JPH08306251A - 長尺線条体用塗布装置 - Google Patents
長尺線条体用塗布装置Info
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- JPH08306251A JPH08306251A JP10666095A JP10666095A JPH08306251A JP H08306251 A JPH08306251 A JP H08306251A JP 10666095 A JP10666095 A JP 10666095A JP 10666095 A JP10666095 A JP 10666095A JP H08306251 A JPH08306251 A JP H08306251A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 長尺の線条体に粘性液体を塗布する装置であ
って、走行する線条体に巻き付いて、線条体に塗布され
た粘性液体の付着量を調整する糸条体を有することを特
徴とする長尺線条体用塗布装置。前記塗布装置には、線
条体のたわみを防止するローラーが糸条体の近くに設け
られる。本塗布装置はエナメル線用の塗布装置として特
に好適である。 【効果】 本発明の塗布装置を使用すれば、粘性液体の
付着量の調整が容易である。樹脂濃度が高い塗料等の高
粘度の粘性液体の使用が可能であるので、焼付け工程や
乾燥等の後工程でブツや発泡などの欠点の発生が無いの
みならず、線条体表面の傷部を樹脂がで効果的に充填し
て外観が非常に優れた線条体の製品、例えばエナメル線
を製造できる。粘性液体の硬化や溶剤の乾燥除去が容易
であり、粘性液体の塗布むらやこすれ傷などの欠点が発
生しない。
って、走行する線条体に巻き付いて、線条体に塗布され
た粘性液体の付着量を調整する糸条体を有することを特
徴とする長尺線条体用塗布装置。前記塗布装置には、線
条体のたわみを防止するローラーが糸条体の近くに設け
られる。本塗布装置はエナメル線用の塗布装置として特
に好適である。 【効果】 本発明の塗布装置を使用すれば、粘性液体の
付着量の調整が容易である。樹脂濃度が高い塗料等の高
粘度の粘性液体の使用が可能であるので、焼付け工程や
乾燥等の後工程でブツや発泡などの欠点の発生が無いの
みならず、線条体表面の傷部を樹脂がで効果的に充填し
て外観が非常に優れた線条体の製品、例えばエナメル線
を製造できる。粘性液体の硬化や溶剤の乾燥除去が容易
であり、粘性液体の塗布むらやこすれ傷などの欠点が発
生しない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は長尺線条体用塗布装置、
特にエナメル線やサビ止め鋼線等の長尺線条体の塗装品
を製造するための塗布装置に関する。
特にエナメル線やサビ止め鋼線等の長尺線条体の塗装品
を製造するための塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の長尺線条体用塗布装置、例えば絶
縁電線であるエナメル線の塗布装置は、図4に示すよう
にエナメル線用塗料槽31中を、銅線等の導体30を走
行させて導体の表面にエナメル線用塗料を塗布した後、
導体表面上の余分な塗料を金属製ダイス32により除去
し、塗膜厚みを所定厚みまで減じるようにした装置であ
る。
縁電線であるエナメル線の塗布装置は、図4に示すよう
にエナメル線用塗料槽31中を、銅線等の導体30を走
行させて導体の表面にエナメル線用塗料を塗布した後、
導体表面上の余分な塗料を金属製ダイス32により除去
し、塗膜厚みを所定厚みまで減じるようにした装置であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
エナメル線の塗布装置には次のような問題があった。す
なわち、エナメル線の外観を良くするために、溶剤を含
むエナメル線用塗料を使用すると、樹脂濃度が高くて粘
度が高い場合、塗料中の樹脂がダイスの出口に溜まり、
それがブツ(エナメル線の表面に生じる微小な凹凸欠
点)の発生原因となる。従って、樹脂濃度が高くて粘度
が高いエナメル線用塗料は、従来のエナメル線の塗布装
置では使用できなかった。一方、エナメル線用塗料中の
樹脂がダイス出口に溜まるのを防止するため、樹脂濃度
が低くて粘度の低いエナメル線用塗料を使用すると、導
体上に傷等が存在すれば、傷部での溶剤の蒸発量が多く
なるので、焼付け工程で発泡やブツ等の欠点が生じ易か
った。従って、ダイスを用いて余分なエナメル線用塗料
を除去する従来の塗布装置の場合、使用できる塗料が制
約されるという問題があった。また、導体との接解(こ
すれ)を防ぐ観点から、ダイスの最小径には限界がある
ので、従来の塗布装置では、エナメル線の焼付け後の皮
膜厚みを薄くすることには限界があった。
エナメル線の塗布装置には次のような問題があった。す
なわち、エナメル線の外観を良くするために、溶剤を含
むエナメル線用塗料を使用すると、樹脂濃度が高くて粘
度が高い場合、塗料中の樹脂がダイスの出口に溜まり、
それがブツ(エナメル線の表面に生じる微小な凹凸欠
点)の発生原因となる。従って、樹脂濃度が高くて粘度
が高いエナメル線用塗料は、従来のエナメル線の塗布装
置では使用できなかった。一方、エナメル線用塗料中の
樹脂がダイス出口に溜まるのを防止するため、樹脂濃度
が低くて粘度の低いエナメル線用塗料を使用すると、導
体上に傷等が存在すれば、傷部での溶剤の蒸発量が多く
なるので、焼付け工程で発泡やブツ等の欠点が生じ易か
った。従って、ダイスを用いて余分なエナメル線用塗料
を除去する従来の塗布装置の場合、使用できる塗料が制
約されるという問題があった。また、導体との接解(こ
すれ)を防ぐ観点から、ダイスの最小径には限界がある
ので、従来の塗布装置では、エナメル線の焼付け後の皮
膜厚みを薄くすることには限界があった。
【0004】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、粘度の高い粘性液体の使用が可能であり、その結果
外観が優れた長尺線条体の塗装品の製造が可能であると
ともに、皮膜厚みを薄くすることができる長尺線条体用
塗布装置を提供することを目的とする。
で、粘度の高い粘性液体の使用が可能であり、その結果
外観が優れた長尺線条体の塗装品の製造が可能であると
ともに、皮膜厚みを薄くすることができる長尺線条体用
塗布装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の長尺線条体用塗
布装置は、長尺の線条体に粘性液体を塗布する装置であ
って、走行する線条体に巻き付いて、線条体に塗布され
た粘性液体の付着量を調整する糸条体を有することを特
徴とする。また、長尺線条体用塗布装置は、前記長尺線
条体用塗布装置に、線条体のたわみを防止するローラー
が糸条体の近くに、さらに設けられていることを特徴と
する。さらにまた、長尺線条体用塗布装置は、前記いず
れかの長尺線条体用塗布装置において、長尺の線条体が
導体であり、粘性液体がエナメル線用塗料であり、糸条
体が天然又は合成高分子の糸条体であることを特徴とす
る。
布装置は、長尺の線条体に粘性液体を塗布する装置であ
って、走行する線条体に巻き付いて、線条体に塗布され
た粘性液体の付着量を調整する糸条体を有することを特
徴とする。また、長尺線条体用塗布装置は、前記長尺線
条体用塗布装置に、線条体のたわみを防止するローラー
が糸条体の近くに、さらに設けられていることを特徴と
する。さらにまた、長尺線条体用塗布装置は、前記いず
れかの長尺線条体用塗布装置において、長尺の線条体が
導体であり、粘性液体がエナメル線用塗料であり、糸条
体が天然又は合成高分子の糸条体であることを特徴とす
る。
【0006】本発明でいう長尺の線条体とは、天然若し
くは合成繊維の糸や鋼線、鉄合金線、銅線、銅合金線、
銅被鋼線、鋼線、アルミニウム線、アルミニウム合金線
等の金属線をいう。金属は、天然又は合成高分子よりも
剛性と硬度が大きいので、線条体として金属線、糸条体
として天然又は合成高分子の糸条体を組み合わせて使用
すればこすれ傷が発生しない。粘性液体としては、透明
塗料、着色塗料、サビ止め塗料、耐酸耐アルカリ塗料、
絶縁塗料等の種種の塗料が挙げられる。
くは合成繊維の糸や鋼線、鉄合金線、銅線、銅合金線、
銅被鋼線、鋼線、アルミニウム線、アルミニウム合金線
等の金属線をいう。金属は、天然又は合成高分子よりも
剛性と硬度が大きいので、線条体として金属線、糸条体
として天然又は合成高分子の糸条体を組み合わせて使用
すればこすれ傷が発生しない。粘性液体としては、透明
塗料、着色塗料、サビ止め塗料、耐酸耐アルカリ塗料、
絶縁塗料等の種種の塗料が挙げられる。
【0007】粘性液体が入った粘性液体槽中を走行する
等により、線条体の表面に粘性液体は塗布される。次い
で、線条体に塗布された粘性液体の付着量は糸条体によ
り調整される。糸状体として、銅細線、銅合金細線、ア
ルミニウム細線等の金属細線や木綿、麻、絹等の天然繊
維の糸、ポリエステル、ポリアミド、弗素樹脂等の合成
繊維の糸若しくは金属製ワイヤーにポリエステル、ポリ
アミド、弗素樹脂、セルロース等の合成樹脂を被覆した
糸、などの天然又は合成高分子の糸条体を用いることが
できる。天然又は合成高分子の糸条体はこすれ傷を発生
させないので、金属細線よりも糸条体として使用するに
好ましい。強度、耐薬品性、耐摩耗性に優れた、ポリエ
ステルの糸などの糸状体は使用するに特に好ましい。糸
条体が線条体に巻き付くように、糸条体には張力がかけ
られる。糸条体にかける張力の大きさによって、線条体
に塗布された粘性液体の付着量を調整できる。張力が大
きいと糸条体は線条体にしっかり巻き付いて、線条体に
塗布された粘性液体を巻き付き部において除去する。糸
条体は一本でも良いが二本以上設けても良い。
等により、線条体の表面に粘性液体は塗布される。次い
で、線条体に塗布された粘性液体の付着量は糸条体によ
り調整される。糸状体として、銅細線、銅合金細線、ア
ルミニウム細線等の金属細線や木綿、麻、絹等の天然繊
維の糸、ポリエステル、ポリアミド、弗素樹脂等の合成
繊維の糸若しくは金属製ワイヤーにポリエステル、ポリ
アミド、弗素樹脂、セルロース等の合成樹脂を被覆した
糸、などの天然又は合成高分子の糸条体を用いることが
できる。天然又は合成高分子の糸条体はこすれ傷を発生
させないので、金属細線よりも糸条体として使用するに
好ましい。強度、耐薬品性、耐摩耗性に優れた、ポリエ
ステルの糸などの糸状体は使用するに特に好ましい。糸
条体が線条体に巻き付くように、糸条体には張力がかけ
られる。糸条体にかける張力の大きさによって、線条体
に塗布された粘性液体の付着量を調整できる。張力が大
きいと糸条体は線条体にしっかり巻き付いて、線条体に
塗布された粘性液体を巻き付き部において除去する。糸
条体は一本でも良いが二本以上設けても良い。
【0008】新しい糸条体が巻き付き部に供給されるよ
うに、糸条体は移動する。移動は常時或いは間欠的に行
なう。一定速度で常時移動すると塗布むらが発生しにく
い。移動は引き取りによって行なうことができる。粘性
液体中の溶剤の乾燥や粘性液体中の樹脂の硬化反応によ
って、巻き付き部上に樹脂が溜まり、それがブツや塗布
むら等の欠点の発生原因となるのを防止するためであ
る。線条体の走行方向と直角な方向、例えば左右方向に
糸条体を卷き取って、糸条体を移動すれば移動が容易で
塗布むらが発生しにくい。
うに、糸条体は移動する。移動は常時或いは間欠的に行
なう。一定速度で常時移動すると塗布むらが発生しにく
い。移動は引き取りによって行なうことができる。粘性
液体中の溶剤の乾燥や粘性液体中の樹脂の硬化反応によ
って、巻き付き部上に樹脂が溜まり、それがブツや塗布
むら等の欠点の発生原因となるのを防止するためであ
る。線条体の走行方向と直角な方向、例えば左右方向に
糸条体を卷き取って、糸条体を移動すれば移動が容易で
塗布むらが発生しにくい。
【0009】糸条体の張力によって線条体がたわむのを
防止するための装置、例えばローラーを、糸条体の近く
に設けることが好ましい。走行する線条体がたわんで、
ローラーと接触すればローラーは摩擦力により回転す
る。巻き付き部の前又は後のいずれかの一箇所にローラ
ーを設けても良いが、巻き付き部の前と後の二箇所に設
ければ、線条体のたわみを効果的に防止できる。
防止するための装置、例えばローラーを、糸条体の近く
に設けることが好ましい。走行する線条体がたわんで、
ローラーと接触すればローラーは摩擦力により回転す
る。巻き付き部の前又は後のいずれかの一箇所にローラ
ーを設けても良いが、巻き付き部の前と後の二箇所に設
ければ、線条体のたわみを効果的に防止できる。
【0010】従来の金属製等のダイスを設けることがで
きる。線条体に塗布された粘性液体の付着量をダイスで
調整した後に、糸条体により粘性液体の付着量を調整す
れば、粘性液体の付着量の調整が容易である。
きる。線条体に塗布された粘性液体の付着量をダイスで
調整した後に、糸条体により粘性液体の付着量を調整す
れば、粘性液体の付着量の調整が容易である。
【0011】本発明の塗布装置を使用して、天然若しく
は合成繊維の着色糸、光沢糸、はっ水糸やサビ止め鋼
線、耐酸アルカリ鋼線、耐酸アルカリ性アルミニウム被
覆線、絶縁電線等の金属線の塗装品を製造できる。塗膜
厚みが薄くて外観の良好な塗装品が製造できるので、本
発明の塗布装置は絶縁電線であるエナメル線用の塗布装
置として特に好適である。エナメル線は、銅線、銅合金
線、銅被鋼線、鋼線、アルミニウム線、アルミニウム合
金線等の金属線である導体上に、油性エナメル、ホルマ
ール、ナイロンエナメル、ポリエステルエナメル、ポリ
ウレタンエナメル、ポリエステルイミドエナメル、ポリ
アミドイミドエナメル等のエナメル線用塗料を塗布し焼
付けることによって製造できる。
は合成繊維の着色糸、光沢糸、はっ水糸やサビ止め鋼
線、耐酸アルカリ鋼線、耐酸アルカリ性アルミニウム被
覆線、絶縁電線等の金属線の塗装品を製造できる。塗膜
厚みが薄くて外観の良好な塗装品が製造できるので、本
発明の塗布装置は絶縁電線であるエナメル線用の塗布装
置として特に好適である。エナメル線は、銅線、銅合金
線、銅被鋼線、鋼線、アルミニウム線、アルミニウム合
金線等の金属線である導体上に、油性エナメル、ホルマ
ール、ナイロンエナメル、ポリエステルエナメル、ポリ
ウレタンエナメル、ポリエステルイミドエナメル、ポリ
アミドイミドエナメル等のエナメル線用塗料を塗布し焼
付けることによって製造できる。
【0012】
【作用】本発明の装置で用いる糸条体は柔軟であるの
で、線条体に巻き付いて線条体に塗布された粘性液体の
付着量を調整する。糸条体に張力をかけると、糸条体は
線条体にしっかり巻き付いて、塗布された粘性液体を強
制的に除去して、粘性液体の付着量を減じることができ
る。従って、樹脂濃度が高い塗料等の粘度が高い粘性液
体の使用が可能であるので、焼付け工程でブツ欠点の発
生が無い。また、線条体表面の傷部は樹脂で効果的に充
填されるので、表面が滑らかで外観が非常に優れた線条
体の塗装品が得られる。糸条体に張力をかけて付着量を
調整した後の、粘性液体の残存量は非常に少ないので、
焼付け工程での塗料の硬化や溶剤の乾燥除去が容易であ
る。糸条体はたわみ易くかつ表面は滑らかであるので、
粘性液体の調整むらは発生しにくい。さらにまた、天然
又は合成高分子の糸条体を糸条体として使用すれば、金
属より硬度が低いので、金属線の線条体にしっかり巻き
付けて使用しても、金属線の表面にこすれ傷が発生しな
い。糸条体は移動するので、巻き付き部の上に樹脂が溜
まることがない。また、ローラーが糸条体の近くに設け
られているので、線条体のたわみを防止できる。
で、線条体に巻き付いて線条体に塗布された粘性液体の
付着量を調整する。糸条体に張力をかけると、糸条体は
線条体にしっかり巻き付いて、塗布された粘性液体を強
制的に除去して、粘性液体の付着量を減じることができ
る。従って、樹脂濃度が高い塗料等の粘度が高い粘性液
体の使用が可能であるので、焼付け工程でブツ欠点の発
生が無い。また、線条体表面の傷部は樹脂で効果的に充
填されるので、表面が滑らかで外観が非常に優れた線条
体の塗装品が得られる。糸条体に張力をかけて付着量を
調整した後の、粘性液体の残存量は非常に少ないので、
焼付け工程での塗料の硬化や溶剤の乾燥除去が容易であ
る。糸条体はたわみ易くかつ表面は滑らかであるので、
粘性液体の調整むらは発生しにくい。さらにまた、天然
又は合成高分子の糸条体を糸条体として使用すれば、金
属より硬度が低いので、金属線の線条体にしっかり巻き
付けて使用しても、金属線の表面にこすれ傷が発生しな
い。糸条体は移動するので、巻き付き部の上に樹脂が溜
まることがない。また、ローラーが糸条体の近くに設け
られているので、線条体のたわみを防止できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を詳しく説明する。図1はこの
発明の長尺線条体用塗布装置の一実施例の側面図であ
る。10は糸条体、11a、11bはローラー、20は
線条体である。走行する線条体20に巻き付いて、線条
体に塗布された粘性液体の付着量を調整し、移動する糸
条体10を有するとともに、線条体のたわみを防止する
ローラー11a,11bが糸条体10の近くに設けられ
ている。粘性液体槽21内の粘性液体中を走行して通過
することにより,粘性液体を表面に付着した線条体20
は糸条体10の所に導かれる。次いで、塗布された粘性
液体の付着量は巻き付き部12において調整される。糸
条体10に張力がかけられていると、糸条体10は線条
体20にしっかり巻き付いて、糸条体と線条体との巻き
付き部12において、粘性液体は強制的に除去されて付
着量は減少し、粘性液体の残存量は非常に少なくなる。
ローラー11aとローラー11bが、糸条体の前後に存
在するので、線条体20のたわみは防止される。糸条体
10は移動し、新しい糸条体が巻き付き部12に供給さ
れるので、巻き付き部12上に樹脂がたまらない。図示
では右方向から左方向に糸条体は移動している。糸条体
により粘性液体の付着量を調整された線条体は、次いで
乾燥工程や焼付け工程等に走行して製品となる。
発明の長尺線条体用塗布装置の一実施例の側面図であ
る。10は糸条体、11a、11bはローラー、20は
線条体である。走行する線条体20に巻き付いて、線条
体に塗布された粘性液体の付着量を調整し、移動する糸
条体10を有するとともに、線条体のたわみを防止する
ローラー11a,11bが糸条体10の近くに設けられ
ている。粘性液体槽21内の粘性液体中を走行して通過
することにより,粘性液体を表面に付着した線条体20
は糸条体10の所に導かれる。次いで、塗布された粘性
液体の付着量は巻き付き部12において調整される。糸
条体10に張力がかけられていると、糸条体10は線条
体20にしっかり巻き付いて、糸条体と線条体との巻き
付き部12において、粘性液体は強制的に除去されて付
着量は減少し、粘性液体の残存量は非常に少なくなる。
ローラー11aとローラー11bが、糸条体の前後に存
在するので、線条体20のたわみは防止される。糸条体
10は移動し、新しい糸条体が巻き付き部12に供給さ
れるので、巻き付き部12上に樹脂がたまらない。図示
では右方向から左方向に糸条体は移動している。糸条体
により粘性液体の付着量を調整された線条体は、次いで
乾燥工程や焼付け工程等に走行して製品となる。
【0014】図2はこの発明の塗布装置の他の実施例の
側面図である。図2においては、糸条体10は2本用い
られ、該糸条体はそれぞれ左右方向に移動させられてい
る点が図1の実施例とは異なる。線条体に塗布された粘
性液体の付着量は、上下2本の糸条体10によって、二
度調整されるので、粘性液体の調整量を図1の場合より
も多くでき、より高粘度の粘性液体を使用できる。上下
2本の糸条体の移動方向が左右方向のため、線条体のた
わみを少なくできる。
側面図である。図2においては、糸条体10は2本用い
られ、該糸条体はそれぞれ左右方向に移動させられてい
る点が図1の実施例とは異なる。線条体に塗布された粘
性液体の付着量は、上下2本の糸条体10によって、二
度調整されるので、粘性液体の調整量を図1の場合より
も多くでき、より高粘度の粘性液体を使用できる。上下
2本の糸条体の移動方向が左右方向のため、線条体のた
わみを少なくできる。
【0015】図3はこの発明の塗布装置のさらに別の実
施例の側面図である。本例の塗布装置は、線条体に塗布
された粘性液体の付着量を調整するダイス22と、走行
する線条体20に巻き付いて、線条体に塗布された粘性
液体の付着量を調整し、移動する糸条体10と、糸条体
の近くに設けられて線条体のたわみを防止するローラー
11a、11bとを有している。ところで、ダイスは粘
性液体の付着量を大幅に調整できる特性がある。一方、
糸条体は、線条体に塗布された粘性液体の残存量を非常
に少なくするという利点を有するが、反面粘性液体の調
整量には限界がある。従って、樹脂濃度が高く、粘度が
高い粘性液体を使用する場合は、ダイス22によって、
粘性液体の付着量を大幅に減少した後に、糸条体10に
より粘性液体の付着量をさらに調整することが好まし
い。
施例の側面図である。本例の塗布装置は、線条体に塗布
された粘性液体の付着量を調整するダイス22と、走行
する線条体20に巻き付いて、線条体に塗布された粘性
液体の付着量を調整し、移動する糸条体10と、糸条体
の近くに設けられて線条体のたわみを防止するローラー
11a、11bとを有している。ところで、ダイスは粘
性液体の付着量を大幅に調整できる特性がある。一方、
糸条体は、線条体に塗布された粘性液体の残存量を非常
に少なくするという利点を有するが、反面粘性液体の調
整量には限界がある。従って、樹脂濃度が高く、粘度が
高い粘性液体を使用する場合は、ダイス22によって、
粘性液体の付着量を大幅に減少した後に、糸条体10に
より粘性液体の付着量をさらに調整することが好まし
い。
【0016】図1から図3の塗布装置をエナメル線用の
塗布装置として使用し、次いで焼き付けることにより、
直径が0.30mmの銅線上に0.015mmから0.
022mmの厚みのエナメル皮膜を有するエナメル線を
製造することができた。エナメル線にはブツ、発泡、こ
すれ傷、塗布むら等の欠点はなく、樹脂が銅線表面の傷
部を充填したためエナメル線の外観は非常に良好であっ
た。粘性液体として溶剤を含むエナメル線用塗料、線条
体として直径が0.30mmの銅線、、天然又は合成高
分子の糸条体としてポリエステル繊維のモノフィラメン
ト、ローラーとして合成ゴムローラー、ダイスとして金
属製ダイスを具体的に使用した。
塗布装置として使用し、次いで焼き付けることにより、
直径が0.30mmの銅線上に0.015mmから0.
022mmの厚みのエナメル皮膜を有するエナメル線を
製造することができた。エナメル線にはブツ、発泡、こ
すれ傷、塗布むら等の欠点はなく、樹脂が銅線表面の傷
部を充填したためエナメル線の外観は非常に良好であっ
た。粘性液体として溶剤を含むエナメル線用塗料、線条
体として直径が0.30mmの銅線、、天然又は合成高
分子の糸条体としてポリエステル繊維のモノフィラメン
ト、ローラーとして合成ゴムローラー、ダイスとして金
属製ダイスを具体的に使用した。
【0017】
【発明の効果】本発明の塗布装置を使用すれば、粘性液
体の付着量の調整が容易である。従って、樹脂濃度が高
い塗料等の高粘度の粘性液体の使用が可能であるので、
焼付け工程や乾燥等の後工程でブツや発泡などの欠点の
発生が無いのみならず、線条体表面の傷部を樹脂が効果
的に充填して外観が非常に優れた線条体の製品、例えば
エナメル線を製造できる。また、粘性液体の硬化や溶剤
の乾燥除去が容易である。さらにまた、粘性液体の塗布
むらやこすれ傷などの欠点が発生しない。
体の付着量の調整が容易である。従って、樹脂濃度が高
い塗料等の高粘度の粘性液体の使用が可能であるので、
焼付け工程や乾燥等の後工程でブツや発泡などの欠点の
発生が無いのみならず、線条体表面の傷部を樹脂が効果
的に充填して外観が非常に優れた線条体の製品、例えば
エナメル線を製造できる。また、粘性液体の硬化や溶剤
の乾燥除去が容易である。さらにまた、粘性液体の塗布
むらやこすれ傷などの欠点が発生しない。
【図1】 本発明の一実施例の側面図である。
【図2】 本発明の別の実施例の側面図である。
【図3】 本発明のさらに別の実施例の側面図である。
【図4】 従来例の側面図である。
10・・糸条体 11a、11b・・ローラー 1
2・・巻き付き部 20・・線条体 21・・粘性液体槽 2
2・・ダイス 30・・導体 31・・エナメル線用塗料槽 3
2・・金属製ダイス
2・・巻き付き部 20・・線条体 21・・粘性液体槽 2
2・・ダイス 30・・導体 31・・エナメル線用塗料槽 3
2・・金属製ダイス
Claims (3)
- 【請求項1】 長尺の線条体に粘性液体を塗布する装置
であって、走行する線条体に巻き付いて、線条体に塗布
された粘性液体の付着量を調整する糸条体を有すること
を特徴とする長尺線条体用塗布装置。 - 【請求項2】 長尺の線条体に粘性液体を塗布する装置
であって、走行する線条体に巻き付いて、線条体に塗布
された粘性液体の付着量を調整する糸条体を有するとと
もに、線条体のたわみを防止するローラーが糸条体の近
くに設けられていることを特徴とする長尺線条体用塗布
装置。 - 【請求項3】 長尺の線条体が導体であり、粘性液体が
エナメル線用塗料であり、糸条体が天然又は合成高分子
の糸条体であることを特徴とする請求項1又は2記載の
長尺線条体用塗布装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10666095A JPH08306251A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | 長尺線条体用塗布装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10666095A JPH08306251A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | 長尺線条体用塗布装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08306251A true JPH08306251A (ja) | 1996-11-22 |
Family
ID=14439253
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10666095A Pending JPH08306251A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | 長尺線条体用塗布装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08306251A (ja) |
-
1995
- 1995-04-28 JP JP10666095A patent/JPH08306251A/ja active Pending
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