JPH08311068A - ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体 - Google Patents

ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体

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JPH08311068A
JPH08311068A JP13787895A JP13787895A JPH08311068A JP H08311068 A JPH08311068 A JP H08311068A JP 13787895 A JP13787895 A JP 13787895A JP 13787895 A JP13787895 A JP 13787895A JP H08311068 A JPH08311068 A JP H08311068A
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pyrazolo
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Yasuo Shoji
恭生 小路
Makoto Inoue
誠 井上
Takashi Okamura
隆志 岡村
Kinji Hashimoto
謹治 橋本
Masayuki Obara
正之 小原
Tsuneo Yasuda
恒雄 安田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】下記式 〔式中、R1 は水素原子、置換基を有することのある低
級アルキル基、シクロアルキル基など、R2 はナフチル
基、シクロアルキル基、フリル基、チエニル基、ハロゲ
ン原子で置換されることのあるピリジル基など、R3 は
水素原子、フェニル基又は低級アルキル基、R4 は水素
原子、低級アルキル基、低級アルコキシカルボニル基な
ど、R5 は水素原子又は低級アルキル基を、R6 は水素
原子、低級アルキル基、フェニル低級アルキル基など、
Qはカルボニル基又はスルホニル基、Aは単結合、低級
アルキレン基又は低級アルケニレン基、nは0又は1を
示す。〕で表されるピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
誘導体。 【効果】上記の誘導体は、強い鎮痛作用を示し鎮痛剤と
して有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なピラゾロ〔1,5
−a〕ピリミジン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明のピラゾロ〔1,5−a〕ピリミ
ジン誘導体は文献未載の新規化合物である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は後記するよう
に医薬品として有用な化合物の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば下記一般
式(1)で表わされる新規なピラゾロ〔1,5−a〕ピ
リミジン誘導体が提供される。
【0005】
【化2】
【0006】上記一般式(1)中、R1 は水素原子、置
換基としてチエニル基、低級アルコキシ基、低級アルキ
ルチオ基、オキソ基又はヒドロキシル基を有することの
ある低級アルキル基、シクロアルキル基、チエニル基、
フリル基、低級アルケニル基又は置換基として低級アル
キル基、低級アルコキシ基、フェニルチオ基及びハロゲ
ン原子から選ばれる基の1〜3個を有することのあるフ
ェニル基を、R2 はナフチル基、シクロアルキル基、フ
リル基、チエニル基、ハロゲン原子で置換されることの
あるピリジル基、ハロゲン原子で置換されることのある
フェノキシ基又は置換基として低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ハロゲン置換低
級アルキル基、ハロゲン置換低級アルコキシ基、低級ア
ルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、フェニル低級
アルコキシ基、アミノ基、シアノ基、低級アルカノイル
オキシ基、フェニル基及びジ低級アルコキシホスホリル
低級アルキル基から選ばれる基の1〜3個を有すること
のあるフェニル基を、R3は水素原子、フェニル基又は
低級アルキル基を、R4 は水素原子、低級アルキル基、
低級アルコキシカルボニル基、フェニル低級アルキル
基、置換基としてフェニルチオ基を有することのあるフ
ェニル基又はハロゲン原子を、R5 は水素原子又は低級
アルキル基を、R6 は水素原子、低級アルキル基、フェ
ニル低級アルキル基又は置換基として低級アルコキシ
基、ハロゲン置換低級アルキル基及びハロゲン原子から
選ばれる基の1〜3個を有するベンゾイル基を示し、ま
たR1 及びR5 は互いに結合して低級アルキレン基を形
成してもよく、Qはカルボニル基又はスルホニル基を、
Aは単結合、低級アルキレン基又は低級アルケニレン基
をそれぞれ示し、nは0又は1を示す。
【0007】上記一般式(1)中の各基としては、例え
ば次の各基を例示できる。即ち、低級アルキル基として
は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル基等の直鎖又は分枝鎖状低級アルキル基を例示でき
る。
【0008】シクロアルキル基としては、シクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロヘプチル、シクロオクチル基等を例示できる。
【0009】低級アルコキシ基としては、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ペン
チルオキシ、ヘキシルオキシ基等を例示できる。
【0010】低級アルキルチオ基としては、メチルチ
オ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチル
チオ、ヘキシルチオ基等を例示できる。
【0011】ハロゲン原子には、弗素、塩素、臭素及び
沃素原子が包含される。
【0012】ハロゲン置換低級アルキル基としては、ト
リフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフル
オロプロピル、ノナフルオロブチル、ウンデカフルオロ
ペンチル、トリデカフルオロヘキシル基等を例示でき
る。
【0013】ハロゲン置換低級アルコキシ基としては、
トリフルオロメトキシ、ペンタフルオロエトキシ、ヘプ
タフルオロプロポキシ、ノナフルオロブトキシ、ウンデ
カフルオロペンチルオキシ、トリデカフルオロヘキシル
オキシ基等を例示できる。
【0014】低級アルコキシカルボニル基としては、メ
トキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカ
ルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボ
ニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカル
ボニル基等を例示できる。
【0015】ジ低級アルコキシホスホリル低級アルキル
基としては、ジメトキシホスホリルメチル、ジエトキシ
ホスホリルメチル、ジプロポキシホスホリルメチル、ジ
イソプロポキシホスホリルメチル、ジブトキシホスホリ
ルメチル、ジペンチルオキシホスホリルメチル、ジヘキ
シルオキシホスホリルメチル、2−(ジメトキシホスホ
リル)エチル、2−(ジエトキシホスホリル)エチル、
3−(ジエトキシホスホリル)プロピル基等を例示でき
る。
【0016】ナフチル基には、1−ナフチル、2−ナフ
チル基が包含される。
【0017】低級アルキレン基としては、メチレン、エ
チレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレ
ン、ヘキサメチレン基等を例示できる。
【0018】低級アルケニレン基としては、ビニレン、
プロペニレン基等を例示できる。
【0019】ハロゲン原子で置換されることのあるピリ
ジル基としては、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピ
リジル、6−クロロ−2−ピリジル、5−クロロ−2−
ピリジル、4−クロロ−2−ピリジル、3−クロロ−2
−ピリジル、6−クロロ−3−ピリジル、5−クロロ−
3−ピリジル、4−クロロ−3−ピリジル、2−クロロ
−3−ピリジル、2−クロロ−4−ピリジル、3−クロ
ロ−4−ピリジル、6−フルオロ−3−ピリジル、6−
ブロモ−3−ピリジル、6−ヨード−3−ピリジル基等
を例示できる。
【0020】ハロゲン原子で置換されることのあるフェ
ノキシ基としては、フェノキシ、2−クロロフェノキ
シ、3−クロロフェノキシ、4−クロロフェノキシ、4
−フルオロフェノキシ、4−ブロモフェノキシ、4−ヨ
ードフェノキシ基等を例示できる。
【0021】チエニル基には、2−チエニル及び3−チ
エニル基が包含され、またフリル基には、2−フリル及
び3−フリル基が包含される。
【0022】低級アルケニル基としては、ビニル、アリ
ル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3
−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペ
ンテニル、4−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキ
セニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセ
ニル基等を例示できる。
【0023】フェニル低級アルキル基としては、ベンジ
ル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、3−フ
ェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペ
ンチル、6−フェニルヘキシル基等を例示できる。
【0024】フェニル低級アルコキシ基としては、ベン
ジルオキシ、2−フェニルエトキシ、3−フェニルプロ
ポキシ、4−フェニルブトキシ、5−フェニルペンチル
オキシ、6−フェニルヘキシルオキシ基等を例示でき
る。
【0025】低級アルカノイルオキシ基としては、アセ
トキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、バレリ
ルオキシ、ピバロイルオキシ、ヘキサノイルオキシ、ヘ
プタノイルオキシ基等を例示できる。
【0026】置換基としてチエニル基、低級アルコキシ
基、低級アルキルチオ基、オキソ基又はヒドロキシル基
を有することのある低級アルキル基としては、上記無置
換の低級アルキル基に加えて、2−チエニルメチル、3
−チエニルメチル、1−(2−チエニル)エチル、1−
(3−チエニル)エチル、2−(2−チエニル)エチ
ル、2−(3−チエニル)エチル、3−(2−チエニ
ル)プロピル、4−(2−チエニル)ブチル、5−(2
−チエニル)ペンチル、6−(2−チエニル)ヘキシ
ル、メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチ
ル、ブトキシメチル、ペンチルオキシメチル、ヘキシル
オキシメチル、1−メトキシエチル、2−メトキシエチ
ル、3−メトキシプロピル、4−メトキシブチル、5−
メトキシペンチル、6−メトキシヘキシル、ヒドロキシ
メチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチ
ル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピ
ル、3−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシブチル、
4−ヒドロキシペンチル、5−ヒドロキシヘキシル、メ
チルチオメチル、エチルチオメチル、プロピルチオメチ
ル、ブチルチオメチル、ペンチルチオメチル、ヘキシル
チオメチル、2−メチルチオエチル、3−メチルチオプ
ロピル、4−メチルチオブチル、5−メチルチオペンチ
ル、6−メチルチオヘキシル、ホルミル、ホルミルメチ
ル、アセチル、2−ホルミルエチル、2−オキソプロピ
ル、プロピオニル、3−ホルミルプロピル、3−オキソ
ブチル、2−オキソブチル、ブチリル、4−ホルミルブ
チル、4−オキソペンチル、3−オキソペンチル、2−
オキソペンチル、バレリル、5−ホルミルペンチル、5
−オキソヘキシル、4−オキソヘキシル、3−オキソヘ
キシル、2−オキソヘキシル、ヘキサノイル基等を例示
できる。
【0027】置換基として低級アルキル基、低級アルコ
キシ基、フェニルチオ基及びハロゲン原子から選ばれる
基の1〜3個を有することのあるフェニル基としては、
フェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、
4−メチルフェニル、4−エチルフェニル、4−プロピ
ルフェニル、4−ブチルフェニル、4−t−ブチルフェ
ニル、4−ペンチルフェニル、4−ヘキシルフェニル、
2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニ
ル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェ
ニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフ
ェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニ
ル、4−メトキシフェニル、4−エトキシフェニル、4
−プロポキシフェニル、4−ブトキシフェニル、4−ペ
ンチルオキシフェニル、4−ヘキシルオキシフェニル、
2,3−ジメトキシフェニル、2,4−ジメトキシフェ
ニル、2,5−ジメトキシフェニル、2,6−ジメトキ
シフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、3,5−ジ
メトキシフェニル、3,4,5−トリメトキシフェニ
ル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−ク
ロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−ヨードフェニ
ル、4−フルオロフェニル、4−(フェニルチオ)フェ
ニル、3−(フェニルチオ)フェニル、2−(フェニル
チオ)フェニル基等を例示できる。
【0028】置換基として低級アルキル基、低級アルコ
キシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ハロゲン置換低級ア
ルキル基、ハロゲン置換低級アルコキシ基、低級アルコ
キシカルボニル基、ヒドロキシル基、フェニル低級アル
コキシ基、アミノ基、シアノ基、低級アルカノイルオキ
シ基、フェニル基及びジ低級アルコキシホスホリル低級
アルキル基から選ばれる基の1〜3個を有することのあ
るフェニル基としては、次の各基を例示できる。
【0029】即ち、フェニル、2−メチルフェニル、3
−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−エチルフ
ェニル、4−プロピルフェニル、4−ブチルフェニル、
4−t−ブチルフェニル、4−ペンチルフェニル、4−
ヘキシルフェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキ
シフェニル、4−メトキシフェニル、4−エトキシフェ
ニル、4−プロポキシフェニル、4−ブトキシフェニ
ル、4−ペンチルオキシフェニル、4−ヘキシルオキシ
フェニル、2,3−ジメトキシフェニル、2,4−ジメ
トキシフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、2,6
−ジメトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、
3,5−ジメトキシフェニル、2,3,4−トリメトキ
シフェニル、2,3,5−トリメトキシフェニル、2,
3,6−トリメトキシフェニル、2,4,5−トリメト
キシフェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、
3,4,5−トリメトキシフェニル、3,4,5−トリ
エトキシフェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオ
ロフェニル、4−フルオロフェニル、2−クロロフェニ
ル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2−ブ
ロモフェニル、3−ブロモフェニル、4−ブロモフェニ
ル、4−ヨードフェニル、2,3−ジクロロフェニル、
2,4−ジクロロフェニル、2−ニトロフェニル、3−
ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、2−トリフルオ
ロメチルフェニル、3−トリフルオロメチルフェニル、
4−トリフルオロメチルフェニル、4−ペンタフルオロ
エチルフェニル、4−ヘプタフルオロプロピルフェニ
ル、4−ノナフルオロブチルフェニル、4−ウンデカフ
ルオロペンチルフェニル、4−トリデカフルオロヘキシ
ルフェニル、2−メトキシカルボニルフェニル、3−メ
トキシカルボニルフェニル、4−メトキシカルボニルフ
ェニル、4−エトキシカルボニルフェニル、4−プロポ
キシカルボニルフェニル、4−ブトキシカルボニルフェ
ニル、4−ペンチルオキシカルボニルフェニル、4−ヘ
キシルオキシカルボニルフェニル、2−ビフェニル、3
−ビフェニル、4−ビフェニル、2−(ジエトキシホス
ホリルメチル)フェニル、3−(ジエトキシホスホリル
メチル)フェニル、4−(ジエトキシホスホリルメチ
ル)フェニル、4−(ジメトキシホスホリルメチル)フ
ェニル、4−(ジイソプロポキシホスホリルメチル)フ
ェニル、3,5−ジメトキシ−4−エトキシフェニル、
3,5−ジメトキシ−4−プロポキシフェニル、4−ブ
トキシ−3,5−ジメトキシフェニル、3,5−ジメト
キシ−4−ペンチルオキシフェニル、3,5−ジメトキ
シ−4−ヘキシルオキシフェニル、2,3−ビス(トリ
フルオロメチル)フェニル、2,4−ビス(トリフルオ
ロメチル)フェニル、2,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)フェニル、2,6−ビス(トリフルオロメチル)フ
ェニル、3,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニ
ル、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル、
3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニル、3,5
−ジエトキシ−4−ヒドロキシフェニル、3,5−ジプ
ロポキシ−4−ヒドロキシフェニル、4−ベンジルオキ
シ−3,5−ジメトキシフェニル、4−ベンジルオキシ
−3,5−ジエトキシフェニル、3,5−ジメトキシ−
4−(2−フェニルエトキシ)フェニル、4−アセトキ
シ−3,5−ジメトキシフェニル、3,5−ジメトキシ
−4−プロピオニルオキシフェニル、2−クロロ−3,
5−ジメトキシフェニル、4−クロロ−3,5−ジメト
キシフェニル、4−ブロモ−3,5−ジメトキシフェニ
ル、3,5−ジメトキシ−4−ヨードフェニル、3,5
−ジクロロ−4−メトキシフェニル、3,5−ジクロロ
−4−エトキシフェニル、2−アミノフェニル、3−ア
ミノフェニル、4−アミノフェニル、2−シアノフェニ
ル、3−シアノフェニル、4−シアノフェニル、4−ト
リフルオロメトキシフェニル、3−トリフルオロメトキ
シフェニル、2−トリフルオロメトキシフェニル、4−
ペンタフルオロエトキシフェニル、4−ヘプタフルオロ
プロポキシフェニル、4−ノナフルオロブトキシフェニ
ル、4−ウンデカフルオロペンチルオキシフェニル、4
−トリデカフルオロヘキシルオキシフェニル、3,5−
ビス(トリフルオロメトキシ)フェニル、3,4,5−
トリス(トリフルオロメトキシ)フェニル基等を例示で
きる。
【0030】置換基としてフェニルチオ基を有すること
のあるフェニル基としては、フェニル、4−(フェニル
チオ)フェニル、3−(フェニルチオ)フェニル、2−
(フェニルチオ)フェニル基等を例示できる。
【0031】置換基として低級アルコキシ基、ハロゲン
置換低級アルキル基及びハロゲン原子から選ばれる基の
1〜3個を有するベンゾイル基としては、2−クロロベ
ンゾイル、3−クロロベンゾイル、4−クロロベンゾイ
ル、2−フルオロベンゾイル、2−ブロモベンゾイル、
2−ヨードベンゾイル、2,4−ジクロロベンゾイル、
3,4−ジクロロベンゾイル、2,5−ジクロロベンゾ
イル、2,6−ジクロロベンゾイル、2−トリフルオロ
メチルベンゾイル、3−トリフルオロメチルベンゾイ
ル、4−トリフルオロメチルベンゾイル、3,5−ビス
(トリフルオロメチル)ベンゾイル、3,4,5−トリ
ス(トリフルオロメチル)ベンゾイル、2−メトキシベ
ンゾイル、3−メトキシベンゾイル、4−メトキシベン
ゾイル、2,3−ジメトキシベンゾイル、2,4−ジメ
トキシベンゾイル、3,5−ジメトキシベンゾイル、
3,4,5−トリメトキシベンゾイル、2−エトキシベ
ンゾイル、2−プロポキシベンゾイル、2−ブトキシベ
ンゾイル、2−ペンチルオキシベンゾイル、2−ヘキシ
ルオキシベンゾイル基等を例示できる。
【0032】上記一般式(1)で表わされる本発明のピ
ラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体は、強い鎮痛作
用を有しており、鎮痛剤として例えば術後疼痛、偏頭
痛、痛風、癌性疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛等の痛み
の症状緩和に有用である。しかも該誘導体は、従来の鎮
痛剤にありがちな副作用もなく、幻覚や錯乱等をもたら
したり、耽溺性や習慣性を起こしたりする虞もない。
【0033】上記鎮痛剤として好ましい本発明ピラゾロ
〔1,5−a〕ピリミジン誘導体は、特に前記一般式
(1)中、Qがカルボニル基で、nが0である化合物、
Qがカルボニル基で、nが1であり且つR1 が低級アル
キル基又はフェニル基、R2 が置換基として低級アルコ
キシ基及びハロゲン置換低級アルキル基から選ばれる基
の1〜3個を有するフェニル基、R3 、R4 、R5 及び
6 がそれぞれ水素原子及びAが単結合を示す化合物、
並びにQがスルホニル基でnが0であり且つR1が低級
アルキル基、R2 がハロゲン原子の1〜3個を有するこ
とのあるフェニル基、R3 、R4 、R5 及びR6 がそれ
ぞれ水素原子及びAが単結合を示す化合物から選ばれ
る。
【0034】之等好ましいピラゾロ〔1,5−a〕ピリ
ミジン誘導体の内でも特に以下のものはより好適であ
る。
【0035】(1)R1 が置換基として低級アルキルチ
オ基を有することのある低級アルキル基又は置換基とし
てフェニルチオ基を有することのあるフェニル基で、R
2 が置換基として低級アルコキシ基、ハロゲン原子及び
ハロゲン置換低級アルキル基から選ばれる基の1〜3個
を有するフェニル基で、R3 が水素原子又はフェニル基
で、R4 が水素原子、ハロゲン原子又はフェニル基で、
5 が水素原子で、R6が水素原子又は置換基としてハ
ロゲン置換低級アルキル基を有するベンゾイル基で、Q
がカルボニル基で、Aが単結合である化合物、(2)R
3 、R4 及びR6 がそれぞれ水素原子で、nが0であっ
て、R1 がn−ブチル基で且つR2 が低級アルコキシ基
の2〜3個を有するフェニル基又はハロゲン置換低級ア
ルキル基の1〜2個を有するフェニル基であるか、或は
1 がフェニル基で且つR2 が低級アルコキシ基の3個
を有するフェニル基である化合物、及び(3)R2
2,4−ジメトキシフェニル基、3,4,5−トリメト
キシフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基又
は2,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基であ
る化合物。
【0036】最も好ましい本発明ピラゾロ〔1,5−
a〕ピリミジン誘導体の具体例としては、5−n−ブチ
ル−7−(3,4,5−トリメトキシベンゾイルアミ
ノ)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン及び5−n−ブ
チル−7−(2−トリフルオロメチルベンゾイルアミ
ノ)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンを例示できる。
【0037】上記一般式(1)で表わされる本発明誘導
体は、各種の方法により製造できる。その具体例を以下
に反応工程式を挙げて説明する。
【0038】
【化3】
【0039】〔式中、R2 、R3 、R5 、n、Q及びA
は前記に同じ。R1aは水素原子、置換基としてチエニル
基、低級アルコキシ基又は低級アルキルチオ基を有する
ことのある低級アルキル基、シクロアルキル基、チエニ
ル基、フリル基、低級アルケニル基又は置換基として低
級アルキル基、低級アルコキシ基、フェニルチオ基及び
ハロゲン原子から選ばれる基の1〜3個を有することの
あるフェニル基を示し、またR1aはR5 と互いに結合し
て低級アルキレン基を形成してもよく、R4aは水素原
子、低級アルキル基、低級アルコキシカルボニル基、フ
ェニル低級アルキル基又は置換基としてフェニルチオ基
を有することのあるフェニル基を、X及びYはそれぞれ
ハロゲン原子を、Zは低級アルキル基を、それぞれ示
す。〕上記反応工程式−1において、化合物(2)と化
合物(3)との縮合反応は、適当な不活性溶媒中、室温
〜溶媒の沸点範囲の温度条件下で実施される。ここで用
いられる不活性溶媒としては、酢酸、エタノール、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン(TH
F)等を例示できる。化合物(2)と化合物(3)との
使用割合は、一般にほぼ等モル量程度とするのがよく、
反応は約2〜5時間を要して完了し、かくして所望の化
合物(4)を収得できる。
【0040】上記に引続く化合物(4)のハロゲン化反
応は、適当な脱酸剤、例えばN,N−ジメチルアニリ
ン、N,N−ジエチルアニリン、トリエチルアミン等の
存在下に、適当なハロゲン化剤、例えばオキシ塩化リ
ン、オキシ臭化リン等を用いて実施される。上記ハロゲ
ン化剤は溶媒をも兼ねるので、該反応には特に溶媒を用
いる必要はないが、例えばベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の他の不活性溶媒を用いることもできる。上記脱酸
剤の使用量は、通常化合物(4)に対して1〜10倍量
程度とするのがよく、反応は室温〜150℃程度の温度
条件下に約0.5〜12時間を要して実施される。
【0041】上記反応により得られるハロゲン化物
(5)は、これをアンモニア水又はヒドラジンで処理す
ることにより化合物(6)に変換できる。この処理は、
特に溶媒を必要とせず、通常化合物(5)を過剰量のア
ンモニア水と共に約100〜150℃で1〜12時間程
度加熱するか、又は、化合物(5)を過剰量のヒドラジ
ンと共に約0℃〜室温下で5〜30時間程度処理するこ
とにより実施できる。
【0042】かくして得られる化合物(6)は、次いで
これを酸ハロゲン化物(7)と反応させることにより、
本発明化合物(1)に変換できる。この反応は、適当な
溶媒中、脱酸剤の存在下に実施できる。ここで溶媒とし
ては例えばベンゼン、トルエン、キシレン、石油エーテ
ル等の芳香族乃至脂肪族炭化水素類、ジエチルエーテ
ル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン(TH
F)、1,4−ジオキサン等の鎖状乃至環状エーテル
類、アセトン、エチルメチルケトン、アセトフェノン等
のケトン類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素等
を例示できる。また脱酸剤としては、トリエチルアミ
ン、N,N−ジエチルアニリン、N−メチルモルホリ
ン、ピリジン、4−メチルアミノピリジン等の第3級ア
ミン類を好ましく例示できる。
【0043】上記反応における化合物(6)に対する酸
ハロゲン化物(7)及び脱酸剤の使用量は、特に限定的
ではないが、通常酸ハロゲン化物は等モル量程度、脱酸
剤は等モル量〜過剰モル量程度とするのがよく、反応は
室温〜溶媒の還流温度の条件下に約0.5〜20時間程
度で終了する。
【0044】尚、上記化合物(6)のうち、nが0であ
る化合物(6′)は、下記反応工程式−1′に記載の方
法によっても製造することができる。
【0045】
【化4】
【0046】〔式中、R1a、R3 、R4a及びR5 は前記
に同じ。〕 上記において、ニトリル誘導体(2′)と化合物(3)
との縮合反応は、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢
酸、エタノール等の不活性溶媒中、室温〜還流温度の条
件下にて2〜10時間程度を要して行なわれる。尚、両
化合物の使用割合は、ほぼ当モル量程度とするのが一般
的である。
【0047】
【化5】
【0048】〔式中、R2 、R3 、R5 、X、Y、A、
Q、Z及びnは前記に同じ。Ψは保護されたオキソ基を
有する低級アルキル基を、Φはオキソ基を有する低級ア
ルキル基を、Σはアシルオキシ基を有する低級アルキル
基を、Ωはトリ低級アルキルシリルオキシ基を有する低
級アルキル基を、R1bはヒドロキシ低級アルキル基を、
4bは水素原子、低級アルキル基、フェニル低級アルキ
ル基又は置換基としてフェニルチオ基を有することのあ
るフェニル基を、それぞれ示す。〕 上記反応工程式−2における化合物(8)と化合物
(9)との縮合反応は、前記反応工程式−1における化
合物(2)と化合物(3)との反応と同様にして実施で
きる。
【0049】尚、化合物(8)において、Ψで定義され
る保護されたオキソ基を有する低級アルキル基として
は、例えばジメチルアセタール、メチルエチルアセター
ル、ジエチルアセタール、ジプロピルアセタール、ジブ
チルアセタール、ジペンチルアセタール、ジヘキシルア
セタール等のジ低級アルキルアセタールの残基を、保護
されたオキソ基として有する低級アルキル基や、エチレ
ンアセタール、トリメチレンアセタール、テトラメチレ
ンアセタール等の環状アセタールの残基を、同保護され
たオキソ基として有する低級アルキル基を例示すること
ができる。
【0050】次に、上記反応工程式−2に従う化合物
(10)の加水分解反応は、酢酸、プロピオン酸、p−
トルエンスルホン酸等の有機酸を用いて実施できる。上
記有機酸の内で、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸は
溶媒をも兼ねるので、之等を用いる場合は特に他の溶媒
を用いる必要はないが、之等を用いる場合でも、他の有
機酸を用いる場合と同様に、例えばベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の他の適当な不活性溶媒を用いることが
できる。反応は室温〜溶媒の還流温度付近にて、10〜
80時間程度を要して実施でき、かくして化合物(1
1)を収得できる。
【0051】尚、上記化合物(11)において、Φで定
義されるオキソ基を有する低級アルキル基としては、対
応するΨで定義される「保護されたオキソ基を有する低
級アルキル基」の有する保護基を脱離させたもの、例え
ばホルミル、ホルミルメチル、アセチル、2−ホルミル
エチル、2−オキソプロピル、プロピオニル、3−ホル
ミルプロピル、3−オキソブチル、2−オキソブチル、
ブチリル、4−ホルミルブチル、4−オキソペンチル、
3−オキソペンチル、2−オキソペンチル、バレリル、
5−ホルミルペンチル、5−オキソヘキシル、4−オキ
ソヘキシル、3−オキソヘキシル、2−オキソヘキシ
ル、ヘキサノイル基等を例示することができる。
【0052】上記に引続く化合物(11)の還元反応
は、不活性溶媒中、適当な還元剤を用いて実施できる。
還元剤としては、例えば水素化硼素ナトリウム、水素化
硼素カリウム、水素化硼素リチウム、水素化シアノ硼素
ナトリウム、水素化トリエチル硼素ナトリウム等の水素
化硼素化合物や、水素化リチウムアルミニウム、水素化
トリブトキシアルミノリチウム等のリチウムアルミニウ
ム水素化物等を例示することができる。また、不活性溶
媒としては、還元剤として水素化硼素化合物を用いる場
合は、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒や
該アルコール系溶媒とジクロロメタン、ジエチルエーテ
ル等との混合溶媒を使用するのが好ましく、還元剤とし
てリチウムアルミニウム水素化物を用いる場合は、ジエ
チルエーテル、THF等のエーテル類を用いるのが好ま
しい。上記還元剤の使用量は、化合物(11)に対して
少なくとも等モル量程度とするのがよい。反応は、0℃
〜室温付近の温度下に約30分〜3時間程度を要して行
ない得る。
【0053】かくして得られる化合物(12)のアシル
化反応は、無溶媒又はピリジン、ルチジン、N,N−ジ
メチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセ
トアミド(DMA)等の不活性溶媒中、アシル化剤を用
いて実施できる。アシル化剤としては、例えば無水酢
酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水吉草酸、無水ヘ
キサン酸、無水ヘプタン酸等の酸無水物を使用できる。
之等は通常化合物(12)に対して1〜10倍当量で利
用できる。反応条件は、化合物(12)の7位のヒドロ
キシル基がアシル化されないように、0℃〜室温付近の
温度及び約30分〜2時間程度の時間から適宜選択する
のが好ましい。
【0054】上記で得られる化合物(13)のハロゲン
化反応は、反応工程式−1における化合物(4)のハロ
ゲン化反応と同様にして実施することができる。
【0055】また、得られる化合物(14)の化合物
(15)への変換反応も、反応工程式−1における化合
物(5)の化合物(6)への変換反応と同様の条件下に
実施できる。尚、上記反応により、化合物(14)にお
いてΣで定義されるアシルオキシ基を有する低級アルキ
ル基は、加水分解されてヒドロキシ低級アルキル基に変
換される。
【0056】上記で得られる化合物(15)のシリル化
反応は、例えばTHF、ジクロロメタン等の適当な不活
性溶媒中、脱酸剤の存在下に、ハロゲン化トリアルキル
シランを用いて実施できる。脱酸剤としては、例えば炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、N,
N−ジメチルアミノピリジン等を例示できる。またハロ
ゲン化トリアルキルシランとしては、例えば塩化トリメ
チルシラン、塩化トリエチルシラン、塩化トリプロピル
シラン、塩化トリブチルシラン、塩化ブチルジエチルシ
ラン等を例示できる。之等は一般に化合物(15)に対
して約等モル量〜過剰モル量用いることができ、反応は
室温付近の温度条件下に5〜30時間程度で完結する。
【0057】最後に、上記で得られる化合物(16)を
酸ハロゲン化物(7)と反応させることにより、所望の
本発明化合物(1b)を収得できる。該反応も、反応工
程式−1における酸ハロゲン化物(7)を用いた反応と
同様にして行ない得る。尚、化合物(16)の5位の置
換基Ωは、この反応中及びその後の加水分解処理によ
り、対応するR1b基(ヒドロキシ低級アルキル基)に容
易に変換できる。
【0058】
【化6】
【0059】〔式中、R2 、R3 、R4a、R5 、X、
Y、Z、Q、A、n及びΨは前記に同じ。R1cはオキソ
基を有する低級アルキル基を示す。〕 上記反応工程式−3において、化合物(17)とニトリ
ル誘導体(18)との反応は、DMF、DMA、ジメチ
ルホルムアミド(DMSO)等の不活性溶媒中、水素化
ナトリウム、水素化カリウム等の塩基の存在下に実施で
きる。上記ニトリル誘導体(18)及び塩基の使用量
は、通常それぞれ化合物(17)に対して1〜過剰当量
とされ、反応は0℃〜室温付近の温度条件下に2〜10
時間を要して行なわれる。
【0060】次に、化合物(2″)と化合物(3)との
縮合反応は、反応工程式−1′における反応と同様にし
て実施できる。
【0061】また、化合物(19)の加水分解反応は、
反応工程式−2における加水分解反応と同様にして実施
できる。
【0062】更に、化合物(20)と化合物(7)との
反応は、反応工程式−1における反応と同様にして実施
できる。
【0063】
【化7】
【0064】〔式中、R2 、A、Q及びYは前記に同
じ。〕 上記反応工程式−4に示すように、前記反応工程式−
1、−2及び−3において用いられる酸ハロゲン化物
(7)は、化合物(21)をハロゲン化することにより
得ることができる。該ハロゲン化反応は、通常よく行な
われている方法に従うことができ、その例としては、例
えば化合物(21)を無溶媒又はクロロホルム、ジエチ
ルエーテル等の不活性溶媒中で、塩化チオニル、臭化チ
オニル等のハロゲン化剤と反応させる方法を例示でき
る。この方法において、ハロゲン化剤は過剰量用いられ
るのが一般的であり、反応は通常室温〜150℃程度の
温度下に約0.5〜5時間を要して行ない得る。
【0065】
【化8】
【0066】〔式中、R2 、R3 、R5 、A及びnは前
記に同じ。R1dは、水素原子、置換基として低級アルコ
キシ基又は低級アルキルチオ基を有することのある低級
アルキル基、シクロアルキル基、チエニル基、フリル基
又は置換基として低級アルキル基、低級アルコキシ基、
フェニルチオ基及びハロゲン原子から選ばれる基の1〜
3個を有することのあるフェニル基を示し、またR1d
5 とは互いに結合して低級アルキレン基を形成しても
よく、R4cはハロゲン原子を示す。〕 反応工程式−5に示す化合物(1d)のハロゲン化反応
は、ベンゼン、四塩化炭素、クロロホルム等の不活性溶
媒中、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)、N−クロ
ロコハク酸イミド(NCS)等のハロゲン化剤を用いて
実施できる。ハロゲン化剤の使用量は、化合物(1d)
に対して1当量〜少過剰量とするのが一般的であり、反
応は室温〜溶媒の還流温度程度の温度条件下に、約0.
5〜5時間を要して行ない得る。
【0067】
【化9】
【0068】〔式中、R3 、R4 、R5 及びYは前記に
同じ。R1eは、水素原子、置換基としてチエニル基、低
級アルコキシ基、低級アルキルチオ基又はオキソ基を有
することのある低級アルキル基、シクロアルキル基、チ
エニル基、フリル基、低級アルケニル基又は置換基とし
て低級アルキル基、低級アルコキシ基、フェニルチオ基
及びハロゲン原子から選ばれる基の1〜3個を有するこ
とのあるフェニル基を示し、またR1eとR5 とは互いに
結合して低級アルキレン基を形成してもよく、R2aはナ
フチル基、シクロアルキル基、フリル基、チエニル基、
ハロゲン原子で置換されることのあるピリジル基、ハロ
ゲン原子で置換されることのあるフェノキシ基又は置換
基として低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン
原子、ニトロ基、ハロゲン置換低級アルキル基、ハロゲ
ン置換低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル
基、フェニル低級アルコキシ基、シアノ基、低級アルカ
ノイルオキシ基、フェニル基及びジ低級アルコキシホス
ホリル低級アルキル基から選ばれる基の1〜3個を有す
ることのあるフェニル基を、R6aはフェニル低級アルキ
ル基又は置換基として低級アルコキシ基、ハロゲン置換
低級アルキル基及びハロゲン原子から選ばれる基の1〜
3個を有するベンゾイル基を示す。〕 反応工程式−6において、化合物(1g)は、化合物
(1f)を不活性溶媒中、塩基の存在下に化合物(2
2)と反応させることにより得ることができる。ここ
で、R6aがフェニル低級アルキル基の場合は、上記不活
性溶媒としては、DMF、DMA、DMSO等を、また
塩基としては、水素化ナトリウム、水素化カリウム等を
例示できる。一方、R6aが置換基として低級アルコキシ
基、ハロゲン置換低級アルキル基及びハロゲン原子から
選ばれる基の1〜3個を有するベンゾイル基の場合は、
上記不活性溶媒としては、クロロホルム、ジクロロメタ
ン等を、塩基としては、トリエチルアミン、N,N−ジ
メチルアニリン等をそれぞれ例示できる。化合物(2
2)の使用量は、1〜少過剰当量とするのが一般的で、
また塩基の使用量は、1〜過剰当量とするのが好まし
い。反応は0℃〜室温程度の温度条件下に、3〜30時
間を要して行なわれる。
【0069】
【化10】
【0070】〔式中、R1a、R2 、R3 、R4a 、R
5 、X、Y、Q及びAは前記に同じ。R6bは低級アルキ
ル基又はフェニル低級アルキル基を示す。〕 反応工程式−7における化合物(5)と化合物(23)
との反応は、メタノール、エタノール等の不活性溶媒
中、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム等の脱酸剤の存在下に、還流温度程度の温度条件で1
〜5時間程度を要して実施される。
【0071】得られる化合物(24)と化合物(7)と
の反応は、反応工程式−1に示した対応する反応と同様
にして行なうことができ、かくして化合物(1h)を収
得できる。
【0072】
【化11】
【0073】〔式中、R1e、R3 、R4a、R5 及びYは
前記に同じ。R2bは置換基として低級アルコキシ基、ハ
ロゲン原子及びハロゲン置換低級アルキル基から選ばれ
る基の1〜3個を有するフェニル基を、R6cは置換基と
して低級アルコキシ基、ハロゲン置換低級アルキル基及
びハロゲン原子から選ばれる基の1〜3個を有するベン
ゾイル基を示す。〕 反応工程式−8において、化合物(25)と化合物(2
6)との反応は、反応工程式−1に示した化合物(6)
と化合物(7)との反応と同様にして実施できる。この
際、主生成物(1i)と共に、副生成物(1j)が得ら
れる。
【0074】本発明化合物は、医薬的に許容される酸付
加塩とすることができ、之等の塩も本発明化合物に包含
される。上記酸付加塩を形成させ得る酸としては、例え
ば塩酸、臭化水素酸、硫酸等の無機酸、シュウ酸、フマ
ル酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸等の有機酸を例示
でき、この酸付加塩の形成反応は常法に従うことができ
る。
【0075】上記それぞれの工程により得られる目的化
合物は、通常の分離、精製手段により容易に単離するこ
とができる。該単離手段としては、一般に慣用される各
種の手段のいずれをも採用することができ、その例とし
ては、例えば、吸着クロマトグラフィー、プレパラティ
ブ薄層クロマトグラフィー、再結晶、溶媒抽出等を例示
できる。
【0076】尚、本発明の一般式(1)で表わされる化
合物中、Aがアルケニレン基である化合物及びR1 が低
級アルケニル基である化合物の一部は、シス、トランス
異性体構造をとることができ、本発明は当然に之等の両
者を包含する。
【0077】また、本発明の一般式(1)で表わされる
化合物中の一部の化合物は、炭素原子を不斉中心とした
光学異性体が存在し、本発明はかかる光学活性体及びラ
セミ体の両者を包含する。
【0078】本発明化合物は、通常適当な無毒性製剤担
体を用いて一般的な医薬製剤組成物の形態とされ実用さ
れ、本発明はかかる医薬製剤組成物、殊に鎮痛剤をも提
供するものである。
【0079】本発明医薬製剤に利用される上記製剤担体
としては、製剤の使用形態に応じて、通常使用される充
填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤、表面活性剤、
滑沢剤等の希釈剤あるいは賦形剤を例示でき、これらは
得られる製剤の投与単位形態に応じて適宜選択使用され
る。
【0080】上記医薬製剤の投与単位形態としては、各
種の形態が治療目的に応じて選択でき、その代表的なも
のとしては錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆
粒剤、カプセル剤、坐剤、注射剤(液剤、懸濁剤等)、
軟膏剤等が挙げられる。
【0081】錠剤の形態に成形するに際しては、上記製
剤担体として例えば乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブド
ウ糖、尿素、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結
晶セルロース、ケイ酸、リン酸カリウム等の賦形剤、
水、エタノール、プロパノール、単シロツプ、ブドウ糖
液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロ
ース、ポリビニルピロリドン等の結合剤、カルボキシメ
チルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロー
スカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
ス、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン
末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウ
ム等の崩壊剤、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノ
グリセリド等の界面活性剤、白糖、ステアリン、カカオ
バター、水素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アンモニウ
ム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリ
セリン、デンプン等の保湿剤、デンプン、乳糖、カオリ
ン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤、精製
タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチレングリ
コール等の滑沢剤等を使用できる。更に錠剤は必要に応
じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被
包錠、腸溶被錠、フイルムコーテイング錠あるいは二重
錠、多層錠とすることができる。
【0082】丸剤の形態に成形するに際しては、製剤担
体として例えばブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、
硬化植物油、カオリン、タルク等の賦形剤、アラビアゴ
ム末、トラガント末、ゼラチン、エタノール等の結合
剤、ラミナラン、カンテン等の崩壊剤等を使用できる。
【0083】坐剤の形態に成形するに際しては、製剤担
体として例えばポリエチレングリコール、カカオ脂、高
級アルコール、高級アルコールのエステル類、ゼラチ
ン、半合成グリセライド等を使用できる。
【0084】カプセル剤は、常法に従い通常本発明の有
効成分化合物を上記で例示した各種の製剤担体と混合し
て硬質ゼラチンカプセル、軟質カプセル等に充填して調
整される。
【0085】液剤、乳剤、懸濁剤等の注射剤として調製
される場合、之等は殺菌され且つ血液と等張であるのが
好ましく、之等の形態に成形するに際しては、希釈剤と
して例えば水、エチルアルコール、マクロゴール、プロ
ピレングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコー
ル、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等を使用でき
る。尚、この場合等張性の溶液を調整するに充分な量の
食塩、ブドウ糖あるいはグリセリンを本発明薬剤中に含
有させてもよく、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛
化剤等を添加してもよい。
【0086】更に、本発明薬剤中には、必要に応じて着
色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を
含有させることもできる。
【0087】ペースト、クリーム、ゲル等の軟膏剤の形
態に成形するに際しては、希釈剤として例えば白色ワセ
リン、パラフイン、グリセリン、セルロース誘導体、ポ
リエチレングリコール、シリコン、ベントナイト等を使
用できる。
【0088】本発明薬剤中に含有されるべき一般式
(1)で表わされる本発明有効成分化合物の量は、特に
限定されず広範囲より適宜選択されるが、通常医薬製剤
中に約1〜70重量%程度含有されるものとするのがよ
い。
【0089】上記医薬製剤の投与方法は特に制限がな
く、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の条件、疾
患の程度等に応じて決定される。例えば錠剤、丸剤、液
剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤及びカプセル剤は経口投与さ
れ、注射剤は単独で又はブドウ糖、アミノ酸等の通常の
補液と混合して静脈内投与され、更に必要に応じ単独で
筋肉内、皮内、皮下もしくは腹腔内投与され、坐剤は直
腸内投与される。
【0090】上記医薬製剤の投与量は、その用法、患者
の年齢、性別その他の条件、疾患の程度等により適宜選
択されるが、通常有効成分である本発明化合物の量が1
日当り体重1kg当り約0.5〜20mg程度とするの
がよく、該製剤は1日に1〜4回に分けて投与すること
ができる。
【0091】
【実施例】以下、本発明を更に詳しく説明するため、本
発明化合物の製造のための原料化合物の製造例を参考例
として挙げ、次いで本発明化合物の製造例を実施例とし
て挙げる。
【0092】
【参考例1】7−アミノ−5−n−ブチルピラゾロ
〔1,5−a〕ピリミジンの製造 工程(1) 3−アミノピラゾール100gと3−オキソヘプタン酸
メチルエステル190gのトルエン120ml溶液を1
00℃で3時間加熱還流した。冷後、トルエンを減圧留
去し、残渣にジエチルエーテルを加え、析出した結晶を
濾取し、ジエチルエーテル及びアセトニトリルで順次洗
浄して、5−n−ブチル−7−ヒドロキシピラゾロ
〔1,5−a〕ピリミジンの無色結晶184gを得た。
【0093】工程(2) 上記工程(1)で得られた結晶40gのトルエン400
ml懸濁液に、オキシ塩化リン80ml及びトリエチル
アミン44mlを加え、4時間加熱還流した。反応終了
後、減圧濃縮し、残渣を氷水中に注ぎ、混合物を酢酸ナ
トリウムで中和し、酢酸エチルで抽出し、有機層を集め
た。これを飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:n−ヘキ
サン=1:9)で精製して、5−n−ブチル−7−クロ
ロピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの淡黄色油状物4
1gを得た。
【0094】工程(3) 上記工程(2)で得られた化合物21gと25%アンモ
ニア水100mlとをステンレス密閉管中に封入し、1
10℃で12時間加熱した。冷後、析出した結晶を濾取
し、水洗後、クロロホルム−n−ヘキサンより再結晶し
て、7−アミノ−5−n−ブチルピラゾロ〔1,5−
a〕ピリミジンの無色結晶18.4g(融点:124〜
126℃)を得た。
【0095】上記と同様にして、下記各化合物を製造し
た。
【0096】(1) 7−アミノ−5−エチルピラゾロ
〔1,5−a〕ピリミジン(融点:175〜177℃、
再結晶溶媒:酢酸エチル−n−ヘキサン) (2) 7−アミノ−5−n−プロピルピラゾロ〔1,5−
a〕ピリミジン(融点:138〜140℃、再結晶溶
媒:酢酸エチル−n−ヘキサン) (3) 7−アミノ−5−シクロプロピルピラゾロ〔1,5
−a〕ピリミジン(融点:206〜209℃、再結晶溶
媒:クロロホルム−n−ヘキサン) (4) 7−アミノ−5−n−ペンチルピラゾロ〔1,5−
a〕ピリミジン(融点:125〜126℃、再結晶溶
媒:酢酸エチル−n−ヘキサン) (5) 7−アミノ−5−フェニルピラゾロ〔1,5−a〕
ピリミジン(融点:207〜209℃、再結晶溶媒:酢
酸エチル−n−ヘキサン)。
【0097】(6) 7−アミノ−5−(4−メトキシフェ
ニル)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン(融点:19
4〜196℃、再結晶溶媒:エタノール−n−ヘキサ
ン) (7) 7−アミノ−5−(2−チエニル)ピラゾロ〔1,
5−a〕ピリミジン(融点:227〜229℃、再結晶
溶媒:エタノール−n−ヘキサン) (8) 7−アミノ−5−(3−チエニル)ピラゾロ〔1,
5−a〕ピリミジン(融点:203〜205℃、再結晶
溶媒:エタノール−n−ヘキサン) (9) 7−アミノ−5−メチルピラゾロ〔1,5−a〕ピ
リミジン(融点:220〜222℃、再結晶溶媒:クロ
ロホルム−n−ヘキサン) (10)7−アミノ−5−n−ブチル−2−メチルピラゾロ
〔1,5−a〕ピリミジン(融点:176〜178℃、
再結晶溶媒:クロロホルム−n−ヘキサン)。
【0098】(11)7−アミノ−5−(2,4−ジメチル
フェニル)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン(融点:
168〜170℃、再結晶溶媒:クロロホルム−n−ヘ
キサン) (12)7−アミノ−5−(3,5−ジメチルフェニル)ピ
ラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン(融点:180〜18
2℃、再結晶溶媒:エタノール−n−ヘキサン) (13)7−アミノ−5−(2−メトキシフェニル)ピラゾ
ロ〔1,5−a〕ピリミジン(融点:201〜203
℃、再結晶溶媒:エタノール−n−ヘキサン) (14)7−アミノ−5−(3−メトキシフェニル)ピラゾ
ロ〔1,5−a〕ピリミジン(融点:195〜197
℃、再結晶溶媒:エタノール−n−ヘキサン) (15)7−アミノ−5−(3,4,5−トリメトキシフェ
ニル)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン(融点:19
8〜200℃、再結晶溶媒:エタノール−n−ヘキサ
ン)。
【0099】(16)7−アミノ−5−(2−クロロフェニ
ル)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン(融点:208
〜210℃、再結晶溶媒:クロロホルム−n−ヘキサ
ン) (17)7−アミノ−5−(2−フリル)ピラゾロ〔1,5
−a〕ピリミジン(融点:204〜206℃、再結晶溶
媒:エタノール−n−ヘキサン) (18)7−アミノ−5−(3−フリル)ピラゾロ〔1,5
−a〕ピリミジン(融点:208〜210℃、再結晶溶
媒:エタノール−n−ヘキサン) (19)7−アミノ−5−(2−チエニルメチル)ピラゾロ
〔1,5−a〕ピリミジン(融点:188〜190℃、
再結晶溶媒:エタノール−n−ヘキサン) (20)7−アミノ−5−(3,5−ジメトキシフェニル)
ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン(融点:207〜2
09℃、再結晶溶媒:エタノール−n−ヘキサン) 更に、上記と同様にして下記各化合物を製造した。
【0100】(21)7−アミノ−5−(3−ブテニル)ピ
ラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン (22)7−アミノ−5−エトキシメチルピラゾロ〔1,5
−a〕ピリミジン (23)7−アミノ−5−(2−メチルフェニル)ピラゾロ
〔1,5−a〕ピリミジン (24)7−アミノ−5−(3−メチルフェニル)ピラゾロ
〔1,5−a〕ピリミジン (25)7−アミノ−5−(4−メチルフェニル)ピラゾロ
〔1,5−a〕ピリミジン。
【0101】(26)7−アミノ−5−(3−クロロフェニ
ル)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン (27)7−アミノ−5−(4−クロロフェニル)ピラゾロ
〔1,5−a〕ピリミジン (28)7−アミノピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン (29)7−アミノ−5−n−ブチル−3−エトキシカルボ
ニル−2−メチルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
(融点:178〜180℃、再結晶溶媒:塩化メチレン
−n−ヘキサン) (30)7−アミノ−2,5−ジ−n−ブチル−3−メチル
ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン(融点:123〜1
25℃、再結晶溶媒:ジエチルエーテル−n−ヘキサ
ン)。
【0102】(31)7−アミノ−5−n−ブチル−2−フ
ェニルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン(融点:20
6〜208℃、再結晶溶媒:酢酸エチル−n−ヘキサ
ン) (32)7−アミノ−3−ベンジル−5−n−ブチル−2−
フェニルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン(融点:1
06〜108℃、再結晶溶媒:クロロホルム−n−ヘキ
サン) (33)7−アミノ−5−n−ブチル−2−フェニル−3−
〔4−(フェニルチオ)フェニル〕ピラゾロ〔1,5−
a〕ピリミジン(融点:139〜141℃、再結晶溶
媒:ジエチルエーテル−n−ヘキサン) (34)7−アミノ−3,5−ジ−n−ブチルピラゾロ
〔1,5−a〕ピリミジン(融点:58〜60℃、再結
晶溶媒:酢酸エチル−n−ヘキサン) (35)7−アミノ−5−n−ブチル−3−フェニルピラゾ
ロ〔1,5−a〕ピリミジン(融点:113〜115
℃、再結晶溶媒:酢酸エチル−n−ヘキサン)。
【0103】(36)7−アミノ−5−エチルチオメチルピ
ラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン(融点:109〜11
1℃、再結晶溶媒:クロロホルム−n−ヘキサン) (37)7−アミノ−5−(2−メチルチオエチル)ピラゾ
ロ〔1,5−a〕ピリミジン(融点:77〜79℃、再
結晶溶媒:酢酸エチル−n−ヘキサン) (38)7−アミノ−5−〔4−(フェニルチオ)フェニ
ル〕ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン(融点:182
〜184℃、再結晶溶媒:クロロホルム−ジエチルエー
テル) (39)9−アミノ−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾ
ロ〔5,1−b〕キナゾリン(融点:230〜233
℃、再結晶溶媒:酢酸エチル−n−ヘキサン) (40)7−アミノ−2,5−ジ−n−ブチルピラゾロ
〔1,5−a〕ピリミジン(融点:105〜107℃、
再結晶溶媒:ジエチルエーテル−n−ヘキサン)。
【0104】
【参考例2】5−n−ブチル−7−ヒドラジノピラゾロ
〔1,5−a〕ピリミジンの製造 参考例1の工程(2)で得られた5−n−ブチル−7−
クロロピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン21.0g
に、ヒドラジン一水和物50mlを室温でゆっくり滴下
し、室温で10時間攪拌した。反応後、析出した結晶を
濾取し、水洗後、クロロホルム−n−ヘキサンより再結
晶して、目的化合物の無色結晶12.6gを得た(融
点:126〜129℃)。
【0105】また上記同様にして、7−ヒドラジノ−5
−フェニルピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンを製造し
た。
【0106】
【参考例3】7−アミノ−5−(3−オキソブチル)ピ
ラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの製造 60%水素化ナトリウム2.3gのDMF10ml懸濁
液中に、2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−プロ
ピオン酸メチルエステル5.0gのアセトニトリル 1
0ml溶液を滴下し、室温で4時間撹拌した。反応溶液
を氷水中に入れ、飽和クエン酸水溶液で酸性とし、酢酸
エチルで抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄
し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出液…n−ヘキサン:酢酸エチル=3:
2)で精製して、油状の2−メチル−β−オキソ−1,
3−ジオキソラン−2−ペンタンニトリル3.0gを得
た。
【0107】次に、上記で得られた化合物3.0gと3
−アミノピラゾール1.4gのトルエン1.6ml溶液
を115℃で10時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…
クロロホルム:メタノール=20:1)で精製し、更に
クロロホルム−n−ヘキサンより再結晶して、7−アミ
ノ−5−〔2−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−
2−イル)エチル〕ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
の無色結晶2.1gを得た。
【0108】次に、上記で得られた結晶1.0gを酢酸
−水(4:1)500mlに溶解し、80℃で一晩攪拌
した。反応終了後、減圧濃縮し、残留する酢酸−水をベ
ンゼンと共沸留去し、残渣をエタノール−n−ヘキサン
より再結晶して、表記目的化合物の無色結晶0.7gを
得た。
【0109】融点:164〜166℃、再結晶溶媒:エ
タノール−n−ヘキサン
【0110】
【参考例4】7−アミノ−5−n−ブチル−6−メチル
ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの製造 3−アミノピラゾール1.8gと、2−メチル−3−オ
キソヘプタンニトリル3gのトルエン2.5ml溶液
を、115℃で3.5時間加熱した。トルエンを減圧留
去し、残渣を酢酸エチルで再結晶し、得られた結晶を更
にジエチルエーテルで洗浄して、表記目的化合物の無色
結晶2.4gを得た。
【0111】融点:153〜155℃、再結晶溶媒:酢
酸エチル
【0112】
【実施例1】5−n−ブチル−7−(3,4,5−トリ
メトキシベンゾイルアミノ)ピラゾロ〔1,5−a〕ピ
リミジンの製造 7−アミノ−5−n−ブチルピラゾロ〔1,5−a〕ピ
リミジン1.90g及びピリジン20mlを乾燥ジクロ
ロメタン20mlに溶解し、氷冷攪拌下、これに3,
4,5−トリメトキシベンゾイル クロリド2.6gの
乾燥ジクロロメタン10ml溶液をゆっくりと滴下し、
室温で10時間撹拌した。反応混合液に10%炭酸水素
ナトリウム水溶液50mlを加え、クロロホルムで抽出
し、有機層を集めて10%塩酸及び水で順次洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチ
ル:n−ヘキサン=1:2)で精製し、更にジエチルエ
ーテル−n−ヘキサンで再結晶して、目的化合物の無色
結晶2.4gを得た。得られた化合物の構造及び融点を
第1表に示す。
【0113】
【実施例2〜実施例46】実施例1と同様にして第1表
に示す各化合物を得た。得られた各化合物の構造及び融
点を第1表に併記する。尚、油状物については1H−N
MRスペクトルデータを示す。
【0114】
【実施例47〜実施例99】実施例1と同様にして第2
表に示す各化合物を得た。得られた各化合物の構造及び
融点を第2表に併記する。尚、油状物については1H−
NMRスペクトルデータを示す。
【0115】
【実施例100】5−(3−ヒドロキシブチル)−7−
(3,4,5−トリメトキシベンゾイルアミノ)ピラゾ
ロ〔1,5−a〕ピリミジンの製造 工程(1) 3−アミノピラゾール0.90gと2−メチル−β−オ
キソ−1,3−ジオキソラン−2−ペンタン酸メチルエ
ステル1.90gのトルエン2ml溶液を、115℃で
1時間加熱還流した。放冷後、減圧濃縮し、残渣にジエ
チルエーテルを加え、析出した結晶を濾取し、ジエチル
エーテルで洗浄して、7−ヒドロキシ−5−〔2−(2
−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)エチル〕
ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの無色結晶1.85
gを得た。
【0116】工程(2) 上記で得られた結晶2.2gを酢酸−水(4:1)50
0mlに溶解し、50℃で3日間攪拌した。反応終了
後、減圧濃縮し、残留する酢酸−水をベンゼンと共沸さ
せて留去し、残渣をエタノール−n−ヘキサンより再結
晶して、7−ヒドロキシ−5−(3−オキソブチル)ピ
ラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの無色結晶11.0g
を得た。
【0117】工程(3) 工程(2)で得られた結晶5.7gをメタノール120
mlに溶かし、氷冷下水素化硼素ナトリウム0.53g
を加え、0℃で2時間攪拌した。反応終了後、希塩酸を
滴下して酸性とし、クロロホルムで抽出した。有機層を
集めて飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、減圧濃縮した。残渣をエタノール−n−ヘキサンよ
り再結晶して、7−ヒドロキシ−5−(3−ヒドロキシ
ブチル)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの無色結晶
4.16gを得た。
【0118】工程(4) 工程(3)で得られた結晶4.16gを無水酢酸40m
l及びピリジン40mlに溶かし、室温で30分間攪拌
した。反応終了後、減圧濃縮し、残渣をメタノール−ジ
エチルエーテルより再結晶して、5−(3−アセトキシ
ブチル)−7−ヒドロキシピラゾロ〔1,5−a〕ピリ
ミジンの無色結晶4.2gを得た。
【0119】工程(5) 工程(4)で得られた結晶4.2gのトルエン40ml
懸濁液に、オキシ塩化リン6.4ml及びトリエチルア
ミン3.5mlを加え、6時間加熱還流した。反応終了
後、減圧濃縮し、残渣を氷水中に注ぎ込み、この混合物
を酢酸ナトリウムで中和した後、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を集め、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、減圧濃縮した後、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(溶出液…酢酸エチル:n−ヘ
キサン=4:1)で精製して、5−(3−アセトキシブ
チル)−7−クロロピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン
の淡黄色油状物4.3gを得た。
【0120】工程(6) 工程(5)で得られた化合物4.3gと25%アンモニ
ア水50mlとをステンレス製密閉管中に封入し、10
5℃で14時間加熱した。放冷後、析出した結晶を濾取
し、水洗後、乾燥して、7−アミノ−5−(3−ヒドロ
キシブチル)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの淡黄
色結晶3.2gを得た。
【0121】工程(7) 工程(6)で得られた結晶500mgのTHF5ml溶
液に、トリエチルアミン400μl及び塩化トリメチル
シラン680μlを加え、室温で12時間攪拌した。反
応終了後、飽和重曹水を加え、ジクロロメタンで抽出
し、有機層を集めて、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣にn−
ヘキサンを加え、析出した結晶を濾取して、7−アミノ
−5−(3−トリメチルシリルオキシブチル)ピラゾロ
〔1,5−a〕ピリミジンの無色結晶520mgを得
た。
【0122】1H−NMR(δ:ppm)〔CDCl
3 〕 0.12(9H,s),1.20(3H,d,J=5.
9),1.8−1.9(2H,m),2.6−2.9
(2H,m),3.8−3.9(1H,m),5.61
(2H,brs),5.99(1H,s),6.41
(1H,d,J=2.0),7.99(1H,d,J=
2.0) 工程(8) 工程(7)で得られた結晶520mgのピリジン5ml
溶液に、3,4,5−トリメトキシベンゾイルクロリド
650mgの乾燥ジクロロメタン5ml溶液をゆっくり
と滴下し、室温で2時間攪拌した。反応終了後、飽和重
曹水を加え、ジクロロメタンで抽出し、有機層を集め
て、1N塩酸で水層のpHが約1になるまで洗浄し、そ
のまま2時間放置した。有機層を水及び飽和食塩水で順
次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、
残渣をジクロロメタン−n−ヘキサンより再結晶して、
目的化合物の無色結晶480mgを得た。得られた化合
物の構造及び融点を第2表に示す。
【0123】
【実施例101及び実施例102】実施例100と同様
にして第2表に示す各化合物を得た。得られた各化合物
の構造及び融点を第2表に併記する。
【0124】
【実施例103】5−n−ブチル−3−クロロ−2−メ
チル−7−(3,4,5−トリメトキシベンゾイルアミ
ノ)ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの製造 5−n−ブチル−2−メチル−7−(3,4,5−トリ
メトキシベンゾイルアミノ)ピラゾロ〔1,5−a〕ピ
リミジン(実施例53の化合物)0.78gをクロロホ
ルム10mlに溶かし、NCS0.28gを加え、1時
間加熱還流した。放冷後、反応液に水を加え、クロロホ
ルムで抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(溶出液…酢酸エチル:n−ヘキサン=
1:2)で精製し、更にエタノール−n−ヘキサンより
再結晶して、目的化合物の無色結晶0.61gを得た。
得られた化合物の構造及び融点を第3表に示す。
【0125】
【実施例104〜実施例106】実施例103と同様に
して第3表に示す各化合物を得た。得られた各化合物の
構造及び融点を第3表に併記する。
【0126】
【実施例107〜実施例128】実施例1と同様にして
第4表に示す各化合物を得た。得られた各化合物の構造
及び融点を第4表に併記する。
【0127】
【実施例129】5−n−ブチル−7−〔N−メチル−
N−(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)アミノ〕
ピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの製造 5−n−ブチル−7−クロロピラゾロ〔1,5−a〕ピ
リミジン(参考例1の工程(2)で製造した化合物)
8.60g、炭酸水素ナトリウム3.44g及び40%
メチルアミン3.18gをエタノール50ml中に加
え、120℃で2時間加熱した。反応終了後、エタノー
ルを減圧留去し、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を集め、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減
圧濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶出液…酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2)で
精製して、5−n−ブチル−7−メチルアミノピラゾロ
〔1,5−a〕ピリミジンの結晶2.33gを得た。
【0128】得られた結晶及び3,4,5−トリメトキ
シベンゾイル クロリドを用いて、実施例1と同様にし
て、目的化合物を得た。得られた化合物の構造及び融点
を第5表に示す。
【0129】
【実施例130】実施例129と同様にして、第5表に
示す化合物を得た。得られた化合物の構造及び融点を第
5表に併記する。
【0130】
【実施例131】5−n−ブチル−7−〔N,N−ビス
(3,4,5−トリメトキシベンゾイル)アミノ〕ピラ
ゾロ〔1,5−a〕ピリミジンの製造 実施例1で得られた化合物1.92g及びトリエチルア
ミン1.02gをクロロホルム10mlに溶かし、これ
に3,4,5−トリメトキシベンゾイルクロリド1.2
8gのクロロホルム10ml溶液を室温で加え、混合液
を室温で10時間攪拌した。反応後、有機層を希塩酸で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液…酢
酸エチル:n−ヘキサン=1:2)で精製し、更に酢酸
エチル−n−ヘキサンより再結晶して、目的化合物の無
色結晶1.10gを得た。
【0131】得られた化合物の構造及び融点を第5表に
併記する。
【0132】
【実施例132】5−n−ブチル−7−〔N,N−ビス
(2−クロロベンゾイル)アミノ〕ピラゾロ〔1,5−
a〕ピリミジンの製造 実施例23において、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーの前出画分を再度シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶出液…ジクロロメタン)で精製し、更に再結晶
を行なって、目的化合物の無色結晶を得た。得られた化
合物の構造及び融点を第5表に併記する。
【0133】
【実施例133及び134】実施例132と同様に、実
施例32及び実施例52におけるシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーの前出画分より、第5表に示す各化合物
を得た。得られた各化合物の構造及び融点を第5表に併
記する。
【0134】また、実施例1におけるシリカゲルカラム
クロマトグラフィーの前出画分より、同様にして、実施
例131の化合物と同一化合物を得た。
【0135】
【表1】
【0136】
【表2】
【0137】
【表3】
【0138】
【表4】
【0139】
【表5】
【0140】
【表6】
【0141】
【表7】
【0142】
【表8】
【0143】
【表9】
【0144】
【表10】
【0145】
【表11】
【0146】
【表12】
【0147】
【表13】
【0148】
【表14】
【0149】
【表15】
【0150】
【表16】
【0151】以下、本発明化合物につき行なわれた薬理
試験例及び本発明化合物を利用した医薬製剤の調整例を
挙げる。
【0152】
【薬理試験例1】6週齢ウィスター系雄性ラット1群7
匹を用い、まず各ラットの左後肢足蹠の疼痛閾値を圧刺
激鎮痛効果測定装置(ユニコム社製)を用いて、ランダ
ール・セリット法〔Randall,L.O. and Sellitto,J.J.,
Arch.Int.Pharmacodyn., 111, 409 (1957)〕に準じて測
定した。得られた値を「前値」とする。
【0153】上記前値の測定1時間後に、20%イース
ト懸濁液を各ラットの左後肢足蹠皮下に0.1mlずつ
注射し、実験群には、更に本発明化合物の5%アラビア
ゴム懸濁液を、対照群には5%アラビアゴム懸濁液(本
発明化合物を含まない)を、それぞれイースト注射直後
に、10ml/kgの割合で、経口投与した。
【0154】次に、イースト注射より1時間毎に、各群
ラットの左後肢足蹠の疼痛閾値を上記と同様にして測定
して、これを「後値」とした。
【0155】各群の測定値(後値)と前値より、疼痛閾
値回復率(%)を、次式に従って算出した。
【0156】疼痛閾値回復率(%)=〔(実験群平均後
値)−(対照群平均後値)〕/〔(対照群平均前値)−
(対照群平均後値)〕×100 得られた結果(最大の回復率)を下記第6表に示す。
【0157】
【表17】
【0158】
【薬理試験例2】6週齢ウィスター系雄性ラット1群7
匹を用い、まず各ラットの左後肢足蹠の疼痛閾値を圧刺
激鎮痛効果測定装置(ユニコム社製)を用いて、ランダ
ール・セリット法〔Randall,L.O. and Sellitto,J.J.,
Arch.Int.Pharmacodyn., 111, 409 (1957)〕に準じて測
定した。得られた値を「前値」とする。
【0159】上記前値の測定1時間後に、実験群には、
更に本発明化合物の5%アラビアゴム懸濁液を、対照群
には5%アラビアゴム懸濁液(本発明化合物を含まな
い)を、それぞれ 10ml/kgの割合で、投与量が
1mg/kgとなるように経口投与し、更にその1時間
後にサブスタンスPの生理食塩水溶液(25ng/0.
1ml)を、各ラットの左後肢足蹠皮下に注射した。
【0160】次にサブスタンスP注射の所定時間後に、
各群ラットの左後肢足蹠の疼痛閾値を上記と同様にして
測定して、これを「後値」とした。
【0161】各群の測定値(後値)と前値より、疼痛閾
値回復率(%)を、次式に従って算出した。
【0162】疼痛閾値回復率(%)=〔(実験群平均後
値)−(対照群平均後値)〕/〔(対照群平均前値)−
(対照群平均後値)〕×100 得られた結果(最大の回復率)を下記第7表に示す。
【0163】
【表18】
【0164】上記第6表及び第7表より、本発明化合物
は、優れた鎮痛作用を奏することが明らかである。
【0165】
【製剤例1】 錠剤の調製 有効成分として実施例1で得た本発明化合物を用いて、
1錠当りその300mgを含有する錠剤(2000錠)
を、次の処方により調製した。
【0166】 実施例1で得た本発明化合物 600g 乳糖(日本薬局方品) 67g コーンスターチ(日本薬局方品) 33g カルボキシメチルセルロースカルシウム(日本薬局方品) 25g メチルセルロース(日本薬局方品) 12g ステアリン酸マグネシウム(日本薬局方品) 3g 即ち、上記処方に従い、実施例1で得た本発明化合物、
乳糖、コーンスターチ及びカルボキシメチルセルロース
カルシウムを充分混合し、メチルセルロース水溶液を用
いて混合物を顆粒化し、24メッシュの篩を通し、これ
をステアリン酸マグネシウムと混合して、錠剤にプレス
して、目的の錠剤を得た。
【0167】
【製剤例2】 カプセル剤の調製 有効成分として実施例32で得た本発明化合物を用い
て、1カプセル当りその200mgを含有する硬質ゼラ
チンカプセル(2000錠)を、次の処方により調製し
た。
【0168】 実施例32で得た本発明化合物 400g 結晶セルロース(日本薬局方品) 60g コーンスターチ(日本薬局方品) 34g タルク(日本薬局方品) 4g ステアリン酸マグネシウム(日本薬局方品) 2g 即ち、上記処方に従い、各成分を細かく粉末にし、均一
な混合物となるように混和した後、所望の寸法を有する
経口投与用ゼラチンカプセルに充填して、目的のカプセ
ル剤を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 謹治 徳島県鳴門市撫養町北浜字宮の東7番地の 8 (72)発明者 小原 正之 徳島県板野郡松茂町中喜来字中瀬中ノ越11 −28 (72)発明者 安田 恒雄 徳島県鳴門市撫養町弁財天字ハマ43

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 〔式中、R1 は水素原子、置換基としてチエニル基、低
    級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、オキソ基又はヒ
    ドロキシル基を有することのある低級アルキル基、シク
    ロアルキル基、チエニル基、フリル基、低級アルケニル
    基又は置換基として低級アルキル基、低級アルコキシ
    基、フェニルチオ基及びハロゲン原子から選ばれる基の
    1〜3個を有することのあるフェニル基を、R2 はナフ
    チル基、シクロアルキル基、フリル基、チエニル基、ハ
    ロゲン原子で置換されることのあるピリジル基、ハロゲ
    ン原子で置換されることのあるフェノキシ基又は置換基
    として低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原
    子、ニトロ基、ハロゲン置換低級アルキル基、ハロゲン
    置換低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル基、
    ヒドロキシル基、フェニル低級アルコキシ基、アミノ
    基、シアノ基、低級アルカノイルオキシ基、フェニル基
    及びジ低級アルコキシホスホリル低級アルキル基から選
    ばれる基の1〜3個を有することのあるフェニル基を、
    3 は水素原子、フェニル基又は低級アルキル基を、R
    4 は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシカルボ
    ニル基、フェニル低級アルキル基、置換基としてフェニ
    ルチオ基を有することのあるフェニル基又はハロゲン原
    子を、R5 は水素原子又は低級アルキル基を、R6 は水
    素原子、低級アルキル基、フェニル低級アルキル基又は
    置換基として低級アルコキシ基、ハロゲン置換低級アル
    キル基及びハロゲン原子から選ばれる基の1〜3個を有
    するベンゾイル基を示し、またR1 及びR5 は互いに結
    合して低級アルキレン基を形成してもよく、Qはカルボ
    ニル基又はスルホニル基を、Aは単結合、低級アルキレ
    ン基又は低級アルケニレン基をそれぞれ示し、nは0又
    は1を示す。〕で表わされるピラゾロ〔1,5−a〕ピ
    リミジン誘導体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の一般式中、Qがカルボ
    ニル基で、nが0である化合物、Qがカルボニル基で、
    nが1であり且つR1 が低級アルキル基又はフェニル
    基、R2 が置換基として低級アルコキシ基及びハロゲン
    置換低級アルキル基から選ばれる基の1〜3個を有する
    フェニル基、R3 、R4 、R5 及びR6がそれぞれ水素
    原子及びAが単結合を示す化合物、並びにQがスルホニ
    ル基でnが0であり且つR1 が低級アルキル基、R2
    ハロゲン原子の1〜3個を有することのあるフェニル
    基、R3 、R4、R5 及びR6 がそれぞれ水素原子及び
    Aが単結合を示す化合物から選ばれるピラゾロ〔1,5
    −a〕ピリミジン誘導体。
  3. 【請求項3】 R1 が置換基として低級アルキルチオ基
    を有することのある低級アルキル基又は置換基としてフ
    ェニルチオ基を有することのあるフェニル基で、R2
    置換基として低級アルコキシ基、ハロゲン原子及びハロ
    ゲン置換低級アルキル基から選ばれる基の1〜3個を有
    するフェニル基で、R3 が水素原子又はフェニル基で、
    4 が水素原子、ハロゲン原子又はフェニル基で、R5
    が水素原子で、R6 が水素原子又は置換基としてハロゲ
    ン置換低級アルキル基を有するベンゾイル基で、Qがカ
    ルボニル基で、Aが単結合である請求項2に記載のピラ
    ゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体。
  4. 【請求項4】 R3 、R4 及びR6 がそれぞれ水素原子
    で、nが0であって、R1 がn−ブチル基で且つR2
    低級アルコキシ基の2〜3個を有するフェニル基又はハ
    ロゲン置換低級アルキル基の1〜2個を有するフェニル
    基であるか、或はR1 がフェニル基で且つR2 が低級ア
    ルコキシ基の3個を有するフェニル基である請求項3に
    記載のピラゾロ〔1,5−a〕ピリミジン誘導体。
  5. 【請求項5】 R2 が2,4−ジメトキシフェニル基、
    3,4,5−トリメトキシフェニル基、2−トリフルオ
    ロメチルフェニル基又は2,5−ビス(トリフルオロメ
    チル)フェニル基である請求項4に記載のピラゾロ
    〔1,5−a〕ピリミジン誘導体。
  6. 【請求項6】 5−n−ブチル−7−(3,4,5−ト
    リメトキシベンゾイルアミノ)ピラゾロ〔1,5−a〕
    ピリミジン及び5−n−ブチル−7−(2−トリフルオ
    ロメチルベンゾイルアミノ)ピラゾロ〔1,5−a〕ピ
    リミジンから選ばれる請求項5に記載のピラゾロ〔1,
    5−a〕ピリミジン誘導体。
  7. 【請求項7】 5−n−ブチル−7−(3,4,5−ト
    リメトキシベンゾイルアミノ)ピラゾロ〔1,5−a〕
    ピリミジンである請求項6に記載のピラゾロ〔1,5−
    a〕ピリミジン誘導体。
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WO1999059998A1 (fr) * 1998-05-19 1999-11-25 Otsuka Pharmaceutical Factory, Inc. DERIVES DE PYRAZOLO[1,5-a]PYRIMIDINE
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