JPH0829339A - 近赤外成分分析器の光学系 - Google Patents

近赤外成分分析器の光学系

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JPH0829339A
JPH0829339A JP16220794A JP16220794A JPH0829339A JP H0829339 A JPH0829339 A JP H0829339A JP 16220794 A JP16220794 A JP 16220794A JP 16220794 A JP16220794 A JP 16220794A JP H0829339 A JPH0829339 A JP H0829339A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数個の光源から放射された近赤外光がそれ
ぞれ試料中の同一の試料部を通過して同一条件で検出器
に受光されるようにする。 【構成】 複数個の光源9から放射された相互に波長の
異なる近赤外光をフレネルレンズ12で一点に集光さ
せ、その集光された近赤外光を半透明部材17−19を
通して拡散させながら透過させて、共通の光軸L上を進
行させるようにして試料を透過させて検出器42に入射
させるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、穀物等に含有される化
学成分を定量的に分析する近赤外成分分析器に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近赤外成分分析器は、穀類等に含有され
る複数種の蛋白質、澱粉質、アミロース、脂肪酸等の含
有率を測定するために、各測定成分毎に相互に異なる特
定波長の近赤外光を必要とする。それら波長の異なる複
数個の近赤外光は異なる光源から放射されて被分析試料
へ照射されるため、一般にそれら光源は光の進行方向に
対して垂直な方向に配列され、被分析試料中の同一点に
入射されるようにされている。
【0003】そのため、各光源から放射された近赤外光
の光軸は相互に異なる傾きを持つことになり、たとえ各
光源から放射された近赤外光を同一の試料位置へ入射さ
せたとしても、試料を透過した各波長の近赤外光を同一
条件で検出器へ入射させることができなくなる。このた
め、各波長間で測定誤差を生ずる。
【0004】一方、各光源から放射された近赤外光を検
出器に向けて集光するようにすれば、検出器においては
各光源からの近赤外光を相互に異なる入射角で受光する
ことになると共に、それら近赤外光は試料中の異なる部
分を透過するので、各近赤外光に対して同一条件で測定
することができないことになり、その結果、試料に対す
る正確な分析結果を得ることができなくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、複数
個の光源から放射された異なる波長の複数個の近赤外光
を試料の同一部分を透過して実質的に同一条件で検出器
に受光されるようにした近赤外成分分析器の光学系を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】本発明による
近赤外成分分析器の光学系によれば、複数個の光源から
放射された波長の異なる複数個の近赤外光を一点に集光
し、その集光された近赤外光を半透明部材を通して分散
させつつ透過させて、各波長の近赤外光に対して実質的
に同一の試料部の同一位置を通って同一条件で検出器で
受光するようにしている。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき詳細
に説明する。
【0008】図1において、基台1に直立枠2を載置
し、この直立枠2の側面に筒体3を固定する。金属ブロ
ック4、5が筒体3の左内側に固定され、その筒体の左
端部には蓋体7が取り付けられている。金属ブロック4
の中央開口部には、複数個の赤外発光ダイオード(IR
ED)からなる光源9、9のアレーが指示板10によっ
て取り付けられている。各IREDの前方側に所要の特
定波長のみを透過させるための干渉フィルタまたはバン
ドパスフィルタ11、11がOリングを介して設置さ
れ、これらフィルタをフレネルレンズ12により固定し
ている。このOリングは緩衝および遮光の役割を果たす
ものである。金属ブロック4と5との間の空間にはIR
ED9を駆動するための電気回路基板14が位置されて
いる。金属ブロック4、5はIRED9から発生される
熱を吸収して筒体3に放熱するヒートシンクの機能を有
する。
【0009】直立枠2の左側開口部の筒体3内には、中
央部に貫通口を有する支持体16が固定されている。こ
の貫通口に3枚の半透明板17、18、19が固定され
ている。各IRED9から発光され干渉フィルタ11で
単一の波長にされてフレネルレンズ12で一点Pに集光
された近赤外光は、これら半透明板17−19で分散さ
せつつ透過され、全体として各近赤外光の水平方向の強
度が最も強くなる。
【0010】図1と図2において、直立枠2の内側に
は、2本のネジ棒21、22と螺合された上下動部材2
3が備えられている。各ネジ棒はそれぞれ上下に軸受2
4−27を有し、モータ28で減速歯車29、29を介
して駆動される。モータ28の回転方向に従って、上下
動部材23は上または下へ移動する。上下動部材23の
上には、両側が透明部材で形成された試料容器30が載
置できるようにされている。図2において上下動部材2
3の右寄り側には、試料容器内の温度を測るためのサー
ミスタ素子31が直立されている。このサーミスタ素子
が貫通される位置に対応して試料容器30の底部に2つ
の貫通口32、32を対象的に設け、試料容器がどちら
の向きに挿入されてもサーミスタ素子に衝突することな
く上下動部材上に載置できるようにしている。
【0011】図示では、上下動部材23は上方に移動さ
れた状態にあるが、モータ28を駆動して上下動部材2
3を図2の破線で示す位置23’まで移動させ、試料容
器30を光軸Lの通る位置まで下降させることができ
る。モータ28の回転量を制御することによって、試料
容器30を複数段階に断続的に下降させて各段階毎に試
料の測定を行い、それら測定値の平均値を所要の測定値
として採用するようにすることができる。
【0012】図1における直立枠2の右側には光軸Lを
中心とするような開口が形成され透明ガラス34が嵌め
込まれている。その右側には上下方向に幅広の溝35が
形成され、その溝に沿って上下動できる摺動部材36が
嵌合されている。摺動部材36は比較的大きな開口を有
しその開口を閉じるように光学的標準板(NDフィル
タ)37が取り付けられている。光学的標準板は、光軸
の部分から試料が取り除かれているとき光軸上に位置さ
れ、光検出系の校正のために利用されると共に、検出器
へ強い光がそのまま入射しないように試料の吸光度と同
程度の吸光度を有する吸光板としての作用もなすもので
ある。溝35は光軸上に開口部を有する板材38で蓋を
する。
【0013】摺動部材36は左右両側に図示されていな
い一対の突起を有し、それら突起は、直立枠2に形成さ
れた垂直方向に長い2つのスロットをそれぞれ貫いて上
下動部材23に係止されている。従って、摺動部材36
は上下動部材23の移動と共に上下動するようになって
おり、試料容器30が測定開始前の上方位置にあるとき
と、測定終了後に上方位置に戻されたときの両方におい
て、校正用の標準値の確認をすることができる。なお、
上下動部材23は半円弧状の切欠部40を備えており、
近赤外光が通り易くしてある。
【0014】光軸Lの延長上の板材38の開口部に近赤
外光の検出器42が設けられている。この検出器からの
信号は電気回路基板の回路によって信号処理される。
【0015】以上に説明したような本発明の実施例にお
いては、複数個のIRED9は電気回路によって異なる
時間に駆動される。IRED9から放射された光は干渉
フィルタ11によって所要の波長の近赤外光が透過さ
れ、フレネルレンズ12によって一点Pに集光される。
集光された光は半透明板17、18、19で拡散されな
がら透過されるので、近赤外光は全体として光軸Lに沿
った方向に最も強い強度を生ずるようになる。
【0016】今、図示のように、摺動部材30が上方に
移動した状態にあるときは、半透明板を透過した近赤外
光は光学的標準板37を通して検出器42へ入射され検
出されるので、検出系の感度等の校正をすることができ
る。
【0017】モータ28がネジ棒21、22を駆動し
て、上下動部材23が下方に移動されると、この移動に
付随して光学的標準板37も下方へ移動され、試料容器
30が光軸Lが横切る位置まで下降される。この状態に
おいて、光軸Lに沿って進行する近赤外光が試料容器内
の試料の成分に吸収され、透過光が検出器42に入射さ
れ検出される。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明のよる近赤外
成分分析器の光学系によれば、異なる波長の近赤外光を
放射する複数個の光源からの光を一点に集光して、これ
を半透明板で拡散させつつ透過させるので、各光源から
放射された光の光軸が相互に異なる傾きを持っていたと
しても、各光源から放射された光は半透明板で共通の光
軸上を同一条件で試料中を進行して検出器へ入射するよ
うになるので、各光源からの光の光軸のずれによる測定
誤差が大幅に改善されることができる。
【0019】以上の説明では穀類について述べたが、例
えば、乳製品等の食品に対しても本発明を適用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1のIIーII線に沿った断面図である。
【符号の説明】
9 光源 11 バンドパスフィルタ 12 フレネルレンズ 17、18、19 半透明板 L 光軸 23 上下動部材 30 試料容器 37 光学的標準板 42 検出器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に波長の異なる近赤外光を放射する
    複数個の光源と、 それら光源から放射された近赤外光を実質的に同一点に
    集光するレンズと、 該レンズで集光された近赤外光を拡散させつつ透過させ
    る半透明部材と、 該半透明部材を透過された近赤外光の光路上に位置され
    た被分析試料を受け入れる試料部と、 該試料部を通った近赤外光を受光して電気信号に変換す
    る検出器と、 を備えた近赤外成分分析器の光学系。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光学系において、さら
    に、前記試料部へ被分析試料を装脱させる試料装脱手段
    を備えた近赤外成分分析器の光学系。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の光学系において、さら
    に、前記試料装脱手段が被分析試料が試料部から離脱さ
    れているときに、前記半透明部材と前記検出器との間に
    挿入される、標準の透過光量を与える光学的標準部材を
    備えた近赤外成分分析器の光学系。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の光学系において、前記
    半透明部材は複数枚からなる半透明板である近赤外成分
    分析器の光学系。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の光学系において、前記
    各光源は所要の特定の波長の近赤外光を透過するバンド
    パスフィルタを備えた近赤外成分分析器の光学系。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107167448A (zh) * 2017-07-13 2017-09-15 燕山大学 一种基于复合抛物面聚光器的小型近红外光谱仪光学系统
WO2019244424A1 (ja) * 2018-06-18 2019-12-26 シャープ株式会社 測定装置および測定方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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CN107167448B (zh) * 2017-07-13 2023-05-05 燕山大学 一种基于复合抛物面聚光器的小型近红外光谱仪光学系统
WO2019244424A1 (ja) * 2018-06-18 2019-12-26 シャープ株式会社 測定装置および測定方法

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