JPH08300206A - 裏座ぐり加工用のチップホルダ - Google Patents
裏座ぐり加工用のチップホルダInfo
- Publication number
- JPH08300206A JPH08300206A JP11162895A JP11162895A JPH08300206A JP H08300206 A JPH08300206 A JP H08300206A JP 11162895 A JP11162895 A JP 11162895A JP 11162895 A JP11162895 A JP 11162895A JP H08300206 A JPH08300206 A JP H08300206A
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- JP
- Japan
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- chip
- head
- tip
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- Pending
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- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 加工チップを取り付けるチップホルダの頭部
の径を増大させることなく断面積を大きくして、チップ
ホルダの強度と寿命の向上を図ることができる安価な裏
座ぐり加工用のチップホルダを提供する。 【構成】 工作機械の主軸等に挿着されるシャンク部
と、このシャンク部の先端部に形成された頭部と、この
頭部の略Ｌ字状の先端部に平坦状に形成された加工チッ
プの取付部と、この取付部に形成された加工チップを嵌
入して固定するための固定溝と、前記頭部から前記取付
部まで連続して形成された傾斜面とからなる裏座ぐり加
工用のチップホルダＴにおいて、前記固定溝６は、菱形
または平行四辺形の加工チップ４を嵌入して固定できる
とともに、前記取付部３の一側から前記主軸等の回転中
心Ｃ側に向けて斜めに形成されていることを特徴とす
る。
の径を増大させることなく断面積を大きくして、チップ
ホルダの強度と寿命の向上を図ることができる安価な裏
座ぐり加工用のチップホルダを提供する。 【構成】 工作機械の主軸等に挿着されるシャンク部
と、このシャンク部の先端部に形成された頭部と、この
頭部の略Ｌ字状の先端部に平坦状に形成された加工チッ
プの取付部と、この取付部に形成された加工チップを嵌
入して固定するための固定溝と、前記頭部から前記取付
部まで連続して形成された傾斜面とからなる裏座ぐり加
工用のチップホルダＴにおいて、前記固定溝６は、菱形
または平行四辺形の加工チップ４を嵌入して固定できる
とともに、前記取付部３の一側から前記主軸等の回転中
心Ｃ側に向けて斜めに形成されていることを特徴とす
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、被切削物を切削するた
めの加工チップを取り付けるチップホルダに関し、特
に、被加工物に穿設した穴の裏側に座ぐりを形成する裏
座ぐりを行うためのチップホルダの改良に関する。
めの加工チップを取り付けるチップホルダに関し、特
に、被加工物に穿設した穴の裏側に座ぐりを形成する裏
座ぐりを行うためのチップホルダの改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】先端に取り付けられた着脱自在な加工チ
ップを、被加工物に形成した穴に挿入し、被加工物また
は加工チップを回転させて穴裏側に座ぐりを形成するた
めのチップホルダが知られている。図４および図５は裏
座ぐりを行うための従来のチップホルダを示すもので、
図４（Ａ）は加工チップを取り付けた状態におけるチッ
プホルダの頭部の部分平面図、図４（Ｂ）は図４（Ａ）
のＩ′−Ｉ′方向矢視図、図５は従来のチップホルダの
頭部の斜視図である。図に示すように、工作機械の主軸
等に挿着されるチップホルダＴの頭部２′はＬ字状に形
成されていて、この頭部２′の先端に形成された取付部
３′に裏座ぐりを行うための加工チップ４′の切れ刃４
ｃ′が上を向くように取り付けられている。
ップを、被加工物に形成した穴に挿入し、被加工物また
は加工チップを回転させて穴裏側に座ぐりを形成するた
めのチップホルダが知られている。図４および図５は裏
座ぐりを行うための従来のチップホルダを示すもので、
図４（Ａ）は加工チップを取り付けた状態におけるチッ
プホルダの頭部の部分平面図、図４（Ｂ）は図４（Ａ）
のＩ′−Ｉ′方向矢視図、図５は従来のチップホルダの
頭部の斜視図である。図に示すように、工作機械の主軸
等に挿着されるチップホルダＴの頭部２′はＬ字状に形
成されていて、この頭部２′の先端に形成された取付部
３′に裏座ぐりを行うための加工チップ４′の切れ刃４
ｃ′が上を向くように取り付けられている。
【０００３】前記した取付部３′は、Ｌ字状に形成され
た頭部２′の先端部の一側が、工作機械の主軸等の回転
中心Ｃと平行な平坦面５′として形成されていて、この
平坦面５′の一部に加工チップ４′の形状に合わせて三
角状の固定溝６′が形成されている。そして、加工チッ
プ４′はこの固定溝６′に嵌入された状態でボルトまた
はクランプにより取付部３′に固定される。また、三角
状に形成された固定溝６′の二つのコーナ部には、加工
チップ４′の頂角部４ａ′，４ｂ′が固定溝６′の溝内
壁と干渉しないように逃げ部１０ａ，１０ｂがそれぞれ
形成されているとともに、この逃げ部１０ａ，１０ｂは
応力集中を軽減するために円弧状に形成されている。頭
部２′から平坦面５′にかけては、図４（Ｂ）に示すよ
うに傾斜面７が連続して形成されていて、頭部２′と平
坦面５′との間の形状変化部における内部応力の分散が
図られている。なお、符号８′で示す仮想線は、この傾
斜面７′の端部を示している。
た頭部２′の先端部の一側が、工作機械の主軸等の回転
中心Ｃと平行な平坦面５′として形成されていて、この
平坦面５′の一部に加工チップ４′の形状に合わせて三
角状の固定溝６′が形成されている。そして、加工チッ
プ４′はこの固定溝６′に嵌入された状態でボルトまた
はクランプにより取付部３′に固定される。また、三角
状に形成された固定溝６′の二つのコーナ部には、加工
チップ４′の頂角部４ａ′，４ｂ′が固定溝６′の溝内
壁と干渉しないように逃げ部１０ａ，１０ｂがそれぞれ
形成されているとともに、この逃げ部１０ａ，１０ｂは
応力集中を軽減するために円弧状に形成されている。頭
部２′から平坦面５′にかけては、図４（Ｂ）に示すよ
うに傾斜面７が連続して形成されていて、頭部２′と平
坦面５′との間の形状変化部における内部応力の分散が
図られている。なお、符号８′で示す仮想線は、この傾
斜面７′の端部を示している。
【０００４】ところで、図示するように、被加工物Ｗの
穴Ｗａ内に頭部２′を挿入してチップホルダＴ′を回転
させ、加工チップ４′による裏座ぐり加工を行うと、チ
ップホルダＴ′の頭部２′には、主として切削抵抗によ
る捩じりモーメントと曲げモーメントとが作用する。そ
して、過大な切削抵抗や繰り返し加工による疲労によ
り、チップホルダＴ′は、一般的に回転中心Ｃに対して
４５度程度傾いた線Ｓに沿って折損する。また、折損
は、円弧部分に最も応力が集中しやすい逃げ部１０ａ′
を起点として生じやすい。そのため、逃げ部１０ａ′の
内径をできるだけ大きくして応力の集中をできるだけ小
さくするとともに、逃げ部１０ａ′を設けることによる
断面積の減少を補うために頭部２′の径をできるだけ大
きくすることが望ましい。
穴Ｗａ内に頭部２′を挿入してチップホルダＴ′を回転
させ、加工チップ４′による裏座ぐり加工を行うと、チ
ップホルダＴ′の頭部２′には、主として切削抵抗によ
る捩じりモーメントと曲げモーメントとが作用する。そ
して、過大な切削抵抗や繰り返し加工による疲労によ
り、チップホルダＴ′は、一般的に回転中心Ｃに対して
４５度程度傾いた線Ｓに沿って折損する。また、折損
は、円弧部分に最も応力が集中しやすい逃げ部１０ａ′
を起点として生じやすい。そのため、逃げ部１０ａ′の
内径をできるだけ大きくして応力の集中をできるだけ小
さくするとともに、逃げ部１０ａ′を設けることによる
断面積の減少を補うために頭部２′の径をできるだけ大
きくすることが望ましい。
【０００５】しかしながら、上記した従来のチップホル
ダＴ′は、頭部２′を穴Ｗａ内に挿入して回転させるも
のであるため、頭部２′の径をある程度以上に大きくす
ることができず、従って折損しやすくチップホルダＴ′
の寿命も短いという欠点があった。さらに、傾斜面７′
は逃げ部１０ａ′と干渉しないように形成されなければ
ならないため、取付部３′に傾斜面７′を形成できる部
位が制限されて傾斜面７′の形状が複雑なものとなり、
加工コストも高くなるという問題がある。
ダＴ′は、頭部２′を穴Ｗａ内に挿入して回転させるも
のであるため、頭部２′の径をある程度以上に大きくす
ることができず、従って折損しやすくチップホルダＴ′
の寿命も短いという欠点があった。さらに、傾斜面７′
は逃げ部１０ａ′と干渉しないように形成されなければ
ならないため、取付部３′に傾斜面７′を形成できる部
位が制限されて傾斜面７′の形状が複雑なものとなり、
加工コストも高くなるという問題がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、加
工チップを取り付けるチップホルダの頭部の径を増大さ
せることなく断面積を大きくして、チップホルダの強度
と寿命の向上を図ることができる安価な裏座ぐり加工の
チップホルダを提供しようとするものである。
に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、加
工チップを取り付けるチップホルダの頭部の径を増大さ
せることなく断面積を大きくして、チップホルダの強度
と寿命の向上を図ることができる安価な裏座ぐり加工の
チップホルダを提供しようとするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明のチップホルダは、工作機械の主軸等に挿着
されるシャンク部と、このシャンク部の先端部に形成さ
れた頭部と、この頭部の略Ｌ字状の先端部に平坦状に形
成された加工チップの取付部と、この取付部に形成され
た加工チップを嵌入して固定するための固定溝と、前記
頭部から前記取付部まで連続して形成された傾斜面とか
らなる裏座ぐり加工用のチップホルダにおいて、前記固
定溝は、菱形または平行四辺形の加工チップを嵌入して
固定できるとともに、前記固定溝の側壁は、前記加工チ
ップの切れ刃が突出する前記取付部の一側から前記主軸
等の回転中心に向けて斜めに形成されていることを特徴
とする。また、前記傾斜面は前記固定溝の近傍に形成さ
れ、かつ、前記回転中心に対して４０度ないし５０度の
範囲内で傾いた軸線に沿って形成するものとしてもよ
い。
めに本発明のチップホルダは、工作機械の主軸等に挿着
されるシャンク部と、このシャンク部の先端部に形成さ
れた頭部と、この頭部の略Ｌ字状の先端部に平坦状に形
成された加工チップの取付部と、この取付部に形成され
た加工チップを嵌入して固定するための固定溝と、前記
頭部から前記取付部まで連続して形成された傾斜面とか
らなる裏座ぐり加工用のチップホルダにおいて、前記固
定溝は、菱形または平行四辺形の加工チップを嵌入して
固定できるとともに、前記固定溝の側壁は、前記加工チ
ップの切れ刃が突出する前記取付部の一側から前記主軸
等の回転中心に向けて斜めに形成されていることを特徴
とする。また、前記傾斜面は前記固定溝の近傍に形成さ
れ、かつ、前記回転中心に対して４０度ないし５０度の
範囲内で傾いた軸線に沿って形成するものとしてもよ
い。
【０００８】
【作用】本発明は上述のように構成されているので以下
のように作用する。固定溝には菱形または平行四辺形の
加工チップが取り付けられ、かつ、固定溝はＬ字状に形
成された頭部先端の取付部の一側から回転中心に向けて
斜めに形成されているので、被加工物の切削加工を行う
切れ刃の延長線上に位置する頭部側の一頂角は鈍角とな
り、従って当該部位に固定溝の側壁との干渉を防止する
ための逃げ部を形成する必要がなくなる。また、逃げ部
を形成しないことにより、頭部から取付部の平坦面に連
続する傾斜面の方向および幅を自由に設定できるように
なり、傾斜面による頭部の断面積の増大を図ることがで
きるようになる。さらに、前記傾斜面を回転中心に対し
て４０度ないし５０度の範囲で傾いた軸線に沿って設け
ることにより、過度な切削抵抗や疲労に対して折損しに
くいチップホルダを得ることができる。
のように作用する。固定溝には菱形または平行四辺形の
加工チップが取り付けられ、かつ、固定溝はＬ字状に形
成された頭部先端の取付部の一側から回転中心に向けて
斜めに形成されているので、被加工物の切削加工を行う
切れ刃の延長線上に位置する頭部側の一頂角は鈍角とな
り、従って当該部位に固定溝の側壁との干渉を防止する
ための逃げ部を形成する必要がなくなる。また、逃げ部
を形成しないことにより、頭部から取付部の平坦面に連
続する傾斜面の方向および幅を自由に設定できるように
なり、傾斜面による頭部の断面積の増大を図ることがで
きるようになる。さらに、前記傾斜面を回転中心に対し
て４０度ないし５０度の範囲で傾いた軸線に沿って設け
ることにより、過度な切削抵抗や疲労に対して折損しに
くいチップホルダを得ることができる。
【０００９】
【実施例】本発明の一実施例を図面に従って詳細に説明
する。図１は本発明のチップホルダの全体構成を説明す
る正面図、図２（Ａ）は加工チップを取り付けた状態に
おけるチップホルダの頭部の部分平面図、図２（Ｂ）は
図２（Ａ）のＩ−Ｉ方向矢視図、図３は本発明のチップ
ホルダの頭部の拡大斜視図である。チップホルダＴの概
略構成は、ボール盤やマシニングセンタ等の工作機械の
主軸や刃物台に挿着されるシャンク部１と、このシャン
ク部１の先端に形成された頭部２と、この頭部２の先端
に形成された加工チップ４の取付部３とからなってい
る。シャンク部１は、前記主軸等に直接挿着されるもの
であってもよいし、工具ホルダを介して取り付けられる
ものであってもよい。また、頭部２は、回転中心Ｃから
偏心してシャンク部１に設けられているとともに、被加
工物Ｗの穴Ｗａ内に挿入して回転できるように、穴Ｗａ
の内径よりも小径に形成されている。
する。図１は本発明のチップホルダの全体構成を説明す
る正面図、図２（Ａ）は加工チップを取り付けた状態に
おけるチップホルダの頭部の部分平面図、図２（Ｂ）は
図２（Ａ）のＩ−Ｉ方向矢視図、図３は本発明のチップ
ホルダの頭部の拡大斜視図である。チップホルダＴの概
略構成は、ボール盤やマシニングセンタ等の工作機械の
主軸や刃物台に挿着されるシャンク部１と、このシャン
ク部１の先端に形成された頭部２と、この頭部２の先端
に形成された加工チップ４の取付部３とからなってい
る。シャンク部１は、前記主軸等に直接挿着されるもの
であってもよいし、工具ホルダを介して取り付けられる
ものであってもよい。また、頭部２は、回転中心Ｃから
偏心してシャンク部１に設けられているとともに、被加
工物Ｗの穴Ｗａ内に挿入して回転できるように、穴Ｗａ
の内径よりも小径に形成されている。
【００１０】この実施例において、Ｌ字状の取付部３に
固定される加工チップ４は、小さい方の頂角４ｂが５０
度の平行四辺形チップで、切れ刃４ｃが上を向くように
固定溝６に嵌入してボルトにより固定される。加工チッ
プ４を嵌入して固定する固定溝６は、加工チップ４の形
状に合わせて平行四辺形になるように形成されていると
ともに、固定溝６から切れ刃４ｃが突出するように一側
である上端部が開放されている。また、固定溝６の相対
向する側壁６ａ，６ａは、図２（Ａ）に示すように回転
中心Ｃに向けて斜めに形成されていて、被加工物Ｗの加
工を行う切れ刃４ｃの延長線上に位置する鈍角の頂角４
ａが中心軸線Ｃ側に位置するようになっている。そのた
め、当該部位においては側壁６ａと加工チップ４の頂角
４ａとの干渉が問題にならず、従って、逃げ部を形成す
る必要もない。なお、固定溝６の溝底部６ｂには、加工
チップ４の他の二つの頂角４ｂ，４ｄが固定溝６の側壁
６ａ，６ａおよび溝底部６ｂと干渉しないように、円弧
状の逃げ部９ａ，９ｂが穿設されている。溝底部６ｂに
逃げ部９ａ，９ｂを形成することにより、取付部３の先
端側における肉厚が減少するが、取付部３の先端側にお
いては被加工物Ｗの他の部位と干渉しない範囲で肉厚を
厚くすることができるので、必要分だけ肉厚を厚くして
強度を高めるようにすればよい。
固定される加工チップ４は、小さい方の頂角４ｂが５０
度の平行四辺形チップで、切れ刃４ｃが上を向くように
固定溝６に嵌入してボルトにより固定される。加工チッ
プ４を嵌入して固定する固定溝６は、加工チップ４の形
状に合わせて平行四辺形になるように形成されていると
ともに、固定溝６から切れ刃４ｃが突出するように一側
である上端部が開放されている。また、固定溝６の相対
向する側壁６ａ，６ａは、図２（Ａ）に示すように回転
中心Ｃに向けて斜めに形成されていて、被加工物Ｗの加
工を行う切れ刃４ｃの延長線上に位置する鈍角の頂角４
ａが中心軸線Ｃ側に位置するようになっている。そのた
め、当該部位においては側壁６ａと加工チップ４の頂角
４ａとの干渉が問題にならず、従って、逃げ部を形成す
る必要もない。なお、固定溝６の溝底部６ｂには、加工
チップ４の他の二つの頂角４ｂ，４ｄが固定溝６の側壁
６ａ，６ａおよび溝底部６ｂと干渉しないように、円弧
状の逃げ部９ａ，９ｂが穿設されている。溝底部６ｂに
逃げ部９ａ，９ｂを形成することにより、取付部３の先
端側における肉厚が減少するが、取付部３の先端側にお
いては被加工物Ｗの他の部位と干渉しない範囲で肉厚を
厚くすることができるので、必要分だけ肉厚を厚くして
強度を高めるようにすればよい。
【００１１】取付部３に逃げ部を形成する必要がないの
で、傾斜面７は取付部３に比較的自由に設定することが
できる。そのため、この実施例において傾斜面７は、固
定溝６の一方の側壁６ａに沿って取付部３の一側から他
側までほぼ均等な幅で形成されているとともに、回転中
心Ｃに対して４０度ないし５０度程度、好ましくは４５
度程度傾斜させて取付部３をほぼ真直に横切るように形
成されている。均等な幅で取付部３をほぼ真っ直ぐに横
切らせることにより、傾斜面７を形成する際の加工を極
めて容易に行えるようになるという特徴がある。また、
回転中心Ｃに対して４５度程度傾斜させるようにしたの
は、頭部２に生じる最大内部応力に沿った線Ｓに対して
略直交させるためであり、これにより線Ｓに対する頭部
２の断面積を最も大きくすることができるからである。
すなわち、中心軸線Ｃに４０度ないし５０度の範囲内、
好ましくは４５度程度で交叉する軸線（これは、仮想線
８で示す傾斜面７の端部と一致する）に沿って傾斜面７
を形成し、かつ、固定溝６と干渉しない限度内において
一方の側壁６ａの近傍まで傾斜面７の端部（仮想線８）
を延長することにより、折損や疲労に対するチップホル
ダＴの強度を最大のものにすることができるという特徴
がある。
で、傾斜面７は取付部３に比較的自由に設定することが
できる。そのため、この実施例において傾斜面７は、固
定溝６の一方の側壁６ａに沿って取付部３の一側から他
側までほぼ均等な幅で形成されているとともに、回転中
心Ｃに対して４０度ないし５０度程度、好ましくは４５
度程度傾斜させて取付部３をほぼ真直に横切るように形
成されている。均等な幅で取付部３をほぼ真っ直ぐに横
切らせることにより、傾斜面７を形成する際の加工を極
めて容易に行えるようになるという特徴がある。また、
回転中心Ｃに対して４５度程度傾斜させるようにしたの
は、頭部２に生じる最大内部応力に沿った線Ｓに対して
略直交させるためであり、これにより線Ｓに対する頭部
２の断面積を最も大きくすることができるからである。
すなわち、中心軸線Ｃに４０度ないし５０度の範囲内、
好ましくは４５度程度で交叉する軸線（これは、仮想線
８で示す傾斜面７の端部と一致する）に沿って傾斜面７
を形成し、かつ、固定溝６と干渉しない限度内において
一方の側壁６ａの近傍まで傾斜面７の端部（仮想線８）
を延長することにより、折損や疲労に対するチップホル
ダＴの強度を最大のものにすることができるという特徴
がある。
【００１２】なお、この実施例においては、取付部３の
側面が側壁６ａに連続するコーナ部を起点Ｓ0 として最
大内部応力が発生すると考えられるので、傾斜面７の前
記端部が起点Ｓよりも上方に位置するように傾斜面７を
形成している。本発明の好適な一実施例を説明してきた
が、本発明は上記の実施例に限定されるものではない。
例えば、上記の実施例でチップホルダＴは小さい方の頂
角４ａが５０度の平行四辺形チップであるとして説明し
たが、頂角４ｂは５５度，８０度等いずれのものであっ
てもよく、また平行四辺形チップに限らず菱形チップで
あってもよい。
側面が側壁６ａに連続するコーナ部を起点Ｓ0 として最
大内部応力が発生すると考えられるので、傾斜面７の前
記端部が起点Ｓよりも上方に位置するように傾斜面７を
形成している。本発明の好適な一実施例を説明してきた
が、本発明は上記の実施例に限定されるものではない。
例えば、上記の実施例でチップホルダＴは小さい方の頂
角４ａが５０度の平行四辺形チップであるとして説明し
たが、頂角４ｂは５５度，８０度等いずれのものであっ
てもよく、また平行四辺形チップに限らず菱形チップで
あってもよい。
【００１３】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、以下のような効果を奏する。加工チップの切れ刃の
延長線上に逃げ部を形成する必要がなくなるので、逃げ
部を設けることによる頭部の断面積の減少を防止するこ
とができ、かつ、応力の集中も防止することができるの
で、折損しにくく長寿命のチップホルダを得ることがで
きる。また、チップホルダの頭部から平坦面に連続する
傾斜面を、固定溝に沿って適宜の角度で自由に設けるこ
とができるようになるので、前記傾斜面による断面積の
増大を図ることができ、これによってもチップホルダの
折損防止や寿命の向上を期待することができる。さら
に、逃げ部や複雑な形状の傾斜面を形成する必要が無く
なるので、チップホルダの加工コストを低廉なものにす
ることができる。
で、以下のような効果を奏する。加工チップの切れ刃の
延長線上に逃げ部を形成する必要がなくなるので、逃げ
部を設けることによる頭部の断面積の減少を防止するこ
とができ、かつ、応力の集中も防止することができるの
で、折損しにくく長寿命のチップホルダを得ることがで
きる。また、チップホルダの頭部から平坦面に連続する
傾斜面を、固定溝に沿って適宜の角度で自由に設けるこ
とができるようになるので、前記傾斜面による断面積の
増大を図ることができ、これによってもチップホルダの
折損防止や寿命の向上を期待することができる。さら
に、逃げ部や複雑な形状の傾斜面を形成する必要が無く
なるので、チップホルダの加工コストを低廉なものにす
ることができる。
【図１】本発明のチップホルダの全体構成を説明する正
面図である。
面図である。
【図２】（Ａ）は加工チップを取り付けた状態における
チップホルダの頭部の部分平面図、（Ｂ）は（Ａ）のＩ
−Ｉ方向矢視図である。
チップホルダの頭部の部分平面図、（Ｂ）は（Ａ）のＩ
−Ｉ方向矢視図である。
【図３】本発明のチップホルダの頭部の斜視図である。
【図４】（Ａ）は加工チップを取り付けた状態における
チップホルダの頭部の部分平面図、（Ｂ）は（Ａ）の
Ｉ′−Ｉ′方向矢視図である。
チップホルダの頭部の部分平面図、（Ｂ）は（Ａ）の
Ｉ′−Ｉ′方向矢視図である。
【図５】従来のチップホルダの頭部の斜視図である。
Ｔ，Ｔ′ チップホルダ Ｃ 回転中心 Ｗ 被加工物 Ｗａ 穴 １ シャンク部 ２ 頭部 ３ 取付部 ４ 加工チップ ５ 平坦面 ６ 固定溝 ７ 傾斜面 ９ａ，９ｂ 逃げ部
Claims (2)
- 【請求項１】 工作機械の主軸等に挿着されるシャンク
部と、このシャンク部の先端部に形成された頭部と、こ
の頭部の略Ｌ字状の先端部に平坦状に形成された加工チ
ップの取付部と、この取付部に形成された加工チップを
嵌入して固定するための固定溝と、前記頭部から前記取
付部まで連続して形成された傾斜面とからなる裏座ぐり
加工用のチップホルダにおいて、 前記固定溝(6) は、菱形または平行四辺形の加工チップ
(4) を嵌入して固定できるとともに、前記固定溝の側壁
(6a,6a) は、前記加工チップ(4) の切れ刃(4c)が突出す
る前記取付部(3) の一側から前記主軸等の回転中心(C)
に向けて斜めに形成されていることを特徴とする裏座ぐ
り加工用のチップホルダ。 - 【請求項２】 前記傾斜面(7) は前記固定溝(6) の近傍
に形成され、かつ、前記回転中心(C) に対して４０度な
いし５０度の範囲内で傾いた軸線に沿って形成されてい
ることを特徴とする請求項１に記載の裏座ぐり加工用の
チップホルダ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11162895A JPH08300206A (ja) | 1995-05-10 | 1995-05-10 | 裏座ぐり加工用のチップホルダ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11162895A JPH08300206A (ja) | 1995-05-10 | 1995-05-10 | 裏座ぐり加工用のチップホルダ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08300206A true JPH08300206A (ja) | 1996-11-19 |
Family
ID=14566146
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11162895A Pending JPH08300206A (ja) | 1995-05-10 | 1995-05-10 | 裏座ぐり加工用のチップホルダ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08300206A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20150375308A1 (en) * | 2014-06-25 | 2015-12-31 | Caterpillar Inc. | Process for Machining Back Counterbores |
| US10464138B2 (en) * | 2015-02-10 | 2019-11-05 | Denso Corporation | Tool holder and manufacturing method thereof |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6114601A (ja) * | 1984-06-29 | 1986-01-22 | Koji Fujita | ブラウン管用フイルタ−シ−トおよびその製造方法 |
| JPH01289607A (ja) * | 1988-05-13 | 1989-11-21 | Touhara Kogyosho:Kk | 旋削用バイト |
-
1995
- 1995-05-10 JP JP11162895A patent/JPH08300206A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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