JPH08323927A - 樹脂フィルム - Google Patents
樹脂フィルムInfo
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- JPH08323927A JPH08323927A JP15865095A JP15865095A JPH08323927A JP H08323927 A JPH08323927 A JP H08323927A JP 15865095 A JP15865095 A JP 15865095A JP 15865095 A JP15865095 A JP 15865095A JP H08323927 A JPH08323927 A JP H08323927A
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- resin film
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W90/00—Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
- Y02W90/10—Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics
Landscapes
- Wrappers (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 いずれの方向からも引き裂きが可能で、引き
裂き強度の制御も容易で安価な樹脂フィルムを提供す
る。 【構成】 放射線の照射により分子鎖が切断される崩壊
性樹脂と少なくとも他の1種の樹脂とからなる破断性層
で樹脂フィルムを構成し、あるいは、上記の破断性層の
少なくとも一方の面に1以上の補助層を積層して樹脂フ
ィルムとし、また、破断性層を崩壊性樹脂からなる層と
し、この破断性層の少なくとも一方の面に1以上の補助
層を積層して樹脂フィルムとする。
裂き強度の制御も容易で安価な樹脂フィルムを提供す
る。 【構成】 放射線の照射により分子鎖が切断される崩壊
性樹脂と少なくとも他の1種の樹脂とからなる破断性層
で樹脂フィルムを構成し、あるいは、上記の破断性層の
少なくとも一方の面に1以上の補助層を積層して樹脂フ
ィルムとし、また、破断性層を崩壊性樹脂からなる層と
し、この破断性層の少なくとも一方の面に1以上の補助
層を積層して樹脂フィルムとする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹脂フィルムに係り、特
にいずれの方向からの引き裂きも容易であり、かつ、引
き裂き強度の制御が可能な樹脂フィルムに関する。
にいずれの方向からの引き裂きも容易であり、かつ、引
き裂き強度の制御が可能な樹脂フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、樹脂フィルムの所定箇所をヒ
ートシールした袋体、内容物を収納するための凹部を備
えた樹脂容器の開口部を密封するための樹脂フィルムか
らなる蓋材等の包装材用途として種々の樹脂フィルムが
用いられている。通常、樹脂フィルムは、バリアー性等
の特性を付与するための樹脂層を積層した多層構造をな
している。
ートシールした袋体、内容物を収納するための凹部を備
えた樹脂容器の開口部を密封するための樹脂フィルムか
らなる蓋材等の包装材用途として種々の樹脂フィルムが
用いられている。通常、樹脂フィルムは、バリアー性等
の特性を付与するための樹脂層を積層した多層構造をな
している。
【0003】このような樹脂フィルムを用いた袋体や蓋
材は、樹脂フィルムを手で引き裂いたり、樹脂フィルム
を押し破ることにより開封するように構成されている。
このため、樹脂フィルムの引き裂き等が容易に行えるよ
うに、袋体や蓋材の一部に切欠き部を予め形成すること
が行われている。しかし、この場合、切欠き部の形成箇
所以外からの樹脂フィルムの引き裂きや押し破りは困難
であり、引き裂き方向に制限があり、いずれの方向から
も容易に開封できるというものではなかった。
材は、樹脂フィルムを手で引き裂いたり、樹脂フィルム
を押し破ることにより開封するように構成されている。
このため、樹脂フィルムの引き裂き等が容易に行えるよ
うに、袋体や蓋材の一部に切欠き部を予め形成すること
が行われている。しかし、この場合、切欠き部の形成箇
所以外からの樹脂フィルムの引き裂きや押し破りは困難
であり、引き裂き方向に制限があり、いずれの方向から
も容易に開封できるというものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、延伸樹脂層
を備え、一定方向への引き裂きを安定して行うことがで
きる樹脂フィルムが開発され使用されているが、これ
は、いずれの方向からの引き裂きも容易であるというも
のではない。
を備え、一定方向への引き裂きを安定して行うことがで
きる樹脂フィルムが開発され使用されているが、これ
は、いずれの方向からの引き裂きも容易であるというも
のではない。
【0005】また、特定の波長のレーザーを吸収するレ
ーザー吸収樹脂層を備えた樹脂フィルムを用い、樹脂フ
ィルムに予めレーザー照射することによりレーザー吸収
樹脂層の強度を低下させておき、レーザー照射箇所に沿
って引き裂き開封を容易にした樹脂フィルムが開発され
使用されている。しかしながら、レーザー照射加工が必
要となり、加工精度の問題、加工の煩雑さ等の問題があ
って製造コストの低減に支障を来し、また、引き裂き方
向が限定されるという問題もある。
ーザー吸収樹脂層を備えた樹脂フィルムを用い、樹脂フ
ィルムに予めレーザー照射することによりレーザー吸収
樹脂層の強度を低下させておき、レーザー照射箇所に沿
って引き裂き開封を容易にした樹脂フィルムが開発され
使用されている。しかしながら、レーザー照射加工が必
要となり、加工精度の問題、加工の煩雑さ等の問題があ
って製造コストの低減に支障を来し、また、引き裂き方
向が限定されるという問題もある。
【0006】さらに、樹脂フィルムのヒートシール箇所
に多数の傷を形成し、ヒートシール箇所のどの位置から
でも上記の傷をきっかけとして引き裂きを可能とした袋
体等が開発され使用されている。しかし、このような袋
体は、傷付け加工が必要となり、工程が煩雑で製造コス
トの低減に支障を来している。
に多数の傷を形成し、ヒートシール箇所のどの位置から
でも上記の傷をきっかけとして引き裂きを可能とした袋
体等が開発され使用されている。しかし、このような袋
体は、傷付け加工が必要となり、工程が煩雑で製造コス
トの低減に支障を来している。
【0007】本発明は上述のような実情に鑑みてなされ
たものであり、いずれの方向からも引き裂きが可能で、
引き裂き強度の制御も容易で安価な樹脂フィルムを提供
することを目的とする。
たものであり、いずれの方向からも引き裂きが可能で、
引き裂き強度の制御も容易で安価な樹脂フィルムを提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は崩壊性樹脂と少なくとも他の1種の
樹脂とからなる破断性層を有するような構成とした。ま
た、前記破断性層の少なくとも一方の面に1以上の補助
層を積層して備えるような構成とした。
るために、本発明は崩壊性樹脂と少なくとも他の1種の
樹脂とからなる破断性層を有するような構成とした。ま
た、前記破断性層の少なくとも一方の面に1以上の補助
層を積層して備えるような構成とした。
【0009】さらに、本発明は崩壊性樹脂からなる破断
性層と、該破断性層の少なくとも一方の面に1以上の補
助層を積層して備えるような構成とした。
性層と、該破断性層の少なくとも一方の面に1以上の補
助層を積層して備えるような構成とした。
【0010】
【作用】破断性層は崩壊性樹脂を含有しており、この崩
壊性樹脂は放射線の照射により分子鎖が切断されるた
め、樹脂フィルムの全面あるいは所望の領域に放射線を
照射することにより、樹脂フィルムを構成する破断性層
の強度が低下し、樹脂フィルムはいずれの方向からの引
き裂きも容易なものとなり、また、崩壊性樹脂の種類や
含有量および放射線の照射線量を変えることによって樹
脂フィルムの引き裂き強度の制御が可能となる。
壊性樹脂は放射線の照射により分子鎖が切断されるた
め、樹脂フィルムの全面あるいは所望の領域に放射線を
照射することにより、樹脂フィルムを構成する破断性層
の強度が低下し、樹脂フィルムはいずれの方向からの引
き裂きも容易なものとなり、また、崩壊性樹脂の種類や
含有量および放射線の照射線量を変えることによって樹
脂フィルムの引き裂き強度の制御が可能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
ながら説明する。
【0012】図1は本発明の樹脂フィルムの一実施例を
示す概略断面図である。図1において、本発明の樹脂フ
ィルム1は崩壊性樹脂と少なくとも他の1種の樹脂とか
らなる破断性層2のみで構成されている。
示す概略断面図である。図1において、本発明の樹脂フ
ィルム1は崩壊性樹脂と少なくとも他の1種の樹脂とか
らなる破断性層2のみで構成されている。
【0013】本発明において使用する崩壊性樹脂は、放
射線により分子鎖が切断されて崩壊する樹脂であり、例
えば、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)等を使用することができる。
射線により分子鎖が切断されて崩壊する樹脂であり、例
えば、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルメタクリレ
ート(PMMA)等を使用することができる。
【0014】また、上記の崩壊性樹脂とともに破断性層
を構成する他の樹脂としては、崩壊性樹脂と相溶性のあ
る樹脂および相溶性のない樹脂のいずれでもよく、崩壊
性樹脂と他の樹脂との重量比は、使用する樹脂により異
なるが、通常、5:95〜90:10、より好ましくは
10:90〜60:40程度である。
を構成する他の樹脂としては、崩壊性樹脂と相溶性のあ
る樹脂および相溶性のない樹脂のいずれでもよく、崩壊
性樹脂と他の樹脂との重量比は、使用する樹脂により異
なるが、通常、5:95〜90:10、より好ましくは
10:90〜60:40程度である。
【0015】上記の樹脂のうち、崩壊性樹脂と相溶性の
ある樹脂としては、例えば、崩壊性樹脂であるPPに対
して線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポ
リエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDP
E)、ポリブテン等の変性オレフィン類、崩壊性樹脂で
あるPMMAに対してポリブチルメタクリレート、ポリ
エチルメタクリレート、エチレン−メチルメタクリレー
ト共重合体(EMMA)、エチレン−メタクリレート共
重合体(EMAA)、エチレン−アクリレート共重合体
(EAA)等の変性オレフィン類を挙げることができ
る。
ある樹脂としては、例えば、崩壊性樹脂であるPPに対
して線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポ
リエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDP
E)、ポリブテン等の変性オレフィン類、崩壊性樹脂で
あるPMMAに対してポリブチルメタクリレート、ポリ
エチルメタクリレート、エチレン−メチルメタクリレー
ト共重合体(EMMA)、エチレン−メタクリレート共
重合体(EMAA)、エチレン−アクリレート共重合体
(EAA)等の変性オレフィン類を挙げることができ
る。
【0016】また、崩壊性樹脂と相溶性のない樹脂とし
ては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカ
ーボネート(PC)、環状ポリオレフィン(COC)、
ポリスチレン(PS)等を挙げることができる。
ては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカ
ーボネート(PC)、環状ポリオレフィン(COC)、
ポリスチレン(PS)等を挙げることができる。
【0017】上記のように崩壊性樹脂とともに破断性層
を構成する樹脂として、ポリエステル系樹脂等の結晶性
樹脂を用いる場合は、破断性層を熱処理して結晶化を進
ませることによって樹脂フィルムの引き裂きや押し破り
等の破断性を発現し易くすることが可能である。
を構成する樹脂として、ポリエステル系樹脂等の結晶性
樹脂を用いる場合は、破断性層を熱処理して結晶化を進
ませることによって樹脂フィルムの引き裂きや押し破り
等の破断性を発現し易くすることが可能である。
【0018】図1に示されるような崩壊性樹脂と少なく
とも他の1種の樹脂とからなる破断性層2のみで構成さ
れる樹脂フィルム1の作製方法としては、用いる樹脂の
組み合わせや種類にもよるが、公知の成膜方法、例え
ば、Tダイ、インフレーション、エクストリュージョン
コーティイング(EC)等を用いることができる。ま
た、破断性層2を成膜した後、これを1軸延伸あるいは
2軸延伸して樹脂フィルム1とすることも可能である
が、崩壊性樹脂とともに破断性層2を構成する樹脂とし
て結晶性樹脂を用いる場合、熱処理を施して配向の固定
を行うことが好ましい。このような樹脂フィルム1の厚
みは、樹脂フィルムの用途等に応じて適宜設定すること
ができるが、通常、樹脂フィルム1の引き裂きや押し破
り等の破断性を考慮して10〜80μm程度とすること
ができる。
とも他の1種の樹脂とからなる破断性層2のみで構成さ
れる樹脂フィルム1の作製方法としては、用いる樹脂の
組み合わせや種類にもよるが、公知の成膜方法、例え
ば、Tダイ、インフレーション、エクストリュージョン
コーティイング(EC)等を用いることができる。ま
た、破断性層2を成膜した後、これを1軸延伸あるいは
2軸延伸して樹脂フィルム1とすることも可能である
が、崩壊性樹脂とともに破断性層2を構成する樹脂とし
て結晶性樹脂を用いる場合、熱処理を施して配向の固定
を行うことが好ましい。このような樹脂フィルム1の厚
みは、樹脂フィルムの用途等に応じて適宜設定すること
ができるが、通常、樹脂フィルム1の引き裂きや押し破
り等の破断性を考慮して10〜80μm程度とすること
ができる。
【0019】図2は本発明の樹脂フィルムの他の実施例
を示す概略断面図である。図2において、本発明の樹脂
フィルム1´は、上述の崩壊性樹脂と少なくとも他の1
種の樹脂とからなる破断性層2の両面に補助層3を積層
したものである。この補助層3は、後述するような放射
線照射により破断性層2の強度や伸びを低下させた後、
樹脂フィルム1´を引き裂いたり押し破る際に破断性層
2とともに引き裂かれ又は押し破られることが必要であ
る。
を示す概略断面図である。図2において、本発明の樹脂
フィルム1´は、上述の崩壊性樹脂と少なくとも他の1
種の樹脂とからなる破断性層2の両面に補助層3を積層
したものである。この補助層3は、後述するような放射
線照射により破断性層2の強度や伸びを低下させた後、
樹脂フィルム1´を引き裂いたり押し破る際に破断性層
2とともに引き裂かれ又は押し破られることが必要であ
る。
【0020】図示例では、破断性層2の両面に補助層3
が積層されているが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、破断性層2の一方の面のみに補助層3を積層し
たり、あるいは、複数種からなる補助層3を積層しても
よい。例えば、樹脂フィルム1´に水蒸気バリア性およ
び/または酸素バリア性を要求される場合、破断性層2
の一方の面あるいは両面に、補助層3として水蒸気バリ
ア層および/または酸素バリア層を積層することができ
る。また、後述するように補強樹脂層としての補助層3
を破断性層2の一方の面あるいは両面に積層することが
できる。さらに、2つの破断性層2の間に補助層3をサ
ンドイッチするように積層することもできる。
が積層されているが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、破断性層2の一方の面のみに補助層3を積層し
たり、あるいは、複数種からなる補助層3を積層しても
よい。例えば、樹脂フィルム1´に水蒸気バリア性およ
び/または酸素バリア性を要求される場合、破断性層2
の一方の面あるいは両面に、補助層3として水蒸気バリ
ア層および/または酸素バリア層を積層することができ
る。また、後述するように補強樹脂層としての補助層3
を破断性層2の一方の面あるいは両面に積層することが
できる。さらに、2つの破断性層2の間に補助層3をサ
ンドイッチするように積層することもできる。
【0021】上記の水蒸気バリア層としては、有機化合
物および無機化合物のいずれでもよい。有機化合物とし
ては、PP、COC、ポリエチレン(PE)等のオレフ
ィン樹脂、オレフィン変性樹脂、エチレン−ビニルアル
コール共重合体、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エ
チレン−ビニルアセテート(EVA)等を使用すること
ができる。また、無機化合物としては酸化珪素(SiO
x )、酸化アルミニウム(Al2 O3 )、酸化マグネシ
ウム(MgO)等を使用することができる。
物および無機化合物のいずれでもよい。有機化合物とし
ては、PP、COC、ポリエチレン(PE)等のオレフ
ィン樹脂、オレフィン変性樹脂、エチレン−ビニルアル
コール共重合体、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、エ
チレン−ビニルアセテート(EVA)等を使用すること
ができる。また、無機化合物としては酸化珪素(SiO
x )、酸化アルミニウム(Al2 O3 )、酸化マグネシ
ウム(MgO)等を使用することができる。
【0022】一方、酸素バリア層も有機化合物および無
機化合物のいずれでもよい。有機化合物としては、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体、PVDC、EVA等
を使用することができ、無機化合物としてはSiOx 、
Al2 O3 、MgO等を使用することができる。
機化合物のいずれでもよい。有機化合物としては、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体、PVDC、EVA等
を使用することができ、無機化合物としてはSiOx 、
Al2 O3 、MgO等を使用することができる。
【0023】破断性層2に補助層3を積層する方法とし
ては、補助層3が有機化合物からなるバリア層の場合、
アンカーコート剤を併用したエクストルージョンコーテ
ィング(EC)、ドライラミネーション、グラビアコー
トを用いることができる。また、破断性層2の成膜時に
共押出しにより補助層3を形成してもよい。このような
有機化合物からなる補助層3の厚さは0.1〜20μm
程度が好ましいが、後述する補強樹脂層としての役割を
兼ねる場合はさらに厚くしてもよい。一方、補助層3が
無機化合物からなるバリア層の場合、破断性層2からな
るフィルムを作製後、蒸着、スパッタリング、CVD等
の方法によりフィルム上に成膜することによって補助層
3を積層することができる。
ては、補助層3が有機化合物からなるバリア層の場合、
アンカーコート剤を併用したエクストルージョンコーテ
ィング(EC)、ドライラミネーション、グラビアコー
トを用いることができる。また、破断性層2の成膜時に
共押出しにより補助層3を形成してもよい。このような
有機化合物からなる補助層3の厚さは0.1〜20μm
程度が好ましいが、後述する補強樹脂層としての役割を
兼ねる場合はさらに厚くしてもよい。一方、補助層3が
無機化合物からなるバリア層の場合、破断性層2からな
るフィルムを作製後、蒸着、スパッタリング、CVD等
の方法によりフィルム上に成膜することによって補助層
3を積層することができる。
【0024】本発明では、放射線を照射した後の破断性
層2の強度が不十分であり、取り回し時や輸送時等に破
損を生じる危険性がある場合には、上記の補助層3とし
て補強樹脂層を積層することができる。補強樹脂層とし
ての補助層3は、樹脂フィルム1´を引き裂いたり押し
破る際に破断性層2とともに引き裂かれ又は押し破られ
ることが必要である。このような補強樹脂層は、例え
ば、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチ
レン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、
線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、アイオノマ
ー、ポリプロピレン(PP)、環状ポリオレフィン(C
OC)等のオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PB
T)、ポリカーボネート(PC)等のポリエステル系樹
脂、ポリスチレン(PS)、ナイロン(Ny)、ポリビ
ニルアセテート(PVA)等を使用して形成することが
できる。
層2の強度が不十分であり、取り回し時や輸送時等に破
損を生じる危険性がある場合には、上記の補助層3とし
て補強樹脂層を積層することができる。補強樹脂層とし
ての補助層3は、樹脂フィルム1´を引き裂いたり押し
破る際に破断性層2とともに引き裂かれ又は押し破られ
ることが必要である。このような補強樹脂層は、例え
ば、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチ
レン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、
線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、アイオノマ
ー、ポリプロピレン(PP)、環状ポリオレフィン(C
OC)等のオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PB
T)、ポリカーボネート(PC)等のポリエステル系樹
脂、ポリスチレン(PS)、ナイロン(Ny)、ポリビ
ニルアセテート(PVA)等を使用して形成することが
できる。
【0025】補強樹脂層としての補助層3の積層方法
は、共押出しにより破断性層2と同時に作製してもよ
く、また、予め作製した補強樹脂層(補助層3)に破断
性層2をエクストルージョンコーティング(EC)して
もよく、さらに、破断性層2と補強樹脂層(補助層3)
とをドライラミネーションしてもよい。共押出しにより
補強樹脂層(補助層3)を積層する場合には、必要に応
じて補強樹脂層(補助層3)と破断性層2との間に接着
性樹脂を押し出すことが好ましい。この接着性樹脂は、
補強樹脂層(補助層3)および破断性層2に用いる樹脂
により選定することができ、ポリオレフィン系重合体、
ポリエステル系重合体、ウレタン系重合体等を用いるこ
とができる。エクストルージョンコーティング(EC)
やドライラミネーションによって補強樹脂層(補助層
3)を積層する場合でも、必要に応じてアンカーコート
剤を使用することができる。アンカーコート剤として
は、ポリオレフィン系、変性ポリオレフィン系、ウレタ
ン系、ポリエステル系、ウレタン変性ポリエステル系、
一部ウレタン変性ポリエステル系、ポリエーテル系、変
性エーテル型ポリエステル系等のアンカーコート剤を使
用することができる。さらに、エクストルージョンコー
ティング(EC)時には、補強樹脂の表面にオゾン含有
気体を噴射してオゾン処理を行うことにより、破断性層
2と補強樹脂層(補助層3)との密着性を向上させるこ
とができる。
は、共押出しにより破断性層2と同時に作製してもよ
く、また、予め作製した補強樹脂層(補助層3)に破断
性層2をエクストルージョンコーティング(EC)して
もよく、さらに、破断性層2と補強樹脂層(補助層3)
とをドライラミネーションしてもよい。共押出しにより
補強樹脂層(補助層3)を積層する場合には、必要に応
じて補強樹脂層(補助層3)と破断性層2との間に接着
性樹脂を押し出すことが好ましい。この接着性樹脂は、
補強樹脂層(補助層3)および破断性層2に用いる樹脂
により選定することができ、ポリオレフィン系重合体、
ポリエステル系重合体、ウレタン系重合体等を用いるこ
とができる。エクストルージョンコーティング(EC)
やドライラミネーションによって補強樹脂層(補助層
3)を積層する場合でも、必要に応じてアンカーコート
剤を使用することができる。アンカーコート剤として
は、ポリオレフィン系、変性ポリオレフィン系、ウレタ
ン系、ポリエステル系、ウレタン変性ポリエステル系、
一部ウレタン変性ポリエステル系、ポリエーテル系、変
性エーテル型ポリエステル系等のアンカーコート剤を使
用することができる。さらに、エクストルージョンコー
ティング(EC)時には、補強樹脂の表面にオゾン含有
気体を噴射してオゾン処理を行うことにより、破断性層
2と補強樹脂層(補助層3)との密着性を向上させるこ
とができる。
【0026】上記のような補強樹脂層(補助層3)の厚
さは、放射線照射後の破断性層2の引き裂きや押し破り
等の破断性を損なわない範囲で設定することができ、例
えば、1〜50μm程度が好ましい。
さは、放射線照射後の破断性層2の引き裂きや押し破り
等の破断性を損なわない範囲で設定することができ、例
えば、1〜50μm程度が好ましい。
【0027】尚、補助層3を上記のような補強樹脂層と
バリア層の両方で構成できることは勿論である。
バリア層の両方で構成できることは勿論である。
【0028】図3は本発明の樹脂フィルムの他の実施例
を示す概略断面図である。図3において、本発明の樹脂
フィルム11は、崩壊性樹脂からなる破断性層12と、
この破断性層12の両面に補助層13を積層したもので
ある。この補助層13は、後述するような放射線照射に
より破断性層12の強度や伸びを低下させた後、樹脂フ
ィルム11を引き裂いたり押し破る際に破断性層12と
ともに引き裂かれ又は押し破られることが必要である。
を示す概略断面図である。図3において、本発明の樹脂
フィルム11は、崩壊性樹脂からなる破断性層12と、
この破断性層12の両面に補助層13を積層したもので
ある。この補助層13は、後述するような放射線照射に
より破断性層12の強度や伸びを低下させた後、樹脂フ
ィルム11を引き裂いたり押し破る際に破断性層12と
ともに引き裂かれ又は押し破られることが必要である。
【0029】破断性層12を構成する崩壊性樹脂は、上
述の実施例における破断性層2に用いられる崩壊性樹脂
と同様のものでよく、Tダイ、インフレーション、エク
ストリュージョンコーティイング(EC)等の公知の成
膜方法によって、崩壊性樹脂のみからなる破断性層12
を形成することができる。この破断性層12の厚みは、
樹脂フィルム11の引き裂きや押し破り等の破断性を考
慮して10〜80μm程度とすることができる。
述の実施例における破断性層2に用いられる崩壊性樹脂
と同様のものでよく、Tダイ、インフレーション、エク
ストリュージョンコーティイング(EC)等の公知の成
膜方法によって、崩壊性樹脂のみからなる破断性層12
を形成することができる。この破断性層12の厚みは、
樹脂フィルム11の引き裂きや押し破り等の破断性を考
慮して10〜80μm程度とすることができる。
【0030】また、補助層13は、上述の実施例におけ
る補助層3と同様にバリア層および/または補強樹脂層
とすることができ、ここでの説明は省略する。
る補助層3と同様にバリア層および/または補強樹脂層
とすることができ、ここでの説明は省略する。
【0031】図示例では、破断性層12の両面に補助層
13が積層されているが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、破断性層12の一方の面に補助層13を積
層したり、あるいは、複数種からなる補助層13を積層
してもよい。
13が積層されているが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、破断性層12の一方の面に補助層13を積
層したり、あるいは、複数種からなる補助層13を積層
してもよい。
【0032】尚、本発明の樹脂フィルムでは、意匠性、
誤使用防止等のために、破断性層上および/または補助
層上に印刷層を設けることも可能である。
誤使用防止等のために、破断性層上および/または補助
層上に印刷層を設けることも可能である。
【0033】本発明の樹脂フィルムを構成する破断性層
は崩壊性樹脂を含有しており、この崩壊性樹脂は放射線
の照射により分子鎖が切断されるため、樹脂フィルムの
全面あるいは所望の領域に放射線を照射することによ
り、樹脂フィルムを構成する破断性層の強度(引張強
度、引張破断伸び)が低下し、樹脂フィルムはいずれの
方向からの引き裂きも容易なものとなる。本発明の樹脂
フィルムに照射する放射線は、γ線、X線、電子線等で
あるが、特にγ線と電子線が好ましく、また、γ線と電
子線を組み合わせて使用することもできる。放射線の照
射量は、樹脂フィルムの引き裂きや押し破り等の破断性
を考慮して設定することができ、樹脂フィルムを構成す
る破断性層が含有する崩壊性樹脂量、破断性層の厚み、
崩壊性樹脂の種類にもよるが、γ線で1〜300kG
y、X線で10〜1000kGy、電子線で100〜3
000kGy程度とすることができる。本発明の樹脂フ
ィルムは、このような放射線照射後におけるJIS K
6734による全方向の引張強度が1〜20kgf/m
m2 、好ましくは1.5〜18kgf/mm2 の範囲で
あり、また、JIS K6734による全方向の引張破
断伸びが1〜20%、好ましくは1〜15%の範囲であ
る。
は崩壊性樹脂を含有しており、この崩壊性樹脂は放射線
の照射により分子鎖が切断されるため、樹脂フィルムの
全面あるいは所望の領域に放射線を照射することによ
り、樹脂フィルムを構成する破断性層の強度(引張強
度、引張破断伸び)が低下し、樹脂フィルムはいずれの
方向からの引き裂きも容易なものとなる。本発明の樹脂
フィルムに照射する放射線は、γ線、X線、電子線等で
あるが、特にγ線と電子線が好ましく、また、γ線と電
子線を組み合わせて使用することもできる。放射線の照
射量は、樹脂フィルムの引き裂きや押し破り等の破断性
を考慮して設定することができ、樹脂フィルムを構成す
る破断性層が含有する崩壊性樹脂量、破断性層の厚み、
崩壊性樹脂の種類にもよるが、γ線で1〜300kG
y、X線で10〜1000kGy、電子線で100〜3
000kGy程度とすることができる。本発明の樹脂フ
ィルムは、このような放射線照射後におけるJIS K
6734による全方向の引張強度が1〜20kgf/m
m2 、好ましくは1.5〜18kgf/mm2 の範囲で
あり、また、JIS K6734による全方向の引張破
断伸びが1〜20%、好ましくは1〜15%の範囲であ
る。
【0034】尚、放射線、特にγ線によって内容物の滅
菌と破断性層の強度低下を同時に行う場合には、上記の
照射量よりも大きい照射量としてもよいが、放射線照射
後における樹脂フィルムの強度は上記の範囲とする必要
がある。
菌と破断性層の強度低下を同時に行う場合には、上記の
照射量よりも大きい照射量としてもよいが、放射線照射
後における樹脂フィルムの強度は上記の範囲とする必要
がある。
【0035】このような条件での本発明の樹脂フィルム
への放射線照射は、樹脂フィルムにより袋体や蓋材等の
所望の形成を行う工程の前後いずれで行ってもよい。ま
た、本発明の樹脂フィルムは、崩壊性樹脂の種類や含有
量および放射線の照射線量を変えることによって、その
引き裂き強度の制御が可能である。
への放射線照射は、樹脂フィルムにより袋体や蓋材等の
所望の形成を行う工程の前後いずれで行ってもよい。ま
た、本発明の樹脂フィルムは、崩壊性樹脂の種類や含有
量および放射線の照射線量を変えることによって、その
引き裂き強度の制御が可能である。
【0036】本発明の樹脂フィルムを用いた包装体の例
として、例えば、袋体を形成する場合、破断性層2を構
成する崩壊性樹脂以外の樹脂として熱溶融性の樹脂を含
有させたり、あるいは、補助層3として熱溶融性樹脂層
を積層し、樹脂フィルムをヒートシールすることにより
袋体を形成することができる。このような袋体は、内容
物を収納する前あるいは収納して密封した後に放射線を
照射することにより、放射線照射領域のいずれの箇所か
らでも引き裂きが可能となる。
として、例えば、袋体を形成する場合、破断性層2を構
成する崩壊性樹脂以外の樹脂として熱溶融性の樹脂を含
有させたり、あるいは、補助層3として熱溶融性樹脂層
を積層し、樹脂フィルムをヒートシールすることにより
袋体を形成することができる。このような袋体は、内容
物を収納する前あるいは収納して密封した後に放射線を
照射することにより、放射線照射領域のいずれの箇所か
らでも引き裂きが可能となる。
【0037】また、本発明の樹脂フィルムを用いた包装
体の例として、内容物を収納するための凹部を備えた樹
脂容器の開口部を、本発明の樹脂フィルムからなる蓋材
で密封した、いわゆるブリスタパックがある。このブリ
スタパックは、塩化ビニル樹脂やポリプロピレン樹脂に
より成形された樹脂容器に、接着剤を介して蓋材をヒー
トシールあるいは圧着することにより固着したものであ
る。接着剤としては、ニトリルゴム系、ウレタン系、ク
ロロプレン系、エポキシ系、シアノアクリレート系、ポ
リエステル系、EVA系、オレフィン系等の熱可塑性樹
脂を使用することができ、また、溶剤タイプ、水系タイ
プ、ホットメルトタイプいずれの接着剤を使用すること
もできる。さらに、必要に応じてイソシアネート系等の
硬化剤を添加してもよい。本発明の樹脂フィルムを上述
のような蓋材として使用する場合、樹脂フィルムに上記
の接着剤からなる接着剤層を形成しておくことができ
る。樹脂フィルム上への接着剤層の積層は、接着剤をグ
ラビアコート、3本ロールコート、コンマコート等の一
般的な方法により塗布して行うことができる。また、接
着剤層を形成する樹脂フィルム面に予めコロナ放電処理
を施すことによって、樹脂フィルム面の表面濡れ特性を
向上させることもできる。
体の例として、内容物を収納するための凹部を備えた樹
脂容器の開口部を、本発明の樹脂フィルムからなる蓋材
で密封した、いわゆるブリスタパックがある。このブリ
スタパックは、塩化ビニル樹脂やポリプロピレン樹脂に
より成形された樹脂容器に、接着剤を介して蓋材をヒー
トシールあるいは圧着することにより固着したものであ
る。接着剤としては、ニトリルゴム系、ウレタン系、ク
ロロプレン系、エポキシ系、シアノアクリレート系、ポ
リエステル系、EVA系、オレフィン系等の熱可塑性樹
脂を使用することができ、また、溶剤タイプ、水系タイ
プ、ホットメルトタイプいずれの接着剤を使用すること
もできる。さらに、必要に応じてイソシアネート系等の
硬化剤を添加してもよい。本発明の樹脂フィルムを上述
のような蓋材として使用する場合、樹脂フィルムに上記
の接着剤からなる接着剤層を形成しておくことができ
る。樹脂フィルム上への接着剤層の積層は、接着剤をグ
ラビアコート、3本ロールコート、コンマコート等の一
般的な方法により塗布して行うことができる。また、接
着剤層を形成する樹脂フィルム面に予めコロナ放電処理
を施すことによって、樹脂フィルム面の表面濡れ特性を
向上させることもできる。
【0038】上述にようなブリスタパックでは、樹脂容
器への蓋材の固着工程の前後いずれかにおいて放射線を
照射することができ、これにより、蓋材は所定の力を加
えたときに容易に破断して開封することができる。
器への蓋材の固着工程の前後いずれかにおいて放射線を
照射することができ、これにより、蓋材は所定の力を加
えたときに容易に破断して開封することができる。
【0039】以下、具体的実施例を示し、本発明をさら
に詳細に説明する。 (実施例1)崩壊性樹脂としてのポリプロピレン樹脂
(PP)とポリエチレン樹脂(PE)を、押出し温度2
80℃にて30cm幅のTダイ押し出し機で溶融押し出
しを行い、フィルム流れ方向およびそれに直交する方向
に1.5倍延伸させて、PPからなる破断性層の両面に
PEからなる補助層を備えた図3に示されるような3層
構造の樹脂フィルム(PE(10μm)/PP(20μ
m)/PE(10μm))を作製した。ただし、PE−
PP間の接着性樹脂として、エチレン−プロピレン共重
合体を用いた。
に詳細に説明する。 (実施例1)崩壊性樹脂としてのポリプロピレン樹脂
(PP)とポリエチレン樹脂(PE)を、押出し温度2
80℃にて30cm幅のTダイ押し出し機で溶融押し出
しを行い、フィルム流れ方向およびそれに直交する方向
に1.5倍延伸させて、PPからなる破断性層の両面に
PEからなる補助層を備えた図3に示されるような3層
構造の樹脂フィルム(PE(10μm)/PP(20μ
m)/PE(10μm))を作製した。ただし、PE−
PP間の接着性樹脂として、エチレン−プロピレン共重
合体を用いた。
【0040】この樹脂フィルムを40℃で48時間熱処
理した後、コロナ放電処理を施し、さらに、γ線を30
kGy照射した。この状態での樹脂フィルムのJIS
K6734による引張強度および引張破断伸びを測定し
て下記の表1に示した。
理した後、コロナ放電処理を施し、さらに、γ線を30
kGy照射した。この状態での樹脂フィルムのJIS
K6734による引張強度および引張破断伸びを測定し
て下記の表1に示した。
【0041】次いで、上記の樹脂フィルムを二つ折にし
て、ヒートシール温度150℃、ヒートシール時間1
秒、シール圧3kg/cm2 で三方をシールしてパウチ
を作製した。このパウチを手で引き裂いて開封したとき
の開封性を評価して下記の表1に示した。 (実施例2)崩壊性樹脂として、ポリプロピレン樹脂
(PP)の代わりにポリメチルメタクリレート(PMM
A)を使用し、接着性樹脂としてエチレン−ブテン共重
合体を用いた他は、実施例1と同様にして樹脂フィルム
を作製し、この樹脂フィルムを用いてパウチを作製し
た。γ線照射後の樹脂フィルムの引張強度および引張破
断伸び、および、パウチの開封性を実施例1と同様にし
て測定、評価して下記の表1に示した。 (実施例3)崩壊性樹脂としてポリプロピレン(PP)
樹脂と、150℃で5時間乾燥させたペレット状のポリ
エチレンテレフタレート(PET)とを、80:20の
混合比で混合し、これを押出し温度300℃にて30c
m幅のTダイ押し出し機で溶融押し出しを行い、フィル
ム流れ方向およびそれに直交する方向に1.5倍延伸さ
せて、PPとPETからなる崩壊性樹脂層を備えた図1
に示されるような単層構造の樹脂フィルム(厚さ30μ
m)を作製した。ただし、PP−PET間の接着性樹脂
として、変性ポリエステル樹脂を用いた。
て、ヒートシール温度150℃、ヒートシール時間1
秒、シール圧3kg/cm2 で三方をシールしてパウチ
を作製した。このパウチを手で引き裂いて開封したとき
の開封性を評価して下記の表1に示した。 (実施例2)崩壊性樹脂として、ポリプロピレン樹脂
(PP)の代わりにポリメチルメタクリレート(PMM
A)を使用し、接着性樹脂としてエチレン−ブテン共重
合体を用いた他は、実施例1と同様にして樹脂フィルム
を作製し、この樹脂フィルムを用いてパウチを作製し
た。γ線照射後の樹脂フィルムの引張強度および引張破
断伸び、および、パウチの開封性を実施例1と同様にし
て測定、評価して下記の表1に示した。 (実施例3)崩壊性樹脂としてポリプロピレン(PP)
樹脂と、150℃で5時間乾燥させたペレット状のポリ
エチレンテレフタレート(PET)とを、80:20の
混合比で混合し、これを押出し温度300℃にて30c
m幅のTダイ押し出し機で溶融押し出しを行い、フィル
ム流れ方向およびそれに直交する方向に1.5倍延伸さ
せて、PPとPETからなる崩壊性樹脂層を備えた図1
に示されるような単層構造の樹脂フィルム(厚さ30μ
m)を作製した。ただし、PP−PET間の接着性樹脂
として、変性ポリエステル樹脂を用いた。
【0042】この樹脂フィルムを40℃で48時間熱処
理した後、コロナ放電処理を施し、樹脂フィルムの両面
にポリビニルアセテート(PVA)系ヒートシール剤を
グラビアコート法により塗布(塗布量8g/m2 )し、
その後、γ線を30kGy照射した。この状態での樹脂
フィルムのJIS K6734による引張強度および引
張破断伸びを測定して下記の表1に示した。
理した後、コロナ放電処理を施し、樹脂フィルムの両面
にポリビニルアセテート(PVA)系ヒートシール剤を
グラビアコート法により塗布(塗布量8g/m2 )し、
その後、γ線を30kGy照射した。この状態での樹脂
フィルムのJIS K6734による引張強度および引
張破断伸びを測定して下記の表1に示した。
【0043】次いで、上記の樹脂フィルムを二つ折にし
て、ヒートシール温度140℃、ヒートシール時間1
秒、シール圧3kg/cm2 で三方をシールしてパウチ
を作製した。このパウチを手で引き裂いて開封したとき
の開封性を評価して下記の表1に示した。 (実施例4)PETの代わりに環状ポリオレフィン(C
OC)を使用し、押し出し温度を290℃とし、接着性
樹脂(変性ポリエステル)を用いなかった他は、実施例
3と同様にして樹脂フィルムを作製し、この樹脂フィル
ムを用いてパウチを作製した。γ線照射後の樹脂フィル
ムの引張強度および引張破断伸び、および、パウチの開
封性を実施例3と同様にして測定、評価して下記の表1
に示した。 (実施例5)PETの代わりにPEを使用し、PPとP
Eの混合比を70:30とし、押し出し温度を270℃
とし、PE−PP間の接着性樹脂としてエチレン−ブテ
ン共重合体を用いた他は、実施例3と同様にして樹脂フ
ィルムを作製し、この樹脂フィルムを用いてパウチを作
製した。γ線照射後の樹脂フィルムの引張強度および引
張破断伸び、および、パウチの開封性を実施例3と同様
にして測定、評価して下記の表1に示した。 (実施例6)崩壊性樹脂としてのポリプロピレン(P
P)樹脂と、150℃で5時間乾燥させたペレット状の
ポリエチレンテレフタレート(PET)とを90:10
の混合比で混合し、これをポリエチレン(PE)ととも
に押出し温度300℃にて30cm幅のTダイ押し出し
機で溶融押し出しを行い、フィルム流れ方向およびそれ
に直交する方向に1.5倍延伸させて、PPとPETか
らなる崩壊性樹脂層の両面にPEからなる補助層を備え
た図2に示されるような3層構造の樹脂フィルム(PE
(10μm)/PP+PET(20μm)/PE(10
μm))を作製した。ただし、PE−(PP+PET)
間の接着性樹脂として、エチレンープロピレン共重合体
を用いた。
て、ヒートシール温度140℃、ヒートシール時間1
秒、シール圧3kg/cm2 で三方をシールしてパウチ
を作製した。このパウチを手で引き裂いて開封したとき
の開封性を評価して下記の表1に示した。 (実施例4)PETの代わりに環状ポリオレフィン(C
OC)を使用し、押し出し温度を290℃とし、接着性
樹脂(変性ポリエステル)を用いなかった他は、実施例
3と同様にして樹脂フィルムを作製し、この樹脂フィル
ムを用いてパウチを作製した。γ線照射後の樹脂フィル
ムの引張強度および引張破断伸び、および、パウチの開
封性を実施例3と同様にして測定、評価して下記の表1
に示した。 (実施例5)PETの代わりにPEを使用し、PPとP
Eの混合比を70:30とし、押し出し温度を270℃
とし、PE−PP間の接着性樹脂としてエチレン−ブテ
ン共重合体を用いた他は、実施例3と同様にして樹脂フ
ィルムを作製し、この樹脂フィルムを用いてパウチを作
製した。γ線照射後の樹脂フィルムの引張強度および引
張破断伸び、および、パウチの開封性を実施例3と同様
にして測定、評価して下記の表1に示した。 (実施例6)崩壊性樹脂としてのポリプロピレン(P
P)樹脂と、150℃で5時間乾燥させたペレット状の
ポリエチレンテレフタレート(PET)とを90:10
の混合比で混合し、これをポリエチレン(PE)ととも
に押出し温度300℃にて30cm幅のTダイ押し出し
機で溶融押し出しを行い、フィルム流れ方向およびそれ
に直交する方向に1.5倍延伸させて、PPとPETか
らなる崩壊性樹脂層の両面にPEからなる補助層を備え
た図2に示されるような3層構造の樹脂フィルム(PE
(10μm)/PP+PET(20μm)/PE(10
μm))を作製した。ただし、PE−(PP+PET)
間の接着性樹脂として、エチレンープロピレン共重合体
を用いた。
【0044】この樹脂フィルムを40℃で48時間熱処
理した後、コロナ放電処理を施し、樹脂フィルムの両面
にポリビニルアセテート(PVA)系ヒートシール剤を
グラビアコート法により塗布(塗布量8g/m2 )し、
その後、γ線を30kGy照射した。この状態での樹脂
フィルムのJIS K6734による引張強度および引
張破断伸びを測定して下記の表1に示した。
理した後、コロナ放電処理を施し、樹脂フィルムの両面
にポリビニルアセテート(PVA)系ヒートシール剤を
グラビアコート法により塗布(塗布量8g/m2 )し、
その後、γ線を30kGy照射した。この状態での樹脂
フィルムのJIS K6734による引張強度および引
張破断伸びを測定して下記の表1に示した。
【0045】次いで、上記の樹脂フィルムを二つ折にし
て、ヒートシール温度140℃、ヒートシール時間1
秒、シール圧3kg/cm2 で三方をシールしてパウチ
を作製した。このパウチを手で引き裂いて開封したとき
の開封性を評価して下記の表1に示した。 (実施例7)PPとPETとの混合比を80:20とし
た他は、実施例6と同様にして樹脂フィルムを作製し、
この樹脂フィルムを用いてパウチを作製した。γ線照射
後の樹脂フィルムの引張強度および引張破断伸び、およ
び、パウチの開封性を実施例6と同様にして測定、評価
して下記の表1に示した。 (実施例8)PPとPETとの混合比を50:50とし
た他は、実施例6と同様にして樹脂フィルムを作製し、
この樹脂フィルムを用いてパウチを作製した。γ線照射
後の樹脂フィルムの引張強度および引張破断伸び、およ
び、パウチの開封性を実施例6と同様にして測定、評価
して下記の表1に示した。 (実施例9)PPとPETとの混合比を10:90とし
た他は、実施例6と同様にして樹脂フィルムを作製し、
この樹脂フィルムを用いてパウチを作製した。γ線照射
後の樹脂フィルムの引張強度および引張破断伸び、およ
び、パウチの開封性を実施例6と同様にして測定、評価
して下記の表1に示した。 (実施例10)γ線の照射量を15kGyとした他は、
実施例7と同様にして樹脂フィルムを作製し、この樹脂
フィルムを用いてパウチを作製した。γ線照射後の樹脂
フィルムの引張強度および引張破断伸び、および、パウ
チの開封性を実施例6と同様にして測定、評価して下記
の表1に示した。 (実施例11)γ線の照射量を100kGyとした他
は、実施例7と同様にして樹脂フィルムを作製し、この
樹脂フィルムを用いてパウチを作製した。γ線照射後の
樹脂フィルムの引張強度および引張破断伸び、および、
パウチの開封性を実施例6と同様にして測定、評価して
下記の表1に示した。 (実施例12)PPとPETとの混合比を70:30と
し、2つの破断性層(PP+PET)の間に補助層PE
をサンドイッチしたような層構成(PP+PET(15
μm)/PE(10μm)/PP+PET(15μ
m))とした他は、実施例6と同様にして樹脂フィルム
を作製し、この樹脂フィルムを用いてパウチを作製し
た。γ線照射後の樹脂フィルムの引張強度および引張破
断伸び、および、パウチの開封性を実施例6と同様にし
て測定、評価して下記の表1に示した。 (実施例13)補助層用の樹脂としてPEの代わりに環
状ポリオレフィン(COC)を使用し、PPとPETと
の混合比を70:30とし、2つの破断性層(PP+P
ET)の間に補助層COCをサンドイッチしたような層
構成(PP+PET(15μm)/COC(10μm)
/PP+PET(15μm))とした他は、実施例6と
同様にして樹脂フィルムを作製し、この樹脂フィルムを
用いてパウチを作製した。γ線照射後の樹脂フィルムの
引張強度および引張破断伸び、および、パウチの開封性
を実施例6と同様にして測定、評価して下記の表1に示
した。 (実施例14)γ線照射の代わりにカーテンタイプの電
子線照射装置用いて400kGy照射した他は、実施例
2と同様にして樹脂フィルムを作製し、この樹脂フィル
ムを用いてパウチを作製した。γ線照射後の樹脂フィル
ムの引張強度および引張破断伸び、および、パウチの開
封性を実施例1と同様にして測定、評価して下記の表1
に示した。 (実施例15)γ線照射の代わりにカーテンタイプの電
子線照射装置用いて300kGy照射した他は、実施例
6と同様にして樹脂フィルムを作製し、この樹脂フィル
ムを用いてパウチを作製した。γ線照射後の樹脂フィル
ムの引張強度および引張破断伸び、および、パウチの開
封性を実施例6と同様にして測定、評価して下記の表1
に示した。 (比較例1)実施例1において、樹脂フィルムにγ線を
照射しなかった他は、実施例1と同様にして樹脂フィル
ムを作製し、この樹脂フィルムを用いてパウチを作製し
た。γ線照射後の樹脂フィルムの引張強度および引張破
断伸び、および、パウチの開封性を実施例1と同様にし
て測定、評価して下記の表1に示した。 (比較例2)実施例1において、崩壊性樹脂としてのP
Pの代わりにPETを使用し、接着性樹脂を変性ポリエ
ステル樹脂とした他は、実施例1と同様にして樹脂フィ
ルムを作製し、この樹脂フィルムを用いてパウチを作製
した。γ線照射後の樹脂フィルムの引張強度および引張
破断伸び、および、パウチの開封性を実施例1と同様に
して測定、評価して下記の表1に示した。 (比較例3)実施例3において、崩壊性樹脂としてのP
Pの代わりにPEを使用した他は実施例3と同様にして
樹脂フィルムを作製し、この樹脂フィルムを用いてパウ
チを作製した。γ線照射後の樹脂フィルムの引張強度お
よび引張破断伸び、および、パウチの開封性を実施例3
と同様にして測定、評価して下記の表1に示した。 (比較例4)実施例6において、崩壊性樹脂としてのP
Pの代わりにPEを使用し、接着性樹脂(エチレン−プ
ロピレン共重合体)を用いなかった他は、実施例6と同
様にして樹脂フィルムを作製し、この樹脂フィルムを用
いてパウチを作製した。γ線照射後の樹脂フィルムの引
張強度および引張破断伸び、および、パウチの開封性を
実施例6と同様にして測定、評価して下記の表1に示し
た。 (比較例5)実施例3において、PPとPETの混合比
を1:99とした他は、実施例3と同様にして樹脂フィ
ルムを作製し、この樹脂フィルムを用いてパウチを作製
した。γ線照射後の樹脂フィルムの引張強度および引張
破断伸び、および、パウチの開封性を実施例3と同様に
して測定、評価して下記の表1に示した。 (比較例6)実施例6において、PPとPETの混合比
を1:99とした他は、実施例6と同様にして樹脂フィ
ルムを作製し、この樹脂フィルムを用いてパウチを作製
した。γ線照射後の樹脂フィルムの引張強度および引張
破断伸び、および、パウチの開封性を実施例6と同様に
して測定、評価して下記の表1に示した。
て、ヒートシール温度140℃、ヒートシール時間1
秒、シール圧3kg/cm2 で三方をシールしてパウチ
を作製した。このパウチを手で引き裂いて開封したとき
の開封性を評価して下記の表1に示した。 (実施例7)PPとPETとの混合比を80:20とし
た他は、実施例6と同様にして樹脂フィルムを作製し、
この樹脂フィルムを用いてパウチを作製した。γ線照射
後の樹脂フィルムの引張強度および引張破断伸び、およ
び、パウチの開封性を実施例6と同様にして測定、評価
して下記の表1に示した。 (実施例8)PPとPETとの混合比を50:50とし
た他は、実施例6と同様にして樹脂フィルムを作製し、
この樹脂フィルムを用いてパウチを作製した。γ線照射
後の樹脂フィルムの引張強度および引張破断伸び、およ
び、パウチの開封性を実施例6と同様にして測定、評価
して下記の表1に示した。 (実施例9)PPとPETとの混合比を10:90とし
た他は、実施例6と同様にして樹脂フィルムを作製し、
この樹脂フィルムを用いてパウチを作製した。γ線照射
後の樹脂フィルムの引張強度および引張破断伸び、およ
び、パウチの開封性を実施例6と同様にして測定、評価
して下記の表1に示した。 (実施例10)γ線の照射量を15kGyとした他は、
実施例7と同様にして樹脂フィルムを作製し、この樹脂
フィルムを用いてパウチを作製した。γ線照射後の樹脂
フィルムの引張強度および引張破断伸び、および、パウ
チの開封性を実施例6と同様にして測定、評価して下記
の表1に示した。 (実施例11)γ線の照射量を100kGyとした他
は、実施例7と同様にして樹脂フィルムを作製し、この
樹脂フィルムを用いてパウチを作製した。γ線照射後の
樹脂フィルムの引張強度および引張破断伸び、および、
パウチの開封性を実施例6と同様にして測定、評価して
下記の表1に示した。 (実施例12)PPとPETとの混合比を70:30と
し、2つの破断性層(PP+PET)の間に補助層PE
をサンドイッチしたような層構成(PP+PET(15
μm)/PE(10μm)/PP+PET(15μ
m))とした他は、実施例6と同様にして樹脂フィルム
を作製し、この樹脂フィルムを用いてパウチを作製し
た。γ線照射後の樹脂フィルムの引張強度および引張破
断伸び、および、パウチの開封性を実施例6と同様にし
て測定、評価して下記の表1に示した。 (実施例13)補助層用の樹脂としてPEの代わりに環
状ポリオレフィン(COC)を使用し、PPとPETと
の混合比を70:30とし、2つの破断性層(PP+P
ET)の間に補助層COCをサンドイッチしたような層
構成(PP+PET(15μm)/COC(10μm)
/PP+PET(15μm))とした他は、実施例6と
同様にして樹脂フィルムを作製し、この樹脂フィルムを
用いてパウチを作製した。γ線照射後の樹脂フィルムの
引張強度および引張破断伸び、および、パウチの開封性
を実施例6と同様にして測定、評価して下記の表1に示
した。 (実施例14)γ線照射の代わりにカーテンタイプの電
子線照射装置用いて400kGy照射した他は、実施例
2と同様にして樹脂フィルムを作製し、この樹脂フィル
ムを用いてパウチを作製した。γ線照射後の樹脂フィル
ムの引張強度および引張破断伸び、および、パウチの開
封性を実施例1と同様にして測定、評価して下記の表1
に示した。 (実施例15)γ線照射の代わりにカーテンタイプの電
子線照射装置用いて300kGy照射した他は、実施例
6と同様にして樹脂フィルムを作製し、この樹脂フィル
ムを用いてパウチを作製した。γ線照射後の樹脂フィル
ムの引張強度および引張破断伸び、および、パウチの開
封性を実施例6と同様にして測定、評価して下記の表1
に示した。 (比較例1)実施例1において、樹脂フィルムにγ線を
照射しなかった他は、実施例1と同様にして樹脂フィル
ムを作製し、この樹脂フィルムを用いてパウチを作製し
た。γ線照射後の樹脂フィルムの引張強度および引張破
断伸び、および、パウチの開封性を実施例1と同様にし
て測定、評価して下記の表1に示した。 (比較例2)実施例1において、崩壊性樹脂としてのP
Pの代わりにPETを使用し、接着性樹脂を変性ポリエ
ステル樹脂とした他は、実施例1と同様にして樹脂フィ
ルムを作製し、この樹脂フィルムを用いてパウチを作製
した。γ線照射後の樹脂フィルムの引張強度および引張
破断伸び、および、パウチの開封性を実施例1と同様に
して測定、評価して下記の表1に示した。 (比較例3)実施例3において、崩壊性樹脂としてのP
Pの代わりにPEを使用した他は実施例3と同様にして
樹脂フィルムを作製し、この樹脂フィルムを用いてパウ
チを作製した。γ線照射後の樹脂フィルムの引張強度お
よび引張破断伸び、および、パウチの開封性を実施例3
と同様にして測定、評価して下記の表1に示した。 (比較例4)実施例6において、崩壊性樹脂としてのP
Pの代わりにPEを使用し、接着性樹脂(エチレン−プ
ロピレン共重合体)を用いなかった他は、実施例6と同
様にして樹脂フィルムを作製し、この樹脂フィルムを用
いてパウチを作製した。γ線照射後の樹脂フィルムの引
張強度および引張破断伸び、および、パウチの開封性を
実施例6と同様にして測定、評価して下記の表1に示し
た。 (比較例5)実施例3において、PPとPETの混合比
を1:99とした他は、実施例3と同様にして樹脂フィ
ルムを作製し、この樹脂フィルムを用いてパウチを作製
した。γ線照射後の樹脂フィルムの引張強度および引張
破断伸び、および、パウチの開封性を実施例3と同様に
して測定、評価して下記の表1に示した。 (比較例6)実施例6において、PPとPETの混合比
を1:99とした他は、実施例6と同様にして樹脂フィ
ルムを作製し、この樹脂フィルムを用いてパウチを作製
した。γ線照射後の樹脂フィルムの引張強度および引張
破断伸び、および、パウチの開封性を実施例6と同様に
して測定、評価して下記の表1に示した。
【0046】
【表1】 表1に示されるように、本発明の樹脂フィルム(実施例
1〜15)を用いたパウチは、いずれの方向からも引き
裂きが容易で開封性に優れるものであった。また、P
P:PET混合比を変化させた実施例6〜9の結果、お
よび、γ線照射量を変化させた実施例7,10,11の
結果から、樹脂フィルムの強度を制御することが可能で
あることが確認された。
1〜15)を用いたパウチは、いずれの方向からも引き
裂きが容易で開封性に優れるものであった。また、P
P:PET混合比を変化させた実施例6〜9の結果、お
よび、γ線照射量を変化させた実施例7,10,11の
結果から、樹脂フィルムの強度を制御することが可能で
あることが確認された。
【0047】一方、γ線を照射しない比較例1では、破
断性層であるPP層の強度及び伸びが大きく、パウチの
開封性は悪いものであった。また、崩壊性樹脂を使用し
ていない比較例2〜4の樹脂フィルム、および、崩壊性
樹脂の含有量が少ない比較例5〜6の樹脂フィルムを用
いたパウチは、開封性に劣るものであった。
断性層であるPP層の強度及び伸びが大きく、パウチの
開封性は悪いものであった。また、崩壊性樹脂を使用し
ていない比較例2〜4の樹脂フィルム、および、崩壊性
樹脂の含有量が少ない比較例5〜6の樹脂フィルムを用
いたパウチは、開封性に劣るものであった。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば崩
壊性樹脂と少なくとも他の1種の樹脂とからなる破断性
層で樹脂フィルムが構成され、あるいは、上記の破断性
層の少なくとも一方の面に1以上の補助層が積層されて
樹脂フィルムが構成され、また、破断性層を崩壊性樹脂
からなる層とし、この破断性層の少なくとも一方の面に
1以上の補助層が積層されて樹脂フィルムが構成され、
これらの樹脂フィルムを構成する破断性層に含有される
崩壊性樹脂は、放射線の照射により分子鎖が切断される
特性を有するので、樹脂フィルムの全面あるいは所望の
領域に放射線を照射することにより、樹脂フィルムを構
成する破断性層の強度及び伸びが低下し、樹脂フィルム
はいずれの方向からの引き裂きも容易なものとなり、こ
の樹脂フィルムを用いた袋体や蓋材等の包装材料は、そ
の開封時における引き裂きや押し破りが容易なものとな
り、また、崩壊性樹脂の種類や含有量および放射線の照
射線量を変えることによって本発明の樹脂フィルムはそ
の引き裂き強度の制御が可能であり、さらに、本発明の
樹脂フィルムは、放射線未照射の状態における強度が高
いため、放射線照射工程前の工程における取り回し、輸
送等が極めて容易であるとともに、内容物の滅菌の必要
な場合、上記の放射線照射によって内容物の滅菌と破断
性層の強度及び伸び低下の同時工程が可能となる。
壊性樹脂と少なくとも他の1種の樹脂とからなる破断性
層で樹脂フィルムが構成され、あるいは、上記の破断性
層の少なくとも一方の面に1以上の補助層が積層されて
樹脂フィルムが構成され、また、破断性層を崩壊性樹脂
からなる層とし、この破断性層の少なくとも一方の面に
1以上の補助層が積層されて樹脂フィルムが構成され、
これらの樹脂フィルムを構成する破断性層に含有される
崩壊性樹脂は、放射線の照射により分子鎖が切断される
特性を有するので、樹脂フィルムの全面あるいは所望の
領域に放射線を照射することにより、樹脂フィルムを構
成する破断性層の強度及び伸びが低下し、樹脂フィルム
はいずれの方向からの引き裂きも容易なものとなり、こ
の樹脂フィルムを用いた袋体や蓋材等の包装材料は、そ
の開封時における引き裂きや押し破りが容易なものとな
り、また、崩壊性樹脂の種類や含有量および放射線の照
射線量を変えることによって本発明の樹脂フィルムはそ
の引き裂き強度の制御が可能であり、さらに、本発明の
樹脂フィルムは、放射線未照射の状態における強度が高
いため、放射線照射工程前の工程における取り回し、輸
送等が極めて容易であるとともに、内容物の滅菌の必要
な場合、上記の放射線照射によって内容物の滅菌と破断
性層の強度及び伸び低下の同時工程が可能となる。
【図1】本発明の樹脂フィルムの一実施例を示す概略断
面図である。
面図である。
【図2】本発明の樹脂フィルムの他の実施例を示す概略
断面図である。
断面図である。
【図3】本発明の樹脂フィルムの他の実施例を示す概略
断面図である。
断面図である。
1,1´,11…樹脂フィルム 2,12…破断性層 3,13…補助層
Claims (3)
- 【請求項1】 崩壊性樹脂と少なくとも他の1種の樹脂
とからなる破断性層を有することを特徴とする樹脂フィ
ルム。 - 【請求項2】 前記破断性層の少なくとも一方の面に1
以上の補助層を積層して備えることを特徴とする請求項
1に記載の樹脂フィルム。 - 【請求項3】 崩壊性樹脂からなる破断性層と、該破断
性層の少なくとも一方の面に1以上の補助層を積層して
備えることを特徴とする樹脂フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15865095A JPH08323927A (ja) | 1995-06-01 | 1995-06-01 | 樹脂フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15865095A JPH08323927A (ja) | 1995-06-01 | 1995-06-01 | 樹脂フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08323927A true JPH08323927A (ja) | 1996-12-10 |
Family
ID=15676354
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15865095A Pending JPH08323927A (ja) | 1995-06-01 | 1995-06-01 | 樹脂フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08323927A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007008494A (ja) * | 2005-06-28 | 2007-01-18 | Dainippon Printing Co Ltd | 包材 |
JP2008308235A (ja) * | 2008-07-23 | 2008-12-25 | Toyobo Co Ltd | 易カット性包装用袋の製造方法 |
-
1995
- 1995-06-01 JP JP15865095A patent/JPH08323927A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007008494A (ja) * | 2005-06-28 | 2007-01-18 | Dainippon Printing Co Ltd | 包材 |
JP2008308235A (ja) * | 2008-07-23 | 2008-12-25 | Toyobo Co Ltd | 易カット性包装用袋の製造方法 |
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