JPH08314281A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

Info

Publication number
JPH08314281A
JPH08314281A JP7142361A JP14236195A JPH08314281A JP H08314281 A JPH08314281 A JP H08314281A JP 7142361 A JP7142361 A JP 7142361A JP 14236195 A JP14236195 A JP 14236195A JP H08314281 A JPH08314281 A JP H08314281A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
polyolefin
latent image
developer
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7142361A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroe Okuyama
浩江 奥山
Seiichi Takagi
高木  誠一
Etsuo Tominaga
悦夫 富永
Toyofumi Inoue
豊文 井上
Hiroyoshi Okuno
広良 奥野
Satoru Torigoe
哲 鳥越
Takahisa Fujii
隆寿 藤井
Kotaro Yoshihara
宏太郎 吉原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP7142361A priority Critical patent/JPH08314281A/ja
Publication of JPH08314281A publication Critical patent/JPH08314281A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 定着装置にクリーニング機構が存在しない小
型画像形成装置の場合でも長期にわたって十分使用で
き、ゴーストのない良好な画質の画像を形成することが
可能な画像形成方法を提供する。 【構成】 潜像担持体上に潜像を形成する工程、該潜像
担持体上に現像剤担持体上の現像剤を用いてトナー像を
形成する工程、該トナー像を転写体上に転写する工程を
有する画像形成方法であって、潜像担持体の外径が10
ないし20mmの範囲にあり、かつ現像剤担持体の外径
が5ないし15mmの範囲にあり、現像剤のトナー粒子
が結着樹脂と着色剤およびポリオレフィンを含有してな
り、該ポリオレフィンは、平均分散径が0.01ないし
0.5μmの範囲にあり、結着樹脂100重量部に対し
0.5ないし15重量部の範囲で含有され、またトナー
粒子は残留磁化が0以上、4emu/g未満である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真方式による画
像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、静電複写方式における乾式現像法
が、プリンター、ファクシミリ等、個人向けのパーソナ
ルコピーの分野で使用され始め、ますます装置の小型
化、軽量化、省資源化が要求されている。これに対応す
るため、画像形成方法の改善が行われている。二成分現
像方式は最も広く用いられている方式であるが、トナー
のみが消費されるため現像剤中のトナーの濃度割合が低
下するので、キャリアとの混合割合を一定に保たなけれ
ばならず、そのため現像装置が大型化になるという欠点
がある。一方、一成分現像方式は上記欠点がなく、装置
の小型化に有利であるが、近年のより強い小型化の要求
に十分対応されているとは言えない。画像形成装置をよ
り小型化するためには、潜像担持体および現像剤担持体
の外径を小さくすることが必須条件であるが、単純に現
像剤担持体の外径を小さくすると、その曲率が大きくな
ることによって、トナー帯電付与領域が極端に狭くな
り、トナーの帯電の立ち上がりが遅くなるという問題が
生じる。また、潜像担持体の外径が小さくなると、同様
の理由により現像領域が狭くなるため、濃度の低下の問
題が生じてくる。さらにまた、潜像担持体および現像剤
担持体の外径が小さくなると、潜像担持体の振動による
影響を受けやすくなり、バンディングの問題が生じる。
【0003】また画像形成装置本体をより小さくするた
め、現像機のみならず定着装置に対しても小型化の研究
がなされている。特に、定着装置のクリーニング機構を
省くと、従来使用されている巻き取り式のウェブや使い
捨てのパッドを必要としなくなるため、クリーニング機
構の省略が、省資源の立場からも非常に重要な課題とな
っている。ところで、クリーニング機構の省略は、主に
トナーのオフセット性を改善することにより達成するこ
とができる。通常オフセットの発生を防止するために、
トナー中にポリオレフィンを含有させることが行われて
いる。ポリオレフィンを含有するトナーは、トナー表面
にポリオレフィンが露出して、トナー粒子間の凝集性が
高くなり、現像性が低下しやすくなる。したがって、感
光体の振動によって現像量の変動が発生してしまい、バ
ンディングが生じるものと考えられる。
【0004】特開平6−110324号公報には、特定
の粒度分布、帯電量を有する現像剤を用い、直径7〜1
5mmの小径現像剤担持体および直径14〜29mmの
小径潜像担持体を使用した画像形成方法の提案がなされ
ている。この画像形成方法は、画像形成装置を小型化す
ることによって装置全体の小型化が達成され、なおかつ
カブリ防止と十分な濃度を得る点においては確かに効果
があるが、ワックスとしてポリオレフィンを含有するト
ナーを用いた場合、画像濃度、カブリラチチュードの確
保、ゴーストの防止には未だ十分ではない。この理由は
定かではないが、このようなポリオレフィンを含むトナ
ーは、帯電の立ち上がり速度が遅く、またトナー相互間
の付着力、或いはトナーと層形成部材や現像剤担持体と
の相互作用が大きいため、現像性が低下する傾向があ
る。したがって従来の画像形成装置においては十分使用
可能であったが、小径潜像担持体および小径現像剤担持
体を使用した装置においては、現像性およびゴーストが
問題となる。また、長期にわたる使用において、ポリオ
レフィン等のトナー成分が現像剤担持体に付着し、画像
を損ねるという問題も生じる。この問題は、ポリオレフ
ィンのトナー中での分散が悪いことに起因している。す
なわち、ポリオレフィンは無極性で結晶性が高く、トナ
ー用結着樹脂との相溶性が悪いので、トナー中にポリオ
レフィンの塊が偏在したり、またトナー表面にポリオレ
フィンの大きな粒子が露出したり、ポリオレフィン粒子
が単独で存在したりして、問題を起こすのである。
【0005】特開平6−282100号公報には、磁性
トナーおよびその製造方法に関し、ポリオレフィンの分
散粒子径およびトナーの残留磁化を規定した磁性トナー
が提案されている。しかしながら、トナーの残留磁化が
大きい場合は、現像機内で磁気凝集によってトナー凝集
体が生成されやすい傾向があり、超小径の現像剤担持体
を用いた場合、層形成ブレードと現像剤担持体との圧力
が低下するため、トナー凝集体が生成すると均一な層形
成が難しくなる。以上のように、上記種々の問題点を解
決した超小型画像形成装置は、未だ提案されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の実情
に鑑み、従来の技術の問題点を解決することを目的とし
てなされたものである。すなわち、本発明の第1の目的
は、帯電の立ち上がりが速くゴーストのない画像を形成
する一成分画像形成方法を提供することにある。また、
本発明の第2の目的は、定着装置にクリーニング機構が
存在しない小型画像形成装置の場合でも十分使用でき
る、オフセットの発生しない一成分画像形成方法を提供
することにある。また、本発明の第3の目的は、小型画
像形成装置における長期にわたる使用においても、潜像
担持体および現像剤担持体へのトナーの付着がない一成
分画像形成方法を提供することにある。また、本発明の
第4の目的は、小型画像形成装置においてバンディング
のない一成分画像形成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、分散粒子
径とポリオレフィンの含有量等を系統的に検討した結
果、ポリオレフィンを従来考えられていたよりもはるか
に小さい粒径で結着樹脂中に分散させた特定のトナー粒
子を用いることにより、上記の諸要求を同時、かつ十分
に満足させることができることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、潜像担持体上に潜像
を形成する工程、該潜像担持体上に現像剤担持体上の現
像剤を用いてトナー像を形成する工程、上記トナー像を
転写体上に転写する工程を有する画像形成方法におい
て、該潜像担持体の外径が10ないし20mmの範囲に
あり、かつ現像剤担持体の外径が5ないし15mmの範
囲にあり、現像剤のトナー粒子が結着樹脂と着色剤およ
びポリオレフィンを含有してなり、上記ポリオレフィン
は、平均分散径が0.01ないし0.5μmの範囲にあ
り、結着樹脂100重量部に対し0.5ないし15重量
部の範囲で含有され、またトナー粒子は残留磁化が0以
上、4emu/g未満であることを特徴とする。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の画像形成方法は、潜像担持体上に潜像を形成する
工程(潜像形成工程)、その潜像担持体上に現像剤担持
体上の現像剤を用いてトナー像を形成する工程(現像工
程)、そのトナー像を転写体上に転写する工程(転写工
程)を有するが、本発明において、潜像担持体として
は、外径が10mmないし20mmの範囲にあるものが
使用される。外径が20mmを越えると装置の小型化が
図れず、また、紙の剥離性が低下し、また、画像抜けが
発生しやすくなる。すなわち、転写後潜像担持体から転
写体を剥離する際に、曲率半径の大きい潜像担持体を用
いた場合には、転写体の剥離性が低下し、かつポリオレ
フィンの露出量が多いトナーは凝集力が高く、画像抜け
が発生する。一方、10mmより小さいと現像領域が狭
くなることにより現像性が低下し、また転写およびクリ
ーニングが良好に行われなくなる。
【0010】本発明において、潜像担持体の基板として
は、通常使用される金属、プラスチック、紙等が用いら
れる。特に導電性の高い金属を用いるのが好ましい。こ
のような金属としては、アルミニウム、SUS、ニッケ
ル等をあげることができる。また、これらの金属を円筒
状に成形するには、引き抜き法の型抜きや金属板を溶接
して行うことができる。特にTIG溶接法により円筒状
にしたものが回転振れ防止や偏心防止の点で好ましく用
いられる。上記の基板の上には、感光層或いは誘電体層
を設けるが、それらは公知のものであれば、何如なるも
のでも使用することが可能である。
【0011】本発明において、上記円筒状の潜像担持体
を駆動させるためには、その両端外周部を支持し、潜像
担持体を駆動する方法が採用される。従来一般的に用い
られるフランジによる駆動方法を適用すると、超小型潜
像担持体とポリオレフィンを含有するトナーの使用を組
み合わせた場合、潜像担持体の振動によってバンディン
グが問題となるが、前記の駆動方法を用いると、潜像担
持体の外周部を基準として支持、駆動されるため、振れ
が小さくなり、バンディングが改善される。
【0012】また、現像剤担持体としては、外径が5m
m〜15mmのものが使用される。外径が15mmを越
えると、画像形成装置の小型化が図れず、また、5mm
より小さいと内部磁石の設置が困難になる。現像剤担持
体の基体としては、SUS、ニッケル等を使用すること
もできる。また、基体にカーボンブラック、アルミニウ
ム導電粉等を分散させた樹脂層を設けてもよい。また、
適度な帯電を付与するために、基体表面に、酸化または
金属メッキまたは化学処理等の処理を施してもよい。ま
たトナー層形成を安定化させるために、現像剤担持体表
面を適度に粗面化してもよい。
【0013】上記の潜像担持体の上には、潜像形成工程
において潜像が形成されるが、潜像の形成は従来公知の
方法ならば何如なる方法を採用してもよい。上記の潜像
担持体上に形成された潜像は、ついで現像剤担持体上の
現像剤と対向させて近接または接触することにより現像
され、潜像担持体上にトナー像が形成される。
【0014】本発明において用いる現像剤は一成分現像
剤であって、現像剤を構成するトナ粒子は、結着樹脂と
着色剤およびポリオレフィンを主成分として含有する。
本発明において用いるポリオレフィンは、結着樹脂中の
分散粒子径が、0.01〜0.5μmの範囲にあること
が必要であり、好ましくは0.01〜0.3μm、より
好ましくは0.02〜0.2μm、より一層好ましくは
0.03〜0.1μmの範囲である。ポリオレフィンの
分散粒子径が0.01μmより小さいと、オフセット防
止性が十分でなくなり、また、0.5μmより大きい
と、帯電の立ち上がりが悪化し、特にゴーストの発生が
問題となる。
【0015】本発明において、ポリオレフィンの添加量
は、結着樹脂に対して0.5〜15重量%の範囲にある
ことが必要であるが、好ましくは2〜10重量%、さら
に好ましくは2.5〜5重量%の範囲である。ポリオレ
フィンの添加量が0.5重量%より小さいと、オフセッ
ト防止性が十分でなくなり、また、15重量%より多い
と、トナー層形成安定性が悪化し、現像性が低下する。
【0016】本発明で用いることができるポリオレフィ
ンとしては、従来から公知の一般的なものを用いること
ができる。しかしながら、本発明において、ポリオレフ
ィンとして、ポリプロピレン或いはポリエチレンを用い
た場合には、オフセットの発生をより抑えることができ
るので、これらのものを使用するのが好ましい。
【0017】また、本発明において、ポリオレフィンの
分散粒子径分布における変化係数は、20〜40%であ
るのが好ましい。この範囲の場合には、潜像担持体上で
のトナー層形成状態が均一で安定化し、オフセット性も
より向上する。より好ましくは25〜40%の範囲であ
り、さらに好ましくは25〜35%の範囲である。変化
係数が20%よりも小さいと、オフセットがやや悪化
し、40%よりも大きいと現像維持性が問題となる場合
がある。なお、分散粒子径分布における変化係数とは、
(標準偏差/平均粒子径)×100の値を意味する。
【0018】本発明において、ポリオレフィンの結着樹
脂中での分散粒子径と分散粒子径分布における変化係数
の測定は、トナー粒子をミクロトーム等のカッターで
0.3μmの厚さに切り、透過型電子顕微鏡(TEM)
で9000倍の写真を撮り、約100個のポリオレフィ
ン粒子をランダムに選び、画像解析装置により解析して
数値化する方法が採用される。
【0019】本発明のトナーにおける結着樹脂として
は、ビニル系重合体が使用できる。具体的には、1また
は2以上のビニルモノマーのホモポリマーまたはコポリ
マーであって、代表的なビニルモノマーとしては、スチ
レン、p−クロルスチレン、ビニルナフタレン、例え
ば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等
のエチレン系不飽和モノオレフィン類、例えば、塩化ビ
ニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル、ギ酸ビニ
ル、ステアリン酸ビニル、カプロン酸ビニル等のビニル
エステル類、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸ドデシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル
酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、メチル−α
−クロルアクリレート、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のエチレン性モノカ
ルボン酸およびそのエステル類、例えばアクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のメチレン
性モノカルボン酸置換体、例えばマレイン酸ジメチル、
マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル等のエチレン
性ジカルボン酸およびそのエステル類、例えばビニルメ
チルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペ
ニルケトン等のビニルケトン類、例えばビニルメチルエ
ーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルエチルエー
テル等のビニルエーテル類、例えばビニリデンクロリ
ド、ビニリデンクロルフロリド等のビニリデンハロゲン
化物、例えばN−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾ
ール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等
のN−ビニル化合物類等があげられる。さらに、ポリエ
ステル等の樹脂を単独で用い、または併用することもで
きる。
【0020】着色剤としては、公知の種々の顔料および
染料を用いることができる。例えば、カーボンブラッ
ク、ニグロシン等のアジン系染料、アニリンブルー、ク
ロムイエロー、群青、メチレンブルークロライド、フタ
ロシアニンブルー、ローダミン6Gレーキ等を添加する
ことができる。また、着色剤として、磁性粉末を含有さ
せることもできる。含有させる磁性粉末としては、公知
の磁性体、例えば、鉄、コバルト、ニッケル、およびそ
れらの合金、Fe3 4 、γ−Fe2 3 、コバルト添
加酸化鉄等の金属酸化物、Mnフェライト、Niフェラ
イト、Znフェライト等の粉末を用いることが好ましい
が、特に、六面体マグネタイト粉末および球形マグネタ
イト粉末を用いることが好ましい。これらの磁性粉末
は、粒径0.05〜1μmの範囲にあることが好まし
い。磁性粉末を含有させる場合、その含有量は、結着樹
脂に対して、20〜70重量%の範囲であることが好ま
しく、より好ましくは、30〜50重量%の範囲であ
る。磁性粉末の含有量が20重量%より少ないと、背景
部へカブリ、機内汚染という問題が生じ、また、70重
量%よりも多いと、濃度の再現性の低下、定着不良等の
問題が生じる。
【0021】本発明において、トナー粒子は、その残留
磁化が4emu/gより少ないことが必要である。トナ
ーの残留磁化が4emu/g以上であると、磁気凝集に
よりトナーの凝集体が生成され、現像剤担持体上のトナ
ー層形成が不均一となり好ましくない。トナーの残留磁
化は、東英工業社製VSMP−7型を用い、測定磁場は
5kOeで測定した値である。
【0022】本発明において、トナー粒子には、さらに
帯電制御剤を含有させることができる。帯電制御剤とし
ては、Fe、Zn、Al含有化合物を用いることが好ま
しい。その理由は定かではないが、ポリオレフィンを微
小に分散させたトナーの場合、Fe、Zn、Al含有化
合物である帯電制御剤を用いると、最適な帯電量が得ら
れ、再現性が良好となる。また、本発明のトナー粒子に
おいては、さらに帯電制御を完璧にし、電気抵抗制御等
の目的で、種々の成分を含有させことができ、例えば、
マレイン酸を単量体成分として含む共重合体のごとき高
分子酸、4級アンモニウム塩等を添加することができ
る。
【0023】さらに、トナー粒子の耐久性、流動性ある
いはクリーニング性を向上することを目的として、シリ
カ等の無機微粉末、脂肪酸あるいはその誘導体および金
属塩等の有機微粉末、フッ素樹脂、アクリル系樹脂もし
くはスチレン系樹脂等の樹脂微粉末等を外部添加するこ
ともできる。
【0024】トナー粒子の製造方法は、従来公知の方法
を用いることができるが、特に粉砕方式によるものが好
ましい。すなわち、結着樹脂およびポリオレフィン、着
色剤等を、熱混練機を用いて溶融混練し、冷却後粉砕、
分級を行い、トナー粒子を得る方法を採用することがで
きる。本発明において、トナー粒子を製造するに際し
て、結着樹脂中に所望の分散粒子径を有するポリオレフ
ィンを分散させることが必要であるが、その方法につい
て説明する。以下の例は、ポリオレフィンの分散を二段
階で行う場合の例である。第一段階では、トナー用の結
着樹脂中に予めポリオレフィンを分散する。すなわち、
結着樹脂製造時に、例えば重合時、あるいは結着樹脂の
溶解時に、分散剤としてブロックあるいはグラフトポリ
マーを用いてポリオレフィンを約3μm以下の粒子径に
なるように分散する。第二段階では、上記のトナーの製
造方法が採用される。第二段階での処理において、ポリ
オレフィンの分散がロールミルやエクストルーダー等の
混練過程で磁性体等との分散と同時に行われる。この第
二段階において、最終的にトナー中のポリオレフィンの
分散粒子径が0.5μm以下になる。なお、この第二段
階において、さらにポリオレフィンを添加することも可
能である。その場合、第一段階と第二段階におけるポリ
オレフィンは、異なるものでもよく、また、第一段階と
第二段階におけるポリオレフィンの添加比は、重量で1
0:1〜1:10の範囲が好ましい。
【0025】
【実施例】
合成例1 キシレン 1000g スチレンモノマー 560g n−ブチルアクリレート 140g ジ−t−ブチルパーオキサイド 0.3g ポリプロピレン(Mn=3,000) 10g 上記の材料を3リットルの反応槽に入れ、150℃に加
熱して溶液重合を行った。これによりポリプロピレンと
スチレン−アクリル共重合体がグラフト重合したポリマ
ーを若干含む低分子量のスチレン−アクリル共重合体の
キシレン溶液を得た。この共重合体の分子量(Mw)は
5,600であった。得られたキシレン溶液に、別に懸
濁重合で合成したMw=800,000のスチレン−n
−ブチルアクリレート共重合体(組成比80/20)2
0gと、上記と同じポリプロピレン30gを加え溶解し
た。その後、約210℃でキシレンを除去した。これに
より、ポリプロピレンの分散粒子径が0.2μmのトナ
ー用樹脂組成物を得た。
【0026】合成例2 キシレン 1000g スチレンモノマー 560g n−ブチルアクリレート 140g ジ−t−ブチルパーオキサイド 0.3g ポリエチレン(Mn=3,000) 10g 上記の材料を3リットルの反応槽に入れ、150℃に加
熱して溶液重合を行った。これによりポリエチレンとス
チレン−アクリル共重合体がグラフト重合したポリマー
を若干含む低分子量のスチレン−アクリル共重合体のキ
シレン溶液を得た。この共重合体の分子量(Mw)は
5,800であった。得られたキシレン溶液に、別に懸
濁重合で合成したMw=800,000のスチレン−n
−ブチルアクリレート共重合体(組成比80/20)2
0gと、上記と同じポリプロピレン30gを加え溶解し
た。その後、約210℃でキシレンを除去した。これに
より、ポリエチレンの分散粒子径が0.2μmのトナー
用樹脂組成物を得た。
【0027】合成例3 合成例1の低分子量共重合体をポリプロピレンを加えず
同様に合成した。得られた低分子量重合体の分子量(M
w)は5,500であった。得られたキシレン溶液に、
高分子量スチレン−アクリル系共重合体を合成例1と同
様に合成し、下記の材料組成で溶解した。 スチレン−n−ブチルアクリレート共重合体 300g (組成比80/20)(Mw=800,000) ポリプロピレン(Mn=3,000) 15g スチレン−エチレングラフト共重合体 25g (G1701X、シェル化学社製) 得られた混合物から、キシレンを約210℃で除去し、
ポリプロピレンの分散粒子径が0.6μmのトナー用樹
脂組成物を得た。
【0028】合成例4 合成例1の第二段階に加えるポリプロピレンの重量を1
00gに増量して、同様に合成し、ポリプロピレンの分
散粒子径が0.15μmのトナー用樹脂組成物を得た。
【0029】実施例1 合成例1のトナー用樹脂組成物 100重量部 六面体マグネタイト(粒径0.20μm) 80重量部 負帯電性帯電制御剤 2重量部 (アゾ系Fe染料) 上記の成分をヘンシェルミキサーにより粉体混合し、こ
れを設定温度140℃のエクストルーダーにより熱混練
した。冷却後、粗粉砕、微粉砕し、50%体積径D50が
6.8μmの粉砕物を得た。さらに、この粉砕物を分級
して、体積平均径D50=7.3μm、5μm以下:28
個数%の分級品を得た。ポリプロピレンの分散粒子径分
布における変化係数は25%であった。また、平均分散
粒子径は0.16μmであった。得られた混練物100
重量部に対して、疎水性コロダイルシリカ1.0重量部
をヘンシェルミキサーで外添し、トナーを得た。このト
ナーのトナー粒子は残留磁化が3.4emu/gであっ
た。
【0030】得られたトナーを、プリンター(PCPR
1000/4、NEC社製)に小径現像剤担持体(外径
10mm)および小径潜像担持体(外径15mm)を取
り付ける等の改造を加えた改造機により評価した。現像
剤担持体の基体はアルミニウム板を丸めて接合部をTI
G溶接して円筒形状としたものを用いた。また潜像担持
体の両端外周部を支持し駆動する方式を用いた。評価内
容は、初期および5,000枚複写したときの画質につ
いてのものである。濃度(SAD)はX−rite濃度
計によって測定した。またゴーストの評価は非画像部と
画像部の履歴を受けた部分の濃度差で判断した。なお、
本発明のトナーにおける粒度は、コールターカウンター
社製粒度測定器TA−II、アパーチャー径100μmで
測定した。
【0031】実施例2 合成例2のトナー用樹脂組成物 100重量部 実施例1と同様の磁性体 80重量部 負帯電性帯電制御剤 2重量部 (アゾ系Zn染料) 上記材料を実施例1と同様にしてD50=7.8μm、5
μm以下:24%のトナーを作製した。ポリエチレンの
分散粒子径分布における変化係数は28%であった。ま
た、平均分散粒子径は0.17μmであった。このトナ
ーのトナー粒子は残留磁化が3.5emu/gであっ
た。このトナーを用いて実施例1と同様に画像を作製
し、評価した。
【0032】実施例3 合成例3のトナー用樹脂組成物 100重量部 実施例1と同様の磁性体 80重量部 負帯電性帯電制御剤 2重量部 (アゾ系Al染料) 上記材料を実施例1と同様にしてD50=7.9μm、5
μm以下:21%のトナーを作製した。ポリプロピレン
の分散粒子径分布における変化係数は35%であった。
また、平均分散粒子径は0.45μmであった。このト
ナーのトナー粒子は残留磁化が3.2emu/gであっ
た。このトナーを用いて実施例1と同様に画像を作製
し、評価した。
【0033】実施例4 合成例4のトナー用樹脂組成物 100重量部 実施例1と同様の磁性体 80重量部 実施例1と同様の帯電制御剤 2重量部 上記材料を実施例1と同様にしてD50=8.0μm、5
μm以下:18%のトナーを作製した。ポリプロピレン
の分散粒子径分布における変化係数は21%であった。
また、平均分散粒子径は0.10μmであった。このト
ナーのトナー粒子は残留磁化が3.5emu/gであっ
た。このトナーを用いて実施例1と同様に画像を作製
し、評価した。
【0034】実施例5 合成例1のトナー用樹脂組成物 100重量部 カーボンブラック 10重量部 (リーガル330、キャボット社製) 実施例1と同様の帯電制御剤 2重量部 上記をヘンシェルミキサーにより粉体混合し、これを設
定温度140℃のエクストルーダーにより熱混練した。
冷却後、粗粉砕、微粉砕し、50%体積径D50が10.
5μm、5μm以下:12.0%の分級品を得た。得ら
れた分級品100重量部に対して、疎水性コロイダルシ
リカ1.0重量部をヘンシェルミキサーで外添し、トナ
ーを得た。ポロプロピレンの分散粒子径分布における変
化係数は28%であった。また、平均分散粒子径は0.
20μmであった。このトナーのトナー粒子は残留磁化
が0emu/gであった。得られたトナーを、プリンタ
ー(PCPR100/4、NEC社製)に小径現像剤担
持体(外径10mm)および小径潜像担持体(外径15
mm)を取り付け、現像ロールから磁石を取り除く等の
改造を加えた改造機により評価した。現像剤担持体の基
体はアルミニウムの素管を使用した。評価内容は初期お
よび5,000枚評価した時の画質である。濃度(SA
D)はX−rite濃度計によって測定した。またゴー
ストの評価は非画像部と画像部の履歴を受けた部分の濃
度差で判断した。
【0035】比較例1 合成例4のトナー用樹脂組成物 100重量部 実施例1と同様の磁性体 80重量部 ポリプロピレン 6重量部 実施例1と同様の帯電制御剤 2重量部 上記材料を実施例1と同様にしてD50=7.5μm、5
μm以下:26%のトナーを作成した。ポリプロピレン
の分散粒子径分布における変化係数は46%であった。
また、平均分散粒子径は0.9μmであった。このトナ
ーのトナー粒子は残留磁化が3.6emu/gであっ
た。このトナーを用いて実施例1と同様に画像を作製
し、評価した。
【0036】比較例2 合成例4のトナー用樹脂組成物 100重量部 八面体磁性体 80重量部 ポリエチレン 6重量部 実施例1と同様の帯電制御剤 2重量部 上記材料を実施例1と同様にしてD50=7.4μm、5
μm以下:29%のトナーを作成した。ポリプロピレン
の分散粒子径分布における変化係数は54%であった。
また、平均分散粒子径は1.1μmであった。このトナ
ーのトナー粒子は残留磁化が4.5emu/gであっ
た。このトナーを用いて実施例1と同様に画像を作製
し、評価した。
【0037】比較例3 合成例4のトナー用樹脂組成物 100重量部 カーボンブラック 10重量部 (リーガル330、キャボット社製) ポリプロピレン 10重量部 実施例1と同様の帯電制御剤 2重量部 上記材料を実施例5と同様にして、D50=10.8μ
m、5μm以下:10.6%のトナーを作成した。ポリ
プロピレンの分散粒子径分布における変化係数は55%
であった。また、平均分散粒子径は1.0μmであっ
た。このトナーのトナー粒子は残留磁化が0emu/g
であった。このトナーを用いて実施例1と同様に画像を
作製し、評価した。
【0038】以下に評価結果をまとめて示す。
【表1】 注)BKG:背景部のかぶり ○:良好 △:やや悪いが実用上問題ないレベル ×:実用上不可 ゴースト ○:濃度差0.05未満 △:濃度差0.05〜0.1未満 ×:濃度差0.1以上
【0039】
【発明の効果】本発明の画像形成方法は、小径の潜像担
持体および小径の現像剤担持体を用いたことにより紙の
離型性をあげると共に、ポリオレフィンが微粒子状に均
一に分散したトナー粒子を用いているために、トナー粒
子表面のポリオレフィン露出量が少なくなり、転写性が
良好になり、結果として画像抜けが発生しなくなる。ま
た、小径の潜像担持体および小径の現像剤担持体を使用
した小型画像形成装置において、帯電の立ち上がりが速
く、バンディングやオフセット現象が生じることがな
く、長期にわたる使用においても潜像担持体および現像
剤担持体へのトナーの付着がないという効果を奏する。
また、本発明の画像形成方法は、定着装置にクリーニン
グ機構が存在しない小型画像形成装置の場合でも十分使
用できると共に、ゴーストのない良好で高画質の画像を
得ることができる。したがって、小型複写機およびプリ
ンターにおいて良好に適用することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年9月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】合成例2 キシレン 1000g スチレンモノマー 560g n−ブチルアクリレート 140g ジ−t−ブチルパーオキサイド 0.3g ポリエチレン(Mn=3,000) 10g 上記の材料を3リットルの反応槽に入れ、150℃に加
熱して溶液重合を行った。これによりポリエチレンとス
チレン−アクリル共重合体がグラフト重合したポリマー
を若干含む低分子量のスチレン−アクリル共重合体のキ
シレン溶液を得た。この共重合体の分子量(Mw)は
5,800であった。得られたキシレン溶液に、別に懸
濁重合で合成したMw=800,000のスチレン−n
−ブチルアクリレート共重合体(組成比80/20)2
0gと、上記と同じポリエチレン30gを加え溶解し
た。その後、約210℃でキシレンを除去した。これに
より、ポリエチレンの分散粒子径が0.2μmのトナー
用樹脂組成物を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 豊文 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 奥野 広良 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 鳥越 哲 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 藤井 隆寿 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 吉原 宏太郎 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像担持体上に潜像を形成する工程、該
    潜像担持体上に現像剤担持体上の現像剤を用いてトナー
    像を形成する工程、該トナー像を転写体上に転写する工
    程を有する画像形成方法において、該潜像担持体の外径
    が10ないし20mmの範囲にあり、かつ現像剤担持体
    の外径が5ないし15mmの範囲にあり、現像剤のトナ
    ー粒子が結着樹脂と着色剤およびポリオレフィンを含有
    してなり、該ポリオレフィンは、平均分散径が0.01
    ないし0.5μmの範囲にあり、結着樹脂100重量部
    に対し0.5ないし15重量部の範囲で含有され、また
    トナー粒子は残留磁化が0以上、4emu/g未満であ
    ることを特徴とする画像形成方法。
JP7142361A 1995-05-18 1995-05-18 画像形成方法 Pending JPH08314281A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7142361A JPH08314281A (ja) 1995-05-18 1995-05-18 画像形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7142361A JPH08314281A (ja) 1995-05-18 1995-05-18 画像形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08314281A true JPH08314281A (ja) 1996-11-29

Family

ID=15313601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7142361A Pending JPH08314281A (ja) 1995-05-18 1995-05-18 画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08314281A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11282197A (ja) * 1998-03-27 1999-10-15 Tomoegawa Paper Co Ltd 電子写真用トナー

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11282197A (ja) * 1998-03-27 1999-10-15 Tomoegawa Paper Co Ltd 電子写真用トナー

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7018764B2 (en) Toner for developing electrostatic images, process for preparing toner for developing electrostatic images, developer for developing electrostatic images and images forming method
KR0164010B1 (ko) 정전하 현상토너조성물 및 화상형성방법
JP3223635B2 (ja) 磁性トナー
JPH08101526A (ja) 静電荷現像用トナーおよび画像形成方法
JP4007005B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤及び画像形成方法
JP2003330220A (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像用現像剤及び画像形成方法
EP1645916B1 (en) Electrostatic charge image developing toner
JP3927814B2 (ja) 非磁性一成分接触現像用トナーおよび画像形成方法
JP3106657B2 (ja) 磁性トナー
JP3854361B2 (ja) 静電荷像現像用トナー及びこれを用いた画像形成方法
JPH08314281A (ja) 画像形成方法
JP3495313B2 (ja) 磁性一成分現像剤及びその現像方法
JPS63285555A (ja) 静電荷像現像用トナ−
JPH0980913A (ja) 画像形成方法
JP3314285B2 (ja) 静電潜像現像用トナーの製造方法
JP3769968B2 (ja) 現像剤、シリカの製造方法及び画像形成方法
JPH08171229A (ja) 非磁性一成分現像剤および画像形成方法
JP4162689B2 (ja) 二成分現像剤および画像形成装置
JPH0980912A (ja) 画像形成方法
JP3237385B2 (ja) 磁性トナー
JPH04358164A (ja) 磁性トナー
JPH09134028A (ja) 静電荷像現像用トナー
JP3927824B2 (ja) ブラックトナー
JPH09197825A (ja) 画像形成方法
JPH0980911A (ja) 画像形成方法