JPH08318527A - 改良された流通型分散装置及びそれを用いた樹脂の分散方法 - Google Patents

改良された流通型分散装置及びそれを用いた樹脂の分散方法

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JPH08318527A
JPH08318527A JP7128394A JP12839495A JPH08318527A JP H08318527 A JPH08318527 A JP H08318527A JP 7128394 A JP7128394 A JP 7128394A JP 12839495 A JP12839495 A JP 12839495A JP H08318527 A JPH08318527 A JP H08318527A
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rotor
resin
dispersing
rubber
rotation axis
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JP7128394A
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English (en)
Inventor
Mutsuko Uchida
睦子 内田
So Iwamoto
宗 岩本
Akihiko Nakajima
明彦 中島
Takayasu Ikeda
隆安 池田
Hisao Morita
尚夫 森田
Koji Kawano
浩司 川野
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 筒状の本体内の中心に1本の回転軸を有し、
該回転軸上にローターを有し、ローターは仕切板で2室
以上に区分させることにより、2室以上の剪断ユニット
室を持つ回転式であり、且つ各室は流体の流入口と仕切
板を含む流出口を有する回転式の流体の流通型分散装置
において、(1)各室にローターを備えた、少なくとも
2室以上の剪断ユニット室については、ユニット室の内
壁とローターとの隙間が特定の範囲にあり、(2)回転
軸内部及び、又はローター内部に冷媒を通過させる構造
とし、(3)仕切板が特定の構造を有する流通型分散装
置。 【効果】 2種以上の樹脂等の高粘度物質の混合・混
練、特にゴム状重合体を含有する樹脂中のゴム粒子の分
散等が効果的に行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明の分散装置は2種以上の樹
脂の混合・混練、添加剤の添加、あるいはゴム状重合体
を含有する樹脂中のゴム粒子の分散等に有用な流体の分
散装置に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで流通型の分散装置は、例えば
「攪拌・混合・混練・分散技術集成」REALIZE
INC, 村上 泰弘 他著 93頁 図3−4,図3
−5等に示されるものが公知である。しかしながらかか
る装置は分散を行うのに有効であるが、例えば高分子を
含む流体等に分散操作を行う場合、分散体の粒子の大き
さや分散粒子の分布、また系中での均一混合において、
工業的な装置としては必ずしも十分なものではなかっ
た。
【0003】本発明者らはかかる現象を究明した結果こ
れまでの機器では高分子系を含む系においては剪断作用
と同時に分散した部分の合一も発生せしめる傾向があ
り、この為十分な目的を果たすに至っていないという結
論に達した。
【0004】また更に前述の「攪拌・混合・混練・分散
技術集成」には、異相系の分散混合を行う上で、176
頁 図3−92等にも記載されているが従来のもので
は、分散性においてとりわけ高分子を含む流体の中で異
性分の分散を行う上では未だに不十分であった。本発明
は、かかる目的を工業的に達成する上で極めて効率の高
い剪断装置を提供するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、複雑な操作
・条件設定等を要することなく、また多大なエネルギー
も要さず、極めて効率的に特に樹脂の流体の分散を行う
ことを目的とした流通型の分散装置またはこれを用いた
樹脂又は樹脂とゴム状重合体の分散方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、筒状の本
体内の中心に1本の回転軸を有し、該回転軸上にロータ
ーを有し、ローターは仕切板で2室以上に区分させるこ
とにより、2室以上の剪断ユニット室を持つ回転式であ
り、且つ各室は流体の流入口と仕切板を含む流出口を有
する回転式の流体の流通型分散装置において、(1)少
なくとも2室以上のローターを備えた剪断ユニット室に
ついては、ユニット室の内壁とローターとの隙間が回転
軸の垂直方向については平均的に0.3〜7mmの範囲
にあり、回転軸の平行方向についても平均的に0.3〜
7mmの範囲にあってなおかつ、(2)回転軸内部及
び、又はローター内部に冷媒を通過させる構造とし、
(3)(1)に該当する剪断ユニット室及びその中のロ
ーター及びこのユニット室の流出口側の仕切板につい
て、剪断ユニット室、剪断ユニット室のローター、仕切
板のそれぞれの回転軸に垂直な方向の平均断面積をSSU
cm2 、SRTcm2、SDPcm2 、仕切板の厚み部分に
おける回転軸の、回転軸に垂直な断面の平均的な断面積
をSRAcm2 とするとき、これらの断面積が下記関係式
(式1〜式2)を満足する事を特徴とする流通型分散装
置である。 (式1) 0.7<SRT/SSU<0.98 (式2) 0.1<{SSU−(SDP+SRA)}/(SRT−SRA)<
0.75 上記の比はローターと仕切板を交互に配置し、隣り合う
ローターと仕切板を1組として算出する。
【0007】また、ユニット室の内壁とローターとの回
転軸に垂直方向の隙間をhmm、ローターの外周の線速
度をvmm/secとすると、v/hが1000sec
-1以上になるようにhと、vを決めて使用することがで
きるものである。
【0008】また、本発明の分散装置に供給する流体の
粘度範囲が10〜200000ポイズであるものを用い
る。
【0009】また、回転軸内部に通過させる冷媒の温度
を−10〜30℃とする上記分散装置を提供することに
ある。
【0010】更に本発明は2種以上の樹脂または樹脂と
ゴム状重合体を混合あるいは分散あるいは分散粒子のサ
イズを微細化する際に前記分散装置を使用する樹脂の分
散方法、またゴム状を含有する樹脂を混合あるいは分散
あるいは分散粒子のサイズを微細化際に前記分散装置を
使用する樹脂の分散方法であり、さらにゴム状重合体を
含有する樹脂でかつ溶媒を含む系を混合あるは分散する
際に前記散装置を使用する分散方法、またゴム状重合体
を含有する樹脂がゴム状重合体を含有するスチレン系樹
脂である樹脂の分散方法、またゴム状重合体を含有する
スチレン系樹脂がABS系樹脂である樹脂の分散方法を
提供することにある。
【0011】本発明においては、回転軸及び、又はロー
ター及び、又はジャケット部に冷媒を通過させる装置で
あることが必要である。この冷媒により高粘度物質の混
合分散操作時に生じる混合攪拌熱を奪い、本発明の装置
での混合分散作用が強化され、冷媒通過のない装置に比
較して格段に優れた混合分散作用をもたらすことができ
る。特に粘度が高く、また分散目的の高分子の濃度が高
い場合にとりわけ有効である。例えばゴム分散系の樹脂
の製造工程におけるゴム粒子の小粒子化等の効率を高め
ることができる。
【0012】回転軸内部に通過させる冷媒の温度は、−
10〜30℃とすることが好ましく、例えば本装置に導
入する流体の導入する流体の温度と出口の温度の温度差
が20℃以下、好ましくは10℃以下、より好ましくは
5℃以下となるように冷媒の温度と流量を調節する。
【0013】本発明におけるローターとは、分散装置内
の回転軸に接続あいた回転軸を指す。その形状としては
上記条件を満たすものであれば特に制限はしないが、特
に円盤状の回転体であり、円周部に凸部、又は凹部等を
有するものが好ましい。また、仕切板は、剪断ユニット
室を区切る部分をさし、回転軸の垂直方向の断面形状は
ドーナツ状のものである。図2(c)に一例を示すが、
上記条件を満たすものであれば、図のように回転軸が通
る部分以外に小孔を設けてもよい。
【0014】本発明を説明するにあたり、図を用いて説
明する。図1は本発明の一例であり、図2は本発明の構
成を説明するための概念図である。いずれの図も本発明
の実施態様の例示であり、本発明を限定するものではな
い。
【0015】図1において、1.入り口 2.剪断ユニ
ット室入り口 3.剪断ユニット室出口 4.ローター
5.仕切板 6.回転軸 7.モーター 8.装置出
口であり、流体は1の入り口より入り、ローターと内壁
の間、或いはローターと仕切板の間で剪断作用を受け、
装置出口より出る。6の回転軸の内部には冷媒が通過で
きる部分を設けて、冷媒を9.冷媒入り口から導入し、
10.冷媒出口から排出する。
【0016】図2においては、上述のSSU、SRT
DP、SRAをより簡単に図示したものである。図2
(b)では、11.SRT、12.SSU、図2(c)では
13.SRA、14.SDPを表す。図3では式2で用いた
面積を図示したものである。つまり、式2では剪断ユニ
ットでの樹脂がローターに接する面積と、仕切板部を樹
脂が通過出来る面積との比を表す。
【0017】本発明の構成において回転軸に垂直な断
面、また剪断ユニット室壁とローターとの隙間の定義に
平均の断面や隙間の値を求めているのは、本発明の各部
を軸に対して垂直な断面を軸の方向にずらしていく際、
必ずしも同一の面積の形状とならず、例えば凹凸があっ
たり、傾斜がある場合を含むからである。例えばロータ
ーの表面に剪断力を増加する目的で凹凸を軸方向に付け
ることや、仕切板部の流れを均一化する目的で、仕切板
部開口部にテーパーを付加することも本発明の中に含ま
れている。かかる軸方向にそって本発明の各ユニットが
変化する場合、本発明においては0.1mmきざみに所
定の方向(軸方向、又は軸に垂直方向)について断面ま
たは隙間を求め、その平均値を本発明の断面または隙間
の平均値として用いるものである。
【0018】本発明において剪断ユニット室はローター
を内部に有し、剪断ユニット室の出口は仕切板により区
分されている。本発明の目的達成の上で、この剪断ユニ
ット室は少なくとも2室以上必要である。1室では効率
が低く十分な分散が行われない。
【0019】本発明において、少なくとも2室以上のロ
ーターを備えた剪断ユニット室については、ユニット室
の内壁とローターとの隙間が回転軸の垂直方向について
は平均的に0.3〜7mm、好ましくは0.5〜5mm
の範囲にあり、回転軸の平行方向についても平均的に
0.3〜7mm、好ましくは0.5〜5mmの範囲にな
ければならない。この隙間が0.3mm未満では流通系
での圧力損失が大きくなり、装置の運転が困難になり、
また剪断の生じる体積が減少するので処理の効率が悪く
なる。また、7mmを越えると剪断が十分かからず効率
の良い分散ができない。
【0020】本発明において、前述の断面積SSUcm
2 、SRTcm2 、SDPcm2 、SRAcm2 が、下記関係
式(式1,式2)を満足する必要がある。 (式1) 0.7<SRT/SSU<0.98 好ましくは0.75<SRT/SSU<0.95 (式2) 0.1<{SSU−(SDP+SRA)}/(SRT−SRA)<
0.75 好ましくは0.2<{SSU−(SDP+SRA)}/(SRT
−SRA)<0.7 SRT/SSUが0.7より小さいと分散性が悪く、0.9
8を越えると系の圧力損失が増大し好ましくない。式2
でも0.75より大きくなると分散性が低下し、0.1
以下では系内の圧力損失が増大する。
【0021】また、ユニット室の内壁とローターとの回
転軸に垂直方向の隙間をhmm、ローターの外周の線速
度をvmm/secとすると、v/hが1000sec
-1以上、好ましくは3000sec-1以上、更に好まし
くは5000sec-1となるようにhとvを決める。v
/hが1000sec-1未満では分散性が低く好ましく
ない。
【0022】また、本発明の分散装置に供給する流体の
粘度範囲は10〜200000ポイズ、好ましくは50
〜150000ポイズ、更に好ましくは80〜1000
00ポイズとする。10ポイズ未満では本発明の装置を
用いても分散性は低く、200000ポイズを越えると
剪断発熱が増大し、高分子成分等では物性低下を引き起
すため好ましくない。
【0023】冷媒の温度は−10〜30℃、好ましくは
0〜25℃、より好ましくは10〜20℃である。−1
0℃未満では冷媒の冷却の為に多大なエネルギーを使う
ため、経済的に不利となる。また、30℃を越えると分
散装置の冷却効果が低減して好ましくない。冷媒として
は通常は水でよく、0℃以下のものを導入する場合はブ
ライン等を用いる。
【0024】本発明の分散装置を用いることにより高分
子等を含む系において、一度分散した部分が再度合一す
る事を防ぎ、効果的に分散操作が行える。又、例えばゴ
ム状重合体を分散粒子として含有する樹脂等を製造する
際に本装置を使用することができ、所望の粒子径を形成
することが可能となる。その場合本装置を設置する場合
は特に限定されず、任意の場所でよい。
【0025】本装置に供給する流体としては上記粘度の
範囲内であれば特に限定しないが、樹脂同士、または樹
脂とゴム状重合体が使用できるが、特にゴム状重合体を
分散粒子として含有する樹脂等が好ましく使用される。
ゴム状重合体としては、ゴム弾性を示すものであれば通
常用いられているものでよく、好ましくは共約1、3ジ
エン等の重合体であるポリブタジエンやスチレンーブタ
ジエン共重合体、EPDM(エチレンープロピレンージ
エン共重合体)等、又はこれらの混合物が挙げられる。
【0026】ゴム状重合体を分散粒子として含有する樹
脂としては、ゴム状重合体を含有するスチレン系単量体
またはこれと他の共重合可能な単量体の(共)重合体が
好ましいものとして特に例示されるがこれに限定される
ものではない。上記スチレン系単量体としては、スチレ
ン、αーアルキルモノビニリデン芳香族単量体、環置換
アルキルスチレン等が挙げられる。他の共重合可能な単
量体としてはアクリロニトリル、メタクリロニトリル等
のアクリロニトリル系単量体、メチルメタクリレート等
のアクリレート系単量体、Nーフェニルマレイミド等の
マレイミド類などが挙げられる。ゴム状重合体含有樹脂
として特に好ましいものはABS樹脂である。
【0027】上記樹脂中にゴム状重合体を分散させる
際、混合する材料をあらかじめ溶融して本装置に導入し
てもよく、またゴム状重合体粒子含有樹脂の製造工程に
本装置を設置して使用してもよい。好ましくは塊状又は
溶液重合法でのゴム変性スチレン系樹脂の製造工程中に
本装置を設置して使用される。
【0028】通常塊状又は溶液重合法でゴム変性スチレ
ン系樹脂を製造する場合、ゴム状重合体粒子径は、使用
するゴム状重合体の構造を限定したり、重合条件を厳密
にコントロールする必要があるが、本装置を用いること
により原料のゴム状重合体の種類や量若しくは重合条件
等を広範囲に設定することができ、しかも所望のゴム粒
子径、特にゴム粒子径を小さくする場合に本装置は有効
である。
【0029】例えば、ABS樹脂を連続塊状重合法で製
造する場合に本装置を用いる好ましい方法では、スチレ
ン系単量体とアクリロニトリル系単量体との混合物にゴ
ム状重合体を溶解した原料溶液、ラジカル開始剤を第1
反応槽へ連続的に供給し、ゴム状重合体が分散粒子に転
換するのに必要な単量体転化率以上に単量体の重合を行
う。該段階でゴム状重合体粒子(ゴム粒子と称する)の
平均粒子径が3〜10μmでよく、得られた重合液を本
発明の分散装置に導入して剪断処理し、次いで分散処理
された重合液を第2反応槽に連続的に供給して重合を進
め、必要に応じて第3反応槽以降の反応層に供給する。
その後は例えば真空下で未反応単量体等を蒸発させてA
BS樹脂を得る。
【0030】本発明の特定の分散装置を用いると、分散
の効率がいいために第1の反応槽が完全混合型の反応槽
を用いても良好な光沢と耐衝撃性の良好なABS樹脂が
得られ、また重合液の粘度が高粘度のものが使用でき、
特に大規模な装置を用いても良好な物性のものが得られ
る。
【0031】上記のように第1反応槽でゴム粒子が形成
された後、分散装置で処理することにより得られたAB
S樹脂はゴム粒子の平均粒子径が0.2〜1.5μmと
することができ、この範囲では得られた樹脂の光沢と衝
撃値のバランスが良好である。ゴム粒子の平均粒子径が
1.5μmを越えると光沢、衝撃値さらには剛性が低下
するため好ましくない。
【0032】
【実施例】以下にゴム状重合体を含有する樹脂を製造す
る際に、本発明を使用した場合を例にとって説明する。
【0033】実施例1 ポリブタジエン(5%スチレン溶液、25℃での溶液粘
度 50センチポイズ)12重量部をエチルベンゼン3
0重量部、スチレン75重量部、アクリロニトリル25
重量部に溶解して原料溶液とし、完全混合槽型第1反応
槽に供給した。転化率が45%となるまで重合をすす
め、ゴム状重合体を相転移させ、2.5μmのゴム粒子
を生成させた。第1反応槽から重合液を連続的に取り出
し、図1に示す分散装置の入り口1から供給した。分散
装置のSRT/SSUは0.93、{S SU−(SDP
RA)}/(SRT−SRA)は0.55、分散装置の容量
は1リットル、回転軸に垂直方向のユニット室内壁とロ
ーターの隙間の平均値は1.0mm、回転軸に平行なユ
ニット室内壁とローターの隙間の平均値は3.2mm、
ローターの外周の線速度は17000mm/sec、v
/hが17000sec-1とし、分散装置内の回転軸内
部に10℃の水を流通させた。分散装置に供給した重合
液の粘度は、120ポイズであった。図1の分散装置出
口8から重合液を抜き出し、第2反応槽に供給した。第
2反応槽では単量体の転化率が72%となるようにし、
第2反応槽から連続的に取り出された重合液は従来から
知られている脱揮発分装置を用いて高温、高真空下で未
反応モノマー及び溶剤を除去した後、押出機を用いてペ
レット化し、0.25μmのABS樹脂の製品を得た。
【0034】ゴム粒子平均径は電子顕微鏡写真に基づき
その体積平均径を測定した。また製品を100mm×1
50mmの試験片に成形し、JISK7105中の光沢
度の測定(60°鏡面光沢)の測定法に準じて測定し、
3個の試験片について、その平均値を求めた。以下の比
較例においても同様の評価を行い、それぞれ表1に結果
を示す。
【0035】比較例1 仕切板のない分散装置を用いる以外は実施例1と同様に
ABS樹脂を得た。仕切板がないために、{SSU−(S
DP+SRA)}/(SRT−SRA)は1.10であった。結
果を表1に示す。
【0036】比較例2 分散装置に冷媒通路のない装置を用いる他は実施例1と
同様とした。結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】以上の通り本発明は請求項の範囲に記載
の通りの分散装置であり、円盤状のローターを有する剪
断ユニット室と、仕切板が装着されている部分を通過さ
せ、回転軸内部に冷媒を通過させる構造とすることによ
り、剪断発熱を除去し、2種以上の樹脂等の高粘度物質
の混合・混練、特にゴム状重合体を含有する樹脂中のゴ
ム粒子の分散等が効果的に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分散装置の一実施例を示す断面図。
【図2】本発明での各部の面積を示す図。(a)は一組
の剪断ユニットと仕切板の断面図。(b)は図2(a)
のA−A’部の断面図。面積SRT,SSUを図示した。
(c)は図2(a)のB−B’部の断面図。面積SRA
DPを図示した。
【図3】(a)は式2の(SRT−SRA)部,(b)はS
SU−(SDP+SRA)部を図示した。
【符号の説明】
1 原料入り口 2 剪断ユニット室入り口 3 剪断ユニット室出口 4 ローター 5 仕切板 6 回転軸 7 モーター 8 装置出口 9 冷媒入口 10 冷媒出口 11 SRT 12 SSU 13 SRA 14 SDP
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 隆安 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 森田 尚夫 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 川野 浩司 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の本体内の中心に1本の回転軸を有
    し、該回転軸上にローターを有し、ローターは仕切板で
    2室以上に区分させることにより、2室以上の剪断ユニ
    ット室を持つ回転式であり、且つ各室は流体の流入口と
    仕切板を含む流出口を有する回転式の流体の流通型分散
    装置において、(1)各室にローターを備えた、少なく
    とも2室以上の剪断ユニット室については、ユニット室
    の内壁とローターとの隙間が回転軸の垂直方向について
    は平均的に0.3〜7mmの範囲にあり、回転軸の平行
    方向についても平均的に0.3〜7mmの範囲にあって
    なおかつ(2)回転軸内部及び、又はローター内部に冷
    媒を通過させる構造とし、(3)(1)に該当する剪断
    ユニット室及びその中のローター及びこのユニット室の
    流出口側の仕切板について、剪断ユニット室、剪断ユニ
    ット室のローター、仕切板のそれぞれの回転軸に垂直な
    方向の平均断面積をSSUcm2 、SRTcm2、SDPcm2
    、仕切板の厚み部分における回転軸の回転軸方向に垂
    直な断面の平均的な断面積をSRAcm2 とするとき、こ
    れらの断面積が下記関係式(式1,式2)を満足する事
    を特徴とする流通型分散装置。 (式1) 0.7<SRT/SSU<0.98 (式2) 0.1<{SSU−(SDP+SRA)}/(SRT−SRA)<
    0.75
  2. 【請求項2】 ユニット室の内壁とローターとの回転軸
    に垂直方向の隙間をh(mm)、ローターの外周の線速
    度をv(mm/sec)とすると、v/hが1000
    (sec-1)以上である請求項1に記載の分散装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の分散装置に供給する流
    体の粘度範囲が10〜200000ポイズであることを
    特徴とする請求項1に記載の分散装置。
  4. 【請求項4】 回転軸内部に通過させる冷媒の温度を−
    10〜30℃とする請求項1に記載の分散装置
  5. 【請求項5】 2種以上の樹脂またはゴム状重合体を混
    合あるいは分散あるいは分散粒子のサイズを微細化する
    際に請求項1〜3記載の分散装置を使用することを特徴
    とする樹脂の分散方法。
  6. 【請求項6】 ゴム状重合体を含有する樹脂を混合ある
    いは分散あるいは分散粒子のサイズを微細化際に請求項
    1〜3記載の分散装置を使用することを特徴とする樹脂
    の分散方法。
  7. 【請求項7】 ゴム状重合体を含有する樹脂でかつ溶媒
    を含む系を混合あるは分散する際に請求項1〜3記載の
    分散装置を使用することを特徴とする樹脂の分散方法。
  8. 【請求項8】 ゴム状重合体を含有する樹脂がゴム状重
    合体を含有するスチレン系樹脂である請求項5または6
    記載の樹脂の分散方法。
  9. 【請求項9】 ゴム状重合体を含有するスチレン系樹脂
    がABS系樹脂である請求項5又は6である樹脂の分散
    方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014038539A1 (ja) * 2012-09-06 2014-03-13 三菱レイヨン株式会社 アクリロニトリル系重合体溶液の製造方法及びせん断装置、アクリロニトリル系繊維の製造方法並びに炭素繊維の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014038539A1 (ja) * 2012-09-06 2014-03-13 三菱レイヨン株式会社 アクリロニトリル系重合体溶液の製造方法及びせん断装置、アクリロニトリル系繊維の製造方法並びに炭素繊維の製造方法
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