JPH08299963A - シアン含有水の処理方法 - Google Patents

シアン含有水の処理方法

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JPH08299963A
JPH08299963A JP7105907A JP10590795A JPH08299963A JP H08299963 A JPH08299963 A JP H08299963A JP 7105907 A JP7105907 A JP 7105907A JP 10590795 A JP10590795 A JP 10590795A JP H08299963 A JPH08299963 A JP H08299963A
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cyanide
containing water
insoluble
cathode
treatment
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JP7105907A
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Yukie Matsumoto
幸英 松本
Masao Sekimoto
正生 関本
Yasuki Yoshida
泰樹 吉田
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Permelec Electrode Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シアン含有めっき排液、水洗水の処理を行
う。 【構成】 鉛合金、二酸化鉛または白金族金属の合金、
白金族金属の酸化物からなる電極触媒を電極基体上に形
成した不溶性電極と不溶性陰極を有する電解処理槽にお
いて、シアン含有水を電解処理し、シアン含有水中に含
まれている金属の回収、シアンの分解、有機物の分解を
行うとともに、紫外線を照射して処理を行い、得られた
処理水の脱イオン処理によって再生利用するシアン含有
水の処理方法。 【効果】 貴金属、シアン、有機物を同時に短時間に処
理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シアン含有水の処理方
法に関し、とくにシアンを含むめっき排水あるいは水洗
水の電気化学的な処理方法関し、シアンとともに含まれ
ている有機物を同時に処理する処理法方に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品や機械部品などの貴金属めっき
をする分野においては、シアンを含むめっき浴を使用し
ている。シアンを含むめっき液の排水あるいは、めっき
した製品の水洗に用いる水洗水などのシアン含有水から
金属イオンを回収する方法としては、イオン交換樹脂
法、電気分解法、活性炭吸着法等多くの方法が提案され
てきた。一方、シアンイオンを分解する方法において
も、塩素や次亜塩素酸ソーダ等の酸化剤による酸化分解
法、紫外線照射下での酸化分解法、処理液に食塩を添加
し、食塩の電気分解により発生する次亜塩素酸を用い
て、シアンイオンを間接的に酸化する方法、電解酸化方
法などの多くの方法が提案されてきた。
【0003】しかしながら、これらの方法を単独あるい
は併用した場合には含まれている成分の完全な処理は困
難であり、処理液に何らかの前処理を必要としたり、処
理後の液に2次、3次の後工程処理を必要とした。
【0004】例えば、イオン交換樹脂法や活性炭吸着法
では、処理液中の金属イオン濃度とシアンイオン濃度に
より溶液中に存在する金属イオンとシアンイオンが錯形
成し、吸着不可能となる場合が生じる。また、めっき液
中の有機物等を栄養源とし、大気中より混入する菌が繁
殖したり、藻を発生させ、金属イオンのイオン交換樹脂
や活性炭への吸着を低下させ、未処理のまま流出するこ
ともある。さらに、イオン交換樹脂法や活性炭吸着法で
は、シアンイオンを無害化することは不可能であり、後
工程において塩素や次亜塩素酸処理により酸化する必要
がある。また過剰の塩素や次亜塩素酸を含む処理液は、
直接放流することはできず還元等によって分解処理をす
るか、希釈して放出さぜるを得ない。また、水洗水を塩
素や次亜塩素酸処理を行った処理液は、塩素イオン等が
含まれるので水洗水として再利用不可能となる。
【0005】シアンとともに含まれている有機物を処理
する方法としては、金属回収の前にオゾンもしくは紫外
線処理をする方法や、金属回収の後工程において、微生
物を利用して分解をする方法が行われている。しかし、
設備の規模が大きくなることや設備コストが大きいなど
の問題がある。また、近年イオン交換樹脂法と電気分解
法の併用による重金属イオンとシアンイオンを含有する
電気めっき液水洗水処理法(特開昭51−94431号
公報)が提案されている。この方法によれば、先ずめっ
き液水洗水のうち、濃度の比較的高い水洗水を電気分解
し、金属イオンを陰極上に析出し、回収後、陽極として
二酸化鉛電極を用いてシアンイオンを一定の濃度(約1
000ppm)まで電解酸化により分解し、残るシアン
イオンを次亜塩素酸ナトリウムを添加して、酸化分解す
るという化学処理によるものである。該方法は電解法を
採用しているものの、イオン交換樹脂法と同様に残留シ
アンイオンを次亜塩素酸ナトリウムを添加し処理しなけ
ればならず、過剰の次亜塩素酸イオンを後処理しなけれ
ば放流できず、また、めっき工程において再利用不可能
であるなどの問題を有している。さらに、イオン交換樹
脂等は水洗水槽の最終槽に設置されており、希釈された
めっき液中の銀イオンやシアンイオンを回収しているの
みであり、前述したイオン交換樹脂法の問題点を回避す
ることは不可能である。
【0006】そこで、本発明者達は従来の問題点を解決
する方法を特開平6−336700号公報において不溶
性陽極と不溶性陰極より構成された電解槽による貴金属
の回収、シアンの分解、および有機物の分解を行う貴金
属シアン浴めっき排水及び水洗水の処理方法を提案し
た。この方法は、従来技術よりも優れているもののシア
ンイオンを分解するのに要する時間が貴金属を電解回収
するに要する時間より長く、シアンイオンをほぼ完全に
分解するまでには貴金属を電解回収するに要する時間の
数倍を要することが判明した。すなわち、シアンを含む
めっき排水及び水洗水に溶存しているシアン及び有機配
位子は錯形成能力が大きいため、貴金属イオン等と錯体
として存在し、直接電解酸化が困難である。したがっ
て、貴金属のシアンまたは有機配位子による錯体はま
ず、陰極上で貴金属を析出し、シアン又は有機配位子は
単独のイオンとして遊離した後に分解処理が必要とな
る。有機配位子によっては分解して一部シアンイオンを
生成したり、CODを増大させ、長時間の電解処理を要
する。また、処理後の水洗水を再利用した場合、電解処
理では処理できない無機イオンが蓄積し、長時間の再利
用ができなくなる。さらに、シアンを含むめっき浴に含
有される有機物の分解によりシアンイオンが副生され、
これが電解処理に要する時間を長びかせる原因であるこ
とが判明した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、シアンを含
むめっき排水および水洗水などのシアン含有水中に含ま
れているシアンと有機物を短時間に同時に処理し、処理
水を直接に放流あるいは水洗水として再利用可能なもの
とすることを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、不溶性陽極と
不溶性陰極を有する電解処理槽において、シアン含有水
を電解処理し、シアン含有水中に含まれている金属の回
収、シアンの分解、有機物の分解を行う際に、紫外線を
照射して処理を行うことを特徴とするシアン含有水の処
理方法である。また、不溶性陽極が鉛合金、二酸化鉛ま
たは白金族金属の合金、白金族金属の酸化物からなる電
極触媒を電極基体上に形成した不溶性電極を使用した前
記のシアン含有水の処理方法である。不溶性陰極が、
鉄、ニッケル、銅、クロム、アルミニウム、チタンもし
くはこれらの合金、またはこれらに白金の被覆を施した
もの、炭素、黒鉛である前記のシアン含有水の処理方法
である。陰極に紫外線照射を行いながら電解処理する
か、あるいは不溶性陰極を通過した処理水に紫外線照射
を行う前記のシアン含有水の処理方法である。電解処理
する際に酸化チタンを存在させ、紫外線を照射しながら
電解処理する前記のシアン含有水の処理方法である。電
解処理および紫外線処理を行った後に電気透析によって
脱イオン化を行い、再使用する前記のシアン含有水の処
理方法である。また、不溶性陰極上に析出した金属をア
ルカリおよびシアンを含有する水溶液中において、析出
金属を化学的に溶解、または陽極として通電して溶解し
て金属成分を回収する前記のシアン含有水の処理方法で
ある。
【0009】すなわち、本発明の方法では、電気分解と
ともに紫外線照射を行ったので、電気分解によって金属
を陰極上に析出した結果、シアン又は有機配位子が単独
のイオンとなった後に、紫外線によって、電気分解のみ
の場合に比べて数倍の効率でシアンの分解およびCOD
の低減を図ることが可能となった。さらに、電解処理や
紫外線照射処理では処理できない無機イオンをイオン交
換樹脂、電気浸透、電気透析等により除去することによ
って、長期に渡り水洗水として再利用することが可能と
なり、めっき処理工程から排出される排液、水洗水の処
理のクローズド化が可能となった。
【0010】不溶性陽極には、鉛、鉛合金、二酸化鉛電
極とともに、従来はシアンもしくは有機物の存在下では
使用することができなかった白金族の金属またはこれら
の合金、白金族金属酸化物を電極触媒とし、チタン、タ
ンタル、ニオブ、ジルコニウムもしくはこれらの合金か
らなる耐蝕性金属電極基体上に被覆してなる電極も使用
することができる。これは、紫外線照射によりシアン又
は有機物の電解が効率良く行うことが可能となったため
である。また、金属電極基体の形状は、希薄な金属イオ
ンやシアンを含む処理液から電気分解により金属を回収
したり、シアンを分解するために表面積を大きくした多
孔体、網状、すだれ状または粒状のものが好適であり、
粒状の電極を流動状態で電気分解する流動床電解も適用
できる。
【0011】鉛、鉛合金、二酸化鉛電極は酸化力に優れ
耐久性を有するが、めっき排水および水洗水に還元剤や
ハロゲンイオン等が含有する場合にはわずかながら電極
の溶出を伴ったり、有機物を酸化重合し不溶性の有機高
分子を電極表面上に形成し電解電圧を上昇させることも
あるが、白金族金属または白金族金属酸化物を電極触媒
とする金属電極は、酸化力が鉛、鉛合金、二酸化鉛電極
に比べて劣るが、還元剤やハロゲンイオンに対する耐蝕
性を有し、電解電位が低いために有機物を電解酸化重合
することもなく、安定した操業が可能となる。
【0012】紫外線照射処理は、金属イオンを電解還元
により陰極上に析出した後の処理液に照射することでシ
アン又は有機物の分解が効率良く行えるが、陰極に紫外
線を照射しながら電解処理を行うと分解効率は更に向上
した。このことは、金属イオンが陰極上で金属として析
出した際に金属イオンに配位していたシアン又は有機物
が遊離し、陰極近傍ではこれらの濃度が高いことと、陰
極上では副反応である水素発生により陰極近傍のpHが
高いために、効率良くシアン又は有機物が分解されるも
のと考えられる。
【0013】電解処理方法のみによるシアンイオン及び
有機物の分解効率は、金属回収率の20%以下であり、
電解処理に多大な時間と電力を要した。一方、EDTA
のような有機物を含む電解液を鉛、鉛合金、二酸化鉛電
極を陽極として電解処理すると、陽極酸化によりシアン
が生成されることが認められ、そのシアンを分解するた
めにさらに過剰の電力と時間を要した。しかし、紫外線
照射を併用して電解処理をすることで、シアンの副生は
みられず、短時間でシアンイオン及び有機物の分解が可
能となった。
【0014】一方、白金族金属又は白金族金属酸化物を
電極触媒とする金属電極を陽極として電解処理した場合
は、EDTAの分解とシアンの生成はみられなかった。
またシアンの分解効率は鉛、鉛合金、二酸化鉛電極に比
べて劣るものの、紫外線照射を併用することで短時間で
シアンおよびEDTAの分解が可能であった。
【0015】シアンイオン又は有機物を分解するために
紫外線照射する際、酸化チタンを処理液中に共存させ、
該酸化チタンに紫外線照射することにより、さらに分解
効率が上昇した。酸化チタンは粉末、粒状を処理液中に
分散させてもよいが、酸化チタン粉末または粒子の分離
操作が必要となるため、板状又は多孔体の金属チタンの
表面を陽極酸化法や焼成法等により酸化チタンを形成さ
せてもよい。また、酸化チタンの結晶系はアナターゼ型
が好適である。
【0016】さらに、電気分解および紫外線照射による
処理を行った処理液は、脱イオン処理をすることにより
長時間にわたり水洗水等として再利用が可能となる。脱
イオン処理は、イオン交換樹脂、電気透析、蒸留等によ
って行うことが可能である。とくに、シアンを含むめっ
き液中にはナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモ
ニウムイオン、硫酸イオン、リン酸イオン等のイオンが
多く含まれているので、イオン交換樹脂による方法で
は、イオン交換樹脂の再生処理のために大量の薬剤が必
要となるが、電気透析法では、薬剤等が必要ではなくよ
り好ましい。電気透析は、不溶性陽極、不溶性陰極の間
に陰イオン交換膜、陽イオン交換膜、又はバイポーラ膜
の任意の枚数を積層した電解槽によって行うことができ
る。電気透析に使用する不溶性陽極および不溶性陰極に
は、本発明の電解処理用の電解槽に用いたものと同様の
ものを用いることができる。また、電気透析処理におい
ては、処理液中の陽イオンと陰イオンは分離、濃縮され
対応するアルカリ及び酸として回収して再利用すること
も可能である。また、電気透析槽を通過し、脱イオンさ
れた処理液は直接放流又はめっき液の調整水、水洗水等
として再利用ができる。また、本発明の処理方法では、
電気分解と紫外線照射を併用しているので、殺菌、滅菌
効果により藻の発生を防止することができる。
【0017】さらに、電解処理によって陰極に析出した
金属は、薬剤による溶解、電気化学的な溶解処理によっ
て溶解し、金属の塩として回収し、めっき原料に再利用
することが可能である。例えば、金シアン浴めっき排水
や水洗水を電解処理し、不溶性陰極上に析出、回収した
金を水酸化カリウム、シアン化カリウムのような強アル
カリとシアンイオンの共存する水溶液中で、金を析出、
回収した不溶性陰極を陽極とし、金を回収する際に用い
たのと同じ材質の不溶性陰極を用い、陰極上に金が析出
しない条件下にて電解処理することにより金を溶解さ
せ、めっき原料の塩として回収することができる。該方
法において、陰極上に金を析出させない方法としては不
溶性陰極の電極電位を、基準電極に金を用いて金の析出
電位よりも高い電位となる条件で電解処理するか、また
は陽極と陰極の間にイオン交換膜等の隔膜を用いて電解
処理することにより、陰極上に析出することを防止し、
かつ溶解した金イオンを金めっきの原料であるシアン化
金塩として回収できる。また、例えば金シアン浴めっき
排水や水洗水を電解処理し、不溶性陰極上に析出した金
をシアン化カリウムのようなシアンイオンを含んだアル
カリ性の水溶液に浸漬して溶解させ、シアン化金の塩と
して回収する。
【0018】
【作用】本発明は、鉛合金、二酸化鉛または白金族金属
の合金、白金族金属の酸化物からなる電極触媒を電極基
体上に形成した不溶性陽極と不溶性陰極を有する電解処
理槽において、シアン含有水を電解処理し、シアン含有
水中に含まれている金属の回収、シアンの分解、有機物
の分解を行うとともに、紫外線を照射して処理を行うの
で、電気分解のみの処理の場合に比べて、シアン含有め
っき排液あるいは水洗水を飛躍的に効率的に処理するこ
とができる。
【0019】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに詳しく説明
する。 実施例1 大きさが165×200mmのチタンのエキスパンデッ
ドメタルの基体上に二酸化鉛を被覆した陽極と、陽極と
同じ形状のステンレス(SUS304)のエキスパンデ
ッドメタルを陰極とし、塩化ビニル製の電解槽(内寸:
40×185×210mm)内に陽極と陰極の電極間距
離を15mmとして設置した。また、紫外線ランプ(2
4W)を陰極の裏面に陰極に接して設置した。処理液と
してEDTA・2K塩を含むシアン化金めっき水洗水を
10リットル用い、流速20リットル/分で循環させ
た。陽極と陰極に直流電源により10A通電し、電気分
解処理を行なうとともに、電気分解時間、紫外線照射の
時間等を変化させ、処理液中の金イオン濃度をICP
(セイコー電子工業製 SPS−1100型)によって
測定し、シアンはJIS法(JIS K0102)によ
って測定した。その結果を図1に示す。図1において、
金イオンの濃度は(A)で示すように、いずれの場合も
同様であったが、シアン濃度は、(1)、(2)、
(3)、(4)、(5)に示す様に変化した。(1)、
(2)、(3)、(4)、(5)はそれぞれ以下の条件
を示す。 (1):最初から電気分解と紫外線照射併用。 (2):最初から15時間電気分解と紫外線併用、その
後紫外線照射のみ。 (3):最初から15時間電気分解し、その後電気分解
と紫外線照射併用。 (4):最初から15時間電気分解と紫外線を併用し、
その後電気分解のみ。 (5):最初から15時間電気分解後、紫外線照射の
み。
【0020】比較例1 紫外線照射を行わなかった点を除き実施例1と同様に電
気分解による処理をおこなった。金イオンの濃度の変化
は、実施例1と同様であり、シアン濃度の変化を図1に
おいて比(1)で示す。電気分解のみの場合には、紫外
線照射を併用した場合に比べてシアンの分解に要する時
間は数倍を要した。また、電気分解を行わず、紫外線照
射のみを行った場合は、金イオン濃度は(B)で示すよ
うに変化せず、シアン濃度は比(2)で示すように、電
気分解を併用した場合に比べてわずかであった。
【0021】実施例2 陽極としてチタン基体上に酸化イリジウムと酸化錫を
(IrO2:SnO2=70:30(重量比))からなる
電極触媒を被覆した電極を用いた以外は、同様の条件で
試験を行い、その結果を図2に示す。図2において、金
イオンの濃度は(B)で示すように、いずれの場合も同
様であったが、シアン濃度は、(6)、(7)、(8)
に示す様に変化した。(6)、(7)、(8)はそれぞ
れ以下の条件を示す。 (6):最初から電気分解と紫外線照射併用。 (7):最初から15時間電気分解し、その後電気分解
と紫外線照射併用。 (8):最初から15時間電気分解し、その後紫外線照
射のみ。
【0022】比較例2 紫外線照射を行わなかった点を除き実施例2と同様に電
気分解による処理を行った。金イオンの濃度の変化は、
実施例2と同様であったが、シアン濃度の変化を図2に
おいて比(3)で示す。
【0023】実施例3 陽極としてチタン基体上に白金めっき(3μm)を施し
た白金めっき電極を用いるとともに、紫外線ランプを別
槽に設置した点を除き、実施例1の電解槽を用いるとと
もに、アナターゼ型の酸化チタン被覆を施したエキスパ
ンデッドメタル(大きさ150mm×200mm)2枚
を紫外線ランプからの距離を5mmとして、紫外線ラン
プを挟むように設置し実施例1と同様に処理を行い、そ
の結果を図3に示す。図3において、金イオンの濃度は
(D)で示すように、いずれの場合も同様であったが、
シアン濃度は、(9)、(10)、(11)に示す様に
変化した。(9)、(10)、(11)はそれぞれ以下
の条件を示す。 (9):最初から電気分解と紫外線照射併用。 (10):最初から15時間電気分解し、その後電気分
解と紫外線照射併用。 (11):最初から15時間電気分解し、その後紫外線
照射のみ。
【0024】比較例3 紫外線照射を行わなかった点を除き実施例3と同様に電
気分解による処理をおこなった。金イオンの濃度と変化
は、実施例3と同様であったが、シアン濃度の変化を図
3において比(4)で示す。
【0025】実施例4 縦100mm、横300mmの陰イオン交換膜(トクヤ
マ製AMH)と陽イオン交換膜(トクヤマ製CMX)で
陽極室、中間室および陰極室に分離した電気透析槽を用
いた。陽極はチタン製エキスパンデッドメタル上に酸化
イリジウムと酸化タンタルの複合酸化物(50モル%)
を被覆した電極(電解有効面 100mm×300m
m)、陰極は陽極と同一の形状および大きさのニッケル
製エキスパンデッドメタルを電極とし、陽極液として
0.1mol/lの硫酸、陰極液として0.1mol/
lの水酸化カリウム液を用いた。一方、金めっき水洗水
を電流密度4A/dm2 の定電流電解処理と紫外線処理
(紫外線ランプ110W)を行った処理水を、1500
l/時の流量で電気透析槽の中間室に供給し、4.8A
(1.6A/dm2 )の電流を通電して、電気透析処理
を行い、電気透析処理された処理水を再び金めっき水洗
槽において水洗水として再利用した。この操作を連続し
て10日間にわたり実施し、めっき不良の有無、カリウ
ムイオン濃度及びCODの変化を測定し、その結果を表
1に示す。
【0026】比較例5 紫外線照射を行わないで電気分解を行った点を除き、実
施例1と同様に電解処理を行った処理液を直接に水洗水
として再利用した結果を併せて表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明の方法によれば、電気分解のみの
処理方法により短時間で効率よく貴金属の回収と有害な
シアンを系外に放出することなく処理でき、かつ、処理
水の再利用が可能であるため使用水量と排液の処理量を
大幅に低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】二酸化鉛電極による電気分解と紫外線照射の条
件を変化させた場合の金イオンおよびシアン濃度の変化
を説明する図である。
【図2】白金族の金属の酸化物による電気分解と紫外線
照射の条件を変化させた場合の金イオンおよびシアン濃
度の変化を説明する図である。
【図3】電気分解と酸化チタンを存在下において紫外線
照射を行った場合の金イオンおよびシアン濃度の変化を
説明する図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/46 101B

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シアン含有水の処理方法において、不溶
    性陽極と不溶性陰極を有する電解処理槽において、シア
    ン含有水を電解処理し、シアン含有水中に含まれている
    金属の回収、シアンの分解、有機物の分解を行うととも
    に、紫外線を照射することを特徴とするシアン含有水の
    処理方法。
  2. 【請求項2】 不溶性陽極が鉛合金、二酸化鉛または白
    金族金属の合金、白金族金属の酸化物からなる電極触媒
    を電極基体上に形成した不溶性電極を使用したことを特
    徴とする請求項1記載の処理方法。
  3. 【請求項3】 不溶性陰極が、鉄、ニッケル、銅、クロ
    ム、アルミニウム、チタンもしくはこれらの合金、また
    はこれらに白金の被覆を施したもの、炭素、黒鉛である
    ことを特徴とする請求項1記載のシアン含有水の処理方
    法。
  4. 【請求項4】 紫外線照射は電解処理時に陰極に対して
    行うか、もしくは電解処理時とは別に行うことを特徴と
    する請求項1記載のシアン含有水の処理方法。
  5. 【請求項5】 紫外線照射時に酸化チタンを存在させる
    ことをことを特徴とする請求項1記載のシアン含有水の
    処理方法。
  6. 【請求項6】 電解処理および紫外線処理を行った後に
    脱イオン化を行い、再使用することを特徴とする請求項
    1記載のシアン含有水の処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のシアン含有水の処理方法
    によって不溶性陰極上に析出した金属を化学的、もしく
    は電気化学的に溶解して再生利用することを特徴とする
    金属の再生利用方法。
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