JPH08327924A - 投映表示装置 - Google Patents

投映表示装置

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Publication number
JPH08327924A
JPH08327924A JP13661795A JP13661795A JPH08327924A JP H08327924 A JPH08327924 A JP H08327924A JP 13661795 A JP13661795 A JP 13661795A JP 13661795 A JP13661795 A JP 13661795A JP H08327924 A JPH08327924 A JP H08327924A
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JP
Japan
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scanning
video
laser light
projection surface
projection
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Application number
JP13661795A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kodama
博之 児玉
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KASUTO KK
Original Assignee
KASUTO KK
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Publication date
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  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】光ファイバーで伝送された変調レーザ光を用い
て投映表示することが可能で、映像にフリッカーがなく
鮮明な投映表示を行なえ、所要の相対的な走査速度を保
有しNTSC標準ビデオ信号を投映表示可能な投映表示
装置を提供。 【構成】複数のレーザ光発生手段(11A,11B,… )と、
複数の音響光学変調器(12A,12B …)と、ビデオソース
13と、ビデオ画面処理手段(14)と、変調信号供給手段
(15)と、複数の光ファイバー16A,16B …と、ベクトル
データ処理手段(17)と、複数のデータ伝送ケーブル18
A<18B …と、水平走査用ガルバノメータ・ミラー22と垂
直走査用ガルバノメータ・ミラー21とを備えたプロジェ
クタ20A,20B …とを具備し、投映面S上の各領域SA,SB,
SC…に各単位画面エリア毎のビデオ情報を分割映像とし
て同時並列的にラスタースキャンにより投映表示する投
映表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、標準ビデオ画面等を例
えば屋外壁面等のスクリーン上にレーザ光で投映表示す
る投映表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、各種イベントの屋外表示方法の一
つとして、例えば屋外壁面等を利用したスクリーン上に
種々の大画面ビデオ表示を行なう方法が採用されてい
る。大画面ビデオ表示を行なう機器としては、例えば
「オーロラビジョン・ジャンボトロン」(商品名)など
の自己発光型のものや、「タラリア・ビデオプロジェク
タ」(商品名)などの投映型のものなどが使用されてい
る。
【0003】自己発光型のものは、大画面ビデオ表示を
行なうに際し、高輝度表示を行なうことはできるが、機
器の規模が大きくなり取り扱いがむづかしいという問題
がある。これに対して投映型のものは、大画面ビデオ表
示を行なうに際し、低輝度表示しか行なえないという難
点があるが、機器の規模が比較的小さくて済むという利
点が有る。
【0004】図7は、現在用いられているレーザ光を利
用した投映型ビデオ表示装置としてのレーザ・テレビジ
ョンの構成を示す図である。図7に示すレーザ・テレビ
ジョンは、投映表示における水平スキャンをポリゴンミ
ラー(多面体回転ミラー)5で行ない、垂直スキャンを
ガルバノメータ6に取付けた偏向ミラー7で行ない、ビ
デオ信号に同期したレーザビームのラスタースキャンを
行なって、建物の壁面等の投映面S上にビデオ画面Dを
投映表示するものである。
【0005】すなわち、1はレーザ管であり、このレー
ザ管1で生成されたレーザ光は変調器2に入力する。こ
の変調器2にはビデオソース3からのビデオ情報が、コ
ントローラ4を介して変調入力として供給される。この
ため前記レーザ光は変調器2においてビデオ情報で変調
されて出射される。この出射された出射光Pはポリゴン
ミラー5に入射する。ポリゴンミラー5はコントローラ
4からの制御信号によって回転駆動制御され、その回転
にともなって入射した変調レーザ光を投映面Sにおける
水平方向へスキャンする。ポリゴンミラー5からの出射
光はガルバノメータ6に取付けられている偏向ミラー7
に入射する。ガルバノメータ6はコントローラ4からの
制御信号によって回動制御されるため、上記ミラー7は
ガルバノメータ4の回動に伴って回動し、ポリゴンミラ
ー5からの出射光を投映面Sにおける垂直方向へスキャ
ンする。かくしてビデオ信号に同期したレーザビームの
ラスタースキャンが行なわれ、壁面等の投映面S上にビ
デオ画像Dが投映表示される。
【0006】上記レーザ・テレビジョンには次のような
問題点がある。ポリゴンミラー5による水平スキャン
を、ビデオ信号の水平走査線に同期して行なう必要があ
る為、ポリゴンミラー5には高い面精度および高い回転
精度等が要求される。そしてポリゴンミラー5を低速回
転させる場合には、所要の水平走査線数を確保するため
にミラーの面数を増やす必要があるが、ミラーの面数を
増やすと各ミラーによる水平走査角度が減少し、水平方
向の投映画角が小さくなってしまう。このため通常の場
合、ポリゴンミラー5は比較的高速で回転させている。
【0007】ところがポリゴンミラー5を高速回転させ
るためには、ポリゴンミラー5の直径をできるだけ小径
にしなければならず、各ミラー面のそれぞれの面積を小
さくせざるを得ない。このため必然的に有効面積は更に
小さくなり、そこに入射するレーザビームの直径をより
小さくしなければならない。したがって一般に出射径が
大きくなる光ファイバーによるレーザ光の伝送手段は採
用することができず、レーザ光源部とプロジェクション
部とが一体化されたものが使用されてきた。その結果、
レーザ・テレビジョンはユーザにとって取り扱いにくい
という欠点を有していた。
【0008】図8は、現在用いられているレーザ光を利
用した投映型ビデオ表示装置としてのベクトルスキャン
・ディスプレイの構成を示す図である。図8に示すベク
トルスキャン・ディスプレイは、二つのガルバノメータ
6および8にそれぞれ偏向ミラー7,9を取付け、座標
データに基づいてレーザビームBを水平方向(X軸方
向)および垂直方向(Y軸方向)に偏向させ、投映面上
に所望の線画を投映表示させるものである。
【0009】すなわち、レーザ管1で生成されたレーザ
光は変調器2に入力する。この変調器2には、ベクトル
データレジスタ10からの表示データが、コントローラ
4を介して変調入力として供給される。このため前記レ
ーザ光は変調器2において上記表示データで例えばカラ
ー変調されて出射される。この出射された出射光Pはガ
ルバノメータ8に取付けられている偏向ミラー9に入射
する。ガルバノメータ8はコントローラ4を介して与え
られるベクトルデータレジスタ10からの座標データに
基づいて偏向ミラー8を回動制御するため、入射した変
調レーザ光は水平方向へ偏向される。この偏向された光
はガルバノメータ6に取付けられている偏向ミラー7に
入射する。ガルバノメータ6はコントローラ4を介して
与えられるベクトルデータレジスタ10からの座標デー
タに基づいて偏向ミラー7を回動制御するため、偏向ミ
ラー9からの光は垂直方向へ偏向される。かくしてレー
ザビームBは水平方向(X軸方向)及び垂直方向(Y軸
方向)へ偏向され、壁面等の投映面S上に線画Eが描画
表示される。
【0010】上記ベクトルスキャン・ディスプレイには
次のような問題がある。一般にNTSC方式のビデオ画
面は、30フレーム/秒、水平走査線数525本/フレ
ームである。これに対してガルバノメータ6,8の速度
は極めて遅いため、上記水平走査線に追従させることが
できない。このためベクトルスキャン方式では、ラスタ
ースキャンによるビデオ画像の投映表示は基本的には不
可能といえる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図7に示したレーザ・
テレビジョンは、ポリゴンミラー5の各ミラー面の面積
が小さいため、光ファイバーで伝送されたレーザビーム
ではビーム径が太すぎ、各ミラー面とミラー面との境目
にレーザビームがまたがってしまい、有効面積が半分以
下となってしまう。また画角も非常に狭い。しかしスキ
ャンスピードは速いので肉眼でも映像として見ることが
できる。
【0012】図8に示したベクトルスキャン・ディスプ
レイは、ガルバノメータに取付けた偏向ミラーの回動ス
ピードが遅いので、映像にフリッカーが多発し、肉眼で
見るには無理がある。光学的には各ミラーの有効面積が
大きいので、ビーム径の太い光ファイバーから発した光
の入射が可能である。
【0013】本発明の目的は、下記の投映表示装置を提
供することにある。 (a) 光ファイバーで伝送された変調レーザ光を用いて投
映表示することが可能な投映表示装置。
【0014】(b) 映像にフリッカーがなく、鮮明な投映
表示を行なえる投映表示装置。 (c) 所要の相対的な走査速度を保有し、標準ビデオ信号
を投映表示可能な投映表示装置。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、本発明の投映表示装置は以下の如く構
成されている。 (1)本発明の投映表示装置は複数のレーザ光発生手段
と、これらのレーザ光発生手段によって発生した各レー
ザ光の少なくとも輝度を、電気的な変調信号に基づいて
それぞれ変調して変調レーザ光を出力可能な如く設けら
れた複数の音響光学変調器と、静止画,動画などのビデ
オ情報を格納したビデオソースと、このビデオソースか
ら読み出された標準ビデオ画面に相当するビデオ情報
を、単位画面エリア毎のビデオ情報に分割し、それぞれ
の分割ビデオ情報における各画素毎の少なくとも輝度に
ついての変調信号を形成して出力するビデオ画面処理手
段と、このビデオ画面処理手段から出力される変調信号
を、前記複数の音響光学変調器に対して設定されたタイ
ミングでそれぞれ供給する変調信号供給手段と、前記複
数の音響光学変調器で変調された各単位画面エリア毎の
変調レーザ光をそれぞれ伝送するための複数の光ファイ
バーと、前記各単位画面エリアに対応して設けられた投
映面上の各領域に、それぞれの描画用順次走査ラインを
同時形成するためのベクトルデータを出力するベクトル
データ処理手段と、このベクトルデータ処理手段から出
力される各ベクトルデータを伝送するための複数のデー
タ伝送ケーブルと、これらのデータ伝送ケーブルで伝送
される各ベクトルデータに基づいて、前記各単位画面エ
リア毎の変調レーザ光を、前記投映面上の各領域におい
て水平方向および垂直方向へそれぞれスキャンし、前記
投映面上の各領域に前記各単位画面エリア毎のビデオ情
報を分割映像として同時並列的に投映する複数のプロジ
ェクタとを具備し、前記各プロジェクタは、前記変調レ
ーザ光を前記投映面上の水平方向へスキャンする水平走
査用ガルバノメータ・ミラーと、前記変調レーザ光を前
記投映面上の垂直方向へスキャンする垂直走査用ガルバ
ノメータ・ミラーとを組み合わせた走査機構により、ラ
スタースキャンを行なって前記投映面上に投映描画する
ものであることを特徴とする。 (2)本発明の投映表示装置は、複数のレーザ光発生手
段と、これらのレーザ光発生手段によって発生した各レ
ーザ光の少なくとも輝度を、電気的な変調信号に基づい
てそれぞれ変調して変調レーザ光を出力可能な如く設け
られた複数の音響光学変調器と、静止画,動画などのビ
デオ情報を格納したビデオソースと、このビデオソース
から読み出された標準ビデオ画面に相当するビデオ情報
を、隣接する複数の走査線エリアからなる走査線ブロッ
クエリア毎のビデオ情報に分割し、それぞれの分割ビデ
オ情報における各画素毎の少なくとも輝度についての変
調信号を形成して出力するビデオ画面処理手段と、この
ビデオ画面処理手段から出力される変調信号を、前記複
数の音響光学変調器に対して設定されたタイミングでそ
れぞれ供給する変調信号供給手段と、前記複数の音響光
学変調器で変調された各走査線ブロックエリアにおける
全走査線相当分の複数の変調レーザ光をそれぞれ伝送す
るための複数の光ファイバーと、前記各走査線ブロック
エリアに対応して設けられた投映面上の各領域に、それ
ぞれの描画用一括走査ラインを順次形成するためのベク
トルデータを出力するベクトルデータ処理手段と、この
ベクトルデータ処理手段から出力される各ベクトルデー
タを伝送するためのデータ伝送ケーブルと、これらのデ
ータ伝送ケーブルで伝送される各ベクトルデータに基づ
いて、前記各走査線ブロックエリアにおける全走査線相
当分の複数の変調レーザ光を前記投映面上の各領域毎に
順次一括して走査することにより、前記投映面上の各領
域に前記各走査線ブロックエリア毎のビデオ情報を順次
直列的に投映する単一のプロジェクタとを具備し、前記
プロジェクタは、前記変調レーザ光を前記投映面上の水
平方向へスキャンする水平走査用ガルバノメータ・ミラ
ーと、前記変調レーザ光を前記投映面上の垂直方向へス
キャンする垂直走査用ガルバノメータ・ミラーとを組み
合わせた走査機構により、ラスタースキャンを行なって
前記投映面上に投映描画するものであることを特徴とす
る。
【0016】
【作用】上記手段(1)(2)を講じた結果、それぞれ
次のような作用が生じる。 (1)本発明の投映表示装置においては、ガルバノメー
タに取り付けられた偏向ミラーのミラー面積は比較的大
きいため光ファイバーにより伝送されてくる変調レーザ
光を入反射させることが可能である。このためレーザ光
源部とプロジェクタ部とを切り離して設置することが可
能であり、その結果、プロジェクタ部を極めてコンパク
トに形成することが可能となり、取り扱い操作が極めて
容易なものとなる。また投映面上の複数の領域に、各単
位画面エリア毎のビデオ情報が分割映像として同時並列
的に投映されるので、投映表示される映像の密度が相対
的に高められ、フリッカ等が生じることなく鮮明な映像
を表示可能である。なおベクトルスキャン方式によるレ
ーザディスプレイであるため、所謂レーザビーム・グラ
フィクス等も当然行なうことが可能である。したがって
多様な表現方法で投映表示することが可能となる。 (2)本発明の投映表示装置においては、複数の変調レ
ーザ光からなる変調レーザ光束が、あたかも一つの走査
ビームとして一括して走査されるため、総合的な走査速
度が高められ、標準ビデオ信号をタイミングをくずさず
にほぼ同期した状態で投映表示することができる。
【0017】
【実施例】 (第1実施例)図1は本発明の第1実施例に係る投映表
示装置の構成を示す図である。図1に示す複数のレーザ
光発生手段としてのレーザ管11A,11B,11C…
は、白色(赤,緑,青の三原色を含むもの)レーザ光を
発生させる。上記レーザ管11A,11B.11C…に
付設されている複数の音響光学変調器12A,12B,
12C…は、上記レーザ管11A,11B,11C…で
発生した各レーザ光の輝度および色について、電気的な
変調信号に基づいて変調可能な如く設けられている。
【0018】ビデオソース13は、データ化された静止
画や動画のビデオ情報を適時出力可能な状態に格納して
いる。ビデオ画面処理手段としてのビデオ画面処理コン
ピュータ14は、ビデオソース13から出力される標準
ビデオ画面に相当するビデオ情報を、単位画面エリア毎
のビデオ情報に分割し、それぞれのビデオ情報における
各画素毎の輝度および色についての変調信号を形成して
出力する。
【0019】ここで単位画面エリアの決め方について説
明する。まず後述するベクトルスキャン・プロジェクタ
(以下プロジェクタと称する)20A,20B,20C
…で水平・垂直走査を行なうことのできる最大速度を設
定する。つぎに上記最大速度により表現可能なビデオ画
面の大きさ(単位画面エリア)を決定する。
【0020】ビデオ画面処理コンピュータ14から出力
された変調信号は、コントローラ15により同期をとら
れ、設定されたタイミングで前記複数の音響光学変調器
12A,12B,12C…へそれぞれ与えられる。
【0021】複数の光ファイバー16A,16B,16
C…は、前記複数の音響光学変調器12A,12B,1
2C…で変調された各単位画面エリア毎の変調レーザ光
をそれぞれ後述するプロジェクタ20A,20B,20
C…へ伝送するためのものである。
【0022】ベクトルデータ処理手段としてのベクトル
データ処理コンピュータ17は、例えば建物の壁等の投
映面S上の分割された各領域SA,SB,SC…にそれ
ぞれ複数本の走査ラインを形成するためのベクトルデー
タを生成して出力するものである。なお各領域SA,S
B,SC…の隣接位置に存在する各領域SA,SB,S
C…の終端走査ラインどうしは互いに重なり合い、全体
としてあたかも連続した単一の走査ライン群を形成する
如く位置設定される。
【0023】ベクトルデータ処理コンピュータ17から
出力されたベクトルデータは、コントローラ15により
同期をとられたのち、設定されたタイミングで複数のデ
ータ伝送ケーブル18A,18B,18C…を介してプ
ロジェクタ20A,20B,20C…へ伝送される。
【0024】複数のプロジェクタ20A,20B,20
C…は、各光ファイバー16A,16B,16C…によ
ってそれぞれ伝送される各変調レーザ光を、前記各デー
タ伝送ケーブル18A,18B,18C…によってそれ
ぞれ伝送される各ベクトルデータに基づいて、それぞれ
水平方向および垂直方向へスキャンし、それぞれ割り当
てられた投映面S上の各領域SA,SB,SC…へ、前
記各単位画面エリア毎のビデオ情報に対応する画像を投
映表示するものである。これらプロジェクタ20A、2
0B、20C…の個数は要求される画像の品位により決
定される。
【0025】各プロジェクタ20A,20B,20C…
は、全て同一構成を有している。そこでその構成をプロ
ジェクタ20Aに例を取って説明する。図2はプロジェ
クタ20Aの構成を示す図である。図2に示すように、
プロジェクタ20Aは垂直走査用ガルバノメータ・ミラ
ー21と、水平走査用ガルバノメータ・ミラー22と、
集光レンズ機構23とからなっている。垂直走査用ガル
バノメータ・ミラー21は、ガルバノメータ部21aと
ミラー部21bとで構成されており、ミラー部21bが
矢印Yの方向へ回動することにより変調レーザ光MLを
投映面S上の垂直方向へスキャンする。水平走査用ガル
バノメータ・ミラー22は、ガルバノメータ部22aと
ミラー部22bとで構成されており、ミラー部22bが
矢印Xの方向へ回動することにより、垂直走査用ガルバ
ノメータ・ミラー21からの反射光を投映面S上の水平
方向へスキャンする。符号HA は投映面S上の水平走査
ビームを示す。
【0026】集光レンズ機構23は、前記光ファイバー
16Aで伝送されてきた変調レーザ光MLを、図2の
(b)に示すように集光レンズ24で集光し、前記ミラ
ーを経由して距離Lだけ離れた投映面Sへ向けて出射す
るものとなっている。かくしてプロジェクタ20Aは投
映面S上にラスタースキャンを行なってビデオ情報の投
映描画を行なう。
【0027】上記第1実施例によれば、次のような作用
効果が得られる。 1)ガルバノメータ21aに取り付けられた偏向ミラー
21bのミラー面積は比較的大きいため、光ファイバー
16Aにより伝送されてくる変調レーザ光MLを入反射
させることが容易である。つまり光ファイバー16Aに
よるレーザ光MLの伝送が行なえるため、プロジェクタ
部を小型かつ軽量に形成できる。その結果、プロジェク
タ部の剛性が高まり機械的安定度が増し取り扱いが容易
であり、光学的アライメントの安定度を非常に高くする
ことが可能となる。またプロジェクタ20A、20B…
の集合体にしても小型かつ軽量である。したがって装置
の設置作業や投映角度の調整作業が従来の大型な映像機
器に比べて非常に簡単なものとなる。また走査機構がガ
ルバノメータ・ミラー21、22の組み合わせにより構
成されているため画角が大きい。その結果、従来のレー
ザ・テレビジョンに比べて、大きな画面サイズの映像を
投映表示可能である。
【0028】2)投映面S上の複数の領域SA、SB、
SCに、各単位画面エリア毎のビデオ情報が分割映像と
して同時並列的に投映されるので、投映表示される映像
の密度が相対的に高められ、フリッカ等が生じることな
く鮮明な映像を表示可能である。なおベクトルスキャン
方式による投映表示装置であるため、所謂レーザビーム
・グラフィクス等も当然行なうことが可能である。した
がって多様な表現方法で投映表示することが可能とな
る。
【0029】3)レーザ光の性質から投映画像には合焦
位置がないため、どのような壁面に対しても鮮明な投映
画像を表示できる。 4)複数のプロジェクタ20A、20B、20C…を併
設したものであるため、従来のレーザ・テレビジョン等
に比べて比較的高輝度な画面が得られる。
【0030】5)プロジェクタ20A,20B,20C
…の各走査機構が、垂直走査用ガルバノメータ・ミラー
21と水平走査用ガルバノメータ・ミラー22との組み
合わせにより構成されているため画角が大きい。その結
果、従来のレーザ・テレビジョンに比べて、大きな画面
サイズの映像を投映表示することができる。
【0031】6)従来用いられていたレーザ・テレビジ
ョンによる描画機能およびベクトルスキャン・ディスプ
レイによる描画機能を合せ持つ装置であるため、今まで
にない豊かな表現力で投映表示することが可能である。
【0032】7)水やホコリなどからプロジェクタ部を
守るためのケースも大がかりなものを必要としない。従
って水中などへの設置も可能である。 8)ベクトルスキャンの場合、肉眼ではフリッカーが多
すぎて不可能とされていたが、走査線の数が「スキャン
した本数」×「入射したレーザ光の数」という関係にな
ったため、充分視認可能となった。
【0033】(第2実施例)図3は本発明の第2実施例
に係る投映表示装置の構成を示す図である。図3に示す
符号31A,32A,36A,40Aは、図1に示す符
号11A,12A,16A,20Aに対応している。し
たがって図3に示すA1,A2,A3は、図1に示す一つのレ
ーザ管,一つの変調器,一つの光ファイバーが、三系列
に分割されていることを示す。なお上記系列数は任意で
あるが、後述するように、束ねる光ファイバー本数の関
係から3〜7系列によって一群をなすことが好ましい。
【0034】図3に示す複数個(本実施例では3個)の
レーザ管31A1,31A2,31A3は、一群のレーザ光発
生手段を構成しており、それぞれ白色(含むRGB要
素)レーザ光を発生させる。上記レーザ管31A1,31
A2,31A3 に付設されている複数の音響光学変調器3
2A1,32A2,32A3 は、上記レーザ管31A1,31
A2,31A3で発生した各レーザ光の輝度および色につい
て、電気的な変調信号に基づいてそれぞれ変調可能な如
く設けられている。
【0035】ビデオソース33は、データ化された静止
画や動画のビデオ情報を適時出力可能な如く格納してい
る。ビデオ画面処理手段としてのビデオ画面処理コンピ
ュータ34は、ビデオソース33から出力される標準ビ
デオ画面に相当するビデオ情報を、第1実施例と同様に
まず複数の単位画面エリア毎のビデオ情報に分割すると
ともに、次に上記分割された各単位画面エリア毎のビデ
オ情報を、さらに隣接する複数の走査線ブロックエリア
毎のビデオ情報に分割する。そして分割されたそれぞれ
のビデオ情報に基づく各画素毎の輝度および色について
の変調信号を形成して出力する。
【0036】ビデオ画面処理コンピュータ34から出力
された変調信号は、コントローラ35により同期をとら
れ、設定されたタイミングで前記複数の音響光学変調器
32A1,32A2,32A3 へ、それぞれ与えられる。
【0037】3本の光ファイバー36A1,36A2,36
A3 は、前記複数の音響光学変調器32A1,32A2,3
2A3 で変調された一つの各走査線ブロックエリア分の
各変調レーザ光を、後述するプロジェクタ40Aへ伝送
するためのものである。なお上記3本の光ファイバー3
6A1,36A2,36A3 の入射端側は、音響光学変調器
32A1,32A2,32A3 からの出射光を入射可能な状
態に配設され、上記3本の光ファイバー36A1,36A
2,36A3 の出射端側は、光ファイバーのクラッド外
周面どうしが互いに接する状態に束ねられる。
【0038】ベクトルデータ処理手段としてのベクトル
データ処理コンピュータ37は投映面S上の分割された
各領域SA,SB,SC…(SB以下は不図示)におけ
る各隣接した走査領域SA1,SA2,SA3と、SB1,SB
2,SB3と、…(SB1,SB2,SB3以下は不図示)にそ
れぞれ3本の走査ラインを同時形成するためのベクトル
データを生成して出力するものである。ベクトルデータ
処理コンピュータ37から出力されたベクトルデータ
は、コントローラ35により同期をとられ、設定された
タイミングでデータ伝送ケーブル38A,38B,38
C,…(38B以下は不図示)を介してプロジェクタ4
0A,40B,40C,…(40B以下は不図示)へ伝
送される。
【0039】一つのプロジェクタ40Aは、一群の各光
ファイバー36A1,36A2,36A3でそれぞれ伝送され
てきた各変調レーザ光を、前記各データ伝送ケーブル3
8Aでそれぞれ伝送されてきた各ベクトルデータに基づ
いて、前記投映面上の各領域毎に順次一括して走査する
ことにより、前記投映面上の各領域に前記各走査線ブロ
ックエリア毎のビデオ情報を順次直列的に投映する。
【0040】図4はプロジェクタ40Aの構成を示す図
である。図4に示すように、プロジェクタ40Aは垂直
走査用ガルバノメータ・ミラー41と、水平走査用ガル
バノメータ・ミラー42と、集光レンズ機構43とから
なっている。垂直走査用ガルバノメータ・ミラー41
は、ガルバノメータ部41aとミラー部41bとで構成
されており、ミラー部41bが矢印Yの方向へ回動する
ことにより複数(3本)の変調レーザ光からなる変調レ
ーザ光束MLBを投映面S上の垂直方向へ全部同時にス
キャンする(設定されたピッチで段階的に移動させ
る)。水平走査用ガルバノメータ・ミラー42は、ガル
バノメータ部42aとミラー部42bとで構成されてお
り、ミラー部42bが矢印Xの方向へ回動することによ
り、垂直走査用ガルバノメータ・ミラー41からの複数
(3本)の変調レーザ光からなる反射光束を水平方向へ
一括走査する。符号HA1〜HA3は投映面S上の領域SA
における水平走査ビームを示す。集光レンズ機構43は
前記光ファイバー36Aで伝送されてきた変調レーザ光
束MLBを、図4の(b)に示すように集光レンズ44
で集光し、前記ミラーを経由して距離Lだけ離れた投映
面Sへ向けて出射するものとなっている。かくしてプロ
ジェクタ40Aは投映面S上にラスタースキャンを行な
ってビデオ情報の投映描画を行なう。
【0041】図5の(a)〜(c)および図6の(a)
〜(c)は、第2実施例における光ファイバー束の構成
を示す図である。図5の(a)〜(c)および図6の
(a)〜(c)に示す光ファイバーFは、直径d1が5
0μmのコアMの外周を、外径d2が125μmのクラ
ッドNで同軸的に被覆したものを使用した場合の例であ
る。
【0042】図5の(a)は3本の光ファイバーFを走
査機構のミラーに対して垂直方向へ直線状に配列した例
である。この図5の(a)の場合は、隣合うコア相互
(光ビーム相互)のすき間Gは75μmとなる。これを
レンズでコリメイトした時、投映面S上では50:75
の比でレーザ光のドットとすき間が映し出される。した
がってこのままスキャンした場合には、走査ビームのピ
ッチが光ファイバーFの外径によって決定されてしま
い、走査ビームの密度が非常に低いものとなる。
【0043】図5の(b)は3本の光ファイバーFを走
査機構のミラーに対して垂直方向から所定角度だけ傾け
て直線状に配列した例である。この図5の(b)の場合
は、隣合うコア相互(光ビーム相互)のすき間Gはなく
なる。
【0044】図5の(c)は、3本の光ファイバーFを
長手方向に対して直交する断面が三角形を呈する如く束
ねた例である。この図5の(c)の場合は、隣合うコア
相互(光ビーム相互)のすき間も僅かであり、光ファイ
バー束の製作も簡単化する。
【0045】図6の(a)は4本の光ファイバーFを長
手方向に対して直交する断面が四角形を呈する如く束
ね、かつ走査機構のミラーに対して垂直方向から所定角
度だけ傾けて配設した例である。この図6の(a)の場
合は、隣合うコア相互(光ビーム相互)のすき間は僅か
である。
【0046】図6の(b)は7本の光ファイバーFを長
手方向に対して直交する断面が花びら状を呈する如く束
ね、かつ走査機構のミラーに対して垂直方向から所定角
度だけ僅かに傾けて配設した例である。この図6の
(b)の場合は、上記傾き角を互いの走査線が干渉しな
い程度の角度に設定しても、図示のように隣合うコア相
互(光ビーム相互)のすき間が僅かに重り合うあうが、
画面上での影響はほとんどない。
【0047】図6の(c)は、7本の光ファイバーFを
図6の(b)と同様に束ねた例であるが、その場合の投
映面Sでの走査ピームごとの時間軸のずれを補正するた
めの補正手段を同時に示した図である。図示の如く、光
ファイバーFを複数本束ねると、投映面S上の時間軸
が、基準時点t0 に対して走査線ごとにt1 〜t7という
具合にズレを生じるが、音響光学変調器32A,32B
…へ入力する変調信号のタイミングに時差をもたせて調
整することにより、上記時間軸のずれは補正可能であ
る。
【0048】上記第2実施例においても、基本的には第
1実施例と同様の作用効果が得られるが、第2実施例に
よれば、特に次のような作用効果が得られる。 1)光ファイバーFを束ねた場合のレンズからのレーザ
光出射径の拡大状況について調べたところ、図4の
(b)に示すように、3本の光ファイバーFを直線状に
配列した場合であっても、レンズ44からのレーザ光出
射径PDは直径でわずか0.25mm程度しか大きくな
らないことが分かった。従って走査機構のミラー41b
の有効面積をはみ出さずに入射可能である。
【0049】2)一の単位画面エリアに対応する一群の
レーザ管31A1,31A2,31A3,変調器32A1,32
A2,32A3,光ファイバー36A1,36A2,36A3から
なるセットは、その系列数(本実施例の場合は3系列)
や光ファイバーの束ね方等によって投映表示される映像
の解像度や光出力が決定づけられるが、本実施例の場合
は、直交配置された一対のガルバノメータ・ミラー4
1,42からなる走査機構を備えた1台のプロジェクタ
40Aで、200本程度の走査線発生が可能である事が
確認された。
【0050】3)本実施例の場合、上記セットが複数組
備えられており、所謂マルチプロジェクトシステムを採
用しているので、全体としてTV並みの解像度が得られ
る。 (変形例)上述した実施例は、下記の変形例を含んでい
る。
【0051】・変調レーザ光を投映面S上の水平方向へ
スキャンする水平走査用ガルバノメータ・ミラー22
(42)と、変調レーザ光を前記投映面S上の垂直方向
へスキャンする垂直走査用ガルバノメータ・ミラー21
(41)との光路上の配置関係を逆にした走査機構を有
する装置。
【0052】(実施例のまとめ)実施例に示された投映
表示装置の構成および作用効果をまとめると次の通りで
ある。 [1]実施例に示された投映表示装置は、複数のレーザ
光発生手段(11A,11B,11C…)と、これらの
レーザ光発生手段(11A,11B,11C…)によっ
て発生した各レーザ光の少なくとも輝度を、電気的な変
調信号に基づいてそれぞれ変調して変調レーザ光を出力
可能な如く設けられた複数の音響光学変調器12A,1
2B,12C…と、静止画,動画などのビデオ情報を格
納したビデオソース13と、このビデオソース13から
読み出された標準ビデオ画面に相当するビデオ情報を、
単位画面エリア毎のビデオ情報に分割し、それぞれの分
割ビデオ情報における各画素毎の少なくとも輝度(輝度
のみ、輝度と色その他)についての変調信号を形成して
出力するビデオ画面処理手段(14)と、このビデオ画
面処理手段(14)から出力される変調信号を、前記複
数の音響光学変調器12A,12B,12…に対して設
定されたタイミングでそれぞれ供給する変調信号供給手
段(15)と、前記複数の音響光学変調器12A,12
B,12C…で変調された各単位画面エリア毎の変調レ
ーザ光をそれぞれ伝送するための複数の光ファイバー1
6A,16B,16C…と、前記各単位画面エリアに対
応して設けられた投映面上の各領域に、それぞれの描画
用順次走査ラインを同時形成するためのベクトルデータ
を出力するベクトルデータ処理手段(17)と、このベ
クトルデータ処理手段(17)から出力される各ベクト
ルデータを伝送するための複数のデータ伝送ケーブル1
8A,18B,18C…と、これらのデータ伝送ケーブ
ル18A,18B,18C…で伝送される各ベクトルデ
ータに基づいて、前記各単位画面エリア毎の変調レーザ
光を、前記投映面S上の各領域SA,SB,SC…にお
いて水平方向および垂直方向へそれぞれスキャンし、前
記投映面S上の各領域SA,SB,SC…に前記各単位
画面エリア毎のビデオ情報を分割映像として同時並列的
に投映する複数のプロジェクタ20A,20B,20C
…とを具備し、前記各プロジェクタ20A,20B,2
0C…は、前記変調レーザ光を前記投映面S上の水平方
向へスキャンする水平走査用ガルバノメータ・ミラー2
2と、前記変調レーザ光を前記投映面S上の垂直方向へ
スキャンする垂直走査用ガルバノメータ・ミラー21と
を組み合わせた走査機構により、ラスタースキャンを行
なって前記投映面上に投映描画するものであることを特
徴とする。
【0053】上記投映表示装置においては、ガルバノメ
ータ21aに取り付けられた偏向ミラー21bおよびガ
ルバノメータ22aに取り付けられた偏向ミラー22b
のミラー面積は、いずれも比較的大きいため光ファイバ
ー16Aにより伝送されてくる変調レーザ光MLを容易
に入反射させることが可能である。このためレーザ光源
部とプロジェクタ部とを切り離して設置することが可能
であり、その結果、プロジェクタ部を極めてコンパクト
に形成することが可能となり、取り扱い操作が極めて容
易なものとなる。また投映面S上の複数の領域に、各単
位画面エリア毎のビデオ情報が分割映像として同時並列
的に投映されるので、投映表示される映像の密度が相対
的に高められ、フリッカ等が生じることなく鮮明な映像
を表示可能である。なおベクトルスキャン方式によるレ
ーザディスプレイであるため、所謂レーザビーム・グラ
フィクス等も当然行なうことが可能である。したがって
多様な表現方法で投映表示することが可能となる。 [2]実施例に示された投映表示装置は、複数のレーザ
光発生手段(31A1,31A2,31A3…)と、これらの
レーザ光発生手段(31A1,31A2,31A3…)によっ
て発生した各レーザ光の少なくとも輝度を、電気的な変
調信号に基づいてそれぞれ変調し、変調レーザ光を出力
可能な如く設けられた複数の音響光学変調器32A1,3
2A2,32A3…と、データ化された静止画,動画などの
ビデオ情報を格納したビデオソース33と、このビデオ
ソース33から読み出された標準ビデオ画面に相当する
ビデオ情報を、隣接する複数の走査線エリアからなる走
査線ブロックエリア毎のビデオ情報に分割し、それぞれ
の分割ビデオ情報における各画素毎の少なくとも輝度に
ついての変調信号を形成して出力するビデオ画面処理手
段(34)と、このビデオ画面処理手段(34)から出
力される変調信号を、前記複数の音響光学変調器32A
1,32A2,32A3…に対して設定されたタイミングで
それぞれ供給する変調信号供給手段(35)と、前記複
数の音響光学変調器32A1,32A2,32A3…で変調さ
れた各走査線ブロックエリアにおける全走査線相当分の
変調レーザ光をそれぞれ伝送する為の複数の光ファイバ
ー36A1,36A2,36A3と、前記各走査線ブロックエ
リアに対応して設けられた投映面S上の各走査線形成領
域に、それぞれの描画用一括走査ラインSA1,SA2,S
A3…を順次形成する為のベクトルデータを出力するベク
トルデータ処理手段(37)と、このベクトルデータ処
理手段(37)から出力される各ベクトルデータを伝送
するためのデータ伝送ケーブル38Aと、このデータ伝
送ケーブル38Aで伝送される各ベクトルデータに基づ
いて、前記各走査線ブロックエリアにおける全走査線相
当分の複数の変調レーザ光を、前記投映面S上の各走査
領域に順次一括して走査することにより、前記投映面S
上の各走査領域に前記各走査線ブロックエリア毎のビデ
オ情報を順次直列的に投映する単一のプロジェクタ40
Aとを具備し、前記プロジェクタ40Aは、前記変調レ
ーザ光を前記投映面S上の水平方向へスキャンする水平
走査用ガルバノメータ・ミラー42と、前記変調レーザ
光を前記投映面S上の垂直方向へスキャンする垂直走査
用ガルバノメータ・ミラー41とを組み合わせた走査機
構により、ラスタースキャンを行なって前記投映面上に
投映描画するものであることを特徴とする。
【0054】上記投映表示装置においては、複数の変調
レーザ光からなる変調レーザ光束MLBが、あたかも一
つの走査ビームとして一括走査されるため、総合的な走
査速度が高められ、標準ビデオ信号をタイミングをくず
さずに、ほぼ同期した状態で投映表示することができ
る。 [3]実施例に示された投映表示装置は、複数のレーザ
光発生手段群(31A1,31A2,31A3…)(31B1,
31B2,31B3…)(不図示)…と、これらの複数のレ
ーザ光発生手段群で発生した各レーザ光の少なくとも輝
度について、電気的な変調信号に基づいてそれぞれ変調
可能な如く設けられた複数の音響光学変調器群(32A
1,32A2,32A3…)(32B1,32B2,32B3…)
(不図示)…と、静止画や動画のビデオ情報を格納した
ビデオソース33と、このビデオソース33から読み出
される標準ビデオ画面に相当するビデオ情報を複数の単
位画面エリア毎のビデオ情報に分割するとともに、上記
分割された各単位画面エリア毎のビデオ情報をさらに隣
接する複数の走査線ブロックエリア毎のビデオ情報に分
割し、分割されたそれぞれのビデオ情報に基づく各画素
毎の少なくとも輝度についての変調信号を形成して出力
するビデオ画面処理手段(34)と、このビデオ画面処
理手段(34)から出力された変調信号を設定されたタ
イミングで前記複数の音響光学変調器群(32A1,32
A2,32A3…)(32B1,32B2,32B3…)(不図
示)…へそれぞれ与える手段(35)と、前記複数の音
響光学変調器群(32A1,32A2,32A3…)(32B
1,32B2,32B3…)(不図示)…で変調された一つ
の単位画面エリアにおける各走査線ブロックエリア毎の
各変調レーザ光を、それぞれ伝送するための複数の光フ
ァイバー群(36A1,36A2,36A3…)(36B1,3
6B2,36B3…)(不図示)…と、投映面S上の分割さ
れた各領域SA,SB,SC…(SB以下は不図示)に
おける前記各走査線ブロックエリアに対応する走査領域
群に、それぞれの描画用一括走査ライン(SA1,SA2,
SA3…)(SB1,SB2,SB3…)(不図示)…を順次形
成するためのベクトルデータを出力するベクトルデータ
処理手段(37)と、このベクトルデータ処理手段(3
7)から出力される各ベクトルデータを伝送するための
複数のデータ伝送ケーブル38A,38B,38C,…
(38B以下は不図示)と、これらのデータ伝送ケーブ
ル38A,38B,38C,…で伝送される各ベクトル
データに基づいて、前記各走査線ブロックエリアにおけ
る全走査線相当分の複数の変調レーザ光を、前記投映面
S上の各領域SA,SB,SC…における走査領域群に
順次一括して走査することにより、前記投映面S上の各
領域SA,SB,SC…における前記各走査領域にビデ
オ情報を順次直列的に投映する複数のプロジェクタ40
A,40B,40C,…(40B以下は不図示)とを具
備し、前記各プロジェクタ40A…は、前記変調レーザ
光を前記投映面S上の水平方向へスキャンする水平走査
用ガルバノメータ・ミラー42と、前記変調レーザ光を
前記投映面S上の垂直方向へスキャンする垂直走査用ガ
ルバノメータ・ミラー41とを組み合わせた走査機構に
より、ラスタースキャンを行なって前記投映面上に投映
描画するものであることを特徴とする。
【0055】上記投映表示装置においては、前記[1]
の作用効果と前記[2]の作用効果とを合せ持つ作用効
果を奏する。 [4]実施例に示された投映表示装置は、複数の光ファ
イバーFを束ねた光ファイバー束を、プロジェクタ40
A…の走査機構のミラーに対して垂直方向から所定角度
だけ傾けて配設したことを特徴とする。
【0056】上記投映表示装置においては、隣合うコア
相互(光ビーム相互)のすき間をほぼ零とすることが可
能となる。 [5]実施例に示された投映表示装置は、複数の光ファ
イバーFを束ねた光ファイバー束を、プロジェクタ40
A…の走査機構のミラーに対して垂直方向から所定角度
だけ傾けて配設すると共に、投映面Sでの走査ピームご
との時間軸のずれを補正するために、音響光学変調器3
2A…へ入力する変調信号のタイミングに時差をもたせ
て調整するようにする。
【0057】上記投映表示装置においては、隣合うコア
相互(光ビーム相互)のすき間をほぼ零とすることが可
能となる上、各走査ビームの投映面S上における時間軸
が、基準時点t0 に一致することになる。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、下記の投映表示装置を
提供できる。 (a) 光ファイバーで伝送された変調レーザ光を用いて投
映表示することが可能な投映表示装置。
【0059】(b) 映像にフリッカーがなく、鮮明な投映
表示を行なえる投映表示装置。 (c) 所要の相対的な走査速度を保有し、標準ビデオ信号
を投映表示可能な投映表示装置。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る投映表示装置の構成
を示すブロック図。
【図2】本発明の第1実施例に係るプロジェクタの構成
を示すブロック図。
【図3】本発明の第2実施例に係る投映表示装置の構成
を示すブロック図。
【図4】本発明の第2実施例に係るプロジェクタの構成
を示すブロック図。
【図5】本発明の第2実施例に係る光ファイバー束の構
成例を示す概略図。
【図6】本発明の第2実施例に係る光ファイバー束の構
成例を示す概略図。
【図7】従来例(レーザ・テレビジョン)の構成を示す
図。
【図8】従来例(ベクトルスキャン・ディスプレイ)の
構成を示す図。
【符号の説明】
11A,11B,11C…レーザ管 12A,12B,12C…音響光学変調器 13…
ビデオソース 14…ビデオ画面処理コンピュータ 15…
コントローラ 16A,16B,16C…光ファイバー 17…ベクトルデータ処理コンピュータ 18A,18B,18C…データ伝送ケーブル 20A,20B,20C…プロジェクタ S…投映面 SA,SB,SC…分割された各領域 F…光ファイバー M…コア N…
クラッド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のレーザ光発生手段と、 これらのレーザ光発生手段によって発生した各レーザ光
    の少なくとも輝度を、電気的な変調信号に基づいてそれ
    ぞれ変調して変調レーザ光を出力可能な如く設けられた
    複数の音響光学変調器と、 静止画,動画などのビデオ情報を格納したビデオソース
    と、 このビデオソースから読み出された標準ビデオ画面に相
    当するビデオ情報を、単位画面エリア毎のビデオ情報に
    分割し、それぞれの分割ビデオ情報における各画素毎の
    少なくとも輝度についての変調信号を形成して出力する
    ビデオ画面処理手段と、 このビデオ画面処理手段から出力される変調信号を、前
    記複数の音響光学変調器に対して設定されたタイミング
    でそれぞれ供給する変調信号供給手段と、 前記複数の音響光学変調器で変調された各単位画面エリ
    ア毎の変調レーザ光をそれぞれ伝送するための複数の光
    ファイバーと、 前記各単位画面エリアに対応して設けられた投映面上の
    各領域に、それぞれの描画用順次走査ラインを同時形成
    するためのベクトルデータを出力するベクトルデータ処
    理手段と、 このベクトルデータ処理手段から出力される各ベクトル
    データを伝送するための複数のデータ伝送ケーブルと、 これらのデータ伝送ケーブルで伝送される各ベクトルデ
    ータに基づいて、前記各単位画面エリア毎の変調レーザ
    光を、前記投映面上の各領域において水平方向および垂
    直方向へそれぞれスキャンし、前記投映面上の各領域に
    前記各単位画面エリア毎のビデオ情報を分割映像として
    同時並列的に投映する複数のプロジェクタと、 を具備し、前記各プロジェクタは、前記変調レーザ光を
    前記投映面上の水平方向へスキャンする水平走査用ガル
    バノメータ・ミラーと、前記変調レーザ光を前記投映面
    上の垂直方向へスキャンする垂直走査用ガルバノメータ
    ・ミラーとを組み合わせた走査機構により、ラスタース
    キャンを行なって前記投映面上に投映描画するものであ
    ることを特徴とする投映表示装置。
  2. 【請求項2】複数のレーザ光発生手段と、 これらのレーザ光発生手段によって発生した各レーザ光
    の少なくとも輝度を、電気的な変調信号に基づいてそれ
    ぞれ変調して変調レーザ光を出力可能な如く設けられた
    複数の音響光学変調器と、 静止画,動画などのビデオ情報を格納したビデオソース
    と、 このビデオソースから読み出された標準ビデオ画面に相
    当するビデオ情報を、隣接する複数の走査線エリアから
    なる走査線ブロックエリア毎のビデオ情報に分割し、そ
    れぞれの分割ビデオ情報における各画素毎の少なくとも
    輝度についての変調信号を形成して出力するビデオ画面
    処理手段と、 このビデオ画面処理手段から出力される変調信号を、前
    記複数の音響光学変調器に対して設定されたタイミング
    でそれぞれ供給する変調信号供給手段と、 前記複数の音響光学変調器で変調された各走査線ブロッ
    クエリアにおける全走査線相当分の複数の変調レーザ光
    をそれぞれ伝送するための複数の光ファイバーと、 前記各走査線ブロックエリアに対応して設けられた投映
    面上の各領域に、それぞれの描画用一括走査ラインを順
    次形成するためのベクトルデータを出力するベクトルデ
    ータ処理手段と、 このベクトルデータ処理手段から出力される各ベクトル
    データを伝送するためのデータ伝送ケーブルと、 これらのデータ伝送ケーブルで伝送される各ベクトルデ
    ータに基づいて、前記各走査線ブロックエリアにおける
    全走査線相当分の複数の変調レーザ光を、前記投映面上
    の各領域毎に順次一括して走査することにより、前記投
    映面上の各領域に前記各走査線ブロックエリア毎のビデ
    オ情報を順次直列的に投映する単一のプロジェクタと、 を具備し、前記プロジェクタは、前記変調レーザ光を前
    記投映面上の水平方向へスキャンする水平走査用ガルバ
    ノメータ・ミラーと、前記変調レーザ光を前記投映面上
    の垂直方向へスキャンする垂直走査用ガルバノメータ・
    ミラーとを組み合わせた走査機構により、ラスタースキ
    ャンを行なって前記投映面上に投映描画するものである
    ことを特徴とする投映表示装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003084707A (ja) * 2001-09-11 2003-03-19 Ricoh Co Ltd 光走査型画像表示装置
JP2005010191A (ja) * 2003-06-16 2005-01-13 Seiko Epson Corp 画像表示装置及びプロジェクタ
KR100803208B1 (ko) * 2006-01-17 2008-02-14 삼성전자주식회사 영상 표시 장치 및 방법과 이를 컴퓨터에서 실행시키기 위한 프로그램을 기록한 컴퓨터로 읽을 수 있는 기록 매체
JP2011242799A (ja) * 2011-07-28 2011-12-01 Seiko Epson Corp 画像表示装置

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