JP3219367B2 - 除湿装置 - Google Patents

除湿装置

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JP3219367B2
JP3219367B2 JP29190495A JP29190495A JP3219367B2 JP 3219367 B2 JP3219367 B2 JP 3219367B2 JP 29190495 A JP29190495 A JP 29190495A JP 29190495 A JP29190495 A JP 29190495A JP 3219367 B2 JP3219367 B2 JP 3219367B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,防湿防滴構造の容
器,特に屋外設置の機器の除湿に適した除湿装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の防湿や防滴を目的とした容器,例
えば屋外設置の電気品収納ボックス等では,開閉部に防
水シールを設けたり,入線部は防水グランドパッキング
等で保護していた。また,上記構造では,ボックス内外
の温度差による呼吸作用で外気を呼び込みボックス内で
結露することがあるため,本発明者は,ボックスに通気
路を設けると共に,複数段に遮断された小室に区分され
た除湿装置を提案した(特開平5ー322060号公報
参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,この除
湿装置では,一旦内部の水蒸気濃度が高くなると,その
内部に進入した荷電粒子たとえば水蒸気ガスにより,ま
たは,函体側により帯電された函体内部の荷電粒子たと
えば水蒸気ガスにより,除湿効果が不安定になり,また
は,容器側の除湿されるべき側の湿度が比較的高い湿度
において安定してしまうという問題があった。
【0004】また,上記水蒸気ガスまたは空気中の荷電
粒子は,主として,海水中に含まれるような電解質粒子
が多く,これらの電界質粒子に伴い,塵埃が,容器の呼
吸作用に伴って,各小室内に進入する際に,透湿可能な
防水膜の目詰まりを著しく早く起こしてしまい耐候性が
低くなり易いという問題があった。また,従来の方式で
は,小型化しにくいという欠点もあった。
【0005】本発明は,かかる従来の問題点を解決する
ためになされたものであって,その目的とするところ
は,容器側に収納される電気品により帯電した水蒸気ガ
スまたは外気中に存在する水蒸気ガスその他帯電し易い
空気中の浮遊塵埃などによって,除湿効果が低迷するこ
となく,より低い到達湿度を被除湿側(容器側)に達成
し,しかも安定した持続効果をあげることのできる除湿
装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明請求項1記載の除
湿装置では,容器の壁部に取り付けられ該容器の内・外
部を連通する通気路を形成する筒状体と;電気的に接地
接続された導電性多孔体が透湿可能な貫通微細孔を有す
る防水膜の少くとも一側に近接して設定され,該防水膜
と導電性多孔体とを一組として前記筒状体内部に間隔を
設けて少なくとも二組を配置することにより,前記通気
路内を少なくとも容器から外部に向け1室に遮蔽する通
気体と;を備えている。ここで,導電性多孔体とは電気
的に低抵抗性の多孔体を示す。例えば金属製メッシュを
示す。このことにより,電気的に接地接続された導電性
多孔体が少なくとも透湿可能な貫通微細孔を有する防水
膜の一側に近接して設定され,該防水膜と導電性多孔体
とが一組として構成される通気路により,空気中または
周囲環境の,または容器側の気体の帯電性が除電される
ことにより,従来の除湿装置,透湿可能な防水膜により
複数段に遮断された小室に区分された除湿装置では除湿
効果が得られなかった強い帯電性ガスによる機能低下を
防止し,または,除電効果を活用した,各小室間におけ
る湿度勾配を,環境に応じて適宜選択することにより,
除湿効果を促進することができる。
【0007】また,請求項2記載の除湿装置では,容器
の壁部に取り付けられ該容器の内・外部を連通する通気
路を形成する筒状体と;電気的に連接接地接続された導
電性多孔体が透湿可能な貫通微細孔を有する防水膜の少
くとも一側に近接して設定され,該防水膜と導電性多孔
体とを一組として前記筒状体内部に間隔を設けて少なく
とも二組を配置することにより,前記通気路内を少なく
とも容器から外部に向け1室に遮蔽する通気体と;を備
えている。このことにより,電気的に連接接地接続され
た導電性多孔体が少くとも該防水膜の一側に近接して設
定され,該防水膜と導電性多孔体とが一組として構成さ
れる通気路により,空気中または周囲環境の,または容
器側の気体の帯電性が除電されることにより,従来の除
湿装置,透湿可能な防水膜により複数段に遮断された小
室に区分された除湿装置では除湿効果が得られなかった
導電性多孔体の一部接地の場合に比較して,より強い帯
電性ガスによる機能低下を防止し,耐候性が高く,汚損
に対してその防護能力が上昇し,または,除電効果を活
用した,各小室間における湿度勾配を,環境に応じて適
宜選択することにより,除湿効果を促進することができ
る。
【0008】また,請求項3記載の除湿装置では,容器
の壁部に取り付けられ該容器の内・外部を連通する通気
路を形成する筒状体と;電気的に接地接続された導電性
多孔体が透湿可能な貫通微細孔を有する防水膜の少くと
も一側に近接して設定され,該防水膜と導電性多孔体と
を一組として筒壁の一部を形成した有底筒状通気体と;
を備え,該有底筒状通気体を前記筒状体内部に配置する
ことにより,前記通気路を容器の内部から外部に向けて
遮蔽している。このことにより,請求項1で述べた除湿
装置よりも除湿することのできる排気量が高く,より大
型の気密容器に向いており,また,電気的に接地接続さ
れた導電性多孔体が少くとも該防水膜の一側に近接して
設定され,該防水膜と導電性多孔体とが一組として構成
される通気路により,空気中または周囲環境の,または
容器側の気体の帯電性が除電されることにより,従来の
除湿装置,つまり透湿可能な防水膜により複数段に遮断
された小室に区分されたのみの除湿装置では除湿効果が
得られなかった強い帯電性ガスによる機能低下を防止
し,または,除電効果を活用した,各小室間における湿
度勾配を,環境に応じて適宜選択することにより,除湿
効果を促進することができる。
【0009】また,請求項4記載の除湿装置では,容器
の壁部に取り付けられ該容器の内・外部を連通する通気
路を形成する筒状体と;電気的に連接接地接続された導
電性多孔体が透湿可能な貫通微細孔を有する防水膜の少
くとも一側に近接して設定され,該防水膜と導電性多孔
体とを一組として筒壁の一部を形成した有底筒状通気体
と;を備え,該有底筒状通気体を前記筒状体内部に配置
することにより,前記通気路を容器の内部から外部に向
けて遮蔽している。このことにより,請求項2で述べた
除湿装置よりも除湿することのできる排気量が高く,よ
り大型の気密容器に向いており,電気的に連接接地接続
された導電性多孔体が少くとも防水膜の,一側に近接し
て設定され,該防水膜と導電性多孔体とが一組として構
成される通気路により,空気中または周囲環境の,また
は容器側の気体の帯電性が除電されることにより,従来
の除湿装置,つまり透湿可能な防水膜により複数段に遮
断された小室に区分されたのみの除湿装置では除湿効果
が得られなかった上記で述べた導電性多孔体の一部接地
の場合に比較して,より強い帯電性ガスによる機能低下
を防止し,耐候性が高く,汚損に対してその防護能力が
上昇し,または,除電効果を活用した,各小室間におけ
る湿度勾配を,環境に応じて適宜選択することにより,
除湿効果を促進することができる。
【0010】また,請求項5記載の除湿装置では,容器
の壁部に取り付けられ,該容器の内・外部を連通する通
気路を形成する筒状体と;電気的に接地接続された導電
性多孔体が透湿可能な貫通微細孔を有する防水膜の少く
とも一側に近接して設定され,該防水膜を前記筒状体内
部に通気路を遮断するように間隔を設けて複数枚配置す
ることにより,前記通気路を複数の小室に遮蔽する通気
体と;を備えている。このことにより,請求項2で述べ
た除湿装置よりも除湿することのできる排気量が高く,
より大型の気密容器に向いており,電気的に連接接地接
続された導電性多孔体が,少くとも防水膜の一側に近接
して設定され,該防水膜と導電性多孔体とが一組として
構成される通気路により,空気中または周囲環境の,ま
たは容器側の気体の帯電性が除電されることにより,従
来の除湿装置,つまり透湿可能な防水膜により複数段に
遮断された小室に区分されたのみの除湿装置では除湿効
果が得られなかった上記で述べた導電性多孔体の一部接
地の場合に比較して,より強い帯電性ガスによる機能低
下を防止し,耐候性が高く,汚損に対してその防護能力
が上昇し,または,除電効果を活用した,各小室間にお
ける湿度勾配を,環境に応じて適宜選択することによ
り,除湿効果を促進することができる。
【0011】また,請求項6記載の除湿装置では,容器
の壁部に取り付けられ,該容器の内・外部を連通する通
気路を形成する筒状体と;電気的に連接接地接続された
導電性多孔体が透湿可能な貫通微細孔を有する防水膜の
少くとも一側に近接して設定され,該防水膜を前記筒状
体内部に通気路を遮断するように間隔を設けて複数枚配
置することにより,前記通気路を複数の小室に遮蔽する
通気体と;を備えている。このことにより,請求項2で
述べた除湿装置よりも除湿することのできる排気量が高
く,より大型の気密容器に向いており,電気的に連接接
地接続された導電性多孔体が少くとも防水膜の,一側に
近接して設定され,該防水膜と導電性多孔体とが一組と
して構成される通気路により,空気中または周囲環境
の,または容器側の気体の帯電性が除電されることによ
り,従来の除湿装置,つまり透湿可能な防水膜により複
数段に遮断された小室に区分されたのみの除湿装置では
除湿効果が得られなかった上記で述べた導電性多孔体の
一部接地の場合に比較して,より強い帯電性ガスによる
機能低下を防止し,耐候性が高く,汚損に対してその防
護能力が上昇し,または,除電効果を活用した,各小室
間における湿度勾配を,環境に応じて適宜選択すること
により,除湿効果を促進することができる。
【0012】また,請求項7記載の除湿装置では,請求
項1,2,3,4,5,または6記載の除湿装置におい
て使用する通気路における電気的に接地された導電性多
孔体が波頭状または同心円状の形状を有すると共に,各
チャンバー(小室)の対流現象を考慮した位置に設定さ
れている。このことにより,請求項1,2,3,4,5
または6記載の除湿装置において使用する通気路におけ
る電気的に接地された導電性多孔体が,各チャンバーの
対流現象を考慮した位置に設定された波頭状または同心
円状の形状を有することにより,各小室内部での対流現
象による,対流ガスの濃淡による流束の振動に合わせ
て,被除湿側の温度と外気側の温度差を考慮した位置へ
の形状配置により,その同じ導電性多孔体の中でも,流
束の大きいところと小さいところが,流れの速さ,つま
り流速と,その流れの束つまり流束,また外気のガス密
度に従って変動することから,この変動による,最も適
切な排気側通路に該導電性多孔体が存在するように設計
するためには,単純な同心円状では不安定な要素が発生
し得るので,これらの組み合わせまたは,単体での組み
合わせにより,導電性多孔体の効果が最も発揮される形
状を選択することにより,除湿効果が向上するし,また
吸気時における外気側のガスの吸入速度の抑制を同時に
行うことができる。
【0013】また、請求項8記載の除湿装置では、容器
の壁部に取り付けられ該容器の内・外部を連通する通気
路を形成する筒状体と;電気抵抗性の高い多孔性電気的
抵抗体によりなる弱導電性多孔体が透湿可能な貫通微細
孔を有する防水膜の少くとも一側に近接して設定され、
該防水膜と弱導電性多孔体とを一組として、筒状体内部
に、通気路を遮断するように間隔を設けて該組の少くと
も二組を配置する通気体と;を備えている。ここで、弱
導電性多孔体とは電気的に高抵抗性の多孔体を示し、絶
縁性の高い、例えば四フッ化エチレン、ポリエチレン、
塩化ビニール、ナイロン、ポリエステル等によるメッシ
ュを示す。また非導電性多孔体とも本発明に於て用いて
いるが同義である。このことにより、電気的抵抗体の電
位傾斜を利用して、または導電性多孔体に別途電気抵抗
を接続することなく、各チャンバーの境界となる透湿可
能な防水膜近傍の静電位傾斜、または水蒸気濃厚の調整
により一定した乾燥速度の調整も可能である。
【0014】また,請求項9記載の除湿装置では,容器
の壁部に取り付けられ該容器の内・該部を連通する通気
路を形成する筒状体と;透湿可能な貫通微細孔を有する
防水膜に,電気抵抗性の高い多孔性電気的抵抗体により
なる弱導電性多孔体が防水膜の少くとも一側に近接して
設定され,該防水膜と導電性多孔体とが一組として構成
される通気路で,筒壁の一部を形成した少くとも二重の
有底筒状通気体と;を備え,該有底筒状通気体を前記筒
状体内部に配置することにより,前記通気路を容器の内
部から外部に向けて複数段に遮蔽している。このことに
より,別途,電気的抵抗素子を接地回路に付与せずに,
乾燥速度の調整が可能である。
【0015】また,請求項10記載の除湿装置では,請
求項1,2,3,4,5,6,7,8または9記載の除
湿装置において,前記通気路は防水膜を境にして容器側
に発熱部を向けると共に外気側に冷却部を向けた電子冷
熱素子を備えている。このことにより,上記導電性多孔
体,および透湿可能な防水膜の設定された領域に温度勾
配を人為的に発生させ,その結果として帯電現象が絶縁
性の高い,例えば四フッ化エチレン,またはポリエチレ
ン等による多孔室シートの表面において静電気的な傾斜
が発生し,それぞれのチャンバー間,または同一の膜お
よび導電性多孔体近傍において除湿効果を促進する電位
傾斜が微弱ながら持続的に作用し,そして周囲の日光照
射量の変動に伴う発電量の変動を利用した各チャンバー
間の温度勾配の発生と共に除湿効果を促進する。
【0016】また,請求項11記載の除湿装置では,請
求項1,2,3,4,5,6,7,8または9記載の除
湿装置において,少なくとも3種類の該除湿装置の通気
路を構成する透湿可能な防水膜において,透湿度が容器
側から外気側に行くに従い高くなるように設定され,ま
た通気度が容器側から外気側に行くに従い低くなるよう
に設定された防水可能な透湿膜により構成されている。
このことにより,上記導電性多孔体,および透湿可能な
防水膜の設定された領域に温度勾配を人為的に発生さ
せ,その結果として帯電現象では絶縁性の高い,例えば
四ふっ化エチレン,またはポリエチレン等による多孔質
シートの表面において静電気的な傾斜が発生し,それぞ
れのチャンバー間,または同一の膜および導電性多孔体
近傍において除湿効果を促進する電位傾斜が微弱ながら
持続的に作用し,そして周囲の日光照射量の変動に伴う
発電量の変動を利用した各チャンバー間の温度勾配の発
生と共に除湿効果を促進する。
【0017】また,請求項12記載の除湿装置では,請
求項1,2,3,4,5,6,7,8,10または11
記載の除湿装置において,前記容器の内・外部を連通す
る通気路を形成し,かつ該通気路の容積を変更可能に形
成されたフレームと;前記フレームに気密性を持たせて
固定された透湿可能な貫通微細孔を有する防水膜と;前
記フレームを移動させる外部環境により伸縮する手段
と;を備えている。このことにより,チャンバーの容積
を温度,気圧などの外部環境によって変化させさせるこ
とによって,例えば逆流現象や,逆温度勾配などの現象
を緩和させ,容器側の除湿をより安定した状態で保つこ
とができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明をより詳細に説述するため
に,添付の図面に従ってこれを説明する。まず,メタリ
ックグランディングメッシュ(接地された導電性多孔
体)の特性を次に呈示する。但し、3枚のメッシュa
1,a2,a3の設定位置は,図1(a),(b)に示
すように,筒状体1の通気路2であって容器3側にそれ
ぞれ配置し,接地4を設定しないもの(非接地)と,設
定したもの(接地)との二種類の比較対象を行った。導
電性多孔体として使用するメッシュa1,a2,a3の
構造は各一枚でメッシュの熱画像解析によるそれぞれの
メッシュの乾燥速度の比較実験(G2−0と呼ぶ)と同
じ34メッシュ×32メッシュ銅線メッシュを同様の設
定方法で,3枚の透湿可能な防水膜A,B,Cに近接し
て設定した。尚,ここで,前記透湿可能な防水膜には,
日東電工株式会社製造の商品名ブレスロン(物性は図3
2参照)を使用した。防水膜比較により透湿度は次のよ
うになっている(図2参照)。 1108−N40C<1100−C40A<1050−
E50B また,通気度は次のようになっている(図3参照)。 1108−N40C<1100−C40A<1050−
E50B ここで,透湿度の最低値を有する1108−N40Cを
1.0として,比率算定し,また,その値を中心として
通気度の変動との比較を行うためには,透湿度と通気度
(1108−N40Cを1.0として)との積算を行う
必要があると考え,この値を,通気度と重合わせると,
7種類のうち,上記の〜選択することが最も通気度
と透湿度とによる水蒸気の濃度勾配を形成するのに都合
が良い。また,の代わりにも選択可能である。従っ
て,後述する実験G2−1では,,を選択した。
【0019】また,濃度勾配の除湿効果との関連性を確
認するために,対象として,孔径1μmのBRN110
3−N40Aを使用した。本サンプルを対象に使用した
のは,通気度が最も高い数値を示していたためであり実
験計画の簡素化を目的とした。次は各防水膜A,B,C
の特性であり,各最初の値が透湿度(g/m×m×da
y)で次の値が通気度(sec/100cc)である。 膜A1 BRN1103−N40A 380 23000 膜B1 BRN1103−N40A 380 23000 膜C1 BRN1103−N40A 380 23000 上記特性および膜の配列では,後述の実験G2−1と同
じ構成にて除湿効果は顕著にあらわれず保湿効果が認め
られ,しかし結露防止効果は認められた。そこで下記の
組合せを選択した。 膜A BRN1050−P20B 4600 350 膜 BRN1108−N40C 4500 400 膜B BRN1100−C40A 2000 1000 膜C BRN1050−E50B 250 18000
【0020】膜Aとしては,BRN1108−N40C
もBRN1050−P20Bの代わりにこれ等の配列の
手段としては選択し得る。これ等の選択の理由を後述す
る。前記通気路を構成する透湿可能な防水膜により,構
成する除湿装置の除湿能力をさらに高めるためには,容
器の容積を考慮して,たとえば透湿度比較(図2参照)
に示すような折れ線グラフの太線部分の傾斜角度,つま
り,図2における折線グラフの縦軸をY軸とし,横軸を
X軸とすると,最大値と最小値を結ぶ仮想直線は,X=
−aY+bという式で表わされるが,Y軸は商品の種
類,つまり,選択されるべき透湿可能な防水膜を並べた
だけであるから,ここではbは理想的なY=0のときの
値を示す。また,その折線グラフの極小値,または極大
値の差を大きくする程,つまりaを大きくする程除湿効
果は高まる。さらに,極大値並びに極小値を低い値とし
た方が除湿効果は促進される。つまり,bの値を小さく
する。逆に,本機構を保湿装置とする場合には,逆の傾
斜になるように容器側から外気側への膜の配列を行えば
良い。図2,3,4の場合の温度勾配関係は,図6,図
8に基いている。このために温度勾配関係が容器側と外
気側に於て図6,図8の反対の関係になるときは,勿
論,図2,図3,図4の容器側外気側に於る配列とは反
対の関係を設定しなければならない。また勿論この反対
の関係を設定する場合に於ても撥水側を外気側に,不織
布側を容器側に向ける。後述する各チャンバー間の温度
勾配が発生するために,前記の膜A1 ,B1 ,C1 の配
列では透湿度変化と通気度変化が各膜の間で設定されて
いなかったために,相対的に前記温度勾配に依存する各
チャンバー容積の影響が強くあらわれた。
【0021】また,本装置は,主として容器の温度変動
を活用した,無動力無電力の除湿装置であるために,地
域により,さまざまな仕様変更が考えられる。図4は,
内側チャンバー,外側チャンバーに加えて更にもう一層
チャンバーを増やし第1膜から第4膜までを設定した場
合の使用する特定の膜の透湿度と通気度を1.0とした
場合の各比率を示すグラフ,および透湿度×通気度のグ
ラフの模式図である。このように,たとえば,請求項
1,2,3,4,5,6,7,8,9で述べてきたよう
な本除湿装置の小室を例えば4層とするような場合にお
いて,最外部の小室が非常に加湿され易い環境の場合に
は,最外室から容器側に向かい一つの逆勾配を,本来の
除湿勾配(この勾配とは,つまり透湿度が容器側から外
気側に行くに従い高くなるように設定され,また通気度
が容器側から外気側に行くに従い低くなるように設定さ
れた配列による図2の折れ線グラフにおける太線部分の
勾配)に加えて図4に模式的に示すように外気側開口部
で設定し,外気側の水蒸気の容器側への水蒸気流入を,
一旦抑える小室間の濃度勾配設定を行い,温度上昇時に
おける例えば日照時間中の乾燥経過において,排出を促
進するようにすることができ,特に,このとき,外気側
に設定する膜は,容器側の除湿傾斜に設定した小室区間
に設定する膜に比べて,(同グラフの)傾斜の小さいし
かも,透湿度のより小さい膜で,通気度が第3膜よりも
大きくなるような膜を第4膜に選択するようにすれば,
長期に亘って外気の湿度が高いような場合においても,
さらに外気側の湿度が容器側に移動することを抑制で
き,しかも,効率的に,容器内部の湿度を低湿度に保持
することができる。
【0022】図5は除湿機構の理論の推定図である。容
器の温度上昇に伴い内部空気は外気に移動する。反対に
外気温度の下降に伴い容器内部の空気は収縮するので,
外気空気は本除湿装置の通気路を通過するような,呼吸
作用が発生する。また各小室内では水蒸気等の濃淡のあ
る気体の対流が発生する。このような呼吸作用下でも,
透湿度と通気度の差ににより,それぞれの小室では,通
過しうる水蒸気の絶対量と,通気量に差が発生するの
で,この差がそれぞれの小室において第1膜から第3膜
にかけて強制されるので,容器側が除湿されることにな
る。また金属性の導電性多孔体は,特に第2膜における
容器側への設定では,この部位で,帯電した水蒸気を除
電すると同時に,同膜に近接する膜の局所の冷却効果が
あり,また乾燥し易いという特徴等も含めて,局所の湿
度を−過性に上昇せしめる作用も持つが,容器の吸気時
には,帯電した水蒸気が通過しにくく,排気時(吸気
時)には除電することにより通過し易いので,外気側へ
の排出が促進されることにより,除湿が促進されること
になる。一般に高導電性多孔体,例えば金属製メッシュ
では(例えばステンレス,金,白金,銅なそ)は,電気
的に低抵抗性であり,また,一方合成樹脂製メッシュで
は(例えば四フッ化エチレン,ポリエチレン,ポリエス
テル,塩化ビニール,ナイロン等)では電気的に高抵抗
性である。さらに,高導電性メッシュでは,熱伝導性が
低導電性メッシュに比べて高いということが一般的に云
える。この例外としては,カーボン繊維製メッシュがあ
り,導電製は高く熱伝導性は前述の金属製メッシュに比
べて劣るような例もある。ここで,除電作用も主要素と
してあげられるが,熱伝導性も大きな作用を有する。即
ち,前述のような金属製メッシュでは,温度の均質化に
寄与し,また冷却の方向に作用し易く,一方前述の合成
樹脂製メッシュでは,温度の均質化は保温作用として均
質化に寄与する。したがって,図6,図8の温度勾配列
に矛盾しない配列を行うことにより,通気性,チャンバ
ーに於る対流特性を考慮して,安定化すことに重大な好
影響を及ぼす。
【0023】実験の内容の詳細 容器側を膜1とし外気側を膜3として配列する。この実
験をG2−1と称する。下記グランディングメッシュは
各膜の直上距離1mm以内に設定した配列をとった。 グランディングメッシュ 41×80メッシュ φ84 膜1 ブレスロン 1108−N40C グランディングメッシュ 41×80メッシュ φ84 膜2 ブレスロン 1100−C40A グランディングメッシュ 41×80メッシュ φ84 膜3 ブレスロン 1050P20B ここで膜の物性を図33,この図33の続きである図3
4,および図35に示す。メタリックメッシユと膜の設
定,設置接続無しの測定結果を図36,この図36の続
きを示す図37に示す。メタリックメッシユと膜の設
定,設置接続無しの測定結果を図38,この図38の続
きを示す図39に示す。メタリックメッシユと膜の設
定,設置接続無しの測定結果を図40,この図40の続
きを示す図41に示す。
【0024】次に各実験における結果を図にして説明す
る(図6〜18参照)。各グラフを示す図において,縦
軸は上の方が高く下の方が低い状態を示し,数値はそれ
ぞれグラフ上における表現が明瞭に倍率で縦軸目盛り間
隔を設定している。ただし,図6から18までの縦軸倍
率は共通の倍率ではなく,各個別のグラフ表記に都合の
よい目盛り間隔を取っている。また,横軸において1〜
31という数字は資料番号を示す。
【0025】まず,図6はメタリックメッシュと膜の設
定,接地接続無しの場合であって,上から容器内部温
度,内側チャンバー(容器側チャンバー,以下同じ)温
度,外側チャンバー(外気側チャンバー,以下同じ)温
度,外気温度を示す。
【0026】図7はメタリックメッシュと膜の設定,接
地接続無しの場合であって,上から外気湿度,外側チャ
ンバー湿度,内側チャンバー湿度,容器内部湿度を示
す。
【0027】図8はメタリックメッシュと膜の設定,接
地接続ありの場合であって,上から容器内部温度,内側
チャンバー温度,外側チャンバー温度,外気温度を示
す。
【0028】図9はメタリックメッシュと膜の設定,接
地接続ありの場合であって,上から外気湿度,外側チャ
ンバー湿度,内側チャンバー湿度,容器内部湿度を示
す。
【0029】図10はメタリックメッシュと膜の設定,
接地接続無しの場合であって,外側チャンバーの湿度
ー(マイナス)内側チャンバーの湿度 を示す。
【0030】図11はメタリックメッシュと膜の設定,
接地接続無しの場合であって,外側チャンバーの湿度
ー 内側チャンバーの湿度 を示す。
【0031】図12はメタリックメッシュと膜の設定,
接地接続ありの場合であって,外側チャンバーの湿度
ー 内側チャンバーの湿度 を示す。
【0032】図13はメタリックメッシュと膜の設定,
接地接続無しの場合であって,手前から 容器内
部温度 − 内側チャンバーの温度, 容器内部温度 − 外側チャンバーの温度 外側チャンバーの温度 − 内側チャンバーの温度 外気温度 − 内側チャンバーの温度 外気温度 − 外側チャンバーの温度 外気温度 − 容器内部温度 を示す。
【0033】図14はメタリックメッシュと膜の設定,
接地接続ありの場合であって,手前から 容器内部
温度 − 内側チャンバーの温度 容器内部温度 − 外側チャンバーの温度 外側チャンバーの温度 − 内側チャンバーの温度 外気温度 − 内側チャンバーの温度 外気温度 − 外側チャンバーの温度 外気温度 − 容器内部温度 を示す。
【0034】図15はメタリックメッシュと膜の設定,
接地接続無しの場合であって,手前から 容器内
部湿度 − 内側チャンバーの湿度 容器内部湿度 − 外側チャンバーの湿度 外側チャンバーの湿度 − 内側チャンバーの湿度 外気湿度 − 内側チャンバーの湿度 外気湿度 − 外側チャンバーの湿度 外気湿度 − 容器内部湿度 を示す。
【0035】図16はメタリックメッシュと膜の設定,
接地接続ありの場合であって、手前から 容器内
部湿度 − 内側チャンバーの湿度 容器内部湿度 − 外側チャンバーの湿度 外側チャンバーの湿度 − 内側チャンバーの湿度 外気湿度 − 内側 チャンバーの湿度 外気湿度 − 外側 チャンバーの湿度 外気湿度 − 容器内部湿度 を示す。
【0036】図17は導電性多孔体と膜の設定,グラン
ド接続無しの場合であって、手前から 容器内
部湿度 − 内側チャンバーの湿度 容器湿度 − 外側チャンバーの湿度 外側チャンバーの湿度 − 内側チャンバーの湿度 外気湿度 − 内側チャンバーの湿度 外気湿度 − 外側チャンバーの湿度 外気湿度 − 容器内部湿度 を示す。
【0037】図18は導電性多孔体と膜の設定,グラン
ド接続無しの場合であって、手前から 容器内
部温度 − 内側チャンバーの温度 容器温度 − 外側チャンバーの温度 外側チャンバーの温度 − 内側チャンバーの温度 外気温度 − 内側チャンバーの温度 外気温度 − 外側チャンバーの温度 外気温度 − 容器内部温度 を示す。
【0038】上記の試験構成における結果次のような結
果を得た。 1 チャンバー間の温度勾配は明瞭に発生している。 図6と図8参照 2 導電性多孔体を接地したものは,接地していない場
合に比べて,緩やかではあるが,温度下降が早く発生し
ている。 図6と図8および図13と図14参照 3 一方,全体的な温度変動特性を考察するならば,図
13と図14に代表されるように導電性多孔体を連接接
地したものの方が,していないものに比べて,安定して
おり,しかも,図6と図8の比較により,減少速度は早
くなっていることが判る。 4 導電性多孔体を連接接地したものでは緩やかで安定
した下降を辿るが、接地していないものでは,外部湿度
の変動量が内部湿度の変動量に左右され易いが,温度下
降の比較(上記2と3に比較)に対して図7と図9に認
められるように,容器内部湿度は下降曲線を描くまでに
時間を要するが,導電性多孔体を連接接地したもので
は,していないものが50%程度に収束して安定してい
るのに比べて,容器内部の湿度はより低い37%程度に
収束して安定している。 5 一方,全体的な湿度変動特性を考察するならば,図
15と図16に代表されるように導電性多孔体を連接接
地したものの方が,していないものに比べて,こちらも
安定しており,しかも,図7と図9の比較により,減少
速度は安定した下降を示すことが判る。 6 上記の2,3,4に記載した現象は図10と図12
に代表されるように,外側チャンバーと内側チャンバー
との湿度差の比較において,導電性多孔体を連接接地し
たものでは,安定した変動量が確保されており,接地さ
れていないものでは不安定でしかも変動速度も著しく大
きいことからも裏付けられる。
【0039】各チャンバー間には,弱いながら,透湿可
能な防水膜の表面電位測定結果(図24と図25)から
帯電水蒸気の移動が発生しており,導電性多孔体の接地
を設定することにより,膜の透湿性と通気性において阻
害因子として作用する水蒸気の帯電を接地した導電性多
孔体が除電することにより,つまり,チャンバー間の空
気移動における帯電空気または帯電性水蒸気その他の帯
電性ガスが,除電されることにより,その運動が阻害さ
れることが除かれるために,連接接地を行ったメタルメ
ッシュの方が,行わないで設定した場合よりも,著しく
低い容器内部湿度に到達できたものと考えられる。ま
た、チャンバー空間内では対流が静圧時に発生してお
り、そのチャンバー空間内の内容ガスの除電は対流にお
いても行われる。
【0040】また、空気中の水蒸気は、陽極性にも陰極
性にも荷電し得ることが知られており、特に地域差また
は気候の違いにより、これ等の荷電は様々な様態を示
す。そして、これ等の荷電は、誘電分極において認めら
れる現象として水蒸気の荷電性がその水蒸気の存在する
電界により左右され、また、水蒸気の荷電は一過性であ
ることも知られている。
【0041】従って、導電性多孔体の除電作用は容器、
または本除湿装置の構成材料およびその置かれる環境に
より、あるいは容器内の荷電性により発生する微弱な表
面電位傾斜または静電気特性に左右され易いことが考え
られる。
【0042】また,メタリックメッシュによる,局所的
な空気の淀みと,同局所部に於ける局所湿度の上昇が発
生し,同時にチャンバー内部における,対流現象によ
り,濃淡のある水蒸気の流速が,同メッシュに捕捉さ
れ,外気側に排気促進が行われることも,第3膜の熱画
像測定において、排気時または吸気時に不均一なムラが
同膜上に認められることからも裏付けられる。
【0043】従って,容器および本除湿装置の構成材料
およびその置かれる環境あるいは容器内の荷電性(帯電
性)により発生する微弱な表面の電位傾斜、またはそれ
等の静電気的特性により、またはその環境差、例えば地
域差に従う,日照時間が永い地域や,高湿度地域,また
は砂漠地帯のような乾燥地域,或いは海上または高高度
地域に於ける設定では,同メッシュの設定方向を適宜外
気側に設定したり,あるいは,容器側に設定したりする
ような手段を講じることにより,排気口への排出を阻害
しないような,チャンバー全行程における除電対策と膜
近傍またはチャンバー部の温度勾配の形成の促進,局所
水蒸気濃度勾配の形成と,チャンバー部における水蒸気
粒子の運動エネルギー源である温度および主として同チ
ャンバー部および排気部における対流または,放熱現象
を適宜,適応例と各地域別に調整する事ができる。
【0044】この事から温度勾配の発生には,メッシュ
の活用が有効であり,とくに除電作用による,同メッシ
ュが金属でできていることからくる比熱および熱伝導度
が高いことなどからくる作用と,接地による乾燥速度の
促進の活用をここで使用することになる。
【0045】膜の前後における局所湿度調整にメッシュ
の活用が有効であり,接地したメッシュのほうが乾燥し
易くまた冷え易く,接地していないメッシュのほうが保
湿し易くまた冷えにくい傾向がある。
【0046】逆に、この事から静電気の帯電を帯び易い
物質を,チャンバー内に置くことは,逆に保湿効果を助
長することになる。
【0047】従って,導電性多孔体を絶縁して設定した
り,あるいは帯電し易い吸水性の高い例えば,発砲スチ
ロールなどを,チャンバーに大量に設定することによ
り,本装置を,外気湿度を導入することにより,内部湿
度を一定に保つことのできる,保湿装置としても逆用す
ることが可能である。つまり,接地しないメタルメッシ
ュおよび,帯電し易いしかも,保温性の高い物質(例え
ば発砲スチロールなど)をチャンバー区間に設定するこ
とにより,容易に保湿装置に変換することができる。
【0048】本試験により、チャンバー同士の区間に接
近して設定される導電性多孔体による流束の阻害因子が
影響を及す。グラフ2とグラフ4において,容器内部湿
度,内側チャンバー,外側チャンバー.外気側のY軸方
向における間隔が同等であることから,拡散速度の変動
を比較する場合には,チャンバー内における対流容積の
影響が比例的であり、各チャンバー間の湿度勾配はチャ
ンバー容積を1:1としたときには温度勾配の傾斜角度
にほぼ比例しているので,このことを応用して,効率的
なチャンバー容積設計を行えば,高効率が期待できる。
【0049】各膜の間隔は本実施例の実験においては、
等間隔としている。各膜の透湿度および通気性の設定は
外気から容器側に向けて減少または増大を発生するよう
に配列した場合、つまり各チャンバー間の境界となる各
膜の距離または各チャンバーの容積は、地域仕様によ
り、各チャンバー間の温度勾配の発生に都合が良いよう
に考慮された、各膜を通過する空気の放冷空間であるチ
ャンバーを形成する各膜の距離設定または容積設定を、
該チャンバーの対流や、放射冷却、または、導電性多孔
体または、同チャンバー内部に設定される対流制御フィ
ン等の影響を考慮した上で、適宜最適となる距離設定ま
たは容積設定した場合、この意図的な配列の結果、各チ
ャンバー間における温度勾配の発生が生ずる。例えば、
外気側の冷たい空気は、外気側から容器側に向かうにつ
れて通気度が大きく設定されているので、特に容器内温
度の方が外気温度より高い場合容器側の温度の影響を外
気の温度の影響よりも強く受け、このために、容器側の
加温により、容器側から外気側へ向かうチャンバーにお
いて、次第に温度が下降する。
【0050】また逆に、外気側の温かい空気は、外気側
から容器側に向かうにつれて透湿度が、次第に小さくな
るように設定されているので、水蒸気粒子は、容器側に
流入しにくいことになる。湿度下降には、温度の上昇
と、水蒸気粒子の単位容積あたりの存在量の減少が必要
であるから、本装置の容器側の温度が外気開放側に比べ
て高い程、除湿効果にとっては都合が良いことになる。
【0051】メッシュの応用としては,導電性と非導電
性、または電気的抵抗値の低い物質と抵抗値の高い物質
との併設による対流現象の制御が可能である。なぜなら
ば、第3膜の熱画像観測において、排気時または吸気時
において不均一なムラが同膜上に認められ、温度変動が
発生していることからもわかる。つまり、微弱な温度変
動に伴う静電位の変動が発生していることはその部の水
蒸気濃度が変動していることを示し、同時に水蒸気の帯
電による同部の静電位も変動していることからも裏付け
られる。また,この方法は,地域差等による仕様変更に
おいて,膜の種類を多種類準備しなくとも,有効に除湿
効果を上げうる,本除湿装置の設計を可能にしうる。ま
た,小型化と,製造コストの低減化において,特に重要
な切り札と成りうる。
【0052】同一の導電性多孔体、例えば銅メッシュ面
上における導電性と非導電性、または,電気的抵抗値の
低い物質と抵抗値の高い物質との併設として、小箱対象
機横型の場合(輪切り状の膜設定)は、同心円状また
は,波頭状に、大箱対象機で縦型(多重円筒型の場合)
では、帯状に上下の構成部に、または波頭状に上下に沿
って構成すると有効である。
【0053】さらに、ナイロン性等の絶縁性のある陽極
性に帯電しうるメッシュを透湿可能な防水膜の支持体と
して使用するときに該防水膜の両側に支持メッシュとし
て用いることにより,本除湿装置の除湿効果を阻害する
こと少なくして,透湿可能な防水膜への塵埃の付着を抑
止できる。
【0054】請求項10の実施例 膜と導電性多孔体とを貫通して設定される,電子冷熱素
子の部分は,冷却側または発熱側においてそれぞれ,導
電性多孔体と電気的に絶縁することにより,電子冷熱素
子からの漏洩電流の悪作用を防止する構造とすることに
より,導電性多孔体の機能を阻害しないようにすること
ができる。また、電子冷熱素子(ペルチェ素子)の冷却
側および非冷却側(高温側)において対流制御フィンと
絶縁体を介して、漏れ電流を防ぎ、熱伝達を各チャンバ
ー空間に効率よく伝達されるように接続する。
【0055】また、オーバーワークにならないように,
上限を制限するように安全装置を組み込んでもよい。
【0056】たとえば円筒に閉鎖された空間,または,
函側開放側チャンバー底部,または外気側開放側チャン
バーに,温度センサーまたは湿度センサーを設定し,同
冷熱素子の駆動をマイコンで自動制御するようにしても
よい。
【0057】請求項11の実施例 放射熱の吸収による温度差の発生が起こるように,装置
軸面に赤外線の吸収率に差のある塗装を,円周上に所要
の特性が発揮できる位置に塗装してもよい。
【0058】例えば,装置フランジ近くには吸収率の低
い前記塗装を行い,それ以外には行わないまたは高い塗
装を行う。
【0059】図2と図3は防水膜比較表 図2と図3は数種類の膜が市販されている場合上記のよ
うに配列するためにある特定の膜の透湿度と通気度を
1.0とした場合の各比率(詳細な例は前記グラフ1参
照)を示すグラフおよび透湿度×通気度のグラフであ
る。図2は透湿度比較(1108−N40Cを1.0と
したときの各比率)を表す。図3は通気度比較(110
8−N40Cを1.0としたときの各比率)を表す。
【0060】横型(輪切り型配置の場合)の場合では、
各チャンバーの容積または各膜の距離を固定的なものと
する場合には、本装置および容器が置かれる過酷な自然
環境に即応できない場合も考えられる。ここで、本装置
にとって特に考慮されなければならない事項は、温度環
境と、気圧変動である。このような場合には、たとえば
図26に示すように、チャンバーの数を2層とした場
合、つまり、透湿可能な貫通微細孔を有する防水膜(機
能性多孔質膜)を3枚用いる場合、各防水膜または導電
性多孔体a2に対して緊張または弛緩が発生しないよう
に各防水膜および導電性多孔体がフレーム13によりそ
の緊張または弛緩の発生のないように固定され、しかも
該フレームがチャンバー空間を各膜同士が、原則として
平行に移動するように伸縮性のチャンバー内壁11によ
りガイドされ、しかも内壁11の外気側および容器側
は、各チャンバーの気密性を失うことの無いように該フ
レーム等の移動空間の終端においてチャンバー外壁12
に気密性に固定され第2膜及び導電性多孔体a2または
第2膜Bのみもしくは、第2膜付属の導電性多孔体の
み、もしくは、第2膜付属の対流制御フィンを設け、該
フィンのみ、の移動を、容器側チャンバーまたは外気側
チャンバーの対流容積または、放射冷却にとって必要な
対流により生ずる攪拌に要する容積、または、通過空気
速度、導電性多孔体または同チャンバー内部に設定され
る対流制御フィン等の影響を考慮した上で、外気側また
は容器側に対して、各膜もしくは導電性多孔体どうし
が、原則として平行移動するようにして、第2膜Bの位
置または、導電性多孔体、または、対流制御フィン等が
外部温度に伴い容器側に移動したりあるいは、外気側に
移動する。図27は容器または外気の温度上昇、もしく
は外気の減圧時の模式図を示す。図28は容器または外
気の温度下降、もしくは外気の昇圧時の模式図を示す。
図29は移動手段として形状記憶合金を用いる場合の配
置状態の模式図を示す。図30,図31は気圧変動重視
設計の場合の可動性フレームの移動方式の模式図を示
す。そして、これらの移動は外部壁2の温度変動また
は、容器側取り付け部からの熱伝導による移動手段によ
り無動力にて行われる。該移動手段の種類としては、形
状記憶合金または、風船などがあげられる。
【0061】ここで,本実施例における試験結果から得
られた結果に基づく,導電性多孔体の小室内・外におけ
る,または透湿可能な防水膜との併用による効果につい
てまとめる。
【0062】金属製グランディングメッシユの特性 1.接地していない同等のメッシュ( 導電性多孔体) に
比較して乾燥し易い。 2.メッシュ( 導電性多孔体) の構成物質を比熱の高い
ものを選択することにより, 周囲環境よりも低い温度環
境を, そのメッシュ( 導電性多孔体) の設定した局所ま
たは近傍において,発生させることができる。このと
き,同じ比熱の構成物質からなるメッシュ( 導電性多孔
体) では薄くする程,メッシュ( 導電性多孔体) の容積
が減少することになるのでこの効果(メッシュ( 導電性
多孔体) 内または近傍での温度降下)が減少する。ま
た,孔の面積密度を高める程,通気性が減少するが,メ
ッシュ( 導電性多孔体) の流束阻害構造が多い程通気性
が減少することになる。ここで述べた流束阻害構造と
は,例えば編み目の流束通過方向における流束の進行阻
害をなしうる構成要素のことで,流束の進行に従い迂回
しなければ通過することができないような,立体的阻害
構造を指す(網のジグザグ構造など)。 3.電気的に中性である。何故なら、アースをとってい
るため。通過するガスの電気的中性化も起こし得る。一
方,イオン風の電極にもなり得る。 4.構成物質を金属で構成する場合、例えば銅繊維等を
使用するならば,オリゴジナミー( OLIGODYNAMIC ACTI
ON)が期待され, 例えば自然環境に多く存在する白癬菌
等の黴の増殖が同メッシュ( 導電性多孔体) 上で発生す
ることを抑止できる。また、その他の部位においても帯
電性を考慮して適宜防黴剤もしくは防黴剤を含有する材
料を使用してもよい。 5.グランディングメッシユに近接させて,ナイロン性
等の絶縁性のある陽極性に帯電しうるメッシュを両側に
支持メッシュとして用いても、本除湿装置の除湿効果を
阻害すること少なくして,透湿可能な防水膜への塵埃の
付着を抑止できる。何故ならば、一年半使用した実験G
2−1の3種類の膜の顕微鏡観察結果より大きな塵は全
く付着していなかったため。 6.電源を要せずに、除塵効果を促進できる。 7.ガス通過方向においてその流束を遮断する方向にお
ける設定では全面における設定では,弁のような働き
(例えば横型の断面円全面)部分における設定では,流
束の安定化,たとえば横型の断面円の外周の内側のリン
グ状の同心円でのメッシュ( 導電性多孔体) 設定では排
気側になりやすく(外筒の温度が低くなりすい円筒の構
成物質は樹脂または金属を使用する場合でも周囲空気よ
りも温度が低いことが多いため)また,内側の同心円で
の中心側の同心円状円部では吸気側になり易い,という
ような,流束の安定化。メッシュの物性による,熱伝導
率の高い物質の選択ほど,単一の膜でのメッシュ近接ま
たは,近傍への設定により,膜の温度分布の統一は容易
になる。またメッシュの厚さまたはメッシュの重ね合わ
せの数に比例して,この効果は増加することが想定され
るが,厚すぎると,効果が薄れる。これは,メッシュが
例えば重ねあわされた場合に,その重ね合わされたメッ
シュの中で,温度分布(不均一)が発生してしまうため
である。メッシュの厚さまたは重ね合わせの数の増加に
比例して通過空気の温度を無視して,メッシュ自体の温
度に通過流束の温度が変動していく傾向が強くなる。こ
のとき,メッシュの通気阻害構造の形状に大きな影響を
受ける。 8.局所温度勾配の安定化を目的とするメッシュ( 導電
性多孔体) の防湿可能な防水膜の前後または近傍におけ
る設定は,同時に,本除湿装置における同メッシュ( 導
電性多孔体) 近傍の流束の速度が弱い段階での,同メッ
シュ( 導電性多孔体) の前後または近傍付近の局所的水
蒸気密度の上昇を発生させる。 9.極めて効果は薄いものと推定されるが, 弱いながら
イオン風の発生における効果としては, 透湿可能な防水
膜の選択によっては, その表面電位の特性から, イオン
風の発生がある場合にはイオン風の安定化、あるいは、
容器側の帯電または外気側の帯電が予想されるような環
境における本除湿装置( 縦型, 横型) の使用において
は, イオン風の発生による, 透湿可能な防水膜の元来保
有する静電気的な物性を阻害する可能性のある因子とし
ての帯電ガスの除電効果等がある。
【0063】#41×80メッシュφ86mm,#34
×32メッシュφ86mmにおいて接地を行ったものと
行っていないものの計4種類に対して,超音波噴霧装置
にて,噴霧を行い同時刻の温度変動を熱画像にて記録
後,乾燥までの状況変化と,温度変動を熱画像にて観測
した。図19と図21と図22は左上から時計まわりに
a,b,c,dの4種のメッシュを配置し、aは#41
×80メッシュφ86mmをグランドした。bは#34
×32メッシュφ86mmをグランドした。cは#41
×80メッシュφ86mmをグランドしていないもの、
dは#34×32メッシュφ86mmをグランドしてい
ないものを示す。前記のa,b,c,dのそれぞれのメ
ッシュは背面の厚さ約1mmのアクリル板に18ミリア
クリル角材にて固定している。図19は熱画像解析図で
照射および再水を噴霧していない状況で、しかも熱源か
らの赤外線照射が行われていない4種のメッシュの熱画
像を示す。4種のメッシュに著しい差は認められない。
図20は加湿状態を実験G2−1の配列に従って膜を装
着した試験用の除湿装置を下方から撮影した熱画像を示
す。膜該当部と表面温度のムラが認められる。図中iの
位置するハンマー状の像はセンサーを示す。図21は雨
水の噴霧を行い5分経過後に噴霧を停止した状態におけ
る熱画像を示す。4種類のメッシュを支持する支持体と
同メッシュが雨水の噴霧により冷却され、黒色化したそ
れぞれのメッシュの温度状態を示す。尚、噴霧位置は同
図のa,b,c,dの中央に行い、b,dに挟まれる上
下方向のやや温度が高い帯状の像は噴霧装置のノズルで
ある。図22は噴霧停止して15分経過時に約5秒間熱
源より赤外線を照射して直ちにこの照射を停止した直後
の熱画像である。白いもの程乾燥していることが推測さ
れる。図23は噴霧停止して3分経過時に約5秒間熱源
より赤外線を照射して直ちに該照射を停止した直後の熱
画像である。白いもの程乾燥していることが推測され
る。
【0064】結論 1.#41×80メッシュφ86mmの方が乾燥が早
く,#34×32メッシュφ860の方が乾燥が遅いよ
うであること。 2.#41×80メッシュφ86mm,#34×32メ
ッシュφ86mmいずれも,接地をとった方が乾燥が早
い。 3.乾燥の早い順位は下記のとおり a>b>d>c 940905 17:25:02噴霧停止後015 記録(図22) (5秒程熱源を照射した後の熱源残像を熱画像にて撮
影) 4.メッシュ( 導電性多孔体) を4種類並べた乾燥速度
の比較を試みた資料を使用し,メッシュ( 導電性多孔
体) の比熱は膜(透湿可能な防水膜)よりも高いことは
明らかなので,メッシュ( 導電性多孔体) と防水膜を近
接させれば,比熱の高い物質の特性が,その部位または
近傍で発生する。従って,前後または近傍付近の局所的
水蒸気密度の上昇を発生させる。
【0065】測定結果 図24は実験G2−1開始直後の各防水膜の裏表の表面
電位測定図であって、図25は同実験終了時における測
定結果を示す。両図は各膜の表面電位を各膜の表裏にて
計測した測定図であって、第1チャンネルは第3膜の外
気側、第2チャンネルは第3膜の外側チャンバー側、第
3チャンネルは第2膜の外側チャンバー側、第4チャン
ネルは第2膜の内側チャンバー側、第5チャンネルは第
1膜の内側チャンバー側、第6チャンネルは第1膜の容
器側からの表面電位測定図である。測定値は日付け、お
よび時刻の行において表わされ、グラフ左右方向におい
て、中央がOV、左端が−1KV、右端が+1KVを示
す。図24,25から得られた結果によれば、各チャン
バーを形成する境界としての膜は,それぞれおそらく水
蒸気の吸着による吸湿量が増加した結果と推定される
が,除湿機能が作用する行程において,次第に同電位化
し,表面電位0に接近していくという結果が得られてい
る。またここで,同文献における吸湿量があまり多くな
い場合と,図24,25との二つの測定結果の内容を比
較すると,膜の吸湿状態はその膜に存在する多くの通気
性の孔において,水蒸気は,飽和状態にあり,従って,
膜表面における表面電位が,0に接近したことが推定さ
れる。このことから,本方式の除湿装置においては,膜
の厚さは,可及的に薄くした方がそれぞれの膜により境
界されるチャンバーの水蒸気移動を効率的に向上させる
上では,有利であり,透湿可能な防水膜の厚み(通気性
の気孔の厚径を調整して通気性の調整を各チャンバーの
濃度勾配が発生し易いようにしてもよい)。また,絶縁
性が高く吸湿量,または吸水性の低いものを選択した方
が有利である。また,逆に,透湿可能な防水膜に存在す
る多くの通気性の孔において水蒸気が飽和し,しかも,
膜表面における表面電位が時間経過に伴いまた除湿に従
いその厚みを変化させることによる,透湿性の調整は可
能であることも導出される。この透湿可能な防水膜にお
ける水蒸気の飽和現象は,おそらく,静圧状態つまり各
チャンバー間の気体移動量が極めて少ない場合には,ま
ず静電力による水蒸気分子間の誘電分極が発生し,その
後に,同膜内において多数存在する孔の中に存在する水
蒸気分子が,同膜から誘電緩和現象を受けつつ,停留す
る現象と考えられる。この場合同気孔の導電性多孔体
側,またはチャンバーの境界としての同膜の一側側に同
気孔の内壁において導電性の元素,例えば白金,金,
銀,銅等の元素を蒸着等の手段により配置してもよい。
そして,同孔の内部における電位傾斜が発生するように
してもよい。従って,接地された導電性多孔体に近接し
た同膜内において多数存在する孔の中に存在する水蒸気
分子は,より除電される傾向にあり,また,反対側のチ
ャンバー側に開口する同膜内において多数存在する同じ
孔に存在する水蒸気分子は,膜自体の保有する静電気特
性(帯電列と帯電量)に依存した状態に接近する傾向に
ある事が考えられる。従って,導電性多孔体の配置は,
上記のように,膜自体に存在する多数の気孔内部におけ
る水蒸気のの誘電分極を緩和する作用を示すために,除
湿効果が促進されることが考えられる。また,膜の表面
のみを考察する場合には,透湿可能な防水膜と導電性多
孔体との接触は,多少なりとも,導電性多孔体からの水
溶性の金属元素の漏出が発生すれば,透湿可能な防水膜
自体の保有する電気的絶縁特性や静電気的特性をも阻害
することになり,本除湿装置の構成においては,導電性
多孔体と透湿可能な防水膜との接触の無い配置が必要で
ある。なぜならば,気象環境によっては,導電性多孔体
の部分における結露が発生する場合も十分予測されるか
らである。この手段としては,緊張した導電性多孔体を
配置する手段や,あらかじめ,または,熱膨張または収
縮に対する対策として,誘電緩和効果を考慮した位置に
およびチャンバー内部における気体の対流,該導電性多
孔体の膜方向への3次元的な波頭状立体形態を設定し,
同一の透湿可能な防水膜においてもまた,このような,
熱変形に対する対策として,膜の厚みを変動させ,例え
ば,本除湿装置の輪切り状の膜設定においては,本除湿
装置と該膜との接続部においては厚く,そして中心部で
は,次第に薄くなるように設定するような手段は有効で
あり,この場合には,該膜の気孔形態の変形が小さいよ
うにする目的の他に,各チャンバー空間内部における対
流または,透湿可能な防水膜内において多数存在する孔
の内部に存在する水蒸気分子の誘電緩和現象を考慮した
上で,各地域特性仕様に従った透湿可能な防水膜の厚み
を適宜変化させて,気孔形態の変形防止対策等を行わな
ければならない。
【0066】また高分子皮膜の吸湿量と電気伝導の変化
については,〔静電気ハンドブック1990(平成元
年)10月11日 再版第11刷発行 編集者 社団法
人高分子学会発行 株式会社 地人書館 ISBN4−
4852−0017−0 C3042 P.40 1.
15以下より P.41〕において,一般的な高分子皮
膜の場合の吸湿による皮膜方向にそっての伝導電流の変
化が示されている。またこの中には,吸湿量が大きい場
合と,小さい場合が記載されているが,本出願において
使用している透湿可能な防水膜は,主として,吸湿量ま
たは,吸水性が小さい物性を示す防水膜を使用すること
を前提としている。補助的対策としては、呼吸される空
気の温度が著しく高い場合には、特に高温環境におかれ
る可能性の高い場合には、或いは、容器側の温度上昇が
著しい場合には、放冷空間でもある対流空間としての各
チャンバーまたは、本除湿装置の排気口または吸入口に
おいて、通過空気の冷却を目的とした必要容積を保有す
る放熱性の高い物質でしかも熱伝導性の高い例えばアル
ミ製の冷却用フィンをチャンバー等に(排気口又は吸気
口等にも)設定することにより、また、導電性多孔体の
熱放射特性なども考慮した位置に核膜を設定するととも
に、チャンバーに必要な容積をまたは本装置の大きさを
減少させうる。
【0067】一方、カ−ボンファイバーメッシュ( 弱導
電性多孔体) の設定においても下記のような特性が得ら
れる。ここで、弱導電性多孔体とはいわゆる抵抗体を示
し、例えば金属の酸化物等も含む。
【0068】弱導電体多孔性の膜近傍への設定による効
果のまとめ たとえば,カーボンファイバーメッシュなどの合成樹脂
製メッシュの設定による効果
【0069】1 防湿可能な防水膜の前後または近傍に
おける局所温度勾配の安定化は金属性メッシュ( 導電性
多孔体) の場合よりも劣る。ガス通過方向においてその
流束を遮断する方向における設定では、全面における設
定では,弁のような働き(例えば横型の断面円全面)部
分における設定では,流束の安定化,たとえば横型の断
面円の外周の内側のリング状の同心円でのメッシュ( 導
電性多孔体) 設定では排気側になりやすく(外筒の温度
が低くなりすい円筒の構成物質は樹脂または金属を使用
する場合でも周囲空気よりも温度が低いことが多いた
め)また,内側の同心円での中心側の同心円状円部では
吸気側になり易い,というような,流束の安定化。
【0070】金属製メッシュ( 導電性多孔体) では,流
束の通過では,流束の温度降下が期待されるのに対し
て,非導電性多孔体では,たとえばナイロンなどの樹脂
性繊維を使用した場合には,比熱が金属に比べて小さい
ので,冷却能力に劣り,しかも,金属よりも熱伝動率の
低い樹脂性繊維を使用した場合には,熱伝導率が金属よ
りも低いので,例えば横型において円筒内周と中心部の
温度傾斜に対してこれらを統一する効果は,自ずと金属
性メッシュ( 導電性多孔体) と比較して低い。メッシュ
の物性による,熱伝導率の低い物質の選択ほど,単一の
膜でのメッシュ近接または,近傍への設定により,膜の
温度分布の統一は困難になる。またメッシュの厚さまた
はメッシュの重ね合わせの数に比例して,この効果はよ
り困難になることが想定されるが,厚すぎると,逆に,
局部的な温度不均一な部分が大きくなり,保温効果が高
まり,また保湿効果が高まる。これは,メッシュが例え
ば重ねあわされた場合に,その重ね合わされたメッシュ
の中で,温度分布(不均一)が発生してしまうためと,
比熱が低く熱伝導率が低いことが低いことと,静電気容
量の変動量が膜の部分よりも大きくなり,淀みができる
ことが成因である。メッシュの厚さまたは重ね合わせの
数の増加に比例して通過空気の温度を無視して,メッシ
ュ自体の温度に通過流束の温度が変動していく傾向が強
くなる。このとき,メッシュの通気阻害構造の形状に大
きな影響を受ける。これは金属製の場合と同じである。 2 局所温度勾配の安定化を目的とする非導電性多孔体
の防湿可能な防水膜の前後または近傍における設定は,
同時に,本除湿装置における同非導電性多孔体近傍の流
束の速度が弱い段階での,同非導電性多孔体の前後また
は近傍付近の局所的水蒸気密度の下降を発生させること
が,金属性メッシュ( 導電性多孔体) を使用した場合よ
りも低い。つまり,非導電性多孔体では,たとえばナイ
ロンなどの樹脂製繊維を使用した場合には,比熱が金属
に比べて小さいので,冷却能力に劣り,しかも,金属よ
りも熱伝動率の低い樹脂性繊維を使用した場合には,熱
伝導率が金属よりも低いので温度傾斜がそのメッシュで
発生した場合には劣ることになる。しかし流束のメッシ
ュの通過前後の温度変動を考える場合には,比熱が低く
熱伝導率の低い材料をメッシュとして使用した場合には
流束の速度が充分に小さい場合には,金属製メッシュ(
導電性多孔体) の場合とは対象的に,保温効果の方が,
強くなる。 3 チャンバー内の静電気容量勾配の安定化を目的とし
た, 透湿可能な防水膜(透湿膜) の前後にける除電効果
はその導電性に依存する。 4 このような,現象は同心円状のリングを複数にして
も実行可能である。 5 極めて効果は薄いものと推定されるが, 弱いながら
イオン風の発生における効果としては, 透湿可能な防水
膜の選択によっては, その表面電位の特性から,イオン
風の発生がある場合にはイオン風の安定化(メッシュの
材料の特性選択に依存して,その静電気的特性を,考慮
して,吸水率の低い材料を選択すれば,いつまでたって
も乾燥した状態を維持し易く,電位は高い状態を維持し
易い。従って,逆に吸水率の低い材料で,しかも,導電
性の低い材料(例えば薄い石綿などのような物質,薄い
硝子繊維等)ではプラスに帯電し易く,吸水率の高い材
料で,しかも導電性の低い材料をメッシュとして使用し
た場合には電位0に早く近づき、吸水率が低く,しかも
導電性が低い場合には,マイナスに帯電する場合もあり
(例えば発砲スチロール)、これらのようなメッシュに
使用する物性の選択によっては,透湿可能な防水膜(透
湿膜)との間に電位勾配が発生し,イオン風が極めて微
弱ながら生ずる。 6 容器側の帯電または外気側の帯電が予想されるよう
な環境における本除湿装置( 縦型, 横型) の使用におい
ては, イオン風の発生による, または透湿可能な防水膜
の元来保有する静電気的な物性を阻害する可能性のある
因子としての帯電性ガスにより帯電性の低下は阻害さ
れ、また,該防水膜の構成物質による導電性または電気
的抵抗性に依存し,電気的抵抗性の高い物質を使用すれ
ばするほど除電効果は低くなる。
【0071】本発明の具体的構成は前記実施例に限定さ
れるものではなく,発明の要旨を逸脱しない範囲の設計
変更等があっても本発明に含まれる。例えば、前記除湿
装置において使用する通気路における電気的に接地され
た導電性多孔体の接続が,通気筒に設けられた導通路に
より連接接地され,該除湿装置取り付け部の容器取り付
けにより,該通気路の接地経路が容器側の接地に接続し
うるようにしてもよい。
【0072】また,前記除湿装置において,容器の壁部
に取り付けられ該容器の内・外部を連通する通気路を形
成する筒状体に,電気的に接地接続された導電性多孔体
が少くとも透湿可能な防水膜の一側に近接して設定さ
れ,もう一側に絶縁または接地線に対して電気的抵抗体
に接続される導電性多孔体と,前記防水膜と導電性多孔
体とが一組として構成される通気路で前記筒状体内部に
間隔を設けて少なくとも三組を配置し,前記筒状体内空
を,少なくとも2室に遮蔽する通気体と,を備えるよう
にすることもできる。
【0073】また、前記除湿装置において,容器の壁部
に取り付けられ該容器の内・該部を連通する通気路を形
成する筒状体と、透湿可能な防水膜に,電気的に接地接
続された導電性多孔体が少くとも該防水膜の一側に近接
して設定され,もう一側に絶縁または接地線に対して電
気的抵抗体に接続される導電性多孔体と、前記防水膜と
導電性多孔体とが一組として構成される通気路で,筒壁
の一部を形成した少くとも二重の有底筒状通気体と、を
備え、該有底筒状通気体を前記筒状体内部に配置するこ
とにより,前記通気路を容器の内部から外部に向けて複
数段に遮蔽するようにしてもよい。また、筒状体外部に
日除けを設けてもよい。
【0074】導電性多孔体の接地回路には、固定抵抗の
他、各チャンバーや容器、外気側に設定した例えばサー
ミスタなどの温度センサーを可変抵抗として使用し、本
除湿装置の使用環境(地域特性)に応じて適宜各チャン
バー内の通気路、導電性多孔体の内側と外側、本除湿装
置の外部に設定される日除け部、太陽電池部、外壁部、
通気路部、容器側への取付部等にそれぞれ別個の適切な
特性のサーミスタ(NTC,PTC,CTR等)を選択
することにより、温度変動に伴って各々の導電性多孔体
の接地回路抵抗またはインピーダンスを外部環境の変動
または容器側の温度変動等に従って調整しても良い。ま
た、温度スイッチ(感温リードスイッチ等)により、接
地回路を各部の特定の温度により可逆的に遮断または接
続が行われるようにしてもよい。
【0075】前記請求項10の実施例の電源としては、
日よけ、または容器側壁等に付けられた太陽電池を電源
としてもよい。このときに発電される電流量は受光状態
により変動するので、このときを利用して冷熱素子の駆
動を調整するようにしてもよい。
【0076】また、吸湿により発熱する通気体を該通気
路に設定するか、または吸湿により発熱する性質の透湿
可能な防水膜を該通気路に設定してもよい。但しこれら
の場合も勿論温度勾配または水蒸気濃度勾配を考慮し
て、水蒸気の移動方向を能動的に制御して排出を促進す
る。また、逆勾配になるようにして、逆流を抑制するこ
とに応用してもよい。
【0077】また、外乱防止として筒状体を二重壁構造
とし、チャンバー空間の保温構造として各チャンバーに
おける温度勾配の発生に逆作用しないようにしてもよ
い。本除湿装置の取付け手段としては、最も理想的な方
法は、保温層を有する容器、例えばウレタンにて充実さ
れる金属製ラミネート構造を有する容器の内壁に本装置
の容器側の壁部が接触し、また、該容器の外側に本装置
の外気側の壁部が接触することにより、除湿効果を促進
して、しかも外気側水蒸気等の容器内流入を抑制し、外
気の著るしい変動に耐え得る効果が得やすい。これは収
容する電気機器が発熱することが多く、また、容器外壁
は著るしい温度変動を示す場合が、延べ除湿状態時間内
において長いことが多いからである(我国において)。
【0078】また、保温層を有しない容器への装着は、
容器外壁へ突出した状態で、本装置の容器側を同様の理
論で接触させてもよい。
【0079】また、これ等の取付け方向は、容器下方の
底面が最も良いが、側壁に装着しても良い。
【0080】また、極寒地仕様では、上記とは逆に本装
置の外気側が容器外壁に接触するようにしてもよい。
【0081】上記のような位置的な影響は、本装置の各
チャンバー間、または、膜に隔てられたチャンバーと容
器内部温度等の温度勾配発生に有効に作用する。
【0082】本体を熱伝導性の異なる物質で構成し、温
度勾配の発生を促進するようにしてもよい。また、適宜
放熱板を外部筒に設定してもよい。
【0083】本体(筒状体)を電気伝導性または帯電性
の異なる物質で構成し、各チャンバー間等の静電気容量
勾配の発生を促進するようにしてもよい。
【0084】また、導電性多孔体と防水膜(機能性多孔
質膜)とが同膜の静電気特性、つまり、帯電性に、つま
り電気的絶縁強度を阻害しないように防水膜の保温側を
容器側に向けた状態での実験G2−1の配列と同様の考
え方で配列し同保温側(不織布側)が容器側に配列され
るとき、同不織布の表面に導電性を有する構造体または
導電性を有する繊維が、または導電性物質の蒸着層が上
記膜と一体化された構造としてもよい。
【0085】また、半導体的特性を示す多孔質体を,中
間的要素として使用することもできる。
【0086】また、防虫ネット、または防塵ネットを本
除湿装置の外気側開口部に設けてもよい。また、同防虫
ネット、または防塵ネットは水滴を保留し難いような中
央部が下垂した形状を用いても良いし、防虫ネット、ま
たは防塵ネットの外側に暴風対策用の乾燥し易い形状
(特に上下方向に凹部の少い形状)のフィンを設けても
よい。
【0087】容器と外気の間で呼吸される空気の通過空
間である各チャンバーにおいて、それぞれ、外気側に開
口するアキュムレータを設定し、容器のおかれる外部環
境の急激な温度変動または気圧変動において、外部温度
の急激な下降または外部気圧の急激な上昇が発生しつつ
あるときに、各チャンバー間で、外気側からの急激な水
蒸気粒子を含む空気の容器側流入を阻止する目的で、該
アキュムレータの膨大時に各チャンバーの側壁に密着す
るようにするか、もしくは、流入速度を制限するように
該アキュムレータの膨大時に該アキュムレータが通過す
る空気の断面積を制限するように、または遮断するよう
にしてもよい。また、勿論、該アキュムレータの設定
は、複数でもよいし、単数でもよい。
【0088】また、容器内部において、容器側開口部に
各チャンバー(小室)を形成する膜、またはグランディ
ングメッシュの目詰まり防止策として各チャンバーの空
気の振動を起すための空気振動板とコイルを設け、低周
波数程度を出力するアンプにより一定時間毎に空気振動
を生ぜしめ、全ての膜およびグランディングメッシュ、
または防塵ネット等の目詰まりを防止するようにしても
よい。
【0089】チャンバー空間の容積変動または、導電性
多孔体または、対流制御フィンの移動は、外部から、手
動で行い得るようにしてもよい。電動にて、たとえば外
壁(筒)12を螺動させることによりフレーム13が外
気側または容器側に移動するようにしてもよい。
【0090】また、請求項10の除湿装置においては、
特に、容器内部温度や各チャンバー、外気温度等を温度
センサーにて検知し、マイコン制御に伴って、それぞれ
の位置が変動するようにしてもよい。
【0091】また、フレームの移動手段については、平
行移動の他、容器側と各チャンバー空間の若しくは、一
小室の外気側等との気密性が確保され、しかも、通気路
の対流現象を阻害しない手段としては、上記移動フレー
ム等の運動手段は、螺旋運動でもよい。
【0092】また、上記移動フレーム等の移動に用いる
形状記憶合金の他に、内部壁1を収縮の柔軟な弾性体に
て構成してもよい。また、内壁1を透湿可能な防水膜に
て形成し、このとき、折曲り部では孔の性質が変化する
ので、この部を避ける位置に該膜を設定してもよい。ま
た、この折り曲げ部の材料に吸湿性の変化により伸縮す
る。例えば天然繊維の綿、絹などを不織布として使用す
ることで該フレームの移動を調整するようにしてもよ
い。
【0093】また、著るしい温度変動が発生し、しかも
外気温度が高温になり易い場合には、図30に示すよう
に、内部壁14aを容器側チャンバーに設定し、収縮の
柔軟な弾性体にて構成し、外壁15の温度上昇、または
容器側の温度(容器の内壁、または外壁)の温度上昇に
伴い、内壁14aにより閉鎖される空間14cを形成す
る内壁14aの外側に位置する内壁14aと連続する部
位14bを形成する。内空14cは、温度上昇に伴い、
その包含する空気、またはガスにより膨張し、容器側チ
ャンバーの通過気体の断面積を縮小すると同時に、第2
膜Bを外気側に移動せしめる。このとき、内壁14aお
よび14bはドーナツ状の風船体を形態として持つの
で、容器または本装置の外壁15の温度が不均一に上昇
した場合でも第2膜Bを第1膜Aまたは第3膜Cに対し
て平行に移動することができる。温度が下降したとき
は、内空14cは縮小し、該通気路断面積を拡大すると
共に、第2膜bを第1膜A側に接近させる。
【0094】内壁14aまたは14bは、上記移動を促
進するように、その厚みを最大膨隆部で薄くしてもよ
い。また、図26の内壁11が図30の内壁14aまた
は14bの風船部(アキュームレータ部)を除く位置に
存在してもよい。
【0095】また、急激な気圧変動の発生するような環
境にて使用する場合には、図31に示すように内部壁1
4を外気側チャンバーに設定し、収縮の柔軟な弾性体に
て構成し、外部壁部に通気性の高い透湿可能な貫通微細
孔を有する防水膜19を介して外界と交通する交通路1
8をその弾性体内容の最下方に設けてもよい。この場
合、外気の減圧に伴い、該弾性体は外壁15に対して密
着するように収縮すると同時に、外気側のチャンバーが
縮小し、逆に外気の昇圧に伴い該弾性体は膨張しつつ第
2膜Bを第1膜A側つまり容器側に平行に接近させ、外
気に含まれる水蒸気の容器側移動を抑制するチャンバー
間の容積関係を保つとともに、外気空気の温度上昇に伴
う容器内部の相対的な温度下降現象に伴う逆流現象や、
各々の透湿可能な貫通微細孔を有する防水膜の通気量の
差に伴って発生する背圧による逆流現象を抑制すること
ができる。
【0096】また、外部壁15における移動部の滑走形
態には、その平行運動または、螺旋運動等の移動状態を
制限するためのガイドとなる溝を設定してもよい。
【0097】容器取付部において、図1(b)に示すよ
うに、事故により侵入した多量の水蒸気の凝集により、
または容器側の気密性破壊による水分の容器内侵入に対
して第1膜等が水浸しになるのを防止するための堤を設
定してもよい。また、本除湿装置の筒状体1に排水のた
めのエアカットバルブを内蔵してもよい。また、導電性
多孔体a1および第1膜Aを保護する網、または防滴傘
3bを設けてもよい。
【0098】
【発明の効果】請求項1記載の除湿装置では、電気的に
接地接続された導電性多孔体が少くとも透湿可能な貫通
微細孔を有する防水膜の一側に近接して設定され,該防
水膜と導電性多孔体とが一組として構成される通気路に
より,空気中または周囲環境の,または容器側の気体の
帯電性が除電されることにより,従来の除湿装置,つま
り透湿可能な防水膜により複数段に遮断された小室に区
分されたのみの除湿装置では除湿効果が得られなかった
強い帯電性ガスによる機能低下を防止し,または,除電
効果を活用した,各小室間における湿度勾配を,環境に
応じて適宜選択することにより,除湿効果を促進するこ
とができるという効果が得られる。
【0099】請求項2記載の除湿装置では,電気的に連
接接地接続された導電性多孔体が少くとも該防水膜の一
側に近接して設定され,該防水膜と導電性多孔体とが一
組として構成される通気路により,空気中または周囲環
境の,または容器側の気体の帯電性が除電されることに
より,従来の除湿装置,つまり透湿可能な防水膜により
複数段に遮断された小室に区分されたのみの除湿装置で
は除湿効果が得られなかった前述した導電性多孔体の一
部接地の場合に比較して,より強い帯電性ガスによる機
能低下を防止し,耐候性が高く,汚損に対してその防護
能力が上昇し,または,除電効果を活用した,各小室間
における湿度勾配を,環境に応じて適宜選択することに
より,除湿効果を促進することができるという効果が得
られる。
【0100】請求項3記載の除湿装置では,請求項1で
述べた除湿装置よりも除湿することのできる排気量が高
く,より大型の気密容器に向いており,また,電気的に
接地接続された導電性多孔体が少くとも該防水膜の,一
側に近接して設定され,該防水膜と導電性多孔体とが一
組として構成される通気路により,空気中または周囲環
境の,または容器側の気体の帯電性が除電されることに
より,従来の除湿装置,つまり透湿可能な防水膜により
複数段に遮断された小室に区分されたのみの除湿装置で
は除湿効果が得られなかった強い帯電性ガスによる機能
低下を防止し,または,除電効果を活用した,各小室間
における湿度勾配を,環境に応じて適宜選択することに
より,除湿効果を促進することができるという効果が得
られる。
【0101】請求項4記載の除湿装置では,請求項2で
述べた除湿装置よりも除湿することのできる排気量が高
く,より大型の気密容器に向いており,電気的に連接接
地接続された導電性多孔体が少くとも防水膜の,一側に
近接して設定され,該防水膜と導電性多孔体とが一組と
して構成される通気路により,空気中または周囲環境
の,または容器側の気体の帯電性が除電されることによ
り,従来の除湿装置,つまり透湿可能な防水膜により複
数段に遮断された小室に区分されたのみの除湿装置では
除湿効果が得られなかった上記で述べた導電性多孔体の
一部接地の場合に比較して,より強い帯電性ガスによる
機能低下を防止し,耐候性が高く,汚損に対してその防
護能力が上昇し,または,除電効果を活用した,各小室
間における湿度勾配を,環境に応じて適宜選択すること
により,除湿効果を促進することができるという効果が
得られる。
【0102】請求項5記載の除湿装置では,請求項2で
述べた除湿装置よりも除湿することのできる排気量が高
く,より大型の気密容器に向いており,電気的に連接接
地接続された導電性多孔体が少くとも防水膜の,一側に
近接して設定され,該防水膜と導電性多孔体とが一組と
して構成される通気路により,空気中または周囲環境
の,または容器側の気体の帯電性が除電されることによ
り,従来の除湿装置,つまり透湿可能な防水膜により複
数段に遮断された小室に区分されたのみの除湿装置では
除湿効果が得られなかった上記で述べた導電性多孔体の
一部接地の場合に比較して,より強い帯電性ガスによる
機能低下を防止し,耐候性が高く,汚損に対してその防
護能力が上昇し,または,除電効果を活用した,各小室
間における湿度勾配を,環境に応じて適宜選択すること
により,除湿効果を促進することができるという効果が
得られる。
【0103】請求項6記載の除湿装置では,請求項2で
述べた除湿装置よりも除湿することのできる排気量が高
く,より大型の気密容器に向いており,電気的に連接接
地接続された導電性多孔体が少くとも防水膜の,一側に
近接して設定され,該防水膜と導電性多孔体とが一組と
して構成される通気路により,空気中または周囲環境
の,または容器側の気体の帯電性が除電されることによ
り,従来の除湿装置,つまり透湿可能な防水膜により複
数段に遮断された小室に区分されたのみの除湿装置では
除湿効果が得られなかった上記で述べた導電性多孔体の
一部接地の場合に比較して,より強い帯電性ガスによる
機能低下を防止し,耐候性が高く,汚損に対してその防
護能力が上昇し,または,除電効果を活用した,各小室
間における湿度勾配を,環境に応じて適宜選択すること
により,除湿効果を促進することができるという効果が
得られる。
【0104】請求項7記載の除湿装置では,請求項1,
2,3,4,5または6記載の除湿装置において使用す
る通気路における電気的に接地された導電性多孔体が,
各チャンバーの対流現象を考慮した位置に設定された波
頭状または同心円状の形状を有することにより,各小室
内部での対流現象による,対流ガスの濃淡による流束の
振動に合わせて,被除湿側の温度と外気側の温度差を考
慮した位置への形状配置により,その同じ導電性多孔体
の中でも,流束の大きいところと小さいところが,流れ
の速さ,つまり流速と,その流れの束つまり流束,また
外気のガス密度に従って変動することからこの変動によ
る,最も適切な排気側通路に,該導電性多孔体が存在す
るように設計するためには,単純な同心円状では,不安
定な要素が発生し得るので,これらの組み合わせまた
は,単体での組み合わせにより,導電性多孔体の効果が
最も発揮される形状を選択することにより,除湿効果が
向上するし,また吸気時における外気側のガスの吸入速
度の抑制を同時に行うことができるという効果が得られ
る。
【0105】請求項8記載の除湿装置では,電気的抵抗
体の電位傾斜を利用して、または導伝性多孔体に別途電
気抵抗を接続することなく、各チャンバーの境界となる
透湿可能な防水膜近傍の静電位傾斜、または水蒸気濃厚
の調整により一定した乾燥速度の調整も可能であるとい
う効果が得られる。
【0106】請求項9記載の除湿装置では,別途、電気
的抵抗素子を接地回路に付与せずに、乾燥速度の調整が
可能であるという効果が得られる。
【0107】請求項10記載の除湿装置では、上記導電
性多孔体、および透湿可能な防水膜の設定された領域に
温度勾配を人為的に発生させ、その結果として帯電現象
が絶縁性の高い、例えば四フッ化エチレン、またはポリ
エチレン等による多孔質シートの表面において静電気的
な傾斜が発生し、それぞれのチャンバー間、または同一
の膜および導電性多孔体近傍において除湿効果を促進す
る電位傾斜が微弱ながら持続的に作用し、そして周囲の
日光照射量の変動に伴う発電量の変動を利用した各チャ
ンバー間の温度勾配の発生と共に除湿効果を促進すると
いう効果が得られる。
【0108】請求項11記載の除湿装置では、上記導電
性多孔体、および透湿可能な防水膜の設定された領域に
温度勾配を人為的に発生させ、その結果として帯電現象
が絶縁性の高い、例えば四フッ化エチレン、またはポリ
エチレン等による多孔質シートの表面において静電気的
な傾斜が発生し、それぞれのチャンバー間、または同一
の膜および導電性多孔体近傍において除湿効果を促進す
る電位傾斜が微弱ながら持続的に作用し、そして周囲の
日光照射量の変動に伴う発電量の変動を利用した各チャ
ンバー間の温度勾配の発生と共に除湿効果を促進すると
いう効果が得られる。
【0109】請求項12記載の除湿装置では、膜の移動
により、容器側のチャンバーと外気側のチャンバーの距
離関係や、容積関係の、外気温度や、外部空気の急激な
気圧変動によって発生する、本除湿装置に必要とされる
各チャンバー間の温度勾配や、各チャンバー間の水蒸気
の濃度勾配に伴って発生する静電気容量勾配などの条件
に矛盾する、例えば逆流現象や、逆温度勾配などの現象
を緩衝することができ、容器側の除湿をより安定した状
態で保つことができるという効果が得られる。また、原
則として、無動力無電源にて、除湿対象空間である容器
内部空間の除湿を、外部環境の著しい変動に対応して変
動させることができ、また、急激な導電性多孔体または
対流制御フィン、または、チャンバー側壁部の断熱冷却
を防止し、また、各チャンバー空間内部に於ける結露を
より安全に防止することができるという効果も得られ
る。
【0110】また移動手段として、形状記憶合金を使用
した場合には、外壁の温度変動に依存して、並行移動さ
せることができるが、この場合、移動部の移動時に於け
る摩擦抵抗が発生する。そこで、第2膜部のフレームを
懸吊し、フレーム中央部において1個の形状記憶合金に
より同フレームが懸吊されるようにして形状記憶合金の
変形、または摩擦抵抗の上昇を防止することができる。
【0111】移動手段として、風船を使用した場合に
は、外壁の温度上昇に伴って該風船が膨張し、通気路の
断面積を縮小させ、しかも、膜2枚で構成した場合第2
膜を、また、膜3間で構成した場合は、第2膜を外気側
へ移動させ、つまり、容器側チャンバーの容積を外気側
チャンバーの容積に比べて大きくすることにより、導電
性多孔体または、第1膜を通過した容器内部の水蒸気の
持つ拡散エネルギーが十分に得られている状況を保存し
た状態で、第2膜部の導電性多孔体および膜を通過させ
外気側への水蒸気移動を促進するとともに、外気側のチ
ャンバー容積を縮小することにより相対的に外気側チャ
ンバーにおける空気の対流によるのべ移動総量を減少せ
しめ、外気空気の温度上昇に伴う容器内部の相対的な温
度下降減少に伴う逆流現象や、各々の透湿可能な貫通微
細孔を有する防水膜の通気量の差に伴って発生する背圧
による逆流現象を抑制するとともに、容器側チャンバー
から外気側チャンバーへの水蒸気の拡散を促進し、この
結果として、外気側への容器側チャンバーからの水蒸気
の拡散を促進し、除湿効果を促進することができる。
【0112】一方、外気等の温度下降や、容器側の温度
下降等に伴い外壁の温度下降が発生した場合、前記移動
部は、容器側に接近し、外気側のチャンバーの空気の対
流によるのべ移動総量を増大せしめ外気側の水蒸気の容
器側への移動速度を遅くすることにより、また、容器側
から見れば、容器側チャンバーの容積が外気側チャンバ
ーの容積に比べて減少するので、この結果として、容器
から外気への水蒸気の移動速度は促進され、上述した、
温度下降減少に伴う逆流現象や、各々の透湿可能な貫通
微細孔を有する防水膜の通気量の差に伴って発生する背
圧による逆流現象を抑制する効果も発生する。
【0113】また、この風船は、保温効果ももたらし、
容器側からの急激な熱伝導を緩衝しつつ、除湿効果を促
進するという二重の効果も持つ。
【0114】産業上の利用可能性以上のように,本発明
にかかる除湿装置は,即効的な除湿作用を必要としない
電気品等を収納した各種制御ボックス,ギアケース,コ
ンテナ,導波管,マイクロ波アンテナドーム当の除湿に
有用であり,特に長期間点検を受けないような密閉容器
の除湿をするのに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる除湿装置を非接地の分と比較
して示した説明図である。
【図2】図32で示す物性による各膜の透湿度の比較お
よび、膜1108−N40Cの透湿度および通気度を
1.0としたときの透湿度×通気度の比較図である。
【図3】図32に示す物性による各膜の通気度の比較図
である。
【図4】図2における特性を逆勾配にし模式的に示した
説明図である。
【図5】除湿の状態を模式的に示した説明図である。
【図6】容器と除湿装置の非接地時の各チャンバー内と
の温度比較図である。
【図7】容器と除湿装置の非接地時の各チャンバー内と
の湿度比較図である。
【図8】容器と除湿装置の接地時の各チャンバー内との
温度比較図である。
【図9】容器と除湿装置の接地時の各チャンバー内との
湿度比較図である。
【図10】非接地状態の外側チャンバーと内側チャンバ
ーの湿度差図である。
【図11】非接地状態の外側チャンバーと内側チャンバ
ーの湿度差図である。
【図12】接地状態の外側チャンバーと内側チャンバー
の湿度差図である。
【図13】非接地状態の各チャンバー内温度比較図であ
る。
【図14】接地状態の各チャンバー内温度比較図であ
る。
【図15】非接地状態の各チャンバー内湿度比較図であ
る。
【図16】接地状態の各チャンバー内湿度比較図であ
る。
【図17】非接地状態の各チャンバー内湿度比較図であ
る。
【図18】非接地状態の各チャンバー内温度比較図であ
る。
【図19】メッシュの画像処理図である。
【図20】メッシュの画像処理図である。
【図21】メッシュの画像処理図である。
【図22】メッシュの画像処理図である。
【図23】メッシュの画像処理図である。
【図24】実験G2−1開始時における各膜の表裏の表
面電位測定図である。
【図25】実験G2−1の終了時における各膜の表面電
位測定図である。
【図26】他の実施例の除湿装置を示す説明図である。
【図27】他の実施例の除湿装置を示す説明図である。
【図28】他の実施例の除湿装置を示す説明図である。
【図29】他の実施例の除湿装置を示す説明図である。
【図30】他の実施例の除湿装置を示す説明図である。
【図31】他の実施例の除湿装置を示す説明図である。
【図32】透湿可能な防水膜の物性表である。
【図33】膜の物性を示す表である。
【図34】図33の続きを示す表である。
【図35】膜の物性を示す表である。
【図36】測定結果を示す表である。
【図37】図36の続きを示す表である。
【図38】測定結果を示す表である。
【図39】図38の続きを示す表である。
【図40】測定結果を示す表である。
【図41】図40の続きを示す表である。
【符号の説明】 1 筒状体 2 通気路 a1,a2,a3 導電性多孔体 A,B,C 透湿可能な貫通微細孔を有する防水膜 4 接地
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/26 B01D 53/22 F16K 24/00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器の壁部に取り付けられ該容器の内・
    外部を連通する通気路を形成する筒状体と;電気的に接
    地接続された導電性多孔体が透湿可能な貫通微細孔を有
    する防水膜の少くとも一側に近接して設定され,該防水
    膜と導電性多孔体とを一組として前記筒状体内部に間隔
    を設けて少なくとも二組を配置することにより,前記通
    気路内を少なくとも容器から外部に向け1室に遮蔽する
    通気体と;を備えたことを特徴とする除湿装置。
  2. 【請求項2】 容器の壁部に取り付けられ該容器の内・
    外部を連通する通気路を形成する筒状体と;電気的に連
    接接地接続された導電性多孔体が透湿可能な貫通微細孔
    を有する防水膜の少くとも一側に近接して設定され,該
    防水膜と導電性多孔体とを一組として前記筒状体内部に
    間隔を設けて少なくとも二組を配置することにより,前
    記通気路内を少なくとも容器から外部に向け1室に遮蔽
    する通気体と;を備えたことを特徴とする除湿装置。
  3. 【請求項3】 容器の壁部に取り付けられ該容器の内・
    外部を連通する通気路を形成する筒状体と;電気的に接
    地接続された導電性多孔体が透湿可能な貫通微細孔を有
    する防水膜の少くとも一側に近接して設定され,該防水
    膜と導電性多孔体とを一組として筒壁の一部を形成した
    有底筒状通気体と;を備え、該有底筒状通気体を前記筒
    状体内部に配置することにより,前記通気路を容器の内
    部から外部に向けて遮蔽したことを特徴とする除湿装
    置。
  4. 【請求項4】 容器の壁部に取り付けられ該容器の内・
    外部を連通する通気路を形成する筒状体と;電気的に連
    接接地接続された導電性多孔体が透湿可能な貫通微細孔
    を有する防水膜の少くとも一側に近接して設定され,該
    防水膜と導電性多孔体とを一組として筒壁の一部を形成
    した有底筒状通気体と;を備え、該有底筒状通気体を前
    記筒状体内部に配置することにより,前記通気路を容器
    の内部から外部に向けて遮断したことを特徴とする除湿
    装置。
  5. 【請求項5】 容器の壁部に取り付けられ、該容器の内
    ・外部を連通する通気路を形成する筒状体と;電気的に
    接地接続された導電性多孔体が透湿可能な貫通微細孔を
    有する防水膜の少くとも一側に近接して設定され、該防
    水膜を前記筒状体内部に通気路を遮断するように間隔を
    設けて複数枚配置することにより、前記通気路を複数の
    小室に遮蔽する通気体と;を備えたことを特徴とする除
    湿装置。
  6. 【請求項6】 容器の壁部に取り付けられ、該容器の内
    ・外部を連通する通気路を形成する筒状体と;電気的に
    連接接地接続された導電性多孔体が透湿可能な貫通微細
    孔を有する防水膜の少くとも一側に近接して設定され、
    該防水膜を前記筒状体内部に通気路を遮断するように間
    隔を設けて複数枚配置することにより、前記通気路を複
    数の小室に遮蔽する通気体と;を備えたことを特徴とす
    る除湿装置。
  7. 【請求項7】 請求項1,2,3,4,5,または6記
    載の除湿装置において使用する通気路における電気的に
    接地された導電性多孔体が波頭状または同心円状の形状
    を有すると共に,各チャンバーの対流現象を考慮した位
    置に設定されたことを特徴とする除湿装置。
  8. 【請求項8】容器の壁部に取り付けられ該容器の内・外
    部を連通する通気路を形成する筒状体と;電気抵抗性の
    高い多孔性電気的抵抗体よりなる弱導電性多孔体が透湿
    可能な貫通微細孔を有する防水膜の少くとも一側に近接
    して設定され、該防水膜と弱導電性多孔体とを一組とし
    て、筒状体内部に、通気路を遮断するように間隔を設け
    て該組の少なくとも二組を配置する通気体と;を備えた
    ことを特徴とする除湿装置。
  9. 【請求項9】 容器の壁部に取り付けられ該容器の内・
    該部を連通する通気路を形成する筒状体と;透湿可能な
    貫通微細孔を有する防水膜に,電気抵抗性の高い多孔性
    電気的抵抗体によりなる弱導電性多孔体が防水膜の少く
    とも一側に近接して設定され、該防水膜と導電性多孔体
    とが一組として構成される通気路で,筒壁の一部を形成
    した少くとも二重の有底筒状通気体と;を備え、該有底
    筒状通気体を前記筒状体内部に配置することにより,前
    記通気路を容器の内部から外部に向けて複数段に遮蔽し
    たことを特徴とする除湿装置。
  10. 【請求項10】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8または9記載の除湿装置において,前記通気路は防水
    膜を境にして容器側に発熱部を向けると共に外気側に冷
    却部を向けた電子冷熱素子を備えたことを特徴とする除
    湿装置。
  11. 【請求項11】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8または9記載の除湿装置において,少なくとも3種類
    の該除湿装置の通気路を構成する透湿可能な防水膜にお
    いて,透湿度が容器側から外気側に行くに従い高くなる
    ように設定され,また通気度が容器側から外気側に行く
    に従い低くなるように設定された防水可能な透湿膜によ
    り構成されたことを特徴とする除湿装置。
  12. 【請求項12】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8、10または11記載の除湿装置において,前記容器
    の内・外部を連通する通気路を形成し、かつ該通気路の
    容積を変更可能に形成されたフレームと;前記フレーム
    に機密性を持たせて固定された透湿可能な貫通微細孔を
    有する防水膜と;前記フレームを移動させる外部環境に
    より伸縮する手段と;を備えたことを特徴とする除湿装
    置。
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