JPH0829453B2 - 同期制御歯車研削盤 - Google Patents
同期制御歯車研削盤Info
- Publication number
- JPH0829453B2 JPH0829453B2 JP63262141A JP26214188A JPH0829453B2 JP H0829453 B2 JPH0829453 B2 JP H0829453B2 JP 63262141 A JP63262141 A JP 63262141A JP 26214188 A JP26214188 A JP 26214188A JP H0829453 B2 JPH0829453 B2 JP H0829453B2
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- Japan
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- tooth
- rotation
- circuit
- frequency division
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ねじ条トイシを使用して創成運動により歯
車を研削するようにした同期制御歯車研削盤に関するも
のである。
車を研削するようにした同期制御歯車研削盤に関するも
のである。
従来の技術 従来、ねじ条トイシを使用して創成運動により歯車を
研削する歯車研削盤においては、成形されたトイシを用
いて歯車を研削している際に、必然的にトイシの摩耗が
生じる。そのため、一般的には、一台の歯車研削盤にト
イシ成形装置をも配設しているものであり、歯車研削時
において、必要に応じてトイシをトイシ成形装置の位置
まで送ってそのトイシの成形を行ない、成形されたトイ
シを用いて歯車研削状態に戻して正確な研削作業を遂行
するようにしている。その成形のタイミングは、同一の
歯車に対して複数回の成形を行う場合と、数個の歯車を
研削する度にトイシの成形を一回行う場合とがある。こ
のようなことから、ねじ条トイシを成形する際と歯車の
研削加工を行う際との駆動制御が同様な同期制御をもつ
て行わなければならない。すなわち、トイシ成形が歯車
研削の基礎となるため、両者の関係が一致していること
が必要である。
研削する歯車研削盤においては、成形されたトイシを用
いて歯車を研削している際に、必然的にトイシの摩耗が
生じる。そのため、一般的には、一台の歯車研削盤にト
イシ成形装置をも配設しているものであり、歯車研削時
において、必要に応じてトイシをトイシ成形装置の位置
まで送ってそのトイシの成形を行ない、成形されたトイ
シを用いて歯車研削状態に戻して正確な研削作業を遂行
するようにしている。その成形のタイミングは、同一の
歯車に対して複数回の成形を行う場合と、数個の歯車を
研削する度にトイシの成形を一回行う場合とがある。こ
のようなことから、ねじ条トイシを成形する際と歯車の
研削加工を行う際との駆動制御が同様な同期制御をもつ
て行わなければならない。すなわち、トイシ成形が歯車
研削の基礎となるため、両者の関係が一致していること
が必要である。
一般に、歯車研削盤として必要とされる同期制御の条
件は、高精度でかつ高速でも安定した状態で、トイシ軸
とワークテーブルあるいは成形台送りの同期が行えるこ
とである。云い換えれば、トイシ軸の回転に対しいかに
早く正確に追従させるかであり、速度の変化に対しても
追従性が良く、すべての領域でトイシ軸とワークテーブ
ル又は成形台送りの位置関係が不変であり位相ズレの発
生しないことが要求される。
件は、高精度でかつ高速でも安定した状態で、トイシ軸
とワークテーブルあるいは成形台送りの同期が行えるこ
とである。云い換えれば、トイシ軸の回転に対しいかに
早く正確に追従させるかであり、速度の変化に対しても
追従性が良く、すべての領域でトイシ軸とワークテーブ
ル又は成形台送りの位置関係が不変であり位相ズレの発
生しないことが要求される。
従来からあるねじ条トイシを使用した歯車研削盤を紹介
すると、 イ)トイシ軸とワークテーブル及びトイシ軸と成形台送
りねじを、歯車列やカツプリング等の機械的な連結によ
り同期制御を行う方法。
すると、 イ)トイシ軸とワークテーブル及びトイシ軸と成形台送
りねじを、歯車列やカツプリング等の機械的な連結によ
り同期制御を行う方法。
ロ)ステツピングモータによりトイシ軸の回転に対しワ
ークテーブルを同期追従させる手段。
ークテーブルを同期追従させる手段。
ハ)2台の同期電動機を使用し、トイシ軸とワークテー
ブルを別々に駆動させて同期制御を行う方法。
ブルを別々に駆動させて同期制御を行う方法。
ニ)数値制御装置等の、マイクロプロセツサーを使用し
ソフトウエアーによるデジタル的なサンプリングを用い
て、トイシ軸に対しワークテーブルを同期追従させる方
式。
ソフトウエアーによるデジタル的なサンプリングを用い
て、トイシ軸に対しワークテーブルを同期追従させる方
式。
ホ)数値制御装置等の補間機能により、トイシ軸とワー
クテーブルの同期制御を行なう方式(特公昭53−25151
号公報等を参照)。
クテーブルの同期制御を行なう方式(特公昭53−25151
号公報等を参照)。
等がある。
発明が解決しようとする課題 前述のトイシ軸とワークテーブル及びトイシ軸と成形
台送りねじを、歯車列やカツプリング等の機械的な連結
により同期制御を行う方法(イ)においては、歯数及び
成形リードの割り出し用換え歯車により、トイシ軸との
回転比率を変える必要があり、構造が複雑で多数の換え
歯車が必要であると云う問題がある。
台送りねじを、歯車列やカツプリング等の機械的な連結
により同期制御を行う方法(イ)においては、歯数及び
成形リードの割り出し用換え歯車により、トイシ軸との
回転比率を変える必要があり、構造が複雑で多数の換え
歯車が必要であると云う問題がある。
ステツピングモーターによりトイシ軸の回転に対しワ
ークテーブルを同期追従させる手段(ロ)においては、
ステツピングモーターの制御範囲が狭く、何種類かの変
換歯車を必要とすると云う問題がある。
ークテーブルを同期追従させる手段(ロ)においては、
ステツピングモーターの制御範囲が狭く、何種類かの変
換歯車を必要とすると云う問題がある。
2台の同期電動機を使用し、トイシ軸とワークテーブ
ルを別々に駆動させて同期制御を行う方法(ハ)におい
ては、同期電動機を安定して駆動させるために必要な一
定電圧、一定周波数の供給が必要とされると云う問題が
ある。
ルを別々に駆動させて同期制御を行う方法(ハ)におい
ては、同期電動機を安定して駆動させるために必要な一
定電圧、一定周波数の供給が必要とされると云う問題が
ある。
数値制御装置等の、マイクロプロセツサーを使用しソ
フトウエアーによるデジタル的なサンプリングを用い
て、トイシ軸に対しワークテーブルを同期追従させる方
式(ニ)は、サンプリング周期内における不感帯部分が
発生し、高速かつ高精度な同期制御には向かないと云う
問題がある。
フトウエアーによるデジタル的なサンプリングを用い
て、トイシ軸に対しワークテーブルを同期追従させる方
式(ニ)は、サンプリング周期内における不感帯部分が
発生し、高速かつ高精度な同期制御には向かないと云う
問題がある。
さらに、特公昭53−25151号公報に記載されているよ
うな数値制御装置等の補間機能により、トイシ軸とワー
クテーブルの同期制御を行なう方式(ホ)においては、
基準パルス列を指令ピツチで分周して制御するものであ
るが、その分周値が整数値にならない場合には、異なる
数値の組合せにより累積誤差が生じないように始点から
終点までの制御を行っている。例えば、主軸回転数に比
例した周波数の基準パルスが、例えば、4096(p/rev)
の場合、指令されたピツチに対して4095.99(p/rev)の
パルスを分配しなければならないとすると、主軸のある
1回転については、4095パルス分配し、残りの99回転に
ついては、4096パルスを発生すれば、全体として100回
転当りで409599パルス分配したことになる。このような
分周演算においては、1回転当りのパルス数がすべて一
致しているわけではないので、トイシとワークとの関係
で往路と復路とで軌跡が必ずしも一致しない。そのた
め、数値制御装置等の補間機能により、トイシ軸とワー
クテーブルの同期制御を行なう方式(ホ)においては、
基本的には直線補間を用いる形となり、この場合、トイ
シ軸とワークテーブルのイナーシヤや各軸のサーボドル
ープ(定常偏差)を一致させることが困難であり、限定
された条件でのみ有効な手段であると云う問題がある。
うな数値制御装置等の補間機能により、トイシ軸とワー
クテーブルの同期制御を行なう方式(ホ)においては、
基準パルス列を指令ピツチで分周して制御するものであ
るが、その分周値が整数値にならない場合には、異なる
数値の組合せにより累積誤差が生じないように始点から
終点までの制御を行っている。例えば、主軸回転数に比
例した周波数の基準パルスが、例えば、4096(p/rev)
の場合、指令されたピツチに対して4095.99(p/rev)の
パルスを分配しなければならないとすると、主軸のある
1回転については、4095パルス分配し、残りの99回転に
ついては、4096パルスを発生すれば、全体として100回
転当りで409599パルス分配したことになる。このような
分周演算においては、1回転当りのパルス数がすべて一
致しているわけではないので、トイシとワークとの関係
で往路と復路とで軌跡が必ずしも一致しない。そのた
め、数値制御装置等の補間機能により、トイシ軸とワー
クテーブルの同期制御を行なう方式(ホ)においては、
基本的には直線補間を用いる形となり、この場合、トイ
シ軸とワークテーブルのイナーシヤや各軸のサーボドル
ープ(定常偏差)を一致させることが困難であり、限定
された条件でのみ有効な手段であると云う問題がある。
本発明は、トイシ軸の回転基準信号(マスター信号)
毎に分周演算してその演算結果が割り切れない場合には
その演算結果が循環数になるように近似的に置き換えた
スレーブ信号を反省させてワークテーブルや成形台テー
ブルの送り制御をすることにより、トイシ軸の停止時か
ら最高回転まで加減速を含む過渡的状況・往復路の軌跡
等においてトイシ軸回転とテーブル回転、或いは、トイ
シ軸回転と成形台送りねじ駆動の位置関係を完全に保つ
ことができる同期制御歯車研削盤を得ることを目的とす
る。
毎に分周演算してその演算結果が割り切れない場合には
その演算結果が循環数になるように近似的に置き換えた
スレーブ信号を反省させてワークテーブルや成形台テー
ブルの送り制御をすることにより、トイシ軸の停止時か
ら最高回転まで加減速を含む過渡的状況・往復路の軌跡
等においてトイシ軸回転とテーブル回転、或いは、トイ
シ軸回転と成形台送りねじ駆動の位置関係を完全に保つ
ことができる同期制御歯車研削盤を得ることを目的とす
る。
課題を解決するための手段 本発明は、分周演算方式を採用することにより、従来
の各種の方式による問題点を解決することを目的とす
る。ここで、分周演算の方法を次に述べる。いま、N及
びMを一対の噛み合う歯車の歯数と仮定し、駆動する側
の歯車の歯数をN、駆動される側の歯車の歯数をMとす
る。ここで、N、Mは概念的なものであるため、現実の
歯車の整数値による歯数の場合のみならず、整数値にな
らない歯数もあるものとする。予め定められた数のクロ
ツクパルス毎に発生する1パルスの入力信号(マスター
パルス)に対して歯数Nの歯車は1回転する。そして、
歯数Mの歯車が1回転すると、1パルスの出力信号(ス
レーブパルス)が出力される仕組みになつている。すな
わち、マスターパルスの分周演算は、N/Mの比率でスレ
ーブパルスを発生させることである。そこで、 1.N,Mが整数の場合 i)N/Mが割り切れる場合は、誤差は生じない。
の各種の方式による問題点を解決することを目的とす
る。ここで、分周演算の方法を次に述べる。いま、N及
びMを一対の噛み合う歯車の歯数と仮定し、駆動する側
の歯車の歯数をN、駆動される側の歯車の歯数をMとす
る。ここで、N、Mは概念的なものであるため、現実の
歯車の整数値による歯数の場合のみならず、整数値にな
らない歯数もあるものとする。予め定められた数のクロ
ツクパルス毎に発生する1パルスの入力信号(マスター
パルス)に対して歯数Nの歯車は1回転する。そして、
歯数Mの歯車が1回転すると、1パルスの出力信号(ス
レーブパルス)が出力される仕組みになつている。すな
わち、マスターパルスの分周演算は、N/Mの比率でスレ
ーブパルスを発生させることである。そこで、 1.N,Mが整数の場合 i)N/Mが割り切れる場合は、誤差は生じない。
ii)N/Mが割り切れない場合、その演算結果は循環数と
なる。そのため、N,Mの歯数の歯車は、噛み合つて回転
するうちに元に戻つてくるので、分周による発生誤差は
循環的に繰り返しとなり、累積されたものにはならな
い。
なる。そのため、N,Mの歯数の歯車は、噛み合つて回転
するうちに元に戻つてくるので、分周による発生誤差は
循環的に繰り返しとなり、累積されたものにはならな
い。
2.N,Mが整数ではない場合 円周率がN又はMに含まれる場合、N/Mは割り切れ
ず、無限に不規則な数になる。
ず、無限に不規則な数になる。
ということになる。ここで、ねじ条トイシと被加工物で
ある歯車との関係を考えれば、NとMとの関係は、「N,
Mが整数の場合」に相当する。しかしながら、その歯車
研削に使用するドレツサとねじ条トイシとの関係におい
ては、一方のドレツサは、直線的に往復運動する成形台
テーブルに取り付けられているため、直線運動であり、
他方のねじ条トイシの被成形部は円周面であるために円
周率を含むものとなるため、NとMとの関係は、「N,M
が整数ではない場合」に相当する。
ある歯車との関係を考えれば、NとMとの関係は、「N,
Mが整数の場合」に相当する。しかしながら、その歯車
研削に使用するドレツサとねじ条トイシとの関係におい
ては、一方のドレツサは、直線的に往復運動する成形台
テーブルに取り付けられているため、直線運動であり、
他方のねじ条トイシの被成形部は円周面であるために円
周率を含むものとなるため、NとMとの関係は、「N,M
が整数ではない場合」に相当する。
本発明は、分周演算方式により同期制御を行うことを
目的としているが、ねじ条トイシと歯車との関係は、
「N,Mが整数の場合」に相当し、ドレツサを保持する成
形台テーブルとねじ条トイシとの関係は、「N,Mが整数
ではない場合」に相当する。しかしながら、前述のよう
に、ねじ条トイシと歯車との関係とドレツサを保持する
成形台テーブルとねじ条トイシとの関係とを同様なもの
としなければならないが、後者の成形台テーブルとねじ
条トイシとの関係において、N/Mは割り切れず、無限に
不規則な数になる状態であつても、N/Mを近似的にN′/
M′に変換して分周演算することにより、分周による発
生誤差を循環的に繰り返しとなるようにし、累積された
ものにはならないようにして同期制御を行うようにして
その目的を達成するようにしたものである。また、従来
の各種方式においては、トイシ軸の正逆転に対する可逆
性があるか否かという点においては、疑問があるものが
多いので、可逆性を持たせるようにもした。
目的としているが、ねじ条トイシと歯車との関係は、
「N,Mが整数の場合」に相当し、ドレツサを保持する成
形台テーブルとねじ条トイシとの関係は、「N,Mが整数
ではない場合」に相当する。しかしながら、前述のよう
に、ねじ条トイシと歯車との関係とドレツサを保持する
成形台テーブルとねじ条トイシとの関係とを同様なもの
としなければならないが、後者の成形台テーブルとねじ
条トイシとの関係において、N/Mは割り切れず、無限に
不規則な数になる状態であつても、N/Mを近似的にN′/
M′に変換して分周演算することにより、分周による発
生誤差を循環的に繰り返しとなるようにし、累積された
ものにはならないようにして同期制御を行うようにして
その目的を達成するようにしたものである。また、従来
の各種方式においては、トイシ軸の正逆転に対する可逆
性があるか否かという点においては、疑問があるものが
多いので、可逆性を持たせるようにもした。
このようなことから、本発明は、研削用の基準信号発
生器及びトイシ軸モータと成形用の基準信号発生器及び
トイシ軸モータとが連結されたトイシ軸駆動歯車列を設
け、ねじ条トイシを前記トイシ軸駆動歯車列から引き出
されたトイシ軸で保持し、ワークテーブル回転サーボモ
ータが連結されたワークテーブル減速歯車列にワークを
取り付け、成形台送りサーボモータが連結されて直線的
に往復運動する成形台テーブルにドレツサを取り付け、
前記ワークと前記ねじ条トイシとを噛み合わせて創成運
動により歯車を研削するとともに前記ねじ条トイシを前
記ドレツサにより創成研削に必要な成形を行うように、
前記ワークと前記ねじ条トイシと前記ドレツサとを一台
の装置に配設した歯車研削盤において、前記ワークから
種々の歯車を加工するために、研削用の前記基準信号発
生器で発生する前記トイシ軸の回転基準信号であるマス
ター信号毎に分周演算してスレーブ信号を発生する演算
回路と、この演算回路で実行された結果を一時的に保持
するラツチ回路とよりなり前記ワークの回転方向を判別
する判別機能を持つた第一の分周演算回路と、前記ねじ
条トイシを使用し創成運動により歯車を研削するため
に、前記ねじ条トイシの回転に対し前記ワークの回転を
前記第一の分周演算回路による演算結果に基づいて追従
し同期させるワークテーブル同期手段と、種々の種類の
歯車を研削する上で必要な前記ねじ条トイシのねじリー
ドを加工するために、成形用の前記基準信号発生器で発
生する前記トイシ軸の回転基準信号であるマスター信号
毎に分周演算して割り切れる状態でのスレーブ信号又は
円周率が含まれて割り切れない場合にはその演算結果が
循環数になるように近似的に置き換えたスレーブ信号を
発生する演算回路と、この演算回路で実行された結果を
一時的に保持するラツチ回路とよりなり前記トイシ軸の
回転方向を判別する判別機能を持つた第二の分周演算回
路と、創成研削に必要な前記ねじ条トイシを成形するた
めに、前記ねじ条トイシの回転に対し成形台テーブルの
送りを前記第二の分周演算回路による演算結果に基づい
て追従し同期させる成形台テーブル同期手段とにより構
成した。
生器及びトイシ軸モータと成形用の基準信号発生器及び
トイシ軸モータとが連結されたトイシ軸駆動歯車列を設
け、ねじ条トイシを前記トイシ軸駆動歯車列から引き出
されたトイシ軸で保持し、ワークテーブル回転サーボモ
ータが連結されたワークテーブル減速歯車列にワークを
取り付け、成形台送りサーボモータが連結されて直線的
に往復運動する成形台テーブルにドレツサを取り付け、
前記ワークと前記ねじ条トイシとを噛み合わせて創成運
動により歯車を研削するとともに前記ねじ条トイシを前
記ドレツサにより創成研削に必要な成形を行うように、
前記ワークと前記ねじ条トイシと前記ドレツサとを一台
の装置に配設した歯車研削盤において、前記ワークから
種々の歯車を加工するために、研削用の前記基準信号発
生器で発生する前記トイシ軸の回転基準信号であるマス
ター信号毎に分周演算してスレーブ信号を発生する演算
回路と、この演算回路で実行された結果を一時的に保持
するラツチ回路とよりなり前記ワークの回転方向を判別
する判別機能を持つた第一の分周演算回路と、前記ねじ
条トイシを使用し創成運動により歯車を研削するため
に、前記ねじ条トイシの回転に対し前記ワークの回転を
前記第一の分周演算回路による演算結果に基づいて追従
し同期させるワークテーブル同期手段と、種々の種類の
歯車を研削する上で必要な前記ねじ条トイシのねじリー
ドを加工するために、成形用の前記基準信号発生器で発
生する前記トイシ軸の回転基準信号であるマスター信号
毎に分周演算して割り切れる状態でのスレーブ信号又は
円周率が含まれて割り切れない場合にはその演算結果が
循環数になるように近似的に置き換えたスレーブ信号を
発生する演算回路と、この演算回路で実行された結果を
一時的に保持するラツチ回路とよりなり前記トイシ軸の
回転方向を判別する判別機能を持つた第二の分周演算回
路と、創成研削に必要な前記ねじ条トイシを成形するた
めに、前記ねじ条トイシの回転に対し成形台テーブルの
送りを前記第二の分周演算回路による演算結果に基づい
て追従し同期させる成形台テーブル同期手段とにより構
成した。
作用 トイシ軸とワークとの回転関係は、両者の比率が割り
切れる状態であるか、或いは、割り切れなくてもその演
算結果は循環数になることから、第一の分周演算回路に
よる演算結果に基づいて追従し同期させるワークテーブ
ル同期手段により制御される。一方、ねじリードを加工
するためのトイシ軸の回転においては、そのねじリード
を加工するためのドレツサが直線運動であるため、ドレ
ツサとトイシ軸との関係は、円周率が含まれるために両
者の比率が割り切れず、しかも、循環数にならずに無限
に不規則な数になる場合があるが、この状態であつても
演算回路により、トイシ軸の回転基準信号であるマスタ
ー信号毎に分周演算して割り切れる状態又は円周率が含
まれて割り切れない場合にはその演算結果が循環数にな
るように近似的に置き換えたスレーブ信号を発生させる
ようにしたことにより、成形台テーブル同期手段とワー
クテーブル同期手段との動きを一致させることができ
る。また、ワークテーブル同期手段は、ねじ条トイシを
使用し創成運動により、歯車を研削するために、トイシ
軸の回転に対しワークテーブルの回転を前記第一の分周
演算回路による演算結果に基づいて追従し同期させるも
のであるため、トイシ軸の回転が加速・減速状態にある
ときや、外乱(負荷変動)等により急激な速度変動が発
生した場合でも、理論的に完全に追従する同期制御を行
うことができる。
切れる状態であるか、或いは、割り切れなくてもその演
算結果は循環数になることから、第一の分周演算回路に
よる演算結果に基づいて追従し同期させるワークテーブ
ル同期手段により制御される。一方、ねじリードを加工
するためのトイシ軸の回転においては、そのねじリード
を加工するためのドレツサが直線運動であるため、ドレ
ツサとトイシ軸との関係は、円周率が含まれるために両
者の比率が割り切れず、しかも、循環数にならずに無限
に不規則な数になる場合があるが、この状態であつても
演算回路により、トイシ軸の回転基準信号であるマスタ
ー信号毎に分周演算して割り切れる状態又は円周率が含
まれて割り切れない場合にはその演算結果が循環数にな
るように近似的に置き換えたスレーブ信号を発生させる
ようにしたことにより、成形台テーブル同期手段とワー
クテーブル同期手段との動きを一致させることができ
る。また、ワークテーブル同期手段は、ねじ条トイシを
使用し創成運動により、歯車を研削するために、トイシ
軸の回転に対しワークテーブルの回転を前記第一の分周
演算回路による演算結果に基づいて追従し同期させるも
のであるため、トイシ軸の回転が加速・減速状態にある
ときや、外乱(負荷変動)等により急激な速度変動が発
生した場合でも、理論的に完全に追従する同期制御を行
うことができる。
実施例 本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。まず、
第1図に示すものは全体の構造であり、研削トイシ41を
保持するトイシ軸42はトイシ軸駆動歯車列43に連結され
ている。このトイシ軸駆動歯車列43には、研削用の基準
信号発生器44とトイシ軸モータ45とが連結されている。
また、前記トイシ軸駆動歯車列43には、成形用の基準信
号発生器46が連結されているとともに、電磁クラツチ47
及びウオーム減速器48を介してトイシ軸モータ49が連結
されている。
第1図に示すものは全体の構造であり、研削トイシ41を
保持するトイシ軸42はトイシ軸駆動歯車列43に連結され
ている。このトイシ軸駆動歯車列43には、研削用の基準
信号発生器44とトイシ軸モータ45とが連結されている。
また、前記トイシ軸駆動歯車列43には、成形用の基準信
号発生器46が連結されているとともに、電磁クラツチ47
及びウオーム減速器48を介してトイシ軸モータ49が連結
されている。
ついで、研削用のフイードバツク位置検出器50を備え
たワークテーブル回転サーボモータ51が連結されたワー
クテーブル減速歯車列52が設けられ、このワークテーブ
ル減速歯車列52には、加工品歯車すなわちワーク53が取
付けられている。
たワークテーブル回転サーボモータ51が連結されたワー
クテーブル減速歯車列52が設けられ、このワークテーブ
ル減速歯車列52には、加工品歯車すなわちワーク53が取
付けられている。
また、成形用のフイードバツク位置検出器54を備えた
成形台送りサーボモータ55が連結された成形台送りねじ
56が設けられ、この成形台送りねじ56には成形台テーブ
ル57が連結され、この成形台テーブル57には、ドレツサ
58が取付けられている。
成形台送りサーボモータ55が連結された成形台送りねじ
56が設けられ、この成形台送りねじ56には成形台テーブ
ル57が連結され、この成形台テーブル57には、ドレツサ
58が取付けられている。
次に分周演算機能とサーボ系の比例−積分−微分補償
(PID制御)について述べる。
(PID制御)について述べる。
まず、研削におけるマスターパルスの分周演算は、N/
Mの比率でスレーブパルスを発生させることを目的と
し、第4図に示す研削時の分周演算フローチヤートにし
たがつて実行される。N及びMは任意の整数で、それぞ
れ演算回路の最大桁まで設定が可能である。ここで、M
を分周演算におけるカウンター、Nを被分周定数とす
る。マスターパルスの発生毎に、カウンターMへ被分周
定数Nを加算又は減算する。カウンターMがオーバーフ
ロー又はアンダーフローした時のキヤリー信号又はボロ
ー信号によつてスレーブパルスを発生させる。この時、
カウンターMには被分周定数の余りがキヤリー信号(又
は、ボロー信号)の発生毎に累積されることになり、結
果として余りの累積値が被分周定数Nを越えることはな
い。
Mの比率でスレーブパルスを発生させることを目的と
し、第4図に示す研削時の分周演算フローチヤートにし
たがつて実行される。N及びMは任意の整数で、それぞ
れ演算回路の最大桁まで設定が可能である。ここで、M
を分周演算におけるカウンター、Nを被分周定数とす
る。マスターパルスの発生毎に、カウンターMへ被分周
定数Nを加算又は減算する。カウンターMがオーバーフ
ロー又はアンダーフローした時のキヤリー信号又はボロ
ー信号によつてスレーブパルスを発生させる。この時、
カウンターMには被分周定数の余りがキヤリー信号(又
は、ボロー信号)の発生毎に累積されることになり、結
果として余りの累積値が被分周定数Nを越えることはな
い。
これは、スレーブパルスの発生するパターンが循環的
に繰り返されることを表しており、被分周定数Nの因数
(N以下の割り切れる整数)で割り切れるMの最小とな
る整数値がスレーブパルスの出力パターンとなる。第2
図(a)(b)(c)では、それぞれの歯数のワークを
研削する際に実行される分周演算で、スレーブパルスの
出力パターンが表されている。図中、Pm1はスレーブパ
ルスの出力パターンが循環的に繰り返されるときのマス
ターパルスのカウント量で、Ps1はその時にスレーブパ
ルスのカウント量である。
に繰り返されることを表しており、被分周定数Nの因数
(N以下の割り切れる整数)で割り切れるMの最小とな
る整数値がスレーブパルスの出力パターンとなる。第2
図(a)(b)(c)では、それぞれの歯数のワークを
研削する際に実行される分周演算で、スレーブパルスの
出力パターンが表されている。図中、Pm1はスレーブパ
ルスの出力パターンが循環的に繰り返されるときのマス
ターパルスのカウント量で、Ps1はその時にスレーブパ
ルスのカウント量である。
研削におけるマスターパルスを、N/Mで分周する際に
発生するスレーブパルスは、量子化されたデジタル量で
あり、厳密にはアナログ的に連続した場合の同期制御に
より理論的な位相関係とは若干の誤差が生じる。ここで
発生する誤差は、上記で述べた被分周定数Nの余りが累
積することにより発生するものであり、同じパターンが
循環的に繰り返され、その最大誤差△εmax1は次式で表
すことができる。
発生するスレーブパルスは、量子化されたデジタル量で
あり、厳密にはアナログ的に連続した場合の同期制御に
より理論的な位相関係とは若干の誤差が生じる。ここで
発生する誤差は、上記で述べた被分周定数Nの余りが累
積することにより発生するものであり、同じパターンが
循環的に繰り返され、その最大誤差△εmax1は次式で表
すことができる。
△εmax1=(△Pm1/T)×m−(△Ps1/i)×n(式1) m=INT[T/i)×n]+1 (式2) n番目のスレーブパルスの誤差が最大となるとき、マ
スターパルスはm番目となる。ここで、△Pm1、△Ps1は
それぞれのマスターパルス、スレーブパルスの最小ステ
ツプ単位(deg/puls)でTはワーク歯数、iはワークテ
ーブルの減速比である。又、分周比率が大きい程△ε1
は小さくなり、M=N+1の時の誤差が最大となるが、
上式で歯数Tがワークテーブルの減速比iより大きいの
で実用上問題はない。
スターパルスはm番目となる。ここで、△Pm1、△Ps1は
それぞれのマスターパルス、スレーブパルスの最小ステ
ツプ単位(deg/puls)でTはワーク歯数、iはワークテ
ーブルの減速比である。又、分周比率が大きい程△ε1
は小さくなり、M=N+1の時の誤差が最大となるが、
上式で歯数Tがワークテーブルの減速比iより大きいの
で実用上問題はない。
一般に、ワークテーブルとそれを駆動するサーボモー
ターは必要とされる回転数とトルクにより設計された歯
車列により減速比iを持つている。トイシの回転数をS
(rpm)とすると、ワークの歯数をT(枚)としたと
き、ワークテーブルの回転数C(rpm)は次式で表され
る。
ターは必要とされる回転数とトルクにより設計された歯
車列により減速比iを持つている。トイシの回転数をS
(rpm)とすると、ワークの歯数をT(枚)としたと
き、ワークテーブルの回転数C(rpm)は次式で表され
る。
C=S/T (式3) 上式により、ワークテーブルが一回転するとトイシが
T回転することになる。
T回転することになる。
トイシ軸に直結した基準信号発生器44(エンコーダ)
の一回転当たりのパルス数をΣPm1(puls/rev)とし、
ワークテーブルを駆動するサーボモーターのフイードバ
ツク位置検出器54のモーター1回転当たりのパルス数を
ΣPs1(puls/rev)とした時、Mをマスターパルスの毎
分当たりのカウント、Nをスレーブパルスの毎分当たり
のカウントとして、分周比N/Mより次式が成立する。
の一回転当たりのパルス数をΣPm1(puls/rev)とし、
ワークテーブルを駆動するサーボモーターのフイードバ
ツク位置検出器54のモーター1回転当たりのパルス数を
ΣPs1(puls/rev)とした時、Mをマスターパルスの毎
分当たりのカウント、Nをスレーブパルスの毎分当たり
のカウントとして、分周比N/Mより次式が成立する。
N/M=(ΣPs1×C×i)/(ΣPm1×S) =(ΣPs1×i)/(ΣPm1×T) (式4) ここで、ΣPm1=ΣPs1とした時、N/M=i/Tとなりカウ
ンターMにはワークの歯数:T、被分周定数Nにはワーク
テーブルの減速比:iを加工条件として設定することで、
任意の歯数の歯車を研削するための分周演算が実行され
る。
ンターMにはワークの歯数:T、被分周定数Nにはワーク
テーブルの減速比:iを加工条件として設定することで、
任意の歯数の歯車を研削するための分周演算が実行され
る。
一方、第3図に示すように、トイシ成形におけるマス
ターパルスの分周演算もワーク研削と同様にN/Mの比率
でスレーブパルスを発生させることを目的とし、トイシ
の回転に対して成形台テーブルを直線運動させて連続し
たリードの成形をすることが可能である。
ターパルスの分周演算もワーク研削と同様にN/Mの比率
でスレーブパルスを発生させることを目的とし、トイシ
の回転に対して成形台テーブルを直線運動させて連続し
たリードの成形をすることが可能である。
成形リードLは、歯車の歯の大きさを示すモジユー
ル:MODによりL=π×MOD(πは円周率)で表される。
ル:MODによりL=π×MOD(πは円周率)で表される。
したがつて、基準信号発生器46のマスターパルスの最
小ステツプ単位を△Pm2(deg/puls)、スレーブパルス
の最小ステツプ単位を△Ps2(mm/puls)としたときの分
周比N/Mは次式で表すことができる。
小ステツプ単位を△Pm2(deg/puls)、スレーブパルス
の最小ステツプ単位を△Ps2(mm/puls)としたときの分
周比N/Mは次式で表すことができる。
N/M=ΣPs2/ΣPm2 =(π×MOD/△Ps2)/(360/△Pm2) (式5) ここで、ΣPs2は成形台送りに必要なリードLに相当
するパルス数、また、ΣPm2はトイシ1回転当たりのマ
スターパルス数である。上式の分子の項には非整数(自
然数)である円周率πが含まれているため、整数として
分周演算を取り扱うことができない。
するパルス数、また、ΣPm2はトイシ1回転当たりのマ
スターパルス数である。上式の分子の項には非整数(自
然数)である円周率πが含まれているため、整数として
分周演算を取り扱うことができない。
そこで、上式の右辺にできるだけ近似するようなN′
/M′となる整数比として、左辺のM′、N′を求めるこ
とにより解決される。(連分数解析法) しかし、これはあくまで近似的にN′/M′となるよう
に分周比を求めたものであるから、結果として分周演算
による誤差が累積されることになる。
/M′となる整数比として、左辺のM′、N′を求めるこ
とにより解決される。(連分数解析法) しかし、これはあくまで近似的にN′/M′となるよう
に分周比を求めたものであるから、結果として分周演算
による誤差が累積されることになる。
一般に、トイシの成形に必要な成形台の送りは一定の
有限区間における直線上を往復運動するだけであり、そ
の有効ストローク範囲以内で、前記の分周N′/M′によ
る誤差の累積値が、成形台送りの最小ステツプ単位△Ps
2(mm/puls)より小さければ問題はなく、そのために
N′/M′をできる限り大きな整数比として求めるほうが
良い結果が得られる。
有限区間における直線上を往復運動するだけであり、そ
の有効ストローク範囲以内で、前記の分周N′/M′によ
る誤差の累積値が、成形台送りの最小ステツプ単位△Ps
2(mm/puls)より小さければ問題はなく、そのために
N′/M′をできる限り大きな整数比として求めるほうが
良い結果が得られる。
一方、成形における分周演算においても研削の場合と
同様に、スレーブパルスの発生するパターンが循環的に
繰り返され、その際に発生する誤差も循環的となり、そ
の最大誤差△εmax2は次式で表すことができる。
同様に、スレーブパルスの発生するパターンが循環的に
繰り返され、その際に発生する誤差も循環的となり、そ
の最大誤差△εmax2は次式で表すことができる。
△εmax2=π×MOD/ΣPm2 (式6) ここで、ΣPm2はトイシ基準信号発生器46のトイシ一
回転当たりのパルス数である。したがつて、成形の分周
パターンにより発生する循環誤差を小さくするために
は、ΣPm2を大きくすれば良いことになる。
回転当たりのパルス数である。したがつて、成形の分周
パターンにより発生する循環誤差を小さくするために
は、ΣPm2を大きくすれば良いことになる。
さらに、分周演算によりスレーブパルスの生成される
パターンが循環的に一定のサイクルで繰り返され、特に
成形台の往復ストローク運動においては、任意の位置で
反転した場合でも往路と復路が同じ道程をたどることに
なり、繰り返し往復運動における分周演算上の誤差が一
致するために、極めて再現性の良い同期制御が実現可能
である。
パターンが循環的に一定のサイクルで繰り返され、特に
成形台の往復ストローク運動においては、任意の位置で
反転した場合でも往路と復路が同じ道程をたどることに
なり、繰り返し往復運動における分周演算上の誤差が一
致するために、極めて再現性の良い同期制御が実現可能
である。
第3図に示すものは、モジユール2,5の場合における
トイシ成形時の分周演算によるスレーブパルスの出力パ
ターンである。この場合、(式5)にしたがつて求めら
れたN/Mは、0.218166156499…となり、整数比となる近
似値N′/M′はそれぞれN′=26087、M′=119574と
して求められる。このときのN′/M′は、0.2181661565
223…であり、理論的な分周比N/Mとの誤差△ε2′は、
2.303×10-11である。この誤差は、循環的に繰り返され
る分周パターンの一周期毎に発生するごく僅かな誤差と
して累積されて行くものであるが、スレーブパルスの生
成されるパターン内における循環誤差△εmax2に比較し
てごく僅かなものであり、トイシ成形範囲の限られたス
トロークにおいては無視しても差し支えない。
トイシ成形時の分周演算によるスレーブパルスの出力パ
ターンである。この場合、(式5)にしたがつて求めら
れたN/Mは、0.218166156499…となり、整数比となる近
似値N′/M′はそれぞれN′=26087、M′=119574と
して求められる。このときのN′/M′は、0.2181661565
223…であり、理論的な分周比N/Mとの誤差△ε2′は、
2.303×10-11である。この誤差は、循環的に繰り返され
る分周パターンの一周期毎に発生するごく僅かな誤差と
して累積されて行くものであるが、スレーブパルスの生
成されるパターン内における循環誤差△εmax2に比較し
てごく僅かなものであり、トイシ成形範囲の限られたス
トロークにおいては無視しても差し支えない。
本実施例による歯車研削盤としての同期制御の機能
上、不可欠とされるのは、トイシ軸の回転に対して全速
度域で追従することが要求される。この場合、トイシ軸
の停止時から最高回転まで加減速を含む過渡的状態にお
いても、トイシ軸とワークテーブル又は成形台送りとの
位置関係を保つことが必要である。
上、不可欠とされるのは、トイシ軸の回転に対して全速
度域で追従することが要求される。この場合、トイシ軸
の停止時から最高回転まで加減速を含む過渡的状態にお
いても、トイシ軸とワークテーブル又は成形台送りとの
位置関係を保つことが必要である。
一般的に、位置ループで構成されるサーボ系は指令入
力に対し、マイナーなフイードバツク信号との偏差(位
相差)により速度指令が作られるため、指令入力にて速
度を変化させた場合には偏差量が増減し位相差も変化し
てしまう。そこで、本発明における歯車研削盤のサーボ
系は位置制御ループに積分補償28(第6図)を付加し、
理論上偏差を零にしている。
力に対し、マイナーなフイードバツク信号との偏差(位
相差)により速度指令が作られるため、指令入力にて速
度を変化させた場合には偏差量が増減し位相差も変化し
てしまう。そこで、本発明における歯車研削盤のサーボ
系は位置制御ループに積分補償28(第6図)を付加し、
理論上偏差を零にしている。
又、微分補償27(第6図)等により速度帰還をなくし
て回路の簡素化を計つている。
て回路の簡素化を計つている。
このように、位置ループ系における進み遅れ補償要素
24〜28(第6図)を持つたPID制御により同期制御サー
ボ系を構成した場合に注意しなければならないのは、系
が不安定になりやすく、位置制御系に入力されるスレー
ブパルスの範囲が大きく変化したとき、各々の補償要素
の定数を変えてやる必要がある。そこで、スレーブパル
スの周期が急変したとき、当然サーボ系の追従遅れによ
り一時的に偏差カウンターに溜まりが発生するが、その
溜まり量の大きさに対応して系が安定するような条件に
ゲインを変化させるような働きを持つた補償回路25(第
6図)を付加することにより解決される。
24〜28(第6図)を持つたPID制御により同期制御サー
ボ系を構成した場合に注意しなければならないのは、系
が不安定になりやすく、位置制御系に入力されるスレー
ブパルスの範囲が大きく変化したとき、各々の補償要素
の定数を変えてやる必要がある。そこで、スレーブパル
スの周期が急変したとき、当然サーボ系の追従遅れによ
り一時的に偏差カウンターに溜まりが発生するが、その
溜まり量の大きさに対応して系が安定するような条件に
ゲインを変化させるような働きを持つた補償回路25(第
6図)を付加することにより解決される。
また、このようなサーボ系では、系が安定する条件と
して外乱等により発生した溜まり量をキヤンセルするよ
うな形で、一時的な行き過ぎ量(オーバーシユート)を
発生させている。
して外乱等により発生した溜まり量をキヤンセルするよ
うな形で、一時的な行き過ぎ量(オーバーシユート)を
発生させている。
一般的な数値制御工作機械等に採用されている位置決
めサーボ系では、このような行き過ぎ量は加工不良につ
ながり許されるものではない。
めサーボ系では、このような行き過ぎ量は加工不良につ
ながり許されるものではない。
しかし、歯車研削盤における同期制御サーボ系では過
渡的な状態であつても、指令入力とフイードバツク信号
との位相差をいかに早く零に収束させるかが問題であ
り、そのためにオーバーシユートを発生させることによ
り系の安定する状態を出来るだけ早く作り出すことが重
要な条件となる。
渡的な状態であつても、指令入力とフイードバツク信号
との位相差をいかに早く零に収束させるかが問題であ
り、そのためにオーバーシユートを発生させることによ
り系の安定する状態を出来るだけ早く作り出すことが重
要な条件となる。
ついで、第5図に示すように、基準信号発生器11が接
続された分周演算回路32は、偏差カウンタ回路23、PID
補償回路24〜28、サーボアンプ29を介してサーボモータ
30に接続されている。このサーボモータ30に連結された
フイードバツク検出器31は、前記偏差カウンタ回路23に
接続されている。
続された分周演算回路32は、偏差カウンタ回路23、PID
補償回路24〜28、サーボアンプ29を介してサーボモータ
30に接続されている。このサーボモータ30に連結された
フイードバツク検出器31は、前記偏差カウンタ回路23に
接続されている。
このような同期制御ブロツクの詳細を第6図に基づい
て説明する。まず、1及び2は分周比率(N/M)を設定
するためのデータ入力装置で、N及びMの設定値はそれ
ぞれデジタルスイツチや他の制御装置(例えばPCやNC)
等によりインターフエースを介し入力される。
て説明する。まず、1及び2は分周比率(N/M)を設定
するためのデータ入力装置で、N及びMの設定値はそれ
ぞれデジタルスイツチや他の制御装置(例えばPCやNC)
等によりインターフエースを介し入力される。
本実施例による歯車研削盤における分周比率の設定
は、被分周定数(N)に通常は機械側減速歯車列の最終
減速比iを設定し、分周カウンター(M)へは加工され
る歯車の歯数Tを設定する。また、使用するトイシが多
条である場合は、被分周定数(N)へはi×[トイシね
じ条数]を設定する事で高能率の歯車研削加工が可能と
なる。
は、被分周定数(N)に通常は機械側減速歯車列の最終
減速比iを設定し、分周カウンター(M)へは加工され
る歯車の歯数Tを設定する。また、使用するトイシが多
条である場合は、被分周定数(N)へはi×[トイシね
じ条数]を設定する事で高能率の歯車研削加工が可能と
なる。
次に、ねじ条トイシの成形における分周比率の設定は
(式5)によりあらかじめ計算されたN/Mに近似するN,M
の整数を設定する事によりトイシのねじリード成形が可
能となる。
(式5)によりあらかじめ計算されたN/Mに近似するN,M
の整数を設定する事によりトイシのねじリード成形が可
能となる。
3は分周のための演算回路4へ渡す演算子(N,M)を
選択するためのマルチプレクサで、ストローブ信号8に
より制御される。
選択するためのマルチプレクサで、ストローブ信号8に
より制御される。
トイシ軸が回転するとカツプリングを介して直結され
た基準信号発生器44又は46よりパルス信号(トイシ回転
角度に相当)が出力される。この時、入力処理回路12で
90゜位相差信号に波形整形され、さらに、てい倍回路13
では、てい倍設定器14で設定された倍率へ倍増される。
てい倍回路13は基準信号の入力マルチブライ比を決める
ものであり、これは基準信号発生器44又は46とフイード
バツク検出器50又は54のパルス比及び機械側減速比等の
条件により適時選択される。
た基準信号発生器44又は46よりパルス信号(トイシ回転
角度に相当)が出力される。この時、入力処理回路12で
90゜位相差信号に波形整形され、さらに、てい倍回路13
では、てい倍設定器14で設定された倍率へ倍増される。
てい倍回路13は基準信号の入力マルチブライ比を決める
ものであり、これは基準信号発生器44又は46とフイード
バツク検出器50又は54のパルス比及び機械側減速比等の
条件により適時選択される。
てい倍回路13より出力した信号は可逆判別回路15によ
りトイシ軸の回転方向を判別し、可逆信号17として出力
される。
りトイシ軸の回転方向を判別し、可逆信号17として出力
される。
一方、てい倍回路13より出力した信号は基準タイミン
グ発生回路10へ入力され演算回路4で実行される分周演
算に従つて出力されるキヤリー信号6をスレーブパルス
16として出力するためのスレーブパルス発生器7へのタ
イミングを制御するゲート信号として働く。また、基準
タイミング発生回路10は演算回路4で実行される分周演
算の演算機能を制御するデコーダー9へのタイミング信
号としても働き、可逆判別回路15より出力された可逆信
号17と合わせてストローブ信号が形成される。したがつ
て、マルチプレクサ3及び演算回路4は基準信号発生器
11で発生する基準パルス(マスターパルス)毎に分周演
算が実行される様に働きスレーブパルスの形成を行な
う。ここで、ラツチ回路5は演算回路4で実行された結
果を一時的に保持するものであり、分周カウンタ設定器
による設定値を最大値としてデジタルカウンタとして作
用する。
グ発生回路10へ入力され演算回路4で実行される分周演
算に従つて出力されるキヤリー信号6をスレーブパルス
16として出力するためのスレーブパルス発生器7へのタ
イミングを制御するゲート信号として働く。また、基準
タイミング発生回路10は演算回路4で実行される分周演
算の演算機能を制御するデコーダー9へのタイミング信
号としても働き、可逆判別回路15より出力された可逆信
号17と合わせてストローブ信号が形成される。したがつ
て、マルチプレクサ3及び演算回路4は基準信号発生器
11で発生する基準パルス(マスターパルス)毎に分周演
算が実行される様に働きスレーブパルスの形成を行な
う。ここで、ラツチ回路5は演算回路4で実行された結
果を一時的に保持するものであり、分周カウンタ設定器
による設定値を最大値としてデジタルカウンタとして作
用する。
以上が分周演算回路32の基本的な動作であり、これら
は第4図のフローチヤートに従つて実行される。
は第4図のフローチヤートに従つて実行される。
次に、位置制御回路33へは分周演算回路32より出力さ
れたスレーブパルス16及び可逆信号17がそれぞれ入力さ
れサーボアンプ29へアナログ制御信号として出力しサー
ボモータ51又は55が駆動される。ここで、サーボモータ
51又は55が回転するとカツプリングを介し直結されたフ
イードバツク検出器50又は54からフイードバツクパルス
信号(ワークテーブル回転角又は成形台移動量に相当)
が出力され位置制御回路33へ位置帰還信号として入力さ
れる。位置制御回路33では分周演算回路32から入力され
るスレーブパルス16とフイードバツク検出器50又は54か
らのフイードバツクパルス信号を完全に同期させること
を目的とし、両者のパルス信号を比較し外乱等の要因
で、その位相差が発生した場合でも短時間に同期安定状
態へ収束させるような制御が行われる。
れたスレーブパルス16及び可逆信号17がそれぞれ入力さ
れサーボアンプ29へアナログ制御信号として出力しサー
ボモータ51又は55が駆動される。ここで、サーボモータ
51又は55が回転するとカツプリングを介し直結されたフ
イードバツク検出器50又は54からフイードバツクパルス
信号(ワークテーブル回転角又は成形台移動量に相当)
が出力され位置制御回路33へ位置帰還信号として入力さ
れる。位置制御回路33では分周演算回路32から入力され
るスレーブパルス16とフイードバツク検出器50又は54か
らのフイードバツクパルス信号を完全に同期させること
を目的とし、両者のパルス信号を比較し外乱等の要因
で、その位相差が発生した場合でも短時間に同期安定状
態へ収束させるような制御が行われる。
まず位置制御回路33へ入力されたスレーブパルス16は
トイシ軸の回転方向を判別する可逆信号17の状態により
同期微分回路18にてCW(正回転方向)パルス信号又は、
CCW(逆回転方向)パルス信号のいずれかへ変換され出
力される。一方、フイードバツク検出器50又は54からの
位相帰還信号は入力処理回路19にて90゜位相差信号に波
形整形され、てい倍回路20はてい倍設定器21で設定され
た倍率へ増倍される。てい倍回路20は位相帰還信号(フ
イードバツクパルス)の検出マルチプライ比を決めるも
のであり、これはワークテーブルの最小ステツプ単位及
び加工歯車の歯数等の条件により適時選択される。
トイシ軸の回転方向を判別する可逆信号17の状態により
同期微分回路18にてCW(正回転方向)パルス信号又は、
CCW(逆回転方向)パルス信号のいずれかへ変換され出
力される。一方、フイードバツク検出器50又は54からの
位相帰還信号は入力処理回路19にて90゜位相差信号に波
形整形され、てい倍回路20はてい倍設定器21で設定され
た倍率へ増倍される。てい倍回路20は位相帰還信号(フ
イードバツクパルス)の検出マルチプライ比を決めるも
のであり、これはワークテーブルの最小ステツプ単位及
び加工歯車の歯数等の条件により適時選択される。
てい倍回路20より出力した帰還信号は、可逆判別回路
22によりワークテーブル(すなわち、サーボモーター3
0)の回転方向を判別した可逆信号によつて、同期微分
回路18にてCW(正回転方向)パルス信号又は、CCW(逆
回転方向)パルス信号のいずれかに変換され出力され
る。
22によりワークテーブル(すなわち、サーボモーター3
0)の回転方向を判別した可逆信号によつて、同期微分
回路18にてCW(正回転方向)パルス信号又は、CCW(逆
回転方向)パルス信号のいずれかに変換され出力され
る。
ここで、スレーブパルス16と位置帰還信号の両者によ
り形成されたCW又は、CCWパルス信号が、OR回路によつ
て構成されたカウントロジツクにてスレーブパルス16と
フイードバツクパルスの位相差として、偏差カウンター
23へ入力される。この時、偏差カウンター23へはスレー
ブパルス16に対しフイードバツクパルスが遅れている場
合は(+)カウント、また進んでいる場合は(−)カウ
ントとして両者の位相差が累積カウントされる。
り形成されたCW又は、CCWパルス信号が、OR回路によつ
て構成されたカウントロジツクにてスレーブパルス16と
フイードバツクパルスの位相差として、偏差カウンター
23へ入力される。この時、偏差カウンター23へはスレー
ブパルス16に対しフイードバツクパルスが遅れている場
合は(+)カウント、また進んでいる場合は(−)カウ
ントとして両者の位相差が累積カウントされる。
偏差カウンター23でカウントされた位相差は、D/Aコ
ンバーター24でデジタルカウント量に比列したアナログ
信号に変換され、比例ゲイン回路(P)26、微分回路
(D)27、積分回路(I)28で構成されるPID位置制御
ループへと入力される。
ンバーター24でデジタルカウント量に比列したアナログ
信号に変換され、比例ゲイン回路(P)26、微分回路
(D)27、積分回路(I)28で構成されるPID位置制御
ループへと入力される。
ここで、ゲイン補償回路25はスレーブパルス16とフイ
ードバツクパルスの位相差として形成されたアナログ信
号を非線形要素により2次変換するものであり、その目
的は、偏差カウンター23でカウントされた位相差が小さ
い時は比例ゲイン回路26のゲイン(利得)を上げ、また
大きい時はゲインを下げる働きをする。
ードバツクパルスの位相差として形成されたアナログ信
号を非線形要素により2次変換するものであり、その目
的は、偏差カウンター23でカウントされた位相差が小さ
い時は比例ゲイン回路26のゲイン(利得)を上げ、また
大きい時はゲインを下げる働きをする。
又、本実施例による位置制御回路の特長としては、位
置制御ループ内に積分補償を加えたことにより、指令パ
ルス(スレーブパルス16)とフイードバツクパルスの位
相差(偏差)を零に収束させることが可能であり、さら
に速度フイードバツク系を必要としないので、機構的に
非常にシンプルな回路で構成されている。
置制御ループ内に積分補償を加えたことにより、指令パ
ルス(スレーブパルス16)とフイードバツクパルスの位
相差(偏差)を零に収束させることが可能であり、さら
に速度フイードバツク系を必要としないので、機構的に
非常にシンプルな回路で構成されている。
上記の動作により位置制御回路33で形成されたアナロ
グ信号は、サーボアンプ29へ入力され、サーボモータ51
又は55を駆動するパワーに増幅される。
グ信号は、サーボアンプ29へ入力され、サーボモータ51
又は55を駆動するパワーに増幅される。
発明の効果 本発明は上述のように、研削用の基準信号発生器及び
トイシ軸モータと成形用の基準信号発生器及びトイシ軸
モータとが連結されたトイシ軸駆動歯車列を設け、ねじ
条トイシを前記トイシ軸駆動歯車列から引き出されたト
イシ軸で保持し、ワークテーブル回転サーボモータが連
結されたワークテーブル減速歯車列にワークを取り付
け、成形台送りサーボモータが連結されて直線的に往復
運動する成形台テーブルにドレツサを取り付け、前記ワ
ークと前記ねじ条トイシとを噛み合わせて創成運動によ
り歯車を研削するとともに前記ねじ条トイシを前記ドレ
ツサにより創成研削に必要な成形を行うように、前記ワ
ークと前記ねじ条トイシと前記ドレツサとを一台の装置
に配設した歯車研削盤において、前記ワークから種々の
歯車を加工するために、研削用の前記基準信号発生器で
発生する前記トイシ軸の回転基準信号であるマスター信
号毎に分周演算してスレーブ信号を発生する演算回路
と、この演算回路で実行された結果を一時的に保持する
ラツチ回路とよりなり前記ワークの回転方向を判別する
判別機能を持つた第一の分周演算回路と、前記ねじ条ト
イシを使用し創成運動により歯車を研削するために、前
記ねじ条トイシの回転に対し前記ワークの回転を前記第
一の分周演算回路による演算結果に基づいて追従し同期
させるワークテーブル同期手段と、種々の種類の歯車を
研削する上で必要な前記ねじ条トイシのねじリードを加
工するために、成形用の前記基準信号発生器で発生する
前記トイシ軸の回転基準信号であるマスター信号毎に分
周演算して割り切れる状態でのスレーブ信号又は円周率
が含まれて割り切れない場合にはその演算結果が循環数
になるように近似的に置き換えたスレーブ信号を発生す
る演算回路と、この演算回路で実行された結果を一時的
に保持するラツチ回路とよりなり前記トイシ軸の回転方
向を判別する判別機能を持つた第二の分周演算回路と、
創成研削に必要な前記ねじ条トイシを成形するために、
前記ねじ条トイシの回転に対し成形台テーブルの送りを
前記第二の分周演算回路による演算結果に基づいて追従
し同期させる成形台テーブル同期手段とにより構成した
ので、トイシ軸とワークとの回転関係は、両者の比率が
割り切れる状態であるか、或いは、割り切れなくてもそ
の演算結果は循環数になることから、第一の分周演算回
路による演算結果に基づいて追従し同期させるワークテ
ーブル同期手段により制御される。一方、ねじリードを
加工するためのトイシ軸の回転においては、そのねじリ
ードを加工するためのドレツサが直線運動であるため、
ドレツサとトイシ軸との関係は、円周率が含まれるため
両者の比率が割り切れず、しかも、循環数にならずに無
限に不規則な数になる場合があるが、この状態であつて
も演算回路により、トイシ軸の回転基準信号であるマス
ター信号毎に分周演算して割り切れる状態又は割り切れ
ない場合にはその演算結果が循環数になるように近似的
に置き換えたスレーブ信号を発生させるようにしたこと
により、成形台テーブル同期手段とワークテーブル同期
手段との動きを一致させることができる。また、ワーク
テーブル同期手段は、ねじ条トイシを使用し創成運動に
より、歯車を研削するために、トイシ軸の回転に対しワ
ークテーブルの回転を前記第一の分周演算回路による演
算結果に基づいて追従し同期させるものであるため、ト
イシ軸の回転が加速・減速状態にあるときや、外乱(負
荷変動)等により急激な速度変動が発生した場合でも、
理論的に完全に追従する同期制御を行うことができる等
の効果を有する。
トイシ軸モータと成形用の基準信号発生器及びトイシ軸
モータとが連結されたトイシ軸駆動歯車列を設け、ねじ
条トイシを前記トイシ軸駆動歯車列から引き出されたト
イシ軸で保持し、ワークテーブル回転サーボモータが連
結されたワークテーブル減速歯車列にワークを取り付
け、成形台送りサーボモータが連結されて直線的に往復
運動する成形台テーブルにドレツサを取り付け、前記ワ
ークと前記ねじ条トイシとを噛み合わせて創成運動によ
り歯車を研削するとともに前記ねじ条トイシを前記ドレ
ツサにより創成研削に必要な成形を行うように、前記ワ
ークと前記ねじ条トイシと前記ドレツサとを一台の装置
に配設した歯車研削盤において、前記ワークから種々の
歯車を加工するために、研削用の前記基準信号発生器で
発生する前記トイシ軸の回転基準信号であるマスター信
号毎に分周演算してスレーブ信号を発生する演算回路
と、この演算回路で実行された結果を一時的に保持する
ラツチ回路とよりなり前記ワークの回転方向を判別する
判別機能を持つた第一の分周演算回路と、前記ねじ条ト
イシを使用し創成運動により歯車を研削するために、前
記ねじ条トイシの回転に対し前記ワークの回転を前記第
一の分周演算回路による演算結果に基づいて追従し同期
させるワークテーブル同期手段と、種々の種類の歯車を
研削する上で必要な前記ねじ条トイシのねじリードを加
工するために、成形用の前記基準信号発生器で発生する
前記トイシ軸の回転基準信号であるマスター信号毎に分
周演算して割り切れる状態でのスレーブ信号又は円周率
が含まれて割り切れない場合にはその演算結果が循環数
になるように近似的に置き換えたスレーブ信号を発生す
る演算回路と、この演算回路で実行された結果を一時的
に保持するラツチ回路とよりなり前記トイシ軸の回転方
向を判別する判別機能を持つた第二の分周演算回路と、
創成研削に必要な前記ねじ条トイシを成形するために、
前記ねじ条トイシの回転に対し成形台テーブルの送りを
前記第二の分周演算回路による演算結果に基づいて追従
し同期させる成形台テーブル同期手段とにより構成した
ので、トイシ軸とワークとの回転関係は、両者の比率が
割り切れる状態であるか、或いは、割り切れなくてもそ
の演算結果は循環数になることから、第一の分周演算回
路による演算結果に基づいて追従し同期させるワークテ
ーブル同期手段により制御される。一方、ねじリードを
加工するためのトイシ軸の回転においては、そのねじリ
ードを加工するためのドレツサが直線運動であるため、
ドレツサとトイシ軸との関係は、円周率が含まれるため
両者の比率が割り切れず、しかも、循環数にならずに無
限に不規則な数になる場合があるが、この状態であつて
も演算回路により、トイシ軸の回転基準信号であるマス
ター信号毎に分周演算して割り切れる状態又は割り切れ
ない場合にはその演算結果が循環数になるように近似的
に置き換えたスレーブ信号を発生させるようにしたこと
により、成形台テーブル同期手段とワークテーブル同期
手段との動きを一致させることができる。また、ワーク
テーブル同期手段は、ねじ条トイシを使用し創成運動に
より、歯車を研削するために、トイシ軸の回転に対しワ
ークテーブルの回転を前記第一の分周演算回路による演
算結果に基づいて追従し同期させるものであるため、ト
イシ軸の回転が加速・減速状態にあるときや、外乱(負
荷変動)等により急激な速度変動が発生した場合でも、
理論的に完全に追従する同期制御を行うことができる等
の効果を有する。
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図は装置の
各部の配置を示す平面図、第2図(a)(b)(c)は
基準信号と分周信号と理論値との関係を示すタイミング
チヤート、第3図はトイシ成形時の分周演算によるスレ
ーブパルスの出力パターンを示す説明図、第4図はフロ
ーチヤート、第5図はブロツク図、第6図はその回路図
である。 32……分周演算手段、41……トイシ、42……トイシ軸、
51……ワークテーブル同期手段、53……ワーク、55……
成形台テーブル同期手段
各部の配置を示す平面図、第2図(a)(b)(c)は
基準信号と分周信号と理論値との関係を示すタイミング
チヤート、第3図はトイシ成形時の分周演算によるスレ
ーブパルスの出力パターンを示す説明図、第4図はフロ
ーチヤート、第5図はブロツク図、第6図はその回路図
である。 32……分周演算手段、41……トイシ、42……トイシ軸、
51……ワークテーブル同期手段、53……ワーク、55……
成形台テーブル同期手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−232868(JP,A) 特開 昭53−138364(JP,A) 特開 昭55−21657(JP,A) 特公 昭51−3118(JP,B1)
Claims (1)
- 【請求項1】研削用の基準信号発生器及びトイシ軸モー
タと成形用の基準信号発生器及びトイシ軸モータとが連
結されたトイシ軸駆動歯車列を設け、ねじ条トイシを前
記トイシ軸駆動歯車列から引き出されたトイシ軸で保持
し、ワークテーブル回転サーボモータが連結されたワー
クテーブル減速歯車列にワークを取り付け、成形台送り
サーボモータが連結されて直線的に往復運動する成形台
テーブルにドレツサを取り付け、前記ワークと前記ねじ
条トイシとを噛み合わせて創成運動により歯車を研削す
るとともに前記ねじ条トイシを前記ドレツサにより創成
研削に必要な成形を行うように、前記ワークと前記ねじ
条トイシと前記ドレツサとを一台の装置に配設した歯車
研削盤において、 前記ワークから種々の歯車を加工するために、研削用の
前記基準信号発生器で発生する前記トイシ軸の回転基準
信号であるマスター信号毎に分周演算してスレーブ信号
を発生する演算回路と、この演算回路で実行された結果
を一時的に保持するラツチ回路とよりなり前記ワークの
回転方向を判別する判別機能を持つた第一の分周演算回
路と、 前記ねじ条トイシを使用し創成運動により歯車を研削す
るために、前記ねじ条トイシの回転に対し前記ワークの
回転を前記第一の分周演算回路による演算結果に基づい
て追従し同期させるワークテーブル同期手段と、 種々の種類の歯車を研削する上で必要な前記ねじ条トイ
シのねじリードを加工するために、成形用の前記基準信
号発生器で発生する前記トイシ軸の回転基準信号である
マスター信号毎に分周演算して割り切れる状態でのスレ
ーブ信号又は円周率が含まれて割り切れない場合にはそ
の演算結果が循環数になるように近似的に置き換えたス
レーブ信号を発生する演算回路と、この演算回路で実行
された結果を一時的に保持するラツチ回路とよりなり前
記トイシ軸の回転方向を判別する判別機能を持つた第二
の分周演算回路と、 創成研削に必要な前記ねじ条トイシを成形するために、
前記ねじ条トイシの回転に対し成形台テーブルの送りを
前記第二の分周演算回路による演算結果に基づいて追従
し同期させる成形台テーブル同期手段と、 を有することを特徴とする同期制御歯車研削盤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63262141A JPH0829453B2 (ja) | 1988-10-18 | 1988-10-18 | 同期制御歯車研削盤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63262141A JPH0829453B2 (ja) | 1988-10-18 | 1988-10-18 | 同期制御歯車研削盤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02109626A JPH02109626A (ja) | 1990-04-23 |
JPH0829453B2 true JPH0829453B2 (ja) | 1996-03-27 |
Family
ID=17371625
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63262141A Expired - Fee Related JPH0829453B2 (ja) | 1988-10-18 | 1988-10-18 | 同期制御歯車研削盤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0829453B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS513118A (ja) * | 1974-06-25 | 1976-01-12 | Mitsubishi Electric Corp | Dochohyojisochi |
JPS60232868A (ja) * | 1984-05-07 | 1985-11-19 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 歯車仕上用砥石の成形方法 |
-
1988
- 1988-10-18 JP JP63262141A patent/JPH0829453B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02109626A (ja) | 1990-04-23 |
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