JPH08315640A - 給電線内蔵架空地線の給電方式 - Google Patents
給電線内蔵架空地線の給電方式Info
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- JPH08315640A JPH08315640A JP12264695A JP12264695A JPH08315640A JP H08315640 A JPH08315640 A JP H08315640A JP 12264695 A JP12264695 A JP 12264695A JP 12264695 A JP12264695 A JP 12264695A JP H08315640 A JPH08315640 A JP H08315640A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 外力に対して変形し難く、落雷等に起因する
過電圧の影響を受け難くすることができる給電線を給電
線内蔵架空地線を用いて行えるようにする。 【構成】 給電線内蔵架空地線1a,1b,1cは内部
導体、絶縁体及び外部導体から構成され、外部導体が架
空地線として用いられると共に内部導体と対を成す配電
線として用い、内部導体と外部導体の間に最寄りの配電
系を降圧して得た単相交流電圧を印加する。この単相交
流電圧を単相変圧器14により更に降圧することによ
り、航空障害灯5の電源を得ることができる。
過電圧の影響を受け難くすることができる給電線を給電
線内蔵架空地線を用いて行えるようにする。 【構成】 給電線内蔵架空地線1a,1b,1cは内部
導体、絶縁体及び外部導体から構成され、外部導体が架
空地線として用いられると共に内部導体と対を成す配電
線として用い、内部導体と外部導体の間に最寄りの配電
系を降圧して得た単相交流電圧を印加する。この単相交
流電圧を単相変圧器14により更に降圧することによ
り、航空障害灯5の電源を得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、架空地線内に給電線が
埋設された構造の給電線内蔵架空地線の給電方式に関す
るものである。
埋設された構造の給電線内蔵架空地線の給電方式に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、超高電圧等の送電に際しては、
通常、鉄塔を用いて送電線を架設しているが、送電線に
落雷するのを防止するため、鉄塔の上部の送電線より高
い位置に架空地線(避雷線)を架設し、送電線に対する
雷の直撃を防止している。ところで、近年は送電容量の
増大化に伴い、鉄塔が大型化する傾向にあり、40m前
後から80m前後に及ぶ高さになっている。このため、
比較的低空で飛行する可能性がある小型の航空機に対
し、鉄塔及び送電線の存在を知らせる必要がある。そこ
で、鉄塔の頂部に警告灯(航空障害灯)を取り付け、点
滅点灯する警告手段が採用されている。このような警告
灯は、200ボルト以下の電圧で駆動されるため、送電
線とは別に警告灯専用の配電線を架設する必要がある。
しかし、これによって警告灯専用の配電線を引くために
多額の費用を必要とし、更には景観を損なうという問題
がある。また、警告灯用の配電線の架設を不要にする手
段として、太陽電池を用いることも考えられるが、太陽
電池が高価であるため、建設費が高くなるという問題が
ある。
通常、鉄塔を用いて送電線を架設しているが、送電線に
落雷するのを防止するため、鉄塔の上部の送電線より高
い位置に架空地線(避雷線)を架設し、送電線に対する
雷の直撃を防止している。ところで、近年は送電容量の
増大化に伴い、鉄塔が大型化する傾向にあり、40m前
後から80m前後に及ぶ高さになっている。このため、
比較的低空で飛行する可能性がある小型の航空機に対
し、鉄塔及び送電線の存在を知らせる必要がある。そこ
で、鉄塔の頂部に警告灯(航空障害灯)を取り付け、点
滅点灯する警告手段が採用されている。このような警告
灯は、200ボルト以下の電圧で駆動されるため、送電
線とは別に警告灯専用の配電線を架設する必要がある。
しかし、これによって警告灯専用の配電線を引くために
多額の費用を必要とし、更には景観を損なうという問題
がある。また、警告灯用の配電線の架設を不要にする手
段として、太陽電池を用いることも考えられるが、太陽
電池が高価であるため、建設費が高くなるという問題が
ある。
【0003】そこで、架空地線を用いて給電を行う方法
が提案されている。このような目的に供するために作ら
れたのが給電線内蔵架空地線であり、この構成について
以下に説明する。図4は給電線内蔵架空地線の構造例を
示し、内部導体41、この内部導体41を被覆する絶縁
体42、この絶縁体42に対し複数本の導体素線を同心
状に撚った外部導体43とから構成されている。このよ
うな構造の給電線内蔵架空地線は、一般の架空地線と同
様に鉄塔間に架設され、外部導体43を避雷線として用
い、内部導体41に航空障害灯に給電するための電圧を
給電する。これにより、航空障害灯に給電するための専
用の電線を架設する必要がなくなる。
が提案されている。このような目的に供するために作ら
れたのが給電線内蔵架空地線であり、この構成について
以下に説明する。図4は給電線内蔵架空地線の構造例を
示し、内部導体41、この内部導体41を被覆する絶縁
体42、この絶縁体42に対し複数本の導体素線を同心
状に撚った外部導体43とから構成されている。このよ
うな構造の給電線内蔵架空地線は、一般の架空地線と同
様に鉄塔間に架設され、外部導体43を避雷線として用
い、内部導体41に航空障害灯に給電するための電圧を
給電する。これにより、航空障害灯に給電するための専
用の電線を架設する必要がなくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した給電
線内蔵架空地線にあっては、架空地線を延線の為に金車
を通過する場合、或いは懸垂または引留クランプ部での
不均一な外力を受けた場合、変形量が大きくなり、絶縁
体に対し大きな圧迫力が加わるという不具合がある。更
に、雷撃電流又は事故電流が流れた場合、絶縁体との接
触部近傍に異常に高い電圧が部分的に発生し、絶縁体に
損傷を及ぼす恐れがある。
線内蔵架空地線にあっては、架空地線を延線の為に金車
を通過する場合、或いは懸垂または引留クランプ部での
不均一な外力を受けた場合、変形量が大きくなり、絶縁
体に対し大きな圧迫力が加わるという不具合がある。更
に、雷撃電流又は事故電流が流れた場合、絶縁体との接
触部近傍に異常に高い電圧が部分的に発生し、絶縁体に
損傷を及ぼす恐れがある。
【0005】本発明は、外力に対して変形し難く、過電
圧の影響を受け難くすることのできる給電線内蔵架空地
線の給電方式を提供することを目的としている。
圧の影響を受け難くすることのできる給電線内蔵架空地
線の給電方式を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は、給電線及び該給電線に対して絶縁体
を介して同軸状に設けられた少なくとも1層の外部導体
を備えた給電線内蔵架空地線と、前記給電線内蔵架空地
線と共に架設されている送電線の系統とは異なる電力系
統から供給される単相交流を前記内部導体と前記外部導
体の間に印加する電源手段を備えるようにしている。
めに、この発明は、給電線及び該給電線に対して絶縁体
を介して同軸状に設けられた少なくとも1層の外部導体
を備えた給電線内蔵架空地線と、前記給電線内蔵架空地
線と共に架設されている送電線の系統とは異なる電力系
統から供給される単相交流を前記内部導体と前記外部導
体の間に印加する電源手段を備えるようにしている。
【0007】また、前記給電線内蔵架空地線は、前記内
部導体の接続点又は露出点と前記外部導体との間に接続
されたアレスタを有することができる。
部導体の接続点又は露出点と前記外部導体との間に接続
されたアレスタを有することができる。
【0008】
【作用】上記した手段によれば、絶縁された内部導体に
対し、少なくとも1層の外部導体で被覆し、この外部導
体を架空地線及びシールドとして用いることにより、落
雷等があっても内部導体に影響が及ぶことがない。しか
も、内部導体は外部導体に対して絶縁されているため、
内部導体と外部導体の間に降圧した単相交流電圧を給電
すれば、航空障害灯等に電力供給を行うための配電線と
して用いることができる。これにより、外力による変形
が生じ難く、かつ過電圧の影響を受け難くい構造を得る
ことができる。
対し、少なくとも1層の外部導体で被覆し、この外部導
体を架空地線及びシールドとして用いることにより、落
雷等があっても内部導体に影響が及ぶことがない。しか
も、内部導体は外部導体に対して絶縁されているため、
内部導体と外部導体の間に降圧した単相交流電圧を給電
すれば、航空障害灯等に電力供給を行うための配電線と
して用いることができる。これにより、外力による変形
が生じ難く、かつ過電圧の影響を受け難くい構造を得る
ことができる。
【0009】内部導体と外部導体からなる本発明の給電
線内蔵架空地線は、外部導体を接地すれば人体が近接し
ても接触しても危険性がなくなり安全性を高めることが
できると共に、また、その導電性を高めれば内部導体へ
の誘導電圧に対するシールド効果が向上するので内部導
体に異常電圧を発生する機会を極めて少なくすることが
可能であるが、アレスタを設けることにより過電圧防止
効果を更に高めることができる。
線内蔵架空地線は、外部導体を接地すれば人体が近接し
ても接触しても危険性がなくなり安全性を高めることが
できると共に、また、その導電性を高めれば内部導体へ
の誘導電圧に対するシールド効果が向上するので内部導
体に異常電圧を発生する機会を極めて少なくすることが
可能であるが、アレスタを設けることにより過電圧防止
効果を更に高めることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明による給電線内蔵架空地線の給電方
式の構成を示す系統図、図2は図1に示す給電線内蔵架
空地線の構造を示す部分斜視図である。図1に示すよう
に、鉄塔はA,B,C,D,E,F,G(本実施例にお
いては)の位置に所定間隔に配設されている。これらに
給電線内蔵架空地線1a,1b,1cが架設されてい
る。或る距離間に含む鉄塔の1つには給電端接続箱2が
設置され、更に鉄塔の数本に一本の割合で接続箱3(図
1においては、説明の便宜上、1個のみとしているが、
実際には給電線内蔵架空地線が活線として機能する区間
内に幾つも配置されている)が設置されている。接続箱
3が設けられていない鉄塔にあっては、給電線内蔵架空
地線1a,1b,1cの外部導体は鉄塔A,B,C,
D,E,F,Gに固定金具を介して直接固定、設置され
るか、あるいは更に接地線4a,4b,4c,4d,4
eを介して接地されている。鉄塔の上端部あるいは中間
部において航空障害灯が設置される鉄塔(図1では、鉄
塔F)にあっては、接続箱3が設けられる。なお、単に
給電線の接続を目的とする場合は、航空障害灯への分岐
をしなければよい。
する。図1は本発明による給電線内蔵架空地線の給電方
式の構成を示す系統図、図2は図1に示す給電線内蔵架
空地線の構造を示す部分斜視図である。図1に示すよう
に、鉄塔はA,B,C,D,E,F,G(本実施例にお
いては)の位置に所定間隔に配設されている。これらに
給電線内蔵架空地線1a,1b,1cが架設されてい
る。或る距離間に含む鉄塔の1つには給電端接続箱2が
設置され、更に鉄塔の数本に一本の割合で接続箱3(図
1においては、説明の便宜上、1個のみとしているが、
実際には給電線内蔵架空地線が活線として機能する区間
内に幾つも配置されている)が設置されている。接続箱
3が設けられていない鉄塔にあっては、給電線内蔵架空
地線1a,1b,1cの外部導体は鉄塔A,B,C,
D,E,F,Gに固定金具を介して直接固定、設置され
るか、あるいは更に接地線4a,4b,4c,4d,4
eを介して接地されている。鉄塔の上端部あるいは中間
部において航空障害灯が設置される鉄塔(図1では、鉄
塔F)にあっては、接続箱3が設けられる。なお、単に
給電線の接続を目的とする場合は、航空障害灯への分岐
をしなければよい。
【0011】給電端接続箱2は、送電線とは別の配電系
統から給電される。この給電端接続箱2は、給電線内蔵
架空地線1a,1bに配電を個別に分岐させるためのス
イッチ6a,6b、このスイッチ6a,6bの出力側端
の各々とグランド間に接続されるアレスタ(arrester:
避雷器)7a,7bの各々を備え、これらは金属性の筐
体8内に収納されている。
統から給電される。この給電端接続箱2は、給電線内蔵
架空地線1a,1bに配電を個別に分岐させるためのス
イッチ6a,6b、このスイッチ6a,6bの出力側端
の各々とグランド間に接続されるアレスタ(arrester:
避雷器)7a,7bの各々を備え、これらは金属性の筐
体8内に収納されている。
【0012】給電端接続箱2に対する給電は、給電端接
続箱2の最寄りの配電系から分岐して行われる。例え
ば、6600Vの3相電源9の相間に耐雷型の単相変圧
器10の一次巻線10aが接続され、その二次巻線10
bが給電端接続箱2のスイッチ6a,6bの共通接続部
に接続され、更に二次巻線10b間にはアレスタ11が
接続されている。更に、単相変圧器10の一次巻線10
aの各々とグランド間には、アレスタ12a,12bが
接続されている。単相変圧器10は、一次巻線10aに
6600Vが印加されているとき、二次巻線10bには
1000V〜4000V(対地間)が出力されるように
設定すればよい。この電圧は、給電端から受電端までの
距離、最終受電端までの間にある航空障害灯5への分岐
数灯を考慮して安全性を確保できる電圧値に決定する
が、本実施例では1500〜2000Vにしている。
続箱2の最寄りの配電系から分岐して行われる。例え
ば、6600Vの3相電源9の相間に耐雷型の単相変圧
器10の一次巻線10aが接続され、その二次巻線10
bが給電端接続箱2のスイッチ6a,6bの共通接続部
に接続され、更に二次巻線10b間にはアレスタ11が
接続されている。更に、単相変圧器10の一次巻線10
aの各々とグランド間には、アレスタ12a,12bが
接続されている。単相変圧器10は、一次巻線10aに
6600Vが印加されているとき、二次巻線10bには
1000V〜4000V(対地間)が出力されるように
設定すればよい。この電圧は、給電端から受電端までの
距離、最終受電端までの間にある航空障害灯5への分岐
数灯を考慮して安全性を確保できる電圧値に決定する
が、本実施例では1500〜2000Vにしている。
【0013】また、接続箱3は、給電線内蔵架空地線1
bの内部導体から電源供給を受けるためのスイッチ13
a,13b、このスイッチには耐雷型の単相変圧器14
の一次巻線14aが接続され、二次巻線14bには制御
盤15が接続されている。単相変圧器14は一次巻線1
4aに1500〜2000Vが印加されるとき、200
V程度の電圧が出力されるように選定する。制御盤15
は、航空障害灯5を一定時間々隔で点滅駆動するための
回路を内蔵している。更に、給電線内蔵架空地線の内部
導体とグランド間には、アレスタ16が接続されてい
る。接続箱3における各部材は、筐体17に密封状態で
収納され、風雨の影響を受けない様にしている。
bの内部導体から電源供給を受けるためのスイッチ13
a,13b、このスイッチには耐雷型の単相変圧器14
の一次巻線14aが接続され、二次巻線14bには制御
盤15が接続されている。単相変圧器14は一次巻線1
4aに1500〜2000Vが印加されるとき、200
V程度の電圧が出力されるように選定する。制御盤15
は、航空障害灯5を一定時間々隔で点滅駆動するための
回路を内蔵している。更に、給電線内蔵架空地線の内部
導体とグランド間には、アレスタ16が接続されてい
る。接続箱3における各部材は、筐体17に密封状態で
収納され、風雨の影響を受けない様にしている。
【0014】図2に示すように、給電線内蔵架空地線1
a,1b,1cは、内部導体18を中心に構成され、こ
の内部導体18には絶縁体19(その外表面には半導電
性層20が設けられている)が被覆されている。更に、
絶縁体19には複数本の導体素線を同心状に撚った第1
の外部導体21、同様にして外部導体21の外側に撚っ
て第2の外部導体22が設けられている。なお、23は
単相変圧器10を給電源とする電源である。
a,1b,1cは、内部導体18を中心に構成され、こ
の内部導体18には絶縁体19(その外表面には半導電
性層20が設けられている)が被覆されている。更に、
絶縁体19には複数本の導体素線を同心状に撚った第1
の外部導体21、同様にして外部導体21の外側に撚っ
て第2の外部導体22が設けられている。なお、23は
単相変圧器10を給電源とする電源である。
【0015】絶縁体19に外表面に設けられた半導電性
層20は、外部導体に雷撃電流、事故電流等による大電
流が流れた場合に絶縁体19との間に発生する部分的な
強電界及び高電圧を緩和し、絶縁体19の損傷を防止す
ることができる。更に、外部導体の対地電圧変動にかか
わらず外部導体21,22と内部導体18の間に給電し
た電圧が維持されるため、安定した給電系を構築するこ
とができる。また、内部導体18に印加された電圧によ
って内部導体と外部導体との間に発生する電界も半導電
性層20によって均一化することもできる。
層20は、外部導体に雷撃電流、事故電流等による大電
流が流れた場合に絶縁体19との間に発生する部分的な
強電界及び高電圧を緩和し、絶縁体19の損傷を防止す
ることができる。更に、外部導体の対地電圧変動にかか
わらず外部導体21,22と内部導体18の間に給電し
た電圧が維持されるため、安定した給電系を構築するこ
とができる。また、内部導体18に印加された電圧によ
って内部導体と外部導体との間に発生する電界も半導電
性層20によって均一化することもできる。
【0016】図3の(a),(b)は図2に示した給電
線内蔵架空地線の分解断面図を示している。(a)は外
部導体21及び外部導体22を示し、(b)は内部導体
18及び絶縁体19から成るケーブル部24を示してい
る。外部導体21は扇形の断面形状に成形されたアルミ
被覆鋼線の複数を円形に隙間なく撚りあわせた構造であ
り、外部導体22は直円断面形状に成形されたアルミ被
覆鋼線の複数を外部導体21の外側に円形に隙間なく撚
りあわせた構造になっている。また、内部導体18は例
えば8mm2 程度の断面積を有している。この内部導体
18の外側に設けられる絶縁体19は厚みが2.5mm
程度であり、更に、絶縁体19の外側に設けられる半導
電性層20は1.2mm程度である。
線内蔵架空地線の分解断面図を示している。(a)は外
部導体21及び外部導体22を示し、(b)は内部導体
18及び絶縁体19から成るケーブル部24を示してい
る。外部導体21は扇形の断面形状に成形されたアルミ
被覆鋼線の複数を円形に隙間なく撚りあわせた構造であ
り、外部導体22は直円断面形状に成形されたアルミ被
覆鋼線の複数を外部導体21の外側に円形に隙間なく撚
りあわせた構造になっている。また、内部導体18は例
えば8mm2 程度の断面積を有している。この内部導体
18の外側に設けられる絶縁体19は厚みが2.5mm
程度であり、更に、絶縁体19の外側に設けられる半導
電性層20は1.2mm程度である。
【0017】なお、半導電性層20を絶縁体19上に設
ける手段には、内部導体18へ絶縁体19を押し出し被
覆する際に、例えば架橋ポリエチレンにカーボンを混ぜ
たものを同時に押し出して被覆する方法、或いは、導電
性ゴム引きの布テープを絶縁体19の上から重ね巻きす
る等の方法がある。以上の構成において、3相電源9の
電力は、単相変圧器10によって単相の交流に降圧さ
れ、給電端接続箱2へ供給される。単相変圧器10の一
次側或いは二次側で落雷等により異常に高い電圧がライ
ン上に発生すると、アレスタ12a,12bまたはアレ
スタ11が異常サージを吸収し、系統に接続された機器
に損傷等が生じるのを防止する。
ける手段には、内部導体18へ絶縁体19を押し出し被
覆する際に、例えば架橋ポリエチレンにカーボンを混ぜ
たものを同時に押し出して被覆する方法、或いは、導電
性ゴム引きの布テープを絶縁体19の上から重ね巻きす
る等の方法がある。以上の構成において、3相電源9の
電力は、単相変圧器10によって単相の交流に降圧さ
れ、給電端接続箱2へ供給される。単相変圧器10の一
次側或いは二次側で落雷等により異常に高い電圧がライ
ン上に発生すると、アレスタ12a,12bまたはアレ
スタ11が異常サージを吸収し、系統に接続された機器
に損傷等が生じるのを防止する。
【0018】ここで、給電端接続箱2のスイッチ6a,
6bがオンであれば、給電線内蔵架空地線1a側及び給
電線内蔵架空地線1bの各内部導体18に給電が行われ
る。これにより、予め設定した給電区間における接続箱
3の各々に通電可能な状態になる。すなわち、往路に内
部導体18が用いられ、帰路に外部導体21,22を用
いた給電系が形成される。
6bがオンであれば、給電線内蔵架空地線1a側及び給
電線内蔵架空地線1bの各内部導体18に給電が行われ
る。これにより、予め設定した給電区間における接続箱
3の各々に通電可能な状態になる。すなわち、往路に内
部導体18が用いられ、帰路に外部導体21,22を用
いた給電系が形成される。
【0019】このように、内部導体18が外部導体2
1,22でシールドされた構造になっているため、給電
線内蔵架空地線1a,1b,1cに落雷があったとして
も、内部導体18に影響を及ぼすことがない。また、事
故等によって外部導体に大電流が流れた場合でも、外部
導体が21,22による二重構造であるため導電性の高
いアルミ部分の等価肉厚が厚く、内外導体間の結合イン
ピーダンスが低減され、内部導体18に誘起される電圧
を低く抑えることができる。更に、外部導体21,22
のアルミ部分の合成等価肉厚(筒状に形成後のアルミ部
分だけをとりだした半径方向の厚さ)を厚くすれば、電
流周波数が低くなっても遮蔽効果が十分に大きくなるの
で、内部導体18への誘起電圧は実用上問題のない低い
値に抑えることができる。更に、内部導体18の接続点
(露出点)の各々と外部導体21,22の間には、アレ
スタ16が設けられているため、絶縁体19の保護が図
られ、系統の安全性は更に高められる。
1,22でシールドされた構造になっているため、給電
線内蔵架空地線1a,1b,1cに落雷があったとして
も、内部導体18に影響を及ぼすことがない。また、事
故等によって外部導体に大電流が流れた場合でも、外部
導体が21,22による二重構造であるため導電性の高
いアルミ部分の等価肉厚が厚く、内外導体間の結合イン
ピーダンスが低減され、内部導体18に誘起される電圧
を低く抑えることができる。更に、外部導体21,22
のアルミ部分の合成等価肉厚(筒状に形成後のアルミ部
分だけをとりだした半径方向の厚さ)を厚くすれば、電
流周波数が低くなっても遮蔽効果が十分に大きくなるの
で、内部導体18への誘起電圧は実用上問題のない低い
値に抑えることができる。更に、内部導体18の接続点
(露出点)の各々と外部導体21,22の間には、アレ
スタ16が設けられているため、絶縁体19の保護が図
られ、系統の安全性は更に高められる。
【0020】ここで、接続箱3のスイッチ13a,13
bをオンにすれば、単相変圧器14に給電が行われ、二
次側巻線14bに低圧の交流電圧(例えば、200V)
が出力され、これを電源として制御盤15が動作を開始
し、航空障害灯5が点滅駆動される。なお、上記の説明
においては、給電線内蔵架空地線を航空障害灯に給電を
行うために用いるものとしたが、本発明は航空障害灯に
限定されるものではなく、例えば、通信設備、気象測定
設備等に対する電源供給であってもよい。
bをオンにすれば、単相変圧器14に給電が行われ、二
次側巻線14bに低圧の交流電圧(例えば、200V)
が出力され、これを電源として制御盤15が動作を開始
し、航空障害灯5が点滅駆動される。なお、上記の説明
においては、給電線内蔵架空地線を航空障害灯に給電を
行うために用いるものとしたが、本発明は航空障害灯に
限定されるものではなく、例えば、通信設備、気象測定
設備等に対する電源供給であってもよい。
【0021】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明は、給電線内
蔵架空地線の内部導体と外部導体の間に最寄りの配電系
統から降圧した単相交流を印加するようにしたので、外
力による変形が生じ難く、かつ過電圧の影響を受け難く
い構造を得ることができ、航空障害灯等のための給電系
を落雷等から保護することができる。
蔵架空地線の内部導体と外部導体の間に最寄りの配電系
統から降圧した単相交流を印加するようにしたので、外
力による変形が生じ難く、かつ過電圧の影響を受け難く
い構造を得ることができ、航空障害灯等のための給電系
を落雷等から保護することができる。
【図1】本発明による給電線内蔵架空地線の給電方式の
構成を示す系統図である。
構成を示す系統図である。
【図2】図1に示す給電線内蔵架空地線の構造を示す部
分斜視図である。
分斜視図である。
【図3】図2に示した給電線内蔵架空地線の分解断面図
であり、(a)は外部導体の構成を示し、(b)は内部
導体及び絶縁体の構成を示している。
であり、(a)は外部導体の構成を示し、(b)は内部
導体及び絶縁体の構成を示している。
【図4】従来の給電線内蔵架空地線の構造例を示す斜視
図である。
図である。
1a,1b,1c 給電線内蔵架空地線 2 給電端接続箱 3 接続箱 5 航空障害灯 6a,6b,13a,13b スイッチ 7a,7b,11,16 アレスタ 9 3相電源 10,14 単相変圧器
Claims (2)
- 【請求項1】 給電線及び該給電線に対して絶縁体を介
して同軸状に設けられた少なくとも1層の外部導体を備
えた給電線内蔵架空地線と、前記給電線内蔵架空地線と
共に架設されている送電線の系統とは異なる電力系統か
ら供給される単相交流を前記内部導体と前記外部導体の
間に印加する電源手段を備えたことを特徴とする給電線
内蔵架空地線の給電方式。 - 【請求項2】 前記給電線内蔵架空地線は、前記内部導
体の接続点又は露出点と前記外部導体との間に接続され
たアレスタを有することを特徴とする請求項1記載の給
電線内蔵架空地線の給電方式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12264695A JPH08315640A (ja) | 1995-05-22 | 1995-05-22 | 給電線内蔵架空地線の給電方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12264695A JPH08315640A (ja) | 1995-05-22 | 1995-05-22 | 給電線内蔵架空地線の給電方式 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08315640A true JPH08315640A (ja) | 1996-11-29 |
Family
ID=14841127
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12264695A Pending JPH08315640A (ja) | 1995-05-22 | 1995-05-22 | 給電線内蔵架空地線の給電方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08315640A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011024262A1 (ja) * | 2009-08-26 | 2011-03-03 | 太陽ケーブルテック株式会社 | 電気ケーブル |
JP2013258072A (ja) * | 2012-06-13 | 2013-12-26 | Hokuriku Electric Power Co Inc:The | 既設航空障害灯の保護装置及びその設置方法 |
-
1995
- 1995-05-22 JP JP12264695A patent/JPH08315640A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011024262A1 (ja) * | 2009-08-26 | 2011-03-03 | 太陽ケーブルテック株式会社 | 電気ケーブル |
JP2013258072A (ja) * | 2012-06-13 | 2013-12-26 | Hokuriku Electric Power Co Inc:The | 既設航空障害灯の保護装置及びその設置方法 |
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