JPH0829247B2 - マイクロカプセルの製造方法 - Google Patents

マイクロカプセルの製造方法

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JPH0829247B2
JPH0829247B2 JP61209997A JP20999786A JPH0829247B2 JP H0829247 B2 JPH0829247 B2 JP H0829247B2 JP 61209997 A JP61209997 A JP 61209997A JP 20999786 A JP20999786 A JP 20999786A JP H0829247 B2 JPH0829247 B2 JP H0829247B2
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克哉 小山
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    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/124Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein using pressure to make a masked colour visible, e.g. to make a coloured support visible, to create an opaque or transparent pattern, or to form colour by uniting colour-forming components
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
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    • B01J13/02Making microcapsules or microballoons
    • B01J13/06Making microcapsules or microballoons by phase separation
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、疎水性芯物質を内包するマイクロカプセル
の製造方法に関し、特に芯物質の保持性に優れたカプセ
ルを極めて容易に製造し得る方法に関するものである。
「従来の技術」 近年、マイクロカプセル化技術の進歩は著しく、カプ
セル化物の使用分野も感圧複写紙を始めとして極めて広
範囲、多方面にわたっている。
マイクロカプセルエの製造方法としては、コアセルベ
ーション法、界面重合法、in−situ重合法等各種の方法
が知られている。コアセルベーション法では膜材として
主にゼラチンが使用されるため、価格が高い、高濃度の
カプセル液が得難い、微生物による攻撃を受け易い、耐
水性が悪い等の欠点があり、しかもカプセル化工程が複
雑であるという難点が付随する。
また、界面重合法は芯物質の界面において疎水性モノ
マーと親水性モノマーを重合反応させて壁膜を形成させ
る方法であるが、疎水性モノマーとして酸クロライド、
イソシアネート、エポキシ化合物等の如く反応性が高
く、しかも毒性を有する物質を使用するため、取り扱い
上の制約が有り、例えば活性水素を有する芯物質は使用
出来ない。さらに材料の価格が高いという欠点もある。
in−situ重合法には、芯物質の内部からモノマーを重
合させて壁膜を形成させる方法と、芯物質の外部から壁
膜を形成させる方法がある。前者の方法では疎水性モノ
マーとしてイソシアネート等を用いるため、界面重合法
と同様に芯物質の使用に制約を受ける。一方、後者の方
法では一般に尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−
ホルムアルデヒド樹脂等のアミノ樹脂が壁膜材として使
用される。
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を壁膜材とするカプ
セルは疎水性、耐溶剤性等において優れているため、多
数のカプセル化法が提案されており、例えば水や親水性
媒体中に存在するメラミン−ホルムアルデヒド樹脂初期
縮合物を疎水性芯物質の周りに堆積させる方法に関し、
特開昭55−15660号、特開昭55−47139号、特開昭55−51
431号、特開昭56−51238号、特開昭56−58536号、特開
昭56−100629、特開昭56−121628号、特開昭57−103891
号、特開昭58−14942号、特開昭58−112041号、特開昭5
9−177129号、特開昭60−28819号、特開昭60−190227
号、特開昭61−25635号等が提案されている。
「発明が解決しようとする問題点」 しかし、このように数多くのカプセル化法が開発提案
されているにもかかわらず、これらの方法には次に挙げ
る如き短所のいずれかが付随するため未だ改良の必要が
残されている。
反応中にカプセル粒子の凝集やカプセル液の粘度上
昇が起こり易い。
の現象を回避するために、カプセルの製造を低濃
度、低温度で行う必要があり、結果的に反応時間が長く
なる。
乳化剤の乳化力が不充分なため微小なカプセルが得
難く、これを感圧複写紙に適用すると、極めて汚れ易い
複写紙となってしまう。
乳化剤の乳化安定性が悪いため巨大油滴が発生し易
く、これを感圧複写紙に適用すると、スポット汚れが発
生する。
芯物質表面への壁膜材の堆積効率が悪く、カプセル
の芯物質保持性が低下する。
本発明者等はかかる現状に鑑み、特にメラミン−ホル
ムアルデヒド樹脂を壁膜として有するマイクロカプセル
の製造方法について鋭意研究した結果、特定のアニオン
性高分子電解質の存在下で、メラミン−ホルムアルデヒ
ド樹脂を重縮合させると、芯物質表面への重縮合樹脂の
堆積が極めて効率化され、結果的に極めて優れた特性を
有するカプセル壁膜が形成されることを見出し、本発明
を完成するに至った。
「問題点を解決するための手段」 本発明はアニオン性高分子電解質の存在下、メラミン
−ホルムアルデヒド重縮合樹脂壁膜で疎水性芯物質を包
被するマイクロカプセルの製造方法において、該アニオ
ン性高分子電解質としてビニルトルエンスルホン酸系ポ
リマーを使用することを特徴とするマイクロカプセルの
製造方法である。
「作用」 本発明の方法で使用されるビニルトルエンスルホン酸
系ポリマーとしては、ポリビニルトルエンスルホン酸が
好ましく用いられるが、例えば無水マレイン酸、マレイ
ン酸エステル、アクリル酸、アクリル酸エステル、アク
リルアミド、アクリロニトリル、メタクリル酸、メタク
リル酸エステル、メタクリルアミド、メタクリロニトリ
ル、エチレン、プロピレン、スチレン、スチレンスルホ
ン酸、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルス
ルホン酸、2−アクリルアミド−2メチルプロパルスル
ホン酸、ビニルピロリドン等のモノマーとの共重合体で
あってもよい。
ビニルトルエンスルホン酸系ポリマーは、スルホン基
の一部又は全部を例えばナトリウム塩、カリウム塩、ア
ンモニウム塩等の塩とすることによって水溶性となし水
性媒体中に溶解されるが、特にナトリウム塩が好ましく
用いられる。なお、分子量10,000〜2,000,000程度のポ
リマーが好ましく、より好ましくは200,000〜1,000,000
程度の分子量を有するポリマーが使用される。分子量が
10,000未満のポリマーでは充分な乳化分散力が得られ
ず、2,000,000を越えるとポリマーの取り扱いが難しく
なる。
本発明の方法では、かかるビニルトルエンスルホン酸
系ポリマーをカプセル製造用の親水性媒体中に含有せし
めるものであるが、カプセル調製の容易さ、得られるカ
プセル品質等を考慮すると、親水性媒体中に0.3重量%
以上、より好ましくは1重量%以上含有させるのが望ま
しい。含有量の上限は一般に系の粘度や用いられるカプ
セル調製装置等によって決定されるが、20重量%以下に
留めるのが望ましい。
本発明の方法では、上記の如くビニルトルエンスルホ
ン酸系ポリマーを含有する親水性媒体中でメラミン−ホ
ルムアルデヒド重縮合樹脂壁膜を形成せしめるものであ
るが、かかる樹脂壁膜は一般に親水性のメラミン−ホル
ムアルデヒド系樹脂初期縮合物によって形成される。ま
た、樹脂初期縮合物のメチル化物、さらには他のアミン
類、フェノール類、アルデヒド類やアニオン、カチオ
ン、ノニオン変性剤等で一部変性したものも使用され
る。
アミン類としては、例えば尿素、チオ尿素、アルキル
尿素、エチレン尿素、アセトグアナミン、ベンゾグアナ
ミン、メラミン、グアニジン、ジシンアジアミド、ビウ
レット、シアナミド等;フェノール類としては、例えば
フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノー
ル、ハイドロキノン、ピロカテコール、ピロガロール
等;アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ヘキサメチ
レンテトラミン、グルタールアルデヒド、グリオキサー
ル、フルフラール等;アニオン変性剤としては、例えば
スルアァミン酸、スルアァニル酸、グリコール酸、グリ
シン、酸性亜硫酸塩、スルホン酸フェノール、タウリン
等;カチオン変性剤としては、例えばジエチレントリア
ミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタ
ミン、ジメチルアミノエタノール等;さらにノニオン変
性剤としては、例えばエチレングリコール、ジエチレン
グリコール等が挙げられる。
親水性のメラミン−ホルムアルデヒド系樹脂初期縮合
物としては、上記の如き各種のものが使用できるが、中
でもメラミン−ホルムアルデヒド樹脂初期縮合物及びそ
のメチル化物は、緻密な膜が得られるため最も好ましく
用いられる。
親水性メラミン−ホルムアルデヒド樹脂初期縮合物の
配合量は、用いる疎水性芯物質の種類、カプセルの用途
等に応じて適宜調節されるが、一般に疎水性芯物質100
重量部に対して、メラミン換算で2〜40重量部、より好
ましくは6〜20重量部程度配合される。
本発明におけるカプセル製造系は、一般に4〜7のpH
領域、より好ましくは5〜6のpH領域に調節され、メラ
ミン−ホルムアルデヒド樹脂の重縮合反応が進められ
る。その際、カプセル製造系を酸性に維持するために、
例えばギ酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、パラトルエン
スルフォン酸、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、塩化アンモ
ニウム、硫酸アンモニウム等の如きアミノアルデヒド樹
脂製造分野で一般に用いられる所謂酸触媒が用いられ
る。
なお、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂の重縮合反応
は、系を加熱することにより促進され、結果的に安定し
た品質を有するカプセルが比較的短時間で形成されるた
め、系の温度は60℃以上、より好ましくは80℃以上に加
熱するのが望ましい。
本発明の方法では、カプセル調製条件を過度に注意深
く操作する必要はなく、単にカプセル形成材料を混合し
て簡単な重縮合条件を与えるのみで重縮合樹脂が効率よ
く疎水性芯物質表面に堆積し、芯物質保持性等のカプセ
ル品質において極めて優れた特性を有するカプセルが容
易に形成されるものである。
カプセル中に内包される疎水性芯物質については特に
限定されず、例えば魚油、ラード油等の動物油類、オリ
ーブ油、落花生油、亜麻仁油、大豆油、ひまし油等の植
物油類、石油、ケロシン、キシレン、トルエン等の鉱物
油類、アルキル置換ジフェニールアルカン、アルキル置
換ナフタレン、ビフェニールエタン、サリチル酸メチ
ル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジ−n−プロピ
ル、アジピン酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジメチル、フ
タル酸ジエチル、フタル酸ジ−n−プロピル、フタル酸
ジ−n−ブチル、フタル酸ジ−n−オクチル等の合成油
類の如く水に不溶ないしは実質的に不溶な液体、さらに
は上記合成油に電子供与性発色剤、電子受容性顕色剤、
配位子化合物、有機金属塩等を溶解した溶液、水に不溶
性の金属の酸化物や塩類、セルロースやアスベストの如
き繊維様物質、水に不溶性の合成重合体物質、鉱物類、
顔料類、ガラス類、香料類、香味料類、殺菌組成物類、
生理学的組成物類、肥料組成物類、難燃剤、示温材料、
液晶、トナー材料等が例示される。
「実施例」 以下に本発明の方法をより具体的に説明するために、
感圧複写紙分野に応用した場合について実施例を記載す
るが、勿論これらに限定されるものではない。また、特
に断らない限り例中の部および%はそれぞれ重量部およ
び重量%を表す。
実施例1 ポリビニルトルエンスルホン酸の一部ナトリウム塩
(ナショナルスターチ・アンド・ケミカル社製,VERSA−
TL6000)の3.3%水溶液150部を20%酢酸溶液でpH4.5に
調節してカプセル製造用の親水性媒体とした。
別に、カプセル芯物質としてクリスタルバイオレット
ラクトン4部をアルキルナフタレン(クレハ化学社製,K
MC−113)100部中に加熱溶解し、これを平均粒径が3.5
μになるように上記カプセル製造用の親水性媒体中に乳
化分散した。
次に、メラミン10部、37%ホルムアルデヒド水溶液30
部を60℃で10分間加熱撹拌して調製したメラミン−ホル
ムアルデヒド初期縮合物水溶液を上記乳化液中に添加
し、撹拌しながら20%水酸化ナトリウム水溶液で系のpH
を6.0に調節し、液温を90℃に挙げて1時間撹拌し続け
てカプセル分散液を得た。
比較例1 カプセル製造用の親水性媒体として、20%水酸化ナト
リウム水溶液でpH4.5に調節したエチレン−無水マレイ
ン酸共重合体(モンサント社製,EMA31)の3.3%水溶液1
50部を使用した以外は実施例1と同様にしてカプセル分
散液を得た。
比較例2 カプセル製造用の親水性媒体として、20%水酸化ナト
リウム水溶液でpH4.5に調節したスチレン−無水マレイ
ン酸共重合体(モンサント社製,スクリプセット520)
の3.3%水溶液150部を使用した以外は実施例1と同様に
してカプセル化反応を行ったが、反応中に著しい泡立ち
がありカプセル調製が相当困難であった。
比較例3 カプセル製造用の親水性媒体として、20%水酸化ナト
リウム水溶液でpH4.5に調節したポリビニルベンゼンス
ルホン酸の一部ナトリウム塩(ナショナルスターチ・ア
ンド・ケミカル社製,VERSA−TL500)の3.3%水溶液150
部を使用した以外は実施例1と同様にしてカプセル分散
液を得たが、油滴同志の合一によって50μm以上の粒子
径を有する巨大カプセルであった。
かくして得られた4種類のカプセル分散液の性能を試
験するために、以下の比較試験を行った。
即ち、水酸化アルミニウム65部、酸化亜鉛20部、3,5
−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸亜鉛とα−メチ
ルスチレン−スチレン共重合体との混融物(混融比80/2
0)15部、ポリビニルアルコール水溶液5部(固形分)
及び水300部をボールミルで24時間粉砕して得た分散液
に、カルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合体ラテ
ックス20部(固形分)を加え調製した顕色剤塗液を40g/
m2の原紙に乾燥重量が5g/m2になるように塗布して感圧
複写紙用下用紙を作成した。
得られた感圧複写紙用下用紙の顕色剤塗布面に実施例
および比較例で得られた4種類のカプセル分散液をそれ
ぞれ乾燥重量が5g/m2になるように塗布し、120℃で30秒
間乾燥させて比較試験紙とした。
比較試験紙の塗布面の白色度をJIS P8123に従って測
定して第1表に記載した。また、120℃で60分間熱処理
した後の比較試験紙の塗布面の白色度を同様に測定して
第1表に記載した。
「効果」 第1表の結果からも明らかなように、本発明の方法で
得られたマイクロカプセルは極めて芯物質の保持性に優
れていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シー・ディー・シマンスキー アメリカ合衆国、ニュー・ジャージー州、 マーチンスビル、ワシントン・アベニュー 1 (72)発明者 小山 克哉 兵庫県伊丹市千僧3丁目49番地 (56)参考文献 特開 昭60−190227(JP,A) 特開 昭56−51238(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アニオン性高分子電解質の存在下、メラミ
    ン−ホルムアルデヒド重縮合樹脂壁膜で疎水性芯物質を
    包被するマイクロカプセルの製造方法において、該アニ
    オン性高分子電解質としてビニルトルエンスルホン酸系
    ポリマーを使用することを特徴とするマイクロカプセル
    の製造方法。
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