JPH08321087A - 超解像度の光磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

超解像度の光磁気記録媒体の製造方法

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JPH08321087A JP8127485A JP12748596A JPH08321087A JP H08321087 A JPH08321087 A JP H08321087A JP 8127485 A JP8127485 A JP 8127485A JP 12748596 A JP12748596 A JP 12748596A JP H08321087 A JPH08321087 A JP H08321087A
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    • G11B11/105Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field using a beam of light or a magnetic field for recording by change of magnetisation and a beam of light for reproducing, i.e. magneto-optical, e.g. light-induced thermomagnetic recording, spin magnetisation recording, Kerr or Faraday effect reproducing
    • G11B11/10582Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form
    • G11B11/10584Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form characterised by the form, e.g. comprising mechanical protection elements

Abstract

(57)【要約】 【課題】 常温における水平方向の磁性が強い光磁気記
録媒体の製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の光磁気記録媒体の製造方法は、
基板上に保護膜を蒸着するステップと、前記保護膜に再
生層を蒸着するステップと、前記再生層をアニーリング
熱処理するステップと、前記熱処理された再生層上に中
間層、記録層、第2保護膜を順次に蒸着するステップと
を含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光磁気記録媒体に
関するもので、特に常温において水平磁性が強くなるよ
うにして、再生層の磁気的な特性を向上させた、光磁気
記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、マルチメディアの登場によ
り、限定されたスペース内でより多い量の情報を記録し
て再生する技術が光メモリ産業においても要望されてい
る。
【0003】情報記録媒体の高密度化を達成するため
に、多様な努力がなされている。光磁気記録媒体におい
て高密度を実現することができる方法の中で、最も代表
的な方法として、磁気的な超解像度(Magnetically indu
ced Super-resolution)技術が知られている。
【0004】この技術によると、光ディスクのような光
磁気記録媒体に入射された光源のスポット(Spot)によ
る、その記録媒体の内部の温度分布が利用される。すな
わち、その温度分布を利用することによって、その光磁
気記録媒体に記録された情報を読み出す過程の中、回折
によって制限されたスポットの大きさより小さい領域の
情報も読み出すことができるという長所がある。
【0005】超解像度技術は、光源の信号検出位置によ
って、FAD(FRONT APERTURE DETECTION)とRAD(REAR APER
TURE DETECTION) 方式に大別することができ、ディスク
の構造は再生層と記録層の二磁性層から構成され、再生
層の磁気的な特性に従って、シャープ(Sharp)社の構造
と、ソニー(Sony)社の構造に分けられる。
【0006】このような従来の光磁気記録媒体を、添付
図面を参照して説明すると、下記のとおりである。
【0007】図1は、Sony社の方式による、超解像度の
光磁気記録媒体の断面図であって、少なくとも3層の磁
性膜を保有した多層薄膜の構造からなっている。
【0008】すなわち、再生層(1)、記憶層(2)および記
録層(3)が順に積層され、磁気的に相互に結合されてい
る。
【0009】このように結合された状態において、情報
が、再生層(1)と記憶層(2)とが記録層(3)の磁化によっ
て、転写される状態と、記録媒体に入射される強い強度
の光ビームが照射される時、再生層(1)、記憶層(2)およ
び記録層(3)が外部磁場によって磁化される状態とに区
別することができる。
【0010】記録された情報は、光磁気記録媒体に入射
される再生ビームスポット内の温度分布によって形成さ
れる、光磁気記録媒体の高温領域内において、記録層か
ら再生層に至るまでの情報を転写することによって再現
される。
【0011】この時、再生層(1)は垂直磁気異方性を持
つ層として設計する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ソニー社によ
る光磁気記録媒体は、3層の磁性膜等から構成されるた
め、構造が複雑で、また製造工程が難しいという短所が
あった。またその光磁気記録媒体の初期化のため、別
度、磁石が必要であるという問題点があった。
【0013】上述した問題点を解消するため、シャープ
社では、新しい再生層を開発し、この再生層を利用して
2層磁性膜の構造を有する光磁気記録媒体を持つ超解像
度を具現化した。図2は、シャープ社による光磁気記録
媒体の構造を示す断面図である。
【0014】図2は、再生光源が光記録媒体に照射され
る時、記録膜に形成された温度分布と共に、再生層の磁
気的な状態を図示したものである。光記録媒体は、基板
(4)に保護膜(5)、再生層(1)、中間層(6)、記録層(3)、
絶縁膜(7)、オーバー・コーティング膜(8)を順に形成し
た層または膜からなっている。
【0015】すなわち、再生層の磁気的な特徴は、再生
ビームが通ると、スポットの中心部分は高温になり、周
辺は低温になることである。つまり、温度によって、記
録媒体の磁気的な特性が異なることを利用している。
【0016】この場合、高温領域では垂直方向に磁化
し、低温(任意の臨界温度以下)では水平方向の磁性を
維持する材料から記録媒体は作られている。
【0017】しかし、再生時には高温部分のみ、記録層
による磁気的性質のみ転写され、低温領域は水平方向の
磁性を維持する。低温領域は、まるで磁気的な帽子によ
って覆われたようになっている。この部分においては、
記録層による信号が転写されなく、記録層による情報の
検出が不可能になる。
【0018】上記の構造に使用される記録層(3)の材質
としてはDyFeCoがあり、再生層(1)の要件を満足する材
料としてはGdFeCoがある。保護膜(5)としてはAlN3を使
用する。 再生層(1)の性質を表す組成範囲は、GdX(FeC
o)(100-x)で20< x <50に設定し、温度によって再生パ
ワーが変化するとき、これを補正する装置を有するドラ
イバーを構成する場合を含んでいる。
【0019】このように、記録層(3)および再生層(1)を
二層化させた、従来の光ディスクの製作方法は、記録層
スパッタリング用のターゲット(TARGET)を、高真空が維
持されるチャンバー内に装着させ、3mTORR程度の圧力に
おいて約500〜800Wのエネルギーで製造される。
【0020】例えば、ターゲットGd28(Fe80Co20)72の組
成比を有する合金を利用して、3mTORRでエネルギーを可
変させながら記録媒体を製作すると、常温においてカー
ループ(Kerr Loop)がシャープになる傾向が示されてい
る。
【0021】また、ターゲットとしてGd31.5(Fe80Co20)
68.5の組成比を有する合金を利用して、上述した条件で
記録媒体を製作しても、常温においてカーループがシャ
ープになる傾向を示し、超解像度の光磁気記録媒体とし
ては満足するほどの条件でないことが認められた。
【0022】図3のライン(A)は、光磁気記録媒体の再
生層を熱処理しない場合、外部磁気場とカー回転角との
関係を示している。再生層のHS(Saturation Field)は、
ループ遷移の終点の磁界強度(Magnetic Field Strengt
h)と定義される。その値は、常温において垂直方向の磁
性を示す垂直磁性薄膜の保磁力と一致する。その回転角
度は680nmの光源においてほぼ1.2度である。
【0023】常温でHSが小さいものとして表れるため、
機能改善が要求される。
【0024】磁気的超解像の核心技術の再生層の材料と
して現在まで報告されているものとしては、GdFeCoが知
られており、磁気的な遷移現象を示す範囲は、常温にお
いて補償組成の近傍であると知られている。
【0025】再生層の本質的な特性である水平方向の磁
気の異方性は、常温において光学的にマスキングされる
領域を増加させ、他のトラックから発生するサーマルク
ロストークを減少させることができ、温度分布を効率的
に利用することができるという長所をがある。しかしな
がら、再生層の組成が狭小なので、容易にその特性を発
見することができないという問題点があった。それで装
備と工程条件等を最適に組み合わせて、安定的な再生層
を開発しなければならない。
【0026】開発目標は、常温においては水平磁気異方
性が強く、すなわちHSが大きい物質でありながら同時
に、高温において大きいカー回転角および鋭いループシ
ェープ(Loop Shape)を示す材料を製造することにある。
【0027】この時、水平磁化から垂直磁化に遷移する
特性、すなわち温度による磁気的特性の変化が、思った
通り容易に起こらなければ、スピンドルの不安定による
再生信号の減少の恐れがある。また、記録層と再生層の
磁壁エネルギーの差異の制御ができなければ、相互結合
による磁気的スピンの 不均質(inhomogeneity)の恐れ
がある。
【0028】従って、上述したような材料の開発を目標
として、新しい再生層を開発したり、現在の材料の機能
改善ができなければ、現在の技術によるSN比の増加を期
待することができない。本発明は、上記問題に鑑みてな
されたものである。その目的とするところは、再生層を
熱処理することによって、再生領域以外の領域における
信号の検出を防ぐために、面内の異方性を強化させるこ
とにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明の超解像度の光磁
気記録媒体の製造方法は、基板上に第1保護膜を蒸着す
るステップと、前記第1保護膜上に再生層を蒸着するス
テップと、前記再生層をアニーリング熱処理するステッ
プと、前記熱処理された再生層上に中間層、記録層、第
2保護膜を順次的に蒸着するステップとを含み、そのこ
とにより上記目的が達成される。
【0030】前記再生層のアニーリング熱処理は、前記
基板を熱処理して遠隔加熱してもよい。
【0031】前記熱処理温度は、100-350℃であること
が好ましい。
【0032】前記目的を達成するために、本発明の超解
像度の光磁気記録媒体の製造方法は、基板上に第1保護
膜と再生層を蒸着するステップと、前記再生層をアニー
リング(annealing)熱処理するステップと、前記熱処理
された再生層に中間層、記録層、第2保護膜を順次的に
蒸着するステップとを含む。
【0033】本発明の超解像度の光磁気記録媒体の製造
方法では、再生層を熱処理しており、この時の熱処理を
100〜350℃の温度分布範囲で行うことが好ましい。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を説明す
る。
【0035】厚さ1.2mmのポリカーボネート(PolyCarbon
ate)の基板上に、3-10mTORRの工程圧力において、ArとN
2を約100:6.5の比率でSiターゲットに、300W−1500WのR
F放電パワーで反応性スパッタリングをして、光源を反
射しない条件を満足させることができ、熱遮断がよくで
きて、基板の熱的変形を防止することができる厚さ(例
えば800Å−1200Å)程度にSiNXからなる第1保護膜を
成膜する。
【0036】次いで、上記第1保護膜に、Gd31.5(Fe80C
o20)68.5の組成物をターゲットにし、9mTORR-20mTORRの
圧力下において1.2kWのパワーでスパッタリングして、
再生層のGdFeCoを積層させる。その後、その再生層を10
0−350℃でアニーリングする。
【0037】次いで、前記熱処理された再生層の上に導
体材料層たとえばSiNXを成膜し、非磁性層である中間層
を形成する。
【0038】その後、その中間層上に1-10mTORRの工程
圧力下において、DCパワーを100−1000Wで印加して、稀
土類ー遷移金属(NdTbFeCo)から形成される通常の記録層
を約200-400Åの厚さで積層させる。
【0039】次いで、その記録層の上に、上記第1保護
膜と同一素材および工程圧力とパワーで、500−1500Å
の厚さの第2保護膜を成膜する。
【0040】次いで、その第2保護膜上に、200-4000 R
PMでスピンするスピンコーター(Spin Coater)を用い
て、2μm以内の厚さで紫外線硬化樹脂を成膜する。
【0041】その中間層は、再生層と記録素の磁気的な
相互的な結合力を防止するためのものであり、本実施例
では、SiNXの導体材料を使用している。しかしながら、
これは、Si,SiO2,AlN,ZnS-SiO2のいずれか1つを使用し
てもよい。また、非磁性体のCrのような層を使用しても
よい。そして基板は、ガラスやその他のアクリル樹脂を
使用してもよい。
【0042】680nmの波長において、上述したように製
造された、本実施例の超解像度の光磁気記録媒体と、従
来の光磁気記録媒体とのカーループ測定による光磁気特
性を図3に示す。ライン(A)は、再生層を熱処理しない
従来の光磁気記録媒体の製造方法によって製造された光
磁気記録媒体の光磁気特性を示している。ライン(B)
は、本発明の製造方法によって製造された光磁気記録媒
体の光磁気特性を示している。
【0043】図3のライン(A)においては、再生層の熱
処理過程なしで、100mTORR,1-5kWで製作した、光磁気記
録媒体の試片に関するもので、Hsは約500Oe、保磁力は
ほぼ0Oeに近く、約1.25度の大きいカー回転角を有す
る。そして、完全に垂直方向に磁化される温度は、約10
0℃である。補償温度は、220℃-240℃の間である。再生
する時の温度100℃-200℃の間で、カー角は1度を超え
る。
【0044】これに対して、図3のライン(B)は、再生
層をほぼ300℃で熱処理する工程を含む製造方法により
製造された光磁気記録媒体を測定したものを示してい
る。従来の場合とはことなって、Hsが約2KOeに近づき、
垂直方向に磁化し始める温度は、150℃である。150℃
は、従来のもの、垂直方向に磁化し始める温度より大き
い。なお、補償温度での差異は発見することができなか
った。
【0045】そしてカー回転角の変化は、従来のものと
比較してほぼ差異がないが、常温と100℃間とにおける
水平方向の特性が全体的に改善される。
【0046】図4は、本発明の光磁気記録媒体におい
て、熱処理温度に従うHsの変化を測定した結果を示した
ものである。横軸は熱処理温度を示し、縦軸はHs値を示
したものである。
【0047】図4に示すように、熱処理温度が増加する
ことによって、Hs値もまた増加することを示しており、
100℃以上の温度に加熱しなければHs値が増加しない。
【0048】上記の熱処理は、ディスクを直接加熱させ
ることは困難ので、基板を熱処理して遠隔加熱すること
が好ましい。
【0049】
【発明の効果】上述したように、本発明の製造方法で製
造された光記録媒体の再生層は、面内の磁気異方性が優
れている。さらに、本発明の製造方法で製造された光記
録媒体では、再生領域における垂直方向の磁気異方性が
高いので、低温領域のオプティカルマスキング機能が優
れている。このため、再生時のノイズを減らし、隣接ト
ラックによるクロストークを減少させることができる。
このため、本発明の製造方法で製造された光記録媒体
は、従来の光記録媒体よりS/Nを増加させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の超解像度の光磁気記録媒体の一例の断面
図である。
【図2】従来の超解像度の光磁気記録媒体の他の一例の
断面図である。
【図3】外部磁気場とカー回転角の特性を示したグラフ
である。ライン(A)は、従来例の光磁気記録媒体の外部
磁気場とカー回転角の特性を表し、ライン(B)は、本発
明の光磁気記録媒体の外部磁気場とカー回転角の特性を
表している。
【図4】本発明の光磁気記録媒体において、熱処理温度
によるHsの変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 再生層 2 記憶層 3 記録層 4 基板 5 保護膜 6 中間層 7 絶縁膜 8 オーバー・コーティング膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金 命 龍 大韓民國 京畿▲道▼ 儀旺市 内▲ソン ▼2洞 650 大宇エイピーティー. 60 −302

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に第1保護膜を蒸着するステッ
    プと、 該第1保護膜上に再生層を蒸着するステップと、 該再生層をアニーリング熱処理するステップと、 該熱処理された再生層上に中間層、記録層、第2保護膜
    を順次的に蒸着するステップと、 を含む超解像度の光磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記再生層のアニーリング熱処理は、前
    記基板を熱処理して遠隔加熱する請求項1に記載の超解
    像度の光磁気記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記熱処理温度は、100-350℃である請
    求項1に記載の超解像度の光磁気記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記熱処理温度は、100-350℃である請
    求項2に記載の超解像度の光磁気記録媒体の製造方法。
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