JPH0832524B2 - 水中翼船の翼深度半自動制御装置 - Google Patents

水中翼船の翼深度半自動制御装置

Info

Publication number
JPH0832524B2
JPH0832524B2 JP18328089A JP18328089A JPH0832524B2 JP H0832524 B2 JPH0832524 B2 JP H0832524B2 JP 18328089 A JP18328089 A JP 18328089A JP 18328089 A JP18328089 A JP 18328089A JP H0832524 B2 JPH0832524 B2 JP H0832524B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flap
wave height
signal
wing
timing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP18328089A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0350088A (ja
Inventor
泰夫 斎藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Heavy Industries Ltd filed Critical Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority to JP18328089A priority Critical patent/JPH0832524B2/ja
Publication of JPH0350088A publication Critical patent/JPH0350088A/ja
Publication of JPH0832524B2 publication Critical patent/JPH0832524B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Operation Control Of Excavators (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は水中翼船の翼深度半自動制御装置に関し、特
に荒天時に必要な翼深度設定操作を半自動的に行なえる
ようにしたものに関する。
〔従来技術〕
最近、特公昭53−37636号公報に記載されているよう
な高速水中翼船が実行化されているが、この水中翼船で
は船首部と船尾部とに夫々回動式ストラットを介して前
部翼と後部翼が設けられ、前部翼には前部フラップがま
た後部翼には後部フラップが夫々設けられ、船尾部には
ウォータジェット方式の推進装置が設けられ、種々の検
出機器からの検出信号に基いて制御装置によって前部フ
ラップ駆動装置と後部フラップ駆動装置とラダー(前部
ストラット)を制御するようになっている。
上記水中翼船の翼走時、海面の変化が比較的穏やかで
波の波長が大きいときには、制御装置でフラップ駆動装
置の応答遅れ(約50秒程度)及び船体上下運動の応答遅
れが余り問題とならず、制御装置をコンターモードに設
定しておけば翼深度設定レバーで設定された設定翼深度
となるように制御装置によって前部フラップが自動制御
される。しかし、45ノットもの高度で航行する関係上、
荒天時の荒海では出会波の波長が小さくなるため上記応
答遅れが問題となってくる。
即ち、荒天下の荒海では前部フラップと後部フラップ
とを制御装置で自動制御するのみでは翼が水面を割った
り、船首部船底に出会波の頂部が衝突するなどの現象が
起る。
そこで、従来では荒天時耐候性能の増強のため操縦者
が約20〜30m前方の出会波の山部又は谷部及び波高の大
小を識別して翼深度設定レバーを操作することにより、
出会波の山部のときには前部フラップを下方へまた谷部
のときには前部フラップを上方へ波高の大小に応じて制
御していた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のように、荒天時に常時約20〜30m前方の出会波
を凝視しながら波の状況を判別して翼深度設定レバーを
微妙に操作するには多大の労力を要するのみでなく、十
分に熟練した操縦者でないと操縦できないという問題が
ある。
しかも、熟練した操縦者であっても時として判断を誤
りやすく、十分な耐候性能が得られないことが起るとい
う問題がある。
本発明の目的は、操縦者の負担を軽減でき且つ耐候性
能を向上し得るような水中翼船の翼深度半自動制御装置
を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る水中翼船の翼深度半自動制御装置は、船
首部及び船尾部に夫々設けた前部翼及び後部翼と、前部
翼に設けられた前部フラップ及び後部翼に設けられた後
部フラップと、前部フラップを駆動する前部フラップ駆
動手段及び後部フラップを駆動する後部フラップ駆動手
段とを備えた水中翼船において、船首部の所定部位から
波面までの距離を検出する波高検出手段と、上記波高検
出手段から波高信号を受けて高速フーリエ変換処理によ
り波高の周波数分析を実時間で実行し、有義波高と周期
とを求める波高分析手段と、前部フラップ駆動手段にフ
ラップ制御信号を出力するタイミングと制御方向とを指
令する指令入力手段と、上記指令入力手段の指令に基い
てその指令のタイミングで制御方向を指示するタイミン
グ信号を出力するタイミング信号発生手段と、上記波高
分析手段から有義波高信号と周期信号を受けるとともに
上記タイミング信号を受け、タイミング信号で指示され
た方向に向き且つ有義波高に比例しタイミング信号から
周期の約半分の時間持続するフラップ制御信号を前部フ
ラップ駆動手段へ出力するフラップ制御信号発生手段と
を備えたものである。
〔作用〕
本発明に係る水中翼船の翼深度半自動制御装置におい
ては、波高検出手段は船首部の所定部位から波面までの
距離を時々刻々検出する。そして、波高分析手段は波高
検出手段から波面の時々刻々の上下変動を表わす波高信
号を受けて高速フーリエ変換処理により波高の周波数分
析を実時間で実行し、有義波高と周期とを求める。
一方、操縦者は、所定距離(例えば、約20〜30m)前
方の海面を視ながらフラップ制御信号を出力するタイミ
ングと制御方向とを指令入力手段で指令する。例えば、
所定距離前方に出会波の山部が現われたときには前部フ
ラップを下げる方向に指令する。
タイミング信号発生手段は、上記指令に基いてその指
令のタイミングで制御方向を指示するタイミング信号を
出力する。
フラップ制御信号発生手段は、波高分析手段から有義
波高信号と周期信号を受けるとともに上記タイミング信
号を受け、タイミング信号で指示された方向に向き且つ
有義波高に比例しタイミング信号から周期の約半分の間
持続するフラップ制御信号を前部フラップ駆動手段へ出
力する。
尚、この翼深度半自動制御装置では、現在検出中の波
と所定距離前方の波とは略同様の波であると仮定し、上
記所定距離は制御駆動系の応答遅れ及び船体上下運動の
応答遅れの間の水中翼船の前進距離に相当する距離であ
る。
上記のように、操縦者は所定距離前方の出会波につい
て山部か谷部かだけを判別し、指令入力手段によってタ
イミングと制御方向のみを指令すればよく、波高の大小
を判別し操作量を決定する必要がないので、操縦の負担
が著しく軽減され且つ未熟練者でも操縦できる。
加えて、波高検出手段で検出した波高のデータを用い
て波高と周期を決定するので、操縦者の波高の大小に対
する誤判断を排除して前部フラップを高い精度で制御で
き、耐候性能を向上させることが出来る。
〔発明の効果〕
本発明に係る水中翼船の翼深度半自動制御装置によれ
ば、上記〔作用〕の項で説明したように、波高検出手段
と波高分析手段と指令入力手段とタイミング信号発生手
段とフラップ制御信号発生手段とを設けたことにより、
荒天時の翼深度制御における操縦者の負担を著しく軽減
できること、熟練者でなくとも操縦可能になること、耐
候性能を向上できることなどの効果が得られる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について図面に基いて説明す
る。
本実施例は、通称ジェットフォイルと称する水中翼船
に本発明を適用した場合の一例である。
第1図・第2図に示すように、水中翼船JFの船体10の
船首部の下部中央には翼形断面のラダーを兼ねる前部ス
トラット12がその上端部において鉛直軸回り及び左右方
向水平軸回りに回動可能に設けられ、前部ストラット12
の下端部には前部翼13が設けられ、前部翼13の後縁部に
は前部フラップ14が設けられている。翼走時に前部スト
ラット12は図示のように鉛直に下方へ伸張されまた艇走
時には矢印11方向へ回動して前方へ水平に起される。
船体10の船尾部の下部には、左右1対の翼形断面の後
部ストラット20・22がその上端部において左右方向の水
平枢支ピン21を介して回動可能に設けられ、左右の後部
ストラット20・22の中間位置には中間ストラット23がそ
の上端において左右方向の水平枢支ピンを介して回動可
能に設けられ、左舷後部ストラット20と右舷後部ストラ
ット22の下端部同士に亙って後部翼24が設けられ、後部
翼24は中間ストラット23の下端部にも固着されている。
上記後部翼24の後縁部には左舷側2枚及び右舷側2枚計
4枚の後部フラップ26〜29が設けられている。但し、通
常の場合各舷の内側後部フラップ26・28と外側後部フラ
ップ27・29とは同期作動される。上記中間ストラット23
及びその上端近傍の船体底部とに亙ってウォータジェッ
ト方式の推進装置(図示略)が設けられている。但し、
これに代えてプロペラ方式の推進装置を設けることも可
能である。翼走時に後部ストラット20・22及び中間スト
ラット23は図示のように鉛直に下方へ伸張されまた艇走
時に矢印25方向へ回動して後方へ水平に起される。
第2図・第4図に示すように、前部フラップ14と左舷
内側後部フラップ26と左舷外側後部フラップ27と右舷内
側後部フラップ28と右舷外側後部フラップ29とを夫々回
動駆動する油圧式アクチュエータ30・32〜34が設けら
れ、また前部ストラット12を鉛直軸回りに回動駆動する
油圧式アクチュエータ31が設けられ、更に前部ストラッ
ト12を水平軸回りに前方へ回動駆動する油圧式アクチュ
エータ及び後部ストラット20・22・23を枢支軸21回りに
回動駆動する油圧式アクチュエータも設けられている。
但し、上記油圧式アクチュエータ30〜35などの代りに電
気式アクチュエータを設けることも可能である。
次に、前部翼13と後部翼24の揚力で船体10を水面上に
浮上させて航行する翼走時における船体運動について第
3図に基いて説明する。翼走時に船体10は水面から浮上
状態になるが、前部と後部の翼13・24及び前部と後部の
ストラット12・20・22・23が波浪の影響を受けるので、
船体10は鉛直方向にヒービングしまたロール軸40の回り
にローリングしまたピッチ軸41の回りにピッチングしま
たヨー軸42の回りにヨーイングする。翼走時において、
前部ストラット12と後部ストラット20・22・23はローリ
ングを抑制するように作用するとともに、翼走の方向安
定性を増大させる。一方、前部翼13と前部フラップ14と
後部翼24と後部フラップ26〜29はピッチングを抑制する
ように作用する。
ここで、前部フラップ14を下方へ傾けると前部翼13と
前部フラップ14の揚力が増加して船首側が上方へ移動し
またその反対に上方へ傾けると船首側が下方へ移動す
る。このことは後部フラップ26〜29についても同様であ
り、前部フラップ14と後部フラップ26〜29とを同方向へ
傾けることにより水面に対する船体10の高度(つまり、
翼深度)を変えることが出来る。但し、実際には、前部
フラップ14のみを介して船体10の水面に対する高度を調
節するようになっている。また、前部フラップ14と後部
フラップ26〜29を介してピッチ角(つまり、トリム)を
制御することが出来、また前部フラップ14と後部フラッ
プ26〜29とをピッチングに同期して相互に逆方向へ傾け
ることによりピッチングを抑制することが出来、また左
舷の後部フラップ26・27と右舷の後部フラップ28・29と
を相互に逆方向へ傾けることによりロール角を付与した
状態で前部ストラット12(ラダー)を鉛直軸回りに回動
させることによりロール方向へ円滑に旋回航行すること
が出来、また左舷の後部フラップ26・27と右舷の後部フ
ラップ28・29とをローリングに同期して相互に逆方向へ
傾けることによりローリングを抑制することが出来る。
次に、船体10の姿勢制御(高度、翼深度、ピッチ角、
トリムなど)とピッチング及びローリングの抑制制御等
に必要な種々の検出信号を得る為の検出器等について説
明する。
第2図に示すように、船首部には、水面までの距離を
検出する超音波式の1対の船首高度検出器50と、船首の
水平左右方向加速度を検出する船首横加速度計51と、船
首の上下方向加速度を検出する船首上下加速度計52が設
けられている。
船尾部の左舷と右舷には上下方向の加速度を検出する
左舷上下加速度計53及び右舷上下加速度計54が夫々設け
られている。操舵室には、ピッチ角を検出するピッチジ
ャイロ55と、ロール角を検出するロールジャイロ56と、
ヨー運動の速度を検出するヨーレートジャイロ57とが設
けられている。前部ストラット12の下端近傍部には船速
を検出する船速計が設けられている。
操舵室には、上記種々の検出機器からの検出信号を受
けるコントロールユニットCUと、旋回を指令する舵輪60
と、前部フラップ14を介して翼13・24の深度(船体の水
面に対する高度)を設定する深度設定レバー61と、推進
装置を駆動するガスタービンエンジンのスロットル弁を
操作するスロットルレバー(図示略)と、その他種々の
スイッチ類・計器類が設けられている。
次に、上記水中翼船JFの制御系の概要について説明す
る。
第4図の制御系のブロック線図に示すように、船首高
度検出器50からの信号HDと深度設定レバー61からの信号
HCとが深度誤差増幅器64へ出力されて両信号の差(HC−
HD)を増幅した制御信号ΔHAが前部フラップサーボアン
プ80へ出力され、このサーボアンプ80から前部フラップ
アクチュエータ30へ駆動信号が出力される。
舵輪60からの操舵信号WC(又は針路保持回路(図示
略)からの操舵信号)とロールジャイロ56からの信号RD
がロール微分増幅器66へ供給され、両信号の差(WC−R
D)の変化速度を増幅した制御信号ΔRAが左舷フラップ
サーボアンプ82・83へ出力され、制御信号ΔRAを反転器
69で反転した信号が右舷フラップサーボアンプ84・85へ
出力される。そして、左舷フラップサーボアンプ82・83
からはフラップアクチュエータ32・33へ夫々駆動信号が
供給される。従って、旋回航行への移行時及び旋回航行
中には操舵信号WCで指令されるロール角となるように且
つ旋回内側へ船体10がロールするように左舷後部フラッ
プ26・27と右舷後部フラップ28・29とが相互に逆方向へ
駆動される。これと同時に、ロールジャイロ56からの信
号RDが増幅器74により制御信号RDAに増幅されて方向舵
サーボアンプ81へ供給され、このサーボアンプ81から前
部ストラット旋回用アクチュエータ31へ駆動信号が出力
される。従って、舵輪60からの操舵信号に従って船体10
が旋回方向へロールし、そのロール角に従って前部スト
ラット12が旋回方向へ旋回駆動されることになる。それ
故、船体10が円滑に旋回するうえ、乗客と乗組員には小
さな慣性力しか作用しない。
上記旋回時、ヨーレートジャイロ57からヨー軸42回り
の旋回速度に比例する信号YDが増幅器75により制御信号
YDAに増幅されて方向舵サーボアンプ81へ出力され、こ
の制御信号YDAにより前部ストラット12の旋回速度が制
御される。これと同様に、船首横加速度計51からの信号
LDが増幅器70により制御信号LDAに増幅されて方向舵サ
ーボアンプ81へ供給され、旋回時の船首部の横方向加速
度を制限する為に用いられる。
次に、ピッチングやローリングを抑制する作用につい
て説明する。
船首上下加速計52からの信号VDが積分増幅器68へ供給
されるとともに、ロールジャイロ56で検出されるロール
角を2乗した信号RRDがロール2乗回路67から積分増幅
器68へ供給され、両信号VD・RRDを結合して積分増幅し
た制御信号VRAが前部フラップサーボアンプ80へ供給さ
れる。即ち、船体10のピッチングに応じて船首部の上下
加速度が増大するが、ピッチングを打ち消すような制御
信号VRAがサーボアンプ80へ供給されて前部フラップ14
が制御される。更に、上記信号RRDを積分増幅器68へ供
給することにより、旋回時やローリング時のロール角に
より発生する上下加速度分だけ信号VDに対して補正する
ようになっている。
ピッチジャイロ55からの信号PDはピッチ微分増幅器65
へ供給され、ピッチ角の変化速度を増幅した制御信号Δ
PAは左舷及び右舷フラップサーボアンプ82〜85へ供給さ
れ、また制御信号ΔPAは反転器62で反転されて前部フラ
ップサーボアンプ80へ供給される。これにより、ピッチ
ングにより船首側が上方へ移動したときには前部フラッ
プ14を上方へ傾けて船首部を下げ且つ後部フラップ26〜
29を下方へ傾けて船尾部を上げるような制御がなされ、
ピッチングが抑制される。
船体10がローリングするときには、ロール角の変化速
度に相当する制御信号ΔRAを介して左舷後部フラップ26
・27と右舷後部フラップ28・29とが相互に逆方向へ且つ
ローリングを抑制する方向へ駆動されてローリングが抑
制される。
一方、左舷上下加速度計53からの信号LVDは増幅器71
により制御信号LVAに増幅されて左舷フラップサーボア
ンプ82・83へ供給され、また右舷上下加速度計54からの
信号RVDは増幅器73により制御信号RVAに増幅されて右舷
フラップサーボアンプ84・85へ供給される。こうして、
例えば左舷側へローリングしたときには左舷後部フラッ
プ26・27を下方へ傾け且つ右舷後部フラップ28・29を上
方へ傾けてローリングが抑制される。尚、第4図のコン
トロールユニットCUは実際にはコンピュータと複数のA/
D変換器・増幅器類・複数のD/A変換器などで構成されて
いる。
次に、第5図〜第7図を参照しながら、上記水中翼船
JFの制御系に組込まれる翼深度半自動制御装置FDCにつ
いて説明する。
この翼深度半自動制御装置は、前記船首高度検出器50
と、操舵室に設けられ操縦者によって操作される指令入
力器90と、指令入力器90に機械的又は電気的に接続され
て指令入力器90からの指令を受けるタイミング信号発生
器91と、船首高度検出器50から高度信号HD(これが波高
信号に相当する)を受ける波高分析器92と、タイミング
信号発生器91からタイミング信号TSU又はTSLを受けると
ともに波高分析器92から有義波高信号HWS及び周期信号T
Wを受けるフラップ制御信号発生器93とを備えている。
上記船首高度検出器50は船首部の所定部位から下方の
波面94に向けて超音波を発射しその反射波を検出して波
面94までの距離を時々刻々検出してその距離を表わす高
度信号HDを出力する。
上記波高分析器92は、既存周知の高速フーリエ変換波
高分析器からなり、上記高度信号HDを受けて高速フーリ
エ変換処理により波高の周波数分析をリアルタイムで実
行し、船首部付近の波の有義波高HWと周期TWとを演算
し、その有義波高HWを表わす波高信号HWSと周期TWを表
わす周期信号TWSをフラップ制御信号発生器93へ時々刻
々出力する。
一方、指令入力器90は、フラップ制御信号発生器93か
ら前部フラップサーボアンプ80へフラップ制御信号FU又
はFLを出力するタイミングとフラップ制御信号の方向を
指令する為のもので、船首部を上げるように(即ち、前
部フラップ14を下方へ傾動)指令するときにはレバー90
aを上方へ回動操作しまた船首部を下げるように指令す
るときにはレバー90aを下方へ回動操作するように構成
され、レバー90aを操作しないときにはレバー90aはスプ
リングで中立位置へ復帰する。但し、指令入力器90の代
りに1対の押しボタンスイッチを設けてもよい。
上記タイミング信号発生器91は、指令入力器90からの
指令に従って、レバー90aが上方へ操作されたときには
正電圧パルス状のタイミング信号TSUをまたレバー90aが
下方へ操作されたときには負電圧パルス状のタイミング
信号TSLを上記指令と同タイミングで出力する。
上記フラップ制御信号発生器93が、上記タイミング信
号TSUを受けると、波高分析器92から受けた最新の波高
信号HWSと周期信号TWとに基いて有義波高HWに比例しタ
イミング信号TSUから周期TWの1/2の時間持続するフラッ
プ制御信号FUを前部フラップサーボアンプ80へ出力す
る。即ち、第7図に示すフラップ制御信号FUの電圧VS
VS=K・HW(但し、Kは所定の比例定数)であり、フラ
ップ制御信号FUの持続時間TSはTS=0.5TWである。その
結果、前部フラップ14が下方へ波高HWに比例して傾動駆
動され、船首部が上方へ上げられることになる。
上記フラップ制御信号発生器93が、上記タイミング信
号TSLを受けると、波高分析器92から受けた最新の波高
信号HWSと周期信号TWとに基いて有義波高HWに比例しタ
イミング信号TSLから周期TWの1/2の時間持続するフラッ
プ制御信号FLを前部フラップサーボアンプ80へ出力す
る。その結果、前部フラップ14が上方へ波高HWに比例し
て傾動駆動され、船首部が下方へ下げられることにな
る。
ところで、海象が穏やかで比較的大きな波長の波の海
面を翼走する場合には、操舵室のモード設定スイッチを
介して第4図のコントロールユニットCUをコンターモー
ドを設定しておけば、深度設定レバー61で設定された設
定翼深度となるように、自動的に前部フラップ14が制御
される。
しかし、荒天時の荒海では波高HWも大きく波長TWも短
かくなるので、45ノットもの高速で翼走する場合に、前
部フラップサーボアンプ80へ制御信号が入力されてから
前部フラップ14が作動するまでの応答遅れ(約50秒程
度)の影響が出る。
そこで、荒海上を翼走するような場合に、コンターモ
ード下にこの翼深度半自動制御装置FDCを活用する。こ
の場合、操縦者は第6図に示すように上記応答遅れ時間
の間に水中翼船JFが前進する距離に略等しい所定距離L
(例えば、約20m)だけ前方の波面94を視ながら、そこ
に波の山部94aが現われたときには指令入力器90のレバ
ー90aを上方へ操作しまた波の谷部が現われたときには
レバー90aを下方へ操作する。
すると、前述のように指令入力器90を操作したタイミ
ングで波高HWに比例し周期の1/2の間持続するフラップ
制御信号FU又はFLが前部フラップサーボアンプ80へ出力
される。その制御信号FU又はFLにより前部フラップ14が
応答遅れを伴なって傾動駆動されるが、その時点で水中
翼船JFは前記操縦者によって検出された波の山部94a又
は谷部まで前進しているので、前部フラップ14の作動が
この波の山部94a又は谷部に適合したものとなる。但
し、船首高度検出器50で検出しているのは船首部直下の
波であるが、所定距離Lの範囲では概ね同様の波が発生
しているので、上記制御が成立するのである。もっと
も、航路上の2〜3個所では波の状況が大きく変ること
もあるが、その場合第4図に示す制御系によるコンター
モードの自動制御が有効になされるので殆んど支障を来
さない。
このように、上記翼深度半自動制御装置FDCによれ
ば、操縦者が指令入力器90を介して所定距離L前方に出
会波を検出したタイミングでレバー90aを上方又は下方
へ操作するだけでよいので、操縦の負担が著しく軽減さ
れ、また熟練していない操縦者にも操縦可能になる。加
えて、船首高度検出器50と波高分析器92とで得られた有
義波高HWと周期TWとに基いて制御信号FU・FLが決定され
るので、精度よく前部フラップ14を制御することが出来
る。
尚、上記タイミング信号発生器91と波高分析器92とフ
ラップ制御信号発生器93はこれら単独で或いはその他の
機器とともにコンピュータを主体として構成することが
出来る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は水中翼船
の右側面図、第2図は水中翼船の検出機器等の配置を示
す概略斜視図、第3図は水中翼船の運動の軸を説明する
概略斜視図、第4図は制御系の要部ブロック図、第5図
は翼深度半自動制御装置のブロック図、第6図は波高・
周期等を説明する説明図、第7図はタイミング信号等の
タイムチャートである。 JF……水中翼船、13……前部翼、14……前部フラップ、
24……後部翼、26〜29……後部フラップ、30・32〜35…
…フラップサーボアンプ、50……船首高度検出器、90…
…指令入力器、91……タイミング信号発生器、92……波
高分析器、93……フラップ制御信号発生器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】船首部及び船尾部に夫々設けた前部翼及び
    後部翼と、前部翼に設けられた前部フラップ及び後部翼
    に設けられた後部フラップと、前部フラップを駆動する
    前部フラップ駆動手段及び後部フラップを駆動する後部
    フラップ駆動手段とを備えた水中翼船において、 船首部の所定部位から波面までの距離を検出する波高検
    出手段と、 上記波高検出手段から波高信号を受けて高速フーリエ変
    換処理により波高の周波数分析を実時間で実行し、有義
    波高と周期とを求める波高分析手段と、 前部フラップ駆動手段にフラップ制御信号を出力するタ
    イミングと制御方向とを指令する指令入力手段と、 上記指令入力手段の指令に基いてその指令のタイミング
    で制御方向を指示するタイミング信号を出力するタイミ
    ング信号発生手段と、 上記波高分析手段から有義波高信号と周期信号を受ける
    とともに上記タイミング信号を受け、タイミング信号で
    指示された方向に向き且つ有義波高に比例しタイミング
    信号から周期の約半分の時間持続するフラップ制御信号
    を前部フラップ駆動手段へ出力するフラップ制御信号発
    生手段とを備えたことを特徴とする水中翼船の翼深度半
    自動制御装置。
JP18328089A 1989-07-14 1989-07-14 水中翼船の翼深度半自動制御装置 Expired - Lifetime JPH0832524B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18328089A JPH0832524B2 (ja) 1989-07-14 1989-07-14 水中翼船の翼深度半自動制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18328089A JPH0832524B2 (ja) 1989-07-14 1989-07-14 水中翼船の翼深度半自動制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0350088A JPH0350088A (ja) 1991-03-04
JPH0832524B2 true JPH0832524B2 (ja) 1996-03-29

Family

ID=16132893

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18328089A Expired - Lifetime JPH0832524B2 (ja) 1989-07-14 1989-07-14 水中翼船の翼深度半自動制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0832524B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004054121A1 (de) * 2004-11-08 2006-05-11 Sekip Surget Träger für Stickereifolie

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0350088A (ja) 1991-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5511504A (en) Computer controlled fins for improving seakeeping in marine vessels
KR101409627B1 (ko) 해양 선박의 제어와 관련된 개선
JPH0832528B2 (ja) 水中翼船の重心位置最適化装置
US5622130A (en) Heel control system for sailing yachts and sailing yacht hull
WO2020176033A1 (en) A hydrofoil system
JP2008546591A (ja) 船舶制御システム
US11679853B2 (en) System for controlling marine vessel using single command operator
JP2007050823A (ja) 小型船舶の挙動制御装置
JP2007160972A (ja) 水中航走体の航路制御方法
US4926778A (en) Aerodynamic stabilization system for watercraft
US4159690A (en) Automatic landing system for hydrofoil craft
JP2021116016A (ja) 船舶の進路制御システム及び船舶
JPH0832524B2 (ja) 水中翼船の翼深度半自動制御装置
EP3819204B1 (en) Posture control method for controlling posture of hull, posture control system, and marine vessel
US4182256A (en) Automatic takeoff controller for hydrofoil craft
JPH0832525B2 (ja) 水中翼船の翼深度自動制御装置
JP2581979B2 (ja) 水中翼船の緊急着水姿勢制御装置
JP2618177B2 (ja) 水中翼付双胴船
JPS6313896A (ja) 全没型水中翼船の操舵装置
JPH0832523B2 (ja) 水中翼船の船速制御装置
US3958522A (en) Automatic control system for hydrofoil craft
JPH0350090A (ja) 水中翼船の後部フラップ制御装置
KR800000201B1 (ko) 선수익 및 선미익을 갖는 수중익선용 제어시스템
JPH0829745B2 (ja) 水中翼船の最適姿勢探索装置
EP3892527B1 (en) Method and apparatus for controlling the turning of a hydrofoil.