JPH08307756A - 映像形成方法 - Google Patents

映像形成方法

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JPH08307756A
JPH08307756A JP7111366A JP11136695A JPH08307756A JP H08307756 A JPH08307756 A JP H08307756A JP 7111366 A JP7111366 A JP 7111366A JP 11136695 A JP11136695 A JP 11136695A JP H08307756 A JPH08307756 A JP H08307756A
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JP7111366A
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Teiichi Okochi
禎一 大河内
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 異る距離にある被写体を撮像して各被写体の
鮮明な映像を形成する。 【構成】 近距離にある被写体Pと、遠距離にある被写
体Mの合焦した画像がそれぞれCCD6、7により形成
され、メモリに格納される。近距離の被写体の画像から
例えば輝度の変化率を検出することにより鮮明な画像部
分が抽出される。この抽出された近距離の鮮明な画像部
分と、遠距離にある被写体に合焦した画像が対応する画
素ごとに重ね合わされる。重ね合わせは、それぞれ対応
する画素の平均値をとるか、あるいは遠距離に合焦して
撮像された画像のうち抽出された近距離の鮮明な画像部
分に対応する画素が除去され、この除去された画素に近
距離の鮮明な画像部分の画素を嵌め込むことにより行な
われる。このようにして近距離および遠距離にあるそれ
ぞれの被写体に合焦した画面の映像を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、映像形成方法、特にそ
れぞれ異る距離にある複数の被写体を撮像し、各被写体
に対して合焦した(ピントの合った)映像を形成する映
像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオカメラで被写体を撮影し、テレビ
等のモニターで表示する場合当然のことながら合焦像は
撮影レンズの共役物点のみであり、それ以外の物体像は
ボケてしまう。
【0003】たとえば、比較的焦点距離の長いレンズを
用いている時、近景の被写体の人物を撮影し、それに合
焦すれば得られた遠景にある背景像はボケて写し出され
る。又、背景に合焦すれば近景の被写体の人物がボケた
画面が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近景および遠景の被写
体全てにピントを合せるためには、焦点距離の長い(広
角の)レンズを用いることが考えられるが、この場合に
は、画角ないし倍率が用途に適さないことがあり、あら
ゆる場面で利用できる解決方法とはいえない。また、絞
り値を大きく取ることも考えられるが、この場合も光量
との兼ねあいで、やはりあらゆる場面で利用できる解決
方法とはいえない。
【0005】本発明の課題は、異る距離にあって必ずし
もすべてが合焦していない被写体を画像処理して合成す
ることにより各被写体の鮮明な映像を得ることが可能な
映像形成方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、この課題を解
決するために、異る距離にある第1と第2の被写体を撮
像して各被写体の映像を形成する映像形成方法におい
て、それぞれ第1と第2の被写体に合焦して被写体を撮
像し、第1の被写体に合焦して撮像された画像から鮮明
な画像部分を抽出し、抽出された鮮明な画像部分と第2
の被写体に合焦して撮像された画像をそれぞれ対応する
画素ごとに重ね合わせて映像信号を形成する構成を採用
した。
【0007】この場合、対応する画素の信号の演算値、
例えば単純平均値あるいは加重平均値をとって重ね合わ
せるか、あるいは第2の被写体に合焦して撮像された画
像のうち前記抽出された鮮明な画像部分に対応する画素
が除去され、この除去された画素に前記抽出された鮮明
な画像部分の画素を嵌め込んで重ね合わせが行なわれ
る。
【0008】更に、第1と第2の被写体に合焦して撮像
された画像からそれぞれ鮮明な画像部分を抽出し、抽出
された各画像部分をそれぞれ対応する画素ごとに重ね合
わせて映像信号を形成する構成も採用した。
【0009】また、第1と第2の被写体に合焦して撮像
された画像の鮮明度をそれぞれ対応する領域ごとに比較
し、鮮明度のより大きな画像をそれぞれの領域ごとに選
択することにより映像信号を形成する構成も採用してい
る。
【0010】
【作用】以上の構成によれば、例えば遠距離にある被写
体と、近距離にある被写体の合焦した画像がそれぞれ形
成される。近距離にある被写体に合焦した画像から、例
えば輝度の変化率を検出することにより鮮明な画像部分
が抽出される。抽出された鮮明な近距離に関する画像部
分と遠距離に合焦して撮像された画像をそれぞれ対応す
る画素ごとに重ね合わせて映像信号が形成される。その
重ね合わせは、それぞれ対応する画素の平均値をとる
か、あるいは遠距離に合焦して撮像された画像のうち抽
出された近距離に関する鮮明な画像部分に対応する画素
が除去され、この除去された画素に抽出された近距離の
鮮明な画像部分の画素を嵌め込むことにより行なわれ
る。このようにして近距離および遠距離にあるそれぞれ
の被写体に合焦した画面の映像を得ることができる。
【0011】更に、近距離と遠距離に合焦して撮像され
た画像からそれぞれ鮮明な画像部分が抽出され、抽出さ
れた各画像部分を合成して映像信号が形成される。この
場合も合成された映像は、合焦した被写体の合成像とな
るので距離にかかわらず鮮明な被写体の映像が得られ
る。
【0012】また、近距離と遠距離に合焦して撮像され
たそれぞれの画像の鮮明度をそれぞれ対応する領域ごと
に比較し、鮮明度のより大きな画像をそれぞれの領域ご
とに選択することにより映像信号が形成される。この場
合は、合成される映像はそれぞれの画像の鮮明な画像部
分が抽出されており、距離にかかわらず鮮明な被写体の
映像が得られる。
【0013】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づき、本発明を
詳細に説明する。
【0014】光学系により形成される合焦した(ピント
の合った)画像ないし映像が得られる位置は、対象物と
光学系との距離に従って変化する。例えば、図1に示し
たように、遠距離(約10mから∞まで)にある山M、
中距離(約5〜10m)にある木T、近距離(約1m)
にある人物Pの撮影レンズLによる合焦像は、それぞれ
撮影レンズの焦点距離およびこのレンズと被写体との距
離により与えられる特定の位置に得られ、像側に1枚
(面)のCCD受光素子面、フィルム面又はピントグラ
ス板を置くだけでは、これらの遠近にある各被写体M、
T、Pのすべての像を鮮明に見ることはできない。
【0015】本発明は、結像位置の異なる2つの被写体
(人物、山)、3つの被写体(人物、木、山)あるいは
それ以上の被写体の像を画像処理により合成することに
よりこれらの像のすべてを1枚の平面(モニタ、フィル
ム等)上に鮮明に映し出すことできるようにしたもので
ある。
【0016】以下に、近距離(約1m)にある人物Pと
遠距離(約10〜∞)にある山Mの2つの被写体につい
ての例を図2を用いて説明する。
【0017】図2において、符号1〜5は、近距離にあ
る人物の被写体P及び遠距離にある山の被写体Mを同時
に撮影する光学系で、共通の対物レンズ1、リレー系2
を有する。リレー系2の後部にはビームスプリッター3
が配置されており、これにより分割された光像の1つ
は、被写体Pに合焦させるためのマスターレンズ4を介
してCCD(あるいは他の方式の2次元画像センサ)6
に結像される。
【0018】また、ビームスプリッター3により分割さ
れた光像の1つは、被写体Mに合焦させるためのマスタ
ーレンズ5を介して他のCCD7(あるいは他の方式の
2次元画像センサ)に結像される。
【0019】CCD6、7の撮像は、後述するように、
それぞれ近距離用および遠距離用の画像処理装置9、1
0を介して画像処理された後合成回路11で合成されて
モニタ装置12上に表示される。
【0020】なお、図2では不図示であるが、マスター
レンズ4および5については、それぞれ主要被写体P、
Mに合焦させるための手動ないし自動の焦点調節機構を
有するものとする。
【0021】自動焦点調節機構を採用する場合には、た
とえば、オートフォーカス制御によりマスターレンズ4
を駆動し、常時、焦点の合いにくい近距離の主要被写体
Pに合焦させておく。また、背景被写体又は遠距離被写
体Mは、当然焦点深度も深いので、マスターレンズ5は
無限遠固定にしておいても、ほぼピントは実用上差しつ
かえない。
【0022】今、CCD6及び7の出力する画像信号を
そのまま通常のテレビ信号処理を行いモニタ表示を行な
うと、それぞれの光学系の合焦被写体を除いて、その他
の被写体はボケた画面となってしまう。そこで、図3に
図示したような回路を用いてCCD6、7からの画像が
処理される。
【0023】図3において、近距離用のCCD6からの
画像信号は、A/D変換器20によりデジタル値に変換
された後、センタリングおよび倍率変更回路21により
倍率、位置が修正される。その後画像信号はそれぞれ各
3原色の画像を格納するメモリ23r、23g、23b
にスイッチング回路22を介して原色毎に格納される。
各メモリはスイッチング回路24を介して抽出回路27
に導かれるとともに、微分回路25に入力される。微分
回路25で微分された画像は比較器26により所定のし
きい値と比較された後、抽出回路27に入力され、これ
により各メモリ23r、23g、23bの信号の内所定
の信号が抽出される。抽出回路27により抽出された各
原色の画像信号は、スイッチング回路28を介してそれ
ぞれメモリ29r、29g、29bに各原色毎に格納さ
れる。
【0024】以上は、近距離用の画像処理系であるが、
同様な構成が遠距離用の画像処理に対しても用いられ
る。すなわち、遠距離用のCCD7からの画像信号は、
A/D変換器35を介してセンタリングおよび倍率変更
回路36(遠距離用に対しては必要に応じて用いられ
る)を介して一点鎖線で示した近距離用の処理系と同様
な処理系37において所望の画像信号が抽出された後、
各抽出された画像信号がメモリ38r、38g、38b
に各原色毎に格納される。
【0025】近距離用および遠距離用の各メモリに格納
された抽出信号は、その後スイッチング回路40、41
を介して各原色毎に合成回路42に入力されて合成(重
ね合わ)され、モニタ装置45において再生される映像
信号が形成される。映像信号はモニタ装置45に表示さ
れる前に、一旦R、G、Bメモリ44に格納される。
【0026】なお、合成回路42は、各信号を加算、乗
算しあるいは単純平均値あるいは加重平均値等を取る演
算装置により構成されており、また各装置ないし回路を
制御するコンピュータにより形成される制御回路46が
設けられている。この場合、合成回路を制御回路のコン
ピュータにより代替させることもできる。更に制御回路
46は各回路を同期させる機能も有する。
【0027】またセンタリングおよび倍率変更回路2
1、36は、遠近の両画像を合成する場合、各画像の中
心位置および倍率を調整するもので、この回路により両
画像の同一部分の画素がそれぞれ対応するようになり、
合成(加算等)が可能になる。近距離の画像を遠距離の
画像の中心および倍率に合わせる場合には、遠距離用の
センタリングおよび倍率変更回路は省略することもでき
る。
【0028】以下に、このように構成された装置を用い
て行なわれる映像の形成方法を説明する。
【0029】まず、図4のステップS1に示したよう
に、近距離の被写体に合焦した画像をCCD6から読み
出し、A/D変換器20でデジタル値に変換した後、セ
ンタリングおよび倍率変更回路21によって画像の中心
を定め、その中心からの距離を変更(縮小)し、画像の
倍率を変更する(ステップS2)。これは、近距離像の
中心(撮影レンズの中心)から像画内の各点までの距離
を一定の割合だけ変更(縮小)することに対応する。そ
の割合は、レンズの焦点距離とピントを合わせた距離に
よって定められるが約85〜95%である。これは実測
によって定められている。
【0030】続いて、ステップS3において各画像信号
を原色毎にメモリ23r、23g、23bに格納して、
その後R用のメモリ23rからライン毎に画像信号を読
み出す(ステップS4)。Rの第nラインの輝度が図5
に示されており、(a)、(b)の左側に示したように
近距離画像では、山Mの画像は不鮮明であるために、輝
度値は立ち上がりないし立ち下がりがなまっており、一
方鮮明な人物Pの輝度値は立上りあるいは立ち下がりが
急峻であることがわかる。
【0031】また、ステップS4では、読み出された信
号が微分回路25により輝度Fのxに対する差分ΔFの
絶対値が求められ、Δxに対する比が検出される。輝度
値のx座標方向における値の変化ΔFは、画像の合焦部
分(人物Pのところ)では、大きく、合焦していない部
分(山Mのところ)では小さくなるので、微分回路25
からは図5の(c)の左側に示したような波形になる。
【0032】続いて、ステップS5において変化率ΔF
の絶対値を所定のしきい値T1と比較しそのしきい値を
越える画像部分の画素の座標(x1、x2)を求め、こ
の部分に対応する画像領域を抽出回路27で抽出してR
用のメモリ29bに格納する。このようにして抽出され
た第nラインの画像が図5の(d)の左側に図示されて
いる。
【0033】このような処理をR信号の全てのラインに
ついて行ない、まだ未走査のラインがある場合にはステ
ップS4に戻り、一方全てのラインの処理が終了した場
合には、ステップS7、S8についてR信号と同様な処
理をG、B信号に対して行なう。このようにしてメモリ
29r、29g、29bには、近距離系で撮像された画
像のうち合焦した鮮明な画像部分(P)が格納されるこ
とになる。
【0034】一方、遠距離系で撮像された画像(図5の
(a)右側)が図4と同様なステップにより処理され
る。但し、遠距離画像に対しては、鮮明部を抽出するた
めのしきい値T2をかなり低いレベルに設定し、図5の
(d)のようにほぼ全画像が抽出されるようにする。こ
の場合、完全に全画像を抽出する場合(しきい値T2=
0)には、メモリ38r、38g、38bに格納される
画像は、メモリ23r、23g、23bに格納される画
像と同じになるので、後者に対応するメモリを省略する
ことができる。
【0035】このように、遠近の両画像に対して所定の
画像部分が抽出された後、図4のステップS9に示した
ように、近距離と遠距離の両画像に対して抽出された画
像の合成ないし重ね合わせが合成回路42において行な
われる。この重ね合わせは、図5の(e)に示したよう
に、両画像の対応する各画素ごとに輝度の平均を取るこ
とにより行なわれる。その結果が図5の(f)に示され
ている。なお、平均値を取ると、(x1〜x2)ないし
(x1’〜x2’)以外の画素の領域では、全体の輝度
が低くなるので、必要な場合には、輝度のかさ上げを行
なっておく。
【0036】この平均値を取る方法は、加重平均をとっ
てもよく、一般化すると、(α1・X+α2・Y)・A+
Bの輝度を生成することに対応する。但し、α1、α2は
重み係数ないし強調係数である。
【0037】重み係数α1、α2は、一般的には、実測に
より予め定められる定数であるが、必要な場合には、画
像の輝度値又は輝度値の変化率ΔF/Δxの関数とする
ことができる。特にΔF/Δxが大きくなる画像の輪郭
部分の位置ではα1、α2の値を大きな値に設定して、画
像の輪郭を際だたせ、画像の合焦部分を明瞭なものにす
ることができる。
【0038】このように、ステップS9で抽出された各
画像信号を合成回路42により合成して全信号を映像信
号としてメモリ44に格納し、ステップS10において
モニタ装置45において表示する。なお、合成回路42
では、各画像信号がライン毎に加算されるので、一つの
ラインで見ると、図5の(f)に示したように、鮮明な
画像部分が合成されるので、モニタ装置には各距離系で
撮影された画像の内合焦した鮮明な画像領域P、Mが表
示されることになる。
【0039】なお、各メモリ(29r、29g、29
b)、(38r、38g、38b)から各原色のライン
を読み出して合成回路42に導くとき、近距離画像の中
心と遠距離画像の中心が一致するように、制御回路46
により読み出しを制御するようにする。
【0040】一方、上述したような平均値を取る方法に
代えて以下のような方法も採用することができる。図6
の(a)〜(d)は、図5の(a)〜(d)と同じであ
る。図6に示す方法では、(e)に示したように、近距
離画像の抽出された画素の座標領域x1〜x2に対応す
る遠距離画像の領域x1’〜x2’の画像信号を一旦0
に(暗黒に)することにより除去し、(f)に示したよ
うに、この除去された遠距離の画像に、抽出された鮮明
な近距離の画像を嵌め込むようにする。このような嵌め
込み方式によっても遠近の両被写体に合焦した鮮明な映
像を形成することができる。
【0041】以上説明した例では、近距離に関連する画
像から鮮明な部分が抽出され、この抽出された近距離の
鮮明な画像部分と、遠距離のほぼ全画像が平均値あるい
は嵌め込みにより重ね合わされたが、これを逆にして、
遠距離に関連する画像から鮮明な部分を抽出し、これと
近距離のほぼ全画像に基づいて平均値あるいは嵌め込み
により合成するようにしても同様な結果が得られること
は自明である。
【0042】また、図7に示すように、両画像に対する
鮮明な部分を抽出するしきい値Tを大きな値に設定し、
(d)に示したように両画像からそれぞれ鮮明な部分を
抽出し、これを(e)に示したように合成するようにし
てもよい。このときの合成時にも、上述した平均値を取
る方法ないし嵌め込み方法を採用することができる。
【0043】一方、図8には他の実施例が図示されてい
る。同図において図3と同一の部分には同一の符号を付
し、その詳細な説明は省略する。
【0044】図8の実施例では、近距離と遠距離に合焦
して撮像されたそれぞれの画像の鮮明度をそれぞれ対応
する領域ごとに比較し、鮮明度のより大きな画像をそれ
ぞれの領域ごとに選択することにより映像信号が形成さ
れる。すなわち、近距離に関連する画像のR信号が微分
回路25によりその輝度値の変化率が検出され、同様
に、遠距離に関連する画像のR信号が微分回路25’に
よりその輝度値の変化率が検出される。各変化率は、所
定領域(画素)ごと比較回路47において比較され、例
えば近距離に関連する画像の領域の変化率が大きい場合
には、その部分の画像領域(x1〜x2)がフリップフ
ロップ48並びにアンド回路49を介して特定され、抽
出回路27によりこの部分の画像領域が抽出されてメモ
リ29rに格納される。一方、遠距離に関連する画像の
領域の変化率が大きい場合には、その部分の画像領域
(x1’〜x2’)がフリップフロップ48並びにアン
ド回路49’を介して特定され、抽出回路27’により
この部分の画像領域が抽出されてメモリ38rに格納さ
れる。
【0045】このような処理がG、B信号に対して行な
われたあと、合成回路42により各原色信号ごとに合成
され、R、G、Bメモリ44に格納された後、モニタ装
置45によりその映像が再生される。合成される映像は
遠近の両画像のうちそれぞれ領域ごとにより鮮明な画像
部分が選択されているので、モニタ装置に再生される映
像は距離にかかわらず鮮明な被写体の映像となってい
る。
【0046】なお、上述した各実施例では、R、G、B
の各原色毎にしきい値と比較したが、これに限定される
ことなく、3色あるいは2色の和を求め、それをしきい
値と比較して画像を抽出するようにしてもよい。
【0047】以上に説明した実施例では、近距離と遠距
離の2つの画像を合成する方法を示したが、光分割部材
(ビームスプリッタ)により光路を3つ以上に分割し、
各分割された光路にそれぞれ複数の異った距離にある被
写体を合焦される光学系を配置し、分割数に応じて図3
に示すようなそれぞれの画像処理系を設けることによ
り、3つ以上の異る距離にある合焦した被写体の合成映
像信号を得ることも可能である。
【0048】次に、図9を用いて他の実施例を説明す
る。図9に示す実施例は、図2に示す実施例と同様に構
成されているが、1つの撮影レンズ系51、52、54
並びに1つの2次元画像センサ(CCD)56を用いて
いるところが相違する。同図において、CCD56は光
軸に沿って近距離、中距離、あるいは遠距離にある被写
体にそれぞれピントが合う位置に移動できるように構成
されており、例えば近距離の被写体Pにピントが合う位
置に移動されると、スイッチ53が近距離画像処理装置
57、また中距離の被写体Tにピントが合う位置に移動
されると、中距離画像処理装置58に、更に遠距離の被
写体Mにピントが合う位置に移動されると、遠距離画像
処理装置59に接続されるようになっている。各画像処
理装置57、58、59は図3に示したのと同様に構成
されており、各画像処理装置から得られた映像信号は合
成装置60により合成されてモニタ装置12に再生され
る。なお、合成装置において行なわれる合成方法は、図
2の実施例と同様に、図4から図8に示した方法が用い
られる。
【0049】また、図9に示す実施例においては、CC
D56を移動させて各被写体の焦点の合った像を得るよ
うにしたが、CCD56を固定して撮影レンズ系51、
52、54を調節することにより各距離に有る被写体を
合焦させるようにしてもよい。また、合焦段数は図示の
ように近距離、中距離、遠距離の3段だけでなく、2段
あるいは3以上の段数であってもよい。
【0050】更に、図10に示したように、2系統の撮
影レンズ系(61、62、64)、(61’、62’、
64’)を光軸を平行にして一定間隔離し、その一方を
近距離対象Pに、他方を遠距離対象Mに焦点を合わせて
固定配置し、更に各撮影レンズ系の合焦面にCCD6
6、66’を配置しても図2に示す実施例と同様な結果
が得られる。この実施例においても、撮影レンズ系を3
個以上として、中間距離の映像を得るようにすることも
できる。
【0051】上述した例は、いずれも被写体が大きな対
象物であったが、顕微鏡などで観察されるような微小な
対象物に対しても本発明を適用することができる。この
例を図11を用いて説明する。
【0052】図11において、表面に凹凸のある物体7
0を撮影レンズ71の光軸側より半透鏡(ハーフミラ
ー)72を用いてレーザー光源73により照明すると、
レーザー光源はその波長が殆ど一定であり、更に光波の
位相が一致ないし一定しているので、撮影レンズ71よ
り距離aにあり、被写体深度Δaのみの部分の物体の像
が、撮影レンズより距離bだけ離れたCCD74の受光
面に結像される。
【0053】ここで、撮影レンズ71とCCD74の受
光面間の距離bを一定として、撮影される対象物体表面
70の最凸点がピントの合う位置a=a0からこのレン
ズ71とCCD74の両者を一体として、物体に近付け
て行きながら、これがΔa(Δaは原理的にはレーザー
光の一波長分長さである)進む毎に物体の照射光源をレ
ーザー光源73と白色光源75とに切り替えるようにす
る。レーザー光源73に切り替わったときCCDから得
られる像と、白色光源75に切り替わったときCCD7
4から得られる像をそれぞれメモリに格納するようにす
る。
【0054】このように格納された画像信号からレーザ
ー光源による像と、対応する白色光源により得られた像
を取り出し、基準となる像(例えば最初の像)との大き
さの比により、白色光源による像の大きさを比例させて
伸縮(拡大あるいは縮小)させ、すべての像の大きさが
最初の像(a=a0の際の像)と同じ大きさになるよう
にして、これらの像を合成すれば、凹凸のすべてに鮮明
な面の映像を形成できる。
【0055】このように、図11に示す例では、多数の
距離にある対象に対し、レーザー照明下でピントの合っ
た部分の像と白色光照明下の像とを記録し、白色光照明
の像とレーザー照明像と一致した部分のみを白色光像よ
り取り出し、この操作を順次繰り返して得られる白色光
像を重ね合わせる方法によっている。
【0056】図11以外の方法では、照明に白色光を用
いて撮影した映像のピントの合った部分をその画素の色
調輝度の変化により検出しているのに対し、図11の構
成では、レーザー照明下の映像と合致し、対応する白色
光源像(部分的にしか存在しない)を焦点の合った鮮明
な像として採用している。ここに両者の相違がある。
【0057】更に、図11の装置では、レーザー光源に
よる映像と白色光源による映像とを重ね合わせている
が、白色光源像以外にも、赤外又は紫外光源像など他の
着色光源の映像など性質の異なる光源の映像を重ね合わ
せることもその拡大応用として可能である。
【0058】なお、いずれの実施例においても、画像な
いし映像信号を処理する機器(ハードウェア)と信号の
認識・抽出(ソフトウェア)を高速で操作させれば、動
画の記録再生操作も可能となる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
撮像された距離の異なる複数の被写体に対してすべての
距離にある被写体に対して鮮明な1面の映像を形成する
ことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各距離にある被写体が撮像される状態を説明し
た説明図である。
【図2】近距離と遠距離にある被写体の撮像から鮮明な
映像を合成する構成を示した構成図である。
【図3】図2の画像処理の構成を示したブロック図であ
る。
【図4】画像処理の流れを示したフローチャート図であ
る。
【図5】近距離画像の鮮明部と遠距離画像を合成する状
態を示した説明図である。
【図6】近距離画像の鮮明部を遠距離画像に嵌め込むこ
とにより画像を合成する状態を示した説明図である。
【図7】近距離画像と遠距離画像のそれぞれ鮮明部から
合成映像を得る状態を示した説明図である。
【図8】近距離画像と遠距離画像のそれぞれ鮮明部を比
較し、鮮明部の大きな画像領域を選択して合成映像を得
る構成を示した構成図である。
【図9】本発明の他の実施例の構成を示す構成図であ
る。
【図10】本発明の更に他の実施例の構成を示す構成図
である。
【図11】本発明の更に他の実施例の構成を示す構成図
である。
【符号の説明】
6、7 CCD 9、10 画像処理装置 11 合成装置 12 モニタ装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異る距離にある第1と第2の被写体を撮
    像して各被写体の映像を形成する映像形成方法におい
    て、 それぞれ第1と第2の被写体に合焦して被写体を撮像
    し、 第1の被写体に合焦して撮像された画像から鮮明な画像
    部分を抽出し、 抽出された鮮明な画像部分と第2の被写体に合焦して撮
    像された画像をそれぞれ対応する画素ごとに重ね合わせ
    て映像信号を形成することを特徴とする映像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記対応する画素の信号の値の演算値を
    とって重ね合わせることを特徴とする請求項1に記載の
    映像形成方法。
  3. 【請求項3】 第2の被写体に合焦して撮像された画像
    のうち前記抽出された鮮明な画像部分に対応する画素が
    除去され、この除去された画素に前記抽出された鮮明な
    画像部分の画素を嵌め込んで重ね合わせることを特徴と
    する請求項1に記載の映像形成方法。
  4. 【請求項4】 異る距離にある第1と第2の被写体を撮
    像して各被写体の映像を形成する映像形成方法におい
    て、 それぞれ第1と第2の被写体に合焦して被写体を撮像
    し、 第1の被写体に合焦して撮像された画像から鮮明な画像
    部分を抽出し、 第2の被写体に合焦して撮像された画像から鮮明な画像
    部分を抽出し、 抽出された各画像部分をそれぞれ対応する画素ごとに重
    ね合わせて映像信号を形成することを特徴とする映像形
    成方法。
  5. 【請求項5】 異る距離にある第1と第2の被写体を撮
    像して各被写体の映像を形成する映像形成方法におい
    て、 それぞれ第1と第2の被写体に合焦して被写体を撮像
    し、 第1と第2の被写体に合焦して撮像された画像の鮮明度
    をそれぞれ対応する領域ごとに比較し、 鮮明度のより大きな画像をそれぞれの領域ごとに選択す
    ることにより映像信号を形成することを特徴とする映像
    形成方法。
  6. 【請求項6】 各被写体を撮影する撮影レンズと、この
    撮影レンズの第1の被写体に合焦する位置に配置された
    画像センサと、第2の被写体に合焦する位置に配置され
    た画像センサとからなる撮像手段により被写体が撮像さ
    れることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1
    項に記載の映像形成方法。
  7. 【請求項7】 被写体を撮影する撮影レンズと、画像セ
    ンサとからなる撮像手段により被写体が撮像され、撮影
    レンズあるいは画像センサを光軸に沿って移動させるこ
    とにより第1あるいは第2の被写体に合焦して撮像が行
    なわれることを特徴とする請求項1から5までのいずれ
    か1項に記載の映像形成方法。
  8. 【請求項8】 第1の被写体は、撮影レンズ並びに第1
    の被写体に合焦する位置に配置された画像センサによ
    り、また第2の被写体は、撮影レンズ並びに第2の被写
    体に合焦する位置に配置された画像センサによりそれぞ
    れ撮像されることを特徴とする請求項1から5までのい
    ずれか1項に記載の映像形成方法。
  9. 【請求項9】 被写体をレーザー光源と白色光源で照明
    し、レーザー光源による画像と合致する白色光源による
    画像を鮮明な画像部分とすることを特徴とする請求項4
    に記載の映像形成方法。
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