JPH08294789A - レーザ切断方法およびその装置 - Google Patents
レーザ切断方法およびその装置Info
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- JPH08294789A JPH08294789A JP7124459A JP12445995A JPH08294789A JP H08294789 A JPH08294789 A JP H08294789A JP 7124459 A JP7124459 A JP 7124459A JP 12445995 A JP12445995 A JP 12445995A JP H08294789 A JPH08294789 A JP H08294789A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属材料などの切断作業の終了時に、被加工
材の裏面にドロスが付着したり、鋭い刃物面が残存した
りすることがなく、切断作業の終了と同時に切断面が滑
らかに仕上げられるようにした、レーザ光利用の切断方
法およびその装置とを提供する。 【構成】 加工ノズルのレーザ光投射口近くに支持腕の
一端が固着され、該支持腕の他端には着脱回動自在に混
合ガスのガス噴射部が螺着され、さらに前記ガス噴射部
はその一端にガス噴射口が配設されるとともに、他端に
はガス導入口が配置され、前記ガス導入口と混合ガス室
との間にはガス供給管が配置され、また前記混合ガス室
には同時に複数の種類のガスの供給を可能にする複数の
ガス供給口が設けられてあり、一方前記加工ノズルのレ
ーザ光投射口とガス噴射部のガス噴射口との間には、レ
ーザ切断処理を行うに際し、処理される被加工材を適切
な位置に保持するための被加工材保持具が配備されてな
る。
材の裏面にドロスが付着したり、鋭い刃物面が残存した
りすることがなく、切断作業の終了と同時に切断面が滑
らかに仕上げられるようにした、レーザ光利用の切断方
法およびその装置とを提供する。 【構成】 加工ノズルのレーザ光投射口近くに支持腕の
一端が固着され、該支持腕の他端には着脱回動自在に混
合ガスのガス噴射部が螺着され、さらに前記ガス噴射部
はその一端にガス噴射口が配設されるとともに、他端に
はガス導入口が配置され、前記ガス導入口と混合ガス室
との間にはガス供給管が配置され、また前記混合ガス室
には同時に複数の種類のガスの供給を可能にする複数の
ガス供給口が設けられてあり、一方前記加工ノズルのレ
ーザ光投射口とガス噴射部のガス噴射口との間には、レ
ーザ切断処理を行うに際し、処理される被加工材を適切
な位置に保持するための被加工材保持具が配備されてな
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば貴金属類のよう
な金属材料などの切断加工に用いられ、しかも、加工時
にレーザ光が利用されるレーザ切断方法およびその装置
の改良に関するものである。
な金属材料などの切断加工に用いられ、しかも、加工時
にレーザ光が利用されるレーザ切断方法およびその装置
の改良に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】鉄系や貴金属系などの部品を組み立て
て、精密な製品を仕上げて行くためには、これらの被加
工材を切断して仕上げる工程を避けて通ることは許され
ない。まして、微細な加工を必要とされる電子部品や装
飾品などの用途に対しては、精密な加工がなされるレー
ザ切断装置の利用頻度が高くなってきている。これらの
場合、まず、集光レンズを用いて、レーザ光を微小スポ
ットに集光させ、この集光させたレーザ光を単に保護ガ
スの被覆環境下で被加工材に投射して被加工材を切断し
ている。
て、精密な製品を仕上げて行くためには、これらの被加
工材を切断して仕上げる工程を避けて通ることは許され
ない。まして、微細な加工を必要とされる電子部品や装
飾品などの用途に対しては、精密な加工がなされるレー
ザ切断装置の利用頻度が高くなってきている。これらの
場合、まず、集光レンズを用いて、レーザ光を微小スポ
ットに集光させ、この集光させたレーザ光を単に保護ガ
スの被覆環境下で被加工材に投射して被加工材を切断し
ている。
【０００３】しかしながら、この場合、被加工材の切断
仕上げ面をみると、その切断面はレーザ光の集光角度に
近く切断されるとともに、被加工材裏面の切断開口端部
には鋭い仕上げ面が残されたままになっている。仕上げ
精度の特に要求されない部品の加工に際しては特に問題
とされない場合もあるものの、その多くは、滑らかな仕
上がりを要求されるものであって、別途、切り口を再度
仕上げることが必要になり、この作業に多くの時間や人
手を必要とした。また、特に、肌身につけられる宝飾品
を仕上げるような場合には、製品によって肌身が傷付く
ようなことがあっては大きな信用問題となり、しかも生
産コストの低減が要求される時には、部品の切断加工の
後に、切断部の端面を別途に研磨仕上げしてゆくよう
な、余分な人手を掛けることは好ましくはなかった。
仕上げ面をみると、その切断面はレーザ光の集光角度に
近く切断されるとともに、被加工材裏面の切断開口端部
には鋭い仕上げ面が残されたままになっている。仕上げ
精度の特に要求されない部品の加工に際しては特に問題
とされない場合もあるものの、その多くは、滑らかな仕
上がりを要求されるものであって、別途、切り口を再度
仕上げることが必要になり、この作業に多くの時間や人
手を必要とした。また、特に、肌身につけられる宝飾品
を仕上げるような場合には、製品によって肌身が傷付く
ようなことがあっては大きな信用問題となり、しかも生
産コストの低減が要求される時には、部品の切断加工の
後に、切断部の端面を別途に研磨仕上げしてゆくよう
な、余分な人手を掛けることは好ましくはなかった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、金属材料な
どの切断作業の終了時に、被加工材の裏面にドロスが付
着したり、鋭い刃物面が残存したりすることがなく、切
断作業の終了と同時に切断面が滑らかに仕上げられるこ
とを可能にするようにしたレーザ光を利用した切断方法
およびその装置とを提供することを目的とする。
どの切断作業の終了時に、被加工材の裏面にドロスが付
着したり、鋭い刃物面が残存したりすることがなく、切
断作業の終了と同時に切断面が滑らかに仕上げられるこ
とを可能にするようにしたレーザ光を利用した切断方法
およびその装置とを提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記の課題
を解決するため、研究、開発を重ねた結果、被加工材の
裏面切断開口部に混合ガスを吹き付けながら切断作業を
進めることにより前記の課題を解決しうることを見出だ
し、本発明を完成するに至った。以下に、その詳細を述
べる。
を解決するため、研究、開発を重ねた結果、被加工材の
裏面切断開口部に混合ガスを吹き付けながら切断作業を
進めることにより前記の課題を解決しうることを見出だ
し、本発明を完成するに至った。以下に、その詳細を述
べる。
【０００６】すなわち、本発明の第１の実施態様は、被
加工材の表面に補助ガスを吹き付けながらレーザ光を照
射し、該レーザ光により被加工材を切断するに際し、前
記被加工材の裏面に発生する切断開口端部に向けて混合
ガスを吹き付けながら被加工材を切断するレーザ切断方
法を要旨とするものである。
加工材の表面に補助ガスを吹き付けながらレーザ光を照
射し、該レーザ光により被加工材を切断するに際し、前
記被加工材の裏面に発生する切断開口端部に向けて混合
ガスを吹き付けながら被加工材を切断するレーザ切断方
法を要旨とするものである。
【０００７】さらに、本発明では、前記被加工材が貴金
属、例えば金又は金合金であり、前記混合ガスが酸素を
含むガスであるることが好ましい。
属、例えば金又は金合金であり、前記混合ガスが酸素を
含むガスであるることが好ましい。
【０００８】また、本発明では、前記混合ガスの供給を
複数方向から行うために配設された複数のガス噴射部の
中心軸が、いずれも被加工材の裏面切断開口端部におい
てレーザ光の光軸と４０〜６０度の角度にて交差するよ
うにして配置され、かつガス噴射部からの混合ガスのガ
ス噴射を受けながら切断処理される。
複数方向から行うために配設された複数のガス噴射部の
中心軸が、いずれも被加工材の裏面切断開口端部におい
てレーザ光の光軸と４０〜６０度の角度にて交差するよ
うにして配置され、かつガス噴射部からの混合ガスのガ
ス噴射を受けながら切断処理される。
【０００９】また、本発明の第２の実施態様は、ノズル
固定治具により保持された導光路接続部と、ガス導入口
と、レーザ光投射口とを具備するレーザ切断処理用加工
ノズルを具備するレーザ切断装置において、該加工ノズ
ルのレーザ光投射口近くに支持腕の一端が固着され、そ
の他端には前記支持腕と着脱回動自在に混合ガスのガス
噴射部が螺着され、さらに前記ガス噴射部はその一端に
ガス噴射口が配置されるとともに、他端にはガス導入口
が配置され、前記ガス導入口とこれに連なる混合ガス室
との間にはガス供給管が設けられ、また前記混合ガス室
には同時に複数の種類のガスの供給を可能にする複数の
ガス供給口が設けられ、一方前記加工ノズルのレーザ光
投射口とガス噴射部のガス噴射口との間には、レーザ切
断処理を行う際に、処理される被加工材を適切な位置に
保持するための被加工材保持具が配備されてなるレーザ
切断装置を要旨とするものである。
固定治具により保持された導光路接続部と、ガス導入口
と、レーザ光投射口とを具備するレーザ切断処理用加工
ノズルを具備するレーザ切断装置において、該加工ノズ
ルのレーザ光投射口近くに支持腕の一端が固着され、そ
の他端には前記支持腕と着脱回動自在に混合ガスのガス
噴射部が螺着され、さらに前記ガス噴射部はその一端に
ガス噴射口が配置されるとともに、他端にはガス導入口
が配置され、前記ガス導入口とこれに連なる混合ガス室
との間にはガス供給管が設けられ、また前記混合ガス室
には同時に複数の種類のガスの供給を可能にする複数の
ガス供給口が設けられ、一方前記加工ノズルのレーザ光
投射口とガス噴射部のガス噴射口との間には、レーザ切
断処理を行う際に、処理される被加工材を適切な位置に
保持するための被加工材保持具が配備されてなるレーザ
切断装置を要旨とするものである。
【００１０】
【作用】本発明は、レーザ切断処理に際して、被加工材
の裏面切断開口端部に向けて、混合ガスを噴射させる装
置を用いるので、混合ガス中の酸素の作用により被加工
材の裏面切断開口端部を形成する金属と、混合ガス中の
酸素とが優先的に結合させらて、被加工材の裏面切断開
口端部に酸化被膜を形成させる。被加工材の当該表面に
形成されてくる酸化被膜はレーザ光吸収率が高くなるた
め、このレーザ光吸収率の高さを利用して被加工材の裏
面切断開口端部を選択的に昇温させると、被加工材の当
該箇所は溶融される。さらに、溶融された箇所に向けて
噴射される混合ガスの噴射力により、ドロスは被加工材
裏面より隔離離散せしめられるため、被加工材の切断開
口端部は滑らかになり、肌触りの良好な製品を入手する
ことが容易になる。
の裏面切断開口端部に向けて、混合ガスを噴射させる装
置を用いるので、混合ガス中の酸素の作用により被加工
材の裏面切断開口端部を形成する金属と、混合ガス中の
酸素とが優先的に結合させらて、被加工材の裏面切断開
口端部に酸化被膜を形成させる。被加工材の当該表面に
形成されてくる酸化被膜はレーザ光吸収率が高くなるた
め、このレーザ光吸収率の高さを利用して被加工材の裏
面切断開口端部を選択的に昇温させると、被加工材の当
該箇所は溶融される。さらに、溶融された箇所に向けて
噴射される混合ガスの噴射力により、ドロスは被加工材
裏面より隔離離散せしめられるため、被加工材の切断開
口端部は滑らかになり、肌触りの良好な製品を入手する
ことが容易になる。
【００１１】本発明は貴金属類、特に、１８Ｋなどの金
合金をレーザ切断加工する場合に有効である。すなわ
ち、貴金属類、特に１８Ｋなどの金合金をレーザ切断加
工する場合には、切断加工時に材料が酸化損耗するのを
防ぐため、切断作業は不活性ガス、例えばアルゴンガス
の被覆雰囲気下で作業を進めるが、この場合レーザ切断
により発生した切り代を系外に除去せねばならず、この
ためには切り代を溶融状態にし、形成された溶融池にガ
スを噴射して切り代を系外に吹き飛ばすことが好まし
い。
合金をレーザ切断加工する場合に有効である。すなわ
ち、貴金属類、特に１８Ｋなどの金合金をレーザ切断加
工する場合には、切断加工時に材料が酸化損耗するのを
防ぐため、切断作業は不活性ガス、例えばアルゴンガス
の被覆雰囲気下で作業を進めるが、この場合レーザ切断
により発生した切り代を系外に除去せねばならず、この
ためには切り代を溶融状態にし、形成された溶融池にガ
スを噴射して切り代を系外に吹き飛ばすことが好まし
い。
【００１２】本発明では、酸素を含有する混合ガスを利
用して被加工材の酸化を促進し、これにより切り代にて
形成される溶融池まで酸化させ、混合ガスにより溶滴を
系外に吹き飛ばす際の処理温度を低く抑えることを可能
にするため、レーザ切断加工作業をし易くさせる。本発
明では、さらに混合ガスの供給を複数方向から行うため
に配設された複数のガス噴射部の中心軸が、いずれも被
加工材の裏面切断開口端部において、レーザ光の光軸と
４０〜６０度の角度にて交差するようにして配置され、
ガス噴射部からの混合ガスのガス噴射を受けながら切断
処理されることにより裏面切断開口端部に滞積してくる
ドロスの排除を迅速に処理することを容易にする。
用して被加工材の酸化を促進し、これにより切り代にて
形成される溶融池まで酸化させ、混合ガスにより溶滴を
系外に吹き飛ばす際の処理温度を低く抑えることを可能
にするため、レーザ切断加工作業をし易くさせる。本発
明では、さらに混合ガスの供給を複数方向から行うため
に配設された複数のガス噴射部の中心軸が、いずれも被
加工材の裏面切断開口端部において、レーザ光の光軸と
４０〜６０度の角度にて交差するようにして配置され、
ガス噴射部からの混合ガスのガス噴射を受けながら切断
処理されることにより裏面切断開口端部に滞積してくる
ドロスの排除を迅速に処理することを容易にする。
【００１３】
【実施例】本発明の実施例について、以下に図１を参照
して詳述する。図１は本発明の実施例になるレーザ切断
装置の構成を示す略図である。
して詳述する。図１は本発明の実施例になるレーザ切断
装置の構成を示す略図である。
【００１４】［実施例１］本発明の実施例として、図１
に示す如く、加工ノズル固定治具１により保持され、導
光路接続部２と、ガス管接続部３と、レーザ光投射口４
とを具備するレーザ切断処理用の加工ノズル５を具備す
るレーザ切断装置６において、該加工ノズル５のレーザ
光投射口４近くに支持腕７の一端７ａが固着され、また
該支持腕７の他端７ｂには前記支持腕７と着脱回動自在
に混合ガスのガス噴射部８が螺着されている。さらに、
前記ガス噴射部８はその一端８ａにガス噴射口９が配置
されるとともに、その他端８ｂにはガス導入口１０が配
置され、前記ガス導入口１０とこれに連なる混合ガス室
１１との間にはガス供給管１２が設けられている。また
前記混合ガス室１１には同時に複数の種類のガスの供給
を可能にする複数のガス供給口１３、１４が設けられて
おり、一方前記加工ノズル５のレーザ光投射口４とガス
噴射部８のガス噴射口９との間には、レーザ切断処理を
行う場合に、処理される被加工材１５が適切な位置に保
持されるよう被加工材保持具１６が配備されてなるもの
である。
に示す如く、加工ノズル固定治具１により保持され、導
光路接続部２と、ガス管接続部３と、レーザ光投射口４
とを具備するレーザ切断処理用の加工ノズル５を具備す
るレーザ切断装置６において、該加工ノズル５のレーザ
光投射口４近くに支持腕７の一端７ａが固着され、また
該支持腕７の他端７ｂには前記支持腕７と着脱回動自在
に混合ガスのガス噴射部８が螺着されている。さらに、
前記ガス噴射部８はその一端８ａにガス噴射口９が配置
されるとともに、その他端８ｂにはガス導入口１０が配
置され、前記ガス導入口１０とこれに連なる混合ガス室
１１との間にはガス供給管１２が設けられている。また
前記混合ガス室１１には同時に複数の種類のガスの供給
を可能にする複数のガス供給口１３、１４が設けられて
おり、一方前記加工ノズル５のレーザ光投射口４とガス
噴射部８のガス噴射口９との間には、レーザ切断処理を
行う場合に、処理される被加工材１５が適切な位置に保
持されるよう被加工材保持具１６が配備されてなるもの
である。
【００１５】導光路接続部２にはコア径０．４ｍｍのス
テップインデックス型の光ファイバー１７を接続した
後、レーザ発信器から発信されたレーザ光を加工ノズル
５に導いた。この場合、加工ノズル５にはコリメータレ
ンズ（図示せず）と集光レンズ（図示せず）とが収めら
れてあり、その焦点距離はいずれも７０ｍｍに設定され
てある。なお、ガス管接続部３にはアルゴンガスボンベ
に連なる配管を接続し、毎分３０リットルの割合でアシ
ストガスとしてのアルゴンガスを供給した。
テップインデックス型の光ファイバー１７を接続した
後、レーザ発信器から発信されたレーザ光を加工ノズル
５に導いた。この場合、加工ノズル５にはコリメータレ
ンズ（図示せず）と集光レンズ（図示せず）とが収めら
れてあり、その焦点距離はいずれも７０ｍｍに設定され
てある。なお、ガス管接続部３にはアルゴンガスボンベ
に連なる配管を接続し、毎分３０リットルの割合でアシ
ストガスとしてのアルゴンガスを供給した。
【００１６】また、混合ガス室１１には同時に２種類の
ガスの供給を可能にする２つのガス供給口１３、１４に
対して、ガス供給口１３にはアルゴンガスボンベを、ガ
ス供給口１４には酸素ガスボンベを圧力弁を介してそれ
ぞれ接続し、さらに被加工材１５として厚さ０．５ｍｍ
の１８Ｋの板材を選び、被加工材保持具１６によりこの
１８Ｋの板材を所定場所に保持した後、この１８Ｋの板
材の板面に垂直な方向からレーザ光を照射した。さらに
この場合、被加工材である１８Ｋの板は、加工ノズル５
のレーザ光投射口４より投射されるレーザ光の光軸に対
して直交するようにして被加工材保持具１６により保持
されるとともに、この被加工材保持具１６と混合ガスの
ガス噴射部８が螺着されている支持腕７とは互いに干渉
しないように設定されている。
ガスの供給を可能にする２つのガス供給口１３、１４に
対して、ガス供給口１３にはアルゴンガスボンベを、ガ
ス供給口１４には酸素ガスボンベを圧力弁を介してそれ
ぞれ接続し、さらに被加工材１５として厚さ０．５ｍｍ
の１８Ｋの板材を選び、被加工材保持具１６によりこの
１８Ｋの板材を所定場所に保持した後、この１８Ｋの板
材の板面に垂直な方向からレーザ光を照射した。さらに
この場合、被加工材である１８Ｋの板は、加工ノズル５
のレーザ光投射口４より投射されるレーザ光の光軸に対
して直交するようにして被加工材保持具１６により保持
されるとともに、この被加工材保持具１６と混合ガスの
ガス噴射部８が螺着されている支持腕７とは互いに干渉
しないように設定されている。
【００１７】この場合のレーザ照射条件としては、パル
ス幅が２ｍｓｅｃであり、パルス繰り返し数が７０Ｈｚ
であり、レーザ出力が４６０Ｗであり、照射径が０．４
ｍｍであるレーザ光を用い、また加工ノズル５のガス導
入口３からアルゴンガスを毎分５０リットルの割合で導
入しながら、一方では、厚さ０．５ｍｍの１８Ｋの被加
工材１５の裏面切断開口端部１８において、レーザ光の
入射光軸に対して混合ガスのガス噴射部８の中心軸が４
０度の角度になるように、混合ガスのガス噴射部８を支
持腕７の他端７ｂに螺着固定し、混合ガスのガス噴射部
８から被加工材１５の裏面切断開口端部１８に向けて、
混合ガスを毎分３０リットルの割合で噴射させ、かつ、
加工ノズル５の送り速度を毎秒８ｍｍとして前記被加工
材１５の切断処理を実施した。なお、この場合の混合ガ
スは混合ガス室１１にて、予めアルゴンガス２０リット
ル対酸素ガス１０リットルの割合で混合して調整された
混合ガスを用いた。
ス幅が２ｍｓｅｃであり、パルス繰り返し数が７０Ｈｚ
であり、レーザ出力が４６０Ｗであり、照射径が０．４
ｍｍであるレーザ光を用い、また加工ノズル５のガス導
入口３からアルゴンガスを毎分５０リットルの割合で導
入しながら、一方では、厚さ０．５ｍｍの１８Ｋの被加
工材１５の裏面切断開口端部１８において、レーザ光の
入射光軸に対して混合ガスのガス噴射部８の中心軸が４
０度の角度になるように、混合ガスのガス噴射部８を支
持腕７の他端７ｂに螺着固定し、混合ガスのガス噴射部
８から被加工材１５の裏面切断開口端部１８に向けて、
混合ガスを毎分３０リットルの割合で噴射させ、かつ、
加工ノズル５の送り速度を毎秒８ｍｍとして前記被加工
材１５の切断処理を実施した。なお、この場合の混合ガ
スは混合ガス室１１にて、予めアルゴンガス２０リット
ル対酸素ガス１０リットルの割合で混合して調整された
混合ガスを用いた。
【００１８】以上のようにして処理した場合、厚さ０．
５ｍｍの１８Ｋの板の切断幅はレーザ光の投射径０．４
ｍｍと同じ寸法であったばかりか、被加工材の表面切断
開口端部２０の丸さとして半径が０．５ｍｍ、また、被
加工材の裏面切断開口端部１８の丸さとして半径が０．
３ｍｍという滑らかさが得られ、レーザ光により切断作
業として良好な結果が得られた。
５ｍｍの１８Ｋの板の切断幅はレーザ光の投射径０．４
ｍｍと同じ寸法であったばかりか、被加工材の表面切断
開口端部２０の丸さとして半径が０．５ｍｍ、また、被
加工材の裏面切断開口端部１８の丸さとして半径が０．
３ｍｍという滑らかさが得られ、レーザ光により切断作
業として良好な結果が得られた。
【００１９】［実施例２］本発明の実施例として、混合
ガスのガス噴射部８を支持腕５に螺着固定する場合の、
レーザ光の入射光軸に対して混合ガスのガス噴射部８の
中心軸が６０度の角度になるようにした他は、実施例１
と同様にして実施した結果、良好な仕上げが認められ
た。
ガスのガス噴射部８を支持腕５に螺着固定する場合の、
レーザ光の入射光軸に対して混合ガスのガス噴射部８の
中心軸が６０度の角度になるようにした他は、実施例１
と同様にして実施した結果、良好な仕上げが認められ
た。
【００２０】［実施例３］本発明の実施例として、混合
ガスのガス噴射部８を支持腕５に螺着固定する場合の、
レーザ光の入射光軸に対して混合ガスのガス噴射部８の
中心軸が５０度の角度になるようにして設定し、被加工
材として１０Ｋの厚さ０．６ｍｍの板材を用い、混合ガ
スとしてアルゴンガス２０に対して酸素５の割合の混合
ガスを用いた他は実施例１と同様にして処理した結果、
良好な仕上げが認められた。
ガスのガス噴射部８を支持腕５に螺着固定する場合の、
レーザ光の入射光軸に対して混合ガスのガス噴射部８の
中心軸が５０度の角度になるようにして設定し、被加工
材として１０Ｋの厚さ０．６ｍｍの板材を用い、混合ガ
スとしてアルゴンガス２０に対して酸素５の割合の混合
ガスを用いた他は実施例１と同様にして処理した結果、
良好な仕上げが認められた。
【００２１】［比較例１］比較例として、レーザ光の入
射光軸と混合ガスのガス噴射部８の中心軸が被加工材の
裏面開口端部１８で交差しないようにして処理した他は
実施例１と同じくして処理した場合、被加工材の切断面
に歪みが発生して満足の行く加工はできなかった。
射光軸と混合ガスのガス噴射部８の中心軸が被加工材の
裏面開口端部１８で交差しないようにして処理した他は
実施例１と同じくして処理した場合、被加工材の切断面
に歪みが発生して満足の行く加工はできなかった。
【００２２】［比較例２］比較例として、混合ガスとし
ての酸素を絞り、アルゴンガス３０ｌ／ｍｉｎのみとし
た他は全て実施例１と同様にして処理した場合、被加工
材の裏面切断開口端部１８に鋭角処理部が残り満足の行
く加工はできなかった。
ての酸素を絞り、アルゴンガス３０ｌ／ｍｉｎのみとし
た他は全て実施例１と同様にして処理した場合、被加工
材の裏面切断開口端部１８に鋭角処理部が残り満足の行
く加工はできなかった。
【００２３】［比較例３］比較例として、混合ガスとし
てのアルゴンガスを絞り、酸素３０ｌ／ｍｉｎのみとし
た他は全て実施例１と同様にして処理した場合、被加工
材の表面が酸素と反応して茶色に変色してしまい、満足
の行く加工はできなかった。
てのアルゴンガスを絞り、酸素３０ｌ／ｍｉｎのみとし
た他は全て実施例１と同様にして処理した場合、被加工
材の表面が酸素と反応して茶色に変色してしまい、満足
の行く加工はできなかった。
【００２４】
【発明の効果】本発明の実施により、貴金属、特に１８
Ｋなどの金合金をレーザ光により切断加工する場合に、
製品の仕上がりを美しく保ち、かつ仕上げ面を滑らかに
して製品価値を高めると共に、切断加工の後に再度仕上
げ加工を行わなくとも、肌身につけた装飾品によって、
肌が傷められる恐れはなくなって、加工工数の低減に寄
与した。
Ｋなどの金合金をレーザ光により切断加工する場合に、
製品の仕上がりを美しく保ち、かつ仕上げ面を滑らかに
して製品価値を高めると共に、切断加工の後に再度仕上
げ加工を行わなくとも、肌身につけた装飾品によって、
肌が傷められる恐れはなくなって、加工工数の低減に寄
与した。
【図１】本発明の実施例になるレーザ切断装置の構成を
示す略図である。
示す略図である。
１ 加工ノズル固定治具 ２ 導光路接続部 ３ ガス管接続部 ４ レーザ光投射口 ５ 加工ノズル ６ レーザ切断装置 ７ 支持腕 ７ａ 一端 ７ｂ 他端 ８ ガス噴射部 ８ａ 一端 ８ｂ 他端 ９ ガス噴射口 １０ ガス導入口 １１ 混合ガス室 １２ ガス供給管 １３ ガス供給口 １４ ガス供給口 １５ 被加工材 １６ 被加工材保持具 １７ 光ファイバー １８ 裏面切断開口端部 ２０ 表面切断開口端部
Claims (6)
- 【請求項１】 被加工材の表面に補助ガスを吹き付けな
がらレーザ光を照射し、該レーザ光により被加工材を切
断するに際し、前記被加工材の裏面に発生する切断開口
端部に向けて混合ガスを吹き付けながら被加工材を切断
することを特徴とするレーザ切断方法。 - 【請求項２】 前記被加工材が貴金属であることを特徴
とする請求項１記載のレーザ切断方法。 - 【請求項３】 前記被加工材が金又は金合金であること
を特徴とする請求項２記載のレーザ切断方法。 - 【請求項４】 前記混合ガスが酸素を含むガスであるこ
とを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載の
レーザ切断方法。 - 【請求項５】 前記混合ガスの供給を複数方向から行う
ために配設された複数のガス噴射部の中心軸が、いずれ
も被加工材の裏面切断開口端部においてレーザ光の光軸
と４０〜６０度の角度にて交差するようにして配置さ
れ、かつガス噴射部からの混合ガスのガス噴射を受けな
がら切断処理されることを特徴とする請求項１乃至４の
いずれか１項記載のレーザ切断方法。 - 【請求項６】 ノズル固定治具により保持された導光路
接続部と、ガス導入口と、レーザ光投射口とを具備する
レーザ切断処理用加工ノズルを具備するレーザ切断装置
において、該加工ノズルのレーザ光投射口近くに支持腕
の一端が固着され、その他端には前記支持腕と着脱回動
自在に混合ガスのガス噴射部が螺着され、さらに前記ガ
ス噴射部はその一端にガス噴射口が配置されるととも
に、他端にはガス導入口が配置され、前記ガス導入口と
これに連なる混合ガス室との間にはガス供給管が設けら
れ、また前記混合ガス室には同時に複数の種類のガスの
供給を可能にする複数のガス供給口が設けられ、一方前
記加工ノズルのレーザ光投射口とガス噴射部のガス噴射
口との間には、レーザ切断処理を行う際に、処理される
被加工材を適切な位置に保持するための被加工材保持具
が配備されてなることを特徴とするレーザ切断装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7124459A JPH08294789A (ja) | 1995-04-25 | 1995-04-25 | レーザ切断方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7124459A JPH08294789A (ja) | 1995-04-25 | 1995-04-25 | レーザ切断方法およびその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08294789A true JPH08294789A (ja) | 1996-11-12 |
Family
ID=14886050
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7124459A Pending JPH08294789A (ja) | 1995-04-25 | 1995-04-25 | レーザ切断方法およびその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08294789A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102310280A (zh) * | 2011-06-22 | 2012-01-11 | 胡忠 | 磁力隔断激光氧化熔化切割机 |
-
1995
- 1995-04-25 JP JP7124459A patent/JPH08294789A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102310280A (zh) * | 2011-06-22 | 2012-01-11 | 胡忠 | 磁力隔断激光氧化熔化切割机 |
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