JPH08304117A - 測定装置 - Google Patents

測定装置

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Publication number
JPH08304117A
JPH08304117A JP13567495A JP13567495A JPH08304117A JP H08304117 A JPH08304117 A JP H08304117A JP 13567495 A JP13567495 A JP 13567495A JP 13567495 A JP13567495 A JP 13567495A JP H08304117 A JPH08304117 A JP H08304117A
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JP
Japan
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scale
phase
main scale
light receiving
receiving element
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JP13567495A
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English (en)
Inventor
Shigeru Yasuda
茂 安田
Kazumasa Watanabe
一正 渡辺
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Futaba Corp
Original Assignee
Futaba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】メインスケールとインデックススケール間に相
対角度誤差が生じても、測定誤差を生じないようにす
る。 【構成】インデックススケール2に、+φ傾けられた第
1刻線と、−φ傾けられた第2刻線とを2分割するよう
に形成する。第1刻線と第2刻線により形成されるモア
レを所定位相差を持って検出する受光素子の同相同士を
加算してA相、B相出力として出力する。これにより、
相対角度誤差を打ち消すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二物体間の相対移動量
を測定する測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】工作機械等において、被加工物に対する
工具の相対移動量を正確に測定することは、精密加工を
行う上で極めて重要であり、このための測定装置が種々
製品化されている。そのひとつとして、光学格子を2枚
重ね合わせることにより得られるモアレ縞を利用した光
学式スケールが従来から知られている。この光学式スケ
ール原理を説明すると、光学式スケールは、図9に示す
ように透明のガラスの一面に所定のピッチで配列するよ
う刻線を設けたメインスケール101と、透明のガラス
の一面に所定のピッチで配列するよう刻線を設けたイン
デックススケール103とから構成されている。そし
て、同図(a)の側面図に示すように、このメインスケ
ール101にインデックススケール103を微小間隔を
持って対向させると共に、同図(b)の正面図に示すよ
うに、メインスケール101の刻線に対しインデックス
スケール103の刻線が微小角度(θ)傾けられるよう
に両スケールを配置している。
【0003】なお、メインスケール101及びインデッ
クススケール103に設けた刻線は、ガラスにクロムを
真空蒸着し、エッチングすることにより形成された同一
ピッチの刻線により形成されている。このように2枚の
スケール101,102を対向配置すると、図10に示
す横モアレが発生する。このモアレ縞の間隔はWとな
り、間隔W毎に暗い部分あるいは明るい部分が発生す
る。この暗い部分あるいは明るい部分は、メインスケー
ル101に対し、インデックススケール103が相対的
に左右に移動する方向に応じて上から下、あるいは下か
ら上に移動していく。
【0004】この場合、メインスケール101及びイン
デックススケール103の刻線のピッチをP、相互の傾
斜角度をθ[rad]とすると、モアレ縞の間隔Wは、 W=P/θ と示され、モアレ縞の間隔Wは、光学的に刻線間隔Pを
1/θ倍に拡大した間隔とされていることになる。この
ため、刻線がP移動するとモアレ縞はW移動することに
なり、拡大されたWの変化を読み取ることにより、刻線
の移動量を精密に測定することができるようになる。
【0005】次に、以上説明した原理を利用した光学式
スケールの斜視図を図11に示す。この図において、細
長いメインスケール101の一面には蒸着されたクロム
により形成された同一ピッチの刻線が設けられており、
このメインスケール101を抱持するコの字形ホルダ1
04の一面に、インデックススケール103が固着され
ている。このインデックススケール103のメインスケ
ール101に対向する面には、メインスケール101と
同様に蒸着されたクロムにより形成された同一ピッチの
刻線が設けられており、このインデックススケール10
3の裏側には受光素子113が設けられている。
【0006】さらに、コの字形ホルダ104のメインス
ケール101の反対側に位置する面には、図12に示す
ように光源105が固着されており、メインスケール1
01とインデックススケール103とは互いに移動可能
とされている。なお、前記したようにメインスケール1
01の刻線に対してインデックススケール103の刻線
は図12に示すように微小間隔を持って対向していると
共に、微小角度傾けられるようにされている。
【0007】この場合、光源105から照射された光は
ガラス製のメインスケール101を透過し、メインスケ
ール101及びインデックススケール103に設けられ
た刻線により形成される前記モアレ縞を透過して、さら
にガラス製のインデックススケール103を透過した
後、受光素子113により受光される。この受光素子1
13からは互いに90゜の位相差を有するA相の信号と
B相の信号とが出力され、この2つの信号から移動方向
及び移動距離を測定することができる。
【0008】なお、受光素子113には3個の受光素子
が設けられているが、そのうちの2つは上記A相の信号
とB相の信号とを出力し、残る一つは基準レベルの信号
を出力している。ここで、受光素子113とモアレ縞と
の関係を図13に示すが、モアレ縞104に対し、A相
の受光素子107とB相の受光素子108とは450°
(360°+90°)離れた位置に配置されている。す
なわち、図14に示すように、A相の受光素子107に
流れる電流をサイン波とすると、B相の受光素子108
に流れる電流はコサイン波となる。
【0009】ところで、メインスケール101とインデ
ックススケール103との相対的な移動方向により、A
相の受光素子107に流れる電流に対するB相の受光素
子108に流れる電流の位相は90゜進相あるいは90
゜遅相となるため、90゜ずらせて配置した2つの受光
素子107,108を設けるようにして、両者の間の位
相を検出することにより相対的な移動方向を検出するこ
とができる。また、両者の位相はメインスケール101
とインデックススケール103との相対位置に応じた位
相とされるため、両者の位相変化を検出することによ
り、相対移動量を検出することができる。
【0010】この場合、図16に示すようにモアレのピ
ッチをM、A相の受光素子107とB相の受光素子10
8とのモアレに直角方向の距離をLとすると、2相信号
の位相Fは、 F=360*(L/M)[deg] となる。なお、図16に示すモアレは、図15に示す光
学式スケールのように縦モアレとされる例を示すもので
あり、位相Fを90°としたい場合は、L=M/4に設
定すればよい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図15に示
す縦モアレを利用する光学式スケールの概略構成におい
て、メインスケール101とインデックススケール10
3との間に相対角度誤差Δθが発生している場合、メイ
ンスケール101の刻線のピッチをW1 、インデックス
スケールの刻線のピッチをW2 とすると、モアレのピッ
チM’、およびモアレを検出する受光素子107,10
8に対する角度ψは、
【数1】
【数2】 となり、モアレのピッチM’、及びモアレの受光素子1
07,108に対する角度ψに誤差が生じるようにな
る。
【0012】すると、従来の光学式スケールにおいて、
メインスケール101とインデックススケール103と
の間に相対角度誤差Δθが発生している場合、A相信号
とB相信号との間の位相Fは、 F=360*(L/M’cosψ)[deg] となり、2相信号間の位相差が変化してしまい、検出移
動距離に誤差が発生すると云う問題点あった。なお、こ
の相対角度誤差Δθは、メインスケール101とインデ
ックススケール103との相対配置誤差や、メインスケ
ール101あるいはインデックススケール103の移動
に伴って発生するものである。
【0013】また、メインスケールと検出素子とで構成
される他の光学式の測定装置、静電容量方式の測定装
置、および磁気検出方式の測定装置等のメインスケール
に対し、検出部が相対的に移動する測定装置において
は、前記した光学式の測定装置におけるメインスケール
とインデックススケールの関係のように相対的角度誤差
が生じることになる。
【0014】そこで、本発明はメインスケールとインデ
ックススケールとの間、あるいはメインスケールと検出
素子との間に相対角度誤差Δθが発生しても、2相信号
間の位相差が極力変化しないようにした測定装置を提供
することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の測定装置は、所定ピッチの第1刻線が設け
れられているメインスケールと、該メインスケールに対
向配置されて、該メインスケールに対し相対的に移動可
能とされていると共に、所定ピッチの第2刻線が設けら
れているインデックススケールと、2分割された前記イ
ンデックススケールの前記第2刻線の、一方の第2刻線
が−φ傾けられていると共に、他方の第2刻線が+φ傾
けられており、前記一方の第2刻線で形成されるモアレ
をA相で受光する第1受光素子と、B相で受光する第2
受光素子と、前記他方の第2刻線で形成されるモアレを
A相で受光する第3受光素子と、B相で受光する第4受
光素子と、前記第1受光素子と前記第3受光素子の出力
を加算してA相信号を得る手段と、前記2受光素子と前
記第4受光素子の出力を加算してB相の信号を得る手段
とを備えるようにしたものである。
【0016】また、前記測定装置において、前記メイン
スケールと前記インデックススケールとの相対角度が、
所定角度傾けられて配置されていると共に、前記第1刻
線のピッチと第2刻線のピッチが等しくされて横モアレ
が形成されるようにしたものであり、前記第1刻線のピ
ッチと第2刻線のピッチが異なるようにされて縦モアレ
が形成されるようにしたものである。
【0017】さらに、本発明の測定装置は、所定ピッチ
の刻線が設けれられているメインスケールと、 該メイ
ンスケールに対向配置されて、該メインスケールに対し
相対的に移動可能とされていると共に、+φ傾けられた
A相を検出する第1検出素子、および+φ傾けられたB
相を検出する第2検出素子、並びに−φ傾けられたA相
を検出する第3検出素子、および−φ傾けられたB相を
検出する第4検出素子と、前記第1検出素子と前記第3
検出素子の出力を加算してA相信号を得る手段と、前記
2検出素子と前記第4検出素子の出力を加算してB相の
信号を得る手段とを備えるようにしたものである。
【0018】さらにまた、上記測定装置は、磁気検出方
式、静電容量方式、光学式の測定装置のいずれにも適用
することができる。この他、メインスケールの第1刻
線、およびインデックススケールの第2刻線を従来と同
様の構成とし、第1受光素子および第2受光素子を−φ
傾けてそれぞれA相信号およびB相信号を検出し、第3
受光素子および第4受光素子を+φ傾けてそれぞれA相
信号およびB相信号を検出する構成としてもよい。
【0019】
【作用】本発明によれば、インデックススケールに設け
た刻線を2分割して、それぞれを−φ,+φずつ傾ける
ようにして、分割された刻線により形成されたモアレを
受光する受光素子の同相同士を加算するようにしたの
で、メインスケールとインデックススケールとの相対角
度誤差を打ち消すことができる。また、上記光学式の測
定装置でインデックススケールのないような場合、ある
いは磁気検出方式、静電容量方式の測定装置にも検出素
子を−φ,+φずつ傾けるようにして、A相信号および
B相信号を検出し、検出素子の同相同士を加算するよう
にしたので、メインスケールと検出素子との相対角度誤
差を打ち消すことができる。
【0020】さらに、光学式の測定装置において、メイ
ンスケールの第1刻線とインデックススケールの第2刻
線を従来のままとし、受光素子を−φ,+φずつ傾ける
ようにして、A相信号およびB相信号を検出し、検出素
子の同相同士を加算するようにしても、メインスケール
とインデックススケールとの相対角度誤差を打ち消すこ
とができる。
【0021】
【実施例】本発明の測定装置の一実施例を示す光学式ス
ケールの構成を図1に示す。ただし、この図に示す光学
式スケールは横モアレを利用するものである。この図1
に示す光学式スケールにおいて、光源3である発光ダイ
オードから照射された光は、メインスケール1に設けら
れたピッチW1 と、インデックススケール2に設けられ
たピッチW1 と等しいピッチW2 の刻線を透過して、受
光素子4により受光される。この場合、インデックスス
ケール2に設けられた刻線は2分割されており、図示す
るように一方の第1刻線は、+φだけ傾けられて形成さ
れ、他方の第2刻線は−φだけ傾けられて形成されてい
る。
【0022】また、受光素子4は4分割されており、+
φだけ傾けられて形成されている第1刻線により形成さ
れた横モアレを受光するA相受光素子A1 とB相受光素
子B1 とが設けられていると共に、−φだけ傾けられて
形成されている第2刻線により形成された横モアレを受
光するA相受光素子A2 とB相受光素子B2 とが設けら
れている。そして、A相受光素子A1 とA相受光素子A
2 との受光信号が、加算されてA相信号として出力され
ており、B相受光素子B1 とB相受光素子B2 との受光
信号が、加算されてB相信号として出力されている。
【0023】出力されたA相およびB相信号は、図示し
ないアンプにより増幅されて、コンパレータにより二値
データに変換され、内挿回路によりパルスが内挿され
て、位置データカウンタにおいて、メインスケール1と
インデックススケール2との相対移動方向に応じて加算
あるいは減算カウントされ、内挿回路により分解能が向
上された位置データとされる。また、内挿回路の出力パ
ルス信号を、数値制御(NC)装置に供給して、移動方
向と移動量とを示すデータを与えるようにしてもよい。
【0024】なお、メインスケール1とインデックスス
ケール2に設けられた刻線のピッチW1 (W2 )が40
ミクロンとされている時、メインスケール1とインデッ
クススケール2との相対角度θは約1°とされている。
また、第1刻線により形成された横モアレを受光するA
相受光素子A1 は上に配置されているのに対し、第2刻
線により形成された横モアレを受光するA相受光素子A
2 が下に配置されているのは、第1刻線と第2刻線との
傾き方が逆とされているからである。これは、B相受光
素子B1 とB相受光素子B2 においても同様である。
【0025】このように構成された光学式スケールにお
いて、メインスケール1とインデックススケール2との
相対角度誤差をΔθ、第1刻線の初期相対角度を+φ、
としたとき第1刻線により形成される図2に示す横モア
レのピッチM1 、および、モアレ角度ψ1 は、
【数3】
【数4】 となる。
【0026】また、メインスケール1とインデックスス
ケール2との相対角度誤差をΔθ、第2刻線の初期相対
角度を−φ、としたとき第2刻線により形成される図2
に示す横モアレのピッチM2 、および、モアレ角度ψ2
は、
【数5】
【数6】 となる。
【0027】この場合の、受光素子4−1と4−2から
得られる2相信号の位相F1 と、受光素子4−3と4−
4から得られる2相信号の位相F2 は、 F1 =360*(L/M1 ) F2 =360*(L/M2 ) と表される。ただし、Lは図2に示すようにモアレと直
交する受光素子間の距離であり、位相F1 および位相F
2 を90°としたい場合は距離LをそれぞれM1/4,
2 /4に設定する。
【0028】ここで、図1に示すように受光素子4から
最終的に得られるA相信号とB相信号との位相差Fは、 F=F1 +F2 =360*L(M1 +M2 )/(M1
2 ) と表されるようになる。この場合のメインスケール1に
対するインデックススケール2との相対角度に対する前
記式で示される位相差Fの関係を図5に示す。ただし、
図5はメインスケール1の刻線のピッチW1 とインデッ
クススケール2の刻線のピッチW2 を、W1 =W2 =1
6μmとし、初期相対位相φを、φ=0.05radと
した場合である。
【0029】この図に示されるように、従来においては
相対角度に比例して位相差が90°からずれていくが、
本発明の測定装置においては位相差が90°からほとん
どずれていくことがなく、インデックススケール2の刻
線を2分割して、それぞれの刻線に逆符号の初期相対位
相を与えることにより、相対角度誤差Δθを補償するこ
とができることがわかる。なお、あらかじめ設定される
メインスケール1とインデックススケール2との相対角
度θに対して、初期相対位相φはかなり大きくしておく
必要がある。
【0030】次に、本発明の測定装置の第2実施例の構
成を図3および図4に示すが、第2実施例は縦モアレを
利用する測定装置とされている。図3に示す第2実施例
の光学式スケールにおいて、光源3である発光ダイオー
ドから照射された光は、メインスケール1に設けられた
ピッチW1 と、インデックススケール2に設けられたピ
ッチW1 と異なるピッチW2 の刻線を透過して、受光素
子4により受光される。この場合、インデックススケー
ル2に設けられた刻線は2分割されており、図示するよ
うに一方の第1刻線は、+φだけ傾けられて形成され、
他方の第2刻線は−φだけ傾けられて形成されている。
【0031】また、受光素子4は4分割されて光学式ス
ケールの延伸方向に配列されており、+φだけ傾けられ
て形成されている第1刻線により形成された縦モアレを
受光するA相受光素子A1 とB相受光素子B1 とが設け
られていると共に、−φだけ傾けられて形成されている
第2刻線により形成された縦モアレを受光するA相受光
素子A2 とB相受光素子B2 とが設けられている。そし
て、A相受光素子A1 とA相受光素子A2 との受光信号
が、加算されてA相信号として出力されており、B相受
光素子B1 とB相受光素子B2 との受光信号が、加算さ
れてB相信号として出力されている。
【0032】このように構成された第2実施例の光学式
スケールにおいて、メインスケール1とインデックスス
ケール2との相対角度誤差をΔθ、第1刻線の初期相対
角度を+φ、としたとき第1刻線により形成される図4
に示す横モアレのピッチM1、および、モアレ角度ψ1
は、それぞれ前記数式3、前記数式4に示される数式に
より表される。
【0033】また、メインスケール1とインデックスス
ケール2との相対角度誤差をΔθ、第2刻線の初期相対
角度を−φ、としたとき第2刻線により形成される図4
に示す横モアレのピッチM2 、および、モアレ角度ψ2
は、それぞれ前記数式5、前記数式6に示される数式に
より表される。
【0034】この場合の、受光素子4−1と4−2から
得られる2相信号の位相F1 と、受光素子4−3と4−
4から得られる2相信号の位相F2 は、第1実施例と同
様に、 F1 =360*(L/M1 ) F2 =360*(L/M2 ) と表される。ただし、Lは図4に示すようにモアレと直
交する受光素子間の距離であり、位相F1 および位相F
2 を90°としたい場合は距離LをそれぞれM1/4,
2 /4に設定する。
【0035】ここで、図1に示すように受光素子4から
最終的に得られるA相信号とB相信号との位相差Fは、 F=F1 +F2 =360*L(M1 +M2 )/(M1
2 ) と表されるようになる。この場合のメインスケール1に
対するインデックススケール2との相対角度に対する前
記数式で示される位相差Fの関係を図6に示す。ただ
し、図6はメインスケール1の刻線のピッチW1 を、W
1 =16μm、インデックススケール2の刻線のピッチ
2 を、W2 =15μmとし、初期相対位相φを、φ=
0.05radとした場合である。
【0036】この図に示されるように、従来においては
相対角度に比例して位相差が90°からずれていくが、
本発明の測定装置においては位相差が90°からほとん
どずれていくことがなく、インデックススケール2の刻
線を2分割して、それぞれの刻線に逆方向の初期相対位
相を与えることにより、相対角度誤差Δθを補償するこ
とができることがわかる。
【0037】以上の説明においては、メインスケールに
対しインデックススケールを傾斜させて相対角度誤差を
補償するようにした光学式の測定装置について説明した
が、本発明はこれに限らず、メインスケールとインデッ
クススケールは従来のままとして、受光素子を傾斜させ
ることにより、相対角度誤差を補償するようにしてもよ
い。さらに、受光素子をひし形等の形状にし、これを向
かい合わせて配設する等、受光素子の形状を変えたり、
配設位置を変えることにより同様な効果を得ることもで
きる。
【0038】また、本発明は光学式の測定装置に限ら
ず、磁気検出方式の測定装置や静電容量検出方式の測定
装置に適用することもできる。図7に本発明を磁気検出
方式スケールに適用した構成の概要を示す。この図にお
いて、磁気スケール10は磁気刻線10−1がピッチW
1 で多数形成されているが、磁気刻線10−1は隣接す
る磁極を右側に拡大して示すように、N,S,N,S・
・・と長手方向に配設することにより構成されている。
また、磁気刻線10−1を厚み方向に異なる磁極を規則
的に形成することにより構成するようにしてもよい。
【0039】この磁気スケール10に対向して4つの磁
気検出素子A1 ,B1 ,A2 ,B2が設けられている。
磁気検出素子A1 ,B1 は本来設けられるべき基準線に
対して+φ傾けられて配設され、磁気検出素子A2 ,B
2 は本来設けられるべき基準線に対して−φ傾けられて
配設される。そして、磁気検出素子A1 ,A2 の検出出
力を加算してA相出力とし、磁気検出素子B1 ,B2
検出出力を加算してB相出力とする。これにより、磁気
検出方式スケールにおいても相対角度誤差を補償するこ
とができる。
【0040】次に、図8に本発明を静電容量検出方式ス
ケールに適用した構成の概要を示す。この図において、
メインメタルスケール20はメタル刻線20−1がピッ
チW1 で多数形成されているが、メタル刻線20−1は
導電薄膜を蒸着等の手段によりメインメタルスケール2
0の表面に形成されており、その端部が共通に接続され
ている。また、インデックスメタルスケール21がメイ
ンメタルスケール20に対向して設けられている。この
インデックスメタルスケール21には、4つのメタルイ
ンデックス刻線A1 ,B1 ,A2 ,B2 が設けられてい
る。
【0041】このうち、メタルインデックス刻線A1
1 は本来設けられるべき基準線に対して+φ傾けられ
て配設され、メタルインデックス刻線A2 ,B2 は本来
設けられるべき基準線に対して−φ傾けられて配設され
る。そして、メインメタルスケール20とメタルインデ
ックス刻線A1 ,A2 との間にそれぞれ形成される静電
容量を加算してA相出力とし、メインメタルスケール2
0とメタルインデックス刻線B1 ,B2 との間にそれぞ
れ形成される静電容量を加算してB相出力とする。これ
により、磁気検出方式スケールにおいても相対角度誤差
を補償することができる。なお、本発明の測定装置は、
長さを測定するものとして説明したが、本発明の測定装
置は長さの測定だけに限らず、角度の測定にも適用する
ことができる。
【0042】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、インデックススケールに設けた刻線を2分割して、
それぞれを−φ,+φずつ傾け、分割された刻線により
形成されたモアレを受光する受光素子の同相同士を加算
することにより、メインスケールとインデックススケー
ルとの相対角度誤差を打ち消すことができる。また、上
記光学式の測定装置でインデックススケールのないよう
な場合、あるいは磁気検出方式、静電容量方式の測定装
置にも検出素子を−φ,+φずつ傾けるようにして、A
相信号およびB相信号を検出し、検出素子の同相同士を
加算するようにしたので、メインスケールと検出素子と
の相対角度誤差を打ち消すことができる。
【0043】さらに、光学式の測定装置において、メイ
ンスケールの第1刻線とインデックススケールの第2刻
線を従来のままとし、受光素子を−φ,+φずつ傾ける
ようにして、A相信号およびB相信号を検出し、検出素
子の同相同士を加算するようにしても、メインスケール
とインデックススケールとの相対角度誤差を打ち消すこ
とができる。これにより、2相信号の位相差を正確に得
ることができ、測定装置の精度を向上することができる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の測定装置の第1実施例の構成を示す図
である。
【図2】本発明の測定装置の第1実施例におけるモアレ
と受光素子の位置関係を示す図である。
【図3】本発明の測定装置の第2実施例の構成を示す図
である。
【図4】本発明の測定装置の第2実施例におけるモアレ
と受光素子の位置関係を示す図である。
【図5】本発明の測定装置の第1実施例におけるスケー
ル間の相対角度と出力される信号間の位相差の関係を示
す図である。
【図6】本発明の測定装置の第2実施例におけるスケー
ル間の相対角度と出力される信号間の位相差の関係を示
す図である。
【図7】本発明を磁気検出方式に適用した場合の磁気検
出方式スケールの構成を示す図である。
【図8】本発明を静電検出方式に適用した場合の静電検
出方式スケールの構成を示す図である。
【図9】光学式スケールの原理図である。
【図10】モアレ縞を示す図である。
【図11】光学式スケールの斜視図である。
【図12】光学式スケールの断面図である。
【図13】受光素子を設置する位置を示す図である。
【図14】A相信号とB相信号との波形図である。
【図15】従来の縦モアレを利用する光学式スケールの
概略構成を示す斜視図である。
【図16】従来の縦モアレを利用する光学式スケールに
おけるモアレと受光素子の配置の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 メインスケール 2 インデックススケール 3 光源 4,4−1,4−2,4−3,4−4 受光素子 10 磁気スケール 10−1 磁気刻線 20 メインメタルスケール 20−1 メタル刻線 21 インデックスメタルスケール

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定ピッチの第1刻線が設けれられて
    いるメインスケールと、 該メインスケールに対向配置されて、該メインスケール
    に対し相対的に移動可能とされていると共に、所定ピッ
    チの第2刻線が設けられているインデックススケール
    と、 2分割された前記インデックススケールの前記第2刻線
    の、一方の第2刻線が−φ傾けられていると共に、他方
    の第2刻線が+φ傾けられており、前記一方の第2刻線
    で形成されるモアレをA相で受光する第1受光素子と、
    B相で受光する第2受光素子と、 前記他方の第2刻線で形成されるモアレをA相で受光す
    る第3受光素子と、B相で受光する第4受光素子と、 前記第1受光素子と前記第3受光素子の出力を加算して
    A相信号を得る手段と、 前記2受光素子と前記第4受光素子の出力を加算してB
    相の信号を得る手段とを備えることを特徴とする測定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記メインスケールと前記インデック
    ススケールとの相対角度が、所定角度傾けられて配置さ
    れていると共に、前記第1刻線のピッチと第2刻線のピ
    ッチが等しくされて横モアレが形成されることを特徴と
    する請求項1記載の測定装置。
  3. 【請求項3】 前記第1刻線のピッチと第2刻線のピ
    ッチが異なるようにされて縦モアレが形成されることを
    特徴とする請求項1記載の測定装置。
  4. 【請求項4】 所定ピッチの刻線が設けれられている
    メインスケールと、 該メインスケールに対向配置されて、該メインスケール
    に対し相対的に移動可能とされていると共に、+φ傾け
    られたA相を検出する第1検出素子、および+φ傾けら
    れたB相を検出する第2検出素子、並びに−φ傾けられ
    たA相を検出する第3検出素子、および−φ傾けられた
    B相を検出する第4検出素子と、 前記第1検出素子と前記第3検出素子の出力を加算して
    A相信号を得る手段と、 前記2検出素子と前記第4検出素子の出力を加算してB
    相の信号を得る手段とを備えることを特徴とする測定装
    置。
  5. 【請求項5】 前記メインスケールは、前記メインス
    ケールの厚み方向あるいは長手方向に磁極の変化により
    構成された前記刻線を有し、前記第1検出素子、前記第
    2検出素子、前記第3検出素子、前記第4検出素子は、
    前記メインスケールに対して相対移動した時の磁気の変
    化を検出できる磁気検出素子から構成されていることを
    特徴とする請求項4記載の測定装置。
  6. 【請求項6】 前記メインスケールにおいて、端部が
    電気的に共通接続された導電膜により前記刻線が形成さ
    れており、前記第1検出素子、前記第2検出素子、前記
    第3検出素子、前記第4検出素子は、前記メインスケー
    ルに対して相対移動した時に、変化する静電容量を検出
    する静電容量検出素子とされていることを特徴とする請
    求項4記載の測定装置。
  7. 【請求項7】 前記第1検出素子、前記第2検出素
    子、前記第3検出素子、前記第4検出素子は、前記メイ
    ンスケールを透過した光源からの光を検出する受光素子
    とされていることを特徴とする請求項4記載の測定装
    置。
  8. 【請求項8】 所定ピッチの第1刻線が設けれられて
    いるメインスケールと、 該メインスケールに対向配置されて、該メインスケール
    に対し相対的に移動可能とされていると共に、所定ピッ
    チの第2刻線が設けられているインデックススケール
    と、 前記メインスケールの第1刻線と前記インデックススケ
    ールの第2刻線で形成されるモアレをA相で受光する−
    φ傾けられた第1受光素子と、B相で受光する−φ傾け
    られた第2受光素子と、 前記メインスケールの第1刻線と前記インデックススケ
    ールの第2刻線で形成されるモアレをA相で受光する+
    φ傾けられた第3受光素子と、B相で受光する+φ傾け
    られた第4受光素子と、 前記第1受光素子と前記第3受光素子の出力を加算して
    A相信号を得る手段と、 前記2受光素子と前記第4受光素子の出力を加算してB
    相の信号を得る手段とを備えることを特徴とする測定装
    置。
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