JPH08293174A - 許容オフトラック量設定方法及び装置並びにディスク装置 - Google Patents

許容オフトラック量設定方法及び装置並びにディスク装置

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JPH08293174A
JPH08293174A JP7096821A JP9682195A JPH08293174A JP H08293174 A JPH08293174 A JP H08293174A JP 7096821 A JP7096821 A JP 7096821A JP 9682195 A JP9682195 A JP 9682195A JP H08293174 A JPH08293174 A JP H08293174A
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JP
Japan
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head
allowable
track
track amount
amount
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JP7096821A
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Toshiki Kimura
俊樹 木村
Masayoshi Ishii
政義 石井
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、許容オフトラック量設定方法及び
装置並びにディスク装置に関し、各ヘッドに対する最適
なライトオフセットマージンを自動的に設定可能とし、
ライトオフセットマージンがヘッドの位置決め精度と比
較して小さいことに起因するリトライによる再書き込み
や再読み出しの発生をできるだけ防止することで、ディ
スク装置の性能を向上することを目的とする。 【構成】 測定データを記憶すると共にヘッドに供給し
て記録媒体上のトラックに書き込むステップと、前記ヘ
ッドの前記トラックに対するオフセット量を変化させて
測定データを前記記録媒体から読み出すステップと、前
記記憶された測定データと前記ヘッドにより読み出され
た測定データとが一致する最大のオフセット量を求める
ステップと、前記最大のオフセット量に対して所定の計
算を行うことにより、書き込み時の前記ヘッドに対する
許容オフトラック量を設定するステップとを含むように
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は許容オフトラック量設定
方法及び装置並びにディスク装置に係り、特に複数のヘ
ッドの許容オフトラック量を適切に設定する許容オフト
ラック量設定方法及び装置並びにその様な許容オフトラ
ック量設定装置を備えたディスク装置に関する。
【0002】近年のコンピュータシステムの規模拡大に
伴い、磁気ディスク装置の更なる大容量化が求められて
いる。このため、磁気ディスクには情報を高密度で記録
すると共に、高密度記録された情報を確実に磁気ディス
クから再生する必要がある。
【0003】
【従来の技術】従来の磁気ディスク装置では、磁気ヘッ
ドに対してトラッキング制御を行うことにより、磁気ヘ
ッドは磁気ディスク上の所望トラック位置を走査するよ
うに制御される。磁気ヘッドは、書き込み時に磁気ヘッ
ドが本来走査するべきトラックから位置ずれを生じて
も、読み出し時に正確な情報の読み取りを保証するため
のトラックに対する書き込み時の許容オフセット量を有
する。この書き込み時の許容オフトラック量は、ライト
オフセットマージンとかライトオフトラックスライスと
も呼ばれるもので、以下の説明ではライトオフセットマ
ージンと言う。従って、トラッキング制御は、書き込み
時における磁気ヘッドの所望トラック位置からの位置ず
れが、ライトオフセットマージンの範囲内にあるように
磁気ヘッドを位置決めする。
【0004】通常、磁気ディスク装置が外部から受ける
振動や突発的な外力により、書き込み時における磁気ヘ
ッドの所望トラック位置からの位置ずれがライトオフセ
ットマージンの範囲を越えてしまうと、読み出し時にお
ける正確な情報の読み取りが保証できないことと、書き
込み時に隣接トラックの情報に情報を上書きして記録済
みの情報を破壊する可能性があることから、書き込み動
作を中止する。
【0005】他方、磁気ヘッドの位置決め精度は、トラ
ッキング制御回路やヘッド移動機構等によって決定され
る。この磁気ヘッドの位置決め精度は、磁気ヘッドのオ
フセットマージンより細かく磁気ヘッドの位置決めを行
える程度のものであれば問題はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の磁気ディスク装
置では、製造上のバラツキ等により夫々の磁気ヘッドが
固有の特性を有し、又、シリンダによって磁気ヘッドと
磁気ディスクとの間の相対周速度が変化するにも拘ら
ず、ライトオフセットマージンは全ての磁気ヘッド又は
シリンダについて一定の値に設定されていた。このた
め、ライトオフセットマージンは、最小のライトオフセ
ットマージンを有する磁気ヘッドに合わせて設定しなけ
ればならないという問題があった。つまり、1つでも小
さなライトオフセットマージンを有する磁気ヘッドが存
在すると、たとえ他の磁気ヘッドが比較的大きなライト
オフセットマージンを有していても、全ての磁気ヘッド
に対して小さなライトオフセットマージンを設定する必
要があった。
【0007】全ての磁気ヘッドに対して小さなライトオ
フセットマージンが設定されていても、磁気ヘッドの位
置決め精度が磁気ヘッドのオフセットマージンと同程度
に細かく磁気ヘッドの位置決めを行えるものであれば、
特に問題はない。しかし、高密度記録に伴い磁気ディス
ク上のトラックのピッチが著しく小さくなると、実際に
ライトオフセットマージンと同程度の位置決め精度で磁
気ヘッドを位置決めすることは、機械的な限界等からも
非常に難しい。
【0008】このため、ライトオフセットマージンが小
さいと、書き込み時に磁気ヘッドが所望トラックを走査
するように磁気ヘッドを位置決めしても、ライトオフセ
ットマージンの範囲外に出てしまう場合がある。この様
な場合には、正確な情報の読み出しが保証できないた
め、リトライによる再書き込みを行う必要がある。とこ
ろが、再書き込みを行うためのリトライが何回も繰り返
されると、書き込み動作に要する時間が長くなってしま
い、磁気ディスク装置の性能が低下してしまうという問
題があった。
【0009】又、書き込み時にはライトオフセットマー
ジンぎりぎりの範囲内で磁気ヘッドが所望トラックを走
査しても、製造上のバラツキ等により夫々の磁気ヘッド
が固有の特性を有し、又、シリンダによって磁気ヘッド
と磁気ディスクとの間の相対周速度が変化する等の理由
で、読み出し時には正常な読み出しが行われず、リトラ
イによる再読み出しを行う必要が生じる場合もあるとい
う問題もあった。この様な場合、書き込み時に情報が正
しく書き込まれているにも拘らず、リトライが何回も繰
り返されるため、アクセスに要する時間が長くなってし
まい、磁気ディスク装置の性能が低下してしまう。
【0010】そこで、本発明は、各磁気ヘッドに対する
最適なライトオフセットマージンを自動的に設定可能と
し、ライトオフセットマージンが磁気ヘッドの位置決め
精度と比較して小さいことに起因するリトライによる再
書き込みや再読み出しの発生をできるだけ防止すること
で、磁気ディスク装置の性能を向上することのできる許
容オフトラック量設定方法及び装置並びに磁気ディスク
装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、測定デー
タを記憶すると共にヘッドに供給して記録媒体上のトラ
ックに書き込むステップと、該ヘッドの該トラックに対
するオフセット量を変化させて測定データを該記録媒体
から読み出すステップと、該記憶された測定データと該
ヘッドにより読み出された測定データとが一致する最大
のオフセット量を求めるステップと、該最大のオフセッ
ト量に対して所定の計算を行うことにより、書き込み時
の該ヘッドに対する許容オフトラック量を設定するステ
ップとを含む許容オフトラック量設定方法により達成で
きる。
【0012】又、上記に加えて、請求項1の発明におい
て、前記ヘッド及び前記記録媒体は夫々複数設けられて
おり、前記許容オフトラック量を設定するステップは、
各ヘッド毎又は前記記録媒体のシリンダ毎に許容オフト
ラック量を設定しても良い。更に、前記許容オフトラッ
ク量を設定するステップは、該許容オフトラック量を記
憶手段に記憶しても良い。
【0013】そして、前記許容オフトラック量を設定す
るステップは、該許容オフトラック量を所定タイミング
で更新して前記記憶手段に記憶しても良い。又、前記許
容オフトラック量を設定するステップにより今回求めた
許容オフトラック量が、前回求めた許容オフトラック量
より所定値以上小さい場合に、対応するヘッドによる書
き込みを禁止するステップを更に含んでも良い。
【0014】更に、前記書き込みを禁止したヘッドを上
位装置へ通知するステップを更に含んでも良い。上記の
課題は、記録媒体上のトラックにデータを書き込み読み
出すヘッドと、測定データを記憶する記憶手段と、該測
定データを該ヘッドに供給して該記録媒体上のトラック
に書き込ませる手段と、該ヘッドの該トラックに対する
オフセット量を変化させて該ヘッドにより測定データを
該記録媒体から読み出す手段と、該記憶手段に記憶され
た測定データと該ヘッドにより読み出された測定データ
とが一致する最大のオフセット量を求める手段と、該最
大のオフセット量に対して所定の計算を行うことによ
り、書き込み時の該ヘッドに対する許容オフトラック量
を設定する手段とを備えた許容オフトラック量設定装置
によっても達成できる。
【0015】又、上記に加えて、前記ヘッド及び前記記
録媒体は夫々複数設けられており、前記許容オフトラッ
ク量を設定する手段は、各ヘッド毎又は前記記録媒体の
シリンダ毎に許容オフトラック量を設定しても良い。更
に、前記許容オフトラック量を設定する手段は、該許容
オフトラック量を前記記憶手段に記憶しても良い。
【0016】そして、前記許容オフトラック量を設定す
る手段は、該許容オフトラック量を所定タインミングで
更新して前記記憶手段に記憶しても良い。又、前記許容
オフトラック量を設定する手段により今回求めた許容オ
フトラック量が、前回求めた許容オフトラック量より所
定値以上小さい場合に、対応するヘッドによる書き込み
を禁止する手段を更に含んでも良い。
【0017】更に、前記書き込みを禁止したヘッドを上
位装置へ通知する手段を更に含んでも良い。上記の課題
は、ディスク上のトラックにデータを書き込み読み出す
ヘッドと、該ヘッドの該ディスク上の位置を制御するヘ
ッド位置制御手段と、測定データを記憶する記憶手段
と、該測定データを該ヘッドに供給して該ディスク上の
トラックに書き込ませる手段と、該ヘッドの該トラック
に対するオフセット量を変化させて該ヘッド位置制御手
段を制御することにより、該ヘッドにより測定データを
該ディスクから読み出す手段と、該記憶手段に記憶され
た測定データと該ヘッドにより読み出された測定データ
とが一致する最大のオフセット量を求める手段と、該最
大のオフセット量に対して所定の計算を行うことによ
り、書き込み時の該ヘッドに対する許容オフトラック量
を設定する手段とを備えたディスク装置によっても達成
できる。
【0018】又、上記に加えて、前記ヘッド及び前記デ
ィスクは夫々複数設けられており、前記許容オフトラッ
ク量を設定する手段は、各磁気ヘッド毎又は前記ディス
クのシリンダ毎に許容オフトラック量を設定しても良
い。更に、前記許容オフトラック量を設定する手段は、
該許容オフトラック量を前記記憶手段に記憶する。
【0019】そして、前記許容オフトラック量を設定す
る手段は、該許容オフトラック量を所定タイミングで更
新して前記記憶手段に記憶しても良い。又、前記許容オ
フトラック量を設定する手段により今回求めた許容オフ
トラック量が、前回求めた許容オフトラック量より所定
値以上小さい場合に、対応するヘッドによる書き込みを
禁止する手段を更に含んでも良い。
【0020】更に、前記書き込みを禁止したヘッドを上
位装置へ通知する手段を更に含んでも良い。
【0021】
【作用】上記の構成により、書き込み時のヘッドに対す
る最適な許容オフトラック量(ライトオフセットマージ
ン)を自動的に設定可能となり、ライトオフセットマー
ジンがヘッドの位置決め精度と比較して小さいことに起
因するリトライによる再書き込みや再読み出しの発生を
極力防止することができる。
【0022】又、各ヘッドに対して最適なライトオフセ
ットマージンを自動的に設定することができる。更に、
通常の記録時に、記憶されている許容オフトラック量に
基づいて各ヘッドについて最適なライトオフセットマー
ジンを自動的に設定することができる。
【0023】又、許容オフセット量を動的に最適値に設
定することができる。そして、禁止するステップ又は手
段を設けることにより、異常が発生したヘッドによる書
き込み動作を自動的に禁止することができる。更に、通
知するステップ又は手段を設けることにより、上位装置
において異常が発生して書き込みが禁止されているヘッ
ドに関する情報を管理することができる。
【0024】
【実施例】図1は、本発明になる許容オフトラック量設
定装置の一実施例を示すブロック図である。図1におい
て、許容オフトラック量設定装置は、大略ドライブ回路
1及びコントローラ回路2とからなる。ドライブ回路1
は、エンコーダ11と、デコーダ12と、ヘッド位置決
め制御回路13とからなり、複数の磁気ヘッド3の位置
決め及びデータの変復調を行う。他方、コントローラ回
路2は、マイクロプロセッサユニット(MPU)21
と、データ比較器22と、メモリ23とからなり、オフ
セットマージンの測定、ライトオフセットマージン(ラ
イトオフトラックスライス)の決定及び記憶を行う。
【0025】説明の便宜上、図1では1つの磁気ヘッド
3と、1つのヘッド位置決め機構4と、1つの磁気ディ
スク5のみが示されているが、実際には複数の磁気ヘッ
ド3、複数のヘッド位置決め機構4及び複数の磁気ディ
スク5が設けられている。磁気ヘッド3、ヘッド位置決
め機構4及び磁気ディスク5自体は、公知のものを使用
できるので、これらの詳細な説明は省略する。
【0026】図2は、図1に示す許容オフトラック量設
定装置の動作を説明するフローチャートである。図2
は、本発明になる許容オフトラック量設定方法の第1実
施例に対応する。図2において、ステップS1では、コ
ントローラ回路2内のMPU21がメモリ23に記憶さ
れている測定データを読み込み、測定データをデータ比
較器22内のレジスタに設定すると共に、ドライブ回路
1内のエンコーダ11にセットする。ステップS2で
は、MPU21が任意の磁気ヘッド3及びシリンダを選
択して、ドライブ回路1内のエンコーダ11に書き込み
(ライト)を指示する。この際、ヘッド位置決め制御回
路13にオフセット指令は供給されないので、磁気ヘッ
ド3はオントラックでデータを磁気ディスク5上に書き
込むことになる。ステップS3では、エンコーダ11が
測定データをエンコードして磁気ディスク5上のトラッ
クに書き込む。
【0027】ステップS4では、MPU21がnをn=
0に設定する。ステップS5では、MPU21がドライ
ブ回路1内のヘッド位置決め制御回路13に、オフセッ
ト量を(α−0.05×n)μmに設定するオフセット
指令を供給する。ここで、αは例えば3である。ステッ
プS6では、MPU21がヘッド位置決め制御回路13
に対するオフセット動作を完了後に、デコーダ12に読
み出し(リード)を指示する。これにより、磁気ディス
ク5に書き込まれたデータが磁気ヘッド3により読み出
され、デコーダ12で測定データにデコードされてデー
タ比較器22に供給される。
【0028】ステップS7では、データ比較器22がデ
コーダ12から得られる測定データと、予め内部レジス
タに設定されている測定データとが一致しているか否か
を判定する。つまり、磁気ディスク5に書き込まれたラ
イトデータと、実際に磁気ディスク5から読み出された
リードデータとが一致するか否かが判定される。ステッ
プS7の判定結果がNOの場合、ステップS8でMPU
21がnをn=n+1にインクリメントし、処理がステ
ップS5へ戻る。
【0029】他方、ステップS7の判定結果がYESで
あると、ステップS9でMPU21がその時点における
オフセット量をメモリ23に記憶すると共に、オフセッ
ト量に対して所定の計算を行うことによりライトオフセ
ットマージンの値を求めてメモリ23に記憶する。所定
の計算は、例えば{(オフセット量)×0.9}なる計
算である。このようにして求められたライトオフセット
マージンの値は、上記ステップS2においてMPU21
が選択した任意の磁気ヘッド3及びシリンダに対するラ
イトオフセットマージンの値としてメモリ23に記憶さ
れる。
【0030】上記の如き動作は、磁気ディスク装置の各
磁気ヘッド3及びシリンダに対して行われる。従って、
メモリ23には、各磁気ヘッド3及び各シリンダに対し
て求められた最適なライトオフセットマージンの値が記
憶される。これにより、各磁気ヘッド3に対する最適な
ライトオフセットマージンを自動的に設定される。
【0031】磁気ディスク装置の通常動作時には、MP
U21により各磁気ヘッド3及び各シリンダに対応する
最適なライトオフセットマージンの値がメモリ23から
読み出されてヘッド位置決め制御回路13に供給される
ので、全ての磁気ヘッド3に対するオフセットマージン
が実質的に略最大限に設定される。このため、ライトオ
フセットマージンが磁気ヘッド3の位置決め精度と比較
して小さいことに起因するリトライによる再書き込みや
再読み出しの発生が大幅に抑制され、磁気ディスク装置
の性能を向上することができる。
【0032】尚、上記実施例において、データ比較器2
2を省略しても良い。この場合、書き込む測定データは
メモリ23に予め記憶され、磁気ディスク5から実際に
読み出された測定データもMPU21を介してメモリ2
3に記憶される。そして、MPU21は、データ比較器
22の代わりにメモリ23に記憶された書き込み時の測
定データと読み出し時の測定データとを比較して上記ス
テップS7の処理を行う。
【0033】更に、所定の計算は{(オフセット量)×
0.9}なる計算に限定されるものではない。又、所定
の計算は行わず、オフセット量をそのままライトオフセ
ットマージンの値としてメモリ23に記憶するようにし
ても良い。この場合、所定の計算は、{(オフセット
量)×1}なる計算を行うものとして捉えることもでき
る。
【0034】次に、本発明になるディスク装置の一実施
例を、図3と共に説明する。図3は、ディスク装置の一
実施例を示すブロック図である。図3において、磁気デ
ィスク装置31は、インタフェース32を介して上位装
置33に接続されている。磁気ディスク装置31は、大
略ハードディスクコントローラ41、MPU42、メモ
リ43、リード/ライト(R/W)チャネル44、ボイ
スコイルモータ(VCM)ドライバ45、DCモータド
ライバ46、サーボ復調器47及びディスクエンクロー
ジャ(DE)48からなる。DE48は、VCM51、
DCモータ52、サーボヘッド53及びデータヘッド5
4からなる。VCM51は、図1に示すヘッド位置決め
機構4等を駆動して、サーボヘッド53及びデータヘッ
ド54を磁気ディスク(図示せず)上の所望トラック位
置まで移動させる。他方、DCモータ52は、磁気ディ
スクを所定の回転速度で回転させる。サーボヘッド53
は、磁気ディスクに対してサーボ情報の書き込み及び読
み出しを行い、データヘッド54は、磁気ディスクに対
してデータの書き込み及び読み出しを行う。尚、実際に
は図3に示す如きDE48が複数設けられておりディス
クエンクロージャ(DE)部を構成している。
【0035】磁気ディスク装置31の電源が投入される
と、MPU42はメモリ43からプログラムをロードし
てDCモータドライバ46を介してDE48内のDCモ
ータ52を所定の回転数で回転させることにより、磁気
ディスクを所定の回転速度で回転させる。又、MPU4
2は、初期設定に基づいて、DCモータドライバ46を
介してDE48内のVCM51を制御することにより、
サーボヘッド53及びデータヘッド54を所定のシリン
ダへ移動させる。
【0036】インタフェース32を介して上位装置33
からのデータ書き込みコマンドが入来すると、ハードデ
ィスクコントローラ41は、このデータ書き込みコマン
ドを磁気ディスク装置31の内部コマンドに分解してM
PU42へ供給する。MPU42は、内部コマンドに基
づいて、先ずVCM51をVCMドライバ45を介して
制御することにより、サーボヘッド53及びデータヘッ
ド54を目的のシリンダへ移動させる。又、MPU42
は、内部コマンドに基づいて、複数のデータヘッド54
のうち1つのデータヘッド54を選択し、ハードディス
クコントローラ41を介してR/Wチャネルへデータの
書き込み命令を送出する。これにより、R/Wチャネル
44は、データを変調してデータに応じた書き込み電流
を選択されたデータヘッド54に印加し、データが磁気
ディスク上に書き込まれる。
【0037】他方、インタフェース32を介して上位装
置33からのデータ読み出しコマンドが入来すると、ハ
ードディスクコントローラ41は、このデータ書き込み
コマンドを磁気ディスク装置31の内部コマンドに分解
してMPU42へ供給する。MPU42は、内部コマン
ド及びメモリ43に記憶されているライトオフセットマ
ージンに基づいて、先ずVCM51をVCMドライバ4
5を介して制御することにより、サーボヘッド53及び
データヘッド54を目的のシリンダへ移動させる。又、
MPU42は、内部コマンドに基づいて、複数のデータ
ヘッド54のうち1つのデータヘッド54を選択し、ハ
ードディスクコントローラ41を介してR/Wチャネル
へデータの読み出し命令を送出する。これにより、R/
Wチャネル44は、選択されたデータヘッド54により
磁気ディスクから読み出されたデータを復調し、インタ
フェース32を介して上位装置33に送出する。
【0038】通常のデータ書き込み及び読み出し動作
は、上記の如く行われる。又、オフセットマージンの測
定、ライトオフセットマージンの決定及び記憶を行う場
合は、MPU42が図2に示すフローチャートと同様の
処理を行う。ただし、この場合、MPU42が図1に示
すMPU21及び比較器22の動作を行い、R/Wチャ
ネル44が図1に示すエンコーダ11及びデコーダ12
の動作を行う。又、メモリ43、VCMドライバ45、
VCM51及びデータヘッド54は、夫々図1に示すメ
モリ23、ヘッド位置決め制御回路13、ヘッド位置決
め機構4及び磁気ヘッド3に対応する。
【0039】このようなオフセットマージンの測定、ラ
イトオフセットマージンの決定及び記憶という一連の処
理は、磁気ディスク装置31の電源投入時に行っても、
所定時間毎に行っても良い。所定時間毎にオフセットマ
ージンの測定、ライトオフセットマージンの決定及び記
憶を行う場合には、例えばMPU42の内部タイマによ
り所定時間を計測すれば良い。又、オフセットマージン
の測定、ライトオフセットマージンの決定及び記憶を行
う間は、通常のデータ書き込み及び読み出しが行えない
ので、磁気ディスク装置31が他の動作を行っていない
待機時間中にこれら一連の処理を行うことが望ましい。
【0040】図4は、所定時間毎に、且つ、磁気ディス
ク装置31の待機中に、オフセットマージンの測定、ラ
イトオフセットマージンの決定及び記憶という一連の処
理を行う場合の磁気ディスク装置の動作の一実施例を説
明するフローチャートである。同図中、図2と同一ステ
ップには同一符号を付し、その説明は省略する。図4
は、本発明になる許容オフセット量設定方法の第2実施
例に対応する。
【0041】図4において、ステップS10では、MP
U42の内部タイマにより所定時間が経過したか否かを
判定する。ステップS10の判定結果がYESになる
と、ステップS11においてMPU42が磁気ディスク
装置31の現在の動作モードが待機中であるか否かを判
定する。ステップS11の判定結果がYESとなると、
処理はステップS1へ戻るので、結果的に上記一連の処
理が所定時間毎に、且つ、磁気ディスク装置31の待機
中に行われる。
【0042】図5は、磁気ディスク装置の動作の他の実
施例を説明するフローチャートである。同図中、図2と
同一ステップには同一符号を付し、その説明は省略す
る。図5は、本発明になる許容オフセット量設定方法の
第3実施例に対応する。図5において、ステップS9A
は、MPU42により今回の動作中に求めたオフセット
量に基づいてライトオフセットマージンの値を計算す
る。ステップS21は、MPU42により今回の動作中
に計算されたライトオフセットマージンの値が、前回の
動作中に計算されたライトオフセットマージンの値と比
較して著しく小さいか否かを判定する。つまり、ステッ
プS21は、今回のライトオフセットマージンの値が前
回のライトオフセットマージンの値より所定値以上小さ
いか否かを判定する。ステップS21の判定結果がNO
の場合、MPU42はステップS9Bにおいてメモリ4
3に記憶されているライトオフセットマージンの値を、
今回の動作中に計算されたライトオフセットマージンの
値に更新し、処理は終了する。
【0043】他方、ステップS21の判定結果がYES
の場合は、ステップS22においてMPU42が選択さ
れたデータヘッド54による書き込みを禁止する。又、
ステップS23で、MPU42は選択されて書き込みが
禁止されたデータヘッド54、即ち、異常が検出された
データヘッド54を、ハードディスクコントローラ41
及びインタフェース32を介して上位装置33に通知す
る。ステップS23の後、処理は終了する。
【0044】尚、図4及び図5の動作を組み合せて行っ
ても良い。又、図2、図4及び図5においては、オフセ
ット量を順次減少させながら書き込んだ測定データと読
み出した測定データとが一致するか否かを判定している
が、オフセット量を順次増加させながら測定データの比
較を行って不一致が検出される直前のオフセット量を使
用することも可能である。
【0045】更に、上記各実施例において、オフセット
マージンの測定、ライトオフセットマージンの決定及び
記憶は、各磁気ヘッドについて行っているが、同様にし
て、各シリンダに対して行っても良いことは言うまでも
ない。以上、本発明を実施例により説明したが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の
範囲内で種々の変形及び改良が可能であることは言うま
でもない。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、書き込み時のヘッドに
対する最適な許容オフトラック量(ライトオフセットマ
ージン)を自動的に設定可能となり、ライトオフセット
マージンがヘッドの位置決め精度と比較して小さいこと
に起因するリトライによる再書き込みや再読み出しの発
生を極力防止することができる。
【0047】又、本発明によれば、各ヘッドに対して最
適なライトオフセットマージンを自動的に設定すること
ができる。更に、本発明によれば、通常の記録時に、記
憶されている許容オフトラック量に基づいて各ヘッドに
ついて最適なライトオフセットマージンを自動的に設定
することができる。
【0048】又、本発明によれば、許容オフセット量を
動的に最適値に設定することができる。本発明によれ
ば、異常が発生したヘッドによる書き込み動作を自動的
に禁止することもできる。
【0049】更に、本発明によれば、上位装置において
異常が発生して書き込みが禁止されているヘッドに関す
る情報を管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる許容オフトラック量設定装置の一
実施例を示すブロック図である。
【図2】許容オフトラック量設定装置の動作を説明する
フローチャートである。
【図3】本発明になるディスク装置の一実施例を示すブ
ロック図である。
【図4】磁気ディスク装置の動作の一実施例を説明する
フローチャートである。
【図5】磁気ディスク装置の動作の他の実施例を説明す
るフローチャートである。
【符号の説明】
1 ドライブ回路 2 コントローラ回路 3 磁気ヘッド 4 ヘッド位置決め機構 5 磁気ディスク 11 エンコーダ 12 デコーダ 13 ヘッド位置決め制御回路 21,42 MPU 22 データ比較器 23,43 メモリ 31 磁気ディスク装置 32 インタフェース 33 上位装置 41 ハードディスクコントローラ 44 R/Wチャネル 45 VCMドライバ 46 DCモータドライバ 47 サーボ復調器 48 DE 51 VCM 52 DCモータ 53 サーボヘッド 54 データヘッド

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定データを記憶すると共にヘッドに供
    給して記録媒体上のトラックに書き込むステップと、 該ヘッドの該トラックに対するオフセット量を変化させ
    て測定データを該記録媒体から読み出すステップと、 該記憶された測定データと該ヘッドにより読み出された
    測定データとが一致する最大のオフセット量を求めるス
    テップと、 該最大のオフセット量に対して所定の計算を行うことに
    より、書き込み時の該ヘッドに対する許容オフトラック
    量を設定するステップとを含む、許容オフトラック量設
    定方法。
  2. 【請求項2】 前記ヘッド及び前記記録媒体は夫々複数
    設けられており、前記許容オフトラック量を設定するス
    テップは、各ヘッド毎又は前記記録媒体のシリンダ毎に
    許容オフトラック量を設定する、請求項1記載の許容オ
    フトラック量設定方法。
  3. 【請求項3】 前記許容オフトラック量を設定するステ
    ップは、該許容オフトラック量を記憶手段に記憶する、
    請求項2記載の許容オフトラック量設定方法。
  4. 【請求項4】 前記許容オフトラック量を設定するステ
    ップは、該許容オフトラック量を所定タイミングで更新
    して前記記憶手段に記憶する、請求項3記載の許容オフ
    トラック量設定方法。
  5. 【請求項5】 前記許容オフトラック量を設定するステ
    ップにより今回求めた許容オフトラック量が、前回求め
    た許容オフトラック量より所定値以上小さい場合に、対
    応するヘッドによる書き込みを禁止するステップを更に
    含む、請求項2〜4のうちいずれか1項記載の許容オフ
    トラック量設定方法。
  6. 【請求項6】 前記書き込みを禁止したヘッドを上位装
    置へ通知するステップを更に含む、請求項5記載の許容
    オフトラック量設定方法。
  7. 【請求項7】 記録媒体上のトラックにデータを書き込
    み読み出すヘッドと、 測定データを記憶する記憶手段と、 該測定データを該ヘッドに供給して該記録媒体上のトラ
    ックに書き込ませる手段と、 該ヘッドの該トラックに対するオフセット量を変化させ
    て該ヘッドにより測定データを該記録媒体から読み出す
    手段と、 該記憶手段に記憶された測定データと該ヘッドにより読
    み出された測定データとが一致する最大のオフセット量
    を求める手段と、 該最大のオフセット量に対して所定の計算を行うことに
    より、書き込み時の該ヘッドに対する許容オフトラック
    量を設定する手段とを備えた、許容オフトラック量設定
    装置。
  8. 【請求項8】 前記ヘッド及び前記記録媒体は夫々複数
    設けられており、前記許容オフトラック量を設定する手
    段は、各ヘッド毎又は前記記録媒体のシリンダ毎に許容
    オフトラック量を設定する、請求項7記載の許容オフト
    ラック量設定装置。
  9. 【請求項9】 前記許容オフトラック量を設定する手段
    は、該許容オフトラック量を前記記憶手段に記憶する、
    請求項8記載の許容オフトラック量設定装置。
  10. 【請求項10】 前記許容オフトラック量を設定する手
    段は、該許容オフトラック量を所定タイミングで更新し
    て前記記憶手段に記憶する、請求項9記載の許容オフト
    ラック量設定装置。
  11. 【請求項11】 前記許容オフトラック量を設定する手
    段により今回求めた許容オフトラック量が、前回求めた
    許容オフトラック量より所定値以上小さい場合に、対応
    するヘッドによる書き込みを禁止する手段を更に含む、
    請求項8〜10のうちいずれか1項記載の許容オフトラ
    ック量設定装置。
  12. 【請求項12】 前記書き込みを禁止したヘッドを上位
    装置へ通知する手段を更に含む、請求項11記載の許容
    オフトラック量設定装置。
  13. 【請求項13】 ディスク上のトラックにデータを書き
    込み読み出すヘッドと、 該ヘッドの該ディスク上の位置を制御するヘッド位置制
    御手段と、 測定データを記憶する記憶手段と、 該測定データを該ヘッドに供給して該ディスク上のトラ
    ックに書き込ませる手段と、 該ヘッドの該トラックに対するオフセット量を変化させ
    て該ヘッド位置制御手段を制御することにより、該ヘッ
    ドにより測定データを該ディスクから読み出す手段と、 該記憶手段に記憶された測定データと該ヘッドにより読
    み出された測定データとが一致する最大のオフセット量
    を求める手段と、 該最大のオフセット量に対して所定の計算を行うことに
    より、書き込み時の該ヘッドに対する許容オフトラック
    量を設定する手段とを備えた、ディスク装置。
  14. 【請求項14】 前記ヘッド及び前記ディスクは夫々複
    数設けられており、前記許容オフトラック量を設定する
    手段は、各ヘッド毎又は前記ディスクのシリンダ毎に許
    容オフトラック量を設定する、請求項13記載のディス
    ク装置。
  15. 【請求項15】 前記許容オフトラック量を設定する手
    段は、該許容オフトラック量を前記記憶手段に記憶す
    る、請求項14記載のディスク装置。
  16. 【請求項16】 前記許容オフトラック量を設定する手
    段は、該許容オフトラック量を所定タイミングで更新し
    て前記記憶手段に記憶する、請求項15記載の磁気ディ
    スク装置。
  17. 【請求項17】 前記許容オフトラック量を設定する手
    段により今回求めた許容オフトラック量が、前回求めた
    許容オフトラック量より所定値以上小さい場合に、対応
    するヘッドによる書き込みを禁止する手段を更に含む、
    請求項14〜16のうちいずれか1項記載のディスク装
    置。
  18. 【請求項18】 前記書き込みを禁止したヘッドを上位
    装置へ通知する手段を更に含む、請求項17記載のディ
    スク装置。
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