JPH0830311B2 - バッチ式蒸煮処理によるセルロースの製造方法 - Google Patents

バッチ式蒸煮処理によるセルロースの製造方法

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JPH0830311B2
JPH0830311B2 JP59504418A JP50441884A JPH0830311B2 JP H0830311 B2 JPH0830311 B2 JP H0830311B2 JP 59504418 A JP59504418 A JP 59504418A JP 50441884 A JP50441884 A JP 50441884A JP H0830311 B2 JPH0830311 B2 JP H0830311B2
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    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C1/00Pretreatment of the finely-divided materials before digesting

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はバッチ式蒸煮処理によるセルロースの製造方
法に関するもので、該蒸煮処理においては、蒸煮缶がセ
ルロース含有物質、例えばチップと蒸煮液(cooking li
quor)とで満たされており、被処理バッチは蒸煮缶中で
脱リグニン化された(delignified)セルロース・パル
プを得るために、高温、高圧下で蒸煮される。本当の蒸
煮処理の開始前に、セルロース含有物質を蒸煮用化学薬
品に効率的に含浸させること、および現行製造方法と比
較しての熱の消費削減が本発明の目的である。
例えば、普通の硫酸塩セルロースの在来バッチ式蒸煮
処理においては、蒸煮缶はチップで満たされており、必
要量の白液が加えられ且つまた所望の液と木との比に達
するように充填剤として多少の黒液も加えられる。この
場合、蒸煮缶は液で完全には満たされておらず、フリー
・ガス空間が存在する。この場合、化学薬品のチップ粒
子中への浸透は拡散に依存しており、小さなチップ粒子
は、より大きな粒子より相対的に多量の化学薬品を受入
れ、その結果パルプの均質性が損なわれる。
フインランド特許出願第820643号は、蒸煮缶中の全自
由空間を液で完全に満たし、こうすることにより蒸煮缶
圧力を、平衡状態における液の対応蒸気圧以上に上げる
ことが可能な方法を開示している。前記フインランド特
許出願第820643号では、含浸段階で用いられる液は、そ
れ以前に既に使用され、しかも実際の蒸煮処理後に得ら
れる蒸煮液である。この液の活性化学薬品含有量は非常
に低く、従って含浸段階でチップに浸透する活性化学薬
品の量は比較的少なく、且つ蒸煮用化学薬品の殆どが、
後の段階で拡散によりチップ又はセルロース含有物質に
浸透せざるを得ず、その結果、大きなチップ粒子は、よ
り小さなものより低い程度で脱リグニン化される。
在来バッチ式蒸煮処理と比較すると、例えば、フイン
ランド特許公開公報第63268号およびフインランド特許
出願第820643号においては、熱経済性が発展している。
本発明によれば、前記目的、つまり原料の蒸煮化学薬
品による効率的な含浸および主要な熱の消費削減が、次
の様にして達成される。即ち、本発明においては蒸煮缶
内の圧力を含浸段階において早くも最終蒸煮圧力にまで
上昇させ、含浸液として出来るだけ活性化学薬品含有量
の高い液を使うことで、含浸段階での活性化学薬品の量
を、実際の蒸煮処理に必要とされるより高くし、また過
剰分は、それを実際の蒸煮処理の脱リグニン段階の開始
に先立つ蒸煮処理からの熱い消費済の液により置換する
ことにより取り除かれ、引き続く蒸煮処理で使うのであ
る。
本発明の要旨は、複数の蒸煮缶を周期的に使用するバ
ッチ式蒸煮処理によるセルロースの製造方法において、
次記各工程を含むことを特徴とする方法である: 1)蒸煮缶内の殆どの空間を、リグノセルロース質を含
む材料(2)で充填し、バッチを形成する工程; 2)蒸煮缶内の残りの空間を、その活性化学薬品含有量
が、そのバッチの蒸煮に必要とされるよりも大幅に高い
アルカリ性の含浸液(5)で加圧下に充填し、蒸煮缶内
の圧力を最終蒸煮圧力近くまで高めて含浸する工程;こ
こで前記含浸液(5)は、新鮮な活性化学薬品を含む液
と、以前のバッチの含浸工程からの熱い消費済の蒸煮液
(8)で置換することにより回収された未吸収の活性化
学薬品を含む含浸液(9)および以前の蒸煮後の工程か
らの熱い消費済の蒸煮液(18)の一部により、蒸煮工程
に入る直前のバッチ含浸工程において活性化学薬品の過
剰含有量を除去して蒸煮における所望の濃度に調整する
際回収された過剰な液、つまり温かい消費済の蒸煮液
(12)の内少なくとも一つとを組合せて形成されたもの
である; 3)以前の蒸煮後の工程からの熱い使用済の蒸煮液(1
8)の他の一部(28)を熱交換装置(25)に送り出し、
前記熱交換装置において前記回収された過剰な液(12)
または新鮮な液(26)を予備加熱して、予備加熱された
蒸煮液(27)、つまり前記熱い消費済の蒸煮液(8)と
する工程;および 4)前記蒸煮直前の工程で活性化学薬品の過剰含有量を
除去され蒸煮液の濃度がその所望の値に調節された後、
蒸煮缶内に脱リグニン・セルロース・パルプと熱い消費
済の蒸煮液(18)とが生じるように、前記蒸煮缶内のバ
ッチを高温・高圧で蒸煮する工程。
本発明の主な特徴は添付図面に示されている。添付図
面中: 図1は、本発明の一具体例を示すフローチャート、 図2および図3は、本発明の一実施例を在来方法と比
較して示す線図である。
以下、本発明を、添付の図1を参照しながらより詳細
に説明する。図1において、本発明の異なる工程は、A
−Iで示される蒸煮缶(A−H)のそれぞれの状態、お
よび熱交換ユニット(I)の状態において、従来のバッ
チ式蒸煮処理によるセルロースの製造方法に一体化出来
る手法の一例として図解されている。
次に、使用した文字および数字により表現される事物
を掲げる。
A:チップないしセルロース含有物質の供給段階の蒸煮缶
1。
2:チップないしセルロース含有物質、および若しあれば
移送液。
3:排出空気または移送液。
B:若しチップの乾式供給が採用されたなら、蒸煮液によ
る充填。
5:新鮮な未予備加熱の活性化学薬品を含む液と、熱い未
吸収の活性化学薬品を含む含浸液9および過剰となった
温かい蒸煮液12の内少なくとも一つとを組合せて形成さ
れた温かい含浸液。
6:排出空気。
C:加圧下での温かい蒸煮液の熱い蒸煮液による置換。
8:熱い蒸煮液(新鮮な蒸煮液26または以前の蒸煮処理か
らの蒸煮液12を予備加熱して得られた蒸煮液27であり、
消費済の蒸煮液28により予備加熱されたものである)。
9:排出される熱い未吸収の活性化学薬品を含む蒸煮液。
D:蒸煮液の加圧下での置換、および熱い消費済の蒸煮液
によるチップないしセルロース含有物質の予備加熱およ
び活性化学薬品のバッチ調整。
11:以前の蒸煮工程で、洗浄液17で置換させることによ
り得られた蒸煮液18である熱い消費済の蒸煮液。
12:前記過剰となった液、つまり排出される温かい蒸煮
液。
E:最高温度までの加熱および本当の蒸煮(脱リグニン
化)。
14:加熱蒸気または同等物。
15:過剰溶液および発生し得るガス。
F:加圧下での熱い消費済の蒸煮液の、洗浄液による置
換。
17:セルロース・パルプの洗浄により得られた洗浄液。
18:洗浄液と混合していることもあり得る熱い消費済の
蒸煮液。
G:加圧下での消費済の蒸煮液の洗浄液による任意的な第
二の置換。
20:洗浄液。
21:洗浄液も混入していることもあり得る温かい消費済
の蒸煮液。
H:蒸煮缶からのセルロース・パルプの排出。
23:排出用物質(洗浄液、蒸気または空気)。
24セルロース・パルプおよびそれと一緒に流出する洗浄
液。
I:熱交換ユニット。
26:新鮮な蒸煮液。
12:D状態の蒸煮缶10からの蒸煮液。
27:予備加熱された蒸煮液。
28:熱い消費済の蒸煮液(流れ18の一部)。
29:温かい(つまり、冷却された)消費済の蒸煮液。
蒸煮処理の開始時に空の状態Aの蒸煮缶1は、通常用
いられるチップ供給系により、あるいは可能ならば蒸煮
液を移送媒体3として用いることにより、チップ2の様
なセルロース含有物質で充たされる。次の状態Bの工程
での蒸煮缶4は、以前の蒸煮処理からの蒸煮液9および
12の内少なくとも1つと、新鮮な予備加熱されていない
蒸煮液よりなる温かい蒸煮液5で充たされる。このとき
同時に空気6が排出される。次の工程では、状態Cの蒸
煮缶7内の圧力が、熱い蒸煮液8を加えることにより増
大し、蒸煮缶7から温かい蒸煮液9を押し出す。この熱
い蒸煮液8は、新鮮な蒸煮液26、または以前の蒸煮処理
からの消費済の蒸煮液12のいずれかであるが、以前の蒸
煮処理からの消費済の蒸煮液18の一部を加熱溶液28とし
て、予備加熱されたものである。引き続く工程で、状態
Dの蒸煮缶10内の活性アルカリのバッチ調整が、過剰な
温かい蒸煮液12を熱い消費済の蒸煮液11を置換液として
用いて置換することにより、所望の値に調節されるが、
ここで用いた液11は、以前の蒸煮液を洗浄液17で置換す
ることにより得られた蒸煮液18である。この熱い消費済
の蒸煮液18は、蒸煮缶内でセルロース含有物質(例えば
チップ)を予備加熱する。
次の工程で状態Eの蒸煮缶13は、その最終脱リグニン
化温度まで、加熱用物質14により加熱され、その間加熱
用物質は、セルロース含有物質の間の液占有空間を循環
する。過剰な溶液および若しあればガス15が、この加熱
の間に圧力がほぼ一定に維持された状態で取り除かれ
る。
状態Fの蒸煮缶16および場合によっては状態Gの蒸煮
缶19内で、脱リグニン化の所望の程度が達成されると、
熱い消費済の蒸煮液18および場合によっては温かい消費
済の蒸煮液21が、それらを蒸煮後セルロース・パルプの
洗浄処理から得られた洗浄液17および場合によっては20
と置換することにより、加圧下に除去される。
引き続く工程で、状態Hの蒸煮缶22を空にすること、
つまり蒸煮缶からのセルロース・パルプおよびパルプと
ともに去る洗浄液24の除去は、洗浄液、蒸気または圧縮
空気23を除去用補助物質として使い行われる。
熱い消費済の蒸煮液18は、貯蔵タンクから排出された
後、加熱溶液28として加圧下に状態Iの熱交換ユニット
25に向けられ、そこから去る時は、冷却された溶液29と
なる。
同じ熱交換ユニット25には、活性化学薬品を含む新鮮
な蒸煮液である蒸煮液26もしくは前述の消費済の蒸煮液
12も向けられ、そこで予備加熱された後、蒸煮液27とし
て去る。
含浸工程で、蒸煮缶から取り除かれた蒸煮液9および
過剰の蒸煮液12、および蒸煮処理で排出された過剰の液
15は、抽出物質を非溶解状態で含むが、この物質は、そ
の蒸煮液が引き続く蒸煮処理の含浸工程のために使われ
る前に取り除くことが出来る。
現行の技術水準と比較した本発明の利点は: a)活性化学薬品のチップ又はセルロース含有パルプに
対する含浸が早くまた効率的であり、その結果より良い
パルプ品質が保証される。
b)チップの湿分の変動によるパルプ品質に対する悪影
響が、大部分回避される。
c)含浸温度及び時間を、所望のセルロース(例えば、
特別な用途のパルプ)の品質基準に適合するように、ま
た用いられる原料の品質特性に基づき最適に選ぶことが
出来る。
d)熱消費が、従来用いられてきた他の方法におけるよ
り少ない。通常の硫酸塩のバッチ式蒸煮処理に比べ、熱
消費は、約1/3に過ぎない。
e)本当の蒸煮処理の前でも、蒸煮溶液から直接分離す
ることによりチップ又はセルロース含有パルプに含まれ
る抽出物質を分離することが出来る。
f)蒸煮缶へのチップ又は他のセルロース含有物質の充
填は、従来のチップ供給系を用いるばかりでなく、蒸煮
液を循環する移送液として用いる方法でポンプ給送する
ことによっても行える。この場合、蒸煮のための熱消費
を増大させることなく、チップ充填度合を高め、且つ石
や砂などの原料物質に存在する望ましくない不純物を効
果的に分離することが出来る。
実施例 以下、本発明の実施例を示す。
原料 松、おが屑 ブラウン・ストック 洗浄後のκナンバ 80〜90 収率(%) 56 蒸煮缶容積(m3) 160 木チップ 温度(℃) 15 湿度(%) 45 蒸煮缶充填物密度(KgBD/m3) 180 白液 NaOHとしての濃度(g/1) 125 サルフイデイテイ(%) 30 温度(℃) 85 1日あたり蒸煮回数 29.7 蒸煮缶からの生産(BDMT) 16.13 パルプ化条件、完全乾燥木に対する NaOHとしての活性アルカリ(%) 18 蒸煮温度(℃) 170 注: 1.ブラウン・ストック洗浄: 蒸煮後の蒸煮缶を、 1)蒸煮缶からの蒸煮済パルプは、後続の処理工程の間
にパルプを汚染することのある残査液を除去し、且つ 2)使用済の化学薬品を、最小限の希釈で、最大量回収
する目的で行われる洗浄の技術用語である。(NFFネッ
チングドルフ・プロジェクトでは洗浄は、水平ベルト洗
浄システム(ブラック・クラウソン社からのケミ・ウオ
シャ(商品名))により行なわれる) 2.κナンバ: リニングの含有量の測度で、κナンバ試験、即ち、パル
プのリグニン(非繊維素質)含有量を決定するための化
学試験で、非繊維素成分(特に、リグニン)が酸性の過
マンガン酸塩(KMnO4)溶液と容易に反応することに基
づく試験で求める。
3.KgBD/m3:完全乾燥状態の密度 4.BDMT:完全乾燥のメータ・トン 蒸煮 蒸煮は、熱交換器および液循環システムを装備した5
蒸煮缶に用い、周期的に行われる。
チップ充填 チップは蒸煮缶の上に配置されたサイロに貯蔵されて
いる。そのサイロからチップは供給スクリュウにより蒸
煮缶に供給される。ここで、チップ充填はスベンソン充
填装置(商品名)により行われる。このスベンソン充填
装置を利用すると、その充填作業の間に、チップは、低
圧の蒸気とともに促進されて、蒸煮缶により多くのチッ
プをもたらすように充填できる。
含浸 チップ充填直後に、蒸煮が、『冷』圧力含浸で開始さ
れる。蒸煮に所要の活性アルカリは、全て新鮮な白液と
して供給される。残りの蒸煮缶容積は、先立つ蒸煮サイ
クルの間に置換された含浸液(NaOHとしての約125g/1)
で充たされる。含浸液の蒸煮缶内の温度は、約90℃(19
4°F)となる。
過圧力における含浸は、チップ粒子断面および長手方
向にわたる均一なアルカリ濃度を保証する。短い含浸の
終わりに、チップ粒子内のアルカリ濃度は、取り囲む液
の濃度とほぼ同一となる。
置換による加熱と蒸煮 含浸液(チップに含まれていた湿分および充たす蒸気
により希釈されている)は、熱い含浸後および熱い黒液
により置換される。液(複数)の温度は、約170℃(338
°F)となる。これは又、熱交換器による最終的加熱に
先立ち温度の急速な上昇も保証する。
圧力は、圧力制御器を通じる黒液タンクへの排出ガス
により所要のレベルに維持される。
蒸煮の終了 蒸煮は、所望の程度の脱リグニン化の達成後直ちに、
熱い黒液を、洗浄部分からの洗浄濾液で置換することに
より完了する。
排出 蒸煮缶は、ポンプにより排出される。洗浄濾液が、パ
ルプを、ポンピング前の蒸煮缶の底部におけるコンシス
テンシーで5%になるまで希釈するために使われる。そ
の後、パルプは、液とともに下のタンクに貯蔵される。
総括 全ての単一蒸煮缶は、それぞれ上で定義された蒸煮シ
ークエンスに従って操業される。プログラムは種々の制
御可能な、正確に監視された工程を含む。本発明による
プロセスの蒸煮サイクルは次の通りである: 所要時間(分) チップ充填(A) 25 白液添加および含浸液供給 10 圧力含浸(B) 10 含浸液の熱い含浸液による置換(C) 10 残査含浸液の熱い黒液による置換(D) 10 加熱 30 蒸煮(E) 30 黒液の洗浄濾液による置換(F)及び洗浄(G) 25 蒸煮缶を空にする(H) 15予備 24 一蒸煮サイクルあたりの全所要時間 194分 発明の効果: 1.消費エネルギーの低減 注: 1.在来法:本発明実施例のとほぼ同じ蒸煮缶を用いて行
われるものであるが、含浸工程を使用せず、専ら蒸気に
よる加熱(その殆どが間接加熱で、時々直接加熱を併
用)と、蒸煮工程の終点での熱い吹き込みと、熱交換器
のブロータンクからのフラシュ蒸気の凝縮だけによる熱
回収とを用いて行われる。
2.SUND/CELL(SUND-CELLECO)(会社名/システム
名):改良されたバッチ蒸煮システムで、やはり含浸工
程を使用しないが、液置換工程(蒸煮缶内容物の加熱・
冷却の為の)は採用している。なお、パルプは蒸煮後、
既に100℃以下に冷却されている。
3.KAMYR:連続蒸煮システムの一つで、含浸工程を採用し
ているが、使用する液は、その活性化学薬品の濃度が含
浸後、引き続く蒸煮工程の為には不充分なものとなるよ
うなものである。いずれにしても、連続蒸煮プロセス
は、本発明による様なバッチ蒸煮プロセスとはそのまま
比較出来ない。
これらと異なり、本発明は、バッチの引き続く蒸煮に
必要とされるより実質的に高い活性化学薬品濃度を有す
る液を用いる含浸工程と、蒸煮缶内容物の加熱・冷却の
為に、主として直接加熱ないし熱交換を採用している。
以前の蒸煮からの熱い液が蒸煮缶にポンプ給送され、同
時に、より冷たい液が蒸煮缶から抜き取られる。この工
程が置換工程と呼ばれ、含浸工程と関連して用いられた
時、エネルギー消費における今までにない削減を達成さ
せている。
*:オースリアでKAMYR蒸煮システムを行っているPOEL
社からのデータ。
**:ポーランドで在来法パルプ工場を行っているKWID
ZYN社からのデータ。
在来バッチ・プロセスにおける電気エネルギー多消費
の理由は、間接熱回収システムに要する追加的エネルギ
ーである。他の因子は、本発明によるプロセスにおける
25〜28分と比較しての、ヒートアップ相間の100〜120分
と言う循環時間である。在来バッチ・プロセスにおいて
所要の強力な循環ポンプは、多くの電気エネルギーを消
費する。
2.増大した収率+生産性、早い蒸煮サイクル−>より高
い能力 第2図は、本発明プロセスによる蒸煮サイクルの一例
と在来バッチ・プロセスの蒸煮サイクルとの比較を示し
ている。明らかに、本発明によるプロセスは、蒸煮時間
をかなり削減している。この事実により、生産性は、蒸
煮缶の容量が増大するにつれ強力に増大する。
3.均質なパルプ品質 4.不良品の減少−>簡単なふるい分け 不良品は普通、木チップおよび繊維に対する溶解化学
薬品の不充分な浸透により生じる。
本発明によるプロセスの特定的性質による、蒸煮開始
における高いサルフイデイテイ、蒸煮を通じての高い圧
力での含浸および充分なアルカリ供給により、チップは
サイクルの全ての段階で一様且つ均質なやり方で処理さ
れる。
これは、良品の高い収率に導き、木および化学薬品の
コストを低減し、又、3段階のふるい分け部分の最後の
段階を無くすことが出来るので、ふるい分け部分の簡単
且つ廉価なデザインを可能とする。
本発明により提供された方法を使用する拡張された脱
リグニン化により低いκナンバを達成することは、非常
に低い不良率を導く。
他の蒸煮システムからは、多くのデータが知られてい
ない。しかしながら一般に収率は本発明プロセスの使用
により高くなる。
第3図は、異なるシステムにおける不良品の量を示し
ている。
5.不均質なチップの装入が可能なこと 6.混合木装入の場合でも均質な蒸煮が可能(例、松に10
%迄の広葉樹) 7.一洗浄段階による低減 8.環境的に両立出来ること(有臭ガスが発生しない) 比較: (単位:Kg/AD(空気乾燥)MTパルプ=90%)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−171784(JP,A) 特公 昭54−2282(JP,B1) 特公 昭54−2281(JP,B1) 特公 昭47−24161(JP,B1) 特公 昭45−35361(JP,B1) 特公 昭44−14401(JP,B1)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バッチ式蒸煮処理によるセルロースの製造
    方法において、次記各工程を含むことを特徴とする方
    法: 1)蒸煮缶内の殆どの空間を、リグノセルロース質を含
    む材料(2)で充填し、バッチを形成する工程; 2)蒸煮缶内の残りの空間を、その活性化学薬品含有量
    が、そのバッチの蒸煮に必要とされるよりも大幅に高い
    アルカリ性の含浸液(5)で加圧下に充填し、蒸煮缶内
    の圧力を最終蒸煮圧力まで高めて含浸する工程;ここで
    前記含浸液(5)は、新鮮な活性化学薬品を含む液と、
    以前のバッチの含浸工程からの熱い消費済の蒸煮液
    (8)で置換することにより回収された未吸収の活性化
    学薬品を含む含浸液(9)および以前の蒸煮後の工程か
    らの熱い消費済の蒸煮液(18)の一部により、蒸煮工程
    に入る直前のバッチ含浸工程において活性化学薬品の過
    剰含有量を除去して蒸煮における所望の濃度に調整する
    際回収された過剰な液、つまり温かい消費済の蒸煮液
    (12)の内少なくとも一つとを組合せて形成されたもの
    である; 3)以前の蒸煮後の工程からの熱い使用済の蒸煮液(1
    8)の他の一部(28)を熱交換装置(25)に送り出し、
    前記熱交換装置において前記回収された過剰な液(12)
    または新鮮な液(26)を予備加熱して、予備加熱された
    蒸煮液(27)、つまり前記熱い消費済の蒸煮液(8)と
    する工程;および 4)前記蒸煮直前の工程で活性化学薬品の過剰含有量を
    除去され蒸煮液の濃度がその所望の値に調節された後、
    蒸煮缶内に脱リグニン・セルロース・パルプと熱い消費
    済の蒸煮液(18)とが生じるように、前記蒸煮缶内のバ
    ッチを高温・高圧で蒸煮する工程。
  2. 【請求項2】前記含浸液(5)は、以前のバッチの含浸
    工程から回収された未吸収の活性化学薬品を含む含浸液
    (9)を含み、その以前のバッチ中では、新鮮な活性化
    学薬品の溶液(26)が、含浸工程における最後の置換液
    として新たに添加されるものであることを特徴とする請
    求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】蒸煮処理の活性化学薬品のバッチ形成が、
    蒸煮缶から去る部分的に消費された蒸煮液(12)中の活
    性化学薬品の濃度測定、および測定された濃度に基づ
    く、置換液(11)として供給される熱い使用済の蒸煮液
    (18)の量、および除去されるべき部分的に消費された
    蒸煮液(12)のそれぞれの量の調節により、制御される
    ことを特徴とする請求の範囲第1または第2項に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】蒸煮処理後、熱い使用済の蒸煮液(18)
    が、それをリグノセルロース質を含むパルプの以前のバ
    ッチの洗浄から得た洗浄液(17)で置き換えることによ
    り、加圧下に回収されることを特徴とする請求の範囲第
    1、第2または第3項に記載の方法。
  5. 【請求項5】リグノセルロース質を含む材料(2)によ
    る蒸煮缶の充填がポンプ給送によりなされ、その場合蒸
    煮液が、循環する交換液(3)として使はれることを特
    徴とする請求の範囲第1、第2、第3、または第4項に
    記載の方法。
JP59504418A 1983-11-30 1984-11-28 バッチ式蒸煮処理によるセルロースの製造方法 Expired - Lifetime JPH0830311B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FI834380 1983-11-30
FI834380A FI71176C (fi) 1983-11-30 1983-11-30 Foerfarande foer framstaellning av cellulosa med satsvis kokning.
PCT/FI1984/000088 WO1985002423A1 (en) 1983-11-30 1984-11-28 A method for the production of cellulose by the batch cooking process

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61500979A JPS61500979A (ja) 1986-05-15
JPH0830311B2 true JPH0830311B2 (ja) 1996-03-27

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ID=8518149

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