焦点面と一致
した状態になるように、CCDラインセンサと書込み光
学系との位置を書込み光学系の対物レンズの光軸方向で
変化させる。
【0012】また、基準画像信号が供給されている発光
素子アレイの各発光素子から放射された光がガルバノミ
ラーによって発光素子の整列方向と直交する方向に偏向
させた状態で書込み光学系により結像された画像情報と
対応して前記したCCDラインセンサから出力された画
像信号に基づいて得られる画像の位置データと、基準画
像信号が供給された発光素子アレイから放射された光
が、正しく設定された状態の書込み光学系によって結像
された場合の基準画像のデータとを比較して、調整用画
像と基準画像との位置ずれ量を求める。
【0013】書込み光学系の構成要素の個々の光学部材
の材質,曲率,間隔,面高さ等のパラメータを格納して
あるメモリを含んで構成されている演算処理手段によっ
て前記した調整用画像と基準画像との位置ずれ量を無く
することができる光の経路を、書込み光学系の構成要素
の個々の光学部材のパラメータに基づいて行なった演算
によって求め、前記の演算結果に従って、書込み光学系
の構成要素の個々の光学部材の設置態様を、書込み光学
系の構成要素の個々の光学部材に設けてある調節駆動手
段によって変化させた後に、調整用画像と基準画像との
位置ずれ量を求めて前記の光線追跡の演算を行ない、演
算を行なう毎に得られる演算結果に従って、書込み光学
系の構成要素の個々の光学部材の設置態様を、書込み光
学系の構成要素の個々の光学部材に設けてある調節駆動
手段によって変化させる、ということを繰返して、空間
光変調素子の書込み光学系が最適な状態に設定されるよ
うにする。
【0014】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら本発明の空間
光変調素子の書込み光学系の設定方法の具体的な内容を
詳細に説明する。まず、本発明の空間光変調素子の書込
み光学系の設定方法が適用される光書込み型空間光変調
素子を用いて構成されている装置の一例について図2を
参照して説明する。図2はN個の画素と対応するN個の
発光素子が直線的に配列されている発光素子アレイにお
ける各発光素子を、それぞれの画素の情報に従った発光
量で発光させて、前記の各発光素子から放射された光
を、発光素子の整列方向と直交する方向に偏向させ、光
書込み型の空間光変調素子に2次元的な画像を結像させ
るようにした書込み光学系を有する空間光変調素子の利
用装置(例えば、画像表示装置、撮像装置、等)の一例
として示す表示装置の構成例の斜視図である。
【0015】図2に示す表示装置において、REAはN
個(ただし、Nは2以上の自然数であり、以下の記載で
も同じ)の画素と対応するN個の発光素子が直線的に配
列されている発光素子アレイであり、前記の発光素子ア
レイREAとしては、例えば基板に発光ダイオード、あ
るいは半導体レーザ等の多数の発光素子を直線的に配列
した構成態様のものが使用できる。そして前記の書込み
光学系を有する空間光変調素子の利用装置における発光
素子アレイREAに直線的に配列されているN個の発光
素子は、画像信号源1から発光素子アレイREAに供給
されている画像信号によって、光書込み型の空間光変調
素子SLMに結像されるべき画像における1本の直線上
のN個の画素の情報に従った発光量で発光する。
【0016】N個の画素情報によって強度変調されてい
る状態で、発光素子アレイREAのN個の発光素子から
射出するN本の光束は、レンズL1を介してガルバノミ
ラーGMに入射する。駆動装置2によって図中の矢印R
のような揺動運動を行なう揺動軸3に固着されているガ
ルバノミラー(揺動鏡)GMは、発光素子アレイREA
の発光素子から射出した前記の光束を、光書込み型の空
間光変調素子SLMに結像されるべき画像の上から下に
一定の移動速度で移動する動作を繰返すという態様での
偏向動作を行なう。すなわち前記の駆動装置2は、画像
信号の垂直走査同期信号と同期同相関係の信号によって
ガルバノミラーGMを揺動させているのである。ガルバ
ノミラーGMによって反射した光は、既述したレンズL
1とレンズL2で集光されて空間光変調素子SLMに結像
する。結像レンズを2個のレンズL1,L2に分けて、前
記の2個のレンズL1,L2の間でガルバノミラーGMを
揺動させて光偏向させるような光学系とすることによ
り、画像歪の無い状態の画像を空間光変調素子SLMに
結像させることを容易にする。
【0017】光書込み型空間光変調素子SLMは、例え
ば透明基板BP1と透明電極Et1と光導電層部材PCL
と誘電体ミラーDMLと光変調材層部材PMLと透明電
極Et2と透明基板BP2とを積層して構成されている。
前記の透明電極Et1,Et2は透明導電物質の薄膜(例え
ばITO膜)で構成されており、また、光導電層部材P
CLは使用される光の波長域において光導電性を示す物
質を用いて構成され、さらに、誘電体ミラーDMLは所
定の波長帯の光を反射させうるように多層膜として構成
された周知形態のものが使用でき、さらにまた、光変調
材層部材PMLは、印加されている電界強度に応じて光
の状態(光の偏光状態、光の旋光状態、光の散乱状態)を
変化させる光変調材(例えばネマティック液晶、ニオブ
酸リチウム、BSO、PLZT、高分子ー液晶複合膜
等)を用いて構成される。Eは透明電極Et1,Et2間に
所定の電圧を印加するための電源である。
【0018】図中のWLは空間光変調素子SLMにおけ
る基板BP1側から入射されて光導電層部材PCLに集
光される書込み光であって、この書込み光WLは既述の
ように画像情報によって強度変調されている。透明電極
Et1,Et2間に電源Eから所定の電圧が供給されている
空間光変調素子SLMにおける透明基板Et1側から、画
像情報によって強度変調されている書込み光WLが入射
して、透明基板BP1と透明電極Et1とを通して光導電
層部材PCLに集光されると、前記した書込み光WLが
集光された部分の光導電層部材PCLの電気抵抗値が、
照射された光量に応じて変化して、光変調材層部材PM
Lの両端には、前記した画像情報と対応している電界強
度分布を示す電界が印加される。
【0019】それで、空間光変調素子SLMにおける透
明基板BP2側から、偏光ビームスプリッタPBSを介
して光源LSから読出し光RLを入射させると、その読
出し光RLは透明基板BP2→電極Et2→光変調材層部
材PML→誘電体ミラーDMLの経路により誘電体ミラ
ーDMLに達してそこで反射し、読出し光の反射光は誘
電体ミラーDML→光変調材層部材PML→電極Et2→
透明基板BP2→の経路で空間光変調素子SLMから射
出する。前記のようにして空間光変調素子SLMから射
出した光束は、前記した書込み光WLが有していた画像
情報と対応した電界強度の分布を有する電界が印加され
ている光変調材層部材PMLを往復した光束であるか
ら、その読出し光の光束は、書込み光の画像情報と対応
して光の状態が変化しているものになっている。
【0020】前記のように、空間光変調素子SLMにお
ける光変調材層部材PMLに印加された電界強度に応じ
て、その中を通過する光の偏光の状態、あるいは複屈折
の状態が変化して、空間光変調素子SLMから射出され
た読出し光の反射光束は、空間光変調素子SLMから射
出した光束が検光子として動作する偏光ビームスプリッ
タPBSを通過すると、前記の空間光変調素子SLMか
ら射出された読出し光の反射光束(出力光)は、書込み光
の画像情報と対応して光の強度が変化している状態のも
のにされるから、前記した偏光ビームスプリッタPBS
から射出した光を、投射レンズLpによってスクリーン
S上に結像させると、スクリーンS上には前記のように
空間光変調素子SLMから射出された読出し光による再
生画像が映出される。
【0021】図2を参照して既述した書込み光学系を有
する空間光変調素子の利用装置(例えば、画像表示装
置、撮像装置、等)は、説明を簡単にするために、極め
て単純な構成の表示装置であるが、この図2に示すよう
な簡単な構成態様を有する表示装置についてみても、N
個の画素と対応するN個の発光素子が直線的に配列され
ている発光素子アレイREAの各発光素子から放射され
た光を、ガルバノミラーGMで発光素子の整列方向と直
交する方向に偏向させて、結像レンズL1,L2により光
書込み型の空間光変調素子SLMに、所定の形状と大き
さの2次元的な画像を高精度の画像として結像させるよ
うにするためには、光学系の構成要素とされる各光学部
材の取付位置(取付け角度も含む)が正確でなければなら
ず、そのために、光学系の構成要素として用いられてい
る各光学部材の取付位置(取付け角度も含む)について、
それぞれ調整作業を行なって光学系が正しい状態に設定
されるようにする。
【0022】ところが、従来のように光書込み型の空間
光変調素子SLMに結像された画像の形状や大きさを見
ながら、前記の光学系の構成要素に対する調整作業を行
なうようにした場合には、調整の対象にされる光学部材
の個数がn個で、調整の対象にされる項目数(パラメー
タの数)がm個であったとすると、mのn乗回の調整作
業を繰返し行なうことが必要とされることになるので、
例えば、表示装置がカラー画像の表示装置として構成さ
れる場合のように、3原色の各原色毎に設けられている
書込み光学系における複数個の光学部材の個々のものの
配置態様を調整して、3原色像の重ね合わせ(レジスト
レーション)を良好にするための調整作業が、極めて困
難になることは既述のとおりである。
【0023】そこで、本発明の空間光変調素子の書込み
光学系の設定方法では、N個の画素と対応するN個の発
光素子が直線的に配列されている発光素子アレイにおけ
る各発光素子を、それぞれの画素の情報に従った発光量
で発光させ、前記の各発光素子から放射された光を、発
光素子の整列方向と直交する方向に偏向させて、空間光
変調素子に2次元的な光学像として結像させうるように
した空間光変調素子の書込み光学系の構成要素とされて
いる個々の光学部材の材質,曲率,間隔,面高さ等のパ
ラメータを格納してあるメモリを含んで構成されている
演算処理手段を用い、また、正しく設定された状態の書
込み光学系によって、基準画像とされる2次元的な光学
像を結像させうるような光を発光素子アレイから放射さ
せる基準画像信号を発生させうるように構成させてある
基準信号発生手段で発生させた基準画像信号により、発
光素子アレイの発光素子を発光させて、その光が書込み
光学系によって結像される位置、すなわち、書込み光学
系の対物レンズの合焦面にCCDラインセンサの受光面
が位置する状態となるように、CCDラインセンサの位
置と、書込み光学系とを光軸方向で調節し、さらに、前
記の基準画像信号が供給された発光素子アレイから放射
された光を、書込み光学系で結像させて得られる調整用
画像と対応するCCDラインセンサからの出力信号に基
づいて得た位置データと、基準画像信号が供給された発
光素子アレイから放射された光が、正しく設定された状
態の書込み光学系によって結像された場合の基準画像の
データとを比較して、調整用画像と基準画像との位置ず
れ量を得て、前記した調整用画像と基準画像との位置ず
れ量を無くすることができる光の経路を、書込み光学系
の構成要素の個々の光学部材のパラメータに基づいて光
追跡の演算を行なうことによって求め、前記の演算結果
に従って書込み光学系の構成要素の個々の光学部材の設
置態様を調節駆動手段によって変化させるようにして、
空間光変調素子の書込み光学系が最適化の状態に容易に
設定できるようにしたのである。
【0024】図1は、図2を参照して既述したように空
間光変調素子SLMを用いて構成されている表示装置に
おける光学系に、本発明の空間光変調素子の書込み光学
系の設定方法を適用して、光学系を最適化の状態に設定
する場合の説明に使用する図であり、図1においてRE
AはN個(ただし、Nは2以上の自然数であり、以下の
記載でも同じ)の画素と対応するN個の発光素子が直線
的に配列されている発光素子アレイであり、図2を参照
して既述した発光素子アレイREAと同様なものであ
り、この発光素子アレイREAに直線的に配列されてい
るN個の発光素子は、基準画像信号源5から発光素子ア
レイREAに供給される基準画像信号に従った発光量で
発光するが、前記の基準画像信号源5は制御部6から供
給される制御信号に従って発生させた基準画像信号を、
発光素子アレイREAに供給するようにしているから、
発光素子アレイREAから射出される光の結像によって
形成される画像の態様(画像の内容、基準の位置からの
ずれ、歪の状態)は、制御部6から基準画像信号源5に
供給される制御信号に従って変化するとともに、光学系
の各構成要素の配置態様がどうであるのかによっても変
化する。
【0025】図1中に示されている4はCCDラインイ
メージセンサ(CCDラインセンサ)である。そして、図
1中の前記のCCDラインセンサ4は、それの受光面の
空間位置が、図2中に示されている空間光変調素子SL
Mにおける光学系の結像面の空間位置と一致している状
態で、移動装置(図示していない)によってX方向に移
動できるようにされている。前記の移動装置による移動
態様は、制御装置CTAにおける制御部6から移動装置
に供給される制御信号によって定められたり、あるいは
人手によって行なわれたりする。また、前記したCCD
ラインセンサ4としては、それの画素間隔(受光素子間
隔)が、発光素子アレイREAにおける発光素子間隔に
比べて充分に小さな構成形態を有するものが使用され
る。
【0026】また、図1中及び図2中に、それぞれ想像
線で示してある枠SPは、正しく設定された状態の書込
み光学系によって、基準画像とされる2次元的な光学像
を結像させうるような光を発光素子アレイから放射させ
ることができる基準画像信号により、発光素子アレイの
発光素子を発光させて、その光が書込み光学系によって
結像される領域の境界を示す線(図3に例示されている
位置合わせ調整用画像の外枠PS)である。図1中に示
されている前記した発光素子アレイREAは、図示され
ていない調節駆動装置(調節駆動機構)によって、X,
Y,Zの3軸方向での変位動作及び前記の3軸における
各軸を回動中心とする回動々作の内で必要な動作を調節
駆動々作として行なうことができるようにされている。
そして、前記の調節駆動装置による調節駆動々作は、制
御装置CTAにおける制御部6から調節駆動機構に供給
される制御信号により自動的に行なわれたり、あるいは
人手による調節駆動々作によって行なわれる。
【0027】発光素子アレイREAから射出した光束
は、レンズL1を介してガルバノミラーGMに入射す
る。揺動軸3に固着されているガルバノミラーGMは、
駆動装置2によって図中の矢印Rのような揺動運動を行
なう揺動軸3によって、発光素子アレイREAの発光素
子から射出した前記の光束を、画像の上部から下部に一
定の移動速度で移動させる動作を繰返すという態様での
偏向動作を行なうが、前記の駆動装置2は、画像信号の
垂直走査同期信号と同期同相関係の信号によってガルバ
ノミラーGMを揺動させる。ガルバノミラーGMにより
光偏向された光は、レンズL1とレンズL2で結像され
る。
【0028】図1中に示されている前記したガルバノミ
ラーGMやレンズL1,L2などは、それぞれ図示されて
いない調節駆動装置(調節駆動機構)によって、X,Y,
Zの3軸方向での変位動作及び前記の3軸における各軸
を回動中心とする回動々作の内で必要な動作を調節駆動
々作として行なうことができるようにされている。そし
て、前記の調節駆動装置による調節駆動々作は、制御装
置CTAにおける制御部6から調節駆動機構に供給され
る制御信号により自動的に行なわれたり、あるいは人手
による調節駆動々作によって行なわれる。
【0029】前記した制御装置CTAにおける制御部6
としては、例えば、中央演算処理装置(CPU)を含ん
で構成させたものが使用できる。制御装置CTAにおい
て7は操作部であり、この操作部7には、例えばキーボ
ード、その他の入力装置を備えていて、操作者が必要な
指令を入力させるのに用いられる。また、8はディスプ
レイであり、ディスプレイ8には制御部6における演算
結果を表示させたり、制御装置CTAの動作状態を表示
させたりする。9はランダムアクセスメモリ、10はリ
ードオンリーメモリ、5は基準画像信号源であり、この
前記の基準画像信号源5は、書込み光学系の各構成要素
の光学部材を、それぞれ適正な状態に設定配置させる際
の調整動作時に必要とされる画像信号を発生する。
【0030】さて、基準画像信号源5で発生させた基準
画像信号を発光素子アレイREAに供給し、前記した発
光素子アレイの発光素子から放射された光を、光偏向装
置を含んで構成された書込み光学系によって、発光素子
の整列方向と直交する方向に偏向させて、2次元的な光
学像として結像させた場合に、前記した書込み光学系の
構成要素の各光学部材が、それぞれ適正な状態に設定さ
れていたとすると、前記の書込み光学系によって結像さ
れた2次元的な光学像は、基準画像信号によって表現さ
せようとしている画像と完全に一致しているものになる
が、前記した書込み光学系の構成要素の各光学部材のど
れか一個でも、不適正な状態にあれば、前記の書込み光
学系によって結像された2次元的な光学像は、基準画像
信号によって表現させようとしている画像とは異なった
歪んだ状態のものになる。
【0031】前記のように、基準画像信号源5で発生さ
せた基準画像信号が供給された発光素子アレイREAか
ら放射された光が、光偏向装置を含んで構成された書込
み光学系により、発光素子の整列方向と直交する方向に
偏向されて、2次元的な光学像として結像させた場合
に、前記した書込み光学系の構成要素の各光学部材が、
それぞれ適正な状態に設定されていた場合に結像される
であろう2次元的な光学像の画枠は、図1中に想像線で
示してある枠SPに正しく一致する。図1中に示されて
いるCCDラインセンサ4は、それの画素配列の方向が
図1中のY方向となるように設けられているから、Y方
向に配列されている画素列についての走査を行ないなが
ら、前記した枠SPを含む面内に受光面が一致している
状態で、図示されていない移動装置により図1中のX方
向にCCDラインセンサ4を移動させると、前記のCC
Dラインセンサ4からは、前記した枠SPを含む面内に
結像された2次元的な光学像と対応する画像信号が出力
される。
【0032】前記したCCDラインセンサ4から出力さ
れる画像信号は、基準画像信号源5から発光素子アレイ
REAに供給された画像信号と対応して、それぞれ特定
な発光素子から射出された光が、レンズL1,L2やガル
バノミラーGMなどで構成されている光学系を介してC
CDラインセンサ4におけるそれぞれ特定な画素と対応
する受光部に到達することによって発生したものであ
る。そして、前記した発光素子アレイREAにおける特
定な1つの発光素子から射出された光が、CCDライン
センサ4の移動する面内におけるどの位置に結像するの
かは、前記した発光素子アレイREAと、CCDライン
センサ4との間に設けられている光学系の設定状態がど
うであるのかに応じて異なる。
【0033】そして、発光素子アレイREAと、CCD
ラインセンサ4との間に設けられている光学系の設定状
態が適正な場合における発光素子アレイREAにおける
それぞれの発光素子から射出された光が、CCDライン
センサ4の移動する面内におけるどの位置に結像するの
かは定まっており、かつ、その結像位置はCCDライン
センサ4からの出力信号によって知ることができるか
ら、発光素子アレイREAにおける特定な発光素子から
射出された光の結像位置をCCDラインセンサ4からの
出力信号によって知ることにより、発光素子アレイRE
Aと、CCDラインセンサ4との間に設けられている書
込み光学系の設定状態が適正か否かを知ることができ
る。
【0034】発光素子アレイREAと、CCDラインセ
ンサ4との間に設けられている書込み光学系の設定状態
が適正でなかった場合には、前記した書込み光学系の構
成要素の個々の光学部材の材質,曲率,間隔,面高さ等
のパラメータを格納してあるメモリを含んで構成されて
いる制御部6において、前記した発光素子アレイREA
における特定な発光素子から射出された光の結像位置が
正規の位置からずれ量を無くすることができる光の経路
を、書込み光学系の構成要素の個々の光学部材のパラメ
ータに基づいて行なった演算によって求めて、前記の演
算結果に従い書込み光学系の構成要素の個々の光学部材
の設置態様を、書込み光学系の構成要素の個々の光学部
材に設けてある調節駆動機構によって変化させる。
【0035】前記の演算結果に従って書込み光学系の構
成要素の個々の光学部材に設けてある調節駆動機構で設
置態様を変化させた状態において、発光素子アレイRE
Aにおける特定な発光素子から射出された光を書込み光
学系を介してCCDラインセンサ4に与えて、前記のC
CDラインセンサ4からの出力信号により、発光素子ア
レイREAと、CCDラインセンサ4との間に設けられ
ている書込み光学系の設定状態が適正か否かをみて、書
込み光学系の設定状態が不適正な場合には、制御部6に
おいて前記した発光素子アレイREAにおける特定な発
光素子から射出された光の結像位置が正規の位置からず
れ量を無くすることができる光の経路を、書込み光学系
の構成要素の個々の光学部材のパラメータに基づいて行
なった演算によって求めて、前記の演算結果に従い書込
み光学系の構成要素の個々の光学部材の設置態様を、書
込み光学系の構成要素の個々の光学部材に設けてある調
節駆動機構によって変化させる、ということを繰返えし
て行なって書込み光学系の状態を最適化する。
【0036】これまで、本発明の空間光変調素子の書込
み光学系の設定方法の概略について説明して来たが、次
に、本発明の空間光変調素子の書込み光学系の設定方法
を適用して空間光変調素子の書込み光学系を最適化する
場合の具体例について説明する。まず、書込み光学系の
構成要素の各光学部材が、それぞれ適正な状態に設定さ
れていた場合に結像されるであろう2次元的な光学像の
画枠の位置、すなわち図1中に想像線で示してある枠S
Pの位置の略々中央付近にCCDラインセンサ4を位置
させた後に、発光素子アレイREAにおける中央位置付
近の発光素子を発光させ、次いで、前記の発光素子アレ
イREAにおける中央位置付近の発光素子から射出した
光が、図1中に想像線で示してある枠SPで示されてい
る領域中の略々中央付近の領域においてCCDラインセ
ンサ4で受光できるように、書込み光学系の全体を大雑
把に変位させる。
【0037】次に、発光素子アレイREAにおける発光
素子が、予め定められた発光強度段階における最大の発
光強度で発光できるような信号を、基準画像信号源5か
ら発光素子アレイREAに供給して、発光素子アレイR
EAの発光素子を発光させ、その状態におけるCCDラ
インセンサ4からの出力信号に基づいて、制御装置CT
Aにおける制御部6では、発光素子アレイREAにおけ
る発光素子の中心付近の照度分布を測定し、次いで、発
光素子アレイREAにおける発光素子が、予め定められ
た発光強度段階における最小の発光強度で発光できるよ
うな信号を、基準画像信号源5から発光素子アレイRE
Aに供給して、発光素子アレイREAの発光素子を発光
させ、その状態におけるCCDラインセンサ4からの出
力信号に基づいて、制御装置CTAにおける制御部6で
は、発光素子アレイREAにおける発光素子の中心付近
の照度分布を測定する。前記した発光素子の照度分布の
測定は、発光素子アレイREAの1個の発光素子から射
出された光が、CCDラインセンサに配列されている画
素でどのような光強度分布を示すものとして受光される
のかを検出することにより行なわれる。
【0038】次に、制御装置CTAの制御部6では、C
CDラインセンサ4の受光面を書込み光学系の最良像点
(書込み光学系の対物レンズの合焦面)に位置させるよ
うにするための制御動作を行なう。ところで、CCDラ
インセンサ4の受光面が書込み光学系の最良像点に位置
している状態か否かは、CCDラインセンサ4が受光
した書込み光学系からの射出光の光強度分布のデータ
を、CCDラインセンサ4の出力信号から得るようにし
たり、発光素子アレイREAの発光素子から射出され
た光によって発生させた解像度測定用の光学的パターン
を、書込み光学系を介してCCDラインセンサ4で受光
させて得たCCDラインセンサ4の出力信号に基づいて
MTFを算出する、などにより判断することができる
が、以下の説明では、前記ののようにMTFの値によ
って、CCDラインセンサ4の受光面を書込み光学系の
最良像点に位置させるようにした場合の例について記載
されている。
【0039】すなわち、制御装置CTAにおける制御部
6は、基準画像信号源5から発光素子アレイREAに対
して、発光素子アレイREAの発光素子から解像度測定
用の光学的パターンと対応する光を射出させうるような
基準画像信号を供給する。そして、発光素子アレイRE
Aの発光素子から射出された光が、書込み光学系を介し
てCCDラインセンサ4の受光面に解像度測定用の光学
的パターンとして与えられて、CCDラインセンサ4か
ら出力された信号は制御部6に供給される。制御部6で
は、既述したようにして求めておいた発光素子アレイR
EAにおける発光素子の中心付近の照度分布の測定デー
タと、前記した解像度測定用の光学的パターンと対応し
てCCDラインセンサ4から出力された信号とに基づい
てMTFを算出して、その計算値をディスプレイ8の表
示面上に出力させる。
【0040】操作者はディスプレイ8の表示面上に出力
された第1回目のMTFの計算値を見て、CCDライン
センサ4の受光面が、書込み光学系の最良像点(書込み
光学系の対物レンズの合焦面)の位置であるか否かを判
断する。そして前記の第1回目のMTFの計算値が得ら
れた状態におけるCCDラインセンサ4の受光面が、書
込み光学系の最良像点の位置でないと判断された場合に
は、CCDラインセンサ4を書込み光学系の光軸方向の
所定の向きで所定の距離だけ移動させてから、既述した
ような動作、すなわち、基準画像信号源5から発光素子
アレイREAに対して、発光素子アレイREAの発光素
子から解像度測定用の光学的パターンと対応する光を射
出させうるような基準画像信号を供給し、発光素子アレ
イREAの発光素子から射出された光を、書込み光学系
を介してCCDラインセンサ4の受光面に解像度測定用
の光学的パターンとして与え、制御部6で算出された第
2回目のMTFの計算値をディスプレイ8の表示面上に
出力させる
【0041】第2回目のMTFの計算値を見て、前記の
第2回目のMTFの計算値が得られた状態におけるCC
Dラインセンサ4の受光面の位置も、書込み光学系の最
良像点の位置ではないと判断された場合には、第1回目
のMTF値の計算値と、第2回目のMTFの計算値とを
比較して、その比較結果に基づいてCCDラインセンサ
4を書込み光学系の光軸方向の所定の向きで所定の距離
だけ移動させてから、前述のような動作を繰返して第3
回目のMTFの計算値をディスプレイ8に出力させる。
CCDラインセンサ4の受光面を、書込み光学系の最良
像点(書込み光学系の対物レンズの合焦面)の位置に合
わせるために行なわれる前記のような動作は、CCDラ
インセンサ4の受光面の位置が、書込み光学系の最良像
点に位置する状態になったと判断されるまで繰返えし行
なわれることによりCCDラインセンサ4の受光面の位
置は書込み光学系の最良像点に位置する状態にされる。
【0042】なお、前記の説明は、ディスプレイ8に出
力させたMTFの計算値を操作者が見て、それに基づい
てCCDラインセンサ4を書込み光学系の光軸方向の所
定の向きで所定の距離だけ移動させるようにする場合に
ついてのものであったが、前記のような動作が制御部6
からの制御によって自動的に行なわれるようにされても
良いことは勿論である。
【0043】これまでに説明したような動作によって、
CCDラインセンサ4の受光面の位置が、書込み光学系
の最良像点に位置している状態にされた後に、制御装置
CTAの制御部6は、基準画像信号源5から発光ダイオ
ードアレイREAに対して、発光素子アレイREAの発
光素子から位置合わせ調整用画像とされる予め定められ
た光学的パターンと対応するような光を射出させうるよ
うな基準画像信号を供給する。前記の基準画像信号が供
給された発光素子アレイREAの発光素子から射出され
た光は、書込み光学系を介してCCDラインセンサ4の
受光面に位置合わせ調整用の予め定められた光学的パタ
ーンと対応する光として与えられ、CCDラインセンサ
4から出力された信号は制御部6に供給される。
【0044】図3は、前記した位置合わせ調整用画像の
一例を示す図であり、この図3に例示してある位置合わ
せ調整用画像は、外枠PSにおける縦横方向の中央部分
に縦線Sと横線Hとによる十字状のパターンがあるとと
もに、前記した縦線Sの上下の2個所にU,Dの指標を
備え、また横線Hの左右の2個所にL,Rの指標を備え
ている。光学系の各構成要素が、それぞれ適正な状態に
設定されていた場合に、その光学系によって結像される
位置合わせ調整用画像の外枠PSは、図1(及び図2)
中に、それぞれ想像線で示してある枠SPと一致する
が、光学系の各構成要素の設定状態が適正な状態でなか
った場合には、その光学系によって結像される位置合わ
せ調整用画像の外枠PSは、図1(及び図2)中の位置
からずれたり、形状が歪んでいたりする。
【0045】さて、発光素子アレイREAの発光素子か
ら、位置合わせ調整用画像とされる予め定められた光学
的パターンと対応するような光を射出させうるような基
準画像信号を、基準画像信号源5から発光素子アレイR
EAに供給させるように制御部6が制御動作を行ない、
図1中の想像線で示す枠PSの付近に、発光素子アレイ
REAの発光素子から射出された光が光学系によって、
位置合わせ調整用画像として結像されるようにする。C
CDイメージセンサ4は、それ自身によって図1中のY
方向に画素の走査を行なっているとともに、図1中のX
方向に移動するように制御部6によって制御されてお
り、それによりCCDイメージセンサ4からは、それの
走査範囲における位置合わせ調整用画像と対応する画像
像情報を含む画像信号が出力される。
【0046】そして、制御部6には、前記した発光素子
アレイREAの発光素子から、位置合わせ調整用画像と
される予め定められた光学的パターンと対応するような
光を射出させうるような基準画像信号が供給された発光
素子アレイから放射された光が、正しく設定された状態
の書込み光学系によって結像された場合の基準画像の位
置のデータ(基準位置データ)を備えているから、前記
のようにCCDイメージセンサ4から出力されたCCD
イメージセンサ4の走査範囲における位置合わせ調整用
画像と対応する画像像情報を含む画像信号から得られる
基準画像の位置のデータは、制御部6において前記した
基準位置データと比較される。
【0047】前記の比較結果によって、制御部6に備え
てある基準位置データと、実際にCCDイメージセンサ
4の出力信号に基づいて得られる位置合わせ調整用画像
のデータとの両者間の位置ずれが求められるから、制御
部6では書込み光学系の構成要素とされている個々の光
学部材の材質,曲率,間隔,面高さ等のパラメータを格
納してあるメモリを含んで構成されている演算処理手段
を用いて、前記した位置ずれ量が最小となるように光線
追跡の演算を繰返して、位置ずれが最小となる場合の演
算結果をディスプレイ8に表示させ、前記の演算結果に
従って書込み光学系の所定の構成要素について所定の変
位を与える。
【0048】例えば、図3に例示されているような位置
合わせ調整用画像が用いられた場合には、制御部6にお
いて、位置合わせ調整用画像中の縦線Sにおける例えば
D,O,Uの各点のX座標のデータと、位置合わせ調整
用画像中の横線Hにおける例えばL,O,Rの各点のY
座標のデータとについて基準位置データとの比較が行な
われる。前記したX,Y座標のデータとしては、例えば
MSBから4桁がオール1の状態の値を用いる。縦方向
のセンター位置にある前記したL,O,Rの各点の座標
のデータに基づいて倍率を計算し、光線追跡により移動
量を算出して倍率を調節する。また、横方向のセンター
位置にある前記したU,O,Dの各点の座標のデータに
基づいて偏向幅を決定して偏向幅を調節する。前記した
縦線Sの座標の測定によって、ガルバノミラーGMの傾
斜補正動作が行なわれるとともに、発光素子アレイRE
AのX方向のセンタリング動作が行なわれ、また、前記
した横線Hの座標の測定によって、ガルバノミラーGM
のセンタリングの補正動作が行なわれるとともに、発光
素子アレイREAの傾斜補正動作が行なわれる。
【0049】なお、図1及び図2中に、それぞれ想像線
で示してある枠SPは、既述のように正しく設定された
状態の書込み光学系によって、基準画像とされる2次元
的な光学像を結像させうるような光を発光素子アレイか
ら放射させることができる基準画像信号により、発光素
子アレイの発光素子を発光させて、その光が書込み光学
系によって結像される領域の境界を示す線であり、それ
は図3に例示されている位置合わせ調整用画像の外枠P
Sでもあるが、前記の枠PSはスクリーンSに投影され
た画像の画枠を投射レンズLpを介して逆追跡して得ら
れる基準画像である。
【0050】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように本発明の空間光変調素子の書込み光学系の設定
方法は、N個の画素と対応するN個の発光素子が直線的
に配列されている発光素子アレイにおける各発光素子
を、それぞれの画素の情報に従った発光量で発光させ、
前記の各発光素子から放射された光を、発光素子の整列
方向と直交する方向に偏向させて、空間光変調素子に2
次元的な光学像として結像させうるようにした空間光変
調素子の書込み光学系の構成要素とされている個々の光
学部材の材質,曲率,間隔,面高さ等のパラメータを格
納してあるメモリを含んで構成されている演算処理手段
を用い、また、基準画像信号発生手段で発生させた基準
画像信号により、発光素子アレイの発光素子を発光させ
て、その光が書込み光学系によって結像される位置、す
なわち、書込み光学系の対物レンズの合焦面にCCDラ
インセンサの受光面が位置する状態となるように、CC
Dラインセンサの位置と、書込み光学系とを光軸方向で
調節し、さらに、前記の基準画像信号が供給された発光
素子アレイから放射された光を、書込み光学系で結像さ
せて得られる調整用画像と対応するCCDラインセンサ
からの出力信号に基づいて得た位置データと、基準画像
信号が供給された発光素子アレイから放射された光が、
正しく設定された状態の書込み光学系によって結像され
た場合の基準画像のデータとを比較して、調整用画像と
基準画像との位置ずれ量を得て、前記した調整用画像と
基準画像との位置ずれ量を無くすることができる光の経
路を、書込み光学系の構成要素の個々の光学部材のレン
ズデータに基づいて光追跡の演算を行なうことによって
求めて、前記の演算結果に従って書込み光学系の構成要
素の個々の光学部材の設置態様を調節駆動手段によって
変化させるようにして、空間光変調素子の書込み光学系
が最適化の状態に容易に設定できるようにしたので、構
成要素が多い複雑な構成の光学系についても最適化の状
態に設定することが容易であり、したがって、例えばカ
ラー画像に対する光学系のように、3原色の各原色毎の
光学系によって結像された各原色の画像を良好に重ね合
わせるように光学系を設定することも容易となるのであ
り、本発明によれば既述した問題点は容易に解決でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空間光変調素子の書込み光学系の設定
方法の説明に用いられる光学系の斜視図である。
【図2】書込み光学系を有する空間光変調素子の利用装
置の構成例を示す斜視図である。
【図3】位置合わせ調整用画像の1例の平面図である。
【符号の説明】
1…画像信号源、2…駆動装置、3…揺動軸、4…CC
Dラインイメージセンサ、5…基準画像信号源、6…制
御部、7…操作部、8…ディスプレイ、9…ランダムア
クセスメモリ、10…リードオンリーメモリ、SLM…
光書込み型の空間光変調素子、L1,L2…レンズ、GM
…ガルバノミラー、REA…発光素子アレイ、PBS…
偏光ビームスプリッタ、Lp…投射レンズ、S…スクリ
ーン、CTA…制御装置、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/03 504 1/135 G03B 3/00 G05B 13/00 7531−3H G09G 3/02 4237−5H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N個の画素と対応するN個の発光素子が
    直線的に配列されている発光素子アレイにおける各発光
    素子を、それぞれの画素の情報に従った発光量で発光さ
    せ、前記の各発光素子から放射された光を、発光素子の
    整列方向と直交する方向に偏向させて、空間光変調素子
    に2次元的な光学像として結像させうるようにした空間
    光変調素子の書込み光学系の構成要素とされている個々
    の光学部材の設置態様を変化させるための調節駆動手段
    と、書込み光学系の構成要素の個々の光学部材の材質,
    曲率,間隔,面高さ等のパラメータを格納してあるメモ
    リを含んで構成されている演算処理手段と、正しく設定
    された状態の書込み光学系によって、基準画像とされる
    2次元的な光学像を結像させうるような光を発光素子ア
    レイから放射させる基準画像信号を発生させる基準信号
    発生手段と、書込み光学系によって2次元的な光学像が
    結像される空間光変調素子の位置に配置されるCCDラ
    インセンサと、書込み光学系の対物レンズの合焦面の位
    置にCCDラインセンサの受光面が位置する状態となる
    ように、前記両者の位置を、書込み光学系の対物レンズ
    の光軸方向で調節する手段と、基準画像信号が供給され
    た発光素子アレイから放射された光を、書込み光学系で
    結像させて得られる調整用画像と対応するCCDライン
    センサからの出力信号に基づいて得た位置データと、基
    準画像信号が供給された発光素子アレイから放射された
    光が、正しく設定された状態の書込み光学系によって結
    像された場合の基準画像のデータとを比較して、調整用
    画像と基準画像との位置ずれ量を得る手段と、前記した
    調整用画像と基準画像との位置ずれ量を無くすることが
    できる光の経路を、書込み光学系の構成要素の個々の光
    学部材のパラメータに基づく演算によって求める手段
    と、前記の演算結果に従って書込み光学系の構成要素の
    個々の光学部材の設置態様を調節駆動手段によって変化
    させる手段とからなる空間光変調素子の書込み光学系の
    設定方法。
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