JPH08324914A - エレベーター装置 - Google Patents

エレベーター装置

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Publication number
JPH08324914A
JPH08324914A JP13014295A JP13014295A JPH08324914A JP H08324914 A JPH08324914 A JP H08324914A JP 13014295 A JP13014295 A JP 13014295A JP 13014295 A JP13014295 A JP 13014295A JP H08324914 A JPH08324914 A JP H08324914A
Authority
JP
Japan
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main rope
brake element
rail
pulley
actuating mechanism
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Application number
JP13014295A
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English (en)
Inventor
Yasumasa Iida
田 康 雅 飯
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数本からなる主索の全ての張力喪失により
非常停止し、かつ簡易な構成であって非常止め装置の誤
動作が少ないエレベーター装置を得る。 【構成】 滑車30を枢着した作動機構28を昇降体3
0に変位可能に装着し、複数本による主索31を滑車3
0に巻掛けて昇降体30を吊持する。そして、主索31
の1本により作動機構28を上昇し、全主索31の張力
喪失により下降する。また、作動機構28の下降により
制動子20を制動動作させる。これにより、主索31の
1本により昇降体3を昇降し、主索31を1本ごとにば
ねを介せず昇降体3に係合して、通常の加減速による非
常止め装置の誤動作を防ぐ。 【効果】 主索の1本の異常による昇降不能を防ぎ、ま
た誤動作による運転効率の低下及び誤動作により乗客が
閉じ込められる不具合を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、昇降体の異常下降時
に動作する非常止め装置が設けられたエレベーター装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】図6〜図9は、例えば特開平3−612
74号公報に示された従来のエレベーター装置を示す図
で、図6はエレベーター昇降路要部を概念的に示す正面
図、図7は図6の昇降体を除いて示す平面図、図8は図
6のVIII−VIII線断面拡大図、図9は図6のレ
ールを除いて示す要部左側面拡大図である。図におい
て、1はエレベーターの昇降路、2は横断面溝形をなし
昇降路1に立設されたレール、3はエレベーターのかご
からなりレール2に案内されて昇降路1を昇降する昇降
体、4は昇降体3の下側に設けられた非常止め装置の枠
である。
【0003】5は図9に示すように枠4の幅方向におけ
る一側の下面に設けられた制動体で、レール2の案内部
が空隙を形成して嵌合された嵌合溝6が構成されて、嵌
合溝6の下部には下端側が広がる広幅部7が形成されて
いる。8は枠4の幅方向における他側の下面に圧縮コイ
ルばねからなる付勢体9を介して装備されて下方に付勢
された作動板、10は昇降路1に吊下されて昇降体3の
両側にそれぞれ配置されて昇降体3を吊持する主索であ
る。
【0004】11は上端部に主索10がそれぞれ連結さ
れて枠4に空隙を形成して挿通され、下端が昇降体3の
両側にそれぞれ配置された作動板8に挿通されて圧縮コ
イルばね12を介して作動板8に保持された連結具、1
3は枠4の溝内に設けられて横隔板に枢持された軸、1
4は軸13に固定された突子、15は作動板8のそれぞ
れに対応して設けられてZ字状をなし一側は作動板8に
固定され、他側は枠4側壁の貫通孔に空隙を形成して挿
通されて突子14の先端に上方から対向した伝動片、1
6は枠4に設けられて作動板8の上方変位を所定位置で
阻止する阻止体である。
【0005】17は作動板8のそれぞれに対応して設け
られてL字状をなし一側が作動板8に固定され、他側は
上端が枠4の反作動板8側の側壁に枢着された回動機
構、18は軸13の両端部にそれぞれ設けられて軸13
の端部に一端が固定された腕で、他端は制動体5嵌合溝
6の広幅部7内に屈折されて、この屈折部に切欠部から
なる保持部19が構成されている。20は腕18の保持
部19に保持されて制動体5嵌合溝6の広幅部7に配置
されたころからなる制動子である。
【0006】21は制動体5、制動子20、腕18及び
軸13を主要部として構成された非常止め装置、22は
枠4の横隔板に一端が係止され、軸13に他端が係止さ
れたひねりばねからなり軸13を図8において反時計方
向に付勢する誤動作防止ばねである。
【0007】従来のエレベーター装置は上記のように構
成され、昇降体3は作動板8、阻止体16及び連結具1
1を介して主索10に連結されて吊持される。そして、
昇降体3がレール2に案内具(図示しない)を介して昇
降可能に係合され、主索10が駆動されることによって
昇降体3がレール2に案内されて昇降路1を昇降する。
また、非常止め装置21は通常時において連結具11を
保持した作動板8が、少なくとも昇降体3の自重によっ
て付勢体9の付勢力に抗して上昇し、図6に示すように
上昇変位が阻止体16によって所定位置で阻止される。
【0008】この通常状態では腕18が図9に示すよう
に下降位置に配置され、腕18の保持部19に保持され
た制動子20は制動体5嵌合溝6の広幅部7下部寄りに
配置されてレール2の案内部から離れた非制動位置に保
持される。この状態で昇降体3が通常運転される。そし
て、緩み、破断等が生じて主索10が張力を喪失すると
作動板8が付勢体9の付勢力によって下降変位する。こ
の作動板8の動作により伝動片15が下降し、これによ
り突子14は誤動作防止ばね22の付勢力に抗して回動
変位する。
【0009】これにより、軸13が回動動作して腕18
は上昇位置に変位する。そして、腕18の上昇変位によ
って制動子20が制動体5嵌合溝6の広幅部7の上部寄
りに移動し、レール2面と広幅部7の側壁の間に楔作用
によって嵌入される。これにより、嵌合溝6の側壁と制
動子20とによってレール2を挟圧し、昇降体3の主索
10張力喪失時における異常下降を制動するようになっ
ている。
【0010】なお、誤動作防止ばね22によって軸13
が図8において反時計方向に付勢されている。これによ
って、非常止め装置関連部材における異常発生によって
伝動片15の下降によることなく、昇降体3の揺れ、運
転時の加減速等によって軸13が図8において時計方向
に回動して腕18が上昇変位することによって生じる非
常止め装置の誤動作が防止される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のエ
レベーター装置において、昇降体3の両側にそれぞれ配
置された2本の主索10がそれぞれ連結具11、作動板
8及び阻止体16を介して昇降体3に連結されている。
このため、主索10のうちの1本が張力を喪失した場合
であっても、制動子20が上昇変位して非常止め装置2
1が動作する。したがって、1本の主索10の異常によ
って昇降体3、すなわちかごが非常停止するので、乗客
が閉じ込められる事故となるという問題点があった。
【0012】また、主索10が1本ごとに圧縮コイルば
ね12を介して作動板8に連結されている。このため、
昇降体3内の荷重の変化や昇降体3の加減速による圧縮
コイルばね12の撓み量の変化により主索10端末の変
位が大きくなる。したがって、連結具11、作動板8の
変位によって主索10張力の喪失を検出する構成では、
検出精度が低くなり非常止め装置21の誤動作が発生し
易くなるという問題点があった。
【0013】なお、昇降体3の通常昇降時における停止
ショックや乗客の乗降等により昇降体3が揺れて非常止
め装置21が誤動作することを防ぐため、誤動作防止ば
ね22によって軸13が非常止め装置21動作回動方向
とは逆方向に付勢される。このため、非常止め装置21
の動作時に誤動作防止ばね22が作動抵抗となるので、
誤動作防止ばね22の抵抗力に対応する分だけ付勢体9
の付勢力を増大する必要がある。したがって、付勢体9
の付勢力増大に対応して付勢体9関連部材を重厚化する
ことになり重量が増加し、また製作費が嵩むことにな
る。
【0014】この発明は、かかる問題点を解消するため
になされたものであり、複数本からなる主索の全ての張
力喪失により非常停止し、かつ簡易な構成であって非常
止め装置の誤動作が少ないエレベーター装置を得ること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明に係るエレベー
ター装置においては、昇降路に立設されたレールに案内
されて昇降する昇降体と、昇降体に設けられてレールが
空隙を形成して嵌合された嵌合溝内に装備され常時は非
制動位置に配置されて、変位して嵌合溝の側壁とにより
レールを挟圧する制動位置に配置される制動子と、複数
本からなり昇降体に配置された滑車に巻掛けられて昇降
体を吊持した主索と、昇降体に変位可能に設けられて滑
車が枢着され主索の少なくとも1本の張力を介して上昇
位置に保持され、主索の全ての張力喪失を介して下降位
置に変位する作動機構と、一側が制動子に係合され他側
は作動機構に係合されて作動機構の下降位置に変位によ
り制動子を制動位置に変位させる変位手段とが設けられ
る。
【0016】また、この発明に係るエレベーター装置に
おいては、昇降路に立設されたレールに案内されて昇降
する昇降体と、複数本からなり昇降体を吊持した主索を
駆動する巻上機と、昇降体に枢着されて主索がそれぞれ
巻掛けられた滑車と、これらの滑車に巻掛けられた主索
1本ごとの移動速度を検出する滑車側検出器と、巻上機
に巻掛けられた主索の移動速度を検出する巻上機側検出
器と、滑車側検出器及び巻上機側検出器が接続されてそ
れら検出器相互の出力差によって作動する制御装置とが
設けられる。
【0017】また、この発明に係るエレベーター装置に
おいては、昇降路に立設されたレールに案内されて昇降
する昇降体と、昇降体に設けられてレールが空隙を形成
して嵌合された嵌合溝内に装備され常時は非制動位置に
配置されて、変位して嵌合溝の側壁とによりレールを挟
圧する制動位置に配置される制動子と、複数本からなり
昇降体に配置された滑車に巻掛けられて昇降体を吊持し
た主索と、昇降体に変位可能に設けられて滑車が枢着さ
れ主索の少なくとも1本の張力を介して上昇位置に保持
され、主索の全ての張力喪失を介して下降位置に変位す
る作動機構と、一側が制動子に係合され他側は作動機構
に係合されて作動機構の下降位置に変位によって制動子
を制動位置に変位させる変位手段と、嵌合溝内の下部寄
り設けられて非制動位置にある制動子を吸着して保持す
る永久磁石製の吸着具とが設けられる。
【0018】また、この発明に係るエレベーター装置に
おいては、昇降路に立設されたレールに案内されて昇降
する昇降体と、昇降体に設けられてレールが空隙を形成
して嵌合された嵌合溝内に装備され常時は非制動位置に
配置されて、変位して嵌合溝の側壁とによりレールを挟
圧する制動位置に配置される制動子と、複数本からなり
昇降体に配置された滑車に巻掛けられて昇降体を吊持し
た主索と、昇降体に変位可能に設けられて滑車が枢着さ
れ主索の少なくとも1本の張力を介して上昇位置に保持
され、主索の全ての張力喪失を介して下降位置に変位す
る作動機構と、一側が制動子に係合され他側は作動機構
に係合されて作動機構の下降位置に変位によって制動子
を制動位置に変位させる変位手段と、嵌合溝内の下部寄
り設けられて非制動位置にある制動子を検出する制動子
検出器とが設けられる。
【0019】
【作用】上記のように構成されたエレベーター装置で
は、主索の少なくとも1本に異常がなければ昇降体を昇
降することができる。また、主索が1本ごとにばねを介
することなく昇降体に係合されるので、昇降体に発生す
る通常時の加減速による非常止め装置の誤動作が少なく
なる。
【0020】また、上記のように構成されたエレベータ
ー装置では、滑車側検出器及び巻上機側検出器の相互の
出力差によって制御装置が作動して、主索それぞれの状
況に対応して非常止め装置作動時制御、最寄り階停止制
御等のエレベーター装置の制御が行われる。
【0021】また、上記のように構成されたエレベータ
ー装置では、主索の少なくとも1本に異常がなければ昇
降体を昇降することができる。また、主索が1本ごとに
ばねを介することなく昇降体に係合されるので、昇降体
に発生する通常時の加減速による非常止め装置の誤動作
が少なくなる。さらに、非制動位置にある制動子が吸着
具により保持されるので、昇降体の揺れによる制動子の
浮き上がりによって生じる非常止め装置の誤動作を防ぐ
ことができる。
【0022】また、上記のように構成されたエレベータ
ー装置では、主索の少なくとも1本に異常がなければ昇
降体を昇降することができる。また、主索が1本ごとに
ばねを介することなく昇降体に係合されるので、昇降体
に発生する通常時の加減速による非常止め装置の誤動作
が少なくなる。さらに、制動子が非制動位置から離れて
上昇すると制動子検出器が作動して非常止め装置の作動
を検出し、非常止め装置の作動に対応したエレベーター
装置の異常時制御が行われる。
【0023】
【実施例】
実施例1.図1〜図5は、この発明の一実施例を示す図
で、図1はエレベーター昇降路要部を概念的に示す正面
図、図2は図1の左側面図、図3は図2における非常止
め装置の作動状態を説明する図、図4は図2における非
常止め装置の制動体箇所を示し制動子の保持具箇所を縦
断して示す拡大図、図5は図4の制動子及び制動子の保
持具箇所を縦断して示す右側面図である。図において、
1はエレベーターの昇降路、2は昇降路1に立設された
レールである。
【0024】3はエレベーターのかごからなりレール2
に案内されて昇降路1を昇降する昇降体、4は昇降体3
の下側に設けられて昇降体4の要部を構成する非常止め
装置の枠である。5は図2に示すように枠4の幅方向に
おける一側の下面に設けられた制動体で、レール2の案
内部が空隙を形成して嵌合された嵌合溝6が構成され
て、嵌合溝6の一側には下端側が広がる傾斜部23が形
成されている。
【0025】13は枠4の溝内に設けられて横隔板に枢
持された軸、24は枠4の幅方向における反制動体5側
の下面に設けられて昇降体4の要部を構成する支持枠
で、枠4の長手両端部対応位置にそれぞれ設けられて軸
13に枢着された支持腕25及び枠4の長手に沿う中間
部にばね受け板26が設けられている。
【0026】27はばね受け板26とばね受け板26に
対向した枠4下面の間に設けられた圧縮コイルばねから
なる付勢体、28は支持枠24及び付勢体27によって
構成された作動機構である。29は昇降路1の上部に設
けられた巻上機、30は支持枠24の長手端部に2個が
互いに側面を対面してそれぞれ枢着される共に支持枠2
4の長手両端部にそれぞれ設けられた滑車である。
【0027】31は2本のワイヤロープからなり一端が
それぞれ巻上機29に巻掛けられて下垂し、両側の滑車
30に1本それぞれが順次巻掛けられて上昇し、他端が
昇降路1の上部に固定された主索、32は巻上機29に
設けられて巻上機29の綱車の回転速度を介して主索3
1の速度を検出する巻上機側検出器、33は図1におけ
る昇降体3の4隅に設けられてレール2に移動可能に係
合したローラガイドシューからなる案内具で、ローラ及
びローラをレール2面に常時押圧する押圧ばね34が設
けられている。
【0028】18は軸13の両端部にそれぞれ設けられ
て軸13に一端が枢着された腕で、他端は制動体5嵌合
溝6の下端部寄り内部に屈折されて、この屈折部に切欠
部からなる保持部19が構成され、また軸13の枢着端
の反保持部19側に支持枠24支持腕25の下側に対向
する係止部35が形成されている。
【0029】20は腕18の保持部19に係合されて制
動体5嵌合溝6の下端部寄りに配置されたころからなる
制動子、36は永久磁石からなり制動体5嵌合溝6の下
端部寄りに設けられて制動子20を吸着する吸着具、3
7は制動子検出器で、吸着具36に下側から2本の被覆
電線38が互いに離れて挿通されて、挿通端において導
電線が露出されて制動子20にそれぞれ接して配置され
ることにより構成されている。
【0030】21は制動体5、制動子20、腕18及び
軸13を主要部として構成された非常止め装置、39は
腕18、係止部35及び軸13を主要部として構成され
た変位手段、40は支持枠24の長手端部の一側に配置
された2個の滑車30に対向してそれぞれ設けられた滑
車側検出器で、滑車30それぞれの回転速度を介して主
索31の速度を検出する。41は巻上機側検出器32、
制動子検出器37及び滑車側検出器40が接続されてこ
れらの検出器の出力によって動作する制御装置である。
【0031】上記のように構成されたエレベーター装置
において、昇降体3は滑車30、支持枠24及び枠4を
介して滑車30に巻掛けられた主索31により吊持され
る。そして、昇降体3がレール2に案内具33を介して
昇降可能に係合され、主索10が駆動されることによっ
て昇降体3がレール2に案内されて昇降路1を昇降す
る。
【0032】また、滑車30が枢着された支持枠24、
すなわち作動機構28は少なくとも昇降体3の自重によ
って付勢体27の付勢力に抗して上昇する、これによっ
て、図1及び図2に示すように支持枠24の上端が枠4
の下面に当たって上昇位置に保持される。
【0033】また、非常止め装置21は通常時におい
て、腕18はそれの係止部35が上昇位置に配置され支
持枠24の支持腕25に当たった状態で、変位手段39
が図2に示すように下降位置に配置される。これによ
り、制動子20が吸着具36に吸着された下降位置に配
置され、また制動子20により2本の被覆電線38が導
通して制動子検出器37は閉成される。
【0034】そして、制動子20が下降位置に配置され
た状態では、制動子20は腕18の保持部19に保持さ
れて制動体5嵌合溝6の傾斜部23下部寄りに配置され
てレール2の案内部から離れた非制動位置に配置され
る。この状態で昇降体3が通常運転される。
【0035】このように、主索31が滑車30、支持枠
24及び枠4を介して昇降体3に係合され、主索31が
1本ごとにばねを介することなく昇降体3に連結される
ので、昇降体3に発生する通常時の加減速による非常止
め装置21の誤動作が少なくなる。したがって、非常止
め装置21の誤動作によるエレベーター装置の運転効率
の低下、非常止め装置21の誤動作により閉じ込められ
る乗客の迷惑を未然に防止することができる。
【0036】なお、昇降体3の通常昇降時における停止
ショックや乗客の乗降等により昇降体3が揺れて非常止
め装置21が誤動作することを防ぐための誤動作防止ば
ねに替えて、吸着具36により比較的に重量の少ない制
動子20が吸着される。このため、非常止め装置21の
動作時の動作抵抗が減少するので、誤動作防止ばねの抵
抗力に対応して付勢体27等の関連部材を重厚化する必
要がなく重量を軽減でき、また製作費を低減することが
できる。
【0037】今、主索31の2本に共に緩み、破断等が
生じて張力を喪失すると作動機構28は付勢体27の付
勢力によって下降位置に変位する。この作動機構28の
下降動作により係止部35と支持腕25の係合により変
位手段39が図3に示すように上昇位置に変位する。こ
れによって、制動子20は吸着具36の吸着力に抗して
上昇する。
【0038】そして、制動子20が制動体5嵌合溝6の
傾斜部23の上部寄りに移動し、レール2面と傾斜部2
3の側壁の間に楔作用によって嵌入される。これによ
り、嵌合溝6の側壁と制動子20とによってレール2を
挟圧し、昇降体3の主索31の2本共の張力喪失時にお
ける異常下降を制動する。また、制動子20が吸着具3
6から離れることによって制動子検出器37が開放し、
非常止め装置21の作動が検出されて、この異常に対応
したエレベーター装置の異常時制御、すなわち、非常止
め装置21作動時の巻上機29電源遮断等の異常時制御
が制御装置41の動作によって行われる。
【0039】また、主索31の2本共の張力喪失によっ
て滑車30のそれぞれに対応した滑車側検出器40の両
方の出力による主索31の速度と、巻上機29に対応し
た巻上機側検出器32による主索31の速度との間に差
異が発生する。これらの主索31の検出速度差によって
主索31の2本共の異常発生が検出されて、この異常検
出によってもエレベーター装置の異常時制御、すなわ
ち、前述の非常止め装置21の作動時の制御が制御装置
41の動作によって行われる。
【0040】また、主索31の1本の張力喪失によって
張力喪失の主索31が巻掛けられた滑車30に対応した
滑車側検出器40の出力による主索31の速度と、巻上
機29に対応した巻上機側検出器32による主索31の
速度との間に差異が発生する。この主索31の検出速度
差によって主索31の1本の異常発生が検出されて、こ
の異常に対応したエレベーター装置の異常時制御が制御
装置41の動作によって行われる。
【0041】すなわち、残りの正常な主索31の1本に
よって昇降体3を異常時運転して最寄り停止階に着床す
る。そして、昇降体3のドアー装置(図示しない)を戸
開して、昇降体3内の乗客の救出後にエレベーター装置
の運転が休止される。このように、主索31の1本の異
常発生によって非常止め装置21が動作することはな
く、昇降体3の運転が可能であって、主索31の1本の
異常により昇降体3内に乗客が閉じ込められる不具合を
防ぐことができる。
【0042】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、昇降路
に立設されたレールに案内されて昇降する昇降体と、昇
降体に設けられてレールが空隙を形成して嵌合された嵌
合溝内に装備され常時は非制動位置に配置されて、変位
して嵌合溝の側壁とによりレールを挟圧する制動位置に
配置される制動子と、複数本からなり昇降体に配置され
た滑車に巻掛けられて昇降体を吊持した主索と、昇降体
に変位可能に設けられて滑車が枢着され主索の少なくと
も1本の張力を介して上昇位置に保持され、主索の全て
の張力喪失を介して下降位置に変位する作動機構と、一
側が制動子に係合され他側は作動機構に係合されて作動
機構の下降位置に変位により制動子を制動位置に変位さ
せる変位手段とを設けたものである。
【0043】これによって、主索の少なくとも1本に異
常がなければ昇降体を昇降することができる。また、主
索が1本ごとにばねを介することなく昇降体に係合され
るので、昇降体に発生する通常時の加減速による非常止
め装置の誤動作が少なくなる。したがって、主索の1本
の異常により昇降体内に乗客が閉じ込められる不具合を
防ぐ効果がある。また、非常止め装置の誤動作によるエ
レベーター装置の運転効率の低下、誤動作によって乗客
が閉じ込められる不具合を未然に防止する効果がある。
【0044】また、この発明は以上説明したように、昇
降路に立設されたレールに案内されて昇降する昇降体
と、複数本からなり昇降体を吊持した主索を駆動する巻
上機と、昇降体に枢着されて主索がそれぞれ巻掛けられ
た滑車と、これらの滑車に巻掛けられた主索1本ごとの
移動速度を検出する滑車側検出器と、巻上機に巻掛けら
れた主索の移動速度を検出する巻上機側検出器と、滑車
側検出器及び巻上機側検出器が接続されてそれら検出器
相互の出力差によって作動する制御装置とを設けたもの
である。
【0045】これによって、滑車側検出器及び巻上機側
検出器の相互の出力差によって制御装置が作動して、主
索それぞれの状況に対応して非常止め装置作動時制御、
最寄り階停止制御等のエレベーター装置の制御が行われ
る。したがって、主索の1本の異常発生によって昇降体
が停止することはなく、主索1本の異常により乗客が閉
じ込められる不具合を防ぐ効果がある。
【0046】また、この発明は以上説明したように、昇
降路に立設されたレールに案内されて昇降する昇降体
と、昇降体に設けられてレールが空隙を形成して嵌合さ
れた嵌合溝内に装備され常時は非制動位置に配置され
て、変位して嵌合溝の側壁とによりレールを挟圧する制
動位置に配置される制動子と、複数本からなり昇降体に
配置された滑車に巻掛けられて昇降体を吊持した主索
と、昇降体に変位可能に設けられて滑車が枢着され主索
の少なくとも1本の張力を介して上昇位置に保持され、
主索の全ての張力喪失を介して下降位置に変位する作動
機構と、一側が制動子に係合され他側は作動機構に係合
されて作動機構の下降位置に変位により制動子を制動位
置に変位させる変位手段と、嵌合溝内の下部寄り設けら
れて非制動位置にある制動子を吸着して保持する永久磁
石製の吸着具とを設けたものである。
【0047】これによって、主索の少なくとも1本に異
常がなければ昇降体を昇降することができる。また、主
索が1本ごとにばねを介することなく昇降体に係合され
るので、昇降体に発生する通常時の加減速による非常止
め装置の誤動作が少なくなる。さらに、非制動位置にあ
る制動子が吸着具により保持されるので、昇降体の揺れ
による制動子の浮き上がりによって生じる非常止め装置
の誤動作を防ぐことができる。
【0048】したがって、主索の1本の異常により昇降
体内に乗客が閉じ込められる不具合を防ぐ効果がある。
また、非常止め装置の誤動作によるエレベーター装置の
運転効率の低下、誤動作によって乗客が閉じ込められる
不具合を未然に防止する効果がある。
【0049】また、この発明は以上説明したように、昇
降路に立設されたレールに案内されて昇降する昇降体
と、昇降体に設けられてレールが空隙を形成して嵌合さ
れた嵌合溝内に装備され常時は非制動位置に配置され
て、変位して嵌合溝の側壁とによりレールを挟圧する制
動位置に配置される制動子と、複数本からなり昇降体に
配置された滑車に巻掛けられて昇降体を吊持した主索
と、昇降体に変位可能に設けられて滑車が枢着され主索
の少なくとも1本の張力を介して上昇位置に保持され、
主索の全ての張力喪失を介して下降位置に変位する作動
機構と、一側が制動子に係合され他側は作動機構に係合
されて作動機構の下降位置に変位によって制動子を制動
位置に変位させる変位手段と、嵌合溝内の下部寄り設け
られて非制動位置にある制動子を検出する制動子検出器
とを設けたものである。
【0050】これによって、主索の少なくとも1本に異
常がなければ昇降体を昇降することができる。また、主
索が1本ごとにばねを介することなく昇降体に係合され
るので、昇降体に発生する通常時の加減速による非常止
め装置の誤動作が少なくなる。さらに、制動子が非制動
位置から離れて上昇すると制動子検出器が作動して非常
止め装置の作動を検出し、非常止め装置の作動に対応し
たエレベーター装置の異常時制御が行われる。
【0051】したがって、主索の1本の異常により昇降
体内に乗客が閉じ込められる不具合を防ぐ効果がある。
また、非常止め装置の誤動作によるエレベーター装置の
運転効率の低下、誤動作によって乗客が閉じ込められる
不具合を未然に防止する効果がある。さらに、非常止め
装置の作動が検出されて非常止め装置の作動に対応した
エレベーター装置の異常時制御が行われ、非常止め装置
の作動にも関わらず巻上機が付勢されること等によって
発生する2次的事故の発生を未然に防止する効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1を示す図であり、エレベ
ーター昇降路要部を概念的に示す正面図。
【図2】 図1の左側面図。
【図3】 図2における非常止め装置の作動状態を説明
する図。
【図4】 図2における非常止め装置の制動体箇所を示
し制動子の保持具箇所を縦断して示す拡大図。
【図5】 図4の制動子及び制動子の保持具箇所を縦断
して示す右側面図。
【図6】 従来のエレベーター装置を示すエレベーター
昇降路要部を概念的に示す正面図。
【図7】 図6の昇降体を除いて示す平面図。
【図8】 図6のVIII−VIII線断面拡大図。
【図9】 図6のレールを除いて示す要部左側面拡大
図。
【符号の説明】
1 昇降路、2 レール、3 昇降体、6 嵌合溝、2
0 制動子、28 作動機構、29 巻上機、30 滑
車、31 主索、32 巻上機側検出器、36吸着具、
37 制動子検出器、39 変位手段、40 滑車側検
出器、41 制御装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇降路に立設されたレールに案内されて
    昇降する昇降体と、上記昇降体に設けられて上記レール
    が空隙を形成して嵌合された嵌合溝内に装備され常時は
    非制動位置に配置されて、変位して上記嵌合溝の側壁と
    により上記レールを挟圧する制動位置に配置される制動
    子と、複数本からなり上記昇降体に配置された滑車に巻
    掛けられて上記昇降体を吊持した主索と、上記昇降体に
    変位可能に設けられて上記滑車が枢着され上記主索の少
    なくとも1本の張力を介して上昇位置に保持され、上記
    主索の全ての張力喪失を介して下降位置に変位する作動
    機構と、一側が上記制動子に係合され他側は上記作動機
    構に係合されて上記作動機構の下降位置に変位により上
    記制動子を上記制動位置に変位させる変位手段とを備え
    たエレベーター装置。
  2. 【請求項2】 昇降路に立設されたレールに案内されて
    昇降する昇降体と、複数本からなり上記昇降体を吊持し
    た主索を駆動する巻上機と、上記昇降体に枢着されて上
    記主索がそれぞれ巻掛けられた滑車と、これらの滑車に
    巻掛けられた上記主索1本ごとの移動速度を検出する滑
    車側検出器と、上記巻上機に巻掛けられた上記主索の移
    動速度を検出する巻上機側検出器と、上記滑車側検出器
    及び巻上機側検出器が接続されてそれら検出器相互の出
    力差によって作動する制御装置とを備えたエレベーター
    装置。
  3. 【請求項3】 昇降路に立設されたレールに案内されて
    昇降する昇降体と、上記昇降体に設けられて上記レール
    が空隙を形成して嵌合された嵌合溝内に装備され常時は
    非制動位置に配置されて、変位して上記嵌合溝の側壁と
    により上記レールを挟圧する制動位置に配置される制動
    子と、複数本からなり上記昇降体に配置された滑車に巻
    掛けられて上記昇降体を吊持した主索と、上記昇降体に
    変位可能に設けられて上記滑車が枢着され上記主索の少
    なくとも1本の張力を介して上昇位置に保持され、上記
    主索の全ての張力喪失を介して下降位置に変位する作動
    機構と、一側が上記制動子に係合され他側は上記作動機
    構に係合されて上記作動機構の下降位置に変位により上
    記制動子を上記制動位置に変位させる変位手段と、上記
    嵌合溝内の下部寄り設けられて非制動位置にある上記制
    動子を吸着して保持する永久磁石製の吸着具とを備えた
    エレベーター装置。
  4. 【請求項4】 昇降路に立設されたレールに案内されて
    昇降する昇降体と、上記昇降体に設けられて上記レール
    が空隙を形成して嵌合された嵌合溝内に装備され常時は
    非制動位置に配置されて、変位して上記嵌合溝の側壁と
    により上記レールを挟圧する制動位置に配置される制動
    子と、複数本からなり上記昇降体に配置された滑車に巻
    掛けられて上記昇降体を吊持した主索と、上記昇降体に
    変位可能に設けられて上記滑車が枢着され上記主索の少
    なくとも1本の張力を介して上昇位置に保持され、上記
    主索の全ての張力喪失を介して下降位置に変位する作動
    機構と、一側が上記制動子に係合され他側は上記作動機
    構に係合されて上記作動機構の下降位置に変位により上
    記制動子を上記制動位置に変位させる変位手段と、上記
    嵌合溝内の下部寄り設けられて非制動位置にある上記制
    動子を検出する制動子検出器とを備えたエレベーター装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005105650A1 (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha エレベータ装置
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US7614481B2 (en) 2004-04-27 2009-11-10 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Elevator apparatus including a safety control portion that detects an abnormality

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