JPH08292259A - 測距装置 - Google Patents

測距装置

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Publication number
JPH08292259A
JPH08292259A JP7120863A JP12086395A JPH08292259A JP H08292259 A JPH08292259 A JP H08292259A JP 7120863 A JP7120863 A JP 7120863A JP 12086395 A JP12086395 A JP 12086395A JP H08292259 A JPH08292259 A JP H08292259A
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JP
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light
distance measuring
density
density filter
distance
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JP7120863A
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English (en)
Inventor
Yuji Kadomatsu
雄次 門松
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 測距光の光束内の光量勾配に起因する測距誤
差の発生しない、高精度な測距装置を提供すること。 【構成】 本発明では、目標物に測距光を送光するため
の送光手段と、前記目標物から反射された前記測距光を
受光するための受光手段と、前記受光手段における前記
測距光の光量を調整するための光量調整手段とを備え、
前記受光手段における前記測距光情報と前記基準光情報
とに基づいて前記目標物までの距離を測定する測距装置
において、前記光量調整手段は、所定方向に沿って連続
的に変化する光学濃度を有し、前記所定方向に移動させ
ることにより前記測距光の通過光量を連続的に変化させ
るための可変濃度フィルタ手段を備え、前記測距装置
は、前記可変濃度フィルタ手段により発生する前記測距
光の光束内の光量勾配を補正するように前記所定方向に
沿って連続的に変化する光学濃度を有する補正濃度フィ
ルタ手段をさらに備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は測距装置に関し、特に測
定距離間を往復して受光される測距光の時間差または位
相差と、装置内部の基準光路を介して受光される基準光
の時間差または位相差との比較に基づいて距離測定を行
う測距装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の測距装置では、装置と目標物と
の間の測距光路を測距光(送信光および受信光)が往復
して受光される。一方、目標物には依存しない一定距離
を有する装置内部の基準光路を介して基準光が受光され
る。そして、測距光の時間差または位相差と基準光の時
間差または位相差との比較により、目標物までの距離が
測定される。
【0003】このように、目標物の位置に依存して距離
が可変である測距光路を介して測距光は受光され、目標
物の位置に依存することなく一定距離を有する基準光路
を介して基準光は受光される。したがって、受光される
測距光の光量は目標物までの距離に応じて変化し、受光
される基準光の光量は目標物までの距離に依存すること
なく一定である。
【0004】そこで、従来の測距装置では、所定方向に
連続的に変化する光学濃度を有する1枚の可変濃度フィ
ルタを光路中に備えている。そして、この可変濃度フィ
ルタを所定方向に適宜移動させることにより、受光され
る測距光の光量と基準光の光量とがほぼ同等レベルにな
るように光量調整している。
【0005】なお、基準光を使用することなく測距光の
みに基づいて目標物までの距離を測定する測距装置にお
いても、受光される測距光の光量が目標物までの距離に
依存して変化する。すなわち、測距距離が短くなると受
信光量が多くなりすぎて検出器の許容量をオーバーし、
信号処理系において受信光を距離に変換することができ
なくなる。したがって、可変濃度フィルタを使用して、
受光される測距光の光量が測距距離にかかわらず一定、
または検出器の許容量内となるように光量調整してい
る。
【0006】通常のコーナーキューブリフレクタを使用
しないで傾斜面を有する物体までの距離を測定する場
合、測距光束は物体の傾斜面上において有限の大きさを
有する。このため、物体までの距離が光束内の各位置に
応じて異なってしまう。この場合、光束中心における物
体までの距離をもって測定距離としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ここで、測距光束内の
光量が均一であれば、受光した測距光の光情報の平均値
に基づいて物体までの距離を求めれば、得られた距離は
光束中心における物体位置までの距離となり、測距誤差
は発生しない。
【0008】しかしながら、上述したような従来の測距
装置では、濃度勾配を有する濃度フィルタを用いて測距
光の光量調整をしているので、測距光の光束内に光量勾
配が生じる。このため、特に測距光の光量勾配の方向と
目標物の傾斜方向とがほぼ一致したような場合には、光
量勾配の分だけ測距光の光情報が重み付けられる。した
がって、受光した測距光の光情報の平均値に基づいて物
体までの距離を求めても、得られた距離は光束中心から
ずれた位置における物体位置までの距離となり、測距誤
差が発生してしまう。
【0009】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、測距光の光束内の光量勾配に起因する測距誤
差の発生しない、高精度な測距装置を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明においては、目標物に測距光を送光するため
の送光手段と、前記目標物から反射された前記測距光を
受光するための受光手段と、前記受光手段における前記
測距光の光量を調整するための光量調整手段とを備え、
前記受光手段における前記測距光情報と前記基準光情報
とに基づいて前記目標物までの距離を測定する測距装置
において、前記光量調整手段は、所定方向に沿って連続
的に変化する光学濃度を有し、前記所定方向に移動させ
ることにより前記測距光の通過光量を連続的に変化させ
るための可変濃度フィルタ手段を備え、前記測距装置
は、前記可変濃度フィルタ手段により発生する前記測距
光の光束内の光量勾配を補正するように前記所定方向に
沿って連続的に変化する光学濃度を有する補正濃度フィ
ルタ手段をさらに備えていることを特徴とする測距装置
を提供する。
【0011】本発明の好ましい態様によれば、前記可変
濃度フィルタ手段は、所定の円周方向に沿って所定の濃
度勾配で連続的に変化する光学濃度を有し且つ前記所定
の円の中心を回転中心として駆動可能な第1濃度フィル
タを備え、前記補正濃度フィルタ手段は、前記所定の円
とほぼ同じ大きさの円周方向に沿って前記所定の濃度勾
配で連続的に変化する光学濃度を有する第2濃度フィル
タを備えている。
【0012】
【作用】本発明では、可変濃度フィルタ手段により発生
する測距光束内の光量勾配を補正するための補正濃度フ
ィルタ手段を備えている。具体的には、たとえば光学濃
度が円周方向に沿って連続的に逆向きに同じ濃度勾配で
変化する2つの濃度フィルタを備えている。そして、一
方の濃度フィルタにより発生した測距光束内の光量勾配
を他方の濃度フィルタによって補正する。こうして、測
距光束内の光量勾配に起因する従来の測距誤差を回避す
ることができるので、測距装置の精度および信頼性が向
上する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を、添付図面に基づい
て説明する。図1は、本発明の第1実施例にかかる測距
装置の構成を概略的に示す図である。図示の装置は、測
距光を供給するための光源8を備えている。光源8は、
たとえば赤外光を射出するLED(発光ダイオード)、
LD(レーザーダイオード)等からなる。光源8から射
出された光は、光路切換器9を介して、たとえばプリズ
ムのような送光用反射部材6で図中下方に反射される。
【0014】プリズム6で反射された光は、赤外光を反
射し且つ可視光を透過する特性を有するダイクロイック
プリズムのような光路分割器5に入射する。ダイクロイ
ックプリズム5で図中左側に反射された測距光は、送光
レンズである対物レンズ1を介して目標物(不図示)を
照射する。なお、光源8は、対物レンズ1の焦点面に位
置決めされている。
【0015】光路切換器9は、たとえば不図示のモータ
ーで回転駆動されるようになった円板状部材からなる。
そして、異なる2つの半径位置にすなわち2つの同心円
に沿ってたとえば90°毎に交互に形成された円弧状ス
リットを有する。そして、外側のスリットを通過した光
源8からの光がプリズム6に入射し、内側のスリットを
通過した光源8からの光が後述のミラー14に入射す
る。すなわち、光路切換器9を回転駆動することによ
り、光源8からの光をプリズム6への測距光路とミラー
14への基準光路との間で交互に切り換えるようになっ
ている。
【0016】こうして、光路切換器9を通過した測距光
はプリズム6で図中下方に反射され、対物レンズ1の光
軸AXから分割された光軸AX’の図中右側の光路を介
してダイクロイックプリズム5に入射する。したがっ
て、ダイクロイックプリズム5で反射された光は、対物
レンズ1の光軸AXの図中上半分の光路を介してほぼ平
行光となって目標物を照射する。このように、光源8、
光路切換器9、送光用反射部材6、ダイクロイックプリ
ズム5および対物レンズ1は、目標物に測距光を送光す
るための送光手段を構成している。
【0017】目標物から反射された測距光は、受光レン
ズである対物レンズ1を介して、ダイクロイックプリズ
ム5に入射する。ダイクロイックプリズム5で図中上方
へ反射された光は、たとえばプリズムのような受光用反
射部材7で図中左側に反射される。なお、受光用反射部
材7は、対物レンズ1の光軸AXの図中下半分の光路を
介した光(すなわち分割された光軸AX’の図中左側の
光路を介した光)のみを反射するように構成されてい
る。プリズム7で反射された光は、後述する2つの濃度
フィルタ12および11を介して、たとえばフォトダイ
オードのような受光素子10に達する。受光素子10
は、対物レンズ1の焦点面に位置決めされ、光源8と光
学的に共役にある。したがって、目標物から反射された
測距光は、受光素子10の受光面上に集光する。
【0018】なお、対物レンズ1を介した目標物からの
光のうち可視光だけが、ダイクロイックプリズム5を透
過する。ダイクロイックプリズム5を透過した可視光
は、光軸AXに沿って移動可能な合焦レンズ2を介して
焦点板3の位置に中間像を形成する。形成された中間像
は、焦点板3に形成された視準情報とともに、接眼レン
ズ4を介して肉眼で観察される。このように、対物レン
ズ1、ダイクロイックプリズム5、合焦レンズ2、焦点
板3および接眼レンズ4は、視準光学系を構成してい
る。
【0019】一方、光源8からの光は、光路切換器9の
内側スリットを介してミラー14に入射する。ミラー1
4で反射された光は、濃度フィルタ11を介して受光素
子10に達する。このように、光源8、光路切換器9、
ミラー14および受光素子10は、目標物に依存するこ
となく一定距離を有する内部基準光路を形成している。
そして、基準光路を介した光源8からの光は、基準光と
して受光素子10で受光される。なお、内部基準光路中
には、集光性を良くするために適当な集光手段としてレ
ンズ等を設けても良い。また、内部基準光路を、たとえ
ばオプチカルファイバーのようなライトガイド手段で構
成してもよい。
【0020】図2は、図1の矢印Aの方向に沿って濃度
フィルタ11の構成を概略的に示す図である。図示の濃
度フィルタ11は、全体的に円形のガラス板からなり、
その表面には金属の蒸着膜が形成されている。そして、
外周部11aでは、この蒸着膜の厚さが図中時計回りに
円周方向に沿って連続的に増大するように形成されてい
る。一方、外周部11bでは、蒸着膜の厚さが図中反時
計回りに円周方向に沿って連続的に増大するように形成
されている。
【0021】このように、濃度フィルタ11は、円周方
向に沿って互いに反対方向に光学濃度が連続的に変化す
る2つの領域11aおよび11bを有する。そして、濃
度フィルタ11は、その中心軸11cを中心としてたと
えばモーターのような手段により回転駆動されるように
なっている。したがって、各領域を通過する光の光量
は、濃度フィルタ11の回転すなわち光通過領域の円周
方向移動に伴って連続的に変化する。なお、上述のよう
なガラス板からなる濃度フィルタを原盤として、写真撮
影によりフィルムに転写したポジフィルタを濃度フィル
タとして用いることもできる。
【0022】図1に示すように、第1実施例では、測距
光が濃度フィルタ11の外周部11aを、基準光が濃度
フィルタ11の内周部11bをそれぞれ通過するように
構成されている。したがって、基準光の光量と測距光の
光量とが異なる場合には、回転軸11cを中心として濃
度フィルタ11を適宜回転駆動することにより、基準光
の光量と測距光の光量とをほぼ一致させることができ
る。具体的には、たとえば、基準光の光量が測距光の光
量よりも大きい場合、濃度フィルタ11を図2中時計回
りに回転させる。濃度フィルタ11の回転に伴って、基
準光の光量が連続的に減少するとともに、測距光の光量
が連続的に増大する。こうして、濃度フィルタ11を所
定角度だけ回転させた状態で、基準光の光量と測距光の
光量とがほぼ一致する。
【0023】このように、濃度フィルタ11は、所定方
向(第1実施例では円周方向)に沿って連続的に変化す
る光学濃度を有し、所定方向に移動(第1実施例では回
転移動)することにより測距光の通過光量を連続的に変
化させるための可変濃度フィルタ手段を構成している。
しかしながら、上述したように、濃度フィルタ11は濃
度勾配を有するため、外周部11aを通過した測距光は
光束内において所定方向に光量勾配を有することにな
る。
【0024】図4は、測距光の光量勾配に起因して測距
誤差が発生する様子を説明する図である。通常のコーナ
ーキューブリフレクタを使用しないで、傾斜面を有する
物体までの距離を測定する場合、物体の傾斜面上におい
て測距光束は有限の大きさを有する。なお、光源8から
射出される光束の径(直径)φF と、目標物の傾斜面に
おける光束径φS と、対物レンズ1の焦点距離fと、光
束中心に対応する傾斜面上の点C(目標点)までの距離
Dとの間には、次の式(1)に示す関係が成立する。 φS =D(φF /f) (1)
【0025】ところで、対物レンズ1の光軸AXに対し
て垂直な面から傾斜面が角度Tだけ傾いている場合、光
束の図中上端点Aと図中下端点Bとでは光軸AXに沿っ
て距離dの差が生じる。ここで、距離dは、次の式
(2)で表される。 d=φS ・tan T=D(φF /f)tan T (2) なお、測距光の光束内の光量が均一であれば、受光した
測距光の光情報の平均値に基づいて物体までの距離を求
めれば、得られた距離は光束中心における物体位置すな
わち目標点Cまでの距離となり、測距誤差は発生しな
い。
【0026】しかしながら、濃度勾配を有する濃度フィ
ルタ11を介して光量調整をした測距光の光束内には光
量勾配が発生する。このため、光量勾配の分だけ測距光
の光情報が重み付けられ、受光した測距光の光情報の平
均値に基づいて物体までの距離を求めても、得られた距
離は光束中心からずれた位置すなわち目標点Cからずれ
た位置における物体位置までの距離となり、測距誤差が
発生してしまう。特に、光束の光量勾配方向と目標物の
傾斜方向とが一致した極端な例として、光束中心からず
れた位置が上端点Aまたは下端点Bになったような場
合、最大d/2の測距誤差が発生してしまうことにな
る。
【0027】そこで、第1実施例では、濃度フィルタ1
1により発生した測距光束内の光量勾配を補正する補正
濃度フィルタ手段として、もう1つの濃度フィルタ12
を備えている。図3は、図1の矢印Aの方向に沿って濃
度フィルタ12の構成を概略的に示す図である。図示の
濃度フィルタ12は、濃度フィルタ11の外周部11a
の一部に対応した全体的に円弧状のガラス板からなる。
ガラス板の表面には金属の蒸着膜が形成され、この蒸着
膜の厚さが図中反時計回りに円周方向に沿って連続的に
増大するように形成されている。なお、濃度フィルタ1
1の外周部11aの濃度勾配と濃度フィルタ12の濃度
勾配は同じであるが、濃度フィルタ12の濃度勾配の方
向が濃度フィルタ11の外周部11aの濃度勾配の方向
と互いに逆に構成されている。
【0028】こうして、測距光束には濃度フィルタ12
により予め補正用の光量勾配が付与され、次に通過する
濃度フィルタ11により発生する光量勾配を補正するこ
とができる。すなわち、2つの濃度フィルタ11および
12を介した測距光は、光束内における光量が均一な状
態で受光素子10に達する。その結果、測距光の光量勾
配に起因する測距誤差を回避することができる。
【0029】なお、第1実施例では、濃度フィルタ12
は回転駆動されることなく固定された状態で用いられて
いる。このため、濃度フィルタ12は、濃度フィルタ1
1の外周部11aの一部に対応する部分のみから構成さ
れている。しかしながら、濃度フィルタ11と同じ構成
の濃度フィルタを逆向き(裏返し)に配置して、濃度フ
ィルタ12を構成してもよい。この場合、濃度フィルタ
12も濃度フィルタ11と同様に、回転駆動(但し逆方
向に)してもよい。このように双方の濃度フィルタ11
および12をともに回転駆動する場合、2枚の濃度フィ
ルタで濃度付与を分担することができる。その結果、1
枚の濃度フィルタ当たりの光学濃度を薄することができ
濃度フィルタの製造が容易になる。
【0030】前述したように、第1実施例では濃度フィ
ルタ12は濃度フィルタ11の外周部11aの一部に対
応する部分のみから構成され固定状態で使用される。し
たがって、光学濃度が直線方向に沿って変化する濃度フ
ィルタで代用することもできる。図5は、本発明の第2
実施例にかかる測距装置の構成の一部だけを概略的に示
して動作原理を説明する部分原理図である。したがっ
て、図5において、図1の構成要素と基本的に同じ機能
を有する要素には同じ参照符号が付され、図示を省略し
た部分については図1の構成と基本的に一致しているも
のとする。
【0031】図5の装置では、光源8または受光素子1
0と対物レンズ1との間に第2対物レンズ1’が配置さ
れ、対物レンズ1と第2対物レンズ1’との間に中間像
Pが形成されるように構成されている。この第2対物レ
ンズ1’は、図1の構成において、たとえばダイクロイ
ックプリズム5と光源8または受光素子10との間に設
けられる。
【0032】対物レンズ1の光軸AXに沿って上述の中
間像の像点を挟んでそれぞれ前後に、好ましくはほぼ等
しい間隔で挟むように、2つの濃度フィルタ13Aおよ
び13Bが配置されている。濃度フィルタ13Aおよび
13Bは、図6に示すように、円周方向に沿って光学濃
度が連続的に変化する濃度領域13aを有する。濃度フ
ィルタ13Aおよび13Bは、対物レンズ1の光軸AX
とほぼ垂直に配置され、光軸AXとほぼ平行で図5では
図示しないが紙面の上方または下方に回転軸13cを有
する。そして、2つの濃度フィルタ13Aおよび13B
のうち少なくとも一方が、回転軸13cを中心として回
転駆動されるようになっている。双方の濃度フィルタが
ともに回転可能とした場合には、2枚の濃度フィルタで
濃度付与を分担することができるので、1枚当たりの光
学濃度を薄くすることができ濃度フィルタの製造が容易
になる。
【0033】このように、2枚の濃度フィルタ13Aお
よび13Bは、中間像Pを中心としてほぼ対称に配置さ
れている。そして、光軸AXに沿って同じ方向に2つの
濃度フィルタ13Aおよび13Bを見ると、その濃度勾
配が同一で且つ濃度勾配方向も一致するように配置され
ている。したがって、光源8から目標物までの測距光が
実線Fに沿って進む場合、測距光は濃度フィルタ13B
の濃度領域13aのうち光軸AXを境に図中下側および
濃度フィルタ13Aの濃度領域13aのうち図中上側を
通る。また、目標物から受光素子10までの測距光が破
線Gに沿って進む場合、測距光は濃度フィルタ13Aの
濃度領域13aのうち図中下側および濃度フィルタ13
Bの濃度領域13aのうち図中上側を通る。
【0034】こうして、往路において濃度フィルタ13
Bで付与された測距光束の光量勾配が濃度フィルタ13
Aで補正される。また、復路においても濃度フィルタ1
3Aで付与された測距光束の光量勾配が濃度フィルタ1
3Bで補正される。なお、図5の構成では同じ濃度フィ
ルタが中間像Pを中心として同じ向きに点対称に配置さ
れているので、濃度フィルタが円周方向のみならず半径
方向にも二次元的に濃度勾配を有する場合にも、測距光
の光量勾配を補正することができる。
【0035】また、図5の構成では同じ濃度フィルタが
中間像Pを中心として同じ向きに点対称に配置されてい
るので、2枚の濃度フィルタ13Aおよび13Bをとも
に回転駆動する場合でも、第1実施例の場合とは異な
り、双方の濃度フィルタを同じ回転方向に駆動して光量
勾配の補正を行うことができる。その結果、2枚の濃度
フィルタ13Aおよび13Bの回転軸を共通にすること
ができ、構成の簡素化が可能になる。
【0036】なお、図2や図6に示すような構成の濃度
フィルタでは、濃度が最も薄い部分すなわち最淡部にお
いても多少の光学濃度を有する。また、濃度フィルタ本
体であるガラス板部分が透明であっても、表面反射によ
って透過率が減少することがある。この場合、図7およ
び図8に示すように、最淡部を切欠いて透過率を向上さ
せることができる。なお、図7では最淡部が半径方向に
沿って切断された切断部Eを、図8では最淡部が周方向
に対して斜めに切断された切断部E’を有する。図7お
よび図8は、図2に示す濃度フィルタ11について最淡
部を切欠いた例を示しているが、図6に示す濃度フィル
タ13についても同様に最淡部を切欠くことができる。
【0037】このように、図8の場合は、濃度フィルタ
の回転駆動時に切欠部の透過率が急激に変化しないよう
に、濃度の変化方向すなわち周方向に対して斜めに直線
的に切断している。なお、図8では切断部E’の形状は
加工が容易なように直線状にしてあるが、透過率の変化
の仕方に応じて螺旋形状等、適当な形状にすることがで
きる。図8の濃度フィルタの場合には、周方向に対して
斜めに切断されているので、周方向ばかりでなく半径方
向にも濃度勾配を有する部分が生じる。しかしながら、
上述したように、第2実施例の構成を用いて2枚の濃度
フィルタを中間像Pを中心にほぼ対称に配置すれば、フ
ィルタの濃度勾配が二次元的であっても通過光束の濃度
勾配を補正することができる。
【0038】なお、上述の各実施例では、基準光を使用
する測距装置について本発明を説明したが、基準光を用
いない測距装置についても本発明が成立することは明ら
かである。また、上述の第2実施例において、2枚の濃
度フィルタを中間像を中心にほぼ対称に配置している
が、2枚の濃度フィルタが中間像を挟んで前後に配置さ
れていれば本発明の作用効果を奏することは明らかであ
る。
【0039】また、上述の各実施例では、回転方向に濃
度勾配を有する濃度フィルタを例にとって本発明を説明
したが、直線方向に濃度勾配を有する濃度フィルタの場
合についても本発明が成立することは明らかである。さ
らに、上述の各実施例では、光源および受光素子が対物
レンズの焦点位置に設けられているが、光源および受光
素子を対物レンズの焦点位置に直接位置決めすることな
く、光源からの光束をオプチカルファイバ−を介して対
物レンズの焦点位置に導いたり、対物レンズの焦点位置
からの光束をオプチカルファイバ−を介して受光素子に
導いたりすることもできる。
【0040】
【効果】以上説明したように、本発明によれば、一方の
濃度フィルタにより発生した測距光束内の光量勾配を他
方の濃度フィルタによって補正することができる。その
結果、測距光束内の光量勾配に起因する従来の測距誤差
を回避することができ、測距装置の精度および信頼性が
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる測距装置の構成を
概略的に示す図である。
【図2】図1の矢印Aの方向に沿って濃度フィルタ11
の構成を概略的に示す図である。
【図3】図1の矢印Aの方向に沿って濃度フィルタ12
の構成を概略的に示す図である。
【図4】測距光の光量勾配に起因して測距誤差が発生す
る様子を説明する図である。
【図5】本発明の第2実施例にかかる測距装置の構成の
一部だけを概略的に示して動作原理を説明する部分原理
図である。
【図6】図5の光軸AXに沿って濃度フィルタ13Aお
よび13Bの構成を概略的に示す図である。
【図7】図2の濃度フィルタ11の最淡部を半径方向に
切欠いた例を示す図である。
【図8】図2の濃度フィルタ11の最淡部を周方向に対
して斜めに切欠いた例を示す図である。
【符号の説明】
1 対物レンズ 1’ 対物レンズ 2 合焦レンズ 3 焦点板 4 接眼レンズ 5 光路分割器 6 送光用反射部材 7 受光用反射部材 8 光源 9 光路切換器 10 受光部材 11 濃度フィルタ 12 濃度フィルタ 13 濃度フィルタ 14 ミラー AX 光軸

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標物に測距光を送光するための送光手
    段と、前記目標物から反射された前記測距光を受光する
    ための受光手段と、前記受光手段における前記測距光の
    光量を調整するための光量調整手段とを備え、前記受光
    手段における前記測距光情報と前記基準光情報とに基づ
    いて前記目標物までの距離を測定する測距装置におい
    て、 前記光量調整手段は、所定方向に沿って連続的に変化す
    る光学濃度を有し、前記所定方向に移動させることによ
    り前記測距光の通過光量を連続的に変化させるための可
    変濃度フィルタ手段を備え、 前記測距装置は、前記可変濃度フィルタ手段により発生
    する前記測距光の光束内の光量勾配を補正するように前
    記所定方向に沿って連続的に変化する光学濃度を有する
    補正濃度フィルタ手段をさらに備えていることを特徴と
    する測距装置。
  2. 【請求項2】 前記可変濃度フィルタ手段は、所定の円
    周方向に沿って所定の濃度勾配で連続的に変化する光学
    濃度を有し且つ前記所定の円の中心を回転中心として駆
    動可能な第1濃度フィルタを備え、 前記補正濃度フィルタ手段は、前記所定の円とほぼ同じ
    大きさの円周方向に沿って前記所定の濃度勾配で連続的
    に変化する光学濃度を有する第2濃度フィルタを備えて
    いることを特徴とする請求項1に記載の測距装置。
  3. 【請求項3】 前記送光手段は、前記測距光を供給する
    ための光源と、該光源からの光を集光するための送光レ
    ンズとを有し、 前記受光手段は、前記目標物から反射された前記測距光
    を集光するための受光レンズと、該受光レンズを介した
    前記測距光を受光するための受光素子とを有し、 前記光源と前記送光レンズとの間の光路および前記受光
    レンズと前記受光素子との間の光路のうち少なくとも一
    方の光路中には中間像が形成され、前記可変濃度フィル
    タ手段および前記補正濃度フィルタ手段は、前記中間像
    の像点を挟んでそれぞれ前後に位置決めされていること
    を特徴とする請求項1に記載の測距装置。
JP7120863A 1995-04-21 1995-04-21 測距装置 Pending JPH08292259A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1054233A3 (en) * 1999-05-14 2003-05-21 Kabushiki Kaisha Topcon Distance measuring system
CN113093147A (zh) * 2021-06-10 2021-07-09 上海思岚科技有限公司 一种扫描测距仪及用于测距信号的噪点过滤的方法

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