JPH08295261A - トラクタヘツドのキヤブの姿勢制御装置 - Google Patents

トラクタヘツドのキヤブの姿勢制御装置

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JPH08295261A
JPH08295261A JP7124482A JP12448295A JPH08295261A JP H08295261 A JPH08295261 A JP H08295261A JP 7124482 A JP7124482 A JP 7124482A JP 12448295 A JP12448295 A JP 12448295A JP H08295261 A JPH08295261 A JP H08295261A
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cab
cabin
vertical
displacement
pitch
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JP7124482A
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Katsuya Toyofuku
勝也 豊福
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Isuzu Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車枠とキヤブの各車高変化と前後方向の加速
度とから、振動系の過渡特性に基づき油圧アクチユエー
タを駆動し、キヤブを路面とほぼ平行に保つ。 【構成】 キヤブ3の4点と車枠25の車軸に設けた各
車高センサ28,31の信号からキヤブ変位量算出手段
37によりキヤブのロール変位量、ピツチ変位量、上下
変位量を求め、キヤブ重心に設けた3軸方向の加速度セ
ンサ32〜34の各信号からキヤブ変位速度算出手段3
6によりキヤブのロール変位速度、ピツチ変位速度、上
下変位速度を求め、車高センサ31と車枠25のカプラ
部に設けた前後・上下加速度センサ35の各信号からト
レーラ入力算出手段45によりトレーラ入力を求め、キ
ヤブ3の各変位量と各変位速度とトレーラ入力から制御
力算出手段38によりキヤブ3のロール、ピツチ、上下
変位を抑える制御力を求め、該制御力に応じてキヤブ3
を支持する各油圧アクチユエータ19を駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は普通の金属ばねと油圧緩
衝器を備えたトラクタヘツドの車枠に、油圧アクチユエ
ータと金属ばねまたは空気ばねによりキヤブを支持した
キヤブの姿勢制御装置、特にトラクタヘツドのカプラ部
に働く加速度を考慮したうえで、キヤブの前後左右の4
点に加えるべき制御力を求め、該制御力を各油圧アクチ
ユエータに加え、キヤブを路面とほぼ平行に維持する、
キヤブの姿勢制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開昭59−67180号公報に開示さ
れるキヤブの姿勢制御装置では、通常の板ばね式懸架機
構を備えた車枠の上に、油・空圧懸架機構によりキヤブ
を支持し、油・空圧懸架機構のばね定数と減衰力を小さ
くすることにより乗り心地を向上し、車枠とキヤブの上
下相対変位量が所定範囲を超えると、相対変位量を解消
する方向へ油・空圧懸架機構を伸縮させてキヤブの振動
を抑えている。しかし、上述の姿勢制御装置は、キヤブ
の相対変位に対する油・空圧懸架機構の単なるON-OFF制
御であるから、キヤブの振動を効率的に抑え、キヤブを
水平に保つという制御動作は十分なものとは言い難い。
【0003】特開平3−109113号公報に開示され
る車枠の流体懸架機構とキヤブの流体懸架機構とを組み
合せたキヤブの姿勢制御装置では、車枠の流体懸架機構
の圧力が低くなると、キヤブの流体懸架機構の圧力をも
低くするという単純な比例制御を行うだけで、制御系全
体の過渡特性を考慮していないので、乗り心地の改善は
特定の振動領域に限られる。また、キヤブと車枠の各上
下相対変位を検出していないので、キヤブの荷重(乗員
数など)によりキヤブの上下姿勢(高低)が変化し、こ
れに伴つて運転者の視界が変化するという不都合があ
る。
【0004】実開昭63−147306号公報に開示さ
れるトラクタヘツドのキヤブ姿勢制御装置は、キヤブに
作用する加速度が所定値を超えると、信号を発生するON
-OFF式加速度センサを用いて、車枠の懸架機構の油圧緩
衝器をロツクして車枠の懸架ばねの撓みを抑え、キヤブ
のピツチ運動を抑えるものである。上述のキヤブ姿勢制
御装置では、懸架ばねの撓みが抑えられるので、乗り心
地が極端に悪化するという問題がある。
【0005】また、実開平4−115906号公報に開
示されるトラクタヘツドのキヤブ姿勢制御装置では、ト
レーラからトラクタへ作用する前後方向の入力をカプラ
部に配設した1対の上下方向の荷重計から演算し、荷重
が所定値を超えた時、キヤブ懸架機構の油圧緩衝器の減
衰力を切り換え、キヤブのピツチ運動を抑えるようにし
ている。しかし、精度と信頼性の高い荷重計(ロードセ
ル)は非常に高価であるなどの難点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上述の
問題に鑑み、車枠の車高変化とキヤブの車高変化とキヤ
ブの3軸方向の加速度とカプラ部の加速度とから、振動
系の過渡特性に基づき通常走行時のキヤブの姿勢変化を
抑止する制御力を求め、油圧アクチユエータにより制御
力をキヤブに与え、キヤブを路面とほぼ平行な姿勢に保
つ、キヤブの姿勢制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の構成はトラクタヘツドの車枠にキヤブの前
後左右の各点を油圧アクチユエータとばねにより支持
し、車枠と各車軸の間に車高センサを、キヤブの各点に
車高センサを、キヤブ重心付近に左右・前後・上下方向
の加速度センサを、トラクタヘツドのカプラ部に前後方
向の加速度センサをそれぞれ配設し、各車高センサの信
号からキヤブ変位量算出手段によりキヤブのロール変位
量、ピツチ変位量、上下変位量を求め、キヤブの加速度
センサの信号からキヤブ変位速度算出手段によりキヤブ
のロール変位速度、ピツチ変位速度、上下変位速度を求
め、各車高センサとカプラ部の加速度センサの各信号か
らトレーラ入力算出手段によりトレーラ入力を求め、キ
ヤブの各変位量と各変位速度とトレーラ入力から制御力
算出手段によりキヤブのロール、ピツチ、上下変位を抑
える制御力を求め、該制御力に対応して前記油圧アクチ
ユエータの油量を加減する各油量制御弁を駆動するもの
である。
【0008】
【作用】トレーラトラクタでは、ある走行条件で路面入
力によるトレーラのピツチ運動がカプラ部(トレーラの
連結部)を経てトラクタへ伝達され、トラクタの乗り心
地を悪くするものであるから、トレーラが路面から受け
る振動は、カプラ部を経て前後方向と上下方向の振動と
してトラクタへ伝達され、さらに前後方向と上下方向の
力の組合せとしてキヤブに伝達され、キヤブに前後振動
とピツチ振動を及ぼすものと考えられる。
【0009】本発明によれば、トラクタの車枠に対しキ
ヤブの前後左右の4点を油圧アクチユエータとばねによ
り支持し、車枠の各車軸の上下変位を検出する車高セン
サと、車枠に対するキヤブの前後左右の4点の上下変位
を検出する車高センサと、キヤブ重心に働く3軸方向の
加速度を検出する加速度センサと、トラクタのカプラ部
の少なくとも前後方向の加速度を検出する加速度センサ
との各信号から予め推定した路面入力とトレーラの慣性
力とに対するキヤブの姿勢の過渡特性に基づき、制御力
算出手段によりキヤブの各点に加えるべき制御力を求
め、制御力に対応して各油圧アクチユユータの油量を各
別に制御する。
【0010】特に、車両の走行時はトレーラ入力算出手
段により、各車軸を懸架するばねの上下変位量から軸荷
重を求め、軸荷重と前後または/および上下方向の加速
度とからトレーラ入力を求め、制御力算出手段によりト
レーラ入力に比例したキヤブのピツチ制御力を求め、制
御力に対応して各油圧アクチユユータの油量を各別に制
御する。これにより、いかなる条件でもトレーラ入力の
変化に対するキヤブの振動を抑え、かつキヤブを路面と
ほぼ平行に維持し、車両の乗り心地と操縦安定性を高め
る。
【0011】
【実施例】図1は本発明に係るキヤブの姿勢制御装置を
備えたトレーラトラクタの概略図構成を示す側面図、図
2はキヤブの姿勢制御装置の油圧回路図である。車枠2
5は従来周知の板ばね式懸架機構により車輪20を支持
する。図2に示すように、板ばね式懸架機構は油圧緩衝
器29とばね21(普通には板ばね)とからなる。油圧
緩衝器29はシリンダにピストンを嵌挿してなり、シリ
ンダが車軸30ないし懸架部材に、ピストンから上方へ
突出するロツドが車枠25にそれぞれ連結される。ばね
21はシリンダと車枠25との間に介装される。
【0012】図1に示すように、キヤブ3の底枠3aは
前後左右の4点を、油圧アクチユエータ19とばね21
a(図2には空気ばね18の場合を示す)により車枠2
5に支持される。キヤブ3の前後左右の移動を抑えるた
めと、整備の際にキヤブ3を前傾するために、車枠25
の支板40と底枠3aの支板42との間に、左右1対の
リンク41がピンにより連結される。前側の油圧アクチ
ユエータ19はシリンダを車枠25の支板40に連結さ
れ、ピストンから突出するロツドを底枠3aに連結され
る。前側のばね21aは底枠3aとリンク41との間に
介装される。後側の油圧アクチユエータ19はシリンダ
を車枠25の支板25aに連結され、ピストンから突出
するロツドを底枠3aに連結される。後側のばね21a
は底枠3aとシリンダとの間に介装される。
【0013】キヤブ3と車枠25との相対的上下変位量
を検出する車高センサ28が、キヤブ3の前後左右の各
点に配設され、車枠25と車軸30との相対的上下変位
量を検出する車高センサ31が、車枠25の各板ばね懸
架機構にそれぞれ配設される。図示してないが、キヤブ
3のロール変位速度、ピツチ変位速度、上下変位速度を
得るために、キヤブ重心付近に3軸方向の加速度セン
サ、すなわち横加速度センサ32と前後加速度センサ3
3と上下加速度センサ34とが配設される。キヤブ3の
ロール変位速度、ピツチ変位速度、上下変位速度は、各
加速度センサ32〜34により検出した横加速度、前後
加速度、上下加速度を積分して求める(図3参照)。
【0014】図2に示すように、キヤブ3を支持する各
油圧アクチユエータ19はシリンダ23にピストン22
を嵌挿してなり、シリンダ23が車枠25に連結され、
ピストン22から上方へ突出するロツド24がキヤブ3
に連結される。ピストン22はシリンダ23の下端室と
上端室を連通する絞り通路を備えられ、シリンダ23の
下端室は圧油を供給・排出され、上端室は油槽2へ連通
される。図示の実施例では、油圧アクチユエータ19は
キヤブ3の前後左右の4点を車枠25に支持するが、キ
ヤブ3の前部を左右1対の油圧アクチユエータ19によ
り、後側中央部を1つの油圧アクチユエータ19により
それぞれ車枠25に支持するようにしてもよい。
【0015】機関により駆動される油圧ポンプ4は、油
槽2から油を吸い込み、管5から逆止弁6を経て管7の
蓄圧器8へ供給する。管7への油圧を所定値に保つため
に、油圧保持手段Aが備えられる。つまり、油圧センサ
9の検出油圧が所定値を超えると、切換弁12が切り換
わり、管5の圧油の一部が管10、切換弁12、管1
3、フイルタ27を経て油槽2へ戻される。また、油圧
ポンプ4の吐出口の油圧が異常に高くなると、管5の圧
油の一部が公知の逃し弁26、管13、フイルタ27を
経て油槽2へ戻される。
【0016】管7の圧油は逆止弁14、一般的な中立位
置閉鎖型の電磁比例圧力制御弁からなる油量制御弁1
6、絞り18aを経て蓄圧器ないし空気ばね18へ供給
され、さらに油圧アクチユエータ19のシリンダ23の
下端室へ供給される。シリンダ23の下端室へ供給され
る油圧は、油圧センサ17により検出される。油量制御
弁16が切り換わると、シリンダ23の下端室の油は油
量制御弁16、逆止弁15、管13、フイルタ27を経
て油槽2へ戻される。キヤブ3の前後左右の各油圧アク
チユエータ19は独立に、逆止弁14,15、油量制御
弁16、絞り18a、空気ばね18、油圧センサ17、
車高センサ28を備えている。
【0017】各油量制御弁16はマイクロコンピユータ
からなる電子制御装置からの制御電圧に対応して、各油
圧アクチユエータ19の油圧をフイードバツク制御す
る。なお、前後左右の油圧アクチユエータ19を特定す
る場合は、FL,FR,RL,RR の添字を付すことにする。
【0018】いま、車枠25の各点即ち車輪支持部の路
面に対する相対車高をhFL〜hRR、キヤブ3の前後左右
の各点の車枠25に対する相対車高をhcFL 〜hcRR と
すると、車枠25の各点の上下変位量x、キヤブ3の各
点の上下変位量xc は、次の式(1)で表される。
【0019】 xFL=hFL−hFL0, xFR=hFR−hFR0 xRL=hRL−hRL0, xRR=hRR−hRR0 xcFL=hcFL−hcFL0, xcFR=hcFR−hcFR0 xcRL=hcRL−hcRL0, xcRR=hcRR−hcRR0 ……(1) ただし、hFL0 〜hRR0:車枠の各車輪支持部の標準車
高 hcFL0〜hcRR0:キヤブの各点の標準車高 車枠25の路面に対する相対的なロール変位量(角)Δ
φ、車枠25の路面に対する相対的なピツチ変位量
(角)Δθ、車枠25の重心の上下変位量Δx、キヤブ
3の車枠25に対する相対的なロール変位量(角)Δφ
c 、キヤブ3の車枠25に対する相対的なピツチ変位量
(角)Δθc 、キヤブ重心の車枠25に対する相対的な
上下変位量Δxc は、それぞれ次の式(2)で表され
る。
【0020】 Δφ=k11(xFL−xFR)+k12(xRL−xRR) Δθ=k21(xFL+xFR)−k22(xRL+xRR) Δx=k31(xFL+xFR)+k32(xRL+xRR) Δφc=kc11(xcFL−xcFR)+kc12(xcRL−xcRR) Δθc=kc21(xcFL+xcFR)−kc22(xcRL+xcRR) Δxc=kc31(xcFL+xcFR)+kc32(xcRL+xcRR ……(2) ただし、k11,k21,k31:車両諸元により決まる定数 k12,k22,k32:車両諸元により決まる定数 kc11,kc21,kc31:車両諸元により決まる定数 kc12,kc22,kc32:車両諸元により決まる定数 車両の進行方向に関して、路面の左右方向の傾きをφ、
前後方向の傾きをθ、凹凸量をxとすると、キヤブ3の
ロール変位量φc 、キヤブ3のピツチ変位量θc 、キヤ
ブ重心の上下変位量xc は、次の式(3)で表すことが
できる。
【0021】 φc=φ+Δφ+Δφc θc=θ+Δθ+Δθc xc=x+Δx+Δxc ……(3) 車両の等速直進走行時の路面変化によるキヤブ3のロー
ル、ピツチ、上下変位の各運動は、次の運動方程式
(4)により表すことができる。
【0022】 IX(dφc/dt)=Mc・g・hR・φc−F12 IY(dθc/dt)=Mc・g・hP・θc−F22 Mc(dxc/dt)=−F32 ……(4) ただし、IX:キヤブのロールに対する慣性モーメント IY:キヤブのピツチに対する慣性モーメント Mc:キヤブの質量 hR:キヤブのロール中心とキヤブ重心との高低差 hP:キヤブのピツチ中心とキヤブ重心との高低差 式(4)において、右辺の第1項はキヤブ3が傾いた時
キヤブ重心に作用する重力の加速度gが、キヤブ3をロ
ール(ピツチ)させるモーメント、Mc gとhR sin φ
c の積(Mc gとhP sin θc の積)である。
【0023】そこで、キヤブ3の運動の過渡特性を考慮
して、キヤブ3をフラツト(路面と平行)に保つため
に、各油圧アクチユエータ19によりキヤブ3に与える
べきロール制御力(トルク)F12、ピツチ制御力(トル
ク)F22、上下制御力F32を、次の式(5)のように決
定する。
【0024】 F12=k1(Δφ+Δφc)+k2{d(Δφ+Δφc)/dt} +k7◆(Δφ+Δφc)dt F22=k3(Δθ+Δθc)+k4{d(Δθ+Δθc)/dt} +k8◆(Δθ+Δθc)dt F32=k5(Δx+Δxc)+k6{d(Δx+Δxc)/dt} +k9◆(Δx+Δxc)dt ……(5) ただし、k1〜k9:定数 式(5)の右辺の第1項はばね力に係るものであり、第
2項は各加速度センサ32〜34により検出されたキヤ
ブ3の横加速度g1 、前後加速度g2 、上下加速度g3
を積分して求まるキヤブ3のロール変位速度φc'、ピツ
チ変位速度θc'、上下変位速度xc'に係るものであり、
第3項は定常偏差を取り除く積分項である。したがつ
て、式(5)は次の式(6)で表すことができる。
【0025】 F12=k1(Δφ+Δφc)+k2φc'+k7◆(Δφ+Δφc)dt F22=k3(Δθ+Δθc)+k4θc'+k8◆(Δθ+Δθc)dt F32=k5(Δx+Δxc)+k6xc'+k9◆(Δx+Δxc)dt ……(6) ただし、φc'=◆g1 dt,θc'=◆g2 dt,xc'=
◆g3 dt 上述の制御力F12,F22,F32は路面変化によるキヤブ
の姿勢変化(ロール、ピツチ、上下動)に対応するもの
であり、車両のトレーラ入力の慣性力によるキヤブの姿
勢変化に対応したピツチ制御力(トルク)F23を加算す
ることにより、制御精度と応答性を向上できる。そこ
で、車両の制動時の各軸荷重を、各車軸を懸架するばね
の変位量すなわち車高変化量xFL〜xRRと、ばね定数k
F ,kR との積から求め、トレーラ入力FB を軸荷重と
前後上下合成加速度g21との積から求める。各油圧アク
チユエータ19によりキヤブ3に加算すべき制動時のキ
ヤブ3のピツチ制御力F23を、次の式(7)で表すよう
に、トレーラ入力FB に基づき決定する。
【0026】 FB={kF(xFL+xFR)+kR(xRL+xRR)}g21 F23=k23・FB =k23{kF(xFL+xFR)+kR(xRL+xRR)}g21 ……(7) ただし、FB:トレーラ入力 kF:車枠の前ばねのばね定数 kR:車枠の後ばねのばね定数 g21:制動時の前後上下加速度、ただし、g21はベクト
ルで絶対値(g21x2±g21y2)1/2 で符号±を有する情
報。
【0027】k23:定数 図3に示すように、本発明は上述の原理に基づき、車高
センサ31により車枠25の車高hFL〜hRRを、車高セ
ンサ28によりキヤブ3の車高hcFL 〜hcRRをそれぞ
れ検出し、キヤブ3に配設した横加速度センサ32と前
後加速度センサ33と上下加速度センサ34とにより、
キヤブ重心の横加速度g1 、前後加速度g2 、上下加速
度g3 を、車枠25に配設した前後加速度センサ35と
上下加速度センサ35aにより、前後上下合成加速度g
21をそれぞれ検出する。
【0028】キヤブ変位量算出手段37により、路面に
対する車枠25の相対的なロール変位量Δφ、ピツチ変
位量Δθ、上下変位量Δxと、車枠25に対するキヤブ
3の相対的なロール変位量Δφc 、ピツチ変位量Δθc
、上下変位量Δxc とを求める。キヤブ変位速度算出
手段36により、横加速度g1 、前後加速度g2 、上下
加速度g3 を積分して、キヤブ3のロール変位速度φc
'、ピツチ変位速度θc'、上下変位速度xc'を求める。
【0029】トレーラの入力算出手段45により、車高
センサ31により検出した各車軸を懸架するばねの変位
量に基づく軸荷重と、前後上下加速度センサ35により
検出した前後上下合成加速度g21との積からトレーラ入
力FB を求める。
【0030】キヤブ制御力算出手段38により、車枠2
5のロール変位量Δφ、ピツチ変位量Δθ、上下変位量
Δxと、キヤブ3のロール変位量Δφc 、ピツチ変位量
Δθc 、上下変位量Δxc と、キヤブ3のロール変位速
度φc'、ピツチ変位速度θc'、上下変位速度xc'と、ト
レーラ入力FB とから、キヤブ3のロール制御力F12、
ピツチ制御力F22,F23、上下制御力F32を求める。
【0031】次いで、油圧アクチユエータ駆動手段39
により、上述のロール制御力F12、ピツチ制御力F22,
F23、上下制御力F32に対応した、次の式(7)で表さ
れる各油量制御弁16の制御電圧VcFL ,VcFR ,VcR
L ,VcRR を求める。
【0032】 VcFL=−kV1F12−kV2F22+kV5F32−kV9F23 VcFR=+kV1F12−kV2F22+kV5F32−kV9F23 VcRL=−kV3F12+kV4F22+kV6F32+kV0F23 VcRR=+kV3F12+kV4F22+kV6F32+kV0F23 ……(8) ただし、kV0〜kV6,kV9:定数 最後に、制御電圧VcFL 〜VcRR と油圧センサ17のフ
イードバツク信号電圧とに基づき各油量制御弁16を制
御し、油圧アクチユエータ19を駆動し、キヤブ3の姿
勢をほぼフラツト(路面と平行)に保つ。
【0033】図4〜7はマイクロコンピユータからなる
電子制御装置により、上述の制御を行う制御プログラム
の流れ図である。本制御プログラムは所定時間ごとに繰
り返し実行する。p11〜p23,p41〜p46,p51〜p57
は制御プログラムの各ステツプを表す。p11で制御プロ
グラムを開始し、p12で初期化を行い、p13で図6の油
圧保持ルーチンに移り、油圧保持手段Aの切換弁12を
駆動し、出力油圧pmを所定値pc に保つ。
【0034】p14で車高センサ31から車枠25の車高
hFL〜hRRを、車高センサ28からキヤブ3の車高hcF
L 〜hcRR を、油圧センサ17からアクチユエータ19
の支持荷重すなわち油圧pFL〜pRRをそれぞれ読み込
む。p15で横加速度センサ32、前後加速度センサ3
3、上下加速度センサ34からキヤブ3に働く横加速度
g1 、前後加速度g2 、上下加速度g3 を、前後加速度
センサ35と上下加速度センサ35aから車枠25に働
く前後・上下加速度g21をそれぞれ読み込む。p16で車
枠25の車高hFL〜hRRから車枠25の車高変化量xFL
〜xRRを、キヤブ3の車高hcFL 〜hcRR からキヤブ3
の車高変化量xcFL 〜xcRR をそれぞれ求める。
【0035】p17で車枠25の車高変化量xFL〜xRRか
ら車枠25の相対変位量すなわちロール変位量Δφ、ピ
ツチ変位量Δθ、上下変位量Δxを、キヤブ3の車高変
化量xcFL 〜xcRR からキヤブ3の相対変位量すなわち
ロール変位量Δφc 、ピツチ変位量Δθc 、上下変位量
Δxc をそれぞれ求める。
【0036】p18でキヤブ3の横加速度g1 、前後加速
度g2 、上下加速度g3 からキヤブ重心のロール変位速
度φc'、ピツチ変位速度θc'、上下変位速度Δxc'を求
める。p19で車枠25の各車軸の車高変化量xFL〜xRR
から求めた軸荷重と前後加速度g21との積からトレーラ
入力FB を求め、トレーラ入力FB からトレーラ入力時
のキヤブ3のピツチ制御力F23を求める。
【0037】p20で車枠25のロール変位量Δφ、ピツ
チ変位量Δθ、上下変位量Δxと、キヤブ3のロール変
位量Δφc 、ピツチ変位量Δθc 、上下変位量Δxc
と、キヤブ3のロール変位速度φc'、ピツチ変位速度θ
c'、上下変位速度xc'とから、キヤブ3の制御量すなわ
ちロール制御力(トルク)F12、ピツチ制御力(トル
ク)F22、上下制御力F32を求める。
【0038】P21でキヤブ3の各制御量F12,F22,F
23,F32に対応する油量制御弁16の制御電圧VcFL 〜
VcRR を求める。p22で図6に示す油圧アクチユエータ
駆動ルーチンに移り、各油量制御弁16により各油圧ア
クチユエータ19の油量を加減し、p23で終了する。
【0039】図6に示すように、油圧保持ルーチンはp
41で開始し、p42で油圧センサ9により油圧ポンプ4の
出力油圧pm を読み込み、p43で出力油圧pm が所定値
pcよりも大きい否かを判別し、出力油圧pm が所定値
pc よりも小さい場合は、p44で切換弁12を閉じ、出
力油圧pm が所定値pc よりも大きい場合は、p45で切
換弁12を開いて出力油圧pm を下げ所定値pc に保
ち、p46で本プログラムへ戻る。
【0040】図7に示すように、油圧アクチユエータ駆
動ルーチンはp51で開始し、p52で各油圧センサ17か
ら各油圧アクチユエータ19の油圧pを読み込み、p53
で油圧pを電圧Vs に変換する。p54で前述の制御電圧
Vc と電圧Vs から各油量制御弁16の励磁電圧Ve を
求める。p55で油量制御弁16を励磁し、各油圧アクチ
ユエータ19へ供給しまたは排出する油量Qを加減し、
p56で油圧アクチユエータ19を駆動し、p57で本プロ
グラムへ戻る。
【0041】図8に示すように、各油圧アクチユエータ
19への油量Qは、各油量制御弁16の励磁電圧Ve に
より加減される。
【0042】なお、上述の実施例では、トレーラ入力F
B を車枠25に配設した前後加速度センサ35と上下加
速度センサ35aの合成信号から求めているが、単一の
前後・上下加速度センサ、前後加速度センサ35または
上下加速度センサ35aの信号から求めてもよく、さら
にキヤブの前後加速度センサ33の信号から求めてもよ
い。
【0043】
【発明の効果】本発明は上述のように、トレーラからの
入力を加味してキヤブを懸架する油圧アクチユエータの
制御量を求めているので、トラクタの加減速時のキヤブ
の姿勢が安定であり、通常の走行中もキヤブの姿勢が常
にほぼフラツトに保たれ、乗り心地が良くなる。さら
に、キヤブの車高が常にほぼ一定に保たれるので、運転
者の視認性が向上する。
【0044】本発明はトラクタのキヤブ懸架機構におけ
る油圧緩衝器の減衰力を可変にするのではなく、油圧ア
クチユエータによりキヤブを水平に保つように制御する
ものであり、トラクタのカプラ部の前後振動と上下振動
を検出する手段として加速度センサを用いているので、
荷重センサ(ロードセル)よりも安価であり、精度と信
頼性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るキヤブの姿勢制御装置を備えたト
レーラトラクタの概略図構成を示す側面図である。
【図2】同キヤブの姿勢制御装置の油圧回路図である。
【図3】同キヤブの姿勢制御装置のブロツク図である。
【図4】同姿勢制御装置の制御プログラムの流れ図であ
る。
【図5】同姿勢制御装置の制御プログラムの流れ図であ
る。
【図6】同姿勢制御装置の制御プログラムの流れ図であ
る。
【図7】同姿勢制御装置の制御プログラムの流れ図であ
る。
【図8】油量制御弁の励磁電圧と油量との関係を表す線
図である。
【符号の説明】
3:キヤブ 16:油量制御弁 17:油圧センサ 1
8,21a:ばね 19:油圧アクチユエータ 20:
車輪 25:車枠 28,31:車高センサ 32:キ
ヤブの横加速度センサ 33:キヤブの前後加速度セン
サ 34:キヤブの上下加速度センサ 35:車枠の前
後加速度センサ 35a:車枠の上下加速度センサ 3
6:キヤブ変位速度算出手段 37:キヤブ変位量算出
手段 38:キヤブ制御力算出手段 45:制動力算出
手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トラクタヘツドの車枠にキヤブの前後左右
    の各点を油圧アクチユエータとばねにより支持し、車枠
    と各車軸の間に車高センサを、キヤブの各点に車高セン
    サを、キヤブ重心付近に左右・前後・上下方向の加速度
    センサを、トラクタヘツドのカプラ部に前後方向の加速
    度センサをそれぞれ配設し、各車高センサの信号からキ
    ヤブ変位量算出手段によりキヤブのロール変位量、ピツ
    チ変位量、上下変位量を求め、キヤブの加速度センサの
    信号からキヤブ変位速度算出手段によりキヤブのロール
    変位速度、ピツチ変位速度、上下変位速度を求め、各車
    高センサとカプラ部の加速度センサの各信号からトレー
    ラ入力算出手段によりトレーラ入力を求め、キヤブの各
    変位量と各変位速度とトレーラ入力から制御力算出手段
    によりキヤブのロール、ピツチ、上下変位を抑える制御
    力を求め、該制御力に対応して前記油圧アクチユエータ
    の油量を加減する各油量制御弁を駆動することを特徴と
    する、キヤブの姿勢制御装置。
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