JPH08303234A - 内燃機関の触媒劣化診断装置 - Google Patents
内燃機関の触媒劣化診断装置Info
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- JPH08303234A JPH08303234A JP7111640A JP11164095A JPH08303234A JP H08303234 A JPH08303234 A JP H08303234A JP 7111640 A JP7111640 A JP 7111640A JP 11164095 A JP11164095 A JP 11164095A JP H08303234 A JPH08303234 A JP H08303234A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】触媒下流側に設けた酸素センサの出力のチャタ
リングによって、触媒劣化が誤診断されることを回避す
る。 【構成】触媒の上流側と下流側とにそれぞれ設けられた
酸素センサの出力に基づいて空燃比フィードバック制御
を行い、このときの両酸素センサの出力反転比Xに基づ
いて触媒の劣化診断を行う(S6〜S9)。ここで、下
流側の酸素センサの出力を加重平均した値(S5)に基
づいて、下流側での反転回数を計数させる構成とし(S
6)、かつ、前記加重平均処理における加重重みを、触
媒温度(S1,S2)に応じて変化させる(S4)。
リングによって、触媒劣化が誤診断されることを回避す
る。 【構成】触媒の上流側と下流側とにそれぞれ設けられた
酸素センサの出力に基づいて空燃比フィードバック制御
を行い、このときの両酸素センサの出力反転比Xに基づ
いて触媒の劣化診断を行う(S6〜S9)。ここで、下
流側の酸素センサの出力を加重平均した値(S5)に基
づいて、下流側での反転回数を計数させる構成とし(S
6)、かつ、前記加重平均処理における加重重みを、触
媒温度(S1,S2)に応じて変化させる(S4)。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の触媒劣化診断
装置に関し、詳しくは、触媒の上流側及び下流側にそれ
ぞれ設けられた酸素センサの出力反転比に基づいて、前
記触媒の劣化を診断する装置に関する。
装置に関し、詳しくは、触媒の上流側及び下流側にそれ
ぞれ設けられた酸素センサの出力反転比に基づいて、前
記触媒の劣化を診断する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、排気浄化用に排気系に設けら
れる三元触媒の上流側と下流側とにそれぞれ酸素センサ
を設け、これらの2つの酸素センサの検出値を用いて空
燃比をフィードバック制御するものが種々提案されてい
る(特開平4−72438号公報等参照)。
れる三元触媒の上流側と下流側とにそれぞれ酸素センサ
を設け、これらの2つの酸素センサの検出値を用いて空
燃比をフィードバック制御するものが種々提案されてい
る(特開平4−72438号公報等参照)。
【0003】また、上記のようにして触媒の上流側と下
流側とにそれぞれ設けた酸素センサを用いて空燃比フィ
ードバック制御を行なっているとき、即ち、目標空燃比
に対するリッチ状態とリーン状態とを繰り返す状態のと
きには、触媒の酸素ストレージ効果によって、上流側の
酸素センサの出力変動周期(周波数)に対して下流側の
酸素センサの出力変動周期(周波数)が長くなる(小さ
くなる)傾向を示し、触媒が劣化して前記酸素ストレー
ジ効果が低下すると、下流側の酸素センサの出力変動周
期(周波数)が上流側の値に近づくようになる。
流側とにそれぞれ設けた酸素センサを用いて空燃比フィ
ードバック制御を行なっているとき、即ち、目標空燃比
に対するリッチ状態とリーン状態とを繰り返す状態のと
きには、触媒の酸素ストレージ効果によって、上流側の
酸素センサの出力変動周期(周波数)に対して下流側の
酸素センサの出力変動周期(周波数)が長くなる(小さ
くなる)傾向を示し、触媒が劣化して前記酸素ストレー
ジ効果が低下すると、下流側の酸素センサの出力変動周
期(周波数)が上流側の値に近づくようになる。
【0004】そこで、空燃比フィードバック制御中にお
ける両酸素センサの出力反転比に基づいて触媒の劣化
(酸素ストレージ効果の低下)を診断することが行なわ
れていた。前記反転比は、例えば、上流側酸素センサの
出力反転数が規定数に達する間における下流側酸素セン
サの出力反転数として求められる。
ける両酸素センサの出力反転比に基づいて触媒の劣化
(酸素ストレージ効果の低下)を診断することが行なわ
れていた。前記反転比は、例えば、上流側酸素センサの
出力反転数が規定数に達する間における下流側酸素セン
サの出力反転数として求められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前記触媒の劣
化診断においては、温度が低く触媒が非活性の状態であ
ると、劣化時と同様な反転比を示すため、触媒が活性温
度に達していて活性状態にあることが診断の前提条件と
される。このため、触媒温度が活性温度にまで昇温され
る運転領域を診断運転領域として特定したり、機関負荷
や機関回転数などの運転条件に基づいて触媒温度を推定
し、該推定された温度が所定の活性温度に達している状
態のときに診断を行わせる構成としていた。
化診断においては、温度が低く触媒が非活性の状態であ
ると、劣化時と同様な反転比を示すため、触媒が活性温
度に達していて活性状態にあることが診断の前提条件と
される。このため、触媒温度が活性温度にまで昇温され
る運転領域を診断運転領域として特定したり、機関負荷
や機関回転数などの運転条件に基づいて触媒温度を推定
し、該推定された温度が所定の活性温度に達している状
態のときに診断を行わせる構成としていた。
【0006】ところで、前述のように触媒が活性温度に
達していることを推定して劣化診断を行わせる構成の場
合、活性・非活性の境界を例えば転換効率に基づいて設
定していたが、活性温度領域内の比較的温度の低い状態
では、充分に高い転換効率を示すものの触媒出口の酸素
濃度が不安定となる不完全な活性状態が存在することが
ある(図5及び図6参照)。
達していることを推定して劣化診断を行わせる構成の場
合、活性・非活性の境界を例えば転換効率に基づいて設
定していたが、活性温度領域内の比較的温度の低い状態
では、充分に高い転換効率を示すものの触媒出口の酸素
濃度が不安定となる不完全な活性状態が存在することが
ある(図5及び図6参照)。
【0007】前述のように触媒出口での酸素濃度が不安
定な触媒の不完全活性状態では、下流側酸素センサの出
力にチャタリングが発生し(図7参照)、これによって
前記反転比が触媒劣化時と同様な値を示して、正常触媒
に対して劣化判定を下してしまう惧れがあった。本発明
は上記問題点に鑑みなされたものであり、触媒の活性状
態が不完全で下流側酸素センサの出力にチャタリングが
発生しても、触媒劣化が誤診断されることを回避できる
ようにすることを目的とする。
定な触媒の不完全活性状態では、下流側酸素センサの出
力にチャタリングが発生し(図7参照)、これによって
前記反転比が触媒劣化時と同様な値を示して、正常触媒
に対して劣化判定を下してしまう惧れがあった。本発明
は上記問題点に鑑みなされたものであり、触媒の活性状
態が不完全で下流側酸素センサの出力にチャタリングが
発生しても、触媒劣化が誤診断されることを回避できる
ようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1の発明
にかかる内燃機関の触媒劣化診断装置は、図1に示すよ
うに構成される。図1において、第1及び第2の酸素セ
ンサは、機関排気通路の途中に介装される排気浄化触媒
の上流側及び下流側にそれぞれ設けられ、排気中の酸素
濃度に感応して出力値が変化するセンサである。
にかかる内燃機関の触媒劣化診断装置は、図1に示すよ
うに構成される。図1において、第1及び第2の酸素セ
ンサは、機関排気通路の途中に介装される排気浄化触媒
の上流側及び下流側にそれぞれ設けられ、排気中の酸素
濃度に感応して出力値が変化するセンサである。
【0009】そして、空燃比フィードバック制御手段
は、少なくとも前記第1の酸素センサの出力値に基づい
て機関吸入混合気の空燃比を目標空燃比に近づける方向
に機関への燃料供給量をフィードバック制御する。ここ
で、加重平均手段は、下流側の第2酸素センサの出力を
加重平均する。一方、加重重み設定手段は、活性度検出
手段で検出される前記排気浄化触媒の活性度に相関する
パラメータに応じて前記加重平均手段における加重重み
を設定する。
は、少なくとも前記第1の酸素センサの出力値に基づい
て機関吸入混合気の空燃比を目標空燃比に近づける方向
に機関への燃料供給量をフィードバック制御する。ここ
で、加重平均手段は、下流側の第2酸素センサの出力を
加重平均する。一方、加重重み設定手段は、活性度検出
手段で検出される前記排気浄化触媒の活性度に相関する
パラメータに応じて前記加重平均手段における加重重み
を設定する。
【0010】そして、劣化診断手段は、前記上流側の第
1酸素センサの出力と前記加重平均手段で加重平均され
た下流側の第2酸素センサの出力との反転比に基づいて
前記排気浄化触媒の劣化を診断する。請求項2の発明に
かかる内燃機関の触媒劣化診断装置では、前記活性度検
出手段が、前記排気浄化触媒の活性度に相関するパラメ
ータとして、前記排気浄化触媒の温度を検出する構成と
した。
1酸素センサの出力と前記加重平均手段で加重平均され
た下流側の第2酸素センサの出力との反転比に基づいて
前記排気浄化触媒の劣化を診断する。請求項2の発明に
かかる内燃機関の触媒劣化診断装置では、前記活性度検
出手段が、前記排気浄化触媒の活性度に相関するパラメ
ータとして、前記排気浄化触媒の温度を検出する構成と
した。
【0011】請求項3の発明にかかる内燃機関の触媒劣
化診断装置では、前記活性度検出手段が、前記排気浄化
触媒の温度を、機関負荷及び機関回転数を少なくとも含
む機関運転条件に基づいて推定する構成とした。
化診断装置では、前記活性度検出手段が、前記排気浄化
触媒の温度を、機関負荷及び機関回転数を少なくとも含
む機関運転条件に基づいて推定する構成とした。
【0012】
【作用】請求項1の発明にかかる内燃機関の触媒劣化診
断装置によると、空燃比フィードバック制御中に、触媒
上流側及び下流側の酸素センサ出力の反転比に基づいて
触媒劣化の診断を行うが、前記劣化診断に用いる下流側
酸素センサの出力は、触媒の活性状態に応じた加重重み
に従って加重平均される。
断装置によると、空燃比フィードバック制御中に、触媒
上流側及び下流側の酸素センサ出力の反転比に基づいて
触媒劣化の診断を行うが、前記劣化診断に用いる下流側
酸素センサの出力は、触媒の活性状態に応じた加重重み
に従って加重平均される。
【0013】即ち、不完全な活性状態では、触媒出口の
酸素濃度が不安定となって下流側酸素センサの出力にチ
ャタリングが発生するので(図6参照)、酸素センサ出
力を比較的大きく鈍らすことが望まれるが、完全活性状
態で(図6参照)酸素センサ出力を大きく鈍らすと、下
流側酸素センサの反転を正確に捉えることができなくな
り、診断精度を低下させてしまうことになる。そこで、
下流側酸素センサ出力を加重平均するときの加重重み
を、触媒の活性度に応じて変化させ、チャタリング影響
の回避を図りつつ、出力反転を確実に捉えることができ
るようにした。
酸素濃度が不安定となって下流側酸素センサの出力にチ
ャタリングが発生するので(図6参照)、酸素センサ出
力を比較的大きく鈍らすことが望まれるが、完全活性状
態で(図6参照)酸素センサ出力を大きく鈍らすと、下
流側酸素センサの反転を正確に捉えることができなくな
り、診断精度を低下させてしまうことになる。そこで、
下流側酸素センサ出力を加重平均するときの加重重み
を、触媒の活性度に応じて変化させ、チャタリング影響
の回避を図りつつ、出力反転を確実に捉えることができ
るようにした。
【0014】請求項2の発明にかかる内燃機関の触媒劣
化診断装置によると、触媒の活性度は触媒温度に相関す
るので、触媒温度を検出し、該検出された触媒温度に応
じて加重重みを変化させる。請求項3の発明にかかる内
燃機関の触媒劣化診断装置によると、活性度に相関する
触媒温度を直接的に検出するのではなく、機関負荷及び
機関回転数を少なくとも含む機関運転条件に基づいて推
定して間接的に検出する構成とした。
化診断装置によると、触媒の活性度は触媒温度に相関す
るので、触媒温度を検出し、該検出された触媒温度に応
じて加重重みを変化させる。請求項3の発明にかかる内
燃機関の触媒劣化診断装置によると、活性度に相関する
触媒温度を直接的に検出するのではなく、機関負荷及び
機関回転数を少なくとも含む機関運転条件に基づいて推
定して間接的に検出する構成とした。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。一実施例
を示す図2において、内燃機関1には、エアクリーナ2
から吸気ダクト3,スロットル弁4及び吸気マニホール
ド5を介して空気が吸入される。吸気マニホールド5の
ブランチ部には各気筒毎に燃料噴射弁6が設けられてい
る。前記燃料噴射弁6は、ソレノイドに通電されて開弁
し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であっ
て、後述するコントロールユニット12からの噴射パルス
信号により通電されて開弁し、図示しない燃料ポンプか
ら圧送されプレッシャレギュレータにより所定の圧力に
調整された燃料を吸気マニホールド5内に噴射供給す
る。
を示す図2において、内燃機関1には、エアクリーナ2
から吸気ダクト3,スロットル弁4及び吸気マニホール
ド5を介して空気が吸入される。吸気マニホールド5の
ブランチ部には各気筒毎に燃料噴射弁6が設けられてい
る。前記燃料噴射弁6は、ソレノイドに通電されて開弁
し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であっ
て、後述するコントロールユニット12からの噴射パルス
信号により通電されて開弁し、図示しない燃料ポンプか
ら圧送されプレッシャレギュレータにより所定の圧力に
調整された燃料を吸気マニホールド5内に噴射供給す
る。
【0016】機関1の燃焼室にはそれぞれ点火栓7が設
けられていて、これにより火花点火して混合気を着火燃
焼させる。そして、機関1からは、排気マニホールド
8,排気ダクト9,排気浄化用の三元触媒10(排気浄化
触媒)及びマフラー11を介して排気が排出される。前記
三元触媒10は、酸素ストレージ効果を有するものであっ
て、排気成分中のCO,HCを酸化し、また、NOx を
還元して、他の無害な物質に転換する触媒であり、機関
吸入混合気を理論空燃比で燃焼させたときに両転換効率
が最も良好なものとなる。
けられていて、これにより火花点火して混合気を着火燃
焼させる。そして、機関1からは、排気マニホールド
8,排気ダクト9,排気浄化用の三元触媒10(排気浄化
触媒)及びマフラー11を介して排気が排出される。前記
三元触媒10は、酸素ストレージ効果を有するものであっ
て、排気成分中のCO,HCを酸化し、また、NOx を
還元して、他の無害な物質に転換する触媒であり、機関
吸入混合気を理論空燃比で燃焼させたときに両転換効率
が最も良好なものとなる。
【0017】コントロールユニット12は、CPU,RO
M,RAM,A/D変換器及び入出力インタフェイスを
含んで構成されるマイクロコンピュータを備え、各種の
センサからの検出信号を入力して、後述の如く演算処理
して、燃料噴射弁6の作動を制御する。前記各種のセン
サとしては、吸気ダクト3中に熱線式或いはフラップ式
などのエアフローメータ13が設けられていて、機関1の
吸入空気量Qに応じた電圧信号を出力する。
M,RAM,A/D変換器及び入出力インタフェイスを
含んで構成されるマイクロコンピュータを備え、各種の
センサからの検出信号を入力して、後述の如く演算処理
して、燃料噴射弁6の作動を制御する。前記各種のセン
サとしては、吸気ダクト3中に熱線式或いはフラップ式
などのエアフローメータ13が設けられていて、機関1の
吸入空気量Qに応じた電圧信号を出力する。
【0018】また、クランク角センサ14が設けられてい
て、所定ピストン位置毎の基準角度信号REFと、単位
角度毎の単位角度信号POSとを出力する。ここで、前
記基準角度信号REFの発生周期、或いは、所定時間内
における前記単位角度信号POSの発生数を計測するこ
とより、機関回転数Neを算出することができる。ま
た、機関1のウォータジャケットの冷却水温度Twを検
出する水温センサ15が設けられている。
て、所定ピストン位置毎の基準角度信号REFと、単位
角度毎の単位角度信号POSとを出力する。ここで、前
記基準角度信号REFの発生周期、或いは、所定時間内
における前記単位角度信号POSの発生数を計測するこ
とより、機関回転数Neを算出することができる。ま
た、機関1のウォータジャケットの冷却水温度Twを検
出する水温センサ15が設けられている。
【0019】更に、前記三元触媒10の上流側となる排気
マニホールド8の集合部に第1酸素センサ16が設けられ
ており、また、前記三元触媒10の下流側でマフラー11の
上流側には第2酸素センサ17が設けられている。前記第
1酸素センサ16及び第2酸素センサ17は、排気中の酸素
濃度に感応して出力値が変化する公知のセンサ(例えば
ジルコニアチューブ型酸素センサ)であり、理論空燃比
を境に排気中の酸素濃度が急変することを利用し、理論
空燃比に対する排気空燃比のリッチ・リーンを検出し得
るリッチ・リーンセンサである。
マニホールド8の集合部に第1酸素センサ16が設けられ
ており、また、前記三元触媒10の下流側でマフラー11の
上流側には第2酸素センサ17が設けられている。前記第
1酸素センサ16及び第2酸素センサ17は、排気中の酸素
濃度に感応して出力値が変化する公知のセンサ(例えば
ジルコニアチューブ型酸素センサ)であり、理論空燃比
を境に排気中の酸素濃度が急変することを利用し、理論
空燃比に対する排気空燃比のリッチ・リーンを検出し得
るリッチ・リーンセンサである。
【0020】本実施例において、前記第1及び第2の酸
素センサ16,17は、空燃比が理論空燃比よりもリッチで
あるときには、1V付近の高い電圧(リッチ出力)を出
力し、空燃比が理論空燃比よりもリーンであるときには
0V付近の低い電圧(リーン出力)を出力するものとす
る。ここにおいて、コントロールユニット12に内蔵され
たマイクロコンピュータのCPUは、前記各センサによ
って検出される吸入空気流量Qと機関回転数Neとに基
づいて基本燃料噴射量Tpを演算する一方、冷却水温度
Twなどに基づいて前記基本燃料噴射量Tpを補正する
ための各種補正係数COEFを演算設定する。
素センサ16,17は、空燃比が理論空燃比よりもリッチで
あるときには、1V付近の高い電圧(リッチ出力)を出
力し、空燃比が理論空燃比よりもリーンであるときには
0V付近の低い電圧(リーン出力)を出力するものとす
る。ここにおいて、コントロールユニット12に内蔵され
たマイクロコンピュータのCPUは、前記各センサによ
って検出される吸入空気流量Qと機関回転数Neとに基
づいて基本燃料噴射量Tpを演算する一方、冷却水温度
Twなどに基づいて前記基本燃料噴射量Tpを補正する
ための各種補正係数COEFを演算設定する。
【0021】また、空燃比フィードバック制御手段とし
ての機能を有するコントロールユニット12は、所定のフ
ィードバック制御条件が成立しているときには、前記基
本噴射量Tpを補正するための空燃比フィードバック補
正係数LMDを、前記第1酸素センサ16及び第2酸素セ
ンサ17の出力に基づいて以下のようにして演算する。即
ち、例えば特開平4−72438号公報に開示されるよ
うに、上流側の第1酸素センサ16の出力に基づいて判別
される目標空燃比に対するリッチ・リーンに応じて、比
例・積分制御により空燃比フィードバック補正係数LM
Dを、実際の空燃比が目標空燃比(理論空燃比)近づく
方向に設定する一方、下流側の第2酸素センサ17で検出
される目標空燃比に対するリッチ・リーンに基づき、前
記比例・積分制御における比例操作量(比例分P)を補
正する。
ての機能を有するコントロールユニット12は、所定のフ
ィードバック制御条件が成立しているときには、前記基
本噴射量Tpを補正するための空燃比フィードバック補
正係数LMDを、前記第1酸素センサ16及び第2酸素セ
ンサ17の出力に基づいて以下のようにして演算する。即
ち、例えば特開平4−72438号公報に開示されるよ
うに、上流側の第1酸素センサ16の出力に基づいて判別
される目標空燃比に対するリッチ・リーンに応じて、比
例・積分制御により空燃比フィードバック補正係数LM
Dを、実際の空燃比が目標空燃比(理論空燃比)近づく
方向に設定する一方、下流側の第2酸素センサ17で検出
される目標空燃比に対するリッチ・リーンに基づき、前
記比例・積分制御における比例操作量(比例分P)を補
正する。
【0022】但し、第2酸素センサ17を用いた空燃比フ
ィードバック制御を、上記の比例操作量の補正に限定す
るものではなく、前記比例制御を行なうタイミング(空
燃比の反転検出から比例制御を実行するまでの遅延時
間)を第2酸素センサ17の検出結果に基づいて修正する
構成や、第1酸素センサ16の出力に基づいてリッチ・リ
ーン判定に用いる基準レベルを、第2酸素センサ17の出
力に基づいて修正する構成などであっても良い。
ィードバック制御を、上記の比例操作量の補正に限定す
るものではなく、前記比例制御を行なうタイミング(空
燃比の反転検出から比例制御を実行するまでの遅延時
間)を第2酸素センサ17の検出結果に基づいて修正する
構成や、第1酸素センサ16の出力に基づいてリッチ・リ
ーン判定に用いる基準レベルを、第2酸素センサ17の出
力に基づいて修正する構成などであっても良い。
【0023】そして、前記基本燃料噴射量Tpを前記各
種補正係数COEF,空燃比フィードバック補正係数L
MD、更には、バッテリ電圧による補正分Tsなどによ
って補正して最終的な燃料噴射量Tiを求め、該燃料噴
射量Tiに相当するパルス幅の噴射パルス信号を燃料噴
射弁6に所定タイミングで出力する。一方、前記コント
ロールユニット12には、図3のフローチャートに示すよ
うに、前記三元触媒10の劣化を診断する自己診断機能が
備えられている。
種補正係数COEF,空燃比フィードバック補正係数L
MD、更には、バッテリ電圧による補正分Tsなどによ
って補正して最終的な燃料噴射量Tiを求め、該燃料噴
射量Tiに相当するパルス幅の噴射パルス信号を燃料噴
射弁6に所定タイミングで出力する。一方、前記コント
ロールユニット12には、図3のフローチャートに示すよ
うに、前記三元触媒10の劣化を診断する自己診断機能が
備えられている。
【0024】尚、本実施例において、加重平均手段,活
性度検出手段,加重重み設定手段,,劣化診断手段とし
ての機能は、前記図3のフローチャートに示すように、
コントロールユニット12がソフトウェア的に備えてい
る。図3のフローチャートにおいて、ステップ1(図中
ではS1としてある。以下同様)では、機関負荷を代表
する基本燃料噴射量Tpと機関回転数Neとに対応して
定常運転時の触媒温度Tcを予め記憶したマップを参照
し、定常時の触媒温度Tcを設定する。
性度検出手段,加重重み設定手段,,劣化診断手段とし
ての機能は、前記図3のフローチャートに示すように、
コントロールユニット12がソフトウェア的に備えてい
る。図3のフローチャートにおいて、ステップ1(図中
ではS1としてある。以下同様)では、機関負荷を代表
する基本燃料噴射量Tpと機関回転数Neとに対応して
定常運転時の触媒温度Tcを予め記憶したマップを参照
し、定常時の触媒温度Tcを設定する。
【0025】ステップ2では、前回の加重平均結果と、
今回ステップ1で求められた触媒温度とを加重平均し、
該加重平均値を今回の触媒温度の推定値とする。かかる
加重平均処理は、運転条件の変化に対して触媒温度が遅
れて追従することに対応するためのものである。ステッ
プ3では、前記推定された触媒温度が所定温度以上であ
ること、酸素センサ16,17が正常な活性状態にあって前
記空燃比フィードバック制御が行われていること、冷却
水温度Twが所定温度以上であること、更に、所定の診
断運転領域内であることなどの診断条件が成立している
か否かを判別する。
今回ステップ1で求められた触媒温度とを加重平均し、
該加重平均値を今回の触媒温度の推定値とする。かかる
加重平均処理は、運転条件の変化に対して触媒温度が遅
れて追従することに対応するためのものである。ステッ
プ3では、前記推定された触媒温度が所定温度以上であ
ること、酸素センサ16,17が正常な活性状態にあって前
記空燃比フィードバック制御が行われていること、冷却
水温度Twが所定温度以上であること、更に、所定の診
断運転領域内であることなどの診断条件が成立している
か否かを判別する。
【0026】診断条件が成立している場合には、ステッ
プ4へ進み、前記触媒温度の推定値に基づいて、第2酸
素センサ17の加重平均処理における加重重みを設定す
る。前記三元触媒10は、その温度上昇に伴って活性度が
上昇するので(図5参照)、前記推定温度は、三元触媒
10の活性度に相関するパラメータであり、本実施例で
は、前記推定温度が高くなるに従って前回値に対する加
重重み(重み付け)を軽くして、推定温度が低いときほ
ど酸素センサ17の出力変化を大きく鈍らすようにしてあ
る。
プ4へ進み、前記触媒温度の推定値に基づいて、第2酸
素センサ17の加重平均処理における加重重みを設定す
る。前記三元触媒10は、その温度上昇に伴って活性度が
上昇するので(図5参照)、前記推定温度は、三元触媒
10の活性度に相関するパラメータであり、本実施例で
は、前記推定温度が高くなるに従って前回値に対する加
重重み(重み付け)を軽くして、推定温度が低いときほ
ど酸素センサ17の出力変化を大きく鈍らすようにしてあ
る。
【0027】そして、次のステップ5では、前記ステッ
プ4で設定された加重重みに基づいて、下流側酸素セン
サ17の出力を加重平均する。かかる加重平均処理によっ
て、三元触媒10の転換効率に基づき活性状態と認められ
る温度状態であっても、触媒温度が比較的低い不完全な
活性状態であるため触媒出口の酸素濃度が不安定である
ときには、下流側酸素センサ17の出力変化を鈍らして、
前記触媒の不完全活性による酸素濃度変動の影響を抑制
する。
プ4で設定された加重重みに基づいて、下流側酸素セン
サ17の出力を加重平均する。かかる加重平均処理によっ
て、三元触媒10の転換効率に基づき活性状態と認められ
る温度状態であっても、触媒温度が比較的低い不完全な
活性状態であるため触媒出口の酸素濃度が不安定である
ときには、下流側酸素センサ17の出力変化を鈍らして、
前記触媒の不完全活性による酸素濃度変動の影響を抑制
する。
【0028】ステップ6では、上流側の第1酸素センサ
16の出力と下流側の第2酸素センサ17の出力との反転比
Xを算出する。具体的には、第1酸素センサ16の出力の
反転回数が所定回数となる間において、第2酸素センサ
17の出力が反転した回数を、反転比Xとするものであ
り、前記第2酸素センサ17の反転回数は、前記加重平均
された出力に基づいて計数する。
16の出力と下流側の第2酸素センサ17の出力との反転比
Xを算出する。具体的には、第1酸素センサ16の出力の
反転回数が所定回数となる間において、第2酸素センサ
17の出力が反転した回数を、反転比Xとするものであ
り、前記第2酸素センサ17の反転回数は、前記加重平均
された出力に基づいて計数する。
【0029】ステップ7では、前記反転比Xと所定値X
sとを比較し、反転比Xが所定値Xs以上である場合に
は、ステップ8へ進み、触媒の劣化状態を判定する。ま
た、前記反転比Xが所定値Xs未満であるときには、ス
テップ9へ進み、触媒の非劣化状態を判定する。上記の
劣化診断における診断結果は、運転者にランプ等で知ら
せるようにしても良いし、また、コントロールユニット
12内に診断情報として記憶保持させ、整備時等において
任意に診断来歴が読み出せるようにしても良い。
sとを比較し、反転比Xが所定値Xs以上である場合に
は、ステップ8へ進み、触媒の劣化状態を判定する。ま
た、前記反転比Xが所定値Xs未満であるときには、ス
テップ9へ進み、触媒の非劣化状態を判定する。上記の
劣化診断における診断結果は、運転者にランプ等で知ら
せるようにしても良いし、また、コントロールユニット
12内に診断情報として記憶保持させ、整備時等において
任意に診断来歴が読み出せるようにしても良い。
【0030】ここで、触媒10が不完全活性状態であるた
めに、触媒出口の酸素濃度が不安定となり、以て、下流
側の第2酸素センサ17の出力にチャタリングが発生して
も、前記不完全活性状態を触媒温度に基づいて推定し
て、加重平均処理における前回値に対する加重重みを重
くして第2酸素センサ17の出力変化を鈍らすので、前記
チャタリングによる出力変動を触媒劣化によるものであ
ると誤診断することを回避し得る。また、完全活性時に
は前記加重重みを軽くするので、下流側の第2酸素セン
サ17の出力反転を確実に捉えることができる。
めに、触媒出口の酸素濃度が不安定となり、以て、下流
側の第2酸素センサ17の出力にチャタリングが発生して
も、前記不完全活性状態を触媒温度に基づいて推定し
て、加重平均処理における前回値に対する加重重みを重
くして第2酸素センサ17の出力変化を鈍らすので、前記
チャタリングによる出力変動を触媒劣化によるものであ
ると誤診断することを回避し得る。また、完全活性時に
は前記加重重みを軽くするので、下流側の第2酸素セン
サ17の出力反転を確実に捉えることができる。
【0031】尚、上記実施例では、触媒温度を機関運転
条件に基づいて推定したが、触媒温度を直接的に検出す
るセンサを設け、該センサで検出される触媒温度に基づ
いて加重重みを設定させる構成としても良い。また、上
記実施例では、機関運転条件(機関負荷,機関回転数)
に基づいて触媒温度を推定し、この推定結果に基づいて
第2酸素センサ17の出力を加重平均するときの加重重み
を設定させる構成としたが、触媒温度に相関する機関負
荷,回転数に基づいて直接的に加重重みを設定させる構
成としても良く、かかる構成の実施例(第2実施例)
を、図4のフローチャートに基づいて説明する。
条件に基づいて推定したが、触媒温度を直接的に検出す
るセンサを設け、該センサで検出される触媒温度に基づ
いて加重重みを設定させる構成としても良い。また、上
記実施例では、機関運転条件(機関負荷,機関回転数)
に基づいて触媒温度を推定し、この推定結果に基づいて
第2酸素センサ17の出力を加重平均するときの加重重み
を設定させる構成としたが、触媒温度に相関する機関負
荷,回転数に基づいて直接的に加重重みを設定させる構
成としても良く、かかる構成の実施例(第2実施例)
を、図4のフローチャートに基づいて説明する。
【0032】図4のフローチャートにおいて、ステップ
11では、診断条件が成立しているか否かを判別し、診断
条件が成立しているときには、ステップ12へ進む。ステ
ップ12では、機関負荷を代表する基本燃料噴射量Tpと
機関回転数Neとに対応して加重重みを予め記憶したマ
ップから、現在の基本噴射量Tpと回転数Neとに対応
する加重重みを検索する。
11では、診断条件が成立しているか否かを判別し、診断
条件が成立しているときには、ステップ12へ進む。ステ
ップ12では、機関負荷を代表する基本燃料噴射量Tpと
機関回転数Neとに対応して加重重みを予め記憶したマ
ップから、現在の基本噴射量Tpと回転数Neとに対応
する加重重みを検索する。
【0033】前記加重重みのマップは、基本燃料噴射量
Tpと機関回転数Neとに基づいて推定される定常時の
触媒温度に対応して設定されており、触媒温度が低くな
る低負荷・低回転時ほど前回値に対する加重重みを重く
して、第2酸素センサ17の出力をより鈍らすようにして
ある。ステップ13では、前記加重重みのマップ上で加重
重みを参照した格子が、基本燃料噴射量Tp又は/及び
機関回転数Neの変動によって変化してから所定時間内
であるか否かを判別する。
Tpと機関回転数Neとに基づいて推定される定常時の
触媒温度に対応して設定されており、触媒温度が低くな
る低負荷・低回転時ほど前回値に対する加重重みを重く
して、第2酸素センサ17の出力をより鈍らすようにして
ある。ステップ13では、前記加重重みのマップ上で加重
重みを参照した格子が、基本燃料噴射量Tp又は/及び
機関回転数Neの変動によって変化してから所定時間内
であるか否かを判別する。
【0034】基本燃料噴射量Tp又は/及び機関回転数
Neの変動があると、これに伴って触媒温度が変化する
が、定常時の温度に到達するまでには応答遅れが生じ
る。従って、基本燃料噴射量Tp又は/及び機関回転数
Neの変動に伴って直ちに変化後の運転条件に対応する
加重重みを用いると、実際の触媒温度に対応しない加重
重みを用いることになってしまう。
Neの変動があると、これに伴って触媒温度が変化する
が、定常時の温度に到達するまでには応答遅れが生じ
る。従って、基本燃料噴射量Tp又は/及び機関回転数
Neの変動に伴って直ちに変化後の運転条件に対応する
加重重みを用いると、実際の触媒温度に対応しない加重
重みを用いることになってしまう。
【0035】そこで、前記ステップ13で、機関運転条件
の変動後の所定時間内であると判別されたとき、即ち、
触媒温度変化の応答遅れ時間内であるときには、ステッ
プ14へ進んで、変動前の運転条件に対応して設定されて
いた加重重みをそのまま継続的に用いるものとする。一
方、機関運転条件の変動後の所定時間が経過していると
きには、触媒温度が機関運転条件に基づいて推定される
温度に到達しているものと判断してステップ15へ進み、
今回ステップ12で求めた加重重みをそのまま用いるもの
とする。
の変動後の所定時間内であると判別されたとき、即ち、
触媒温度変化の応答遅れ時間内であるときには、ステッ
プ14へ進んで、変動前の運転条件に対応して設定されて
いた加重重みをそのまま継続的に用いるものとする。一
方、機関運転条件の変動後の所定時間が経過していると
きには、触媒温度が機関運転条件に基づいて推定される
温度に到達しているものと判断してステップ15へ進み、
今回ステップ12で求めた加重重みをそのまま用いるもの
とする。
【0036】ステップ16では、前述のようにして基本燃
料噴射量Tpと機関回転数Neとに基づいて設定された
加重重みを用いて、下流側酸素センサ17の出力を加重平
均する。かかる加重平均処理によって、三元触媒10の転
換効率に基づき活性状態と認められる温度状態であって
も、触媒温度が比較的低い不完全な活性状態であるため
触媒出口の酸素濃度が不安定であるときには、下流側酸
素センサ17の出力変化を鈍らして、前記触媒の不完全活
性による酸素濃度変動の影響を抑制できる。また、完全
活性時には前記加重重みを軽くするので、下流側の第2
酸素センサ17の出力反転を確実に捉えることができる。
料噴射量Tpと機関回転数Neとに基づいて設定された
加重重みを用いて、下流側酸素センサ17の出力を加重平
均する。かかる加重平均処理によって、三元触媒10の転
換効率に基づき活性状態と認められる温度状態であって
も、触媒温度が比較的低い不完全な活性状態であるため
触媒出口の酸素濃度が不安定であるときには、下流側酸
素センサ17の出力変化を鈍らして、前記触媒の不完全活
性による酸素濃度変動の影響を抑制できる。また、完全
活性時には前記加重重みを軽くするので、下流側の第2
酸素センサ17の出力反転を確実に捉えることができる。
【0037】ステップ17では、上流側の第1酸素センサ
16の出力と下流側の第2酸素センサ17の出力との反転比
Xを算出する。ステップ18では、前記反転比Xと所定値
Xsとを比較し、反転比Xが所定値Xs以上である場合
には、ステップ19へ進み、触媒の劣化状態を判定する。
また、前記反転比Xが所定値Xs未満であるときには、
ステップ20へ進み、触媒の非劣化状態を判定する。
16の出力と下流側の第2酸素センサ17の出力との反転比
Xを算出する。ステップ18では、前記反転比Xと所定値
Xsとを比較し、反転比Xが所定値Xs以上である場合
には、ステップ19へ進み、触媒の劣化状態を判定する。
また、前記反転比Xが所定値Xs未満であるときには、
ステップ20へ進み、触媒の非劣化状態を判定する。
【0038】尚、上記各実施例では、上流側の第1酸素
センサ16の出力反転回数を基準とする下流側の第2酸素
センサ17の出力反転回数を反転比として、該反転比を診
断用パラメータとして劣化診断を行わせる構成とした
が、反転周期の比或いは反転周波数の比を、出力反転比
として診断を行わせる構成としても良い。また、上記各
実施例では、第1酸素センサ16と共に第2酸素センサ17
を用いて空燃比フィードバック制御を行う構成とした
が、第1酸素センサ16のみを用いて空燃比フィードバッ
ク制御を行う構成であっても良い。
センサ16の出力反転回数を基準とする下流側の第2酸素
センサ17の出力反転回数を反転比として、該反転比を診
断用パラメータとして劣化診断を行わせる構成とした
が、反転周期の比或いは反転周波数の比を、出力反転比
として診断を行わせる構成としても良い。また、上記各
実施例では、第1酸素センサ16と共に第2酸素センサ17
を用いて空燃比フィードバック制御を行う構成とした
が、第1酸素センサ16のみを用いて空燃比フィードバッ
ク制御を行う構成であっても良い。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
かかる内燃機関の触媒劣化診断装置によると、触媒の不
完全な活性状態で触媒出口の酸素濃度が不安定となって
下流側酸素センサの出力にチャタリングが発生しても、
該チャタリング影響を回避した上で触媒劣化を診断させ
ることができ、かつ、触媒の完全活性時に出力反転を確
実に捉えて触媒劣化を診断できるという効果がある。
かかる内燃機関の触媒劣化診断装置によると、触媒の不
完全な活性状態で触媒出口の酸素濃度が不安定となって
下流側酸素センサの出力にチャタリングが発生しても、
該チャタリング影響を回避した上で触媒劣化を診断させ
ることができ、かつ、触媒の完全活性時に出力反転を確
実に捉えて触媒劣化を診断できるという効果がある。
【0040】請求項2の発明にかかる内燃機関の触媒劣
化診断装置によると、触媒の活性度は触媒温度に相関す
るので、触媒温度の検出結果に基づいて適正な加重重み
を設定させることができるという効果がある。請求項3
の発明にかかる内燃機関の触媒劣化診断装置によると、
活性度に相関するパラメータとしての触媒温度を、機関
負荷及び機関回転数を少なくとも含む機関運転条件に基
づいて推定して、適正な加重重みを設定させることがで
きるという効果がある。
化診断装置によると、触媒の活性度は触媒温度に相関す
るので、触媒温度の検出結果に基づいて適正な加重重み
を設定させることができるという効果がある。請求項3
の発明にかかる内燃機関の触媒劣化診断装置によると、
活性度に相関するパラメータとしての触媒温度を、機関
負荷及び機関回転数を少なくとも含む機関運転条件に基
づいて推定して、適正な加重重みを設定させることがで
きるという効果がある。
【図1】請求項1の発明にかかる診断装置の基本構成を
示すブロック図。
示すブロック図。
【図2】本発明の一実施例を示すシステム概略図。
【図3】第1実施例の触媒劣化診断制御を示すフローチ
ャート。
ャート。
【図4】第2実施例の触媒劣化診断制御を示すフローチ
ャート。
ャート。
【図5】触媒温度,転換率,活性状態の相関を示す図。
【図6】活性状態による酸素センサ出力状態の変化を示
す図。
す図。
【図7】活性状態と反転回数との相関を示す図。
1 機関 6 燃料噴射弁 10 三元触媒(排気浄化触媒) 12 コントロールユニット 13 エアフローメータ 14 クランク角センサ 16 第1酸素センサ 17 第2酸素センサ
Claims (3)
- 【請求項1】機関排気通路の途中に介装される排気浄化
触媒の上流側及び下流側にそれぞれ設けられ、排気中の
酸素濃度に感応して出力値が変化する第1及び第2の酸
素センサと、 少なくとも前記第1の酸素センサの出力値に基づいて機
関吸入混合気の空燃比を目標空燃比に近づける方向に機
関への燃料供給量をフィードバック制御する空燃比フィ
ードバック制御手段と、 を備えた内燃機関において、 前記下流側の第2酸素センサの出力を加重平均する加重
平均手段と、 前記排気浄化触媒の活性度に相関するパラメータを検出
する活性度検出手段と、 該活性度検出手段で検出された前記パラメータに応じて
前記加重平均手段における加重重みを設定する加重重み
設定手段と、 前記上流側の第1酸素センサの出力と前記加重平均手段
で加重平均された下流側の第2酸素センサの出力との反
転比に基づいて前記排気浄化触媒の劣化を診断する劣化
診断手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の触媒劣
化診断装置。 - 【請求項2】前記活性度検出手段が、前記排気浄化触媒
の活性度に相関するパラメータとして、前記排気浄化触
媒の温度を検出することを特徴とする請求項1記載の内
燃機関の触媒劣化診断装置。 - 【請求項3】前記活性度検出手段が、前記排気浄化触媒
の温度を、機関負荷及び機関回転数を少なくとも含む機
関運転条件に基づいて推定することを特徴とする請求項
2記載の内燃機関の触媒劣化診断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11164095A JP3318702B2 (ja) | 1995-05-10 | 1995-05-10 | 内燃機関の触媒劣化診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11164095A JP3318702B2 (ja) | 1995-05-10 | 1995-05-10 | 内燃機関の触媒劣化診断装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08303234A true JPH08303234A (ja) | 1996-11-19 |
JP3318702B2 JP3318702B2 (ja) | 2002-08-26 |
Family
ID=14566442
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11164095A Expired - Fee Related JP3318702B2 (ja) | 1995-05-10 | 1995-05-10 | 内燃機関の触媒劣化診断装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3318702B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2774127A1 (fr) * | 1998-01-26 | 1999-07-30 | Renault | Procede de surveillance du fonctionnement d'un pot catalytique de vehicule automobile |
JP2003083047A (ja) * | 2001-09-12 | 2003-03-19 | Mazda Motor Corp | エンジンの排気浄化装置及びその浄化性能判定方法 |
WO2012070133A1 (ja) * | 2010-11-25 | 2012-05-31 | トヨタ自動車株式会社 | ハイブリッド車両の制御装置および制御方法 |
-
1995
- 1995-05-10 JP JP11164095A patent/JP3318702B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2774127A1 (fr) * | 1998-01-26 | 1999-07-30 | Renault | Procede de surveillance du fonctionnement d'un pot catalytique de vehicule automobile |
JP2003083047A (ja) * | 2001-09-12 | 2003-03-19 | Mazda Motor Corp | エンジンの排気浄化装置及びその浄化性能判定方法 |
WO2012070133A1 (ja) * | 2010-11-25 | 2012-05-31 | トヨタ自動車株式会社 | ハイブリッド車両の制御装置および制御方法 |
CN103249622A (zh) * | 2010-11-25 | 2013-08-14 | 丰田自动车株式会社 | 混合动力车辆的控制装置及控制方法 |
JP5494821B2 (ja) * | 2010-11-25 | 2014-05-21 | トヨタ自動車株式会社 | ハイブリッド車両の制御装置および制御方法 |
US8868278B2 (en) | 2010-11-25 | 2014-10-21 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control device and control method for hybrid vehicle |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3318702B2 (ja) | 2002-08-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |