JPH08305023A - レジスト材料及びレジストパターンの形成方法 - Google Patents

レジスト材料及びレジストパターンの形成方法

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JPH08305023A
JPH08305023A JP7106214A JP10621495A JPH08305023A JP H08305023 A JPH08305023 A JP H08305023A JP 7106214 A JP7106214 A JP 7106214A JP 10621495 A JP10621495 A JP 10621495A JP H08305023 A JPH08305023 A JP H08305023A
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Akiko Kodachi
明子 小太刀
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レジスト材料の現像によるレジストパターン
形成後に、レジスト膜が基板から剥離したり膜に割れが
生じたりするのをなくすため、基板との密着性を高めた
新しいレジスト材料を提供するとともに、このレジスト
材料を使用してレジストパターンを形成する方法を提供
する。 【構成】 レジスト材料の主剤重合体が、保護されたア
ルカリ可溶性基として下記の一般式で示される構造の基
を有するようにする。 【化1】 (この式において、R1 、R2 、R3 及びR4 は、直鎖
の又は分岐したアルキル基又は置換アルキル基、脂環式
炭化水素基、及びそれらから誘導された基であり、R1
〜R4 は同一であっても異なっていてもよい)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレジスト材料及びそれを
用いたパターンの形成方法に関し、更に詳しく述べる
と、高解像性、高感度、そして優れたドライエッチング
耐性を有するレジスト材料と、これを使用してレジスト
パターンを形成する方法に関する。本発明は、高性能の
レジストを提供し、半導体集積回路等の半導体装置の製
造に有利に使用することができる。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路は集積化が進んで
大規模集積回路(LSI)や超大規模集積回路(VLSI)が実
用化されており、また、これとともに、集積回路の最少
パターンはサブミクロン領域に及び、今後更に微細化す
る傾向にある。微細パターンの形成には、薄膜を形成し
た被処理基板上をレジストで被覆し、選択露光を行って
所望パターンの潜像を形成した後に、現像してレジスト
パターンを作り、これをマスクとしてエッチングを行
い、その後レジストを除去することにより所望のパター
ンを得るリソグラフィ技術の使用が必須である。このリ
ソグラフィ技術においては、露光光源としてg線(波長
436nm)、i線(波長365nm)の紫外線光が使用されている
が、パターンの微細化に伴い、より波長の短い遠紫外線
光、真空紫外線光、電子線、X線などが露光光源として
使用されるようになってきている。特に最近では、エキ
シマレーザー(波長248nm のKrF レーザー、波長193nm
のArFレーザー)が露光光源として注目されており、微
細パターンの形成に有効であると期待されている。な
お、この明細書では、「放射線」なる語を用いた場合、
これはこれらの様々の光源からの光、すなわち、紫外
線、遠紫外線、真空紫外線、電子線(EB)、X線、各
種レーザー光等を意味するものである。
【0003】レジストを用いて、より短波長の遠紫外・
真空紫外領域の露光光によりサブミクロンパターンを形
成するには、そのレジスト材料は露光光の波長において
透明性に優れていることが必要であり、更にエッチング
耐性、特にドライエッチングに対する耐性を持つことが
求められる。こうした特性を備えたレジスト材料とし
て、例えば、本発明者らの発明した、エステル部にアダ
マンタン骨格を有するアクリル酸エステル又はα置換ア
クリル酸エステルの単独重合体又は共重合体を主剤とす
る化学増幅型放射線感光材料が知られている(特開平4-
39665 号公報参照)。
【0004】また、本発明者らは、同様なレジスト材料
として、エステル部にノルボルナン骨格を有するアクリ
ル酸エステル又はα置換アクリル酸エステルの単独重合
体又は共重合体を主剤とする化学増幅型放射線感光材料
(特開平5-257281号公報参照)や、シクロヘキシルマレ
イミドの重合体又は共重合体を主剤とする化学増幅型放
射線感光材料(特開平5-257285号公報参照)も発明し
た。
【0005】このような化学増幅型放射線感光材料は、
主剤である重合体(単独重合体又は共重合体)と、放射
線露光により酸を発生する酸発生剤とを含み、そして主
剤の重合体は、その繰返し単位に保護されたアルカリ可
溶性基を有し、このアルカリ可溶性基の保護基が酸によ
り脱離することで当該重合体をアルカリ可溶性にするポ
ジ型のレジスト材料である。
【0006】そしてこれらの化学増幅型放射線感光材料
における主剤の重合体の保護されたアルカリ可溶性基と
しては、例えば、t−ブチルエステル基、t-アミルエス
テル基、α,α−ジメチルベンジルエステル基等の四級
炭素エステル基や、テトラヒドロピラニルエステル基等
のアセタールからなるエステル基や、3−オキソシクロ
ヘキシルエステル基(特開平5-346668号公報参照)等、
その他を挙げることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上に挙げたような化学
増幅ポジ型レジスト材料は、微細パターンの形成に必要
な短波長の露光光の波長領域で透明性に優れ、且つ十分
なドライエッチング耐性を備えた有用なレジスト材料で
あった。ところが、これらのレジスト材料では、露光に
より所望のレジストパターンを形成してからアルカリ性
現像液でそのパターンを現像後に、折角形成したレジス
トパターンの膜が下の基板から剥がれてしまったり、膜
に割れ(クラック)が生じたりする(これは膜の剥離に
伴って生じる)ことがあった。
【0008】本発明は、このような従来のレジスト材料
の現像によるレジストパターン形成後の基板からの剥離
や割れの発生をなくそうとするものであり、そのために
基板との密着性を高めた新しいレジスト材料を提供する
ことを目的とする。本発明のもう一つに目的は、この新
しいレジスト材料を使用してレジストパターンを形成す
る方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のレジスト材料
は、主剤重合体と、放射線露光により酸を発生する酸発
生剤とを含み、当該主剤重合体がその繰返し単位に保護
されたアルカリ可溶性基を有し、このアルカリ可溶性基
の保護基が酸により脱離することで当該重合体をアルカ
リ可溶性にするレジスト材料であって、当該主剤重合体
が、下記の一般式(1) で示される構造を有する基を当該
保護されたアルカリ可溶性基として有することを特徴と
するレジスト材料である。
【0010】
【化3】
【0011】この式において、R1 、R2 、R3 及びR
4 は、直鎖の又は分岐したアルキル基又は置換アルキル
基、脂環式炭化水素基、及びそれらから誘導された基で
あり、R1 〜R4 は同一であっても異なっていてもよ
い。また、アルキル基又は置換アルキル基の炭素数は一
般には1〜17、好ましくは1〜8であり、脂環式炭化
水素基の骨格となる脂環の炭素数は一般には3〜42、
好ましくは6〜14である。置換アルキル基の置換基と
しては、ハロゲン原子、ニトリル基、トリアルキルシリ
ル基を挙げることができる。トリアルキルシリル基のア
ルキル基の例は、メチル基、エチル基、イソプロピル基
等である。
【0012】上記のレジスト材料は、主剤重合体のアル
カリ可溶性基を保護している基が酸により脱離すること
で当該重合体がアルカリ現像液に対して可溶性になる化
学増幅型のレジスト材料である。上記の主剤重合体は、
酸発生剤が存在しなくても、多量の放射線量を必要とす
るが、放射線露光によりポジ型パターンを形成すること
ができる。
【0013】従って、もう一つの側面において、本発明
のレジスト材料は、保護基の脱離によりアルカリ可溶性
となる基を持つ繰返し単位を有する重合体を主剤として
含むレジスト材料であって、酸発生剤を含まず、当該保
護されたアルカリ可溶性基が下記の一般式(2) で示され
る構造を有し、
【0014】
【化4】
【0015】且つ、当該保護基の脱離が放射線露光の直
接の作用で起きることによりアルカリ可溶性となること
を特徴とするレジスト材料である。なお、上記の式(2)
のR1、R2 、R3 及びR4 は先に定義したとおりであ
る。
【0016】本発明のレジスト材料における重合体は、
単独重合体でもよく、あるいは共重合体でもよい。そし
てこれらの単独重合体又は共重合体は、上記の一般式で
示された構造の基のほかに、脂環式炭化水素基を更に含
むことが好ましい。また、かかる脂環式炭化水素基は、
上記の一般式で示された保護されたアルカリ可溶性基を
含有する繰り返し単位とは別の繰り返し単位中に存在す
ることが、更に好ましい。適当な脂環式炭化水素基は、
その一例を示すと、次のような化合物を骨格とするもの
である。
【0017】(1) アダマンタン及びその誘導体 (2) ノルボルナン及びその誘導体 (3) シクロヘキサン及びその誘導体 (4) パーヒドロアントラセン及びその誘導体 (5) パーヒドロナフタレン及びその誘導体 (6) トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン及びその誘導体 (7) ビシクロヘキサン及びその誘導体 (8) スピロ[4,4 ]ノナン及びその誘導体 (9) スピロ[4,5 ] デカン及びその誘導体
【0018】これらの化合物は、それぞれ、次の構造式
で表わされる。
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】これらの化合物のうちで、ノボラック系レ
ジストと同等の良好なドライエッチング耐性を得るのに
はアダアマンタン等の縮合環構造を有するものが特に好
ましい。
【0023】本発明において用いられる単独重合体又は
共重合体は、多種多様なもののなかから任意に選択して
使用することができるけれども、好ましくは、アクリル
酸エステル、イタコン酸エステル、フマル酸エステル、
スチレン置換体又はこれらの誘導体から得られる繰返し
単位を持つものである。
【0024】アクリル酸エステル又はその誘導体から得
られた繰返し単位を有する重合体の例は、下記の式(I)
により表わされるアクリレート又はα置換アクリレート
系共重合体、式(II)により表わされるアクリレート又は
α置換アクリレート系三元共重合体、及び式(III) によ
り表わされるスチレン−アクリレート又はスチレン−α
置換アクリレート共重合体である。
【0025】
【化8】
【0026】上式において、Rは、同一であっても又は
異なっていてもよく、それぞれ水素、メチル基又はハロ
ゲン原子を表わし、Yは脂環式炭化水素基、好ましく
は、アダマンチル基、ノルボルニル基、シクロヘキシル
基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル基などを表わ
し、Zは上記の式(1) 又は(2) で示される保護されたア
ルカリ可溶性基を表わし、X2 は水素、ハロゲン、アル
キル基、置換アルキル基、−OH又はアルコキシ基を表
し、そしてm、n及びpは、それぞれ、任意の正の整数
を表わす。
【0027】スチレン置換体から得られる繰返し単位を
持つ重合体(置換スチレン重合体)は、下記の式で表さ
れる。
【0028】
【化9】
【0029】この式において、R及びmは先に定義した
とおりであり、X1 は-O-(CH2)k -Z又は-(CH2)k -Z(こ
れらの式中のkは0〜4である)を表す。
【0030】更に具体的には、本発明において有利に用
いられるアクリレート又はα置換アクリレート系共重合
体、アクリレート又はα置換アクリレート系三元共重合
体、スチレン−アクリレート又はスチレン−α置換アク
リレート共重合体、及び置換スチレン重合体は、次のよ
うなものを包含するが、これらに限定されるわけではな
い。なお、下式中のm、n及びpはそれぞれ前記定義に
同じである。
【0031】
【化10】
【0032】
【化11】
【0033】
【化12】
【0034】
【化13】
【0035】本発明において有利に使用されるイタコン
酸エステル重合体は、下記の式で表される。
【0036】
【化14】
【0037】また、本発明において有利に使用されるフ
マル酸エステル重合体は、下記の式で表される。
【0038】
【化15】
【0039】これらのイタコン酸エステル重合体及びフ
マル酸エステル重合体の式中のW1〜W7 は、−COOR'
、−COOY、−Z又は−COOHであり、イタコン酸エステ
ル重合体及びフマル酸エステル重合体は−COOY基と−Z
基を少なくとも一つずつ含んでいなければならない。ま
た、Yは、先に一例を列挙したような脂環式炭化水素基
を表し、Zは、上記の式(1) 又は(2) で示される保護さ
れたアルカリ可溶性基を表わし、R’は、水素又は炭素
数1〜8のアルキル基もしくは置換アルキル基を表す。
置換アルキル基の例は、−CH2Cl 、−CCl3、−CF3 、−
Si(CH3)3であるが、置換アルキル基はこれらに限定され
ない。上記の各R’、Y、Zは、同一であっても異なっ
ていてもよい。
【0040】場合によっては、半導体集積回路の多層配
線化により加工基板が既に大きな段差を有することがあ
る。このような場合には、段差を平坦化すべくレジスト
膜厚を1.5 μm のように厚くすると、焦点深度の関係か
ら正確なレジストパターンが得づらくなる。この対策と
して用いられる方法の一つに、上層に樹脂構造中にケイ
素(Si)を含有しているレジストを、下層にノボラック
樹脂などの高ドライエッチング耐性を有するレジストを
使用する二層レジスト法がある。本発明のレジスト材料
は、この二層レジスト法における上層用レジストとして
有利に使用することができる。
【0041】本発明のレジスト材料は、主剤重合体がケ
イ素を含む基を有する場合に、そのような二層レジスト
法の上層レジスト用に使用することができる。この場合
に有利に用いられる本発明のレジスト材料は、その主剤
重合体が、前述の脂環式炭化水素基の代わりにケイ素原
子を少なくとも一つ含むアルキル基又は置換アルキル基
を持つ、次に示すような構造を有するものを包含する
が、主剤重合体の構造はこれらに限定されるわけではな
い。これらの式中のm及びnはそれぞれ前記定義に同じ
である。
【0042】
【化16】
【0043】
【化17】
【0044】
【化18】
【0045】本発明の化学増幅型レジスト材料において
重合体と組み合せて用いられる酸発生剤は、レジストの
化学において一般的に用いられている酸発生剤、すなわ
ち、紫外線、遠紫外線、真空紫外線、電子線、X線、レ
ーザー光などの放射線の照射によりプロトン酸を生じる
物質であればよい。本発明を実施するのに適当な酸発生
剤は、以下に列挙するものを包含するが、これらに限定
されるわけではない。
【0046】(1) 次式により表わされるジアゾニウム塩 Ar−N2 + -
【0047】この式において、Arは置換もしくは非置
換の芳香族基、例えばフェニル基など、又は脂環式基を
表わし、Xはハロゲン、例えばCl、Br、IあるいはF、
BF4、PF6 、AsF6、SbF6、CF3SO3、ClO4又は有機スルホ
ン酸アニオンなどを表わす。
【0048】(2) 次式により表わされるヨードニウム塩
【0049】
【化19】
【0050】この式のArとXは前記定義に同じであ
る。
【0051】(3) 次式により表わされるスルホニウム塩
【0052】
【化20】
【0053】これらの式のR1 、R2 は直鎖又は分岐し
たアルキル基又は置換アルキル基、脂環式炭化水素基、
芳香環式炭化水素基及びそれらから誘導された基であ
り、Xは前記定義に同じである。例えば、R1 及びR2
はフェニル基などである。
【0054】(4) 次式により表わされるスルホン酸エス
テル
【0055】
【化21】
【0056】(5) 次式により表わされるオキサアゾール
誘導体
【0057】
【化22】
【0058】この式において、Xは前記定義に同じであ
り、但し、−CX3 基の一つは置換又は非置換のアリール
基又はアルケニル基であってもよい。
【0059】(6) 次式により表わされる sym−トリアジ
ン誘導体
【0060】
【化23】
【0061】上式において、Xは前記定義に同じであ
り、但し、−CX3 基の一つは置換又は非置換のアリール
基又はアルケニル基であってもよい。
【0062】(7) 次式により表わされるジスルホン誘導
体 Ar−SO2 −SO2 −Ar 上式において、Arは前記定義に同じである。
【0063】(8) 次式により表わされるイミド化合物
【化24】
【0064】上式において、Xは前記定義に同じであ
る。
【0065】(9) その他、例えばオキシムスルホネー
ト、ジアゾナフトキノン、ベンゾイントシレートなど。
【0066】これらの酸発生剤は、更に具体的にいくつ
かの例を示すと、次のような化合物である。
【0067】
【化25】
【0068】本発明を実施するにあたって、上記したよ
うな重合体と酸発生剤とから化学増幅型レジスト材料を
調製する。かかるレジスト材料の調製は、例えば、レジ
ストの化学において一般的に行われているように、単独
重合体又は共重合体を形成するための選ばれた単量体を
適当な重合開始剤の存在下において重合せしめ、次いで
得られた単独重合体又は共重合体の溶液に酸発生剤を添
加してレジスト溶液とすることによって、行うことがで
きる。ここで使用する重合条件及び重合開始剤は、常用
されている広い範囲のもののなかから任意に選択して使
用することができる。例えば、適当な重合開始剤の一例
として、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を挙げる
ことができ、これは次の式で表される。
【0069】
【化26】
【0070】単独重合体又は共重合体に添加する酸発生
剤の量は、広い範囲にわたって変更することができ、一
般には主剤重合体の重量を基準にして約1〜30重量%、
好ましくは、約1〜15重量%である。また、レジスト溶
液の調製に用いる溶媒は、レジスト材料の種類、塗布条
件、その他のファクタに応じていろいろに変更し得ると
は言うものの、好ましくは、例えばシクロヘキサノン、
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(PGMEA)、乳酸エチル、メチルイソブチルケトンなどの
有機溶媒である。
【0071】本発明のもう一つのレジスト材料、すなわ
ち酸発生剤を含まないレジスト材料は、主剤重合体とな
る単独重合体又は共重合体を上記と同様に調製して得る
ことができる。この場合に用いられる溶媒も上記と同様
である。
【0072】本発明のレジスト材料を使用してレジスト
パターンを形成する方法は、レジスト材料を被処理基板
上に塗布し、形成したレジスト膜のプリベーク後、当該
レジスト膜を放射線に選択的に露光して所望パターンの
潜像を形成し、次いでこのレジスト膜を露光後ベーク
し、そして上記の潜像を現像することを含む方法であ
る。
【0073】次に、この本発明の方法をより具体的に説
明する。まず、本発明のレジスト材料の溶液を被処理基
板上に塗布する。ここで使用する被処理基板は、半導体
装置及びその他の電子装置において通常用いられている
いかなる基板であってもよく、具体的には、シリコン、
酸化膜、ポリシリコン、窒化膜、アルミニウムなどの材
料の基板を挙げることができる。これらの基板は、既に
回路が作りこまれていても、あるいは作りこまれていな
くてもよい。これらの基板は、場合によっては、レジス
トとの密着性を更に向上させるために、例えばヘキサメ
チルジシラザン(HMDS)などのような密着促進剤で前処
理しておくとが好ましい。また、上記のように二層レジ
スト法でケイ素含有重合体を主剤として含む本発明のレ
ジスト材料を使用する場合の被処理基板とは、前述の基
板の上に、ケイ素原子を含有せず、且つ、本発明のレジ
スト材料を上層レジストとしてその上に塗布したときに
溶けてこれと混合することのないような、例えば熱硬化
させたノボラックレジストの層を形成させたものを指
す。
【0074】レジスト溶液の塗布は、スピンコータ、デ
ィップコータ、ローラコータなどのような常用の塗布装
置を使用して行うことができる。形成するレジスト膜の
膜厚は、そのレジスト膜の使途などのファクタに応じて
広く変更し得るとは言うものの、通常約0.2 〜2.0 μm
の範囲である。
【0075】次いで、形成したレジスト膜を、これに放
射線を選択的に露光する前に、約60〜150 ℃、好ましく
は60〜100 ℃の温度で、約60〜180 秒間にわたってプリ
ベークする。このプリベークには、例えば、ホットプレ
ートのような加熱手段を用いることができる。また、も
しもレジスト膜の上に更にトップコート膜(保護膜)を
施すような場合には、例えば、オレフィン樹脂の溶液を
スピンコート法によりレジスト膜上に塗布し、100 ℃前
後の温度でベーキングを行うことによって、トップコー
ト膜を形成することができる。
【0076】レジスト膜のプリベーク後、そのレジスト
膜を常用の露光装置で放射線に選択的に露光する。適当
な露光装置は、市販の紫外線(遠紫外線・真空紫外線)
露光装置、X線露光装置、電子ビーム露光装置、エキシ
マステッパ、その他である。露光条件は、その都度、適
当な条件を選択することができる。化学増幅型のレジス
ト膜の場合には、この選択露光の結果として、露光領域
においてレジスト膜に含まれる酸発生剤から酸が発生す
る。酸発生剤を含まないレジスト膜の場合には、露光領
域において保護されたアルカリ可溶性基の保護基が脱離
する。
【0077】次いで、露光後のレジスト膜を、露光後ベ
ーク(post exposure bake (PEB))する。この露光後ベ
ークによって、化学増幅型のレジスト膜の場合には、酸
を触媒とした保護基の脱離反応を促進させるとともに、
脱離した保護基を気化させて除去する。また、酸発生剤
を含まないレジスト膜の場合には、脱離した保護基を気
化させて取除く。この露光後ベークは、先のプリベーク
と同様にして行うことができる。例えば、ベーク温度は
約60〜150 ℃、好ましくは約100 〜150 ℃である。な
お、トップコート膜を併用している場合には、この露光
後ベークの後且つ現像の前に、例えば、有機溶剤によっ
てそれを剥離除去する。
【0078】露光後ベークの完了後、先の露光工程にお
いて形成した潜像を、適当な現像液を使い常法に従って
現像する。使用することができる適当な現像液は、現像
剤として次に示す式で表されるアンモニウム化合物、モ
ルホリン化合物又はそれらの混合物を含む水溶液又はア
ルコール溶液である。
【0079】
【化27】
【0080】これらの式において、R5 〜R16は、水
素、直鎖又は分岐したアルキル基、置換アルキル基であ
る。
【0081】好ましいアンモニウム化合物の例は、テト
ラブチルアンモニウムハイドロキシド(TBAH)、テトラ
エチルアンモニウムハイドロキシド(TEAH)、テトラプ
ロピルアンモニウムハイドロキシド(TPAH)などを包含
するが、アンモニウム化合物はこれらに限定されるわけ
ではない。好ましいモルホリン化合物の例を挙げると、
モルホリン、1−メチルモルホリンなどであるが、モル
ホリン化合物もこれらに限定されるわけではない。
【0082】このような化合物の現像剤を、水溶液、又
は例えばメタノール、エタノール、プロパノール等のア
ルコール溶液として現像液を作る。溶解する現像剤の濃
度は、広く変更することができるけれども、一般的には
約0.1 〜20重量%の範囲、好ましくは約0.1 〜10重量%
の範囲である。現像時間は、これも特に限定されるわけ
ではないけれども、一般には約1〜7分間、好ましくは
約1〜3分間である。
【0083】現像の結果、露光領域のレジスト膜が溶解
除去されて、所望のレジストパターンを得ることができ
る。最後に、得られたレジストパターンをやはり常法に
従って純水でリンスし、そして乾燥する。
【0084】
【作用】本発明において用いられる上記の式(1) あるい
は(2) で示した保護されたアルカリ可溶性基は、放射線
での露光によって酸発生剤から生じた酸の作用で保護基
が脱離する。この保護基の脱離は、酸発生剤を含まない
レジスト材料の場合には放射線への露光だけで起きる。
放射線露光領域のレジスト膜は、保護基の脱離した重合
体がアルカリ可溶性になることで、アルカリ現像液に溶
解するようになり、所望のレジストパターンの形成を可
能にする。このように特定の保護基で保護されたアルカ
リ可溶性基を有する重合体を主剤とした本発明のレジス
ト材料は、レジスト膜の可曉性が増すとともに基板との
密着性が増して、レジスト膜の剥がれや割れの発生をな
くしあるいは低減するのを可能にし、レジスト膜のパタ
ーニング特性を安定させる。
【0085】本発明において用いられる保護されたアル
カリ可溶性基は、アダマンタン又はその誘導体、ノルボ
ルナン又はその誘導体、シクロヘキサン又はその誘導
体、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン又はその誘導体な
どの化合物に由来する基のように剛直で基板との相互作
用が小さい基を有する共重合体を主剤重合体として含む
レジスト材料のように、基板との密着性が弱いレジスト
材料において特に著しい成果を現すことが判明してい
る。とは言え、他のレジスト材料の場合についても満足
し得る成果を挙げることができる。
【0086】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に説明する。
なお、下記の実施例はほんの一例であって、これによっ
て本発明が限定されないことは言うまでもない。
【0087】実施例1 メタクリル酸3−オキシ−1−イソプロピルブチルモノ
マーとメタクリル酸アダマンチルモノマーをモル比4:
6の割合で重合容器に仕込み、2mol/L の1,4−ジオ
キサン溶液とし、開始剤としてアゾビスイソブチロニト
リル(AIBN)を2 mol%添加した。こののち、80℃で約
8時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキ
サンを沈殿剤として精製を行なった。次式により表わさ
れるアダマンチルメタクリレート−3−オキソ−1−イ
ソプロピルブチルメタクリレート共重合体が得られた。
【0088】
【化28】
【0089】得られた共重合体は、組成比m:nが45:
55であり、重量平均分子量(Mw)が11520、分散度 (Mw/
Mn)が2.38であった。
【0090】実施例2 実施例1において調製したアダマンチルメタクリレート
−3−オキソ−1−イソプロピルブチルメタクリレート
共重合体に、15重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホ
ニウムヘキサフロロアンチモネートを添加し、この混合
物をシクロヘキサノンに溶解した。得られた溶液を、ヘ
キサメチルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板
上に膜厚0.7 μmでスピンコートし、ホットプレート上
で100 ℃で100 秒間プリベークした。
【0091】プリベークの完了後、得られたレジスト膜
をKrF エキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長
248nm のKrF レーザー光のパターンに選択露光した。そ
の後、レジスト膜を130 ℃で60秒間ポストベーク(露光
後ベーク)した。続いて、レジスト膜を0.27Nのテトラ
メチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒
間現像し、更に純水で30秒間リンスした。露光に用いた
レーザー光パターンに相当する所望のレジストパターン
が、レジスト膜の剥がれを生じることなく得られた。な
お、本例での照射線量のしきいエネルギーEth は11.9mJ
/cm2であり、解像力は0.30μmライン・アンド・スペー
スであった。
【0092】実施例3 実施例2に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、
現像液として0.27NのTMAH水溶液に代えて同濃度(0.27
N)のテトラブチルアンモニウムハイドロキシド(TBAH)
水溶液を使用した。実施例2の場合と同様の満足し得る
レジストパターンが、Eth=13.1mJ/cm2で、0.30μmのラ
イン・アンド・スペースの解像力で得られた。
【0093】実施例4 実施例2に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、レジスト膜を選択露光する前に、トップコートとし
てオレフィン樹脂を膜厚0.2 μmでスピンコートし、そ
して現像に先がけてこのトップコート膜を剥離した。0.
275 μmライン・アンド・スペースのレジストパターン
が良好な形状で形成できた。
【0094】実施例5 メタクリル酸3−オキシブチルモノマーとメタクリル酸
アダマンチルモノマーを4:6のモル比で重合容器に仕
込み、2mol/L の1,4−ジオキサン溶液とし、開始剤
としてAIBNを2 mol%添加した。こののち、80℃で約8
時間にわたって重合させた。重合の完結後、n−ヘキサ
ンを沈殿剤として精製を行なった。次式により表わされ
るアダマンチルメタクリレート−3−オキソブチルメタ
クリレート共重合体が得られた。
【0095】
【化29】
【0096】得られた共重合体は、組成比m:nが49:
51であり、重量平均分子量(Mw)が13120、分散度 (Mw/
Mn)が2.10であった。
【0097】実施例6 実施例5において調製したアダマンチルメタクリレート
−3−オキソブチルメタクリレート共重合体に、15重量
%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムヘキサフロロ
アンチモネートを添加し、この混合物をシクロヘキサノ
ンに溶解した。得られた溶液を、ヘキサメチルジシラザ
ン(HMDS)で前処理したシリコン基板上に膜厚0.7 μmで
スピンコートし、ホットプレート上で100 ℃で100 秒間
プリベークした。
【0098】プリベークの完了後、得られたレジスト膜
をKrF エキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長
248nm のKrF レーザー光のパターンに選択露光した。そ
の後、レジスト膜を130 ℃で60秒間ポストベークした。
続いて、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウ
ムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、更に純
水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザー光パター
ンに相当する所望のレジストパターンが、レジスト膜の
剥がれを生じることなく得られた。なお、本例での照射
線量のしきいエネルギーEth は14.8mJ/cm2であり、解像
力は0.30μmライン・アンド・スペースであった。
【0099】実施例7 メタクリル酸3−オキシ−2−メチルブチルモノマーと
メタクリル酸アダマンチルモノマーを4:6のモル比で
重合容器に仕込み、2mol/L の1,4−ジオキサン溶液
とし、開始剤としてAIBNを2 mol%添加した。このの
ち、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結
後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行なった。次式
により表わされるアダマンチルメタクリレート−3−オ
キソ−2−メチルブチルメタクリレート共重合体が得ら
れた。
【0100】
【化30】
【0101】得られた共重合体は、組成比m:nが50:
50であり、重量平均分子量(Mw)が14300、分散度 (Mw/
Mn)が1.83であった。
【0102】実施例8 実施例7において調製したアダマンチルメタクリレート
−3−オキソ−2−メチルブチルメタクリレート共重合
体に、15重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウム
ヘキサフロロアンチモネートを添加し、この混合物をシ
クロヘキサノンに溶解した。得られた溶液を、ヘキサメ
チルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上に膜
厚0.7 μmでスピンコートし、ホットプレート上で100
℃で100秒間プリベークした。
【0103】プリベークの完了後、得られたレジスト膜
をKrF エキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長
248nm のKrF レーザー光のパターンに選択露光した。そ
の後、レジスト膜を130 ℃で60秒間ポストベークした。
続いて、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウ
ムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、更に純
水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザー光パター
ンに相当する所望のレジストパターンが、レジスト膜の
剥がれを生じることなく得られた。なお、本例での照射
線量のしきいエネルギーEth は9.6mJ/cm2 であり、解像
力は0.275 μmライン・アンド・スペースであった。
【0104】実施例9 メタクリル酸3−オキシ−1,1−ジメチルブチルモノ
マーとメタクリル酸アダマンチルモノマーを4:6のモ
ル比で重合容器に仕込み、2mol/L の1,4−ジオキサ
ン溶液とし、開始剤としてAIBNを2 mol%添加した。そ
の後、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完
結後、n−ヘキサンを沈殿剤として精製を行なった。次
式により表わされるアダマンチルメタクリレート−3−
オキソ−1,1−ジメチルブチルメタクリレート共重合
体が得られた。
【0105】
【化31】
【0106】得られた共重合体は、組成比m:nが47:
53であり、重量平均分子量(Mw)が12150、分散度 (Mw/
Mn)が2.03であった。
【0107】実施例10 実施例9において調製したアダマンチルメタクリレート
−3−オキソ−1,1−ジメチルブチルメタクリレート
共重合体に、15重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホ
ニウムヘキサフロロアンチモネートを添加し、この混合
物をシクロヘキサノンに溶解した。得られた溶液を、ヘ
キサメチルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板
上に膜厚0.7 μmでスピンコートし、ホットプレート上
で100 ℃で100 秒間プリベークした。
【0108】プリベークの完了後、得られたレジスト膜
をKrF エキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長
248nm のKrF レーザー光のパターンに選択露光した。そ
の後、レジスト膜を130 ℃で60秒間ポストベークした。
続いて、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウ
ムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、更に純
水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザー光パター
ンに相当する所望のレジストパターンが、レジスト膜の
剥がれを生じることなく得られた。なお、本例での照射
線量のしきいエネルギーEth は1.4mJ/cm2 であり、解像
力は0.325 μmライン・アンド・スペースであった。
【0109】実施例11 メタクリル酸3−オキシ−1−メチルブチルモノマーと
メタクリル酸アダマンチルモノマーを4:6のモル比で
重合容器に仕込み、2mol/L の1,4−ジオキサン溶液
とし、開始剤としてAIBNを2 mol%添加した。このの
ち、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結
後、n-ヘキサンを沈殿剤として精製を行なった。次式に
より表わされるアダマンチルメタクリレート−3−オキ
ソ−1−メチルブチルメタクリレート共重合体が得られ
た。
【0110】
【化32】
【0111】得られた共重合体は、組成比m:nが51:
49であり、重量平均分子量(Mw)が14400、分散度 (Mw/
Mn)が1.97であった。
【0112】実施例12 実施例11において調製したアダマンチルメタクリレート
−3−オキソ−1−メチルブチルメタクリレート共重合
体に、15重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウム
ヘキサフロロアンチモネートを添加し、この混合物をシ
クロヘキサノンに溶解した。得られた溶液を、ヘキサメ
チルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上に膜
厚0.7 μmでスピンコートし、ホットプレート上で100
℃で100秒間プリベークした。
【0113】プリベークの完了後、得られたレジスト膜
をKrF エキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長
248nm のKrF レーザ光のパターンに選択露光した。その
後、レジスト膜を130 ℃で60秒間ポストベークした。続
いて、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウム
ハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、更に純水
で30秒間リンスした。露光に用いたレーザー光パターン
に相当する所望のレジストパターンが、レジスト膜の剥
がれを生じることなく得られた。なお、本例での照射線
量のしきいエネルギーEth は15.9mJ/cm2であり、解像力
は0.30μmライン・アンド・スペースであった。
【0114】実施例13 実施例1に記載の手法を使用して、アダマンチルメタク
リレート−3−オキソ−1−ソプロピルブチルメタクリ
レート共重合体(組成比m:n=45:55、重量平均分子
量=11520 、分散度=2.38)を調製した。次いで、この
共重合体に、下式で表される酸発生剤、2-オキソシクロ
ヘキシルメチルシクロヘキシルスルホニウムトリフロロ
スルホネート
【0115】
【化33】
【0116】を15重量%添加し、この混合物をシクロヘ
キサノンに溶解した。得られたレジスト溶液を、ヘキサ
メチルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上に
膜厚0.7 μmでスピンコートし、ホットプレート上で10
0 ℃で100 秒間プリベークした。
【0117】プリベーク完了後、レジスト膜をArF 露光
装置(ニコン社製、NA=0.55)で選択露光した。続いて、
レジスト膜を130 ℃で60秒間ポストベークした。その
後、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウムハ
イドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、更に純水で
30秒間リンスした。所望のレジストパターンが、レジス
ト膜の剥がれを生じることなく得られた。なお、本例で
の照射線量のしきい値エネルギーEth は6mJ/cm2であ
り、解像力は0.19μmライン・アンド・スペースであっ
た。
【0118】実施例14 メタクリル酸3−オキソ−1−イソプロピルブチルモノ
マーとメタクリル酸トリメチルシリルメチルモノマーを
1:1のモル比で重合容器に仕込み、5mol/Lのトルエ
ン溶液とし、開始剤としてAIBNを2 mol%添加した。次
いで、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完
結後、水:メタノール=1:10の混合液を沈殿剤として
精製を行なった。次式により表わされるトリメチルシリ
ルメチルメタクリレート−3−オキソ−1−イソプロピ
ルブチルメタクリレート共重合体が得られた。
【0119】
【化34】
【0120】この共重合体は、組成比m:nが1:1で
あり、重量平均分子量(Mw)が 12000、分散度 (Mw/Mn)
が2.5 であった。
【0121】実施例15 実施例14において調製したトリメチルシリルメチルメタ
クリレート−3−オキソ−1−イソプロピルブチルメタ
クリレート共重合体に、15重量%の酸発生剤、トリフェ
ニルスルホニウムヘキサフロロアンチモネートを添加
し、この混合物をメチルイソブチルケトンに溶解した。
得られた溶液を、シリコン基板上に塗布後熱硬化させた
膜厚1.5 μmのノボラックレジスト上に膜厚0.3 μmで
スピンコートし、ホットプレート上で100 ℃で100 秒間
プリベークした。
【0122】プリベーク完了後、レジスト膜をKrF エキ
シマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長248nm のKr
F レーザー光のパターンに選択露光した。その後、レジ
スト膜を100 ℃で60秒間ポストベークした。続いて、レ
ジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウムハイドロ
キシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、更に純水で30秒間
リンスした。露光に用いたレーザー光パターンに相当す
る所望のレジストパターンが、レジスト膜の剥がれを生
じることなく得られた。なお、本例での照射線量のしき
いエネルギーEth は20.2mJ/cm2であり、解像力は0.275
μmライン・アンド・スペースであった。
【0123】実施例16 前記例15で得られたライン・アンド・スペースパターン
をマスクとして、平行平板型エッチャーで酸素反応性イ
オンエッチングを施した。下層の熱硬化ノボラックレジ
ストは異方的にエッチングされ、0.275 μmライン・ア
ンド・スペースの二層レジストパターンが形成できた。
この時の下層と上層のエッチングレートの差は約20倍
で、本発明の上層レジスト材料は十分な酸素プラズマ耐
性があった。
【0124】実施例17 実施例15に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、
現像液として、0.27NのTMAH水溶液に代えて同濃度(0.
27N)のテトラブチルアンモニウムハイドロキシド(TBA
H)水溶液を使用した。実施例15の場合と同様の満足し得
るレジストパターンが、Eth =25.0mJ/cm2で0.275 μm
のライン・アンド・スペースの解像力で得られた。
【0125】実施例18 実施例15に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、レジスト膜を選択露光する前に基板上にオレフィン
樹脂を膜厚0.2 μmでスピンコートしてトップコート膜
とし、そして現像に先がけてこのトップコート膜を剥離
した。0.25μmライン・アンド・スペースのレジストパ
ターンが良好な形状で形成できた。
【0126】実施例19 メタクリル酸3−オキソブチルモノマーとメタクリル酸
トリメチルシリルメチルモノマーを1:1のモル比で重
合容器に仕込み、5mol/L のトルエン溶液とし、開始剤
としてAIBNを2 mol%添加した。こののち、80℃で約8
時間にわたって重合させた。重合の完結後、水:メタノ
ール=1:10の混合液を沈殿剤として精製を行なった。
次式により表わされるトリメチルシリルメチルメタクリ
レート−3−オキソブチルメタクリレート共重合体が得
られた。
【0127】
【化35】
【0128】得られた共重合体は、組成比m:nが1:
1であり、重量平均分子量(Mw)が12300、分散度 (Mw/
Mn)が2.2 であった。
【0129】実施例20 実施例19において調製したトリメチルシリルメチルメタ
クリレート−3−オキソブチルメタクリレート共重合体
に、15重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウムヘ
キサフロロアンチモネートを添加し、この混合物をメチ
ルイソブチルケトンに溶解した。得られた溶液を、シリ
コン基板上に塗布後熱硬化させた膜厚1.5 μmのノボラ
ックレジスト上に膜厚0.3 μmでスピンコートし、ホッ
トプレート上で100 ℃で100 秒間プリベークした。
【0130】プリベークの完了後、得られたレジスト膜
をKrF エキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長
248nm のKrF レーザー光のパターンに選択露光した。そ
の後、レジスト膜を100 ℃で60秒間ポストベークした。
続いて、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウ
ムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、更に純
水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザー光パター
ンに相当する所望のレジストパターンが、レジスト膜の
剥がれを生じることなく得られた。なお、本例での照射
線量のしきいエネルギーEth は15.8mJ/cm2であり、解像
力は0.275 μmライン・アンド・スペースであった。
【0131】実施例21 実施例20で得られたライン・アンド・スペースパターン
をマスクとして、平行平板型エッチャーで酸素反応性イ
オンエッチングを施した。下層の熱硬化ノボラックレジ
ストは異方的にエッチングされ、0.275 μmのライン・
アンド・スペースの2層レジストパターンが形成でき
た。この時の下層と上層のエッチングレートの差は約20
倍で、本発明の上層レジスト材料は十分な酸素プラズマ
耐性があった。
【0132】実施例22 実施例20に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、
現像液として、0.27NのTMAH水溶液に代えて同濃度(0.
27N)のテトラブチルアンモニウムハイドロキシド(TBA
H)水溶液を使用した。実施例20の場合と同様の満足し得
るレジストパターンが、Eth =18.6mJ/cm2で解像力=0.
275 μmライン・アンド・スペースで得られた。
【0133】実施例23 実施例20に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、レジスト膜を選択露光する前にオレフィン樹脂を膜
厚0.2 μm でスピンコートしてトップコート膜とし、そ
して現像に先がけてこのトップコート膜を剥離した。0.
25μmライン・アンド・スペースのレジストパターンが
良好な形状で形成できた。
【0134】実施例24 メタクリル酸3−オキソ−1,1−ジメチルブチルモノ
マーとメタクリル酸トリメチルシリルメチルモノマーを
1:1のモル比で重合容器に仕込み、5mol/Lのトルエ
ン溶液とし、開始剤としてAIBNを2 mol%添加した。こ
ののち、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の
完結後、水:メタノール=1:10の混合液を沈殿剤とし
て精製を行なった。次式により表わされるトリメチルシ
リルメチルメタクリレート−3−オキソ−1,1−ジメ
チルブチルメタクリレート共重合体が得られた。
【0135】
【化36】
【0136】得られた共重合体は、組成比m:nが1:
1であり、重量平均分子量(Mw)が13000、分散度 (Mw/
Mn)が2.4 であった。
【0137】実施例25 実施例24において調製したトリメチルシリルメチルメタ
クリレート−3−オキソ−1,1−ジメチルブチルメタ
クリレート共重合体に、15重量%の酸発生剤、トリフェ
ニルスルホニウムヘキサフロロアンチモネートを添加
し、この混合物をメチルイソブチルケトンに溶解した。
得られた溶液を、シリコン基板上に塗布後熱硬化させた
膜厚1.5 μmのノボラックレジスト上に膜厚0.3 μmで
スピンコートし、ホットプレート上で100 ℃で100 秒間
プリベークした。
【0138】プリベークの完了後、得られたレジスト膜
をKrF エキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長
248nm のKrF レーザー光のパターンに選択露光した。そ
の後、露光後のレジスト膜を100 ℃で60秒間ポストベー
クした。続いて、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルア
ンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像
し、更に純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ
ー光パターンに相当する所望のレジストパターンが、レ
ジスト膜の剥がれを生じることなく得られた。なお、本
例での照射線量のしきいエネルギーEth は12.0mJ/cm2
あり、解像力は0.275 μmライン・アンド・スペースで
あった。
【0139】実施例26 実施例25で得られたライン・アンド・スペースパターン
をマスクとして平行平板型エッチャーで酸素反応性イオ
ンエッチングを施した。下層の熱硬化ノボラックレジス
トは異方的にエッチングされ、0.275 μmライン・アン
ド・スペースの2層レジストパターンが形成できた。こ
の時の下層と上層のエッチングレートの差は約20倍で、
本発明の上層レジスト材料は十分な酸素プラズマ耐性が
あった。
【0140】実施例27 実施例25に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、
現像液として、0.27NのTMAH水溶液に代えて同濃度(0.
27N)のテトラブチルアンモニウムハイドロキシド(TBA
H)水溶液を使用した。実施例25の場合と同様の満足し得
るレジストパターンが、Eth =14.6mJ/cm2で解像力=0.
275 μmライン・アンド・スペースで得られた。
【0141】実施例28 実施例25に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、レジスト膜を選択露光する前にオレフィン樹脂を膜
厚0.2 μmでスピンコートしてトップコート膜とし、そ
して現像に先がけてこのトップコート膜を剥離した。0.
25μmライン・アンド・スペースのサイズのレジストパ
ターンが良好な形状で、形成できた。
【0142】実施例29 メタクリル酸3−オキソ−2−メチルブチルモノマーと
メタクリル酸トリメチルシリルメチルモノマーを1:1
のモル比で重合容器に仕込み、5mol/L のトルエン溶液
とし、開始剤としてAIBNを2 mol%添加した。このの
ち、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結
後、水:メタノール=1:10の混合液を沈殿剤として精
製を行なった。次式により表わされるトリメチルシリル
メチルメタクリレート−3−オキソ−2−メチルブチル
メタクリレート共重合体が得られた。
【0143】
【化37】
【0144】得られた共重合体は、組成比m:nが1:
1であり、重量平均分子量(Mw)が12300、分散度 (Mw/
Mn)が2.2 であった。
【0145】実施例30 実施例29において調製したトリメチルシリルメチルメタ
クリレート−3−オキソ−2−メチルブチルメタクリレ
ート共重合体に、15重量%の酸発生剤、トリフェニルス
ルホニウムヘキサフロロアンチモネートを添加し、この
混合物をメチルイソブチルケトンに溶解した。得られた
溶液を、シリコン基板上に塗布後熱硬化させた膜厚1.5
μmのノボラックレジスト上に膜厚0.3 μmでスピンコ
ートし、ホットプレート上で100 ℃で100 秒間プリベー
クした。
【0146】プリベークの完了後、得られたレジスト膜
をKrF エキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長
248nm のKrF レーザー光のパターンに選択露光した。そ
の後、露光後のレジスト膜を100 ℃で60秒間ポストベー
クした。続いて、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルア
ンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像
し、更に純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ
ー光パターンに相当する所望のレジストパターンが、レ
ジスト膜の剥がれを生じることなく得られた。なお、本
例での照射線量のしきいエネルギーEth は15.8mJ/cm2
あり、解像力は0.275 μmライン・アンド・スペースで
あった。
【0147】実施例31 実施例30で得られたライン・アンド・スペースパターン
をマスクとして平行平板型エッチャーで酸素反応性イオ
ンエッチングを施した。下層の熱硬化ノボラックレジス
トは異方的にエッチングされ、0.275 μmライン・アン
ド・スペースの二層レジストパターンが形成できた。こ
の時の下層と上層のエッチングレートの差は約20倍で、
本発明の上層レジスト材料は十分な酸素プラズマ耐性が
あった。
【0148】実施例32 実施例30に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、
現像液として、0.27NのTMAH水溶液に代えて同濃度(0.
27N)のテトラブチルアンモニウムハイドロキシド(TBA
H)水溶液を使用した。実施例30の場合と同様の満足し得
るレジストパターンが、Eth =17.8mJ/cm2で解像力=0.
275 μmライン・アンド・スペースで得られた。
【0149】実施例33 実施例30に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、レジスト膜を選択露光する前にオレフィン樹脂を膜
厚0.2 μmでスピンコートしてトップコート膜とし、そ
して現像に先がけてこのトップコート膜を剥離した。0.
25μmライン・アンド・スペースのサイズのレジストパ
ターンが良好な形状で形成できた。
【0150】実施例34 メタクリル酸3−オキソ−1−メチルブチルモノマーと
メタクリル酸トリメチルシリルメチルモノマーを1:1
のモル比で重合容器に仕込み、5mol/L のトルエン溶液
とし、開始剤としてAIBNを2 mol%添加した。このの
ち、80℃で約8時間にわたって重合させた。重合の完結
後、水:メタノール=1:10の混合液を沈殿剤として精
製を行なった。次式により表わされるトリメチルシリル
メチルメタクリレート−3−オキソ−1−メチルブチル
メタクリレート共重合体が得られた。
【0151】
【化38】
【0152】得られた共重合体は、組成比m:nが1:
1であり、重量平均分子量(Mw)が14500、分散度 (Mw/
Mn)が2.8 であった。
【0153】実施例35 実施例34において調製したトリメチルシリルメチルメタ
クリレート−3−オキソ−1−メチルブチルメタクリレ
ート共重合体に、15重量%の酸発生剤、トリフェニルス
ルホニウムヘキサフロロアンチモネートを添加して、こ
の混合物をメチルイソブチルケトンに溶解した。得られ
た溶液を、シリコン基板上に塗布後熱硬化させた膜厚1.
5 μmのノボラックレジスト上に膜厚0.3 μmでスピン
コートし、ホットプレート上で100 ℃で100 秒間プリベ
ークした。
【0154】プリベークの完了後、得られたレジスト膜
をKrF エキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長
248nm のKrF レーザー光のパターンに選択露光した。そ
の後、露光後のレジスト膜を100 ℃で60秒間ポストベー
クした。続いて、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルア
ンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像
し、更に純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ
ー光パターンに相当する所望のレジストパターンが、レ
ジスト膜の剥がれを生じることなく得られた。なお、本
例での照射線量のしきいエネルギーEth は28.0mJ/cm2
あり、解像力は0.275 μmライン・アンド・スペースで
あった。
【0155】実施例36 実施例35で得られたライン・アンド・スペースパターン
をマスクとして平行平板型エッチャーで酸素反応性イオ
ンエッチングを施した。下層の熱硬化ノボラックレジス
トは異方的にエッチングされ、0.275 μmライン・アン
ド・スペースの二層レジストパターンが形成できた。こ
の時の下層と上層のエッチングレートの差は約20倍で、
本発明の上層レジスト材料は十分な酸素プラズマ耐性が
あった。
【0156】実施例37 実施例35に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、
現像液として、0.27NのTMAH水溶液に代えて同濃度(0.
27N)のテトラブチルアンモニウムハイドロキシド(TBA
H)水溶液を使用した。実施例35の場合と同様の満足し得
るレジストパターンが、Eth =30.0mJ/cm2で解像力=0.
275 μmライン・アンド・スペースで得られた。
【0157】実施例38 実施例35に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、レジスト膜を選択露光する前にオレフィン樹脂を膜
厚0.2 μmでスピンコートしてトップコート膜とし、そ
して現像に先がけてこのトップコート膜を剥離した。0.
25μmライン・アンド・スペースのサイズのレジストパ
ターンが良好な形状で形成できた。
【0158】実施例39 イタコン酸3−オキソ−2−メチルブチルモノマーとイ
タコン酸ビストリメチルシリルメチルモノマーを1:5
のモル比で重合容器に仕込み、開始剤としてAIBNを2 m
ol%添加した。こののち、80℃で約8時間にわたって重
合させた。重合の完結後、水:メタノール=1:10の混
合液を沈殿剤として精製を行なった。次式により表わさ
れるビストリメチルシリルメチルイタコネート−3−オ
キソ−2−メチルブチルイタコネート共重合体が得られ
た。
【0159】
【化39】
【0160】得られた共重合体は、組成比m:nが1:
1であり、重量平均分子量(Mw)が8000、分散度 (Mw/M
n)が3.1 であった。
【0161】実施例40 実施例39において調製したビストリメチルシリルメチル
イタコネート−3−オキソ−2−メチルブチルイタコネ
ート共重合体に、15重量%の酸発生剤、トリフェニルス
ルホニウムヘキサフロロアンチモネートを添加し、この
混合物をメチルイソブチルケトンに溶解した。得られた
溶液を、シリコン基板上に塗布後熱硬化させた膜厚1.5
μmのノボラックレジスト上に膜厚0.3 μmでスピンコ
ートし、ホットプレート上で70℃で100 秒間プリベーク
した。
【0162】プリベークの完了後、得られたレジスト膜
をKrF エキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長
248nm のKrF レーザー光のパターンに選択露光した。そ
の後、レジスト膜を100 ℃で60秒間ポストベークした。
続いて、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウ
ムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、更に純
水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザー光パター
ンに相当する所望のレジストパターンが、レジスト膜の
剥がれを生じることなく得られた。なお、本例での照射
線量のしきいエネルギーEth は9.2mJ/cm2 であり、解像
力は0.275 μmライン・アンド・スペースであった。
【0163】実施例41 実施例40で得られたライン・アンド・スペースパターン
をマスクとして平行平板型エッチャーで酸素反応性イオ
ンエッチングを施した。下層の熱硬化ノボラックレジス
トは異方的にエッチングされ、0.275 μmライン・アン
ド・スペースの二層レジストパターンが形成できた。こ
の時の下層と上層のエッチングレートの差は約20倍で、
本発明の上層レジスト材料は十分な酸素プラズマ耐性が
あった。
【0164】実施例42 実施例40に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、
現像液として、0.27NのTMAH水溶液に代えて同濃度(0.
27N)のテトラブチルアンモニウムハイドロキシド(TBA
H)水溶液を使用した。実施例40の場合と同様の満足し得
るレジストパターンが、Eth =11.6mJ/cm2で解像力=0.2
75μmライン・アンド・スペースで得られた。
【0165】実施例43 実施例40に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、レジスト膜を選択露光する前にオレフィン樹脂を膜
厚0.2 μmでスピンコートしてトップコート膜とし、そ
して現像に先がけてこのトップコート膜を剥離した。0.
25μmライン・アンド・スペースのサイズのレジストパ
ターンが良好な形状で形成できた。
【0166】実施例44 フマル酸ビス−3−オキソブチルモノマーとメタクリル
酸トリメチルシリルメチルモノマーを1:5のモル比で
重合容器に仕込み、開始剤としてAIBNを2 mol%添加し
た。こののち、80℃で約8時間にわたって重合させた。
重合の完結後、水:メタノール=1:10の混合液を沈殿
剤として精製を行なった。次式により表わされるトリメ
チルシリルメチルメタクリレート−ビス−3−オキソ−
ブチルフマレート共重合体が得られた。
【0167】
【化40】
【0168】得られた共重合体は、組成比m:nが1:
1であり、重量平均分子量(Mw)が8000、分散度 (Mw/M
n)が3.1 であった。
【0169】実施例45 実施例44において調製したトリメチルシリルメチルメタ
クリレート−ビス−3−オキソ−ブチルフマレート共重
合体に、15重量%の酸発生剤、トリフェニルスルホニウ
ムヘキサフロロアンチモネートを添加し、この混合物を
メチルイソブチルケトンに溶解した。得られた溶液を、
シリコン基板上に塗布後熱硬化させた膜厚1.5 μmのノ
ボラックレジスト上に膜厚0.3 μmでスピンコートし、
ホットプレート上で70℃で100 秒間プリベークした。
【0170】プリベークの完了後、得られたレジスト膜
をKrF エキシマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長
248nm のKrF レーザー光のパターンに選択露光した。そ
の後、レジスト膜を100 ℃で60秒間ポストベークした。
続いて、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウ
ムハイドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、更に純
水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザー光パター
ンに相当する所望のレジストパターンが、レジスト膜の
剥がれを生じることなく得られた。なお、本例での照射
線量のしきいエネルギーEth は9.0mJ/cm2 であり、解像
力は0.275 μmライン・アンド・スペースであった。
【0171】実施例46 実施例45で得られたライン・アンド・スペースパターン
をマスクとして平行平板型エッチャーで酸素反応性イオ
ンエッチングを施した。下層の熱硬化ノボラックレジス
トは異方的にエッチングされ、0.275 μmライン・アン
ド・スペースの二層レジストパターンが形成できた。こ
の時の下層と上層のエッチングレートの差は約20倍で、
本発明の上層レジスト材料は十分な酸素プラズマ耐性が
あった。
【0172】実施例47 実施例45に記載の手法を繰り返した。但し、本例では、
現像液として、0.27NのTMAH水溶液に代えて同濃度(0.
27N)のテトラブチルアンモニウムハイドロキシド(TBA
H)水溶液を使用した。実施例45の場合と同様の満足し得
るレジストパターンが、Eth =10.2mJ/cm2で解像力=0.2
75μmライン・アンド・スペースで得られた。
【0173】実施例48 実施例45に記載の手法を繰り返した。但し、本例の場
合、レジスト膜を選択露光する前にオレフィン樹脂を膜
厚0.2 μmでスピンコートしてトップコート膜とし、そ
して現像に先がけてこのトップコート膜を剥離した。0.
25μmライン・アンド・スペースのサイズのレジストパ
ターンが良好な形状で形成できた。
【0174】実施例49 実施例5と同じ手法によって、アダマンチルメタクリレ
ート−3−オキソブチルメタクリレート共重合体を調製
した。この共重合体をシクロヘキサノンに溶解した(酸
発生剤は加えなかった)。得られた溶液を、ヘキサメチ
ルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上に膜厚
0.7 μmでスピンコートし、ホットプレート上で100 ℃
で100 秒間プリベークした。
【0175】プリベーク完了後、レジスト膜をKrF エキ
シマステッパ(ニコン社製、NA=0.45)で波長248nm のKr
F レーザー光のパターンに選択露光した。その後、レジ
スト膜を130 ℃で60秒間ポストベークした。続いて、レ
ジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウムハイドロ
キシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、更に純水で30秒間
リンスした。露光に用いたレーザー光パターンに相当す
る所望のレジストパターンが、レジスト膜の剥がれを生
じることなく得られた。なお、本例での照射線量のしき
いエネルギーEth は1.2 J/cm2であった。
【0176】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
保護基の脱離によりアルカリ可溶性となる基として式
(1) 又は(2) で示される構造のものを含む重合体を用い
ることにより、レジスト材料の可曉性が増すとともに基
板との密着性が増し、レジスト膜の剥がれやクラックが
低減して、安定したパターニング特性を得ることができ
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主剤重合体と、放射線露光により酸を発
    生する酸発生剤とを含み、当該主剤重合体がその繰返し
    単位に保護されたアルカリ可溶性基を有し、このアルカ
    リ可溶性基の保護基が酸により脱離することで当該重合
    体をアルカリ可溶性にするレジスト材料であって、当該
    主剤重合体が、下記の一般式で示される構造を有する基
    を当該保護されたアルカリ可溶性基として有することを
    特徴とするレジスト材料。 【化1】 (この式において、R1 、R2 、R3 及びR4 は、直鎖
    の又は分岐したアルキル基又は置換アルキル基、脂環式
    炭化水素基、及びそれらから誘導された基であり、R1
    〜R4 は同一であっても異なっていてもよい)
  2. 【請求項2】 保護基の脱離によりアルカリ可溶性とな
    る基を持つ繰返し単位を有する重合体を主剤として含む
    レジスト材料であって、酸発生剤を含まず、当該保護さ
    れたアルカリ可溶性基が下記の一般式で示される構造を
    有し、 【化2】 (この式において、R1 、R2 、R3 及びR4 は、直鎖
    の又は分岐したアルキル基又は置換アルキル基、脂環式
    炭化水素基、及びそれらから誘導された基であり、R1
    〜R4 は同一であっても異なっていてもよい) 且つ、当該保護基の脱離が放射線露光の直接の作用で起
    きることによりアルカリ可溶性となることを特徴とする
    レジスト材料。
  3. 【請求項3】 前記重合体が、アクリル酸エステル、イ
    タコン酸エステル、フマル酸エステル、スチレン置換体
    又はこれらの誘導体から得られた繰返し単位を持つ単独
    重合体又は共重合体であることを特徴とする、請求項1
    又は2記載のレジスト材料。
  4. 【請求項4】 前記重合体が脂環式炭化水素基を含むこ
    とを特徴とする、請求項1から3までのいずれか一つに
    記載のレジスト材料。
  5. 【請求項5】 前記重合体中の脂環式炭化水素基がアダ
    マンタン又はその誘導体を骨格としていることを特徴と
    する、請求項4記載のレジスト材料。
  6. 【請求項6】 前記重合体がケイ素を含む基を有するこ
    とを特徴とする、請求項1から5までのいずれか一つに
    記載のレジスト材料。
  7. 【請求項7】 前記保護基が3−オキソ−1−イソプロ
    ピルブチルエステル基、3−オキソブチルエステル基、
    3−オキソ−2−メチルブチルエステル基、3−オキソ
    −1,1−ジメチルブチルエステル基及び3−オキソ−
    1−メチルブチルエステル基のうちの一つであることを
    特徴とする、請求項1から6までのいずれか一つに記載
    のレジスト材料。
  8. 【請求項8】 レジスト材料を被処理基板上に塗布し、
    形成したレジスト膜のプリベーク後、当該レジスト膜を
    放射線に選択的に露光して所望パターンの潜像を形成
    し、次いでこのレジスト膜を露光後ベークし、そして上
    記の潜像を現像することを含むレジストパターンの形成
    方法において、当該レジスト材料として、請求項1から
    11までのいずれか一つに記載のレジスト材料を使用す
    ることを特徴とする方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1998037458A1 (fr) * 1997-02-20 1998-08-27 Nippon Zeon Co., Ltd. Composition d'un agent de reserve
US6225476B1 (en) 1997-06-27 2001-05-01 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Positive-working photoresist composition

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WO1998037458A1 (fr) * 1997-02-20 1998-08-27 Nippon Zeon Co., Ltd. Composition d'un agent de reserve
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