JPH08313753A - 光ファイバカプラならびにその製造方法および製造装置 - Google Patents
光ファイバカプラならびにその製造方法および製造装置Info
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- JPH08313753A JPH08313753A JP13391695A JP13391695A JPH08313753A JP H08313753 A JPH08313753 A JP H08313753A JP 13391695 A JP13391695 A JP 13391695A JP 13391695 A JP13391695 A JP 13391695A JP H08313753 A JPH08313753 A JP H08313753A
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- optical fibers
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光ファイバのセット状態を一定にして、融着
することによって、ばらつきの少ない光ファイバカプラ
を得る。 【構成】 2本の光ファイバを加熱融着した後、加熱延
伸する光ファイバカプラの製造方法においては、加熱融
着時に、セットチップを用いて、融着領域の両側におい
て光ファイバを密着させる。セットチップの溝部12
は、底部13がV字状に形成され、溝部12の側壁14
は垂直、側壁15は外側に向けて傾斜している。溝部1
2に挿入された下方の裸ファイバ部2aは、底部13で
中心に位置規制される。上方の裸ファイバ部1aは、側
壁14に接した状態は不安定であるから、側壁15側に
移動して、2本の裸ファイバ部の中心を結ぶ線が傾斜し
た状態で安定して位置決めされる。したがって、融着領
域の両側において常に同じ状態に光ファイバをセットで
きる。
することによって、ばらつきの少ない光ファイバカプラ
を得る。 【構成】 2本の光ファイバを加熱融着した後、加熱延
伸する光ファイバカプラの製造方法においては、加熱融
着時に、セットチップを用いて、融着領域の両側におい
て光ファイバを密着させる。セットチップの溝部12
は、底部13がV字状に形成され、溝部12の側壁14
は垂直、側壁15は外側に向けて傾斜している。溝部1
2に挿入された下方の裸ファイバ部2aは、底部13で
中心に位置規制される。上方の裸ファイバ部1aは、側
壁14に接した状態は不安定であるから、側壁15側に
移動して、2本の裸ファイバ部の中心を結ぶ線が傾斜し
た状態で安定して位置決めされる。したがって、融着領
域の両側において常に同じ状態に光ファイバをセットで
きる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバ通信に使わ
れる光ファイバカプラに関するものである。
れる光ファイバカプラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光信号を所望の割合に分岐する光分岐器
の一つに光ファイバカプラがあるが、この光ファイバカ
プラは、通常複数本の光ファイバを撚り合わせたり、あ
るいは、並行にして融着・延伸してテーパー部が形成さ
れたものである。
の一つに光ファイバカプラがあるが、この光ファイバカ
プラは、通常複数本の光ファイバを撚り合わせたり、あ
るいは、並行にして融着・延伸してテーパー部が形成さ
れたものである。
【0003】図7は、従来の光ファイバカプラ製造装置
の概略構成図である。図中、1,2は光ファイバ、1
a,2aは裸ファイバ部、3は延伸ステージ、4は糸、
5は重り、6はセットチップ、7は測定用光源、8a,
8bはパワーメータ、9はバーナである。2本の光ファ
イバ1,2は、両側の被覆部がそれぞれ左右の延伸ステ
ージ3,3に取り付けられる。延伸ステージ3,3に
は、糸4,4が取り付けられ、滑車を経由して糸4,4
の先端に重り5,5が取り付けられており、延伸ステー
ジ3,3には、重り5,5の重さに応じた一定の張力が
与えられる。セットチップ6,6は、光ファイバ1,2
の被覆を除去して露出された裸ファイバ部1a,2aを
密着させるようにセットするためのものである。測定用
光源7は、一方の光ファイバ1,2のうちの一方に測定
光を入射させる。形成された光結合部からの出射光は、
パワーメータ8a,8bによって測定され、分岐比や過
剰損失を測定することができる。バーナ9は、光ファイ
バ1,2の裸ファイバ部1a,2aを加熱することがで
きるものであり、一般に、水素,プロパン,アセチレン
等の可燃性ガスと酸素との混合気体を燃焼させるもので
あるが、抵抗炉,セラミックヒータ、赤外線ヒータ等の
熱源を用いるものもある。
の概略構成図である。図中、1,2は光ファイバ、1
a,2aは裸ファイバ部、3は延伸ステージ、4は糸、
5は重り、6はセットチップ、7は測定用光源、8a,
8bはパワーメータ、9はバーナである。2本の光ファ
イバ1,2は、両側の被覆部がそれぞれ左右の延伸ステ
ージ3,3に取り付けられる。延伸ステージ3,3に
は、糸4,4が取り付けられ、滑車を経由して糸4,4
の先端に重り5,5が取り付けられており、延伸ステー
ジ3,3には、重り5,5の重さに応じた一定の張力が
与えられる。セットチップ6,6は、光ファイバ1,2
の被覆を除去して露出された裸ファイバ部1a,2aを
密着させるようにセットするためのものである。測定用
光源7は、一方の光ファイバ1,2のうちの一方に測定
光を入射させる。形成された光結合部からの出射光は、
パワーメータ8a,8bによって測定され、分岐比や過
剰損失を測定することができる。バーナ9は、光ファイ
バ1,2の裸ファイバ部1a,2aを加熱することがで
きるものであり、一般に、水素,プロパン,アセチレン
等の可燃性ガスと酸素との混合気体を燃焼させるもので
あるが、抵抗炉,セラミックヒータ、赤外線ヒータ等の
熱源を用いるものもある。
【0004】製造方法について説明する。光ファイバ
1,2の被覆を所定長さにわたって除去して、裸ファイ
バ部1a,2aを露出させ、セットチップ6,6で細径
部において光結合部を形成する部分の両側の適当な位置
を密着するようクランプして、バーナ9で加熱して所定
範囲を融着させる。ついで、セットチップ6,6を外
し、バーナ9で加熱しながら、延伸ステージ3,3に重
り4,4による張力を与えて、延伸ステージ3,3を移
動させて、裸ファイバ部を延伸し、光結合部を形成す
る。延伸工程においては、一方の光ファイバ1の一端側
に測定用光源7からの光線を入射させ、他方側からパワ
ーメータ8a,8bで出射光をモニタし、所定の分岐比
が得られたところで、延伸を停止する。
1,2の被覆を所定長さにわたって除去して、裸ファイ
バ部1a,2aを露出させ、セットチップ6,6で細径
部において光結合部を形成する部分の両側の適当な位置
を密着するようクランプして、バーナ9で加熱して所定
範囲を融着させる。ついで、セットチップ6,6を外
し、バーナ9で加熱しながら、延伸ステージ3,3に重
り4,4による張力を与えて、延伸ステージ3,3を移
動させて、裸ファイバ部を延伸し、光結合部を形成す
る。延伸工程においては、一方の光ファイバ1の一端側
に測定用光源7からの光線を入射させ、他方側からパワ
ーメータ8a,8bで出射光をモニタし、所定の分岐比
が得られたところで、延伸を停止する。
【0005】この状態で、図示しない補強基板を光結合
部の下に位置させ、接着剤で固定する。接着剤として
は、ウレタンアクリレート系,エポキシ系,シアノアク
リレート系等の紫外線硬化型あるいは熱硬化型の接着剤
が、硬化時間を短縮できる点で有利であるが、他の接着
剤を用いるものもある。補強基板には、適当なカバー部
材を用いて、シールされる。
部の下に位置させ、接着剤で固定する。接着剤として
は、ウレタンアクリレート系,エポキシ系,シアノアク
リレート系等の紫外線硬化型あるいは熱硬化型の接着剤
が、硬化時間を短縮できる点で有利であるが、他の接着
剤を用いるものもある。補強基板には、適当なカバー部
材を用いて、シールされる。
【0006】図8は、光ファイバのクランプ状態の概略
を説明するためのもので、図8(A)は側面図、図8
(B)は平面図である。図中、図5と同様な部分には同
じ符号を付して説明を省略する。この図では、上下にそ
れぞれ4本の光ファイバを配置して、4組の光ファイバ
カプラを同時に形成するものである。光ファイバ1,2
の被覆部は、延伸ステージ3,3のクランパにクランプ
され、加熱融着時においては、セットチップ6,6によ
って密着される。
を説明するためのもので、図8(A)は側面図、図8
(B)は平面図である。図中、図5と同様な部分には同
じ符号を付して説明を省略する。この図では、上下にそ
れぞれ4本の光ファイバを配置して、4組の光ファイバ
カプラを同時に形成するものである。光ファイバ1,2
の被覆部は、延伸ステージ3,3のクランパにクランプ
され、加熱融着時においては、セットチップ6,6によ
って密着される。
【0007】図9は、延伸ステージに設けられるクラン
パの一例の概略の構成を示す正面図である。図中、1,
2は光ファイバ、21は本体部材、22は押圧部材、2
3は溝部、24はスペーサ部、25は軸である。なお、
溝部23に収納される光ファイバ1,2は、被覆部の断
面を図示した。各溝部23にそれぞれ光ファイバ1,2
の被覆部2本を収納した状態で、押圧部材22を軸25
を中心として回動させて、光ファイバ被覆部を上から押
さえつけるようにして固定する。
パの一例の概略の構成を示す正面図である。図中、1,
2は光ファイバ、21は本体部材、22は押圧部材、2
3は溝部、24はスペーサ部、25は軸である。なお、
溝部23に収納される光ファイバ1,2は、被覆部の断
面を図示した。各溝部23にそれぞれ光ファイバ1,2
の被覆部2本を収納した状態で、押圧部材22を軸25
を中心として回動させて、光ファイバ被覆部を上から押
さえつけるようにして固定する。
【0008】図10は、セットチップの一例の概略の構
成を示す正面図である。図中、1a,2aは裸ファイバ
部、31は本体部材、32は押圧部材、33は溝部、3
4はスペーサ部、35は軸である。なお、溝部33に収
納される裸ファイバ部1a,2aは断面を図示した。本
体部材31における溝部33は、断面が矩形形状であ
り、本体部材31を切削して形成される。各溝部33に
光ファイバの裸ファイバ部2本を収納した状態で、押圧
部材32を軸35を中心として回動させて、裸ファイバ
部を上から押さえつけるようにして固定する。
成を示す正面図である。図中、1a,2aは裸ファイバ
部、31は本体部材、32は押圧部材、33は溝部、3
4はスペーサ部、35は軸である。なお、溝部33に収
納される裸ファイバ部1a,2aは断面を図示した。本
体部材31における溝部33は、断面が矩形形状であ
り、本体部材31を切削して形成される。各溝部33に
光ファイバの裸ファイバ部2本を収納した状態で、押圧
部材32を軸35を中心として回動させて、裸ファイバ
部を上から押さえつけるようにして固定する。
【0009】図11によりセットチップの溝部内におけ
る裸ファイバ部の収納状態を説明する。用いられる光フ
ァイバにおける全ての裸ファイバ部の直径を正確に均一
にすることは製造上困難であり、直径にばらつきが生じ
ることは避けられない。したがって、裸ファイバ部固定
具の溝部の幅は、少なくとも裸ファイバ部の直径のばら
つきのうちの最大の直径の裸ファイバ部が挿入できる大
きさとしなければならない。この大きさの溝部に対し
て、溝部の幅より小さい直径の裸ファイバ部が挿入され
たときには、図11(A)に示すように、2本の裸ファ
イバ部1a,2aの裸ファイバ部のペアが、溝部の中で
傾いた状態で固定され、2本の裸ファイバ部1a,2a
の中心位置にずれが生じる。
る裸ファイバ部の収納状態を説明する。用いられる光フ
ァイバにおける全ての裸ファイバ部の直径を正確に均一
にすることは製造上困難であり、直径にばらつきが生じ
ることは避けられない。したがって、裸ファイバ部固定
具の溝部の幅は、少なくとも裸ファイバ部の直径のばら
つきのうちの最大の直径の裸ファイバ部が挿入できる大
きさとしなければならない。この大きさの溝部に対し
て、溝部の幅より小さい直径の裸ファイバ部が挿入され
たときには、図11(A)に示すように、2本の裸ファ
イバ部1a,2aの裸ファイバ部のペアが、溝部の中で
傾いた状態で固定され、2本の裸ファイバ部1a,2a
の中心位置にずれが生じる。
【0010】図11(B)に示すように、溝部の底部を
V字状にすることが考えられる。それにより、裸ファイ
バ部のペアのうちの底部側の裸ファイバ部2aは、直径
の大きさにかかわらず溝部の中心に位置される。
V字状にすることが考えられる。それにより、裸ファイ
バ部のペアのうちの底部側の裸ファイバ部2aは、直径
の大きさにかかわらず溝部の中心に位置される。
【0011】しかし、この場合でも、図11(C)に示
すように、上方の裸ファイバ部1aを下方の裸ファイバ
部2aのちょうど真上にセットするのは難しく、図中矢
印のように、左右のいずれかにずれる可能性がある。
すように、上方の裸ファイバ部1aを下方の裸ファイバ
部2aのちょうど真上にセットするのは難しく、図中矢
印のように、左右のいずれかにずれる可能性がある。
【0012】図11(D)は、上方の裸ファイバ部1a
が右側にずれた場合である。図11(A)と比べて、下
方の裸ファイバ部2aと、その上方に位置される裸ファ
イバ部1aとのずれを小さく抑えることができ、矩形状
の溝部を用いたものに比べて位置決めの精度が上がる利
点がある。
が右側にずれた場合である。図11(A)と比べて、下
方の裸ファイバ部2aと、その上方に位置される裸ファ
イバ部1aとのずれを小さく抑えることができ、矩形状
の溝部を用いたものに比べて位置決めの精度が上がる利
点がある。
【0013】しかし、底部がV字型の溝部を用いても、
ずれの方向は図11(C)で説明したように、左右のい
ずれかであり、しかも、裸ファイバ部のセットは、セッ
トはバーナを挟んで反対側でも行なうから、2本の光フ
ァイバをセットする場合でも、常に同じ状態とすること
は困難である。
ずれの方向は図11(C)で説明したように、左右のい
ずれかであり、しかも、裸ファイバ部のセットは、セッ
トはバーナを挟んで反対側でも行なうから、2本の光フ
ァイバをセットする場合でも、常に同じ状態とすること
は困難である。
【0014】図12は、上述した底部がV字状の溝を有
するセットチップで裸ファイバ部をセットして延伸した
状態における光結合部の近傍の概略を示す斜視図であ
り、図13は、図12の断面Aと断面Bにおいて矢印方
向から見た上下の裸ファイバ部の断面図である。図中、
1a,2aは裸ファイバ部、10は融着延伸部である。
図13(A)は、断面A,断面Bにおいて、ともに左方
に傾斜してセットされた状態を示し、図13(B)は、
断面A,断面Bにおいて、ともに右方に傾斜してセット
された状態を示している。また、図13(C)は、断面
Aにおいては左方に傾斜し、断面Bにおいては右方に傾
斜してセットされた状態を示し、図13(D)は、断面
Aにおいては右方に傾斜し、断面Bにおいては左方に傾
斜してセットされた状態を示している。図13(A),
(B)に示した状態では、セットチップでのセット状態
が垂直線に対して傾斜しているが、傾斜方向が同じ方向
であるから、2本の裸ファイバ部の中心軸は平行であ
る。図13(C),(D)に示した状態では、融着延伸
部10の両側での傾斜方向が反対であるから、2本の光
ファイバの中心軸は交差している。
するセットチップで裸ファイバ部をセットして延伸した
状態における光結合部の近傍の概略を示す斜視図であ
り、図13は、図12の断面Aと断面Bにおいて矢印方
向から見た上下の裸ファイバ部の断面図である。図中、
1a,2aは裸ファイバ部、10は融着延伸部である。
図13(A)は、断面A,断面Bにおいて、ともに左方
に傾斜してセットされた状態を示し、図13(B)は、
断面A,断面Bにおいて、ともに右方に傾斜してセット
された状態を示している。また、図13(C)は、断面
Aにおいては左方に傾斜し、断面Bにおいては右方に傾
斜してセットされた状態を示し、図13(D)は、断面
Aにおいては右方に傾斜し、断面Bにおいては左方に傾
斜してセットされた状態を示している。図13(A),
(B)に示した状態では、セットチップでのセット状態
が垂直線に対して傾斜しているが、傾斜方向が同じ方向
であるから、2本の裸ファイバ部の中心軸は平行であ
る。図13(C),(D)に示した状態では、融着延伸
部10の両側での傾斜方向が反対であるから、2本の光
ファイバの中心軸は交差している。
【0015】したがって、光結合部の両側での裸ファイ
バ部のセット状態は、図13(A)〜(D)のいずれか
の状態をとり、各々が常に一定の状態となるとは限らな
いから、形成された光結合部の光学特性にばらつきを生
じる原因となる。特に、図8で説明したように、複数の
光ファイバカプラを同時に製造する場合には、このばら
つきが歩留まりに与える影響は大きい。テープ状光ファ
イバ心線を用いて、複数組の光結合部を有する多心光フ
ァイバカプラを製造する場合は、このばらつきはさら
に、問題となる。
バ部のセット状態は、図13(A)〜(D)のいずれか
の状態をとり、各々が常に一定の状態となるとは限らな
いから、形成された光結合部の光学特性にばらつきを生
じる原因となる。特に、図8で説明したように、複数の
光ファイバカプラを同時に製造する場合には、このばら
つきが歩留まりに与える影響は大きい。テープ状光ファ
イバ心線を用いて、複数組の光結合部を有する多心光フ
ァイバカプラを製造する場合は、このばらつきはさら
に、問題となる。
【0016】加熱融着時に裸ファイバ部の密着性を向上
させるために、特開平4−366904号公報に記載さ
れているように捩りを加える方法や、特開平4−277
703号公報に記載されているように、可動クランプに
より平行に揃える方法が知られているが、捩りを加える
方法は、製造工程を複雑にするとともに、テープ状光フ
ァイバ心線を用いる場合には、採用することができな
い。また、可動クランプを用いる方法も、複数組の光結
合部を形成する場合は、隣り合う光ファイバ組の間の距
離が小さいため、可動クランパを挿入する余地がなく、
採用が困難であるという問題がある。
させるために、特開平4−366904号公報に記載さ
れているように捩りを加える方法や、特開平4−277
703号公報に記載されているように、可動クランプに
より平行に揃える方法が知られているが、捩りを加える
方法は、製造工程を複雑にするとともに、テープ状光フ
ァイバ心線を用いる場合には、採用することができな
い。また、可動クランプを用いる方法も、複数組の光結
合部を形成する場合は、隣り合う光ファイバ組の間の距
離が小さいため、可動クランパを挿入する余地がなく、
採用が困難であるという問題がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、光ファイバ
のセット状態を一定にして、融着することによって、ば
らつきの少ない光ファイバカプラを得ることを目的とす
るものである。
のセット状態を一定にして、融着することによって、ば
らつきの少ない光ファイバカプラを得ることを目的とす
るものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
おいては、隣接して配置した光ファイバを加熱融着した
後、加熱延伸して光結合部を形成する光ファイバカプラ
の製造装置において、加熱融着時に加熱延伸領域の両側
において光ファイバを密着するようセットさせるセット
チップとして、側壁の角度が非対称である溝部が形成さ
れたセットチップを有することを特徴とするものであ
る。
おいては、隣接して配置した光ファイバを加熱融着した
後、加熱延伸して光結合部を形成する光ファイバカプラ
の製造装置において、加熱融着時に加熱延伸領域の両側
において光ファイバを密着するようセットさせるセット
チップとして、側壁の角度が非対称である溝部が形成さ
れたセットチップを有することを特徴とするものであ
る。
【0019】請求項2に記載の発明においては、隣接し
て配置した光ファイバを加熱融着した後、加熱延伸して
光結合部を形成する光ファイバカプラの製造装置におい
て、加熱融着時に加熱延伸領域の両側においてセットチ
ップ内に保持される光ファイバを密着させる押圧部材と
して、2本の光ファイバの中心を結んだ面の垂直面に対
して傾斜した押圧面を持つ押圧部材を有することを特徴
とするものである。
て配置した光ファイバを加熱融着した後、加熱延伸して
光結合部を形成する光ファイバカプラの製造装置におい
て、加熱融着時に加熱延伸領域の両側においてセットチ
ップ内に保持される光ファイバを密着させる押圧部材と
して、2本の光ファイバの中心を結んだ面の垂直面に対
して傾斜した押圧面を持つ押圧部材を有することを特徴
とするものである。
【0020】請求項3に記載の発明においては、隣接し
て配置した複数本ずつの光ファイバを加熱融着した後、
加熱延伸して複数組の光結合部を形成する光ファイバカ
プラの製造方法において、加熱融着時に加熱延伸領域の
両側において光ファイバを密着するようセットさせるセ
ットチップとして、側壁の角度が非対称である溝部が形
成されたセットチップを用い、密着させる光ファイバの
中心軸の相対位置が常に一定となるように光ファイバを
セットすることを特徴とするものである。
て配置した複数本ずつの光ファイバを加熱融着した後、
加熱延伸して複数組の光結合部を形成する光ファイバカ
プラの製造方法において、加熱融着時に加熱延伸領域の
両側において光ファイバを密着するようセットさせるセ
ットチップとして、側壁の角度が非対称である溝部が形
成されたセットチップを用い、密着させる光ファイバの
中心軸の相対位置が常に一定となるように光ファイバを
セットすることを特徴とするものである。
【0021】請求項4に記載の発明においては、隣接し
て配置した複数本ずつの光ファイバを加熱融着した後、
加熱延伸して光結合部を形成する光ファイバカプラの製
造方法において、加熱融着時に加熱延伸領域の両側にお
いてセットチップ内に保持される光ファイバを密着させ
る押圧部材として、2本の光ファイバの中心を結んだ面
の垂直面に対して傾斜した押圧面を持つ押圧部材を用
い、密着させる光ファイバの中心軸の相対位置が常に一
定となるように光ファイバをセットすることを特徴とす
るものである。
て配置した複数本ずつの光ファイバを加熱融着した後、
加熱延伸して光結合部を形成する光ファイバカプラの製
造方法において、加熱融着時に加熱延伸領域の両側にお
いてセットチップ内に保持される光ファイバを密着させ
る押圧部材として、2本の光ファイバの中心を結んだ面
の垂直面に対して傾斜した押圧面を持つ押圧部材を用
い、密着させる光ファイバの中心軸の相対位置が常に一
定となるように光ファイバをセットすることを特徴とす
るものである。
【0022】請求項5に記載の発明においては、請求項
3または4に記載の光ファイバカプラの製造方法におい
て、セット状態においてセットチップ間の光ファイバの
中心軸が平行であることを特徴とするものである。
3または4に記載の光ファイバカプラの製造方法におい
て、セット状態においてセットチップ間の光ファイバの
中心軸が平行であることを特徴とするものである。
【0023】請求項6に記載の発明においては、請求項
3または4に記載の光ファイバカプラの製造方法におい
て、セット状態においてセットチップ間の光ファイバの
中心軸が交差することを特徴とするものである。
3または4に記載の光ファイバカプラの製造方法におい
て、セット状態においてセットチップ間の光ファイバの
中心軸が交差することを特徴とするものである。
【0024】請求項7に記載の発明においては、請求項
3ないし6のいずれか1項に記載の光ファイバカプラの
製造方法において、光ファイバとして複数本の光ファイ
バを有するテープ状光ファイバ心線を用い、かつ、前記
セットチップは同一形状であり、全ての組の光ファイバ
が同一となるようにセットすることを特徴とするもので
ある。
3ないし6のいずれか1項に記載の光ファイバカプラの
製造方法において、光ファイバとして複数本の光ファイ
バを有するテープ状光ファイバ心線を用い、かつ、前記
セットチップは同一形状であり、全ての組の光ファイバ
が同一となるようにセットすることを特徴とするもので
ある。
【0025】請求項8に記載の発明においては、複数本
の光ファイバを有する2枚のテープ状光ファイバ心線を
隣接して配置して加熱融着した後、加熱延伸して複数組
の光結合部を形成した光ファイバカプラにおいて、各光
結合部の両側における隣接した光ファイバは、その中心
同士を結ぶ線がテープ状光ファイバ心線の平面に直交し
ていることを特徴とするものである。
の光ファイバを有する2枚のテープ状光ファイバ心線を
隣接して配置して加熱融着した後、加熱延伸して複数組
の光結合部を形成した光ファイバカプラにおいて、各光
結合部の両側における隣接した光ファイバは、その中心
同士を結ぶ線がテープ状光ファイバ心線の平面に直交し
ていることを特徴とするものである。
【0026】請求項9に記載の発明においては、複数本
の光ファイバを有する2枚のテープ状光ファイバ心線を
隣接して配置して加熱融着した後、加熱延伸して複数組
の光結合部を形成した光ファイバカプラにおいて、各光
結合部の両側における隣接した光ファイバは、その中心
同士を結ぶ線がテープ状光ファイバ心線の平面に直交す
る線に対して反対方向に傾斜していることを特徴とする
ものである。
の光ファイバを有する2枚のテープ状光ファイバ心線を
隣接して配置して加熱融着した後、加熱延伸して複数組
の光結合部を形成した光ファイバカプラにおいて、各光
結合部の両側における隣接した光ファイバは、その中心
同士を結ぶ線がテープ状光ファイバ心線の平面に直交す
る線に対して反対方向に傾斜していることを特徴とする
ものである。
【0027】
【作用】請求項1,3に記載の発明によれば、側壁の角
度が非対称である溝部が形成されたセットチップを用い
ることにより、光ファイバは、セットチップの溝部の一
方側にセットされるので、常に一定の方向に光ファイバ
をずらすことができる。
度が非対称である溝部が形成されたセットチップを用い
ることにより、光ファイバは、セットチップの溝部の一
方側にセットされるので、常に一定の方向に光ファイバ
をずらすことができる。
【0028】請求項2,4に記載の発明によれば、2本
の光ファイバの中心を結んだ面の垂直面に対して傾斜し
た押圧面を持つ押圧部材を用いることにより、セットチ
ップ溝内における光ファイバには、押圧面の傾斜によ
り、斜めの方向に押されることになり、常に一定の方向
に光ファイバをずらすことができる。
の光ファイバの中心を結んだ面の垂直面に対して傾斜し
た押圧面を持つ押圧部材を用いることにより、セットチ
ップ溝内における光ファイバには、押圧面の傾斜によ
り、斜めの方向に押されることになり、常に一定の方向
に光ファイバをずらすことができる。
【0029】請求項5,6に記載の発明によれば、セッ
ト状態においてセットチップ間の光ファイバの中心軸が
平行であること、あるいは、セット状態においてセット
チップ間の光ファイバの中心軸が交差することにより、
常に同じ状態において、光ファイバを加熱延伸すること
ができる。また、請求項8、あるいは、請求項9に記載
の光ファイバカプラを製造でき、製造された光ファイバ
カプラの光学特性のばらつきを抑えた光ファイバカプラ
が得られる。
ト状態においてセットチップ間の光ファイバの中心軸が
平行であること、あるいは、セット状態においてセット
チップ間の光ファイバの中心軸が交差することにより、
常に同じ状態において、光ファイバを加熱延伸すること
ができる。また、請求項8、あるいは、請求項9に記載
の光ファイバカプラを製造でき、製造された光ファイバ
カプラの光学特性のばらつきを抑えた光ファイバカプラ
が得られる。
【0030】請求項7に記載の発明によれば、テープ状
光ファイバ心線を用いて、全ての組の光ファイバが同一
となるようにセットすることができるから、ばらつきの
ない多心光ファイバカプラを製造できる。
光ファイバ心線を用いて、全ての組の光ファイバが同一
となるようにセットすることができるから、ばらつきの
ない多心光ファイバカプラを製造できる。
【0031】
【実施例】図1は、本発明の光ファイバカプラ製造装置
に用いられるセットチップの第1の実施例の正面図であ
る。図中、11は本体部材、12は溝部、13は底部、
14,15は側壁である。なお、押圧部材の図示は省略
したが、図10で説明したような軸部で支持された押圧
部材を用いることができるが、これに限られるものでは
なく、上下方向に移動するもの、あるいは、一体的なも
のでなく、各溝部ごとに別個の押圧部材を用いるなど、
適宜の押圧部材を用いることができる。横方向への移動
も可能なものも適当である。この実施例では、本体部材
11に複数の溝部12が形成されている。溝部12の数
は、同時に製造される光ファイバカプラの数に対応して
形成されるものであり、1つの場合もある。溝部12の
底部13は、V字状に形成され、下方に収納される裸フ
ァイバ部を中心に位置決めすることができる。溝部12
の側壁14,15は、非対称に形成されている。この実
施例では、側壁14は垂直に形成され、側壁15は外側
に向けて角度αで傾斜している。一例では、V字状の溝
の中心角は、ほぼ60゜である。また、傾斜角αは、ほ
ぼ10゜である。
に用いられるセットチップの第1の実施例の正面図であ
る。図中、11は本体部材、12は溝部、13は底部、
14,15は側壁である。なお、押圧部材の図示は省略
したが、図10で説明したような軸部で支持された押圧
部材を用いることができるが、これに限られるものでは
なく、上下方向に移動するもの、あるいは、一体的なも
のでなく、各溝部ごとに別個の押圧部材を用いるなど、
適宜の押圧部材を用いることができる。横方向への移動
も可能なものも適当である。この実施例では、本体部材
11に複数の溝部12が形成されている。溝部12の数
は、同時に製造される光ファイバカプラの数に対応して
形成されるものであり、1つの場合もある。溝部12の
底部13は、V字状に形成され、下方に収納される裸フ
ァイバ部を中心に位置決めすることができる。溝部12
の側壁14,15は、非対称に形成されている。この実
施例では、側壁14は垂直に形成され、側壁15は外側
に向けて角度αで傾斜している。一例では、V字状の溝
の中心角は、ほぼ60゜である。また、傾斜角αは、ほ
ぼ10゜である。
【0032】図2は、上述した実施例のセットチップに
おける光ファイバのセット状態の説明図である。図中、
図1と同様な部分には同じ符号を付して説明を省略す
る。1a,2aは裸ファイバ部、16は押圧部材であ
る。2本の裸ファイバ部1a,2aを溝部12に挿入し
て押圧部材16で押さえた状態では、下方の裸ファイバ
部2aは、底部13のV字状の溝に位置規制されて、溝
部12の中心に収められる。上方の裸ファイバ部1a
は、側壁14が垂直であるから、側壁14に接して裸フ
ァイバ部2aの上に乗った状態は不安定であり、外方へ
傾斜した側壁15側に移動して、2本の裸ファイバ部の
中心を結ぶ線が傾斜した状態で安定して位置決めされ
る。セットに際して、押圧部材16を左方にやや移動さ
せながら下降させると、より確実に光ファイバをセット
できる。
おける光ファイバのセット状態の説明図である。図中、
図1と同様な部分には同じ符号を付して説明を省略す
る。1a,2aは裸ファイバ部、16は押圧部材であ
る。2本の裸ファイバ部1a,2aを溝部12に挿入し
て押圧部材16で押さえた状態では、下方の裸ファイバ
部2aは、底部13のV字状の溝に位置規制されて、溝
部12の中心に収められる。上方の裸ファイバ部1a
は、側壁14が垂直であるから、側壁14に接して裸フ
ァイバ部2aの上に乗った状態は不安定であり、外方へ
傾斜した側壁15側に移動して、2本の裸ファイバ部の
中心を結ぶ線が傾斜した状態で安定して位置決めされ
る。セットに際して、押圧部材16を左方にやや移動さ
せながら下降させると、より確実に光ファイバをセット
できる。
【0033】したがって、図1で説明したように、全て
の溝部12の側壁15が左方に傾斜したセットチップを
加熱融着領域の両側に配置して、光ファイバをセットす
ると、全ての光ファイバの対は、図13(A)に示した
ように、全て左方に傾斜した状態で中心軸が平行にセッ
トされる。したがって、この状態で加熱融着を行なった
後、セットチップを外して、加熱延伸を行なうことによ
り、各組の光結合部を同じ状態で形成することができ
る。また、全ての溝部12の側壁15が、図2とは反対
の右方に傾斜したセットチップを用いて、これを加熱融
着領域の両側に配置して、光ファイバをセットすると、
全ての光ファイバの対は、図13(B)に示したよう
に、全て右方に傾斜した状態で中心軸が平行にセットさ
れる。したがって、この状態で加熱融着を行なった後、
セットチップを外して、加熱延伸を行なうことにより、
この場合も、各組の光結合部を同じ状態で形成すること
ができる。
の溝部12の側壁15が左方に傾斜したセットチップを
加熱融着領域の両側に配置して、光ファイバをセットす
ると、全ての光ファイバの対は、図13(A)に示した
ように、全て左方に傾斜した状態で中心軸が平行にセッ
トされる。したがって、この状態で加熱融着を行なった
後、セットチップを外して、加熱延伸を行なうことによ
り、各組の光結合部を同じ状態で形成することができ
る。また、全ての溝部12の側壁15が、図2とは反対
の右方に傾斜したセットチップを用いて、これを加熱融
着領域の両側に配置して、光ファイバをセットすると、
全ての光ファイバの対は、図13(B)に示したよう
に、全て右方に傾斜した状態で中心軸が平行にセットさ
れる。したがって、この状態で加熱融着を行なった後、
セットチップを外して、加熱延伸を行なうことにより、
この場合も、各組の光結合部を同じ状態で形成すること
ができる。
【0034】また、加熱融着領域の両側に配置されるセ
ットチップによってセットされる上下の光ファイバの中
心を結ぶ線を同じ方向に傾斜させることに限られるもの
ではない。加熱融着領域の両側に配置するセットチップ
の一方を、図1で説明したような側壁15が左方に傾斜
したものを用い、他方をその反対に右方に傾斜したもの
を用いることによって、全ての光ファイバの対は、図1
3(C)または(D)に示したように、全ての組を一方
が左方に傾斜し、他方が右方に傾斜した状態とすること
ができ、中心軸が交差した状態にセットされる。したが
って、この状態で加熱融着を行なった後、セットチップ
を外して、加熱延伸を行なうことにより、各組の光結合
部を同じ状態で形成することができる。
ットチップによってセットされる上下の光ファイバの中
心を結ぶ線を同じ方向に傾斜させることに限られるもの
ではない。加熱融着領域の両側に配置するセットチップ
の一方を、図1で説明したような側壁15が左方に傾斜
したものを用い、他方をその反対に右方に傾斜したもの
を用いることによって、全ての光ファイバの対は、図1
3(C)または(D)に示したように、全ての組を一方
が左方に傾斜し、他方が右方に傾斜した状態とすること
ができ、中心軸が交差した状態にセットされる。したが
って、この状態で加熱融着を行なった後、セットチップ
を外して、加熱延伸を行なうことにより、各組の光結合
部を同じ状態で形成することができる。
【0035】なお、光ファイバの中心軸を平行にセット
する場合は、全ての光ファイバの対に対して、図13
(A)または図13(B)のいずれかの状態となるよう
にする必要はなく、これらを混在させてもよい。また、
光ファイバの中心軸を交差させてセットする場合も、全
ての光ファイバの対に対して、図13(C)または図1
3(D)のいずれかの状態となるようにする必要はな
く、これらを混在させてもよい。
する場合は、全ての光ファイバの対に対して、図13
(A)または図13(B)のいずれかの状態となるよう
にする必要はなく、これらを混在させてもよい。また、
光ファイバの中心軸を交差させてセットする場合も、全
ての光ファイバの対に対して、図13(C)または図1
3(D)のいずれかの状態となるようにする必要はな
く、これらを混在させてもよい。
【0036】図3は、第1の実施例における溝部の変形
例の説明図である。図中、図2と同様な部分には同じ符
号を付して説明を省略する。上述した実施例では、底部
13のV溝には、頂角60゜のV字形の溝としたが、6
0゜である必要はなく、また、半円形、狭矩形溝など下
方のファイバが一定位置に固定できればよい。また、一
方の側壁も垂直であることに限られない。
例の説明図である。図中、図2と同様な部分には同じ符
号を付して説明を省略する。上述した実施例では、底部
13のV溝には、頂角60゜のV字形の溝としたが、6
0゜である必要はなく、また、半円形、狭矩形溝など下
方のファイバが一定位置に固定できればよい。また、一
方の側壁も垂直であることに限られない。
【0037】図3(A)は、側壁15を外側に傾斜させ
た点は、図2と同じであるが、側壁14は、内側に傾斜
させたものである。両側壁の傾斜角度は同じでなくても
よい。このようにすることによって、上方の裸ファイバ
部1aは、より確実に外側に傾斜した側壁側に位置させ
ることができる。
た点は、図2と同じであるが、側壁14は、内側に傾斜
させたものである。両側壁の傾斜角度は同じでなくても
よい。このようにすることによって、上方の裸ファイバ
部1aは、より確実に外側に傾斜した側壁側に位置させ
ることができる。
【0038】図3(B)は、底部13を垂直な側壁14
側に向けて傾斜させたものである。この実施例では、下
方の裸ファイバ部2aが垂直な側壁14側に位置させた
ものである。上方の裸ファイバ部1aは、下方の裸ファ
イバ部2a上に安定しにくくなり、上方の裸ファイバ部
1aを、より確実に外側に傾斜した側壁側に位置させる
ことができる。
側に向けて傾斜させたものである。この実施例では、下
方の裸ファイバ部2aが垂直な側壁14側に位置させた
ものである。上方の裸ファイバ部1aは、下方の裸ファ
イバ部2a上に安定しにくくなり、上方の裸ファイバ部
1aを、より確実に外側に傾斜した側壁側に位置させる
ことができる。
【0039】図3(C)は、底部13の形状を曲面とし
たものであり、図3(D)は、底部13に狭い溝を形成
したものである。いずれも、下方の裸ファイバ部2aを
底部13の一定位置にセットすることができる。
たものであり、図3(D)は、底部13に狭い溝を形成
したものである。いずれも、下方の裸ファイバ部2aを
底部13の一定位置にセットすることができる。
【0040】具体例について説明する。140μm幅、
深さ140μmの矩形溝の底部に頂角60゜のV溝を形
成する。さらに、片側の側壁を10゜の角度に削ってセ
ットチップを作製した。融着延伸用バーナの両側に同形
のセットチップを配置し、さらに被覆を除去した2本の
光ファイバをチップのV溝内にセットし、上方から押さ
え板で光ファイバを押さえて固定した。このようなセッ
ト状態で融着延伸することにより、常にずれの方向が一
定の光ファイバカプラが作製することができた。対とな
るセット用チップの向きを変えることにより、図13に
示すように4通りの組み合わせが可能である。なお、セ
ットチップの側壁の加工は、V溝形成前でもよい。
深さ140μmの矩形溝の底部に頂角60゜のV溝を形
成する。さらに、片側の側壁を10゜の角度に削ってセ
ットチップを作製した。融着延伸用バーナの両側に同形
のセットチップを配置し、さらに被覆を除去した2本の
光ファイバをチップのV溝内にセットし、上方から押さ
え板で光ファイバを押さえて固定した。このようなセッ
ト状態で融着延伸することにより、常にずれの方向が一
定の光ファイバカプラが作製することができた。対とな
るセット用チップの向きを変えることにより、図13に
示すように4通りの組み合わせが可能である。なお、セ
ットチップの側壁の加工は、V溝形成前でもよい。
【0041】図13(C),(D)で説明したような交
差形態で製造した波長1.3μm用の50%分岐カプラ
を製造したところ、ばらつきは、50±3%と従来のカ
プラのばらつき50±5%よりも低減できた。セットチ
ップの材質はシリコン、ジルコニア、セラミックなどセ
ット用の溝が精度よく加工でき、強度が優れていればよ
く、適宜の材質を用いることができる。
差形態で製造した波長1.3μm用の50%分岐カプラ
を製造したところ、ばらつきは、50±3%と従来のカ
プラのばらつき50±5%よりも低減できた。セットチ
ップの材質はシリコン、ジルコニア、セラミックなどセ
ット用の溝が精度よく加工でき、強度が優れていればよ
く、適宜の材質を用いることができる。
【0042】図4は、本発明の光ファイバカプラ製造装
置に用いられるセットチップの第2の実施例の要部の正
面図であり、図4(A)はセット前の状態、図4(B)
はセット後の状態である。図中、1a,2aは裸ファイ
バ部、12は溝部、16は押圧部材、17は押圧面であ
る。押圧部材16は、押圧面17の近傍のみを図示した
が、図10で説明したような軸部で支持された押圧部材
を用いることができる。しかし、これに限られるもので
はなく、上下方向に移動するもの、あるいは、一体的な
ものでなく、各溝部ごとに別個の押圧部材を用いるな
ど、適宜の押圧部材を用いることができる。溝部は、図
10や図11(A)で説明したような矩形溝である。
置に用いられるセットチップの第2の実施例の要部の正
面図であり、図4(A)はセット前の状態、図4(B)
はセット後の状態である。図中、1a,2aは裸ファイ
バ部、12は溝部、16は押圧部材、17は押圧面であ
る。押圧部材16は、押圧面17の近傍のみを図示した
が、図10で説明したような軸部で支持された押圧部材
を用いることができる。しかし、これに限られるもので
はなく、上下方向に移動するもの、あるいは、一体的な
ものでなく、各溝部ごとに別個の押圧部材を用いるな
ど、適宜の押圧部材を用いることができる。溝部は、図
10や図11(A)で説明したような矩形溝である。
【0043】図4(A)に示すように、押圧部材16の
押圧面17は、セット前の2本の光ファイバの裸ファイ
バ部1a,2aの中心を結んだ面Pの垂直面Qに対して
角度βだけ傾斜している。この押圧部材16を矢印の方
向に進めて、裸ファイバ部1a,2aを押圧する。ま
ず、裸ファイバ部1aが押圧されるが、押圧面の傾斜に
よって、裸ファイバ部1aには横方向にずらす力が働
き、裸ファイバ部1aは左にずれて溝部12の側壁に当
たりながら下降し、裸ファイバ部2aに当たる。裸ファ
イバ部2aには、左方から裸ファイバ部1aが当たるか
ら、裸ファイバ部2aは右方にずれて、図4(B)に示
すように、2本の裸ファイバ部1a,2aの中心を結ぶ
面Rが傾斜した状態でセットされる。面Rの傾斜の方向
は、押圧面の傾斜の方向によって決まるから、常に一定
の方向に光ファイバをずらすことができる。
押圧面17は、セット前の2本の光ファイバの裸ファイ
バ部1a,2aの中心を結んだ面Pの垂直面Qに対して
角度βだけ傾斜している。この押圧部材16を矢印の方
向に進めて、裸ファイバ部1a,2aを押圧する。ま
ず、裸ファイバ部1aが押圧されるが、押圧面の傾斜に
よって、裸ファイバ部1aには横方向にずらす力が働
き、裸ファイバ部1aは左にずれて溝部12の側壁に当
たりながら下降し、裸ファイバ部2aに当たる。裸ファ
イバ部2aには、左方から裸ファイバ部1aが当たるか
ら、裸ファイバ部2aは右方にずれて、図4(B)に示
すように、2本の裸ファイバ部1a,2aの中心を結ぶ
面Rが傾斜した状態でセットされる。面Rの傾斜の方向
は、押圧面の傾斜の方向によって決まるから、常に一定
の方向に光ファイバをずらすことができる。
【0044】図5は、本発明の第2の実施例の変形例の
要部の正面図である。図中、図4と同様な部分には同じ
符号を付して説明を省略する。この実施例では、底部が
V溝となった溝部を用いた。下方の裸ファイバ部2aが
中心に位置決めされるので、上述した実施例のように、
上方の裸ファイバ部1aが下方の裸ファイバ部2aを位
置決めする必要がなく、より確実に2本の裸ファイバ部
1a,2aを、一定の方向にずらして位置決めすること
ができる。
要部の正面図である。図中、図4と同様な部分には同じ
符号を付して説明を省略する。この実施例では、底部が
V溝となった溝部を用いた。下方の裸ファイバ部2aが
中心に位置決めされるので、上述した実施例のように、
上方の裸ファイバ部1aが下方の裸ファイバ部2aを位
置決めする必要がなく、より確実に2本の裸ファイバ部
1a,2aを、一定の方向にずらして位置決めすること
ができる。
【0045】溝部の形状は、上述した矩形溝や底部がV
溝となった対称的な溝に限られない。図2,図3で説明
したように、側壁の角度が非対称である形状の溝を用い
てもよい。ただし、図2,図3で説明した2本の光ファ
イバのズレの方向と図4,図5で説明した2本の光ファ
イバのずれの方向が一致するように、溝部の側壁の傾斜
の方向と押圧部材の押圧面の傾斜の方向を設定すること
が必要である。
溝となった対称的な溝に限られない。図2,図3で説明
したように、側壁の角度が非対称である形状の溝を用い
てもよい。ただし、図2,図3で説明した2本の光ファ
イバのズレの方向と図4,図5で説明した2本の光ファ
イバのずれの方向が一致するように、溝部の側壁の傾斜
の方向と押圧部材の押圧面の傾斜の方向を設定すること
が必要である。
【0046】図6は、第2の実施例において、複数の光
ファイバカプラを製造できるセットチップの変形例の正
面図である。図4と同様な部分には同じ符号を付して説
明を省略する。18は軸である。この実施例では、図5
で説明したように、底部がV溝となった溝部を用いた。
溝部12を4個形成して、4個の光ファイバカプラを同
時に製造できるものである。押圧部材16は、軸18を
回転中心として回動して、溝部12に挿入された裸ファ
イバ部1a,2aを押圧する。押圧面17は、各溝部1
2に対応して、同じ方向に傾斜した4つの面で構成され
ている。図5で説明したように、押さえつけられた裸フ
ァイバ部1a,2aは、すべてが同一の方向に傾斜して
固定される。したがって、この状態で加熱融着を行なっ
た後、セットチップを外して、加熱延伸を行なうことに
より、この場合も、各組の光結合部を同じ状態で形成す
ることができる。
ファイバカプラを製造できるセットチップの変形例の正
面図である。図4と同様な部分には同じ符号を付して説
明を省略する。18は軸である。この実施例では、図5
で説明したように、底部がV溝となった溝部を用いた。
溝部12を4個形成して、4個の光ファイバカプラを同
時に製造できるものである。押圧部材16は、軸18を
回転中心として回動して、溝部12に挿入された裸ファ
イバ部1a,2aを押圧する。押圧面17は、各溝部1
2に対応して、同じ方向に傾斜した4つの面で構成され
ている。図5で説明したように、押さえつけられた裸フ
ァイバ部1a,2aは、すべてが同一の方向に傾斜して
固定される。したがって、この状態で加熱融着を行なっ
た後、セットチップを外して、加熱延伸を行なうことに
より、この場合も、各組の光結合部を同じ状態で形成す
ることができる。
【0047】押圧部材の運動は回動に限られるものでは
なく、上下方向に移動するもの、あるいは、一体的なも
のでなく、各溝部ごとに別個の押圧部材を用いるなど、
適宜の押圧部材を用いることができる。横方向への移動
も可能なものも適当であり、押圧部材光ファイバを傾斜
配置させる方向にやや横に移動させながら下降させる
と、より確実に光ファイバをセットすることができる。
なく、上下方向に移動するもの、あるいは、一体的なも
のでなく、各溝部ごとに別個の押圧部材を用いるなど、
適宜の押圧部材を用いることができる。横方向への移動
も可能なものも適当であり、押圧部材光ファイバを傾斜
配置させる方向にやや横に移動させながら下降させる
と、より確実に光ファイバをセットすることができる。
【0048】第2の実施例の具体例について説明する。
140μm幅、深さ200μmの矩形溝のセットチップ
を作製した。融着延伸用バーナーの両側に同型のセット
チップを配置し、さらに被覆を除去した2本の光ファイ
バをチップ内にセットし、図4で説明した押圧面の傾斜
角βを5゜とした押圧部材で光ファイバを押圧固定し
た。このようなセット状態で融着延伸することにより、
常にずれの方向が一定の光ファイバカプラを作製するこ
とができた。
140μm幅、深さ200μmの矩形溝のセットチップ
を作製した。融着延伸用バーナーの両側に同型のセット
チップを配置し、さらに被覆を除去した2本の光ファイ
バをチップ内にセットし、図4で説明した押圧面の傾斜
角βを5゜とした押圧部材で光ファイバを押圧固定し
た。このようなセット状態で融着延伸することにより、
常にずれの方向が一定の光ファイバカプラを作製するこ
とができた。
【0049】βの値は、5゜に限られるものではない。
傾斜した状態でセットされ、このセットが押圧部材の傾
斜した押圧面によってセット前の光ファイバの中心を結
んだ面に対して、光ファイバが常に同じ方向に傾斜する
ことが必要であり、0゜でなければよく、好ましいβの
値は、0.5〜10゜の範囲である。
傾斜した状態でセットされ、このセットが押圧部材の傾
斜した押圧面によってセット前の光ファイバの中心を結
んだ面に対して、光ファイバが常に同じ方向に傾斜する
ことが必要であり、0゜でなければよく、好ましいβの
値は、0.5〜10゜の範囲である。
【0050】本発明においては、1組の光ファイバのみ
を製造することもできるが、上述したように、同時に複
数組の光ファイバカプラを製造できる。複数組の光ファ
イバカプラを製造するに際して、テープ状光ファイバ心
線を用いることもできる。
を製造することもできるが、上述したように、同時に複
数組の光ファイバカプラを製造できる。複数組の光ファ
イバカプラを製造するに際して、テープ状光ファイバ心
線を用いることもできる。
【0051】ここでは4心のテープ状光ファイバ心線2
枚を用いて、4組の同一特性の光ファイバカプラを同時
に製造する場合を例として説明する。この場合には、4
組ともセットチップにおける溝部の側壁の傾斜の傾斜の
向き、あるいは、押圧部材の押圧面の傾斜の向きを揃
え、4組全てが図13(A)〜(D)の中の1種類にな
るように選択するのがよい。溝部の側壁を傾斜させると
ともに、押圧面を傾斜させた場合には、側壁の傾斜の向
きと押圧面の傾斜の向きを揃え、4組全てが図13
(A)〜(D)の中の1種類になるように選択するのが
よい。もちろん、図13(A)と図13(B)とを混在
させたり、図13(C)と図13(D)を混在させたも
のでも、4組全ての光ファイバを平行または交差した状
態にセットできるから、ばらつきを抑えることができ
る。このようにして、光ファイバをセットチップにセッ
トして加熱融着を行なった後、セットチップを外して、
加熱延伸を行なうが、図13(A)または(B)で説明
したようにセットした場合には、加熱延伸時には、セッ
トチップから外れることにより傾斜が戻された状態で加
熱延伸が行なわれる。したがって、各光結合部の両側に
おける上下の光ファイバは、その中心同士を結ぶ線がテ
ープ状光ファイバ心線の平面に完全に直顕した状態とな
るが、図13(C)または(D)で説明したようにセッ
トした場合には、加熱延伸時には、セットチップから外
れても、両側が逆方向に傾斜していることによって、交
差状態は残留し、各光結合部の両側における上下の光フ
ァイバ心線は、その中心同士を結ぶ線がテープ状光ファ
イバ心線の平面に直交する線に対して反対方向に傾斜し
たものとなる。
枚を用いて、4組の同一特性の光ファイバカプラを同時
に製造する場合を例として説明する。この場合には、4
組ともセットチップにおける溝部の側壁の傾斜の傾斜の
向き、あるいは、押圧部材の押圧面の傾斜の向きを揃
え、4組全てが図13(A)〜(D)の中の1種類にな
るように選択するのがよい。溝部の側壁を傾斜させると
ともに、押圧面を傾斜させた場合には、側壁の傾斜の向
きと押圧面の傾斜の向きを揃え、4組全てが図13
(A)〜(D)の中の1種類になるように選択するのが
よい。もちろん、図13(A)と図13(B)とを混在
させたり、図13(C)と図13(D)を混在させたも
のでも、4組全ての光ファイバを平行または交差した状
態にセットできるから、ばらつきを抑えることができ
る。このようにして、光ファイバをセットチップにセッ
トして加熱融着を行なった後、セットチップを外して、
加熱延伸を行なうが、図13(A)または(B)で説明
したようにセットした場合には、加熱延伸時には、セッ
トチップから外れることにより傾斜が戻された状態で加
熱延伸が行なわれる。したがって、各光結合部の両側に
おける上下の光ファイバは、その中心同士を結ぶ線がテ
ープ状光ファイバ心線の平面に完全に直顕した状態とな
るが、図13(C)または(D)で説明したようにセッ
トした場合には、加熱延伸時には、セットチップから外
れても、両側が逆方向に傾斜していることによって、交
差状態は残留し、各光結合部の両側における上下の光フ
ァイバ心線は、その中心同士を結ぶ線がテープ状光ファ
イバ心線の平面に直交する線に対して反対方向に傾斜し
たものとなる。
【0052】実際に、図13(C)の状態にセットし
て、光ファイバカプラを作製したところ、波長1.31
μm用の50%分岐4心カプラのばらつきは、50±5
%と、従来方法で製造した場合の50±10%に比べて
分岐比ばらつきが低減された。また、4心カプラに限ら
ず多心カプラであれば同様にしてばらつきの小さい複数
組の光ファイバカプラを同時に製造できる。
て、光ファイバカプラを作製したところ、波長1.31
μm用の50%分岐4心カプラのばらつきは、50±5
%と、従来方法で製造した場合の50±10%に比べて
分岐比ばらつきが低減された。また、4心カプラに限ら
ず多心カプラであれば同様にしてばらつきの小さい複数
組の光ファイバカプラを同時に製造できる。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1ないし4に記載の発明によれば、融着時において、光
ファイバの揃え方を、制御できるので、光ファイバカプ
ラの特性のばらつきを低減できる。
1ないし4に記載の発明によれば、融着時において、光
ファイバの揃え方を、制御できるので、光ファイバカプ
ラの特性のばらつきを低減できる。
【0054】請求項5,6に記載の発明によれば、光フ
ァイバの中心軸を平行な状態、あるいは、交差する状態
にセットして融着した後、光ファイバを加熱延伸するこ
とにより、光ファイバカプラの特性のばらつきを低減で
きる。また、請求項8、あるいは、請求項9に記載の光
ファイバカプラを製造でき、製造された光ファイバカプ
ラの光学特性のばらつきを抑えた光ファイバカプラが得
られる。
ァイバの中心軸を平行な状態、あるいは、交差する状態
にセットして融着した後、光ファイバを加熱延伸するこ
とにより、光ファイバカプラの特性のばらつきを低減で
きる。また、請求項8、あるいは、請求項9に記載の光
ファイバカプラを製造でき、製造された光ファイバカプ
ラの光学特性のばらつきを抑えた光ファイバカプラが得
られる。
【0055】請求項7に記載の発明によれば、テープ状
光ファイバ心線を用いて、全ての組の光ファイバが同一
となるようにセットすることができるから、ばらつきの
ない多心光ファイバカプラを製造できるという効果があ
る。
光ファイバ心線を用いて、全ての組の光ファイバが同一
となるようにセットすることができるから、ばらつきの
ない多心光ファイバカプラを製造できるという効果があ
る。
【図1】本発明の光ファイバカプラ製造装置に用いられ
るセットチップの第1の実施例の正面図である。
るセットチップの第1の実施例の正面図である。
【図2】上述した実施例のセットチップにおける光ファ
イバのセット状態の説明図である。
イバのセット状態の説明図である。
【図3】第1の実施例における溝部の変形例の説明図で
ある。
ある。
【図4】本発明の光ファイバカプラ製造装置に用いられ
るセットチップの第2の実施例の要部の正面図であり、
図4(A)はセット前の状態、図4(B)はセット後の
状態である。
るセットチップの第2の実施例の要部の正面図であり、
図4(A)はセット前の状態、図4(B)はセット後の
状態である。
【図5】本発明の第2の実施例の変形例の要部の正面図
である。
である。
【図6】第2の実施例において、複数の光ファイバカプ
ラを製造できるセットチップの変形例の正面図である。
ラを製造できるセットチップの変形例の正面図である。
【図7】従来の光ファイバカプラ製造装置の概略構成図
である。
である。
【図8】光ファイバのクランプ状態の概略を説明するた
めのもので、図8(A)は側面図、図8(B)は平面図
である。
めのもので、図8(A)は側面図、図8(B)は平面図
である。
【図9】延伸ステージに設けられるクランパの一例の概
略の構成を示す正面図である。
略の構成を示す正面図である。
【図10】セットチップの一例の概略の構成を示す正面
図である。
図である。
【図11】セットチップの溝部内における裸ファイバ部
の収納状態の説明図である。
の収納状態の説明図である。
【図12】上述した底部がV字状の溝を有するセットチ
ップで裸ファイバ部をセットして延伸した状態における
光結合部の近傍の概略を示す斜視図である。
ップで裸ファイバ部をセットして延伸した状態における
光結合部の近傍の概略を示す斜視図である。
【図13】図12の断面Aと断面Bにおいて矢印方向か
ら見た上下の裸ファイバ部の断面図である。
ら見た上下の裸ファイバ部の断面図である。
【符号の説明】 1,2…光ファイバ、1a,2a…裸ファイバ部、3…
延伸ステージ、4…糸、5…重り、6…セットチップ、
7…測定用光源、8a,8b…パワーメータ、9…バー
ナ、10…融着延伸部、11…本体部材、12…溝部、
13…底部、14,15…側壁、16…押圧部材、17
…押圧面、18…軸、21…本体部材、22…押圧部
材、23…溝部、24…スペーサ部、25…軸、31…
本体部材、32…押圧部材、33…溝部、34…スペー
サ部、35…軸。
延伸ステージ、4…糸、5…重り、6…セットチップ、
7…測定用光源、8a,8b…パワーメータ、9…バー
ナ、10…融着延伸部、11…本体部材、12…溝部、
13…底部、14,15…側壁、16…押圧部材、17
…押圧面、18…軸、21…本体部材、22…押圧部
材、23…溝部、24…スペーサ部、25…軸、31…
本体部材、32…押圧部材、33…溝部、34…スペー
サ部、35…軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬村 滋 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内
Claims (9)
- 【請求項1】 隣接して配置した光ファイバを加熱融着
した後、加熱延伸して光結合部を形成する光ファイバカ
プラの製造装置において、加熱融着時に加熱延伸領域の
両側において光ファイバを密着するようセットさせるセ
ットチップとして、側壁の角度が非対称である溝部が形
成されたセットチップを有することを特徴とする光ファ
イバカプラの製造装置。 - 【請求項2】 隣接して配置した光ファイバを加熱融着
した後、加熱延伸して光結合部を形成する光ファイバカ
プラの製造装置において、加熱融着時に加熱延伸領域の
両側においてセットチップ内に保持される光ファイバを
密着させる押圧部材として、2本の光ファイバの中心を
結んだ面の垂直面に対して傾斜した押圧面を持つ押圧部
材を有することを特徴とする光ファイバカプラの製造装
置。 - 【請求項3】 隣接して配置した複数本ずつの光ファイ
バを加熱融着した後、加熱延伸して複数組の光結合部を
形成する光ファイバカプラの製造方法において、加熱融
着時に加熱延伸領域の両側において光ファイバを密着す
るようセットさせるセットチップとして、側壁の角度が
非対称である溝部が形成されたセットチップを用い、密
着させる光ファイバの中心軸の相対位置が常に一定とな
るように光ファイバをセットすることを特徴とする光フ
ァイバカプラの製造方法。 - 【請求項4】 隣接して配置した複数本ずつの光ファイ
バを加熱融着した後、加熱延伸して光結合部を形成する
光ファイバカプラの製造方法において、加熱融着時に加
熱延伸領域の両側においてセットチップ内に保持される
光ファイバを密着させる押圧部材として、2本の光ファ
イバの中心を結んだ面の垂直面に対して傾斜した押圧面
を持つ押圧部材を用い、密着させる光ファイバの中心軸
の相対位置が常に一定となるように光ファイバをセット
することを特徴とする光ファイバカプラの製造方法。 - 【請求項5】 セット状態においてセットチップ間の光
ファイバの中心軸が平行であることを特徴とする請求項
3または4に記載の光ファイバカプラの製造方法。 - 【請求項6】 セット状態においてセットチップ間の光
ファイバの中心軸が交差することを特徴とする請求項3
または4に記載の光ファイバカプラの製造方法。 - 【請求項7】 光ファイバとして複数本の光ファイバを
有するテープ状光ファイバ心線を用い、かつ、前記セッ
トチップは同一形状であり、全ての組の光ファイバが同
一となるようにセットすることを特徴とする請求項3な
いし6のいずれか1項に記載の光ファイバカプラの製造
方法。 - 【請求項8】 複数本の光ファイバを有する2枚のテー
プ状光ファイバ心線を隣接して配置して加熱融着した
後、加熱延伸して複数組の光結合部を形成した光ファイ
バカプラにおいて、各光結合部の両側における隣接した
光ファイバは、その中心同士を結ぶ線がテープ状光ファ
イバ心線の平面に直交していることを特徴とする光ファ
イバカプラ。 - 【請求項9】 複数本の光ファイバを有する2枚のテー
プ状光ファイバ心線を隣接して配置して加熱融着した
後、加熱延伸して複数組の光結合部を形成した光ファイ
バカプラにおいて、各光結合部の両側における隣接した
光ファイバは、その中心同士を結ぶ線がテープ状光ファ
イバ心線の平面に直交する線に対して反対方向に傾斜し
ていることを特徴とする光ファイバカプラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13391695A JPH08313753A (ja) | 1995-03-13 | 1995-05-31 | 光ファイバカプラならびにその製造方法および製造装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5243495 | 1995-03-13 | ||
JP7-52434 | 1995-03-13 | ||
JP13391695A JPH08313753A (ja) | 1995-03-13 | 1995-05-31 | 光ファイバカプラならびにその製造方法および製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08313753A true JPH08313753A (ja) | 1996-11-29 |
Family
ID=26393043
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13391695A Pending JPH08313753A (ja) | 1995-03-13 | 1995-05-31 | 光ファイバカプラならびにその製造方法および製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08313753A (ja) |
-
1995
- 1995-05-31 JP JP13391695A patent/JPH08313753A/ja active Pending
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