JPH08322693A

JPH08322693A - 額縁

Info

Publication number: JPH08322693A
Application number: JP15533795A
Authority: JP
Inventors: Yoshikazu Funeya; 義和船屋
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1995-05-29
Filing date: 1995-05-29
Publication date: 1996-12-10

Abstract

(57)【要約】【目的】簡単な構造で、被観賞物を見やすい状態で展
示することができ、また展示しないときはそのまま保存
用ファイルとして使用することができる額縁を提供す
る。【構成】絵画や写真等の被観賞物３８を収容し展示す
る額縁１０であって、シート状の枠体３６の一側面に形
成され、被観賞物３８をスライド式に出し入れするたの
挿通孔４６を有する。他の額縁１０を同一方向に積層
し、お互いを一側縁部でとじあわせることができる連結
部材２２を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、絵画や写真を収容し
て展示する額縁に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、絵や写真等の被観賞物の保存用フ
ァイル機能をもつ額縁として、例えば実開平３−１１８
０５９号公報に開示されているように、額縁本体となる
枠体の側縁部に、額縁内挿入及び取出しのための所要長
の挿通孔が形成されたものが提案されている。この額縁
は、この挿通孔を介して、被観賞物が収納され展示され
るケースと、被観賞物を保管するファイルの両方を、前
記額縁内に挿脱し得るものであった。これにより、この
額縁は、被観賞物をケースにセットして額縁内に挿入
し、展示するとともに、他の展示しない被観賞物をファ
イルに入れて額縁の裏面側に収納することができるもの
である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術の場
合、額縁内に被観賞物を収納するためのケース及びファ
イルと、額縁の枠体とが別々に設けられ、全体として重
くて厚いものであり、この額縁を吊り下げるための部材
や展示場所に特別の構造が必要であった。また、中の展
示物を交換する際は、展示ケース内の被観賞物とファイ
ル内の次の被観賞物とを入れ換えなければならず、この
入れ換え作業が非常に手間のかかるものであった。しか
も、この入れ換え作業のために、被観賞物の表面に傷を
与えやすいものであった。

【０００４】この発明は、上記従来の技術の問題点に鑑
みて成されたものであり、簡単な構造で、被観賞物を見
やすい状態で展示することができ、また展示しないとき
はそのまま保存用ファイルとして使用することができる
額縁を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、シート状の
枠体の一側面に形成され、被観賞物をスライド式に出し
入れするたの挿通孔と、他の額縁を同一方向に積層し、
お互いを一側縁部でとじあわせることができる連結部材
とを設けた額縁である。また、この連結部材は、上記挿
通孔からスライド式に出し入れ可能な薄型のファイル用
部材でできており、上記挿通孔の中には上記ファイル用
部材を所定位置で係止する係止部が設けられ、上記ファ
イル用部材には、上記係止部に係合する係合孔と、ファ
イル用部材の一部を折り返すための折曲げ溝と、折り返
した外側の部分に設けられ互いに連結するための突出部
と、上記挿通孔内に位置した折り返さない部分に設けら
れ上記突出部と同じ形の凹部とを設けた額縁である。

【０００６】

【作用】この発明の額縁は、絵画などの被観賞物を収容
し、そのままで展示することができ、且つ展示しない時
は、この額縁を同一方向に積層し、一側縁部の連結部材
を互いに連結することで、複数の額縁をとじ合せた一冊
の保存用ファイルとすることができるものである。

【０００７】

【実施例】以下、この発明の実施例について図面に基づ
いて説明する。この発明の額縁１０は、図１に示すよう
に長方形に形成され、額縁１０の裏面となる薄い板や厚
紙又は樹脂シートにより形成された底板１２が、額縁１
０と同寸法に形成され、その短辺の一方に半円状切り欠
き部１４が形成されている。底板１２の表面側に、底板
１２とほぼ等しい大きさで、底板１２よりも厚く一定の
厚みを有する厚板１６が接着されている。厚板１６も、
薄い板や厚紙又は樹脂シートにより形成され、底板１２
の半円状切り欠き部１４を有する辺に接する部分で大き
く四角形状に削除されており、この四角形の削除部分
が、底板１２とともに四角形のガイド部１８を形成して
いる。そのガイド部１８の中央部分には、厚板１６と同
じ厚みを有する長方形の係止部２０が底板１２に貼り付
けられている。

【０００８】ガイド部１８の中に、ガイド部１８の輪郭
とほぼ等しい大きさで、厚板１６よりわずかに薄い樹脂
製のファイル用部材２２が、はめ込まれている。連結部
材であるファイル用部材２２は、図１〜図３に示すよう
に、そのほぼ中央に、係止部２０に係合するための長方
形の係合孔２４が設けられており、この係合孔２４は、
長方形の係止部２０と長辺方向の長さはほぼ等しく、短
辺方向の幅が広い形状に設けられている。このため、フ
ァイル用部材２２は、係止部２０の短辺方向に一定距離
摺動することができ、かつ係止部２０に係合しているた
めガイド部１８から抜けることがない。また、ファイル
用部材２２は横方向の移動をなめらかにするため、ガイ
ド部１８に差込まれる側の角は丸みを帯びた形状になっ
ている。

【０００９】そしてファイル用部材２２には、ファイル
用部材２２を充分に引き出した状態で、額縁１０の端部
に対向する部分に、薄肉の折り曲げ溝２６が設けられて
おり、折り曲げ溝２６に沿って、ファイル用部材２２を
簡単に折り曲げることができる。ファイル用部材２２の
折り曲げ溝２６により仕切られた先端部分が、折り返し
部２８として形成され、折り返し部２８の例えば両端付
近に突出部３０が設けられている。また、この突出部３
０と、折り曲げ溝２６を中心とした線対称位置には、突
出部３０と同じ形の凹部３２が設けられている。

【００１０】厚板１６の表面側には、薄い板や厚紙又は
樹脂シートにより形成された中板３４が位置し、厚板１
６及び係止部２０と接着されている。中板３４は額縁１
０とほぼ等しい大きさで、ファイル用部材２２が額縁１
０に引き込まれた状態のときファイル用部材２２の折り
返し部２８に重なる部分が切り取られており、ファイル
用部材２２の突出部３０が位置する逃げ空間となってい
る。さらに、この切り取られた部分以外の中板３４の周
縁部分には、適当な厚みを有し、板や厚紙又は樹脂シー
トにより形成されシート状の枠体を構成するコ字型の厚
枠３６が設けられている。この厚枠３６のコ字型の開口
部分が絵３８や絵３８を貼る台紙４０をスライド式に出
し入れするための挿通孔４６を形成している。

【００１１】ここで、台紙４０は、厚枠３６の内周とほ
ぼ等しい大きさであり、各種の大きさの絵に合わせて、
その中央水平に絵３８よりやや小さい相似形の穴４１を
切り取り、その穴４１に裏から絵３８を固定して使用す
るものである。穴４１は、各種の絵の大きさに合わせ
て、複数の台紙４０を用いて、複数種類用意するもので
ある。さらに、穴４１を簡単に台紙４０の中央水平に形
成できるように、台紙４０の裏に各種の絵の大きさより
やや小さい形の切り取り線が、各画用紙のサイズ別に、
台紙４０の中央水平に印刷されている。

【００１２】厚枠３６の上には、絵３８を保護するため
の、合成樹脂等でできた透明板４２が位置し、さらにそ
の表面側にはシート状の枠体を構成する表枠４４が接着
されており、この表枠４４は、厚枠３６を覆う形状のロ
字型に形成され、その外郭は額縁１０と同じ大きさを成
している。表枠４４には、薄い磁石４５が面一に設けら
れ、複数の額縁１０を積層した際に、額縁１０同士が位
置ずれしたり、壁等に掛けた際に開いたりしないように
している。

【００１３】次にこの額縁１０の使用方法について説明
する。このファイル用部材２２は底板１２に設けられた
半円状切り欠き部１４により、容易にら操作することが
できる。まず額縁１０の台紙４０を取り出し、当初、そ
の中央に穴４１が形成されていなので、絵３８の大きさ
より少し小さい穴４１を切り抜く。この時、台紙４０の
裏に印刷されている切り取り線を利用して切断すると簡
単に台紙４０の中央に穴４１を形成することができる。
そして、台紙４０の裏側から絵３８の表面が穴４１を向
くように、穴４１に絵３８をあてて粘着テープ等で接着
する。この後、額縁１０の挿通孔４６から、絵３８を挿
入し、表枠４４及び透明板４２を通して絵３８を観賞で
きる向きに挿入し、セットする。絵３８を展示するとき
は図４に示すように、ファイル用部材２２を厚枠３６の
内部に収納した状態で、額縁１０を壁などに掛けて使用
する。

【００１４】また、この額縁１０は、枠体である厚枠３
６、表枠４２及びその他の部材が相対的に薄く形成さ
れ、全体としてシート状に形成されているので、絵３８
を保存するときには、図５に示すように、額縁１０と他
の額縁１０をそのまま同方向に積層し、ファイルするこ
とができる。ファイルする際には、各額縁１０のファイ
ル用部材２２を引き出し、一方のファイル部材２２に設
置された折り曲げ溝２６を曲げて、折り返し部２８を他
方の額縁１０の挿通孔４６に挿入し、一方の折り返し部
２８の突出部３０を他方の折り返し部２８の欠除部３２
に嵌合して固定する。さらに他の額縁１０をファイルす
る際もこれを順次繰り返し、一冊のファイルが形成され
る。積層した額縁は、磁石４５により、正確に位置決め
され、周縁部ががたがたになることがない。折り曲げ溝
２６は自由に曲げることができるため、ファイルした額
縁１０を一枚毎に開いて中の絵３８を見ることができ
る。また、ファイルの絵を展示するときは、逆の動作で
上記の連結を解き、簡単に額縁１０の単体にもどすこと
ができる。

【００１５】尚、この発明の額縁は上記実施例に限定さ
れるものではない。例えば表枠４４をゴム磁石により形
成してファイル用部材として各額縁１０をこの磁石で互
いに着脱自在にしてもよい。さらに、ファイル用部材は
スライド式の薄型ファイル用部材でなくとも良く、額縁
の表と裏に雌ホックと雄ホックをそれぞれ設け、額縁を
積層したときお互いに連結するものでもよい。

【００１６】

【発明の効果】この発明の額縁は薄型で軽量なため、ど
こでも手軽に展示できるものである。そして展示しない
ときは絵を入れたままで保存ファイルとして積相して使
用することができるため、絵を出し入れする必要がな
く、また絵をいためることがない。絵を画用紙の大きさ
に関係なく一冊のファイルにとじることにより、保管、
収納が容易である。そしてファイルの連結部材は簡単な
構造であり、取り付け、取り外しが簡単である。また、
各部材を紙や樹脂シート等で作ることにより安価な額縁
を作ることができ、家庭など広い範囲で使用することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の額縁の一実施例の分解斜視図であ
る。

【図２】この実施例のファイル用部材の正面図である。

【図３】図２のＡ−Ａ線拡大断面図である。

【図４】この実施例のファイル用部材をガイド溝に収納
した状態の額縁の縦断面図である。

【図５】この実施例のファイル用部材を連結させた状態
の額縁の縦断面図である。

【符号の説明】

１０額縁２０係止部２２ファイル用部材（連結部材）２４係止孔２６折り曲げ溝３０突出部３２凹部３６厚枠（枠体）４４表枠（枠体）４６挿通孔

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】被観賞物を収容し壁に掛けることができ
る額縁において、シート状の枠体と、この枠体の一側面
に設けられ、被観賞物をスライド式に出し入れするため
の挿入孔と、他の額縁を互いに積層した際にお互いを一
側縁部でとじあわせることができる連結部材とを設けた
ことを特徴とする額縁。
【請求項２】上記連結部材は、上記挿通孔からスライ
ド式に出し入れする薄型のファイル用部材であり、上記
挿通孔の中には上記ファイル用部材を所定位置で係止す
る係止部が設けられ、上記ファイル用部材には、上記係
止部に係合する係合孔と、ファイル用部材の一部を折り
返すための折曲げ溝と、折り返した外側の部分に設けら
れ、互いに連結するための突出部と、上記挿通孔内に位
置した折り返さない部分に設けられ、上記突出部と同じ
形の凹部とを設けたことを特徴とする請求項１記載の額
縁。