JPH08311851A - 揚水装置 - Google Patents

揚水装置

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JPH08311851A
JPH08311851A JP11880995A JP11880995A JPH08311851A JP H08311851 A JPH08311851 A JP H08311851A JP 11880995 A JP11880995 A JP 11880995A JP 11880995 A JP11880995 A JP 11880995A JP H08311851 A JPH08311851 A JP H08311851A
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pump
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Noriji Miyake
紀治 三宅
Nobuaki Kosaka
信章 高坂
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スクリーンの目詰まり等を抑さえるととも
に、1台のポンプで揚水、あるいは取水と注水、さらに
は逆洗を行うことのできる揚水装置を低コストで提供す
ることを目的とする。 【構成】 揚水装置20を、パッカー24と遮水材26
とによって上部帯水層2と下部帯水層3とを仕切るとと
もに、上部帯水層2と下部帯水層3に対応する位置にス
クリーン6,7を備えた井戸管8と、井戸管8内に配設
された揚水・取水管21,注水管22と、井戸管8の底
部に配設されてポンプ29を備えたポンプ室23とから
構成し、揚水・取水管21に備えた取水バルブ27と、
注水管22に備えた注水バルブ31とを開閉操作するこ
とによって、上部帯水層2から地下水を揚水したり、上
部帯水層2から取水した地下水を下部帯水層3に注水す
る構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば地下水処理や地
下水調査のために、地中に存在する複数の帯水層から地
下水を個別に揚水したり、定められた帯水層から取水し
た地下水を他の帯水層に注水するときに用いて好適な揚
水装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の帯水層が存在している地中
において、例えば地下水の汚染調査,地下水の保有熱エ
ネルギの調査、あるいは地盤掘削工事にともなう地下水
処理等を行うに際しては、所定の帯水層から地下水を揚
水するための揚水装置が用いられている。このような揚
水装置においては、地下水の揚水により地盤沈下が発生
する場合があり、また揚水した地下水の処理にもコスト
がかかるため、単なる揚水機能だけでなく、所定の帯水
層から取水した地下水を他の帯水層に注水する注水機能
を備えたものがある。
【0003】図7に示すように、例えば、地中の不透水
層1の上下に、上部帯水層2と下部帯水層3とが存在し
ている場合、揚水装置4は、下部帯水層3に到達するよ
う形成された掘削孔5内に設置されている。この揚水装
置4は、掘削孔5内に設置されて、上部帯水層2と下部
帯水層3に対応する位置にスクリーン6,7を備えた井
戸管8と、不透水層1の位置に配設されて、井戸管8の
内外において上部帯水層2と下部帯水層3とを遮断する
遮水帯9と、下端部にポンプ10を備えた揚水管11
と、上部帯水層2側から下部帯水層3側に向けて地下水
を送り込むポンプ12とから構成されている。
【0004】このような構造の揚水装置4では、上部帯
水層2から井戸管8内に流れ込む地下水を、ポンプ12
で下部帯水層3側に注入するようになっている。また、
地下水中に含まれる粘土やシルト等の細かい粒子等がス
クリーン6に引っ掛かって目詰まりをおこした場合に
は、揚水管11のポンプ10を作動させ、これによっ
て、地下水を揚水管11から上部帯水層2に逆流させて
スクリーン6を逆洗するようになっている。
【0005】また、図8に示す揚水装置15は、井戸管
8内に、その先端が上部帯水層2に到達するとともにポ
ンプ16aを備えた揚水管16と、その先端が下部帯水
層3に到達する注水管17とが配設され、これら揚水管
16,注水管17が、地上に設けられた貯水タンク18
に接続された構成となっている。このような揚水装置1
5では、ポンプ16aで上部帯水層2の地下水を揚水管
16を介して貯水タンク18に揚水した後、貯水タンク
18から注水管17を介して下部帯水層3に注水するよ
うになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の揚水装置には、以下のような問題が存在
する。まず、図7に示した揚水装置4では、揚水用のポ
ンプ12と、逆洗用のポンプ10の2台が必要であるた
め、言うまでもなくコストがかかるうえ、トラブルの発
生の可能性が高くなりメンテナンスにも手間がかかると
いう問題がある。また、図8に示した揚水装置15で
は、上部帯水層2の地下水を一旦貯水タンク18に揚げ
るようになっている。このため、地下水中に例えば鉄イ
オン等が含まれている場合に、これが空気に触れて酸化
鉄や水酸化鉄が析出することがあり、この地下水が注水
管17から下部帯水層3に送り込まれたときに、前記析
出物がスクリーン7の目詰まりの原因となるという問題
がある。本発明は、以上のような点を考慮してなされた
もので、スクリーンの目詰まり等を抑さえるとともに、
1台のポンプで揚水、あるいは取水と注水、さらには逆
洗を行うことのできる揚水装置を低コストで提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
複数の帯水層が不透水層を挟んで存在している地盤に設
けられて、各帯水層から個別に揚水を行ったり、定めら
れた帯水層から取水した地下水を他の帯水層に注水する
ための揚水装置であって、前記地盤中には、前記不透水
層を貫通してその下方に位置する前記帯水層にまで達す
る掘削孔が形成され、該掘削孔内には、前記不透水層の
位置に上下を仕切って遮水する遮水帯と、前記各帯水層
に面する位置にスクリーンを備えた井戸管とが配設さ
れ、該井戸管の底部にはポンプを備えたポンプ室が形成
されて、該ポンプ室には、揚水または取水すべき帯水層
に位置して遠隔操作によって開閉される開閉バルブを付
設してなる第一の管体と、注水すべき帯水層に位置して
遠隔操作によって開閉される開閉バルブを付設してなる
第二の管体とが接続された構成とされていることを特徴
としている。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1記載の揚
水装置において、前記ポンプ室には、遠隔操作される切
換バルブが備えられ、該切換バルブには、前記第一の管
体と、前記第二の管体と、前記ポンプと、前記ポンプ室
内に通じる連通管とが接続されていることを特徴として
いる。
【0009】請求項3に係る発明は、請求項1または2
記載の揚水装置において、前記各帯水層には水圧計が備
えられていることを特徴としている。
【0010】
【作用】請求項1記載の発明では、地盤中に形成した掘
削孔内に、各帯水層に面する位置にスクリーンを備えた
井戸管を配設するとともに、遮水帯を設けて上下の帯水
層を仕切り、井戸管の底部にポンプを備えたポンプ室を
形成し、該ポンプ室に、揚水あるいは取水すべき帯水層
に位置する開閉バルブを備えた第一の管体と、注水すべ
き帯水層に位置する開閉バルブを備えた第二の管体とを
接続する構成とした。このような構成の揚水装置では、
第一の管体の開閉バルブと、第二の管体の開閉バルブと
を開閉操作し、ポンプ室のポンプを作動させることによ
って、揚水あるいは取水すべき帯水層の地下水を第一の
管体を介してポンプ室に送り込み、これを第二の管体を
介して地上あるいは注水すべき帯水層に送り込むことが
できる。このとき、所定の帯水層から取水した地下水を
他の帯水層に注水する場合には、取水された地下水は井
戸管の底部のポンプ室を介して注水され、地上に揚げら
れて空気に触れることがない。
【0011】請求項2記載の発明では、ポンプ室に切換
バルブを備え、この切換バルブに、第一の管体と、第二
の管体と、ポンプと、ポンプ室内に通じる連通管とを接
続する構成とした。これにより、切換バルブを切換操作
することによって、第一の管体と第二の管体における地
下水の流れを自在に切り替えることができる。
【0012】請求項3記載の発明では、各帯水層に水圧
計を備える構成とした。これにより、井戸内の水圧を把
握することができ、井戸の管理を適切に行うことが可能
となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図面に示す第一ないし第三実
施例を参照して説明する。なお、以下の説明において、
図7および図8に示した従来例と共通する構成について
は、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0014】[第一実施例]図1は、本発明に係る揚水
装置の第一実施例を示すものである。ここでは、まず、
地中の不透水層1の上下に、上部帯水層(帯水層)2と
下部帯水層(帯水層)3とが存在している場合の揚水装
置について説明する。
【0015】図1に示すように、揚水装置20は、下部
帯水層3に到達するよう形成された掘削孔5内に設置さ
れており、上部帯水層2と下部帯水層3に対応する位置
にスクリーン6,7を備えた井戸管8と、井戸管8内に
配設された揚水・取水管21,注水管22と、井戸管8
の底部に配設されたポンプ室23とから概略構成されて
いる。
【0016】井戸管8内には、不透水層1に対応する位
置に、上部帯水層2と下部帯水層3とを遮断するパッカ
ー(遮水帯)24が設けられている。また、井戸管8の
外周側には、上部帯水層2と下部帯水層3に対応する位
置にそれぞれフィルター材25が充填され、これ以外の
不透水層1に対応する位置にはその上下を遮水する遮水
材(遮水帯)26が充填されている。
【0017】揚水・取水管21は、その下端部がポンプ
室23に接続されており、上端部には上部帯水層2に対
応する位置に、遠隔操作によって開閉される取水バルブ
(開閉バルブ)27が設けられている。さらに、この揚
水・取水管21には、下部帯水層3に対応する位置に、
遠隔操作によって開閉される洗浄用バルブ28が設けら
れている。
【0018】また、注水管22は、その下端部がポンプ
室23内に設けられたポンプ29に接続され、上端部が
地上に設けられたゲートバルブ30に接続されている。
さらにこの注水管22には、下部帯水層3に対応する位
置に、遠隔操作により開閉される注水バルブ(開閉バル
ブ)31と、流量計32とが備えられている。
【0019】さらに、井戸管8内には、上部帯水層2,
下部帯水層3それぞれに対応する位置に、水圧計33,
33が配設されている。
【0020】このような構成からなる揚水装置20で
は、遠隔操作により、取水バルブ27およびゲートバル
ブ30を開き、洗浄用バルブ28および注水バルブ31
を閉じた状態で、ポンプ29を作動させることにより、
上部帯水層2の地下水がフィルター材25およびスクリ
ーン6を通って井戸管8内に流れ込んで取水バルブ27
から揚水・取水管21内に取り込まれ、これがポンプ室
23内を介して、注水管22を通ってゲートバルブ30
から送りだされるようになっている。このようにして、
上部帯水層2から取水した地下水を地上に揚水すること
ができる。
【0021】また、取水バルブ27および注水バルブ3
1を開き、ゲートバルブ30および洗浄用バルブ28を
閉じた状態でポンプ29を作動させることにより、上部
帯水層2から井戸管8内に流れ込んだ地下水を取水バル
ブ27から取水し、これを揚水・取水管21,ポンプ室
23,ポンプ29,注水管22を介して、注水バルブ3
1から井戸管8内に注水することによって、下部帯水層
3に注水することができるようになっている。このと
き、下部帯水層3の注水能力を超える水は、ゲートバル
ブ30の開度を調整することにより、地上に排出するこ
とも可能である。
【0022】さらには、逆洗するときには、洗浄用バル
ブ28およびゲートバルブ30を開き、取水バルブ27
および注水バルブ31を閉じた状態でポンプ29を作動
させることにより、下部帯水層3の地下水を揚水・取水
管21に取り込むことができ、これによってスクリーン
7を逆洗することができるようになっている。
【0023】このようにして、上述した揚水装置20
は、上部帯水層2と下部帯水層3に対応する位置にスク
リーン6,7を備えた井戸管8と、井戸管8内に配設さ
れた揚水・取水管21,注水管22と、井戸管8の底部
に配設されたポンプ室23とから構成され、パッカー2
4と遮水材26とによって上部帯水層2と下部帯水層3
とが仕切られた構成となっている。このような揚水装置
20により、揚水・取水管21に備えた取水バルブ27
と、注水管22に備えた注水バルブ31とを開閉操作す
ることによって、上部帯水層2から地下水を揚水した
り、上部帯水層2から取水した地下水を下部帯水層3に
注水することができる。このとき、地下水は地上に揚水
されることなく下部帯水層3に注水されるので、地下水
中に含まれる鉄イオン等の酸化等を防いで地下水の水質
変化によるスクリーン7の目詰まりを抑さえることがで
きる。さらに、揚水・取水管21に備えた洗浄用バルブ
28を開くことにより、スクリーン7を逆洗することも
可能である。このようにして、一台のポンプ29のみ
で、揚水機能,取水および注水機能、逆洗機能を兼ね備
えることができるので、揚水装置20を低コストかつメ
ンテナンス性に優れたものとすることができる。
【0024】また、揚水装置20には、上部帯水層2と
下部帯水層3とにそれぞれ水圧計33を備える構成とし
たので、これによって、井戸の管理を適切に行うことが
できる。さらには、注水管23に流量計32を備える構
成としたので、これによって下部帯水層3への注水量を
把握することができ、この点からも井戸の管理を適切に
行うことができる。
【0025】[第二実施例]次に、本発明に係る揚水装
置の第二実施例を示す。ここでは、ポンプ室に切換バル
ブを備える場合の揚水装置について説明する。なお、こ
こで、前記第一実施例の揚水装置20と共通する構成に
ついては、図中同一符号を付し、その説明を省略する。
【0026】図2に示すように、揚水装置35は、前記
第一実施例の揚水装置20と同様に、井戸管8内に、上
部帯水層2に対応する位置に開閉バルブ36を備えた第
一揚水管(第一の管体)37と、下部帯水層3に対応す
る位置に開閉バルブ38を備えた第二揚水管(第二の管
体)39と、ポンプ室40とが備えられた構成となって
いる。
【0027】ポンプ室40内には、地表からの遠隔操作
によって切換自在な切換バルブ41と、ポンプ42とが
内蔵されている。図3に示すように、切換バルブ41に
は、前記第一揚水管37と、第二揚水管39と、ポンプ
室40内に連通する連通管43と、ポンプ42に接続さ
れるとともに流量計44を備えた接続管45とが接続さ
れている。
【0028】図2に示したように、第一揚水管37と、
第二揚水管39は、それぞれ地表にまで延出し、ゲート
バルブ46,47を介して排出管48に接続されてい
る。
【0029】このような構成からなる揚水装置35で
は、例えば上部帯水層2の地下水を地上に揚水する場合
には、開閉バルブ38とゲートバルブ46を閉じ、第一
揚水管37の開閉バルブ36と、ゲートバルブ47を開
いておく。また、ポンプ室40の切換バルブ41は、第
一揚水管37と連通管43が連通し、接続管45と第二
揚水管39とが連通するように切換操作しておく。この
状態でポンプ42を作動させることによって、上部帯水
層2の地下水は開閉バルブ36から第一揚水管37内に
流れ込み、連通管43を介してポンプ室40内に流れ込
む。そして、ポンプ42によってポンプ室40内の地下
水が接続管45,第二揚水管39を介してゲートバルブ
47を通って排出管48から揚水されるようになってい
る。
【0030】また、図4に示すように、例えば上部帯水
層2の地下水を取水してこれを下部帯水層3に注水する
ときには、ゲートバルブ46,47を閉じ、第一揚水管
37の開閉バルブ36と、第二揚水管39の開閉バルブ
38とを開いておく。また、ポンプ室40の切換バルブ
41(図3参照)は、第一揚水管37と連通管43が連
通し、接続管45と第二揚水管39とが連通するように
切換操作しておく。この状態でポンプ42を作動させる
ことによって、上部帯水層2の地下水は開閉バルブ36
から第一揚水管37内に流れ込み、連通管43を介して
ポンプ室40内に流れ込む。そして、ポンプ42によっ
てポンプ室40内の地下水が接続管45,第二揚水管3
9を介して開閉バルブ38から下部帯水層3内に注水さ
れるようになっている。
【0031】さらに、図5に示すように、例えば下部帯
水層3から取水した地下水を上部帯水層2に注水する場
合には、ゲートバルブ46,47を閉じ、第一揚水管3
7の開閉バルブ36と、第二揚水管39の開閉バルブ3
8とを開いておく。また、ポンプ室40の切換バルブ4
1(図3参照)は、第一揚水管37と接続管45が連通
し、連通管43と第二揚水管39とが連通するように切
換操作しておく。この状態でポンプ42を作動させるこ
とによって、下部帯水層3の地下水は開閉バルブ38か
ら第二揚水管39内に流れ込み、連通管43を介してポ
ンプ室40内に流れ込む。そして、ポンプ42によって
ポンプ室40内の地下水が連通管43,第一揚水管37
を介して開閉バルブ36から上部帯水層2内に注水され
るようになっている。
【0032】上述したように、揚水装置35は、掘削孔
5内に設置された井戸管8内に、開閉バルブ36を備え
た第一揚水管37と、開閉バルブ38を備えた第二揚水
管39と、ポンプ42を備えたポンプ室40とが設けら
れた構成とされ、ポンプ室40には、切換バルブ41が
備えられた構成となっている。これにより、一台のポン
プ42のみで、揚水機能,取水および注水機能を兼ね備
えることができるので、したがって、揚水装置35で
は、上記第一実施例の揚水装置20と同様の効果を奏す
ることができる。さらには、切換バルブ41を切換操作
することによって、第一揚水管37と第二揚水管39に
おける地下水の流れ方向を変えることができ、これによ
って、任意の帯水層から地下水を取水して、これを揚水
あるいは他の帯水層に注水することが可能となる。
【0033】[第三実施例]次に、本発明に係る揚水装
置の第三実施例を示す。ここでは、例えば帯水層が地中
に4層存在する場合の揚水装置について説明する。な
お、ここで、前記第一実施例の揚水装置20と共通する
構成については、図中同一符号を付し、その説明を省略
する。
【0034】図6に示すように、地中には、帯水層5
0,51,52,53が、それぞれ不透水層1を挟んで
存在している。
【0035】揚水装置55は、前記第一実施例の揚水装
置20と同様に、最下層の帯水層53に到達するよう設
けられた井戸管8内に、帯水層50,51に対応する位
置にそれぞれ取水バルブ(開閉バルブ)56,57を備
えるとともに帯水層52,53に対応する位置に洗浄用
バルブ58,59を備えた揚水・取水管60と、帯水層
52,53に対応する位置に注水バルブ(開閉バルブ)
61,62を備えた注水管63と、注水管63に接続さ
れたポンプ29を備えたポンプ室24とが備えられた概
略構成となっている。
【0036】そして、井戸管8には、各帯水層50,5
1,52,53に対応する位置にスクリーン64,6
5,66,67が備えられている。また、井戸管8内に
は、各不透水層1に対応する位置にパッカー(遮水帯)
68が配設されている。さらに、井戸管8の外周側に
は、帯水層50,51,52,53に対応する位置にそ
れぞれフィルター材25が充填され、これ以外の不透水
層1に対応する位置にはその上下を遮水する遮水材26
が充填されている。
【0037】上述した揚水装置55では、その基本構成
が前記第一実施例の揚水装置20と同様になっており、
一台のポンプ29で、所定の帯水層50,51,52,
53からの揚水、帯水層50あるいは51から取水した
地下水の帯水層52あるいは53への注水、スクリーン
66,67の逆洗を行うことができ、これによって、前
記第一実施例と同様の効果を奏することができるように
なっている。このとき、取水バルブ56,57、洗浄用
バルブ58,59、注水バルブ61,62を選択的に開
くことにより、帯水層50,51,52,53のうち、
任意の層において揚水,取水および注水、逆洗を行うこ
とが可能である。
【0038】なお、上記第三実施例において、ポンプ室
24に、前記第二実施例で示した切換バルブ41を備え
る構成とすることも可能である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る揚
水装置によれば、地盤中に形成した掘削孔内に、各帯水
層に面する位置にスクリーンを備えた井戸管と、上下の
帯水層を仕切る遮水帯とを配設し、井戸管の底部にポン
プを備えたポンプ室を設けて、該ポンプ室に、揚水ある
いは取水すべき帯水層に位置する開閉バルブを備えた第
一の管体と、注水すべき帯水層に位置する開閉バルブを
備えた第二の管体とを接続する構成とした。これによ
り、この揚水装置を、揚水機能,取水および注水機能、
逆洗機能を一台のポンプのみで兼ね備えたものとするこ
とができ、これを低コストかつメンテナンス性に優れた
ものとすることができる。このとき、所定の帯水層から
取水した地下水を他の帯水層に注水する場合には、取水
された地下水は井戸管の底部のポンプ室を介して注水さ
れるようになっているので、空気に触れることがなく、
地下水中に含まれる鉄イオン等の酸化等を防ぎ、これに
よるスクリーンの目詰まりを抑さえることができる。
【0040】請求項2に係る揚水装置によれば、ポンプ
室に切換バルブを備え、この切換バルブに、第一の管体
と、第二の管体と、ポンプと、ポンプ室内に通じる連通
管とを接続する構成とした。これにより、切換バルブを
切換操作することによって、第一の管体と第二の管体に
おける地下水の流れを自在に切り替えることができ、任
意の帯水層から地下水を取水して、これを揚水あるいは
他の帯水層に注水することが可能となる。
【0041】請求項3に係る揚水装置によれば、各帯水
層に水圧計を備える構成とした。これにより、井戸内の
水圧を把握することができ、井戸の管理を適切に行うこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る揚水装置の一例を示す立断面図で
ある。
【図2】本発明に係る揚水装置の他の一例を示す立断面
図である。
【図3】同揚水装置に備えた切換バルブを示す立断面図
である。
【図4】同揚水装置で上方の帯水層から取水した地下水
を下方の帯水層に注水する状態を示す立断面図である。
【図5】同揚水装置で下方の帯水層から取水した地下水
を上方の帯水層に注水する状態を示す立断面図である。
【図6】本発明に係る揚水装置のさらに他の一例を示す
立断面図である。
【図7】従来の揚水装置の一例を示す立断面図である。
【図8】従来の揚水装置の他の一例を示す立断面図であ
る。
【符号の説明】
1 不透水層 2 上部帯水層(帯水層) 3 下部帯水層(帯水層) 5 掘削孔 6,7,64,65,66,67 スクリーン 8 井戸管 20,35,55 揚水装置 21,60 揚水・取水管 22,63 注水管 23,40 ポンプ室 24,68 パッカー(遮水帯) 26 遮水材(遮水帯) 27,56,57 取水バルブ(開閉バルブ) 29,42 ポンプ 31,61,62 注水バルブ(開閉バルブ) 33 水圧計 36,38 開閉バルブ 37 第一揚水管(第一の管体) 39 第二揚水管(第二の管体) 41 切換バルブ 50,51,52,53 帯水層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の帯水層が不透水層を挟んで存在し
    ている地盤に設けられて、各帯水層から個別に揚水を行
    ったり、定められた帯水層から取水した地下水を他の帯
    水層に注水するための揚水装置であって、 前記地盤中には、前記不透水層を貫通してその下方に位
    置する前記帯水層にまで達する掘削孔が形成され、 該掘削孔内には、前記不透水層の位置に上下を仕切って
    遮水する遮水帯と、前記各帯水層に面する位置にスクリ
    ーンを備えた井戸管とが配設され、 該井戸管の底部にはポンプを備えたポンプ室が形成され
    て、該ポンプ室には、揚水または取水すべき帯水層に位
    置して遠隔操作によって開閉される開閉バルブを付設し
    てなる第一の管体と、注水すべき帯水層に位置して遠隔
    操作によって開閉される開閉バルブを付設してなる第二
    の管体とが接続された構成とされていることを特徴とす
    る揚水装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の揚水装置において、前記
    ポンプ室には、遠隔操作される切換バルブが備えられ、
    該切換バルブには、前記第一の管体と、前記第二の管体
    と、前記ポンプと、前記ポンプ室内に通じる連通管とが
    接続されていることを特徴とする揚水装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の揚水装置におい
    て、前記各帯水層には水圧計が備えられていることを特
    徴とする揚水装置。
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