JPH08303655A - 耐疲労特性の優れた石油掘削管用ネジ継手 - Google Patents

耐疲労特性の優れた石油掘削管用ネジ継手

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JPH08303655A
JPH08303655A JP7113312A JP11331295A JPH08303655A JP H08303655 A JPH08303655 A JP H08303655A JP 7113312 A JP7113312 A JP 7113312A JP 11331295 A JP11331295 A JP 11331295A JP H08303655 A JPH08303655 A JP H08303655A
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JP
Japan
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screw
pin
box
thread
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Withdrawn
Application number
JP7113312A
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English (en)
Inventor
Masaharu Oka
正春 岡
Eiji Tsuru
英司 津留
Kazushi Maruyama
和士 丸山
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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  • Non-Disconnectible Joints And Screw-Threaded Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 石油掘削管用ネジ継手において、従来継手以
上にスリムな形状を有し、尚且つ優れた耐疲労特性を発
揮できることを目的とする。 【構成】 管外面に雄ネジと一ケ所以上の肩部を有する
ピンと管内面に雌ネジと前記ピン側肩部に対応する一ケ
所以上の肩部を有するボックスとからなり、係るピン、
ボックスネジ表面に銅メッキを施し、両者の締め込み最
終段階で、ピン側噛み合い最終ネジ山の谷底と係るネジ
山に対応するボックス側ネジ山の山頂が接触し、ボック
ス側噛み合い最終ネジ山の山頂と係るネジ山に対応する
ピン側ネジ山の山頂が接触することを特徴とする耐疲労
特性の優れた石油掘削管用ネジ継手。 【効果】 本発明は従来継手以上にスリムな形状で尚且
つ高疲労強度を有する継手を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高い疲労強度を有する石
油掘削管用ネジ継手に係わる。
【0002】
【従来の技術】原油採掘に使用される石油掘削管(ドリ
ルパイプ)の接続には、一般的にネジ継手が用いられ
る。従来の石油掘削用油井は浅井戸、垂直井が中心であ
り、石油掘削管用ネジ継手(ツールジョイント)に求め
られる性能は、アメリカ石油協会(API)の標準ツー
ルジョイントで十分満足することができた。
【0003】ところが、近年、油井の深井戸化や原油回
収効率向上を狙った傾斜水平坑井の増加等に伴って、泥
水圧力損失の低減やランニング降下性の向上等のため
に、ツールジョイントはスリムな形状(外径小、内径
大)であることが望まれている。これは井戸が深井戸
化、高傾斜化すればするほど重要になる。
【0004】通常、ツールジョイントはドリルパイプに
比べて厚肉であり剛性がはるかに高いために、繰り返し
曲げによる疲労破壊はドリルパイプ又はドリルパイプと
ツールジョイントの溶接部で起こる。しかしながら、ス
リム形状のツールジョイントを用いた場合には、繰り返
し曲げによる疲労破壊はツールジョイントネジ部で生じ
る。
【0005】従って、スリム形状のツールジョイントを
用いる場合には、ツールジョイントネジ部の疲労強度を
向上させることが不可欠である。しかも、ツールジョイ
ントネジ部は繰り返しの締め付け、緩めに対しても焼き
付くことなく、再使用できなければならない。ツールジ
ョイントの締め込み時には、焼き付きを防止するために
ピンネジ及びボックスネジの両方に潤滑剤を塗布する。
【0006】しかしながら、潤滑剤だけでは十分な耐焼
き付き性が得られないので、ピンネジ、又はピン、ボッ
クスネジ表面にゴーリング防止を目的とした銅等の軟質
金属によるメッキ又は燐酸塩処理を行うのが一般的であ
る(API SPEC 5D)。特に、銅メッキは焼き
付き防止に極めて効果的である。
【0007】しかしながら、ツールジョイントネジ部に
銅メッキを行うとネジ部の疲労強度が低下するという問
題がある。これは、銅は軟らかいので、銅メッキを行う
とメッキをしない場合に比べてネジ表面にき裂が生じや
すくなり、そのき裂が起点となって、疲労破壊が起こる
ためである。従って、スリム形状のツールジョイントに
おいては、優れた耐焼き付き性と高疲労強度を両立する
ことが困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来継手以上
にスリムな形状(外径小、内径大)を有し、尚且つ繰り
返し曲げに対する耐疲労特性に優れた石油掘削管用ネジ
継手を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によるネジ継手
は、管外面に雄ネジと一ケ所以上の肩部を有するピンと
管内面に雌ネジと前記ピン側肩部に対応する一ケ所以上
の肩部を有するボックスとからなり、係るピン、ボック
スネジ表面に銅メッキを施し、両者の締め込み最終段階
で、ピン側噛み合い最終ネジ山の谷底と係るピン側ネジ
山に対応するボックス側ネジ山の山頂が接触し、ボック
ス側噛み合い最終ネジ山の谷底と係るボックス側ネジ山
に対応するピン側ネジ山の山頂が接触し、それ以外のネ
ジ山の谷底と係るネジ山に対応するネジ山の山頂には隙
間があることを特徴とする。
【0010】
【作用】以下、本発明の詳細を説明する。図4はCuメ
ッキを施したAPI規格ツールジョイントのネジ山形状
を示しており、締め込み時にはピンネジとボックスネジ
の荷重面1が相互に接触し、又、ピンネジとボックスネ
ジの挿入面2も接触しているが、ピンネジの谷底部とボ
ックスネジの山頂部には隙間があり、又、ボックスネジ
の谷底部とピンネジの山頂部にも隙間がある。
【0011】ピンネジの谷底部とボックスネジの山頂部
の隙間及びボックスネジの谷底部とピンネジの山頂部の
隙間は焼き付き防止のために設けられている。この隙間
の効果とCuメッキの効果により、Cuメッキを施した
API規格ツールジョイントは十分は耐焼き付き性が得
られる。
【0012】一方、図1に示すようにピンネジの谷底部
とボックスネジの山頂部が相互に接触し、又、ボックス
ネジの谷底部とピンネジの山頂部が相互に接触するよう
にすれば、締め込み、緩めを行うごとに銅メッキの表層
部がこすり取られ、繰り返し曲げによって生じたき裂が
除去されることによって、疲労強度は向上する。しかし
ながら、ネジ山をこのような形状にすると、ネジ部のト
ルク抵抗が増大し、Cuメッキを施しているにも関わら
ず、焼き付きが生じる。
【0013】図1の場合において、ネジ部の耐焼き付き
性の劣化を防ぐためには、ネジの谷底部と山頂部が相互
に接触する部分を必要最小限のネジ山に限定すればよ
い。ツールジョイントネジ部の疲労破壊は通常噛み合い
最終ネジ山で起こる。これは噛み合い最終ネジ山に過度
の応力集中が生じるためである。
【0014】従って、ピン側噛み合い最終ネジ山の谷底
9と係るピン側ネジ山に対応するボックス側ネジ山の山
頂が接触し、ボックス側噛み合い最終ネジ山の谷底10
と係るボックス側ネジ山に対応するピン側ネジ山の山頂
が接触するようにし、その他のネジ山は従来通りの形状
にすれば、ネジ部の耐焼き付き性の劣化を防ぎ、尚且
つ、疲労強度は向上する。
【0015】以上の結果より、ピンとボックスの締め込
み最終段階で、ピン側噛み合い最終ネジ山の谷底と係る
ピン側ネジ山に対応するボックス側ネジ山の山頂が接触
し、ボックス側噛み合い最終ネジ山の谷底と係るボック
ス側ネジ山に対応するピン側ネジ山の山頂が接触し、そ
れ以外のネジ山の谷底と係るネジ山に対応するネジ山の
山頂には隙間があるようなネジ形状にすれば、焼き付き
を防止することができ、尚且つ、締め込み、緩めを行う
度に銅メッキ上層部がこすり取られることにより、き裂
を取り除くことができ、この結果ツールジョイントの耐
疲労特性が向上する。
【0016】
【実施例】図2に本発明を二ケ所のショルダーを持つツ
ールジョイントに適用した場合の実施例を示す。図2に
示すツールジョイントの実管回転曲げ疲労試験によって
得られたS−N曲線を図3に示す。又、比較のために、
同サイズでネジ山形状のみAPI規格のネジ山形状を用
いたツールジョイントのS−N曲線を図3に示す。
【0017】図3からわかるように、本発明によるツー
ルジョイントの疲労限はAPI規格のネジ山を用いたツ
ールジョイントに比べて15%高いことがわかる。さら
に、耐焼き付き性を評価するために、繰り返しの締め込
み、緩め試験を行った。
【0018】その結果、締め付けトルクを同サイズのA
PI規格ツールジョイントの規格締め込みトルクと同じ
にした場合には、繰り返し回数200回でも焼き付きは
発生しなかった。又、締め付けトルクを同サイズのAP
I規格ツールジョイントの規格締め込みトルクの1.5
倍にした場合も、繰り返し回数200回でも焼き付きは
発生しなかった。
【0019】
【発明の効果】本発明に係る継手によれば、従来継手以
上にスリムな形状(外径小、内径大)を有し、尚且つ繰
り返し曲げに対する耐疲労特性に優れた石油掘削管用ネ
ジ継手が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のネジ山形状の説明図。
【図2】本発明を二ケ所のショルダーを持つツールジョ
イントに適用した実施例の説明図。
【図3】実管回転曲げ疲労試験のS−N曲線のグラフ。
【図4】API規格ツールジョイントのネジ山形状の説
明図。
【符号の説明】
1 ネジ山の荷重面 2 ネジ山の挿入面 3 ネジ山の谷底部 4 ネジ山の山頂部 5 ピン 6 ボックス 7 ピン側ネジ部 8 ボックス側ネジ部 9 ピン側噛み合い最終ネジ山の谷底部 10 ボックス側噛み合い最終ネジ山の谷底部 11 ピンネジ表面の銅メッキ 12 ボックスネジ表面の銅メッキ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管外面に雄ネジと一ケ所以上の肩部を有
    するピンと管内面に雌ネジと前記ピン側肩部に対応する
    一ケ所以上の肩部を有するボックスとからなり、係るピ
    ン、ボックスネジ表面に銅メッキを施し、両者の締め込
    み最終段階で、ピン側噛み合い最終ネジ山の谷底9と係
    るピン側ネジ山に対応するボックス側ネジ山の山頂が接
    触し、ボックス側噛み合い最終ネジ山の谷底10と係る
    ボックス側ネジ山に対応するピン側ネジ山の山頂が接触
    し、それ以外のネジ山の谷底と係るネジ山に対応するネ
    ジ山の山頂には隙間があることを特徴とする耐疲労特性
    の優れた石油掘削管用ネジ継手。
JP7113312A 1995-05-11 1995-05-11 耐疲労特性の優れた石油掘削管用ネジ継手 Withdrawn JPH08303655A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7113312A JPH08303655A (ja) 1995-05-11 1995-05-11 耐疲労特性の優れた石油掘削管用ネジ継手

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JP7113312A JPH08303655A (ja) 1995-05-11 1995-05-11 耐疲労特性の優れた石油掘削管用ネジ継手

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08303655A true JPH08303655A (ja) 1996-11-22

Family

ID=14609047

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7113312A Withdrawn JPH08303655A (ja) 1995-05-11 1995-05-11 耐疲労特性の優れた石油掘削管用ネジ継手

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008108263A1 (ja) * 2007-03-02 2008-09-12 Sumitomo Metal Industries, Ltd. 鋼管用ねじ継手

Cited By (4)

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WO2008108263A1 (ja) * 2007-03-02 2008-09-12 Sumitomo Metal Industries, Ltd. 鋼管用ねじ継手
JP2008215473A (ja) * 2007-03-02 2008-09-18 Sumitomo Metal Ind Ltd 鋼管用ねじ継手
EA015144B1 (ru) * 2007-03-02 2011-06-30 Сумитомо Метал Индастриз, Лтд. Резьбовое соединение для стальных труб
US8276946B2 (en) 2007-03-02 2012-10-02 Sumitomo Metal Industries, Ltd. Threaded joint for steel tubes

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