JPH08296604A - ブレーキ弁用リリーフ弁 - Google Patents

ブレーキ弁用リリーフ弁

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Publication number
JPH08296604A
JPH08296604A JP12450295A JP12450295A JPH08296604A JP H08296604 A JPH08296604 A JP H08296604A JP 12450295 A JP12450295 A JP 12450295A JP 12450295 A JP12450295 A JP 12450295A JP H08296604 A JPH08296604 A JP H08296604A
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JP
Japan
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poppet
pressure
valve
free piston
oil
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Pending
Application number
JP12450295A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Ishihara
正 石原
Yukihiko Yonezawa
至彦 米澤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制動又は停止時に車両に生じるショックを低
減又は解消する。 【構成】 弁座71bが形成された筐体71と、正面か
ら裏面へ貫通する小孔73oがあけられて筐体71内に
油密かつ軸方向に滑動可能に設けられたポペット73
と、このポペット73を弁座71bに押しつけるポペッ
トばね72と、貫通孔76hがあけられて先端部はポペ
ット73の背面側の筒状部内に油密かつ軸方向に滑動可
能に設けられたロッド76と、このロッド76の後部外
周面に外嵌し筐体71内周面に内嵌し油密かつ軸方向に
滑動可能に設けられたフリーピストン78と、筐体71
内のポペット73とフリーピストン78との間の空間を
流路Rに連通させる排油孔71d及び排油孔連通路71
eとからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、油圧方式クローラ式
車両用走行ユニットなどの油圧駆動装置に採用されるブ
レーキ弁用リリーフ弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は従来のブレーキ弁用リリーフ弁を
示す。このリリーフ弁70は、図5及び図6に示すブレ
ーキ弁50の中にカウンタバランス弁60と共に組み込
まれて使用される。図4は、図5及び図6に示すブレー
キ弁50が用いられた油圧駆動クローラ式車両用走行駆
動装置の要部を示す。
【0003】図4において、11は車両を支持するクロ
ーラシューであり、多数のクローラシュー11がエンド
レスに連結されている。クローラシュー11は、回転ケ
ーシング13にボルト123で固着されたスプロケット
12により駆動される。回転ケーシング13は減速機1
4を介して油圧モータ20により駆動される。油圧モー
タ20の固定ケーシング17はボルト179で車両固定
フレーム19に固着されている。図4には示されない油
圧源30から制御弁40(図5,図6参照)を介してブ
レーキ弁50を経て油圧モータ20に油圧が供給されて
駆動される。
【0004】図5及び図6において、油圧源30は、油
圧ポンプ31,油圧源リリーフ弁32,リザーバ(油タ
ンク)33等からなる。制御弁40は、切換え指令によ
り、油圧源30からの行きと戻りの流路を切り換えてブ
レーキ弁50の流路K,Mに接続させる。ブレーキ弁5
0のブレーキ弁ボディ52内には、1組のカウンタバラ
ンス弁60及び2組のリリーフ弁70R,70Lが設け
られている。カウンタバランス弁60にはスプール6
4,チェック弁65,スプリング66等が設けられてい
る。図5に示す制御弁40の中央位置では、流路K,M
は無圧となり、油圧モータ20に連通する流路R,Lは
それぞれチェック弁65R,65Lで遮断される。図6
に示す制御弁40の右位置では、流路Kに圧油が入り、
スプール64が右から左に押されて、圧油は流路Kから
流路Rに流れ、油圧モータ20の右から左に流れて回転
駆動し、流路Lから流路Mに流れてリザーバ33へ戻
る。図示を省略したが、制御弁40の左位置では、図6
に示すのと逆に油が流れて、油圧モータ20は図6の場
合と逆の方向に回転駆動される。
【0005】従来のブレーキ弁用リリーフ弁は、図7に
示すように、カートリッジ(筐体)71内にポペット7
3,ロッド76,ポペットばね72等が設けられた構成
となっている。図7は、図5,図6の右方のリリーフ弁
70Rを示す。図7において、流路L(枝流路Ld)の
油圧は、ポペット73に対して、右方へ面積A1にかか
る力と、小孔(オリフィス)73oを通ってポペット裏
面室73pに入った圧油によって左方へ面積A2にかか
る力が働く。当然、面積A1>面積A2に形成されてい
るので、その差の力が右方へ働く。流路Lの圧力が所定
の過負荷(オーバロード)になると、その上記面積の差
によって生じる力がポペットばね72の力に勝ってポペ
ット73を右方へ押しやり、ポペット73はポペットシ
ート71bから離れて流路Lは流路Rに連通し、流路L
の過負荷油圧は流路Rへ逃がされる。なお、小孔73o
はポペット裏面室73pに入出する油に流通抵抗を与え
てポペット73の開閉動作のチャタリングを防止する。
また、調節ねじ751,調節ナット752によりポペッ
トばね72の押力等の調節が可能である。また、71d
はポペット73の移動を妨げないための排油孔である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のブレーキ弁用リ
リーフ弁は上記のようであるが、図7に示す面積A1と
面積A2との差と、ポペットばね72の力とにより、ポ
ペット73のリリーフ圧力は一定の値に決められる。と
ころで、図6に示すように制御弁40を右又は左位置と
して前進又は後進中に、車両を減速又は停止させようと
して、図5に示すように制御弁40を中央位置としたと
き、チェック弁65が油の流路を止めるが、運動の慣性
力のため、高圧側であった油の圧力が負圧となり、戻り
側であった油の圧力がリリーフ弁70の設定圧力以上に
瞬時に上昇して、これが制動又は停止時の車両へのショ
ックの一原因となっているというような課題があった。
【0007】この発明は上記課題を解消するためになさ
れたもので、車両の制動又は停止時に車両に生じるショ
ックを低減又は解消することができるブレーキ弁用リリ
ーフ弁を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係るブレーキ
弁用リリーフ弁は、流体の流路及び弁座が形成された筐
体と、正面から裏面へ貫通する小孔があけられて前記筐
体内に油密かつ軸方向に滑動可能に設けられたポペット
と、このポペットを前記弁座に押しつけるポペットばね
と、先端から後端まで貫通する貫通孔を有し、先端部の
外周面は前記ポペットの背面側の筒状部内に油密かつ軸
方向に滑動可能に形成され、後端は前記筐体の後部に設
けられたストッパに受け止められるように設けられたロ
ッドと、このロッドの後部外周面に外嵌し前記筐体内周
面に内嵌し油密かつ軸方向に滑動可能に設けられたフリ
ーピストンと、前記筐体内の前記ポペットと前記フリー
ピストンとの間の空間を過負荷圧力を逃がすとき下流と
なる方の流路に連通させるように形成した排油孔及び排
油孔連通路とからなるものである。
【0009】
【作用】この発明におけるブレーキ弁用リリーフ弁の過
負荷圧力を逃がすとき下流となる方の流路は、制御弁を
切り換える前には高圧側の流路であったので、この高圧
側の流路の圧力が排油孔連通路及び排油孔を通ってフリ
ーピストンを軸方向後端に押しやっている。この状態で
制御弁を中立位置に切り換えると、運動の慣性力によ
り、今まで戻り側であった流路が瞬時に高圧となり過負
荷にもなりうる。反対に今まで高圧側であった流路には
瞬時に負圧が生じる。生じた高圧はポペットの正面にか
かるが、その高圧油はポペットの小孔及びロッドの貫通
孔を通ってフリーピストンの後側に入る。そのとき既に
フリーピストンの前側の空間は排油孔及び排油孔連通路
により圧力が抜けているのでフリーピストンは前方へ自
由に動き、ポペットの裏側には圧力はほとんど生じな
い。したがって、ポペットの正面面積にかかる油の圧力
によってポペットが押されて隙間が開いて油圧を逃が
す。すなわち、受圧面積が広いので低い圧力でポペット
が開く。これにより瞬間的な高圧を逃がし、衝撃,振動
の発生が防止される。その後、後側に入る油によってフ
リーピストンが前進して停止した後は、ポペットの裏側
の圧力はポペット正面の圧力と同じとなり、ポペットを
押す力はポペットの正面の面積から裏側の面積を差し引
いた面積にかかる圧力となる。したがって、ポペットを
押し開くためには高い圧力を要することになる。以上の
ように、制御弁をいずれかの駆動位置から中立位置にし
たとき、瞬間的に生じる過負荷圧は、ポペットが低い圧
力で開いて逃がして車両のショックを低減又は解消す
る。短時間経過後は、所定の高い圧力まで逃がさないよ
うにして所定の制動力が得られる。
【0010】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1はこの発明の一実施例によるブレーキ弁用リ
リーフ弁を示す。このリリーフ弁70は、図2及び図3
に示すように、ブレーキ弁50の中に1組のカウンタバ
ランス弁60と共に2組のリリーフ弁70R,70Lを
組み込んで用いられる。このブレーキ弁50は、油圧源
30からの油圧を切り換える制御弁40と油圧モータ2
0との間に設けて、制動,停止等の作動を調整するもの
である。図4はこのブレーキ弁50が用いられた油圧駆
動クローラ式車両用走行駆動装置の要部を示す。
【0011】先ず、図4に示す油圧駆動クローラ式車両
用走行駆動装置について説明する。図4において、11
はクローラシューであり、多数のクローラシュー11が
エンドレスに屈曲自由に連結されて無限軌道となってい
る。クローラシュー11は、回転ケーシング13にボル
ト123で固着されたスプロケット12の歯に噛み合
い、回転ケーシング13は減速機14を介して油圧モー
タ20により駆動されるように連結されている。油圧モ
ータ20の固定ケーシング17はボルト179で車両固
定フレーム19に固着されている。50はブレーキ弁で
ある。
【0012】次に、図4に示す油圧駆動クローラ式車両
用走行駆動装置の動作について説明する。図4には示さ
れていないが、車体内に設けられている油圧源30(図
5又は図6参照)から制御弁40を介してブレーキ弁5
0を経て油圧モータ20に油圧が供給されると油圧モー
タ20は回転する。その回転は減速機14により減速・
増トルクされて回転ケーシング13及びスプロケット1
2の回転となり、スプロケット12の歯に噛み合うエン
ドレスのクローラシュー11を駆動して車両は前進又は
後進する。
【0013】次に、図2及び図3に示す油圧装置につい
て説明する。図2,図3において、30は油圧源であ
り、例えば内燃機関により駆動されて高圧の作動油を送
り出す油圧ポンプ31、油圧ポンプ31からの油圧の過
圧分を逃がす油圧源リリーフ弁32、リザーバ(油タン
ク)33等からなる。40は制御弁であり、図示しない
操縦装置からの指令により油圧源30からの往復の流路
を正転,中立,逆転に切り換えてブレーキ弁50の流路
K,Mに接続させる。ブレーキ弁50のブレーキ弁ボデ
ィ52内には1組のカウンタバランス弁60及び2組の
リリーフ弁70R,70Lが設けられている。カウンタ
バランス弁60にはスプール64,チェック弁65R,
65L,スプリング66R,66L等が設けられてい
る。
【0014】次に、図2及び図3に示す油圧装置の動作
について説明する。図2に示すように制御弁40を中立
位置にすると、流路Kも流路Mも戻り管路34に連通し
て無圧となる。カウンタバランス弁60のスプール64
は両方のスプリング66R,66Lにより中立位置にな
り、流路R,Lはそれぞれチェック弁65R,65Lで
遮断され、油圧モータ20に油が自由に流れないように
する。油圧モータ20に油が自由に入出すれば外力や地
面の傾斜等によって車両が勝手に移動するおそれがある
ので、そのようなことを防止するためためである。
【0015】図3に示す制御弁40の右位置では、流路
Kに油圧が入り、スプール64が右から左に押されて、
圧油は流路Kから流路Rに流れ、油圧モータ20の右か
ら左に流れて回転駆動し、流路Lから流路Mに流れてリ
ザーバ33へ戻る。図示を省略したが、制御弁40の左
位置では、図3に示すのと逆に油が流れて、油圧モータ
20は図3の方向と逆の方向に回転駆動される。リリー
フ弁70Rは流路Lに過負荷圧力が生じたときに枝流路
Ldから流路Rにその過負荷圧力を逃がす。リリーフ弁
70Lは流路Rに過負荷圧力が生じたときに枝流路Rd
から流路Lにその過負荷圧力を逃がす。
【0016】次に、図1に示すこの発明の一実施例によ
るブレーキ弁用リリーフ弁について説明する。図2及び
図3に示すように、ブレーキ弁50のブレーキ弁ボディ
52にはリリーフ弁70R及び70Lが組み込まれてい
る。図1はリリーフ弁70Rを示すが、リリーフ弁70
Lは流路Rと流路Lとが互いに反対になっているだけで
全く同じ構造である。図1において、71はリリーフ弁
70の筒状の筐体であるカートリッジであり、図2及び
図3に示すように、ブレーキ弁50の流路R及び流路L
が形成されたブレーキ弁ボディ52に油密にねじ込んで
組み込まれる。流路R,Lの一方の流路に他方の流路の
枝流路Ld,Rdがそれぞれ接続する箇所にリリーフ弁
70の先端部を密接させて流路Lと流路Rとを分離する
ように形成されている。リリーフ弁70Rでは、図示の
ように、リリーフ弁70Rの先端に流路Lの枝流路Ld
が当り、リリーフ弁70Rの先端部外周に流路Rが接す
るように組み込まれる。リリーフ弁70Lは流路R,L
を逆にして同様な構造となっている。
【0017】図1に示すように、リリーフ弁70Rのカ
ートリッジ71Rの先端部には、先端面に枝流路Ldに
対する開口と、周面に流路Rに接する開口とが内部で連
通するようにあけられ、枝流路Ldに対する開口の内側
には弁座であるポペットシート71bが形成されてお
り、このポペットシート71bに当接して開閉可能に流
路を閉鎖する弁体であるポペット73が設けられてい
る。ポペット73は筒状に形成され、外周面は油密かつ
軸方向に滑動可能にカートリッジ71の内周面に接して
いる。ポペット73の正面(先端面)から裏面に貫通す
る小孔(オリフィス)73oがあけられている。また、
ポペット73の裏側の内周面に油密かつ軸方向に滑動可
能に接するロッド76が設けられている。ロッド76の
中心にも先端から後端に貫通するロッド貫通孔76hが
あけられている。ロッド76の中間部にはつば76fが
形成されており、ポペット73の後端面とつば76fの
前端面との間に、ポペット73を押し出してポペットシ
ート71bに所定の力で当接させるようにポペットばね
72が設けられている。ポペットばね72には逃がすべ
き過負荷圧力を設定する一要素となる所定の弾性力が付
与されている。ロッド76の後端面は球面に形成されて
いる。リリーフ弁70ののカートリッジ71の内面後端
部には、ロッド76の後端を受け止めるようにストッパ
77が設けられている。ストッパ77は調節ねじ751
及び調節ナット752により軸方向に位置調節可能であ
り、ストッパ77で受け止められるロッド76の軸方向
位置を調節可能であり、ロッド76のつば76fで受け
止められるポペットばね72の押力を調節可能である。
ポペットシート71bの径による面積をA1とし、ポペ
ット73の内径又はこれに滑接するロッド76の外径に
よる面積をA2とすれば、A2よりA1は所定値だけ大
きく形成されている。
【0018】図1に示すように、カートリッジ71内の
後部に形成されたピストン室78pにはフリーピストン
78が軸方向移動自由に設けられている。フリーピスト
ン78の外周面はカートリッジ71の内周面に油密かつ
滑動可能に内嵌し、ロッド76の外周面に油密かつ滑動
可能に外嵌するように形成されている。ピストン室78
pの前部に連通しているポペットばね72が装備された
空間には排油孔71d及び排油孔連通路71eが流路R
に連通するように形成されている。ロッド貫通孔76h
はフリーピストン78の後(図の右)側のピストン室7
8pに開口している。なお、フリーピストン78が外嵌
する部分のロッド76の径は、ポペット73に内嵌する
部分のロッド76の径より小さく形成されている。
【0019】次に、図1に示すブレーキ弁用リリーフ弁
の動作について説明する。ポペット73はポペットばね
72の力によりポペットシート71bに押し付けられて
閉鎖しているので、通常の運転状態では所定の過負荷圧
力を超える圧力とならない限り、リリーフ弁70Rのポ
ペット73Rにより枝流路Ldは閉鎖されて流路Rに連
通しない。同様に、リリーフ弁70Lのポペット73L
により枝流路Rdは流路Lに連通しない。例えば、図3
に示すように制御弁40が右位置で、流路Kに高圧油が
入り、カウンタバランス弁60のスプール64を右から
左へ押して、流路Rに油圧ポンプ31からの高圧の油が
流れて油圧モータ20を駆動し、流路Lは戻り管路34
に連通して無圧の戻り油が流れる状態のとき、リリーフ
弁70Rでは、図1(A)に示すように、流路Rの高圧
油が、排油孔連通路71e,排油孔71dを経てフリー
ピストン78の前側の空間に流入してフリーピストン7
8を後端まで押しつけている。リリーフ弁70Lとして
は図示していないが、図3に示すように、リリーフ弁7
0Lでは、枝流路Rdの高圧油が、リリーフ弁70Lの
小孔73o,ロッド貫通孔76hを通ってフリーピスト
ン78Lの後側に入り、フリーピストン78は前端まで
押しつけられている。
【0020】図3に示す状態で流路Rに過負荷の高圧が
発生した場合、枝流路Rdに入ったその圧力が、図示し
ないリリーフ弁70Lのポペット73Lの正面にかか
り、フリーピストン78Lは図1(B)に示す位置にあ
るので、小孔73oから入ったその圧力がポペット裏面
室73pにもかかる。したがって、その圧力に面積(A
1−A2)を乗じた力がポペットばね72の力を超えた
ときにポペット73Lを押し開けて枝流路Rdから流路
Lへ過負荷の圧力が逃げる。すなわち、この場合は従来
と同様な高圧で過負荷圧力を逃がす動作となる。なお、
以上は図示しないリリーフ弁70Lの動作であり、リリ
ーフ弁70Rは動作をしない。
【0021】しかし、このような図3に示す状態から制
御弁40を動かして図2に示す中立位置にすると、流路
K,M共に戻り管路34に接続して無圧になり、カウン
タバランス弁60のスプール64はスプリング66Rと
スプリング66Lとのバランスにより中央位置となり、
チェック弁65R,65Lは流路R,Lを閉鎖する。今
まで流路Rから油圧モータ20を経て流路Lへ流れてい
た油は急に流れを止められる。しかし、車体その他の質
量の運動の慣性力により油は今までとおりに流れようと
するので、瞬間的に流路Lに高圧が発生し、流路Rに負
圧が発生する。そのとき、リリーフ弁70Rのフリーピ
ストン78Rは、図1(A)に示すように、ピストン室
78pの後端位置にある。しかし、流路Rは無圧又は負
圧であり、排油孔連通路71e,排油孔71dにより流
路Rに連通するフリーピストン78の前部室も無圧又は
負圧になっている。したがって、急停止により瞬間的に
流路Lに発生した高圧が枝流路Ldからリリーフ弁70
Rのポペット73Rの正面にかかったとき、小孔73o
を通ってポペット裏面室73pに入った圧力は、ロッド
貫通孔76hを通ってフリーピストン78の後部室に入
り、フリーピストン78Rは左面が無圧であるので左方
へ容易に移動し、ポペット裏面室73pには圧力は生じ
ない。したがって、枝流路Ldからの圧力は面積A1に
かかってポペット73を押す。この力がポペットばね7
2の力を超えればポペット73を押し開いて枝流路Ld
の圧力は流路Rへ逃げる。面積A1にかかる圧力、すな
わち、面積(A1−A2)より広い面積A1にかかる低
い圧力で逃がすので、瞬間的な高圧を十分に逃がして衝
撃や振動の発生を防止する。
【0022】しかし、小孔73o,ロッド貫通孔76h
を通って入る圧力により、フリーピストン78は図1
(A)から(B)に示す位置にすぐになる。フリーピス
トン78が図1(B)に示す位置になった後はポペット
裏面室73pに正面と同じ圧力が入り、ポペット73を
押す力は、圧力に面積(A1−A2)を乗じた力にな
り、従来どおりの高い過負荷圧力でないとポペット73
を押し開くことができず、所望の制動,停止能力を発揮
させることができる。
【0023】以上、図3に示す制御弁40が右位置の状
態から図2の中立位置にしたときの動作について説明し
たが、制御弁40が左位置の状態から図2の中立位置に
したときの動作については、流路Rと流路Lとが換わ
り、リリーフ弁70Rとリリーフ弁70Lとが換わって
同様な動作をすることは容易に理解されるので、図面及
び説明は省略した。
【0024】なお、ロッド76のポペット73に内嵌す
る部分の径はフリーピストン78に内嵌する部分の径以
上としたのでロッド76の位置が安定する。また、ロッ
ド76の後端を球面としたので余計なこじり力が加わら
ないようになる。
【0025】なお、この発明によるブレーキ弁用リリー
フ弁は、図1において、フリーピストン78を軸方向後
方(図の右方)へ押すようにピストンばねを設けてもよ
い。このようなピストンばねを設けると、フリーピスト
ン78が軸方向左方へ移動するにともなって、ポペット
73のリリーフ圧力が次第に高くなる。
【0026】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、フリ
ーピストンにより制御弁の切換え直後に発生する瞬間的
な過負荷圧力を低い圧力で十分に逃がすことにより衝撃
や振動の発生を抑制することができる。その後はリリー
フ圧力が高くなるので制動力や停止力は十分に発揮させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるブレーキ弁用リリー
フ弁を示し、(A)は流路Rが高圧時の縦断面図、
(B)は流路Rが低圧時の縦断面図である。
【図2】この発明の一実施例によるブレーキ弁用リリー
フ弁を有する油圧系統の中立時の状態を示す図である。
【図3】この発明の一実施例によるブレーキ弁用リリー
フ弁を有する油圧系統の走行時の状態を示す図である。
【図4】油圧駆動クローラ式車両用走行駆動装置の要部
を示す図である。
【図5】従来のブレーキ弁用リリーフ弁を有する油圧系
統の中立時を示す図である。
【図6】従来のブレーキ弁用リリーフ弁を有する油圧系
統の走行時を示す図である。
【図7】従来のブレーキ弁用リリーフ弁の縦断面図であ
る。
【符号の説明】
11:クローラシュー、 12:スプロケット、13:
回転ケーシング、 14:減速機、17:固定ケーシン
グ、 19:車両固定フレーム、20:油圧モータ、3
0:油圧源、 31:油圧ポンプ、33:リザーバ、
34:戻り管路、40:制御弁、50:ブレーキ弁、
52:ブレーキ弁ボディ、60:カウンタバランス弁、
64:スプール、65:チェック弁、 66:スプリ
ング、70:ブレーキ弁用リリーフ弁、71:カートリ
ッジ、 71b:ポペットシート 71d:排油孔、 71e:排油孔連通路、72:ポペ
ットばね、 73:ポペット、73o:小孔、 73
p:ポペット裏面室、76:ロッド、 76h:ロッド
貫通孔、78:フリーピストン、 78p:ピストン
室、K,M,R,L:流路、 Rd,Ld:枝流路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の流路及び弁座が形成された筐体
    と、正面から裏面へ貫通する小孔があけられて前記筐体
    内に油密かつ軸方向に滑動可能に設けられたポペット
    と、このポペットを前記弁座に押しつけるポペットばね
    と、先端から後端まで貫通する貫通孔を有し、先端部の
    外周面は前記ポペットの背面の筒状部内に油密かつ軸方
    向に滑動可能に形成され、後端は前記筐体の後部のスト
    ッパに受け止められるように設けられたロッドと、この
    ロッドの後部外周面に外嵌し前記筐体の内周面に内嵌し
    油密かつ軸方向に滑動可能に設けられたフリーピストン
    と、前記筐体内の前記ポペットと前記フリーピストンと
    の間の空間を過負荷圧力を逃がすとき下流となる方の流
    路に連通させるように形成された排油孔及び排油孔連通
    路とからなることを特徴とするブレーキ弁用リリーフ
    弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103233936A (zh) * 2013-04-28 2013-08-07 华侨大学 一种基于插装结构的先导式电液比例溢流阀
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