JPH08327101A - 加湿装置 - Google Patents

加湿装置

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JPH08327101A
JPH08327101A JP16459495A JP16459495A JPH08327101A JP H08327101 A JPH08327101 A JP H08327101A JP 16459495 A JP16459495 A JP 16459495A JP 16459495 A JP16459495 A JP 16459495A JP H08327101 A JPH08327101 A JP H08327101A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型化と量産が可能で作用も安定し取扱いを
簡単に行うことができる技術の提供。 【構成】 金属製函体10内を外気に連通する通気路2
1を遮断する透湿可能な貫通微細孔を有する3枚の防水
膜11,12,13から構成される2つの小室21a,
21bを有し、前記各防水膜の一側が疎水性または撥水
性のある疎水性面16から構成され、他側が撥水性を有
すると共に前記疎水性面よりも疎水性の低い不織布18
より構成され、前記小室を形成する外気側防水膜が、容
器側防水膜よりも通気度が低く、かつ透湿度が高くなる
ように配列され、かつ前記防水膜が3枚とも不織布側を
函体側に向け、かつ小室壁部となる内筒部15は水蒸気
に対して結露しにくい熱量的関係にある単一の材料から
構成され、さらに、防水膜に近接して低導電性多孔質体
としての樹脂メッシュ19が配置されている構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防湿・防滴構造の函
体、特に屋外設置の機器の加湿に適した加湿装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に膜分離における、気体分離に於い
ては、気体分子の膜透過性の差を利用して、圧力差によ
る透過速度の差により気体混合物の分離ができる。この
分離の正否を決めるのは気体分離膜の透過選択性であ
る。気体の相転移を含む膜分離として浸透気化(P E R
V A P O R A T I O N ) がある。これは液体混合物に接
して膜を置き、膜を隔てる反対側を減圧にし、成分を浸
透と同時に蒸発させ、気体として補集する方法である。
この場合は、沸騰点の差が大きな影響を及ぼすものと考
えられる。
【0003】また、膜分離における、溶質分離において
は、謂ゆる{ふるい機構}による分子サイズによる選択
的透過性の発生する濾過つまり限外濾過、浸透現象に伴
う浸透圧以上の圧力が加えられた場合に純溶媒が溶液か
ら得られる逆浸透、および膜透過性の差により分離する
方法として透析(D I A L Y S I S ) 、電気透析(el e
c t r o d i a l y s i s ) などがある。透析は、お
もにコロイドや、高分子物質から低分子物質を除去する
のに用いられる。電気透析では、陽イオン或いは陰イオ
ンを選択的に透過させるイオン交換膜が用いられる。上
記の中で本加湿装置に於いて着目しなければならないも
のは、気体分離膜の透過選択性や限外濾過、または透
析、電気透析などであるものと思われる。諸種の膜プロ
セスを考察するにあたり、流れの間の連結(カップリン
グ)を含めてまとめると図1のようになり、膜を介在さ
せての流れは相互に干渉しあい、これが膜の諸種の機能
発現の基礎となるが、これらの現象を膜分離法として用
いようとするときには、できるだけ目的以外の現象の生
起を抑制することが、必要になる(出典:社団法人日本
化学会、分離精製技術ハンドブック平成5年3月25日
発行丸善株式会社、p259)。また、分配のメカニズ
ムおよび対象物質によって分類すると図43(抜粋)の
ようにまとめられている。
【0004】本加湿装置の駆動源は、無動力を原則とす
る。本来温度の上下動というエネルギーが存在し、この
存在に逆行する行為は本装置では原則として使用を補助
的な目的に限定することから開発をスタートした。従っ
て、図43に従えば、本法の機能原理を、拡散および電
荷、および限外濾過、透析の多種のプロセスにおいて説
明しなければならない。現在用いられている気体分離法
では、圧力差、溶解濃度差(拡散)があげられている
(同上出典p259、図43)。しかし、種々の膜現象
図44(同上出典)による関係を考察する場合、これら
の相互作用は、本装置では作用が熱拡散、浸透、圧力
差、濃度差、電位差、温度差等から強い影響をうけやす
い構造を選択した。
【0005】図2は各種分離技術の粒子径領域を示す説
明図である。また、図45は光学的性質改良を目的とし
た表面改質例を示すものである(同上出典)。
【0006】従来の基本的配列は、水蒸気流束が重力に
従って下方に落下ならびに対流を生ずるので本加湿装置
を上方に取り付け、そのうえで函体側から排気部方向へ
の温度下降による加湿機能安定が確認されている。しか
し、取り付け函体が金属製の場合、以前の膜の配列順序
では、解決しえないしかも著明な函体内部の加湿現象が
発生した。この現象は、取り付け函体が金属製であり、
夜間の冷え込みにおいて、本加湿装置の膜配列に要求さ
れる理想的に各小室に設定された水蒸気濃度勾配により
影響される、しかも結露温度に至らない理想的な温度勾
配の均衡が、取り付け函体の急冷およびその質量が本加
湿装置にくらべて極めて大きいこと、ならびに、熱伝導
速度が取り付け函体では金属製であることから早く、し
かも、本加湿装置は、取り付け部構成物質並びに、本加
湿装置の主要構成物質が熱伝導速度の遅いポリ塩化ビニ
ルPVCを使用した樹脂製であることから熱伝導速度が
遅く、このために、本装置の函体側小室と外気側小室と
の間に、逆温度勾配が、発生したために、取り付け函体
側の温度下降に伴う外気吸引が、排気側から発生する場
合において、空気中の水蒸気の濃縮が行われるに足りう
る温度下降現象並びに結露現象等が、各小室間で発生し
たために、持続的な、水蒸気の選択透過が逆温度勾配に
より持続的に行われた。函体側から第1、2、3膜を配
列していたが、それぞれ下記のような物性である。
【0007】 配列表1 第1膜 b r n 1 1 0 8 - n 4 0 c 透湿度( g / m ×m ×d a y ) 通気度 ( s e c / 1 0 0 c c ) 250 1 8 0 0 0 第2膜 b r n 1 1 0 0 - c 4 0 a 透湿度( g / m ×m ×d a y ) 通気度 ( s e c / 1 0 0 c c ) 2 0 0 0 1 0 0 0 第3膜 b r n 1 0 5 0 - p 2 0 b 透湿度( g / m ×m ×d a y ) 通気度 ( s e c / 1 0 0 c c ) 4 6 0 0 3 5 0 となっており函体側から外気側にいくに従い、透湿度は
高くなるが、通気度は減少するという配列となっていた
ときに、金属製函体に本膜配列の加湿装置を配列した場
合の夜間の冷却による金属製函体(取り付け函体)の側
の温度の急激な下降が発生し、同函体内部圧力の下降に
伴って、外気の、函体側(金属製函体(取り付け函
体))への吸引が発生した。
【0008】このとき、前述したとうり、気体分離の場
合、膜の選択透過性に従う気体分離が発生したとすれ
ば、外気側ほど、透湿度が高く、通気度が抑制された配
列となっていたので、函体内部を外部に連通させる通気
路を設け、該通気路内を透湿可能な貫通微細孔を有する
防水膜(以下、透湿可能な防水膜という)で遮蔽した小
室(遮蔽空間)を形成し前記函体に呼吸作用をおこなわ
せると、外気温度が小室内の湿度より低いときには連続
して小室内のひいては函体内部へ選択的に、水蒸気粒子
が函体側に移動し易いために、しかも外気温度が小室内
部の温度よりも低い状態では、取り付け函体が金属製で
あり、しかも加湿装置が保温構造体である場合例えば樹
脂製の構造であってもしくは、熱伝導速度が函体よりも
遅い物質にて構成されることにより取り付け函体の温度
下降が、内側小室または外側小室よりも早く発生し、こ
のために、取り付け函体の内部温度の方が、内側小室ま
たは外側小室よりも低い温度になる。
【0009】この結果、水蒸気の運動エネルギーは、函
体内部へ向かうに従って、取り付け函体による冷却によ
る影響に従って、小さくなり、相対的に水蒸気の存在密
度は高くなりやすい環境が函体側に行くに従って、外気
側から函体側に向かう小室ごとに徐々に形成されるから
函体側に至る拡散速度は促進され、函体内部に例えば帯
電性ガス、例えば塗料から放散される有機物質との間の
静電気的飽和状態もしくは、水蒸気ガスと有機溶媒ガス
との分圧飽和状態を迎える極値に至るまで、上昇を続け
る。ここでの測定結果をグラフ1と呼ぶこととする。
【0010】図3は前記グラフ1を示す測定図である。
図中イは図29で示す試験函体10aにおけるセンサS
1 で測定した函体内温度、ロは同じく函体内湿度、ハは
センサS2 で測定した外気温度、ニは同じく外気湿度で
ある。この様に、このときもしも当該取り付け函体内部
にて分圧飽和状態を制限するものがなかったならば、結
露に至る経過をたどるものと考えられる。一方、外気側
では、飽和する状況とは霧または雨のような状態であ
り、屋外機器の置かれる環境によっては、淀みがある場
合もあるが、このような条件が、排気部においてそろっ
ていないことを前提とするならば、周囲に存在する水蒸
気は、居所のよい、つまりエネルギーの高い方からよ
り、安定した低い状態に戻ろうとするので、排気部の近
傍の水蒸気は吸入されれば、上記膜配列に於いては抵抗
なく取り付け函体方向に移動する。
【0011】またこのとき函体側の電気的な考察を行う
ならば、空気中の水蒸気粒子には、海水に含まれるよう
な電解質例えばN a , C a , C l , M g . F e , Z n 等
多様な金属を含有するので、多少なりとも陰極性もしく
は陽極性に帯電している。この場合、塩害地域において
は、とくに多量の海水からの蒸発性水蒸気により構成さ
れるものと考えられるので、このような、電解質または
金属成分を多量に含有している。通常の屋外機器電気機
器、交通手段に用いられる機器など多くの機器は、これ
らの塩害防止、防食、防錆などの目的にて塗装されてい
る。このような場合、有機溶媒の電気化学的な特性は、
本加湿装置の極値(最小値)を考察する上では、重要な
機能阻害因子として考えるべきであって、分離の目的に
は、当該分離要素以外の抑制が最大の効果を発揮すると
いう原則からすれば、このような、電気化学的な活性を
有するしかも分圧を発生しうる塗料による取り付け函体
内部塗装は、本加湿装置の機能抑制に繋がる。
【0012】また、本実験に使用した分離膜として使用
している膜は、ポリエチレン多孔質膜であり、例えばア
クリル製の函体に本装置を装着した場合には、アクリル
(ポリアクリル酸)の主な製法によれば水酸化ナトリウ
ムを加えてペルオクソ硫酸カリウムまたはペルオクソア
ンモニウムを触媒として重合させるので、これらの物質
からじょほうされるガスたとえばアンモニアなどの影響
による分離膜表面への影響例えば、アンモニアは、誘電
率が21ー23と比較的高く、比導電率は4×10-10
m h o 等により、分離膜の絶縁性は本ガスの存在によ
り、変動し、また、一方、通常の塗料に含有されるよう
なアセトン、エチレン、エーテルなどの有機物質では化
学的に比較的安定な、ポリエチレンにおいても変性が発
生しないわけではない。従って、より化学的に安定な例
えば弗化化合物(4弗化エチレン)等の使用は、上記の
ような日常生活環境において非常に多く認められる有機
化学物質の存在する場所に、本装置を使用する場合には
有利である。
【0013】図4〜図6は日東電工株式会社登録商標
「ブレスロン」及び「ミクロテックス」のカタログにお
ける物性表の複写図である。対象群としての測定結果を
グラフ1として図3で示している。
【0014】以上のような考察のもとに、函体側が金属
製である場合、膜の配列を除湿効果を発現し得るものと
の仮定にて、第1膜と第3膜を反転させた。但し加湿装
置であるという前提から、取り付け函体側の加湿を温度
の高い方向から、温度の低い方向へのエネルギーの低い
方向への移動という観点を、分離膜上の多孔質膜の孔中
での移動を考察する場合には、吸入方向にむけなければ
ならない、しかも、外気の水蒸気成分の濃縮化を、疎水
性膜部を外気側に向けしかも、不織布側を函体側に向け
ることにより、水蒸気以外の成分の侵入を阻止し、水蒸
気濃縮および吸入を促進する方向に傾斜させなければな
らないので、不織布の方向は、常に函体側に向けた配置
を行った。このことにより、本装置を樹脂製で取り付け
部並びに主要構成部にて構成した場合、温度勾配は、金
属製函体を選択した場合には、冷却時において、外気側
から函体側に向けて温度は次第に低くなりやすいので、
水蒸気は温度の高い方向から、低い方向へ拡散移動し、
各小室内部では、対流が発生しているので、水蒸気の排
出を阻止する膜の通気度および透湿度などの配列が必要
となる。一方、取り付け函体の加熱時に於いては、充分
な容積を有する函体もしくは、充分な函体温度上昇の得
られる環境では、函体の温度上昇に伴って、内部圧力の
上昇が発生し、函体内部空気の排出(呼気)が行われる
ので、このとき、水蒸気吸入が行われにくいように分離
膜を配列する必要があり、しかも、なるべく吸入効率を
あげる目的にて小室の対流現象を活用して、吸入現象が
発生している状態をなるべく維持するようにするために
小室にて区切りを付け、このことにより、水蒸気の函体
側小室への移動を徐々に促進する必要がある。これは、
もしかりに各小室において結露が発生した場合におい
て、該膜部における水蒸気以外の成分の濃縮が発生して
しまうことから、継続的な濃縮現象が期待できなくなっ
てしまうことによる。函体に行くに従って、徐々に水蒸
気濃度を上昇せしめ、膜部における通気性、透湿度を阻
害することを少なくして、加湿効果を永続的に継続させ
るためには、しかも、この膜配列構成では、小室の作用
は、徐々に水蒸気粒子の濃度を上昇させなければならな
い。上記のような条件は、函体側が本加湿装置の主要構
成部である小室部を形成する物質よりも温度上昇速度が
早い場合には、例えば、函体側が金属製で加湿装置が樹
脂製で構成されているような場合には、配列表1のよう
な配列でも、水蒸気の排出は行われる。グラフ2で測定
結果を示す。
【0015】図7〜図13はグラフ2を順次分割して示
す説明図である。ところが一方上記温度上昇に対して、
温度下降を考察する場合においては、函体側が、本加湿
装置の主要構成部である小室部を形成する物質よりも温
度下降速度が早いことになるし、たとえば、函体側が金
属製で加湿装置が樹脂製で構成されているような場合に
は、温度下降速度が加湿装置側で遅いために函体側の温
度の方が相対的に加湿装置よりも温度下降した状態とな
り水蒸気の自然拡散方向としては、函体内部に向かって
移動しやすい方向になる。しかも、このとき函体内部の
圧力は函体の温度下降に伴い一過性に減圧下降するの
で、最外側小室から函体側へむけて急速な水蒸気の流入
が発生する。この流入速度を抑制する手段として外気側
小室と函体側小室の温度勾配を小さくする、つまり、こ
の場合、函体側小室の方が外気側小室の温度より低くな
っているので外気側における小室の保温空間側に吸熱体
を接触させ、流入に歯止めをかけたのがグラフ2−
(イ)であるが、傾斜は上昇を続けた。グラフ2−
(イ)にて測定結果を示す。
【0016】図14はグラフ2−(イ)を示す測定図で
ある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従来は函体と加湿装置
の主構成物質に依存した温度変動速度差に伴う加湿作用
効果において、高温域(函体側温度約40℃〜70℃)
から低温域(−15℃〜0℃)への急激な温度変動に追
随して安定した加湿効果を得る上での必須条件が不明瞭
であった。本発明は、作用が安定し、また効率的に加湿
し、小型化と量産が可能な加湿装置を提供することにあ
る。
【0018】
【課題を解決しようとする手段】本発明請求項1記載の
加湿装置では、金属製函体内を外気に連通する通気路を
遮断する透湿可能な貫通微細孔を有する2枚の防水膜
(分離膜)から構成される少なくとも1つの小室を有
し、前記各防水膜の一側が疎水性または撥水性のある疎
水性面から構成され、他側が撥水性を有すると共に前記
疎水性面よりも疎水性の低い不織布より構成され、前記
小室を形成する外気側防水膜が、函体側防水膜よりも通
気度が低く、かつ透湿度が高くなるように配列され、か
つ前記防水膜が2枚とも不織布側を函体側に向け、かつ
小室壁部は水蒸気に対して結露しにくい熱量的関係にあ
る単一の材料から構成され、さらに、防水膜に近接して
低導電性多孔質体が配置されている構成とした。
【0019】請求項2記載の加湿装置では、 金属製函
体内を外気に連通する通気路を遮断する透湿可能な貫通
微細孔を有する2枚の防水膜から構成される少なくとも
1つの小室を有し、前記各防水膜の一側が疎水性または
撥水性のある疎水性面から構成され、他側が撥水性を有
すると共に前記疎水性面よりも疎水性の低い不織布より
構成され、前記小室を形成する外気側防水膜が、函体側
防水膜よりも通気度が低く、かつ透湿度が高くなるよう
に配列され、かつ前記防水膜が2枚とも不織布側を函体
側に向け、該小室の壁部において函体側が低く、反函体
側が高くなるように、温度勾配が得られ易い温度傾斜を
得る構造であり、かつ該小室壁部は水蒸気に対して結露
しにくい熱量的関係にある材料を使用し、さらに、防水
膜に近接して低導電性多孔質体が配置されている構成と
した。
【0020】請求項3記載の加湿装置では、金属製函体
内を外気に連通する通気路を遮断する透湿可能な貫通微
細孔を有する2枚の防水膜から構成される少なくとも1
つの小室を有し、前記各防水膜の一側が疎水性または撥
水性のある疎水性面から構成され、他側が撥水性を有す
ると共に前記疎水性面よりも疎水性の低い不織布より構
成され、前記小室を形成する外気側防水膜が、函体側防
水膜よりも通気度が低く、かつ透湿度が高くなるように
配列され、かつ前記防水膜が2枚とも不織布側を函体側
に向け、かつ該小室を形成する壁部において函体側の熱
伝導速度が早く、反函体側の熱伝導速度が遅い壁部から
なり、かつ水蒸気に対して結露しにくい熱量的関係にあ
る複数の材料から構成され、さらに、防水膜に近接して
低導電性多孔質体が配置されている構成とした。
【0021】請求項4記載の加湿装置では、金属製函体
内を外気に連通する通気路を遮断する透湿可能な貫通微
細孔を有する2枚の防水膜から構成される少なくとも1
つの小室を有し、前記各防水膜の一側が疎水性または撥
水性のある疎水性面から構成され、他側が撥水性を有す
ると共に前記疎水性面よりも疎水性の低い不織布より構
成され、前記小室を形成する外気側防水膜が、函体側防
水膜よりも通気度が低く、かつ透湿度が高くなるように
配列され、かつ前記防水膜が2枚とも不織布側を函体側
に向け、かつ該小室を形成する函体部側の壁部が吸熱体
に接触または近接する部分から構成され、さらに、防水
膜に近接して低導電性多孔質体が配置されている構成と
した。
【0022】請求項5記載の加湿装置では、金属製函体
内を外気に連通する通気路を遮断する透湿可能な貫通微
細孔を有する2枚の防水膜から構成される少なくとも1
つの小室を有し、前記各防水膜の一側が疎水性または撥
水性のある疎水性面から構成され、他側が撥水性を有す
ると共に前記疎水性面よりも疎水性の低い不織布より構
成され、前記小室を形成する外気側防水膜が、函体側防
水膜よりも通気度が低く、かつ透湿度が高くなるように
配列され、かつ前記防水膜が2枚とも不織布側を函体側
に向け、該小室の反函体側に断熱体を接触または近接す
る部分から構成され、さらに、防水膜に近接して低導電
性多孔質体が配置されている構成とした。
【0023】請求項6記載の加湿装置では、金属製函体
内を外気に連通する通気路を遮断する透湿可能な貫通微
細孔を有する2枚の防水膜から構成される少なくとも1
つの小室を有し、前記各防水膜の一側が疎水性または撥
水性のある疎水性面から構成され、他側が撥水性を有す
ると共に前記疎水性面よりも疎水性の低い不織布より構
成され、前記小室を形成する外気側防水膜が、函体側防
水膜よりも通気度が低く、かつ透湿度が高くなるように
配列され、かつ前記防水膜が2枚とも不織布側を函体側
に向け、かつ函体への取り付けにより、該小室の温度変
動を抑制する保温槽により小室部の反函体側付近が保温
され、さらに、防水膜に近接して低導電性多孔質体が配
置されている構成とした。
【0024】請求項7記載の加湿装置では、金属製函体
内を外気に連通する通気路を遮断する透湿可能な貫通微
細孔を有する2枚の防水膜から構成される少なくとも1
つの小室を有し、前記各防水膜の一側が疎水性または撥
水性のある疎水性面から構成され、他側が撥水性を有す
ると共に前記疎水性面よりも疎水性の低い不織布より構
成され、前記小室を形成する外気側防水膜が、函体側防
水膜よりも通気度が低く、かつ透湿度が高くなるように
配列され、かつ前記防水膜が2枚とも不織布側を函体側
に向け、かつ函体への取り付けにより、該小室の温度変
動を抑制する保温槽および断熱体により小室部の反函体
側付近が、より高度に保温され、さらに、防水膜に近接
して低導電性多孔質体が配置され、極寒地において安定
した加湿効果発揮部を備えた構成とした。
【0025】請求項8記載の加湿装置では、金属製函体
内を外気に連通する通気路を遮断する透湿可能な貫通微
細孔を有する2枚の防水膜から構成される少なくとも1
つの小室を有し、前記各防水膜の一側が疎水性または撥
水性のある疎水性面から構成され、他側が撥水性を有す
ると共に前記疎水性面よりも疎水性の低い不織布より構
成され、前記小室を形成する外気側防水膜が、函体側防
水膜よりも通気度が低く、かつ透湿度が高くなるように
配列され、かつ前記防水膜が2枚とも不織布側を函体側
に向け、さらに、防水膜に近接して低導電性多孔質体が
配置され、かつ函体への取り付けにより、該小室の温度
変動を抑制する保温槽により小室部の反函体側付近が保
温され、かつ函体側が吸熱体により小室内壁部を露点手
前まで効率的に冷却し、熱い地方において安定した加湿
効果発揮部を備えた構成とした。
【0026】請求項9記載の加湿装置では、金属製函体
内を外気に連通する通気路を遮断する透湿可能な貫通微
細孔を有する2枚の防水膜から構成される少なくとも1
つの小室を有し、前記各防水膜の一側が疎水性または撥
水性のある疎水性面から構成され、他側が撥水性を有す
ると共に前記疎水性面よりも疎水性の低い不織布より構
成され、前記小室を形成する外気側防水膜が、函体側防
水膜よりも通気度が低く、かつ透湿度が高くなるように
配列され、かつ前記防水膜が2枚とも不織布側を函体側
に向け、かつ函体への取り付けにより、該小室の温度変
動を抑制する保温槽により小室部の外気側付近が、保温
腔および保温体により小室内壁が、露点温度までの下降
を抑止しつつ保温されかつ、函体側が吸熱体により小室
内壁部を露点手前まで効率的に冷却し反函体側におい
て、外部温度の著しい下降を小室内壁に伝達を遅延させ
るもしくは防護する目的の、吸熱体(断熱体)を有し、
さらに、防水膜に近接して低導電性多孔質体が配置さ
れ、函体側の温度の寒暖が著しい例えば砂漠等の地方に
おいて安定した加湿効果発揮部を備えた構成とした。
【0027】
【作用】本発明の加湿装置では、函体側の物理的特性に
伴う安定した加湿効果の維持が得られる。静電気による
水蒸気粒子の帯電と、静電気的移動抑制作用、高導電性
多孔体による、膜近傍における温度変動保温特性が知ら
れており、それには高導電性多孔体による、膜近傍にお
ける温度変動均質化特性、ならびに同高導電性多孔体の
接地による易乾燥性、高熱伝導特性等がある。ここで気
中絶縁破壊を考えれば、低導電性多孔体、高導電性多孔
体配列規則は両多孔体自体の保有する電気的特性を多孔
質膜(分離膜、透湿膜)の水蒸気移動偏向特性を妨げな
い、静電気的な配置関係は、同膜の大気中における最大
荷電状態の、同膜の表面荷電特性の極大電圧値を越えな
い離隔位置において、気中絶縁破壊の発生しない位置に
設定する必要性がある。
【0028】減圧時に特に、気中絶縁破壊開始電圧の瞬
間的下降が発生するので、膜の本来の分離特性を阻害し
ない、電気的逆流現象を阻害しない安全位置に上記低導
電性多孔体は位置するべきである。低導電性多孔体を設
計する場合上記電圧特性を考慮して膜からの離隔をとる
場合において、同低導電性多孔体の膜からの離隔距離
は、接地経路ならびに同低導電性多孔質体のインピーダ
ンス特性により影響されるために、しかも、通気性を最
大値として、同低導電性多孔体のインピーダンス特性を
最小とするためには、過渡インピーダンス低減化配線構
造つまり1:2にある線分による終端構成のメッシュで
あればよい。さらにこの構成のメッシュを使用すれば、
同離隔間隔をより縮小することが可能であり、本装置の
小型化において重要な切り札となる。この導電性多孔体
の円の数量比は単位面積当たり貫通微細孔との理想的な
数量比は空気の粘性を零とした場合に1:1であると
き、最小の離隔距離となる。
【0029】図15は膜配列方向と空気通過方向に付随
して発生する加湿効果の模擬的説明で温度が一定、かつ
静圧時の場合で配列表1形式の膜配列の場合を示してお
り、透湿度の門戸が外気側において大きいので、水蒸気
粒子は、函体内部に侵入し易い状態にあり、かつ、通気
性において、函体側にゆくに従って通気性が増大するの
で、減圧し、空気各分子の運動エネルギーはより低い安
定した状態に戻ろうとする、つまり拡散しようとすると
き、拡散方向が函体側に傾斜し易い、このとき温度も高
いほうから低いほうにより安定した位置に移行しようと
する運動量と拮抗することになるが、温度が一定の場合
には、移行方向は、分子の拡散方向により決定され、こ
のために、温度均衡が保たれるときには、水蒸気を除く
気体分子は、膜の静電気的特性に支配される選択力によ
り、函体内部方向へ移行し易い傾向にある。
【0030】ところが、透湿膜の配列は全ての膜におい
て、撥水性面を外気側に向けており水蒸気を除く成分の
函体方向への進行を阻止しているために外気側からの水
蒸気の函体側侵入は、この撥水性により、阻止される構
造ではある。静圧時においては、拡散方向への移行が発
生し易いために、通気性配列により、函体側から外気側
への拡散方向が、移行傾向として決定されている。この
移行が発生した場合を想定した場合において、圧縮現象
は発生するために、函体側から外気側への移行に従っ
て、微小温度上昇が発生し、このために露点上昇が発生
する。また、露点上昇が発生した場合において、透湿膜
に存在する貫通微細孔の通過を考える場合には、函体か
ら透湿膜貫通微細孔不織布面より、透湿膜撥水面を経
て、次の小室または空間に移動するので、この撥水面に
おいて、静圧時には、侵入の阻止が行われるが同部の露
点上昇並びに、通気度に依存して、水蒸気粒子の通過特
性が促進されることになる。またこのとき、静電気的
な、水蒸気粒子と膜表面との電気的吸引力または、反発
力の相互作用が発生する。
【0031】また、ここで、膜の疎水側(撥水側)と不
織布側との膜の貫通微細孔を通過し終えた気体の同通過
直後の水蒸気粒子の挙動は異なり、同膜の疎水側(撥水
側)に該微細孔を通過し終えた水蒸気粒子の挙動は同膜
面(疎水側)から離れ易く、同膜の不織布側に該微細孔
を通過し終えた水蒸気粒子の挙動は同膜面(不織布側)
からは離れにくいという、特性差が水蒸気濃度の加湿効
果、保湿加湿効果において重要な効果決定因子となる。
また、同膜の選択は、なるべく薄くて、疎水性大小の差
による上記水蒸気挙動の膜通過直後ならびに直前の温度
変動が膜そのものの持つ温度特性に支配されにくい、つ
まり透湿膜により隔てられる空間の、気体通過方向(逆
流方向も含む)における、変動は、膜そのものにより、
阻害されず、同膜の前後の近傍における温度関係が、相
互の空間において、より高い影響関係を維持することに
より、上記、疎水側膜面(撥水側)近傍および不織布側
側面近傍の通過気体粒子へのエントロピー保存関係(相
互影響関係)の維持を大きく保つという重要事項におい
て、なるべく薄くしかも自己吸収熱量が小さい、つまり
は、比重のなるべく小さな物質にて、例えば、合成樹脂
製にて構成されている方が、有効に作用するという大前
提の上に行われる。
【0032】このような場合において、膜前後における
温度勾配は、函体側を、加湿する方向の所定の温度勾配
において、つまり水蒸気粒子の排出方向への配列位置の
決定は、低導電性多孔体が温度がより導電性多孔体より
も高い状態となりやすいことを活用して、膜近傍に於け
る配列位置の決定を行い、また低または高導電性多孔体
の効果は、まさにこのような静圧時の不安定要素を安定
化させ、ひいては加湿効果、排出抑制により、加湿最高
値の維持効果、並びに、加湿効果の安定化として作用す
る。低導電性多孔体または接地された高導電性多孔体の
作用は、この静圧時の膜近傍の、温度勾配の安定化を図
ることにあるので、この配列表1形式の膜配列の場合
は、加湿方向を安定化させようとする方向に配列すると
すれば、外気側が、低導電性多孔体(保温薄槽)であ
り、函体側に接地された高導電性多孔体を配列しなけれ
ばならない。
【0033】一方、配列表1形式の膜配列の場合におい
て、除湿効果を意図する場合には、上記加湿方向への安
定化を阻止する温度勾配配列を膜の前後において設定す
ればよいので、温度傾斜を設定する当該膜の外気側およ
び函体側において、外気側が、接地された高導電性多孔
体であり、函体側が低導電性多孔体(保温薄槽)と配列
しなければならない。
【0034】図16は膜配列方向と空気通過方向に付随
して発生する加湿効果の模擬的説明で温度が一定、かつ
静圧時の場合を示しており、温度が一定の場合の第2表
(後頁参照)の配列では、透湿度において函体側にその
門戸が小さく解放されているので、水蒸気粒子は函体側
から外気側に移行しにくい。一方、通気度は、外気側の
方向に向けて、圧縮する方向に設定されているので、外
気方向つまり、露点上昇を発生する。上記、静圧時にお
いては、両者とも膜近傍の流れが、理論的推論では、静
止するはずであるが、周囲環境の微弱な変動により、移
行し易い方向へ傾斜するが、移行は一過性であることに
仮定される。ところが、表1形式の配列の場合には、透
湿膜の配列は全ての膜において、撥水性面を外気側に向
けているために外気側からの水蒸気の函体側侵入は、こ
の撥水性により、阻止されることは否定できない。静圧
時においては、拡散方向への移行が発生し易いために、
通気性配列により、外気側から函体側への拡散方向が、
移行傾向として決定されている。この移行が発生した場
合を想定した場合において、圧縮現象が発生するため
に、函体側から外気側への移行に従って、微小温度上昇
が発生し、このために露点上昇が発生する。
【0035】また、露点上昇が発生した場合において、
透湿膜に存在する貫通微細孔の通過を考える場合には、
函体から不織布面より、貫通微細孔、透湿膜撥水面(疎
水面)を経て、次の小室または空間に移動するので、こ
の撥水面において露点上昇が発生し、静圧時には、侵入
の促進が行われ、一方では通気度に依存して、通過特性
が抑制されることになる。またこのとき、静電気的な、
水蒸気粒子と膜表面との電気的吸引力または、反発力の
相互作用が発生する。また、ここで、膜の疎水側(撥水
側)と不織布側との膜の貫通微細孔を通過し終えた気体
の同通過直後の水蒸気粒子の挙動は異なり、同膜の疎水
側(撥水側)に該微細孔を通過し終えた水蒸気粒子の挙
動は同膜面(疎水側)から離れ易く、同膜の不織布側に
該微細孔を通過し終えた水蒸気粒子の挙動は同膜面(不
織布側)からは離れにくいという、特性差が水蒸気濃度
の加湿効果、保湿加湿効果において重要な効果決定因子
となる。
【0036】また、同膜の選択は、なるべく薄くて、疎
水性大小の差による上記水蒸気挙動の膜通過直後ならび
に直前の温度変動が膜そのものの持つ温度特性に支配さ
れにくい、つまり透湿膜により隔てられる空間の、気体
通過方向(逆流方向も含む)における、変動は、膜その
ものにより、阻害されず、同膜の前後の近傍における温
度関係が、相互の空間において、より高い影響関係を維
持することにより、上記、疎水側膜面(撥水側)近傍お
よび不織布側側面近傍の通過気体粒子へのエントロピー
保存関係(相互影響関係)の維持を大きく保つという重
要事項において、なるべく薄くしかも自己吸収熱量が小
さい、つまりは、比重のなるべく小さな物質にて、例え
ば、合成樹脂性にて構成されている方が、有効に作用す
るという大前提の上に行われる。このような場合におい
て、膜前後における温度勾配は、函体側を、加湿する方
向の所定の温度勾配において、つまり水蒸気粒子の吸入
方向への配列位置の決定は、低導電性多孔体が温度がよ
り導電性多孔体よりも高い状態となりやすいことを活用
して、膜近傍に於ける配列位置の決定を行い、つまり函
体側温度変動速度が早いために、函体側の温度を低く、
外気側の温度を高く保存する配列を行い、また低または
低導電性多孔体の効果は、まさにこのような静圧時の不
安定要素を安定化させ、ひいては加湿効果、逆流防止に
より、加湿最高値の維持効果、並びに、加湿効果の安定
化として作用する。
【0037】また結露が、該導電性多孔体において発生
した場合においても、接地されていることにより同部の
乾燥が、安定した乾燥速度を維持することが可能であっ
て、この結果、相対的に小室の湿度低下が速やかに発生
し易いことにより、温度適応速度も俊敏となり、ひいて
は、小室内部温度の安定化に寄与する結果を得る。つま
り、この配列表1形式の膜配列の場合は、加湿方向を安
定化させようとする方向に配列するとすれば、函体側
が、接地された高導電性多孔体であり、外気側に、低導
電性多孔体(保温薄層)を配列しなければならない。一
方、配列表2形式の膜配列の場合において、加湿効果を
意図する場合には、上記加湿方向への不安定化を阻止す
る温度勾配配列を膜の前後において設定すればよいの
で、温度傾斜を設定する当該膜の外気側および函体側に
おいて、外気側が接地された高導電性多孔体であり、函
体側が低導電性多孔体(保温薄槽)と配列しなければな
らない。
【0038】逆に、この作用を緩和しようとすれば、つ
まり除湿作用と加湿作用の中間作用をねらう場合には、
つまり一定保湿を意図する場合には、1表形式の膜配列
においては接地された高導電性多孔体を函体側に、低導
電性多孔体を外気側に配列すればよい。図17は相対的
温度比較を行った場合で函体内部の温度が外気温度変動
速度に比較して高くなる場合を示しており、配列表1形
式の配列の場合、函体内部減圧が発生した温度下降状況
の初期状態の場合には、函体内減圧に従う気体変動が発
生するが、外気側での水蒸気の門戸が大きいので、水蒸
気粒子の侵入は促進されやすい、このとき函体内部に進
行するにしたがって、前後の膜の通気性により拡散され
る関係となり、その結果として露点下降となる。ところ
が、小室を形成する貫通微細孔の函体側には、不織布面
が存在し、この面は、水蒸気粒子を跳ね返す傾向が、撥
水性側よりも弱く設定されている。従って、まず通気性
の函体側移動による拡散により、微弱な温度下降が発生
しさらに、露点は下降となるので、この進行方向におい
て、外気が通過する透湿膜の不織布側に於いて断熱冷却
を下回る、拡散による露点下降が行われるので、外気が
通過する透湿膜の不織布側において濃縮現象が発生し、
外気から、透湿度に依存して水蒸気粒子は、さらに次の
ステップに向かい、函体内部へ進行することになる。し
かも、侵入方向において、この関係が繰り返されるし、
しかも膜ごとの露点下降時に於いて、水蒸気の侵入もさ
らに促進されるので、さらに相乗的に露点下降が発生す
ることになり、この結果として、水蒸気粒子の函体内部
侵入は促進される。
【0039】図18は相対的温度比較を行った場合で函
体内部の温度が外気温度変動速度に比較して低くなる場
合(配列表1形式の配列)を示しており、函体側の温度
上昇に伴って、函体内部気体は、函体内部圧力上昇に伴
って函体外部へ移動する。このとき、外気側の透湿度は
函体側に比べて門戸が広く設定されているために、函体
側への水蒸気粒子の移動は容易に行われる。また、通気
性配列は、膜の前後関係により外気側に行くに従って、
加圧方向に配列されているために、圧縮現象が発生する
が、このとき、透湿膜の外気側には、撥水性となってい
るために、上記圧縮現象により、この部に露点上昇が発
生したとしても、水蒸気粒子の停留は発生しにくく直ち
に、小室内部対流または、流束に懸濁され易い。従っ
て、相対的に吸引時の場合、撥水面を外気側に向けた場
合には、撥水性面において水蒸気粒子が弾かれ易い状況
であることにはかわりは無いが、逆の場合において発生
する、断熱冷却現象の貫通微細孔通過後の発生、ならび
にその発生位置が、撥水性面に対応する函体側の不織布
側にて発生するために、同面側にて水蒸気粒子の濃縮が
生じやすい。この関係が、外気側から函体側へ連続する
ので、函体側にゆくに従って、徐々に加湿されることに
なり、函体内部圧力の上昇の継続中は、透湿度が函体側
が外気側に比べて低く、通気度では、函体側が外気側に
比べて高く設定されているために、水蒸気粒子の外気側
移動が、抑制される。しかし、通気性配列は、外気側へ
進むに従って、圧縮現象を生ずることになるので、逆流
現象の下地である、微温度上昇が発生することになる。
このとき逆流しようとした水蒸気粒子は、貫通微細孔の
外気側出口付近にて透湿膜撥水性膜部により弾かれ易い
ので、逆流は発生しにくい基本的構造となっている。
【0040】しかし、函体内部圧力の上昇停止直前より
静圧時への移行状態の場合、もしくは静圧時における温
度変動は、屋外に加湿装置を設定した場合において、外
気側の急激な環境の変動が高頻度に発生するので、前述
した低導電性多孔体、並びに高導電性多孔体およびその
接地は、膜の函体側と外気側の温度勾配の安定化に寄与
すること、また、流束の安定化、水蒸気粒子の同膜の貫
通微細孔への衝突確立の安定化などにおいて、優位に実
効性を発揮する。
【0041】
【実施例】図19は第1実施例の加湿装置1を示す。図
中10は金属製函体、11は第1膜、12は第2膜、1
3は第3膜、14は外筒部、14aは入口、14bは排
出口、15は内筒部、15aは保温腔、16は疎水性
面、17は不織布、18は高導電性多孔体としての金属
メッシュ、19は低導電性多孔体としての樹脂メッシ
ュ、20はパッキング、21は通気路、21aは函体側
小室、21bは外気側(反函体側)小室、22aは捕獲
チャンバー22bを形成するネット、22cは防虫ネッ
トである。また、図20は金属メッシュ18の1部拡大
を示し、図中M:N=1:2を示す。23は貫通微細孔
である。また、図20(ロ)は前記金属メッシュ18を
近似的に変形させたものである。
【0042】次に詳細に説明すると函体側が、本加湿装
置の主要構成部である小室部を形成する物質よりも温度
下降速度が早いことが予想される金属製函体である場合
には、下記のような分離膜の配列をおこなわなければな
らない。 配列表1 第1膜 b r n 1 1 0 8 - n 4 0 c 透湿度 ( g / m × m× d a y )通気度( s e c / 1 0 0 c c ) 250 1 8 0 0 0 第2膜 b r n 1 1 0 0 - c 4 0 a 透湿度 ( g / m ×m ×d a y ) 通気度( s e c / 1 0 0 c c ) 2 0 0 0 1 0 0 0 第3膜 b r n 1 0 5 0 - p 2 0 b 透湿度 ( g / m ×m ×d a y ) 通気度( s e c / 1 0 0 c c ) 4 6 0 0 3 5 0 このような配列と小室の組み合わせにより、温度下降が
あまり急激でない場合は特に、水蒸気の外気側への拡散
は抑制される。また温度上昇が急激である場合は特に水
蒸気の外気側への移動は妨げられ難いので、しかも通気
度は外気側にゆくに従って、大きくなり、外気側へ向か
うに従い、外気側の空気と混ざり易くなるので、徐々に
薄まり、相対的に、函体側に拡散しやすいという前提に
支配されやすい状況が発生する。
【0043】この場合、分離膜間を隔てる小室の働き
は、水蒸気粒子のエネルギーの変動領域でありしかも、
次の分離膜への水蒸気粒子の移動空間である。従って、
温度勾配が発生する場合において、温度の高い方向から
低い方向に拡散は発生しやすいので、函体側と加湿装置
の各小室間において結露しない程度の温度差が確保さ
れ、しかもこのことにより分離膜の水蒸気水滴による封
鎖が行われず、円滑な小室を隔てた分離膜間の水蒸気粒
子の移動が発生することが継続されるならば、継続して
水蒸気粒子の分離膜間移動はそれぞれの、透湿度または
通気性に依存して移動することになる。
【0044】この反証として、配列表1実施時における
図14で示す測定グラフ2−(イ)02:56ー03:
31時の水蒸気吸入経過時の上昇傾斜が、吸熱体装着後
の04:43ー05:29までの上昇傾斜よりも大きく
なっていることから、吸熱体装着により外気側小室壁温
度の下降が派生し、小室間の温度勾配に、歯止めがかか
ったことから、函体側へ向けて温度が下降するという水
蒸気排泄状況への歯止め現象が認められたものと考えら
れる。この現象は、配列表1の構成においては、冷却現
象時に発生する函体側小室の急激な温度下降の遅延と、
外気側小室と函体側小室との温度勾配を、環境温度の下
降時に伴う、取り付け函体の温度下降に伴う外気側小室
の温度下降の速度遅延を函体側小室側から次第に外気側
小室側へ熱伝導が発生する場合において吸熱体自体の温
度変動に要する消費という2側面があり、このような目
的を達成するためには、熱伝導速度の高い構成物質に
て、例えば金属製函体の場合においては、本加湿装置を
小型化すればするほど、また、金属製函体の質量また
は、熱伝導性の高い構成物質に接触すればするほど、冷
却時において、外気側小室部における該吸熱体の設定で
は、函体側から外気側への温度勾配が発生することに拮
抗するし、小室への吸熱体の容積も、または吸熱量もほ
ぼ比例して大きなものとしなければならなくなるので、
本装置の小型化には不都合である。
【0045】ここで図21で示すグラフ2の(ロ)にお
いては、配列表1配列実施時における急冷状態の挙動を
示す。したがって、目的は、円滑な小室間の温度傾斜の
維持と外気温度が上昇から下降または下降から上昇に転
じた時点における著しい温度変動に伴う小室壁構成部の
温度変動の緩衝を函体温度に追随させる、もしくは、小
室内壁部における結露現象の発生を防止する目的で、外
部湿度が急激に上昇したような場合において、例えば夕
立のような気象環境におかれた場合、函体内部圧力の急
激な下降に伴う吸入現象に伴う水蒸気吸入方向への温度
傾斜を緩やかに維持しつつ、かつ、逆流現象である排出
現象が、温度の高い方向から低い方向へ水蒸気の拡散移
動が発生するために、吸熱体の保持する熱エネルギー
の、小室空間への再放熱に伴い、函体側の温度が下降し
た後も、温度勾配が、適度に維持される保温腔ならびに
該吸熱体からの再放熱現象の発生により、函体内部の温
度変動速度が、外気側の温度変動速度よりも相対的に早
く発生しやすい金属製取付函体においては、外気側小室
よりも、函体内部温度の方が早く温度が低くなるけれど
も、外気側から、函体内部への水蒸気侵入経路におい
て、拡散エネルギーに逆行する保温腔もしくは吸熱体に
よる温度の高い小室が介在するために、外気温度下降に
伴う拡散現象が、小室間の分離膜間において函体側から
外気側小室へ移動することが抑制される。このために外
気側の湿気を吸引する時間が延長し、相対的に次の気温
温度上昇に至る経過において吸熱体の保温腔における保
温状態が持続するほど、函体内部の湿度上昇は促進され
る。そして、放熱面積の問題では、函体側は極めて大き
く本加湿装置側では外気に接触する面積が相対的に小さ
いし、しかも、材質を冷却しにくい材質にて構成すれ
ば、たとえば、密度の低い合成樹脂にて(ポリ塩化ビニ
ールやポリエステル樹脂、)で構成すれば温度は函体側
にくらべて低下しにくいので、保温しやすい条件が整
う。
【0046】ここで、保温しすぎるならば、逆に水蒸気
の排出方向に温度傾斜が傾いてしまうので、特に昼間な
どにおいて温度傾斜が、逆に傾斜しようとする場合の排
気による函体内部への湿度上昇の抑制が円滑に行われる
ことが、グラフ3との対比により加湿効果促進の決め手
である。図22〜図26はグラフ3を順次分割して示す
説明図である。一方、気温の温度が最低値になってから
温度上昇に転ずる場合においては、吸熱体の質量は函体
の質量に比較して、極めて小さくしかも吸熱体は、函体
側小室壁の構成材料を介在させて緩やかに熱伝導を小室
内部空気へ伝搬するにすぎないので、つまりは、温度上
昇へ転じる場合において充分に温度の上昇速度が高い取
付函体からの熱伝達により、吸熱体の微弱な温度保持は
相殺され、その直後には、俊敏な、取付函体の内部圧力
の上昇に伴い函体側小室から外気側小室への強制的な排
気が発生しており、このような関係が持続的に継続され
ることは否定できない。しかし、透湿度と、通気度の前
記のような関係が、設定されているために、日の照る限
りにおいて、持続的に、吸入現象の方が促進されること
になる。この条件を満足するように、本加湿装置の保温
腔ならびに構成物質の熱伝導速度、放熱速度、保温腔の
保温能力、吸熱体による緩衝量、取付函体の温度上昇速
度、並びに分離膜の透湿度と通気度の選択を適宜設定地
域により調整することにより、地域差に伴う著しい必要
条件への対応を図ることが可能である。
【0047】函体側の急激な温度変動を決定する周囲環
境の変動を考慮して通気速度、ひいては透湿速度を制御
するために函体内部空気の外気への移動、もしくは外気
の小室方向への移動等の本装置における通気路の気体移
動速度の決定は、透湿膜(分離膜)により隔てられる小
室の数、および数量、および本装置における圧縮、もし
くは減圧過程の当該温度におかれた本装置の外因により
影響される該小室容積の気体圧力変動に対する緩衝空
間、および上記分離膜による通気性を考える場合でも抵
抗要素を上記対応の重要な設計因子としなければならな
い。ここで、露点における条件について補足すると 露点温度=相対湿度 / 1 0 0×飽和水蒸気圧 という関
係があり飽和水蒸気圧は、760m m H g のとき101
325ヘクトパスカルであって、温度が上昇すれば露点
は図27に示すごとく上昇するし、下降すれば下降す
る。
【0048】また、圧力が上昇すれば露点は上昇する
し、下降すれば下降する。この場合、取付函体の温度変
動に伴った、温度上昇に伴う圧力上昇、と、排気現象、
温度下降に伴う圧力下降と、吸気現象を考察する場合に
おいて、通気度の函体側から外気側への配列と、透湿度
の函体側から外気側への配列は、貫通微細孔を有する透
湿膜の孔を気体が急速に通過する場合に、圧縮現象が、
圧力変動差により派生し、このことと、通気度、透湿度
との配列により、配列表1の膜配列では、吸気時に極め
て高効率の露点上昇現象が発生しやすい配列になってお
り、配列表2の膜配列では、この反対に、露点下降現象
が、該透湿膜孔部において発生しにくいことが考察され
る。ここで、通気および断熱冷却の方向性を考察するな
らば、たしかに、透湿膜の不織布を外気側に設定した方
が、効率良く水蒸気濃度上昇を函体側に得ることができ
る。しかし、長期的使用に従って、膜表面の汚損現象が
発生する点を考慮するならば、不織布側つまり撥水側よ
りも撥水性の劣る側を函体側に向けた方が賢明である。
従って、本実施例における小さな膜表面積の透湿膜配列
では、半径22ミリ面積1519. 76mm2 の場合に
は、孔の部分では、急速なる気体通過が発生しており、
このとき函体側構成物質に依存して発生する熱伝導速度
差に伴う例えば函体を金属にて構成し、本装置を熱伝導
速度の緩やかな樹脂にて構成するならば、函体側並びに
排気部側の、温度傾斜の既述構成内容において、配列表
1にあげる配列でしかも、緩衝吸熱体を排気部側小室に
設定した場合には、確実に吸気状態にて、函体内部にお
ける加湿現象が発生し、配列表2にあげる配列では、こ
のような膜部の冷却現象が発生しにくいために除湿効果
が優勢に出現するという結果が得られる。 配列表2 第1膜 b r n 1 0 5 0 - p 2 0 b 透湿度 ( g / m × m× d a y )通気度( s e c / 1 0 0 c c ) 4 6 0 0 3 5 0 第2膜 b r n 1 1 0 0 - c 4 0 a 透湿度 ( g / m ×m ×d a y ) 通気度( s e c / 1 0 0 c c ) 2 0 0 0 1 0 0 0 第3膜 b r n 1 1 0 8 - n 4 0 c 透湿度 ( g / m ×m ×d a y ) 通気度( s e c / 1 0 0 c c ) 250 1 8 0 0 0
【0049】従って、如何なる気象条件に基づいても、
加湿を達成するべき目的を達成する必要性から、本装置
の膜は緊張、引っ張り強さに優れ、しかも、前後する小
室空間の温度差が発生しにくい性状の単体膜(一枚の)
薄い膜にて構成されている必要があるが、この場合の、
疎水性側の方向性が起因して、孔通過時の急速な空気通
過に伴って発生する微小空間内部における圧縮現象が、
防水膜の撥水側で発生した場合が、配列表1の配列手段
であって、撥水性に優れた部分での結露故に、同膜の温
度下降を抑制する結果となり、継続的な、函体内部の湿
度上昇が発現し、一方、配列表2に於いてはこのような
現象が発生しにくい、撥水性に劣る不織布面においてこ
の現象が発現したために水蒸気拡散が、各小室間どうし
での伝搬の上で円滑に行われるために、この結果として
極めて高い湿度上昇が函体側にて発生するものと判断さ
れる。
【0050】これらの設定のための計算による予測方法
は極めて簡単明瞭であって、 加湿装置設定地域の最も高い温度上昇速度=H ならびに 加湿装置設定地域の最も高い温度下降速度=C を測定する。または、記録調査を行う。この各速度か
ら、主に降雨、霧等により湿潤した後に乾燥する経過に
て発生する気化熱による温度下降速度を、単位当たりの
水蒸気水蒸気の気化熱による温度変動速度から算出す
る。このとき、設定場所の平均風速が重大な鍵となる。
つまり、風速の高い地域または高さまたは場所では、こ
の下降速度が高く風速の低い地域または高さまたは場所
では、この下降速度が低い。しかし、悪天候時程この気
化熱による函体温度変動速度は高いものと仮定しておけ
ば、天候の良好な場合に函体の急激な温度下降が発生す
るよりも、頻度的に(夜間放射冷却も含む)悪天候時程
函体の急激な温度が発生する場合の方が高いので、ま
た、悪天候時に安定した機能確保を保持することが、本
耐候性屋外設置型加湿装置の主目的であることから。最
悪の悪天候時を想定した風速にて温度下降速度を仮定す
ると安全であり、さらにこの仮想値に安全率を掛けた数
値を設定する。
【0051】このとき、最悪の悪天候時を想定した風速
にて求めた気化熱による冷却速度=Bw/cm2、安全率=
Swとする。 見かけ上の温度下降速度=C 取付函体の全表面積 =P 実際の取付函体の温度下降速度=Ac= C+(P×B
w ×Sw)+αAh 見かけ上の温度上昇速度=H 取付函体の表面温度上昇速度(塗装に影響される)=A
sh/cm2とすると変量Ashは対象函体に従い実測する
のが賢明と思われるが、函体の実質容積cm3 、構成物質
の比熱, 熱伝導速度、表面積、表面を被覆する塗料の保
温効果速度 ( /厚さ/ 面積)、付帯して接続接触する物
体などの保温効果速度、函体内容物による発熱速度、発
熱量などからも概算される。このとき、安全率を掛ける
こととし、安全率=Sbとすると、 実際の取付函体の温度下降速度=Ah =H+(P×Ash×Sb)+αAh 上記と同等の計算を函体側小室にて周辺の温度変動量、
接触面積、近傍に存在する保温材料の比熱、熱伝導速度
などを参考に算出する。 この函体側小室の変動速度 = I c h とする。 実際には、保温腔の温度変動速度の安定化は、吸熱体の
容積などに依存するし、接触面の面荒さに影響されるの
で、平均的サンプルにより実測を行い決定する。
【0052】このとき、吸熱体の熱容量を算出し、放熱
および保温腔容積、加湿装置全表面積、函体との接触面
積等を考慮した算定を行う。上記のような設定におい
て、箱の種類、塗料の種類、保温腔の構成物質、設定地
域からくる要請事項などを固定定数として、加湿装置全
表面積、函体との接触面積や、吸熱体の熱容量を調整要
素とするか、もしくは、箱の種類、塗料の種類、保温腔
の構成物質、吸熱体の熱容量を一定として、加湿装置の
全表面積、函体との接触面積等を調整要素とするかな
ど、設計における諸条件への制約により、観点はさまざ
まな設定方法があるが、保温腔の保温能力を必要最小容
積において安定化させることが、小型化の必須条件とな
り易いので、加湿装置自体の保温につとめ、しかも、加
湿装置自体の全表面積を最小にする設計が、好ましいも
のとかんがえられる。この場合、保温腔には、マホービ
ンのようなある程度質量を保有するような筒状体にて被
覆する構造で、しかも、保温するべき函体側小室への熱
吸収体としての作用も期待できうるように、函体側小室
壁部に接触させるような手段が考えられる。
【0053】グラフ2における試験は表1形式の膜配列
に従い、外気側に厚さ約4ミリのポリ塩化ビニール製パ
イプ高さ40ミリ外径48ミリ内径約40ミリにより構
成される小室壁部においてのもので、グラフ3において
は表2形式の膜配列に従い、外気側小室保温腔側壁部に
おいて厚さ2ミリ高さ30ミリの Cu 厚さ0.1×35
×600 m mの長いシートを前記パイプに緊密に巻き付
けたもので、それぞれグラフ2においては対応する函体
側小室壁には、厚さ2ミリ高さ30ミリのポリ塩化ビニ
ール製パイプを、グラフ3においては函体側に使用し、
同螺旋状銅薄体は単体の銅製の同容積塊に比べると、熱
伝導速度が、熱変動による膨張により微弱な隙間が開き
やすくこのために、螺旋状に伝導する方向と、相互に反
射現象を繰り返しながら保温腔への熱放散を緩やかに発
生するという効果を有する。グラフ3では、上記小室壁
構成を外気側と函体側を反転させ、膜は配列表2形式に
配列したものである。
【0054】また図28のごとく銅シート30を使用す
ると不均一な膨張を遂げること無く実際は、同心円状に
膨張し、均質な小室の保温が得られやすいという特徴を
有する。このときの試験函体10aの容積並びに形状は
図29に示す。
【0055】前記断熱体または保温体の構成物質または
構成物や鏡面仕上げ金属またはガラス製熱反射保温槽
(質量増加につき応答特性は遅延)、鏡面仕上げ金属体
を鏡面仕上げしたものを、保温腔内において、小室より
一定距離を離隔した場合は保温効果が、期待される。こ
の、鏡面仕上げ金属体の鏡面仕上げに於いては、保温を
対象とする保温腔内位置において鏡面仕上げ金属体を螺
旋構造体とする場合、その両面を鏡面仕上げとすること
により熱伝導速度は、遅延する。熱放射を行おうとする
方向に於いて、非鏡面仕上げとするとその方向に熱伝導
速度は遅延する。
【0056】但し、上記螺旋体は、薄い0 . 1 - 0 . 3
m m . 程度の、シート状螺旋ゼンマイ状巻体であって、
材質は、アルミ、銅、黄銅、などが考えられるが、反射
増大を目的とする場合 A g A l , C r . N i , T i , A u , A u , S i C o 2 O 3 F e 2 O 3 C r 2 O 3 T i O 2 S n O 2 I n 2 O 3 反射防止効果も期待できる セラミック多孔質体 (応答特性遅延特性が大) 石綿 雲母、ガラス繊維(応答特性は小室壁部に依
存) 空気 (応答特性は日照状況に依
存) 発砲スチロール(高温地域仕様不可) 低融点液体タンク (寒冷地仕様にて使用可) 低気化点気体液化高圧タンク(爆発危険因子包含) 水タンク (水漏れ危険因子包含) 水蒸気ガス封入タンク (熱伝導性の調整良好爆発した
としても有害物質発生なし、) 吸熱体の構成物質または構成物 アルミニウム螺旋板 アルミニウム塊 吸収性を増大する目的とする場合 A u , A g , C u , N i Z n S / N i 板、A l S n O 2 I n 2 O 3 反射防止効果も期待できる 低融点液体タンク (寒冷地仕様にて使用可) 低気化点気体液化高圧タンク(爆発危険因子包含) 水タンク (水漏れ危険因子包含) 水蒸気ガス封入タンク (熱伝導性の調整良好爆発した
としても有害物質発生なし、) (上記矛盾のようではあるが、小室熱変動量による速度
変動量の大きくなる質量の場合は、吸熱体小さくなる場
合は、相対的に保温効果ならびに、熱伝導速度遅延作用
を発揮する。) 等の材料を適宜使用する。
【0057】これらにくわえて形状記憶合金または形状
記憶樹脂を使用する手段も考えられる。但し、グラフ2
では函体側小室の構成材質は同等のポリ塩化ビニール製
で厚さ2ミリ外径48ミリ内径44ミリ高さ30ミリの
パイプを用い、各膜は同材質のビニールシートによりな
るリング状フレームにより緊張伸展無く保持し、3枚の
膜を保持する各フレームを両函体側および外気側から黒
色プロピレンゴム製(無発砲)パッキング厚さ1ミリ2
枚により挟んで保持し、しかも断熱している。グラフ3
では、上記小室壁構成を外気側と函体側を反転させ、膜
配列表2形式に配列したものである。
【0058】また、静電気容量勾配や逆流現象の抑止能
力のある低・高導電性多孔体の配列を行っていないため
にグラフ3の如く外気及び函体内部空気の移動現象に伴
って逆流現象の突発的な変動が発生してしまっている。
これは、小室壁部の帯電性状の変動と、小室内部気体の
帯電性、小室を形成する防水膜の帯電性等が、相対的に
反転する水蒸気粒子濃度の変動状況にあるためであるも
のと考えられる。このとき、積極的に小室壁温度変動を
同膜、もしくは高低導電性多孔体に伝えることにより、
水蒸気粒子の同膜からの離散、または集中を制御し得
る。加えて、小型化するときに小室の壁部の表面積減少
に伴う同小室の容積に対する前記膜の通気路投影述べ面
積は、小型化するに従ってその比率は膜の方が小室壁の
面積よりも大きくなっていく。このときに前記高・低導
電性多孔体の作用が切り札となる。つまり、小室壁によ
る小室内温度変動に加え、それに優る温度調整化因子と
して左右する。また、これ等の多孔体の電位傾斜の中性
化抑制により、特定ガスの函体内内部濃度の上昇を抑制
することができるとともに、通過しうる水蒸気粒子のみ
の分離濃縮が、期待される。何故ならば、函体は金属製
であって接地されておらず、相対的に函体内部水蒸気お
よび空気(粉塵を含む)は陽極性に傾斜し、一方、函体
が設置されていればこのような現象は発生しにくい。こ
の現象は電気透析が本装置を介して発生していると思わ
れるので、応用すれば特定ガスの分離が可能となる。
【0059】図30〜図32はパッキングの温度変動試
験の熱画像図を示しており、図30は温度上昇時から下
降に転じたときの表面温度、図31は下降極小温度にお
ける表面温度、図32は最上昇時であって、前記熱画像
図においては図33に示すように、左より厚さ3ミリの
白色プロピレンゴム製(微発砲)、3ミリの黒色プロピ
レンゴム製(無発砲)、厚さ1ミリのプロピレンゴム製
(無発砲)パッキング試験片の温度変動への追随を示
す。温度上昇より下降時、下降極値における放熱状態、
ならびに、再上昇時の温度変動特性を示す。これらの状
況から厚さ1ミリの試験片は応答が俊敏であることがわ
かる。このような関係は、赤外線吸収性により、その色
調の変化を設定することで、若干の熱伝導性が変動する
こともわかる。尚、試験片の下方は厚さ約5ミリのアク
リル板の上に厚さ0.05ミリ以下の洋紙を介在させて
測定した。同状態における周囲環境変動グラフを示す。
しかし、熱伝導性の異なる薄い、厚さ0.05ミリのビ
ニールシートを膜フレームとしたので、この膜フレーム
による熱伝導性は、小室の変動速度と近似しているもの
と推定されるが、このように薄い場合には、分離膜への
悪作用は極めて少ないことが予測される。
【0060】上記のような測定経過から、また、温度調
整手段として、強制的に冷熱素子を使用する場合におい
ては、膜部への介在よりも、壁部への同パッキングを介
在させた緩やかな温度調整手段の選択が、同小室内部の
結露現象の防止の前提からは、有利である。また、この
冷熱素子の駆動源を太陽電池に求めてもよい。また、冷
熱素子の被駆動対象を保温腔外壁と函体側の小室保温腔
側壁との間に介在させ、前記螺旋状吸熱または、放熱体
に一端を接触させることにより、温度分布を保温腔にお
いて均質化し、しかも、冷熱素子の個数を最小1個に制
限する事ができ、経済的で、機能調整も簡便であり、安
定化を図りやすいという特徴を有する。このとき、表1
形式の膜配列では、函体が金属の場合は、外気側に発熱
部を、函体側に吸熱部を求める。このように加湿装置の
場合にも、小室壁は温度変動速度の低い、しかも吸水性
の低いポリ塩化ビニルPVCとする。尚、加湿装置とし
ての加湿性を小室の機能に要求するので、吸水性の低
い、しかも密度が比較的低い材料を選択し、構成材料の
そのものの持つ温度変動速度の遅延が吸熱、または放熱
により遅延するのではなく、例えば常温にて水蒸気に対
して結露しにくい熱量的関係にある材料から構成されな
ければならない。以上を総括したものを図34にて示
す。本実施例に用いた以上の防水膜の他に、函体側と、
反函体側(外気側)に配列方向を統一した、撥水性(疎
水性)面とその不織布の配列に於て、水蒸気粒子の離散
及び濃縮という観点から、例えば本実施例での撥水性
(疎水性)面と不織布との相関関係に於て、不織布の存
否よりも、一側が、他側に比較して撥水性(疎水性)が
高いことにより、同膜に存在する貫通微細孔中を気体
(水蒸気・その他)が通過する際の直前および直後の膜
面での撥水性の強い面と弱い面に対する水蒸気粒子の挙
動格差が重要である。従って、例えば疎水性膜面が二枚
の不織布から狭まれている場合や、二枚の疎水性膜面か
ら一枚の不織布が狭まれた場合も、撥水性(疎水性)の
強い面と弱い面が存在すれば、本実施例と同等の効果を
発揮し得る。また、本実施例に於る加湿装置は、第2票
配列方式の膜配列を行えば容易に除湿装置として変換し
得るものであって、このとき、防水膜の両面(函体側と
外気側面)に於て、それぞれ表面汚損に優れ、しかも、
一側が他側よりも撥水性に優れているという2つの条件
を有する防水膜を使用すれば、本実施例の内筒部(小室
・小室壁部)の函体側と外気側の位置を螺動またははめ
込み等にて、気密性を確保しつつ、反転せしめれば、加
湿装置・除湿装置の変換は、適宜使用条件等により、使
用変更が可能である。
【0061】図35は第2実施例として請求項2記載に
対応する加湿装置2の構造図を示す。図中31は冷くな
り易い内筒である。尚、第1実施例と同一構成部分は同
一の符号を付してその説明は省略する。図36は第3実
施例として請求項3記載に対応する加湿装置3の構造図
を示す。図中32は冷くなり易い内筒である。図37は
第4実施例として請求項4記載に対応する加湿装置4の
構造図を示す。図中33は吸熱体である。図38は第5
実施例として請求項5記載に対応する加湿装置5の構造
図を示す。図中34は断熱体である。図39は第6実施
例として請求項6記載に対応する加湿装置6の構造図を
示す。図中35は保温槽である。図40は第7実施例と
して請求項7記載に対応する加湿装置7の構造図を示
す。図中36は断熱体である。図41は第8実施例とし
て請求項8記載に対応する加湿装置8の構造図を示す。
図中37は吸熱体である。図42は第9実施例として請
求項9記載に対応する加湿装置9の構造図を示す。図中
38は吸熱体、39は保温槽である。
【0062】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明請求項1
記載の加湿装置にあっては、前記構成としたため、作用
も安定し温暖地域仕様に適し、しかも小室1個で効果が
得られ、これにより小型化および量産が可能となる。ま
た、構造が簡単で取扱やすく、長期使用に適している等
の効果が得られる。
【0063】請求項2記載の加湿装置にあっては、前記
構成としたため、作用も安定し温暖地域仕様に適し、し
かも小室1個で効果が得られ、これにより小型化および
量産が可能となる。また、構造が簡単で取扱やすく、長
期使用に適している等の効果が得られる。
【0064】請求項3記載の加湿装置にあっては、前記
構成としたため、作用も安定し温暖地域仕様に適し、し
かも小室1個で効果が得られ、これにより小型化および
量産が可能となる。また、構造が簡単で取扱やすく、長
期使用に適している等の効果が得られる。
【0065】請求項4記載の加湿装置にあっては、前記
構成としたため、作用も安定し温暖地域仕様に適し、し
かも小室1個で効果が得られ、これにより小型化および
量産が可能となる。また、構造が比較的簡単で取扱やす
く、長期使用に適している等の効果が得られる。
【0066】請求項5記載の加湿装置にあっては、前記
構成としたため、作用も安定し温暖地域仕様に適し、し
かも小室1個で効果が得られ、これにより小型化および
量産が可能となる。また、構造が比較的簡単で取扱やす
く、長期使用に適している等の効果が得られる。
【0067】請求項6記載の加湿装置にあっては、前記
構成としたため、作用も安定し温暖地域仕様に適し、し
かも小室1個で効果が得られ、これにより小型化および
量産が可能となる。また、構造が比較的簡単で取扱やす
く、長期使用に適している等の効果が得られる。
【0068】請求項7記載の加湿装置にあっては、前記
構成としたため、作用も高度に安定し温暖地域仕様に適
し、しかも小室1個で効果が得られ、これにより小型化
および量産が可能となる。また、構造が比較的簡単で取
扱やすく、長期使用に適している等の効果が得られる。
【0069】請求項8記載の加湿装置にあっては、前記
構成としたため、作用も高度に安定し温暖地域仕様に適
し、しかも小室1個で効果が得られ、これにより小型化
および量産が可能となる。また、構造が比較的簡単で取
扱やすく、長期使用に適している等の効果が得られる。
【0070】請求項9記載の加湿装置にあっては、前記
構成としたため、作用も高度に安定し温暖地域仕様に適
し、しかも小室1個で効果が得られ、これにより小型化
および量産が可能となる。また、構造が比較的簡単で取
扱やすく、長期使用に適している等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】流れの間の連結を示す説明図である。
【図2】各種分離技術の粒子径領域を示す説明図であ
る。
【図3】グラフ1を示す測定図である。
【図4】日東電工株式会社登録商標「ブレスロン」及び
「ミクロラックス」のカタログにおける物性表の複写図
である。
【図5】日東電工株式会社登録商標「ブレスロン」及び
「ミクロラックス」のカタログにおける物性表の複写図
である。
【図6】日東電工株式会社登録商標「ブレスロン」及び
「ミクロラックス」のカタログにおける物性表の複写図
である。
【図7】グラフ2を順次分割した説明図である。
【図8】グラフ2を順次分割した説明図である。
【図9】グラフ2を順次分割した説明図である。
【図10】グラフ2を順次分割した説明図である。
【図11】グラフ2を順次分割した説明図である。
【図12】グラフ2を順次分割した説明図である。
【図13】グラフ2を順次分割した説明図である。
【図14】グラフ2−(イ)を示す測定図である。
【図15】膜配列方向と空気通過方向に付随して発生す
る加湿効果の模擬的説明図である。
【図16】膜配列方向と空気通過方向に付随して発生す
る加湿効果の模擬的説明図である。
【図17】函体内部の温度が外気温度変動速度に比較し
て高くなる場合の説明図である。
【図18】容器内部の温度が外気温度変動速度に比較し
て低くなる場合の説明図である。
【図19】第1実施例の加湿装置1を示す断面図であ
る。
【図20】(イ)は金属メッシュ18の一部拡大図であ
る。(ロ)は金属メッシュ18を近似的に変形させた説
明図である。
【図21】グラフ2−(ロ)の説明図である。
【図22】グラフ3を順次分割して示す説明図である。
【図23】グラフ3を順次分割して示す説明図である。
【図24】グラフ3を順次分割して示す説明図である。
【図25】グラフ3を順次分割して示す説明図である。
【図26】グラフ3を順次分割して示す説明図である。
【図27】温度が上昇した状態の露点を示す説明図であ
る。
【図28】銅シート30を使用した場合の状態を示す説
明図である。
【図29】試験函体の容積並びに形状を示す説明図であ
る。
【図30】パッキングの温度変動試験の熱画像図を示す
説明図である。
【図31】パッキングの温度変動試験の熱画像図を示す
説明図である。
【図32】パッキングの温度変動試験の熱画像図を示す
説明図である。
【図33】パッキングの温度変動試験の熱画像図を示す
説明図である。
【図34】加湿装置の特性を示した総括図である。
【図35】第2実施例として請求項2記載に対応する加
湿装置2の構造図である。
【図36】第3実施例として請求項3記載に対応する加
湿装置3の構造図である。
【図37】第4実施例として請求項4記載に対応する加
湿装置4の構造図である。
【図38】第5実施例として請求項5記載に対応する加
湿装置5の構造図である。
【図39】第6実施例として請求項6記載に対応する加
湿装置6の構造図である。
【図40】第7実施例として請求項7記載に対応する加
湿装置7の構造図である。
【図41】第8実施例として請求項8記載に対応する加
湿装置8の構造図である。
【図42】第9実施例として請求項9記載に対応する加
湿装置9の構造図である。
【図43】分配のメカニズムおよび対照物質による分類
を示す説明図である。
【図44】種々の膜現象を示す説明図である。
【図45】表面改質例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 加湿装置 10 金属製函体 10a 試験函体 11 第1膜 12 第2膜 13 第3膜 14 外筒部 14a 入口 14b 輩出口 15 内筒部 15a 保温腔 16 疎水性面 17 不織布 18 金属メッシュ 19 樹脂メッシュ 20 パッキング 21 通気路 21a 函体側小室 21b 外気側(反函体側) 22a ネット 22b 捕獲チャンバー 22c 防虫ネット 30 銅シート 31 内筒 32 内筒 33 吸熱体 34 断熱体 35 保温槽 36 断熱体 37 吸熱体 38 吸熱体 39 保温槽

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製函体内を外気に連通する通気路を
    遮断する透湿可能な貫通微細孔を有する2枚の防水膜か
    ら構成される少なくとも1つの小室を有し、前記各防水
    膜の一側が疎水性または撥水性のある疎水性面から構成
    され、他側が撥水性を有すると共に前記疎水性面よりも
    疎水性の低い不織布より構成され、前記小室を形成する
    外気側防水膜が、函体側防水膜よりも通気度が低く、か
    つ透湿度が高くなるように配列され、かつ前記防水膜が
    2枚とも不織布側を函体側に向け、かつ小室壁部は水蒸
    気に対して結露しにくい熱量的関係にある単一の材料か
    ら構成され、さらに、防水膜に近接して低導電性多孔質
    体が配置されていることを特徴とする加湿装置。
  2. 【請求項2】 金属製函体内を外気に連通する通気路を
    遮断する透湿可能な貫通微細孔を有する2枚の防水膜か
    ら構成される少なくとも1つの小室を有し、前記各防水
    膜の一側が疎水性または撥水性のある疎水性面から構成
    され、他側が撥水性を有すると共に前記疎水性面よりも
    疎水性の低い不織布より構成され、前記小室を形成する
    外気側防水膜が、函体側防水膜よりも通気度が低く、か
    つ透湿度が高くなるように配列され、かつ前記防水膜が
    2枚とも不織布側を函体側に向け、該小室の壁部におい
    て函体側が低く、反函体側が高くなるように、温度勾配
    が得られ易い温度傾斜を得る構造であり、かつ該小室壁
    部は水蒸気に対して結露しにくい熱量的関係にある材料
    を使用し、さらに、防水膜に近接して低導電性多孔質体
    が配置されていることを特徴とする加湿装置。
  3. 【請求項3】 金属製函体内を外気に連通する通気路を
    遮断する透湿可能な貫通微細孔を有する2枚の防水膜か
    ら構成される少なくとも1つの小室を有し、前記各防水
    膜の一側が疎水性または撥水性のある疎水性面から構成
    され、他側が撥水性を有すると共に前記疎水性面よりも
    疎水性の低い不織布より構成され、前記小室を形成する
    外気側防水膜が、函体側防水膜よりも通気度が低く、か
    つ透湿度が高くなるように配列され、かつ前記防水膜が
    2枚とも不織布側を函体側に向け、かつ該小室を形成す
    る壁部において函体側の熱伝導速度が早く、反函体側の
    熱伝導速度が遅い壁部からなり、かつ水蒸気に対して結
    露しにくい熱量的関係にある複数の材料から構成され、
    さらに、防水膜に近接して低導電性多孔質体が配置され
    ていることを特徴とする加湿装置。
  4. 【請求項4】 金属製函体内を外気に連通する通気路を
    遮断する透湿可能な貫通微細孔を有する2枚の防水膜か
    ら構成される少なくとも1つの小室を有し、前記各防水
    膜の一側が疎水性または撥水性のある疎水性面から構成
    され、他側が撥水性を有すると共に前記疎水性面よりも
    疎水性の低い不織布より構成され、前記小室を形成する
    外気側防水膜が、函体側防水膜よりも通気度が低く、か
    つ透湿度が高くなるように配列され、かつ前記防水膜が
    2枚とも不織布側を函体側に向け、かつ該小室を形成す
    る函体部側の壁部が吸熱体に接触または近接する部分か
    ら構成され、さらに、防水膜に近接して低導電性多孔質
    体が配置されていることを特徴とする加湿装置。
  5. 【請求項5】 金属製函体内を外気に連通する通気路を
    遮断する透湿可能な貫通微細孔を有する2枚の防水膜か
    ら構成される少なくとも1つの小室を有し、前記各防水
    膜の一側が疎水性または撥水性のある疎水性面から構成
    され、他側が撥水性を有すると共に前記疎水性面よりも
    疎水性の低い不織布より構成され、前記小室を形成する
    外気側防水膜が、函体側防水膜よりも通気度が低く、か
    つ透湿度が高くなるように配列され、かつ前記防水膜が
    2枚とも不織布側を函体側に向け、該小室の反函体側に
    断熱体を接触または近接する部分から構成され、さら
    に、防水膜に近接して低導電性多孔質体が配置されてい
    ることを特徴とする加湿装置。
  6. 【請求項6】 金属製函体内を外気に連通する通気路を
    遮断する透湿可能な貫通微細孔を有する2枚の防水膜か
    ら構成される少なくとも1つの小室を有し、前記各防水
    膜の一側が疎水性または撥水性のある疎水性面から構成
    され、他側が撥水性を有すると共に前記疎水性面よりも
    疎水性の低い不織布より構成され、前記小室を形成する
    外気側防水膜が、函体側防水膜よりも通気度が低く、か
    つ透湿度が高くなるように配列され、かつ前記防水膜が
    2枚とも不織布側を函体側に向け、かつ函体への取り付
    けにより、該小室の温度変動を抑制する保温槽により小
    室部の反函体側付近が保温され、さらに、防水膜に近接
    して低導電性多孔質体が配置されていることを特徴とす
    る加湿装置。
  7. 【請求項7】 金属製函体内を外気に連通する通気路を
    遮断する透湿可能な貫通微細孔を有する2枚の防水膜か
    ら構成される少なくとも1つの小室を有し、前記各防水
    膜の一側が疎水性または撥水性のある疎水性面から構成
    され、他側が撥水性を有すると共に前記疎水性面よりも
    疎水性の低い不織布より構成され、前記小室を形成する
    外気側防水膜が、函体側防水膜よりも通気度が低く、か
    つ透湿度が高くなるように配列され、かつ前記防水膜が
    2枚とも不織布側を函体側に向け、かつ函体への取り付
    けにより、該小室の温度変動を抑制する保温槽および断
    熱体により小室部の反函体側付近が、より高度に保温さ
    れ、さらに、防水膜に近接して低導電性多孔質体が配置
    され、極寒地において安定した加湿効果発揮部を備えた
    ことを特徴とする加湿装置。
  8. 【請求項8】 金属製函体内を外気に連通する通気路を
    遮断する透湿可能な貫通微細孔を有する2枚の防水膜か
    ら構成される少なくとも1つの小室を有し、前記各防水
    膜の一側が疎水性または撥水性のある疎水性面から構成
    され、他側が撥水性を有すると共に前記疎水性面よりも
    疎水性の低い不織布より構成され、前記小室を形成する
    外気側防水膜が、函体側防水膜よりも通気度が低く、か
    つ透湿度が高くなるように配列され、かつ前記防水膜が
    2枚とも不織布側を函体側に向け、さらに、防水膜に近
    接して低導電性多孔質体が配置され、かつ函体への取り
    付けにより、該小室の温度変動を抑制する保温槽により
    小室部の反函体側付近が保温され、かつ函体側が吸熱体
    により小室内壁部を露点手前まで効率的に冷却し、熱い
    地方において安定した加湿効果発揮部を備えたことを特
    徴とする加湿装置。
  9. 【請求項9】 金属製函体内を外気に連通する通気路を
    遮断する透湿可能な貫通微細孔を有する2枚の防水膜か
    ら構成される少なくとも1つの小室を有し、前記各防水
    膜の一側が疎水性または撥水性のある疎水性面から構成
    され、他側が撥水性を有すると共に前記疎水性面よりも
    疎水性の低い不織布より構成され、前記小室を形成する
    外気側防水膜が、函体側防水膜よりも通気度が低く、か
    つ透湿度が高くなるように配列され、かつ前記防水膜が
    2枚とも不織布側を函体側に向け、かつ函体への取り付
    けにより、該小室の温度変動を抑制する保温槽により小
    室部の外気側付近が、保温腔および保温体により小室内
    壁が、露点温度までの下降を抑止しつつ保温されかつ、
    函体側が吸熱体により小室内壁部を露点手前まで効率的
    に冷却し反函体側において、外部温度の著しい下降を小
    室内壁に伝達を遅延させるもしくは防護する目的の、吸
    熱体(断熱体)を有し、さらに、防水膜に近接して低導
    電性多孔質体が配置され、函体側の温度の寒暖が著しい
    例えば砂漠等の地方において安定した加湿効果発揮部を
    備えたことを特徴とする加湿装置。
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