JPH08301680A - 健全な稲苗の作成方法 - Google Patents

健全な稲苗の作成方法

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JPH08301680A
JPH08301680A JP12912395A JP12912395A JPH08301680A JP H08301680 A JPH08301680 A JP H08301680A JP 12912395 A JP12912395 A JP 12912395A JP 12912395 A JP12912395 A JP 12912395A JP H08301680 A JPH08301680 A JP H08301680A
Authority
JP
Japan
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urea
calcium chloride
rice
healthy
sowing
Prior art date
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Pending
Application number
JP12912395A
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English (en)
Inventor
Masao Aoki
征男 青木
Masahiro Tanaka
正宏 田中
Masato Kusunoki
正人 楠
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Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 健全な苗を作成するための方法を提供する。 【構成】 50℃〜100℃の温度で反応させることに
より得られた安定化された尿素−塩化カルシウム塩を有
効成分として含有する組成物を施用することを特徴とす
る健全な稲苗の作成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は健全な稲苗の作成方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】米は日本農業の基幹作物であり、より効
率的に、より高収量に収穫される栽培方法が求められて
いる。米の収穫量の増大や栽培期間の労働力省力化のた
めには苗の生育状態が重要であり、健全な苗を作成する
ため種々の工夫がなされている。その主なものとして
は、尿素や堆肥などの肥料の施用する方法、あるいは水
その他の管理技術の改良方法等が提案されている。これ
らの技術の中で、肥料の使用は植物体への栄養供給に有
益であることは明らかであり、従来より尿素肥料や堆肥
等が投与されている。尿素肥料を土壌に処理した場合、
尿素が土壌中でアンモニアに分解し、それが更に硝酸体
となって植物体に吸収され植物育成に有益な栄養素とな
ることも一般に広く知られている。しかしながら、この
際に中間に生成するアンモニアが揮発性を有するため、
その揮発を防ぎ効率良くアンモニア性窒素を得るために
各種の添加剤を使用する提案がなされている。
【0003】斯かる添加剤として水溶性アルカリ金属ま
たは水溶性アルカリ土類金属の塩をアンモニア性肥料に
添加し揮発防止を図る方法が米国特許4559076号
に記載されているが、該米国特許には稲への適用は一切
記載されておらず、従来の肥料施用方法によっては十分
な効果を得られるものではなかった。更に従来の稲作で
は、ロスを見込んで肥料を多投入し易く、徒長苗が生育
したり、過剰の肥料による環境問題を生じる場合があっ
た。一方、生育時の管理技術としては水管理が主として
行われているが、十分に管理された状態でないと健全な
苗は生育されず、不良苗となる場合がある。このような
不良苗を用いて稲を栽培した場合、病害虫にも弱く、収
穫時までに余分な管理を必要とし生産量の低下にもなる
場合がある。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】本発明の目的は、健全
な苗を作成するための方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は50℃〜100
℃の温度で反応させることにより得られた安定化された
尿素−塩化カルシウム塩を有効成分として含有する組成
物を施用することを特徴とする健全な稲苗の作成方法に
係る。本発明に用いることのできる尿素−塩化カルシウ
ム塩を有効成分として含有する組成物としては水中で尿
素及び塩化カルシウムを50℃〜100℃の温度にて混
合することにより製造されるものが好適に使用できる。
【0006】斯かる組成物の製造方法においては尿素水
溶液に塩化カルシウム及び/又は塩化カルシウム水溶液
を添加する方法、塩化カルシウム水溶液に尿素及び/又
は尿素水溶液を添加する方法、水に尿素及び塩化カルシ
ウムを添加する方法のいずれによっても製造することが
できるが、好ましくは尿素水溶液に塩化カルシウム水溶
液を加える方法によるのがよい。尚、尿素および塩化カ
ルシウムは水以外の各種溶媒に溶解させて用いてもよい
が、水によるのが最も好ましい。いずれの方法による場
合であっても混合水溶液の温度は50℃〜100℃の範
囲とするのがよい。50℃未満の温度で製造した場合に
は、目的の肥料組成物を得ることができず生物効果や安
定性に劣るため好ましくなく他方、100℃を越える温
度でも製造可能であるが、水の蒸発による濃度変化や過
剰なエネルギー消費といった問題を生じるため好ましく
ない。
【0007】尿素と塩化カルシウムの配合モル比は、尿
素1に対して塩化カルシウムが1〜1/4程度とするの
がよく、中でも理論量である約1/2もしくはこれより
尿素を5%程度過剰量とするのがもっとも好ましい。
尚、混合時間としては5分間〜24時間程度、通常は1
〜2時間程度で十分である。本発明に使用できる肥料組
成物としては、上記のものに加えてリン化合物、炭酸カ
ルシウム等のカルシウム化合物、硫酸カリウム等のカリ
ウム化合物、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫
酸マグネシウム等のマグネシウム化合物、ケイ酸塩、鉄
などを適宜配合して用いることができる。また、本発明
の肥料組成物には、効果の更なる向上を目的として一般
に農業用に使用される展着剤や界面活性剤、pH調整剤
その他の添加物などを適宜添加してもよい。また、殺菌
剤や殺虫剤等の農薬や他の肥料も添加可能であるが、水
溶性のものを用いるのが好ましい。
【0008】本発明に用いる肥料組成物としては尿素−
塩化カルシウム塩を5〜60%含有する溶液に調整して
用いるのが好ましく、水溶液中で製造された塩をそのま
ま肥料組成物として使用することができる。施用量とし
ては、含有塩量として50〜1000g/10アール程
度となるようにするのが好ましい。本発明の方法におい
ては、処理時期が特に重要である。健全な苗を作成する
ためには播種時〜播種後20日の間に、好ましくは播種
後10日前後の硬化期に散布するのが良い。本発明方法
によれば、施用回数は一回のみでもよいので、過肥料と
なることもなく、育苗管理も簡単となるため省力化が可
能となるが、必要に応じて2回以上施用することを妨げ
ない。
【0009】本組成物は窒素成分とカルシウム成分が稲
苗に吸収され易い形となっており、アンモニア性窒素肥
料の稲苗への吸収量の増加による肥料効果の増大とカル
シウム成分の適度な稲苗への吸収により、稲苗を健全化
する。十分な栄養と適度なカルシウムにより健全な細胞
壁が形成され、健全な苗となることから、田植えが容易
になり、移植後の活着の良さ、本田での生育促進、収量
増、耐病害虫性、食味の向上等に優れることが判明し、
本発明の処理方法の優位性が明らかになった。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例、比較例及び試験例を
示し、更に詳しく説明する。
【0011】実施例1 100mlの水に尿素60gを加え、80℃に加温攪拌し
た。この水溶液に、水100mlに55gの塩化カルシウ
ムを溶解させた水溶液を滴下し、滴下終了後、更に1時
間攪拌した。攪拌後室温まで冷却し、透明な水溶液を得
た。 実施例2 加熱温度を50℃、加熱時間を2時間とした他は、実施
例1と同様の方法により製造し、透明な水溶液を得た。 比較例1 実施例1の組成物に代えて相当する尿素を処理した。
【0012】試験例1 水稲の健苗育成試験 水稲の育苗箱に生育した稲(品種:コシヒカリ)の硬化
期(播種10日後)に、所定濃度に希釈した組成物を、
育苗箱当たり500mlの割合で散布し、その後は通常の
生育状態で生育させた。散布10日後に稲を採集し、乾
物重量、草丈、葉色を調査し、下式によりTR(Trunk
−Root)比及び充実度を算出した。結果を表1に示
す。葉色は葉緑素計にて測定した値であり、数値が大き
いほど緑色が強いことを示す。
【0013】
【化1】
【0014】
【表1】
【0015】以上の結果より、実施例で製造した組成物
区は比較例で製造した組成物区や無処理区に比較してか
なり良好な値を示し、より健全な稲苗が得られることが
明らかである。
【0016】試験例2 処理時期の試験 試験例1と同様に稲を生育し、所定濃度の組成物を播種
前日、播種時、播種5日後、10日後、15日後、20
日後、25日後に処理して、処理適期試験をした。判定
は試験例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】以上の結果より、本発明の処理は播種時か
ら播種20日頃が好ましく、特に播種10日頃の硬化期
が最も良いことが明らかになった。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、尿素及び塩化カルシウ
ム塩の両成分を安定に共存させ、かつ稲苗への窒素やカ
ルシウムの取り込み量が十分であり、健全な苗を作成す
ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 50℃〜100℃の温度で反応させるこ
    とにより得られた安定化された尿素−塩化カルシウム塩
    を有効成分として含有する組成物を施用することを特徴
    とする健全な稲苗の作成方法。
  2. 【請求項2】 尿素−塩化カルシウム塩を有効成分とし
    て含有する組成物を播種〜播種後20日の間に苗床に施
    用する請求項1記載の健全な稲苗の作成方法。
JP12912395A 1995-04-28 1995-04-28 健全な稲苗の作成方法 Pending JPH08301680A (ja)

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