JPH08320596A - 二成分系磁性現像剤用トナー及び現像剤 - Google Patents

二成分系磁性現像剤用トナー及び現像剤

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JPH08320596A
JPH08320596A JP7128083A JP12808395A JPH08320596A JP H08320596 A JPH08320596 A JP H08320596A JP 7128083 A JP7128083 A JP 7128083A JP 12808395 A JP12808395 A JP 12808395A JP H08320596 A JPH08320596 A JP H08320596A
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JP
Japan
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toner
weight
alkyl group
resin medium
fixing resin
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Application number
JP7128083A
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English (en)
Inventor
Seijirou Ishimaru
聖次郎 石丸
Terumichi Asano
照道 浅野
Hideaki Kawada
秀明 川田
Yoshiteru Hatase
芳輝 畑瀬
Tadao Sumiyoshi
忠男 住吉
Yoshitake Shimizu
義威 清水
Kazuya Nagao
一也 永尾
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 定着用樹脂媒質中にカーボンブラック及び離
型剤が分散されて成る負帯電性の二成分系磁性現像剤用
トナーにおいて、定着用樹脂媒質は、アニオン性極性基
と炭素数12以上のアルキル基とを側鎖に有する共重合
体、又はアニオン性極性基を側鎖に有する重合体と炭素
数12以上のアルキル基を側鎖に有する重合体とを含有
して成り、カーボンブラックは、pHが7未満で且つ
(7−pH)/比表面積(g/m2 )が0.010乃至
0.050の範囲にあることを特徴とする。 【効果】 負帯電制御剤を配合することなく、現像に十
分なトナー帯電量を確保することができ、帯電制御剤の
キャリヤ表面への移行とこのスペントによる帯電不良が
解消され、トナーの帯電性能を長期にわたって安定化す
ることができ、トナー及びキャリヤの寿命を延長化する
ことができる。また、離型剤を均一分散させることが可
能となり、これにより更に長期にわたって画像品質を持
続して発現させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐スペント性に優れた
二成分系磁性現像剤用トナーに関するものであり、より
詳細には、移行性の帯電制御剤をトナー粒子中に含有せ
ず、しかも現像に際してはトナー飛散がなく、また転写
も効率よく行われ、高濃度の画像を形成し得ると共に、
トナー及びキャリヤの寿命も著しく延長されたトナーに
関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体上に形成される静電荷像
を現像するための現像剤として、所謂二成分系磁性現像
剤が広く使用されている。
【0003】この二成分系磁性現像剤は、鉄粉、フェラ
イト粒子等から成る磁性キャリヤと、着色樹脂組成物か
ら成る顕電性トナーとの組成物から構成されている。現
像に際しては、磁性キャリヤとトナーとを混合すること
によって、トナー粒子を一定極性に帯電させ、この混合
物を磁気ブラシの形で感光体に迄搬送すると共に感光体
表面を磁気ブラシで摺擦し、帯電トナーを感光体表面の
電荷像に吸着保持せしめて、可視像を形成させる。
【0004】トナー粒子の摩擦帯電による極性を一定に
制御すべく、トナー粒子中に帯電制御剤を含有させるの
が一般的であり、負帯電性トナーでは、含金属錯塩染料
やオキシカルボン酸の金属錯体等の負電荷制御剤(例え
ば特開平3−67268号公報)が使用され、正帯電性
トナーでは、ニグロシン等の油溶性染料やアミン系制御
剤等の正帯電性制御剤(例えば特開昭56−10624
9号公報)が使用されている。
【0005】二成分系磁性現像剤用トナーとして、磁性
トナーを使用することも古くから知られており、例えば
前記特開昭56−106249号公報や、或いは特開昭
59−162563号公報等には、トナー中に磁性粉を
含有させた磁性粉内添トナーを用いることが記載され、
一方、前記特開平3−67268号公報には、トナー母
体にシリカ粉末及び磁性粉を添加混合した磁性粉外添ト
ナーが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】二成分磁性現像剤は、
磁性キャリヤとトナーとを混合して使用した初期におい
ては、満足すべき帯電性能を示すものでも、所謂スペン
ト(トナー)の発生によって帯電性能が劣化し、その寿
命が短かくなることが知られている。
【0007】このスペント(トナー)とは、磁性キャリ
ヤの表面にトナー成分がフィルム状に付着析出する現象
であり、磁性キャリヤの表面がトナーのそれに近いもの
となってくるため、摩擦帯電列が近づき、所定の帯電性
能が得られなくなる。かくして、スペントが発生する
と、磁性キャリヤを廃棄し、新しい磁性キャリヤと交換
しなければならないという不都合を生じるのである。
【0008】また二成分磁性現像剤に使用されるトナー
では、熱定着時の耐オフセット性を向上させるために離
型剤が配合される。しかし、この離型剤は、定着用樹脂
媒質とのSP値がかなり異なっているため、定着用樹脂
中に均一に分散させることが困難であり、このため耐オ
フセット性にバラツキを生じたり、或いは安定した耐オ
フセット性を持続して保持することができず、トナーの
耐久性が不満足なものとなっているなどの問題がある。
【0009】従って、本発明の目的は、耐スペント性及
び耐オフセット性に優れ且つトナー及びキャリヤの寿命
が延長化された二成分系磁性現像剤用負帯電トナーを提
供するにある。
【0010】本発明の他の目的は、トナー粒子中に移行
性の帯電制御剤を含有せず、現像に際してはトナー飛散
なしに見掛の現像感度を増大させ得るCCA(帯電制御
剤)レスの二成分系磁性現像剤用負帯電トナーを提供す
るにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、定着用
樹脂媒質中にカーボンブラック及び離型剤が分散されて
成る負帯電性の二成分系磁性現像剤用トナーにおいて、
前記定着用樹脂媒質は、遊離の又は中和されたアニオン
性極性基と炭素数12以上のアルキル基とを側鎖に有す
る共重合体、又は遊離の若しくは中和されたアニオン性
極性基を側鎖に有する重合体と炭素数12以上のアルキ
ル基を側鎖に有する重合体とを含有して成り、前記カー
ボンブラックは、pHが7未満で且つ(7−pH)/比
表面積(g/m2 )が0.010乃至0.050の範囲
にあり、且つ前記定着用樹脂媒質当り4乃至15重量%
の量で配合されていることを特徴とする二成分系磁性現
像剤用トナーが提供される。
【0012】本発明によればまた、上記トナーと、樹脂
コートされた磁性キャリヤ或いは磁性粉を樹脂中に分散
して成る磁性キャリヤとから成る二成分系磁性現像剤が
提供される。
【0013】
【作用】本発明者らは、トナーのスペント発生を防止す
べく研究を重ねた過程で次の如き興味のある事実を見出
した。
【0014】添付図面の図1は、正帯電像の現像に用い
る従来の二成分系磁性現像剤用トナーの内、帯電制御剤
としてクロム錯塩染料(2:1型)を含有するトナーを
メタノールで抽出した抽出液の波長200乃至700n
mでの吸光度曲線であり、波長400乃至700nmの
領域にピークを有し、図2は帯電制御剤としてサリチル
酸金属錯体を用いたトナーのメタノール抽出液の波長2
00乃至700nmでの吸光度曲線であり、波長280
乃至350nmの領域にピークを有する。
【0015】これらの結果によると、抽出液は何れも帯
電制御剤に基づく特性吸収ピークを示しており、これは
トナー粒子表面には帯電制御剤がかなり高濃度で含有し
ていることを意味している。
【0016】一方、図3は、図1の測定に使用したトナ
ーを二成分系磁性現像剤として使用し、スペントによる
帯電不良が発生したキャリヤについて、同様にメタノー
ルで抽出し、この抽出液の波長200乃至700nmの
吸光度曲線を測定したものであり、波長400乃至70
0の領域にピークを有する。
【0017】この測定結果によると、キャリヤ表面にも
帯電制御剤が高濃度に付着、析出しており、スペントに
よる帯電不良は、従来考えられていたトナー樹脂による
キャリヤ表面の単なるフイルミングではなく、帯電制御
剤のキャリヤ表面への移行であるという驚くべき事実が
明らかとなった。
【0018】この事実は、図4及び図5を参照すること
により一層明白となる。図4及び図5は、正又は負の帯
電制御剤を含有するトナーと磁性キャリヤとの混合物並
びに帯電制御剤を含有しないトナーと磁性キャリヤとの
混合物を混合した場合に、混合時間とスペント量との関
係並びに混合時間と帯電量との関係を夫々プロットした
ものである。これらの結果によると、帯電制御剤を含有
せしめたものでは、混合時間が増すに従ってスペント量
が大きくなり、帯電量の減少が大きくなるという事実が
明らかとなる。
【0019】更に、図6は、スペントが付着したキャリ
ヤのスペント量とスペントトナー中の帯電制御剤との関
係を測定したものであり、図6中、点線はトナー処方か
ら計算される予測値をプロットしたものである。この結
果によると、スペント発生の初期程、帯電制御剤がキャ
リヤ表面に選択的に移行、付着しているという事実が明
らかとなる。尚、図6の結果で、スペント量の増大に伴
って、帯電制御剤量が組成からの予測値に近接している
のは、上記の混合系がトナーの補給のない閉鎖系での結
果であり、複写機内でのトナーの入れ替えがある場合
は、帯電制御剤の有無による差は更に広がるものと予想
できる。
【0020】更にまた、図7は、トナー中の各成分単独
と磁性キャリヤとを混合した場合における混合時間とス
ペント量との関係を示している。この結果によると、帯
電制御剤は、トナー中の各成分の内でも圧倒的にキャリ
ヤ表面に移行し、スペントを発生しやすい成分というこ
とが明白となった。
【0021】以上のことから、従来の二成分系磁性現像
剤におけるスペント発生による帯電不良は、図8の説明
図に示す通り、混合使用初期においては、キャリヤが+
及びトナーが−に帯電していたものが、キャリヤ表面に
帯電制御剤が選択的に移行したスペントが形成されるに
従って、スペント層が−に帯電され、+に帯電した逆極
性トナーが形成されることによると説明できる。
【0022】本発明では、磁性キャリヤ表面への帯電制
御剤の移行を防止するため、トナー粒子への移行性帯電
制御剤の内添乃至配合をとりやめた。これに伴なって、
本発明の負帯電性トナーは、図9の吸光度曲線に示す通
り、メタノールで抽出したときにも、このメタノール抽
出液は、波長400乃至700nmでの吸光度が実質上
ゼロである。勿論、本発明のトナーでは、サリチル酸金
属錯体等の正帯電制御剤も配合されていないので、メタ
ノール抽出液の波長280乃至350nmでの吸光度の
ピークを持たない。尚、本明細書において、吸光度が実
質上ゼロとは、トナー0.1gをメタノール50mlで抽
出した抽出液について上記波長領域における吸収ピーク
が全く検出されないか、検出されたとしても、そのピー
クにおける吸光度が0.05以下であることを意味す
る。
【0023】ところで、図5に示す通り、帯電制御剤を
含有させないトナーでは、帯電制御剤を配合したトナー
に比して帯電量がどうしても不足になる。本発明では、
これを防止するため、定着用樹脂媒質として、アニオン
性の極性基を有する共重合樹脂組成物を使用し、また着
色剤であるカーボンブラックとして、pHが酸性サイド
にあるものを使用する。このような定着用樹脂媒質及び
カーボンブラックの使用により、現像に際して必要なト
ナーの帯電量が得られる。
【0024】即ち、定着用樹脂媒質が有するアニオン性
の極性基は、トナーに負帯電制御性を与えるものであ
り、この極性基は樹脂の分子骨格中に存在しているた
め、帯電制御剤のようにキャリヤの粒子表面に移行して
スペントの原因となることがないのである。本発明にお
いて用いる定着用樹脂媒質は、上記の様にアニオン性極
性基を有していることに関連して酸価を有しているが、
この酸価は4乃至30の範囲にあることが必要である。
即ち、この酸価が30よりも大きくなると、アニオン性
基の量が多くなるため、トナー自体の吸湿性が高くな
り、安定した摩擦帯電を行うことが困難となる。また酸
価が4よりも低くなると、アニオン性基の量が少ないた
め、現像に十分なトナー帯電量を確保することが困難と
なる。尚、このアニオン性極性基は遊離酸の形で存在し
ていてもよいし、またナトリウム塩等の金属塩、即ち中
和された形で存在していてもよく、酸価は遊離酸の形で
測定される。即ち、本発明において酸価とは、アニオン
性極性基の少なくとも一部が中和された状態で存在して
いる場合には、これを加水分解して遊離酸の形で測定さ
れる値である。
【0025】また本発明において、上述した定着用樹脂
媒質は、炭素数が12以上のアルキル基を側鎖に有する
重合体をも含むものである。このようなアルキル基は、
上述したアニオン性極性基を有する重合体中に導入され
ていてもよいし、アニオン性極性基を有する重合体とは
別個の重合体中に導入されていてもよい。
【0026】一般にトナー中には、ワックス等の離型剤
が耐オフセット性向上のために配合される。しかるに、
離型剤として配合されるワックスは、SP値(溶解度パ
ラメータ)が定着用樹脂媒質と大きく異なるため、該媒
質中に均一に分散させることが困難であり、トナー粒子
毎のワックス含有量にバラツキを生じたり、またトナー
粒子表面にワックスが偏って分布するという問題があ
る。即ち、このようなトナーを用いて現像を行った場
合、キャリヤ粒子表面にワックスがスペントとして付着
しやすく、このトナー粒子とキャリヤ粒子を混合してな
る現像剤を長期間使用した場合、スペントによりキャリ
ヤ粒子の帯電能が低下し、耐久性が問題となる。
【0027】本発明においては、上記の如く、炭素数が
12以上のアルキル基を側鎖に有する重合体を定着用樹
脂媒質に含有させることにより、このような離型剤の均
一分散性不良に由来する問題を有効に解決することに成
功した。このような効果は、後述する実施例に明瞭に示
されているが、その理由としては、重合体側鎖に長鎖の
アルキル基を有する重合体は比較的SP値がワックスと
近いことからワックスとの相溶性が高まり、定着樹脂媒
質中に離型剤が取り込み易くなり、この結果として離型
剤の均一分散性が改善されるのではないかと推定され
る。
【0028】さらに本発明によれば、先にも述べた通
り、着色剤であるカーボンブラックとして、pHが酸性
サイド(即ち7未満)にあり、且つ(7−pH)/比表
面積(m2 /g)の比が、0.010乃至0.050の
範囲にあるものを使用することが重要である。一般にカ
ーボンブラックは、pHが8程度であり、中性乃至アル
カリサイドに偏っている。また導電性を制御するため
に、pHが7未満となるように酸処理されたカーボンブ
ラックも知られている。本発明では、pHが7未満のカ
ーボンブラックを選択使用するものであるが、導電性が
制御されたカーボンブラックを使用するという意味では
ない。
【0029】本発明者等の研究によれば、カーボンブラ
ックと磁性キャリヤとを混合攪拌した時、このカーボン
ブラックはマイナスに帯電することが確認された。即
ち、本発明においては、酸処理されpHが7未満の範囲
にあるカーボンブラックを使用することにより、前述し
たアニオン性極性基を有する定着用樹脂媒質のマイナス
帯電性が補強され、負帯電制御剤の未配合による帯電性
の低下が有効に防止されるのである。
【0030】本発明において、上述した(7−pH)/
比表面積の値は、酸処理の程度、即ちカーボンブラック
表面に存在する酸官能基の密度を示す指数であり、この
値が上記範囲よりも小さいと、マイナス帯電性の補強が
十分に行われず、帯電性の低下を免れない。また上記範
囲よりも大きくなると、トナーの吸湿性が高くなり、安
定した摩擦帯電量を確保することが困難となる。
【0031】尚、カーボンブラックのpHは、試料5g
を100mlのイオン交換水に入れて5分間煮沸し、放
冷後、蒸発した水を補充してろ紙でろ過し、ろ液を市販
のガラス電極pH計で計測することができる。
【0032】
【発明の好適態様】
(定着用樹脂媒質)本発明で使用する定着用樹脂媒質
は、アニオン性の極性基を側鎖に有する重合体と炭素数
が12以上のアルキル基(以下、単に高級アルキル基と
呼ぶことがある)を側鎖に有する重合体とを含有して成
るものであり、これらのアニオン性極性基と高級アルキ
ル基とは、同一の重合体の側鎖に導入されていてもよい
し、またそれぞれ別個の重合体の側鎖に導入されたもの
であってよい。ただし一般的にはこれらの基は同一の重
合体の側鎖に導入されていることが好ましく、さらにア
ニオン性極性基導入用の単量体と高級アルキル基導入用
の単量体とは別個の単量体として使用し、これら単量体
のブロック重合、ランダム重合、グラフト重合等により
形成された共重合体で定着用樹脂媒質を構成することが
望ましい。即ち、同一の単量体を用いてこれらの基を側
鎖に導入した場合には、これらの基の量割合をコントロ
ールすることが困難となるからである。
【0033】本発明において、上記アニオン性極性基と
しては、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸等の任意
の極性基が挙げられるが、カルボン酸型のものが特に好
適である。このような極性基を有する単量体の適当な例
は次の通りである。
【0034】カルボン酸型のものとしては、エチレン系
不飽和カルボン酸、例えば、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマー
ル酸、マレイン酸或いはフマール酸等の低級アルキル
(炭素数5以下)ハーフエステル等が挙げられる。
【0035】スルホン酸型のものとしては、スチレンス
ルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸等が挙げられる。
【0036】ホスホン酸型のものとしては、2−アシッ
ドホスホキシプロピルメタクリレート、2−アシッドホ
スホキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−アシ
ッドホスホキシプロピルメタクリレート、等が挙げられ
る。
【0037】これらのアニオン性極性基含有単量体単位
は、遊離の酸であっても、またナトリウム、カリウム等
のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカ
リ土類金属、亜鉛等で中和された形で組み込まれていて
もよい。
【0038】また高級アルキル基としては、炭素数が1
2以上である限り特に制限はなく、例えば直鎖アルキル
基、分岐鎖アルキル基、及び環状アルキル基等の何れで
あってもよい。その適当例としては、ラウリル基、トリ
デシル基、ステアリル基、ドコシル基、ジシクロヘキシ
ルメチル基、ジシクロヘキシルプロピル基、シクロドデ
シル基、シクロウンデカンメチル基等を挙げることがで
きる。上記の高級アルキル基を有する単量体の代表的な
ものは以下の通りである。尚、以下の説明において、低
級アルキル基とは、炭素原子数が5以下のものを意味す
るものとする。
【0039】下記一般式(1): CH2 =C(R1 )−COOR2 (1) 式中、R1 は水素原子又は低級アルキル基、R2 は高級
アルキル基である、のアクリル系単量体、特にアクリル
酸ラウリル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸ステア
リル、アクリル酸ドコシル、アクリル酸ジシクロヘキシ
ルメチル、アクリル酸ジシクロヘキシルプロピル、アク
リル酸シクロドデシル、アクリル酸シクロウンデカンメ
チル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシ
ル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ドコシル、
メタクリル酸ジシクロヘキシルメチル、メタクリル酸ジ
シクロヘキシルプロピル、メタクリル酸シクロドデシ
ル、メタクリル酸シクロウンデカンメチル等。
【0040】下記一般式(2): CH2 =C(R3 )−Φ−R4 (2) 式中、R3 は水素原子、低級アルキル基、ハロゲン原子
又は高級アルキル基であり、R4 は水素原子、低級アル
キル基、高級基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アミノ
基、ニトロ基であり、Φはフェニレン基であり、置換基
として、低級アルキル基、高級アルキル基、ハロゲン原
子、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基を有していても
よく、R3 ,R4 及びΦの少なくとも一個は高級アルキ
ル基であるか或いは高級アルキル基を有するものとす
る、で表されるモノビニル芳香族炭化水素、例えばm−
又はp−ラウリルスチレン、m−又はp−ステアリルス
チレン、α−メチル−3−ステアリルスチレン、m−又
はp−ステアロキシスチレン、4−ビニル安息香酸ステ
アリル、4−ステアロイルアミノスチレン等。
【0041】下記一般式(3): CH2 =CH−OOCR5 (3) 式中、R5 は高級アルキル基である、のビニルエステ
ル、例えばラウリン酸ビニル、トリデカン酸ビニル、ス
テアリン酸ビニル、ドコサン酸ビニル、トリアコンタン
酸ビニル、ペンチルシクロヘキサン酸ビニル、ジシクロ
ヘキシル酢酸ビニル等。
【0042】下記一般式(4): CH2 =CH−O−R6 (4) 式中、R6 は高級アルキル基である、のビニルエーテ
ル、例えばビニルラウリルエーテル、ビニルステアリル
エーテル、ビニルドコシルエーテル、ビニルシクロドデ
シルエーテル等。
【0043】下記一般式(5): CH2 =C(R7 )−C(R8 )=CH−R9 (5) 式中、R7 、R8 、R9 の各々は水素原子、低級アルキ
ル基、高級アルキル基又はハロゲン原子であり、いずれ
か一つが高級アルキル基である、のジオレフィン類、特
に1,3 −ヘキサデカジエン、1,3−ドコサジエン、2
−メチル−1,3−ドコサジエン等。
【0044】下記一般式(6): CH2 =C(R10)−R11 (6) 式中、R10及びR11の各々は水素原子、低級アルキル
基、又は高級アルキル基であり、いずれか一つが高級ア
ルキル基である、のモノオレフィン類、特に1−テトラ
デセン、1−エイコセン等。
【0045】本発明においては、上述したアニオン性極
性基を有する単量体の少なくとも1種と高級アルキル基
を有する単量体の少なくとも1種を共重合させて得られ
る共重合体を定着用樹脂媒質として使用するものである
が、生成重合体がトナーに要求される定着性と帯電性と
を有するものである限り、他の単量体、例えばエチレン
系不飽和結合を有する単量体を1種または2種以上の組
み合わせで含んでいてもよい。このような単量体の適当
な例は、アクリル酸エステル系単量体、モノビニル芳香
族単量体、ビニルエステル系単量体、ビニルエーテル系
単量体、ジオレフィン系単量体、モノオレフィン系単量
体等である。具体的には、以下に示すものを例示するこ
とができる。
【0046】前記一般式(1)のアクリル系単量体にお
いて、基R2 の高級アルキル基を炭素数11以下のアル
キル基、又は炭素数11以下のヒドロキシアルキル基に
置き換えたアクリル酸エステル系単量体、例えばアクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキ
シル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−ヒドロキシ
アクリル酸プロピル、δ−ヒドロキシアクリル酸ブチ
ル、β−ヒドロキシメタクリル酸エチル等。
【0047】前記一般式(2)のモノビニル芳香族単量
体において、高級アルキル基を有していないもの、例え
ばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、α
−クロロスチレン、o−、m−、p−クロロスチレン、
p−エチルスチレン等。
【0048】前記一般式(3)のビニルエステルにおい
て、R5 の高級アルキル基を低級アルキル基に置き換え
たもの例えばギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル等。
【0049】前記一般式(4)のビニルエーテルにおい
て、R6 の高級アルキル基を炭素数11以下のアルキル
基に置き換えたもの、例えばビニルメチルエーテル、ビ
ニルエチルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、ビ
ニルフェニルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテル
等。
【0050】前記一般式(5)のジオレフィン類におい
て、高級アルキル基を有していないもの、例えばブタジ
エン、イソプレン、クロロプレン等。
【0051】前記一般式(6)のモノオレフィン類にお
いて、高級アルキル基を有していないもの、例えばエチ
レン、プロピレン、イソブチレン、ブテン−1、ペンテ
ン−1、4−メチルペンテン−1等。
【0052】上述したアニオン性の極性基を有する単量
体及び高級アルキル基を有する単量体から形成される共
重合体において、本発明で特に定着用樹脂媒質として好
適に使用されるものは、(メタ)アクリル酸−(メタ)
アクリル酸ステアリル共重合体、スチレン−(メタ)ア
クリル酸ステアリル−(メタ)アクリル酸共重合体、
(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸ステ
アリル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸ステアリ
ル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)
アクリル酸ステアリル−マレイン酸共重合体、マレイン
酸−(メタ)アクリル酸ステアリル共重合体、スチレン
−(メタ)アクリル酸トリデシル−(メタ)アクリル酸
共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸ラウリル−
(メタ)アクリル酸共重合体等である。
【0053】また上述した共重合体以外にも、前述した
アニオン性の極性基を有する単量体の少なくとも1種を
重合して得られる重合体と、高級アルキル基を有する単
量体の少なくとも1種を重合して得られる重合体と、及
び必要によりそれ以外の単量体を重合して得られる重合
体とのブレンド物を、定着用樹脂媒質として使用するこ
ともできる。
【0054】上述した共重合体乃至樹脂ブレンド物から
成る定着用樹脂媒質においては、重合体側鎖のアニオン
性の極性基が、定着用樹脂媒質の酸価が4乃至30、特
に5乃至15となる量で存在していることが好適であ
る。尚、アニオン性極性基の一部乃至全部が中和されて
樹脂媒質中に存在している場合には、中和されている部
分の極性基を含めて上記酸価に対応するアニオン性極性
基含有量を有するものとするのがよい。定着用樹脂媒質
の酸価が上記範囲より小さい時には、アニオン性極性基
の量が少ないためトナーの帯電性が不満足となり易く、
一方上記範囲よりも大きいと、トナーが湿度敏感性とな
ってトナーの帯電性がやはり不満足となり、好ましくな
い。
【0055】また重合体側鎖の高級アルキル基が、該ア
ルキル基を有する単量体基準で、定着用樹脂媒質100
重量部当り、0.1乃至20重量部、特に0.5乃至10重
量部の量で存在していることが好ましい。高級アルキル
基の量が上記範囲よりも少ないと、離型剤と定着用樹脂
媒質との相溶性が低下して耐久性を満足のいく程度に改
善することが困難となり、また上記範囲よりも多量に含
むと、定着用樹脂媒質のTgが低くなり、トナーの保存
安定性が低下する傾向がある。
【0056】また本発明において、上述した重合体乃至
重合体のブレンド物から成る定着用樹脂媒質は、一定の
粉砕性、粒状化を確保するために、重量平均分子量が7
万〜20万、特に8万〜15万の範囲にあることが好ま
しい。上述した定着用樹脂媒質は、先に述べた単量体成
分を用い、それ自体公知の重合開始剤等を用いてのラジ
カル重合を行うことにより容易に製造することができ
る。
【0057】(カーボンブラック)また本発明におい
て、上記の定着用樹脂媒質中に分散されるカーボンブラ
ックとしては、pHが7未満、好ましくは2乃至5であ
り、且つ(7−pH)/比表面積(m2 /g)が0.0
10乃至0.050、特に0.015乃至0.040の
範囲にある限り、任意のものを使用することができる
が、一般的にはファーネスブラックを使用し、これを酸
処理することによって、上述した条件を満足するpH値
を有する様に調整されたものが好適である。酸処理は、
例えば塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸や酢酸、ク
エン酸、プロピオン酸、安息香酸、サリチル酸、トルエ
ンスルホン酸等の有機酸を用いて行うことができ、これ
により、カーボンブラック表面にカルボキシル基などの
酸性基が導入され、トナーの負帯電性が補強される。ま
た処理に用いる酸の量は、上記pH条件から明らかな通
り、ごく少量であるので、これがトナーの電気的特性に
悪影響を与えることはない。
【0058】またかかるカーボンブラックの比表面積
は、通常、50m2 /g以上、特に、100乃至300
2 /gの範囲にあることが、樹脂に対する分散性等の
見地から好ましい。このようなカーボンブラックは、前
記定着用樹脂媒質当り4乃至15重量%、特に6乃至1
2重量%の量で配合される。この配合量が上記範囲より
も少量であると、トナーの負帯電性が不満足なものとな
り、カブリ等を発生し易くなる。また上記範囲よりも多
量に使用されると、トナーの定着性が低下する。
【0059】(離型剤)また本発明のトナーにおいて
は、耐オフセット性を向上させるために、前述した定着
用樹脂媒質中に離型剤が分散配合される。かかる離型剤
としては、天然乃至合成の種々のワックスを使用するこ
とができるが、一般的には、ポリオレフィン系ワック
ス、例えばポリプロピレンワックス、ポリエチレンワッ
クス、プロピレン−エチレンランダム共重合体ワックス
が好適に使用され、特にポリプロピレンワックスが好ま
しく、中でも平均分子量が2,000乃至16,00
0、特に3,000乃至6,000のものが好ましい。
このような離型剤は、定着用樹脂媒質100重量部当
り、0.01乃至10重量部、特に0.1乃至6重量部の量
で使用される。この量が上記範囲よりも少量であると、
耐オフセット性が不満足となり、また上記範囲よりも多
量に使用すると、トナーの帯電性が低下し、帯電不良等
により、トナー飛散やカブリ等を生じやすくなる。
【0060】(その他の配合剤)本発明の二成分系磁性
現像剤用トナーにおいては、帯電制御剤を配合しないこ
とを除けば、上記のカーボンブラック及び離型剤以外に
も、それ自体公知の種々のトナー配合剤、例えば体質顔
料等を定着用樹脂媒質中に分散配合することができる。
このような体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウ
ム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アル
ミナホワイト等を例示することができる。このような顔
料は、定着用樹脂媒質100重量部当り2乃至20重量
部、特に5乃至15重量部の量で使用する。
【0061】また本発明においては、上記の配合剤以外
にも、例えば磁性粉を定着用樹脂媒質に分散配合するこ
ともできる。このような磁性粉の配合により、現像時の
磁気ブラシ中のトナー粒子が、クーロン力に加えて磁気
的吸引力によってもキャリヤに保持されるため、トナー
飛散が一層確実に防止され、複写機のトナー汚染や複写
物のカブリの防止の点で極めて好ましい。このような利
点は、複写速度が高速になるほど要求される。またこの
ような磁性粉の配合により、トナー粒子1個当りの帯電
量を小さくすることができ、現像感度を向上させ、高濃
度画像を得ることができるという利点もある。
【0062】かかる磁性粉としては、従来磁性トナーに
使用されている磁性粉、例えば、四三酸化鉄(Fe3
4 )、三二酸化鉄(γ−Fe2 3 )、酸化鉄亜鉛(Z
nFe2 4 )、酸化鉄イットリウム(Y3 Fe
5 12)、酸化鉄カドミウム(CdFe2 4 )、酸化
鉄ガドリウム(Gd3 Fe5 12)、酸化鉄銅(CuF
2 4 )、酸化鉄鉛(PbFe1219)、酸化鉄ニッ
ケル(NiFe2 4 )、酸化鉄ネオジウム(NdFe
3 )、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マ
グネシウム(MgFe2 4 )、酸化鉄マンガン(Mn
Fe2 4 )、酸化鉄ランタン(LaFeO3 )、鉄粉
(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)、
等を挙げることができる。特に好適な磁性粉は、微粒子
状四三酸化鉄(マグネタイト)である。好適なマグネタ
イトは正8面体状で、粒子径が0.05乃至1.0μmのも
のである。このマグネタイト粒子は、シランカップリン
グ剤、チタン系カップリング剤等で表面処理されていて
もよい。
【0063】上述した磁性粉の配合量は、樹脂媒質10
0重量部当り0.1乃至5重量部、特に0.5乃至3.0重量
部のような少量でよい。従来二成分系磁性現像剤に使用
する磁性トナーでは、樹脂媒質100重量部当り磁性粉
を10重量部よりも多い量で使用するが、上記で使用す
る磁性粉の量はこれよりもかなり少ない量であり、この
ような少量の内添で、トナー飛散を防止しながら、高濃
度画像を形成し得るのである。
【0064】(トナー)本発明のトナーは、粉砕分級
法、溶融造粒法、スプレー造粒法、重合法等のそれ自体
公知の方法で製造し得るが、粉砕分級法が一般的であ
る。即ち、上述した定着用樹脂媒質及び各種トナー配合
剤を、ヘンシェルミキサー等の混合機で前混合したの
ち、二軸押出機等の混練装置を用いて混練し、この混練
組成物を冷却した後、粉砕し、分級してトナーとする。
トナーの粒径は、一般に体積基準平均粒径(コールター
カウンターによるメジアン径)が5乃至15μm、特に
7乃至12μmの範囲内にあるのがよい。
【0065】トナー粒子の表面には、必要に応じ、疎水
性気相法シリカ等の流動性改良剤を外添により付着させ
てトナーの流動性を改善することができる。このような
流動性改良剤は、通常、一次粒子径が0.005乃至
0.050μm 程度の極めて微粒の粉末であり、トナー
の総重量当り(即ち、上述したトナー粒子と外添剤との
合計量当り)、0.1乃至2.0重量%の量で外添するのが
よい。
【0066】また本発明の好適態様によれば、この流動
性改良剤と共に、流動性改良剤よりも粒径の大きい0.0
5乃至1.0μm、特に0.07乃至0.5μmの粒径を有す
るスペーサー粒子をトナー粒子に外添させる。即ち、こ
のようなスペーサ粒子を外添することにより、トナー像
と感光体表面の潜像との結合を弱めて、トナー像の剥離
が容易に行われるようにし、これによりトナー像転写工
程での転写効率を向上させ得るのである。
【0067】スペーサー粒子としては、上記粒径を有す
る有機或いは無機の不活性定形粒子を使用し得る。この
ような不活性定形粒子の具体例としては、シリカ、アル
ミナ、酸化チタン、炭酸マグネシウム、アクリル樹脂粉
末、スチレン樹脂粉末、磁性粉を挙げることができる
が、一般には、前述した磁性粉、特に微粒子状四三酸化
鉄(マグネタイト)を使用するのが好ましい。というの
は、トナー粒子表面に付着して存在する磁性粉もトナー
飛散にも有効に作用するからである。このようなスペー
サー粒子は、トナー総重量当り10重量%以下、好まし
くは0.1乃至10重量%、最も好ましくは0.1乃至5重
量%の量で外添するのがよい。これよりも過剰に使用す
ると、画像濃度の低下を引き起こす。またスペーサ粒子
として磁性粉を使用する場合には、トナー粒子中に磁性
粉が内添されている時には、その内添磁性粉との合計量
が、定着用樹脂媒質当り10重量%以下とするのがよ
い。この合計量が過剰となると、やはり画像濃度の低下
を招くからである。
【0068】流動性改良剤及びスペーサー粒子をトナー
に外添するに際しては、予め流動性改良剤とスペーサー
粒子とを粉砕条件下に緊密に混合し、この混合物をトナ
ーに添加して十分に解碎するのがよい。これにより、こ
れら外添剤はトナー粒子表面に付着、即ちトナー粒子表
面に接して担持され或いは粒子表面に一部打ち込まれた
ような状態で固定される。
【0069】(磁性キャリヤ)上記トナーと組み合わせ
で使用される磁性キャリヤ粒子としては、それ自体公知
のものを使用することができるが、好適には下記式
(7): MOFe2 3 (7) 式中、Mは、Cu,Zn,Fe,Ba,Ni,Mg,M
n,Al及びCoから成る群より選択される少なくとも
1種の金属である、で表されるマグネタイト(M=F
e)、フェライト(MがFe以外)であり、中でもMが
Cu,Zn,Mg,Mn及びNiの少なくとも1種、好
適には2種以上含有するソフトフェライト、例えば、銅
−亜鉛−マグネシウムフェライトの焼結フェライト粒
子、特に球状粒子が好適である。
【0070】これらの磁性キャリヤ粒子は、環境変化或
いは経時変化による電気抵抗変化が少ないため、安定し
た帯電性を示し、また磁気ブラシの穂がソフトであり、
形成画像に磁気ブラシの掃き跡のような白筋を発生する
ことがない点で有利である 磁性キャリヤの平均粒径は、一般に30乃至200μm
、特に50乃至150μm の範囲にあることが望まし
く、飽和磁化が30乃至70emu/g ,特に45乃至65
emu/g 、及び体積固有抵抗が105 乃至109 Ω・c
m、特に106 乃至108 Ω・cmの範囲にあるのがよ
い。
【0071】また磁性キャリヤ粒子は、これをコアと
し、各種の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂でコートして使
用に供することもできる。例えば、熱可塑性樹脂とし
て、熱可塑性アクリル樹脂、熱可塑性スチレン−アクリ
ル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、オレフィ
ン系共重合体樹脂などがあり、また熱硬化性樹脂とし
て、変性または未変性のシリコーン樹脂、熱硬化性アク
リル樹脂、熱硬化性スチレン−アクリル樹脂、フェノー
ル樹脂、ウレタン樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂、アミノ樹脂、フッ素樹脂、メラミン樹脂な
どがある。このような樹脂コートにより、スペントの発
生をさらに有効に回避することができる。一般に言って
樹脂コート量は、コア粒子100重量部当り、0.001 乃
至2.5重量部、特に0.005 乃至2.0重量部の量とするの
がよい。
【0072】また本発明においては、上記コート樹脂中
にカチオン性極性基導入しておくことが好ましい。即
ち、カチオン性極性基を有する樹脂被覆層を設けること
により、キャリヤの正帯電性が向上し、これによりトナ
ーの負帯電性をさらに向上させることができる。このよ
うなカチオン性極性基としては、塩基性窒素含有基、例
えば1級、2級または3級アミノ基、第4級アンモニウ
ム基、アミド基、イミノ基、イミド基、ヒドラジノ基、
グアニジノ基、アミジノ基などが代表的であり、特にア
ミノ基、第4級アンモニウム基が好適である。
【0073】カチオン性極性基の導入は、例えば単量体
成分として上記のカチオン性基を有するものを使用して
樹脂の製造を行えばよく、またカチオン性基を有するシ
ランカップリング剤を用いて樹脂の表面処理を行うこと
によっても導入できる。このようなシランカップリング
剤としては、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランなどがある。さらにアミジン
型のアゾビス系化合物等のカチオン性極性基を有する重
合開始剤を用いての重合により上記コート樹脂の合成を
行うことにより、樹脂中にカチオン性極性基を導入する
こともできる。これらのカチオン性極性基は、一般に樹
脂100g当り0.1乃至2000ミリモル、特に0.5乃
至1500ミリモルの範囲とするのがよい。
【0074】上記樹脂被覆層中には、必要に応じて、シ
リカ、アルミナ、カーボンブラック、脂肪酸金属塩、シ
ランカップリング剤、シリコーンオイル等のそれ自体公
知の各種添加剤を配合することも勿論可能である。
【0075】コアとなるキャリヤ粒子の樹脂コートは、
それ自体公知の方法で行うことができ、例えば適当な溶
剤に上述したコート樹脂を溶解させ、この樹脂溶液を用
いて、浸漬法、スプレー法、流動床法、移動床法、転動
層法などにより樹脂コートを行うことができる。また熱
硬化性樹脂のコートを行う場合には、未硬化の樹脂やオ
リゴマーの溶液を用いて上記方法によりコートを行った
後、加熱等の手段で樹脂の硬化を行うこともできる。
【0076】また本発明においては、磁性粉を結着樹脂
中に分散して成るバインダー型キャリヤを使用すること
もできる。このような磁性粉としては、前述した磁性
粉、特にマグネタイトを好適に使用することができ、ま
たその粒径は2.0μm 以下、特に0.05乃至1.0μm
の範囲にあるのがよい。この磁性粉は、結着樹脂100
重量部当り150乃至900重量部、特に250乃至6
00重量部の量で用いるのがよい。
【0077】また結着樹脂としては、熱可塑性樹脂や、
未硬化或いは初期縮合物の形の熱硬化性樹脂、例えばポ
リスチレン等のビニル芳香族樹脂、アクリル樹脂、ポリ
ビニルアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、石油樹脂、ポリオレフィン樹脂等
を例示することができる。これらの内でも、スチレン系
樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹
脂が好適である。
【0078】このバインダー型キャリヤには、それ自体
公知の助剤、例えば電気抵抗を調節するためのカーボン
ブラック、分散剤、分散助剤、低分子或いは高分子の電
荷制御剤等を配合することもできる。また前記と同様
に、カチオン性極性基を導入してキャリヤの正帯電性を
高めてトナーの負帯電性を向上させることもできる。か
かるバインダー型キャリヤにおいても、その平均粒径等
は、前述したキャリヤと同程度の範囲にあるのがよい。
【0079】(二成分系磁性現像剤)本発明のトナー
は、上述した各種磁性キャリヤと混合して磁性現像剤と
しての使用に供されるが、これらキャリヤとトナーとの
混合比は、一般に98:2乃至90:10の重量比、特
に97:3乃至94:6の重量比にあるのがよい。
【0080】このような二成分系磁性現像剤を用いての
静電写真複写法において、静電潜像の形成はそれ自体公
知の任意の方式で行うことができ、例えば導電性基板上
の光導電層を一様に荷電した後、画像露光して静電潜像
を形成させることができる。静電像の現像は、二成分系
磁性現像剤の磁気ブラシを基板と接触させることにより
容易に行われる。現像により形成されたトナー像は複写
紙上に転写され、このトナー像を加熱ロールと接触させ
ることにより定着が行われる。
【0081】
【実施例】本発明を次の例で説明する。
【0082】(現像剤の評価)以下の実施例及び比較例
で得られた現像剤乃至トナーの評価は、各現像剤を、三
田工業製の複写機(商品名「DC−4086」の改造
機)に搭載し、複写を行って下記の項目について行っ
た。
【0083】(a)転写効率:複写開始前のトナーホッ
パー内のトナー量と、所定枚数複写後のトナーホッパー
内の量とを測定し、その差からトナー消費量を算出し
た。一方、所定枚数複写の間にクリーニング工程におい
て回収されたトナー量を測定し、トナー回収量を得た。
これらの値から、次式によりトナーの転写効率を算出し
た。尚、複写に用いたコピー原稿は、文字原稿で黒色部
の面積率が8%のものを用いた。 転写効率(%)=〔(A−B)/A〕×100 式中、Aはトナー消費量を示し、Bはトナー回収量を示
す。
【0084】(b)画像濃度(I.D.):黒色部の面
積率が8%の文字原稿を用いて複写を行い、転写効率が
70%未満となるまで複写を続けた。5千枚毎にサンプ
リング画像の黒べた部の濃度を反射濃度計(型番「TC
−6D」東京電色社製)を用いて測定した。尚、5千枚
毎にサンプリングを行うために使用する原稿は、黒ベタ
部を含む黒色部の面積率が15%のものである。
【0085】(c)かぶり濃度(F.D.) 黒色部の面積率が8%の文字原稿を用いて複写を行い、
転写効率が70%未満となるまで複写を続けた。5千枚
毎にサンプリング画像の黒べた部の濃度を上記と同じ反
射濃度計を用いて測定した。この測定値と、複写前の紙
ベース紙を反射濃度計で測定した測定値との差を算出
し、その最高値をかぶり濃度(F.D.)とした。尚、
5千枚毎にサンプリングを行うために使用する原稿は、
黒ベタ部を含む黒色部の面積率が15%のものである。
【0086】(d)解像度 黒色部の面積率が8%の文字原稿を用いて複写を行い、
5万枚複写した時点(それまでに転写効率が70%未満
となった場合にはその時点)で規定のチャート原稿(1
mm巾内に所定数の平行直線が引かれている原稿)を用い
て複写を行い、得られた複写画像の目視判定により評価
した。
【0087】(e)帯電量 黒色部の面積率が8%の文字原稿を用いて複写を行い、
転写効率が70%未満となるまで複写を続けた。5千枚
の複写を行う毎に、現像剤200mgの帯電量をブロー
オフ粉体帯電量測定装置(東芝ケミカル社製)を用いて
測定し、トナー1g当りの帯電量の平均値で示した。
【0088】(f)トナー飛散 黒色部の面積率が8%の文字原稿を用いて複写を行い、
5万枚複写した時点(それまでに転写効率が70%未満
となった場合にはその時点)で複写機内のトナー飛散状
態を目視観察し、以下の基準で評価した。 ○:トナー飛散なし ×:トナー飛散あり
【0089】(g)耐久性 黒色部の面積率が8%の文字原稿を用いて複写を行い、
1万枚複写毎のトナー消費量と、回収されたトナー量と
からトナーの転写効率を算出した。この転写効率が初め
て70%未満になった時点の複写枚数をもって耐久性を
評価した。
【0090】(h)スペント量 黒色部の面積率が8%の文字原稿を用いて複写を行い、
5万枚複写した時点(それまでに転写効率が70%未満
となった場合にはその時点)で現像剤のサンプリングを
行った。この現像剤を400メッシュのフルイ上にの
せ、下からブロアーにより吸引しトナーとキャリヤを分
離する。フルイ上に残ったキャリヤ5gをビーカーに入
れ、更にこの中にトルエンを加え、スペントしてキャリ
ヤ表面に付着したトナーを溶解する。その後ビーカーの
下から磁石でキャリヤを引きつけた状態でトルエン溶液
をすてる。これをトルエンが無色になるまで数回繰り返
した後、オーブンでトルエンを乾燥させて重量を測定す
る。ビーカーに入れた重量と乾燥後の重量の差がスペン
ト量である。スペント量はキャリヤ1gあたりに付着し
たスペントトナーのmgで表した。
【0091】(実施例1)定着用樹脂として、スチレ
ン、メタクリル酸ステアリル、アクリル酸及びメタクリ
ル酸ブチルに由来する単位を、重量比で75:4:5:
16の割合で含有し、酸価が10であり、且つ低分子ポ
リマー成分の分子量ピークが1万であり、重量平均分子
量が10万の共重合樹脂を用いた。
【0092】下記成分: 上記で得られた定着用樹脂 100重量部 ポリプロピレンワックス(平均分子量:4000) 3重量部 カーボンブラック 10重量部 〔pH:3.5 ,(7−pH)/比表面積(m2 /g):0.025, 硝酸で酸処理〕 マグネタイト(磁性粉) 2重量部 を2軸押し出し機にて溶融混練し、次いでこの混練物を
ジェットミルで粉砕、風力分級機で分級し10.0μm
の粒子を得た。この粒子100重量部に対して、流動性
改良剤として平均粒径が0.015 μm の疎水性シリカ微粒
子を0.3重量部、及びスペーサー粒子として平均粒径0.
3μmのアルミナ粒子0.6重量部を外添し、ヘンシェル
ミキサーで混合してトナーを得た。上記トナーと平均粒
径100μm のフェライトキャリヤとを混合し、トナー
濃度3.5重量%の二成分系現像剤を得た。
【0093】(比較例1)スチレン、アクリル酸及びメ
タクリル酸ブチルを、重量比で75:20:5の割合で
使用した以外は、実施例1と同様にしてスチレン−アク
リル酸−メタクリル酸ブチル共重合体から成る定着用樹
脂を製造した(高級アルキル含量は0重量%である)。
この樹脂の低分子ポリマー成分の分子量ピークは1万で
あり、重量平均分子量が10万であった。この定着用樹
脂を用いた以外は、実施例1と同様にしてトナー及び現
像剤を調製した。
【0094】(比較例2)カーボンブラックとして、p
H=9,(7−pH)/比表面積(m2 /g):−0.
013の酸処理されていないものを用いた以外は、実施
例1と全く同様にしてトナー及び現像剤を調製した。
【0095】以上の実施例1、比較例1及び2の現像剤
についての評価を表1に示す。
【0096】
【表1】
【0097】(実施例2)平均粒径100μm の球状フ
ェライト粒子1000重量部を、3.5重量部のスチレン
−アクリル樹脂と1.5重量部のメチル化メラミン樹脂を
200重量部のトルエン溶解させたコーティング液に添
加混合し、加熱攪拌を行い、得られた混合物から溶媒
(トルエン)を乾燥除去し、さらに200℃で1時間の
熱処理を行い、樹脂コートキャリヤ粒子を得た。磁性キ
ャリヤとして、このキャリヤ粒子を用いた以外は、実施
例1と全く同様にしてトナー濃度3.5重量%の二成分系
現像剤を得た。
【0098】(実施例3) アミノ基含有スチレン−アクリル樹脂 100重量部 マグネタイト(磁性粉) 400重量部 カーボンブラック(pH=9) 5重量部 を2軸押し出し機にて溶融混練し、次いでこの混練物を
ジェットミルで粉砕、風力分級機で分級し80μmのバ
インダー型キャリヤ粒子を得た。この磁性粉が樹脂中に
分散されているバインダー型キャリヤ粒子を用いた以外
は、実施例1と全く同様にしてトナー濃度5.0重量%の
二成分系磁性現像剤を得た。
【0099】以上の実施例2,3で調製された現像剤に
ついての評価結果を表2に示す。
【0100】
【表2】
【0101】以上の表1及び表2に示した評価結果から
理解されるように、実施例1〜3の現像剤では、トナー
飛散や耐久性が良好であるが、比較例1の現像剤では耐
久性が劣り、また比較例2では耐久性の悪化と共にトナ
ー飛散の増加も認められる。
【0102】
【発明の効果】本発明によれば、二成分系磁性現像剤用
トナーにおいて、定着用樹脂媒質として、アニオン性の
極性基を側鎖に有する重合体を含む定着用樹脂媒質を使
用し、樹脂媒質中に分散させるカーボンブラックとし
て、pHが7未満で且つ(7−pH)/比表面積の比が
0.010乃至0.050のものを使用することによ
り、負帯電制御剤を配合することなく、現像に十分なト
ナー帯電量を確保することができ、帯電制御剤のキャリ
ヤ表面への移行とこのスペントによる帯電不良が解消さ
れ、トナーの帯電性能を長期にわたって安定化すること
ができ、トナー及びキャリヤの寿命を延長化することが
できる。
【0103】また、上記定着用樹脂媒質中の重合体に
は、炭素数12以上の高級アルキル基を側鎖に有するも
のが含まれていることから、離型剤を均一分散させるこ
とが可能となり、これにより更に長期にわたって画像品
質を持続して発現させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】帯電制御剤としてクロム錯塩染料(2:1型)
を含有するトナーをメタノールで抽出した抽出液の波長
200乃至700nmでの吸光度曲線である。
【図2】帯電制御剤としてサリチル酸金属錯体を用いた
トナーのメタノール抽出液の波長200乃至700nm
での吸光度曲線である。
【図3】図1の測定に使用したトナーを二成分系磁性現
像剤として使用し、スペントによる帯電不良が発生した
キャリヤについて、同様にメタノールで抽出し、この抽
出液の波長200乃至700nmの吸光度曲線を測定し
たグラフである。
【図4】正帯電制御剤を含有するトナーと磁性キャリヤ
との混合物並びに帯電制御剤を含有しないトナーと磁性
キャリヤとの混合物を混合した場合に、混合時間と帯電
量との関係をプロットしたグラフである。
【図5】負帯電制御剤を含有するトナーと磁性キャリヤ
との混合物並びに帯電制御剤を含有しないトナーと磁性
キャリヤとの混合物を混合した場合に、混合時間と帯電
量との関係をプロットしたグラフである。
【図6】スペントが付着したキャリヤのスペント量とス
ペントトナー中の帯電制御剤量との関係を測定したグラ
フである。
【図7】トナー中の各成分単独と磁性キャリヤとを混合
した場合における混合時間と帯電量との関係を示すグラ
フである。
【図8】従来の二成分系磁性現像剤におけるスペント発
生による帯電不良の発生を説明する説明図である。
【図9】本発明の負帯電性トナーをメタノールで抽出し
た抽出液における波長200乃至700nmでの吸光度
曲線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/113 G03G 9/08 371 9/10 331 351 (72)発明者 畑瀬 芳輝 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内 (72)発明者 住吉 忠男 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内 (72)発明者 清水 義威 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内 (72)発明者 永尾 一也 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定着用樹脂媒質中にカーボンブラック及
    び離型剤が分散されて成る負帯電性の二成分系磁性現像
    剤用トナーにおいて、 前記定着用樹脂媒質は、遊離の又は中和されたアニオン
    性極性基と炭素数12以上のアルキル基とを側鎖に有す
    る共重合体、又は遊離の若しくは中和されたアニオン性
    極性基を側鎖に有する重合体と炭素数12以上のアルキ
    ル基を側鎖に有する重合体とを含有して成り、 前記カーボンブラックは、pHが7未満で且つ(7−p
    H)/比表面積(g/m2 )が0.010乃至0.05
    0の範囲にあり、且つ前記定着用樹脂媒質当り4乃至1
    5重量%の量で配合されていることを特徴とする二成分
    系磁性現像剤用トナー。
  2. 【請求項2】 前記トナーをメタノールで抽出した抽出
    液の波長400乃至700nmの領域における吸光度が
    実質上ゼロであり、280乃至350nmの領域に吸収
    ピークを有さない請求項1に記載のトナー。
  3. 【請求項3】 前記定着用樹脂媒質は、アニオン性極性
    基を遊離酸の形で測定した酸価が4乃至30の範囲にあ
    る請求項1に記載のトナー。
  4. 【請求項4】 前記共重合体は、遊離の又は中和された
    アニオン性極性基を有する単量体と炭素数12以上のア
    ルキル基を有する単量体との共重合により得られたもの
    である請求項1に記載のトナー。
  5. 【請求項5】 前記アニオン性極性基を有する単量体が
    (メタ)アクリル酸であり、炭素数12以上のアルキル
    基を有する単量体が(メタ)アクリル酸エステルである
    請求項4に記載のトナー。
  6. 【請求項6】 前記炭素数12以上のアルキル基は、該
    アルキル基を導入する単量体換算で、定着用樹脂媒質1
    00重量部当り0.1〜20重量部の量で含まれている請
    求項1に記載のトナー。
  7. 【請求項7】 前記定着用樹脂媒質は、重量平均分子量
    が7万〜20万の範囲にある請求項1に記載のトナー。
  8. 【請求項8】 前記トナーは、体積基準平均粒径が5乃
    至15μm の粒子から成り、且つ該粒子表面には、体積
    基準平均粒径が0.05乃至1.0μm のスペーサー粒子
    が付着している請求項1に記載のトナー。
  9. 【請求項9】 前記定着用樹脂媒質中には、該樹脂媒質
    100重量部当り、0.1乃至5重量部の磁性粉が分散さ
    れている請求項1に記載のトナー。
  10. 【請求項10】 前記離型剤は、定着用樹脂媒質100
    重量部当り、0.01乃至6重量部の量で分散配合されて
    いる請求項1に記載のトナー。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載のトナーと、樹脂コー
    トされた磁性キャリヤとから成る二成分系磁性現像剤。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載のトナーと、磁性粉を
    樹脂中に分散して成る磁性キャリヤとから成る二成分系
    磁性現像剤。
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