JPH08292169A - 気体または揮発性物質の検出装置 - Google Patents
気体または揮発性物質の検出装置Info
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- JPH08292169A JPH08292169A JP7098689A JP9868995A JPH08292169A JP H08292169 A JPH08292169 A JP H08292169A JP 7098689 A JP7098689 A JP 7098689A JP 9868995 A JP9868995 A JP 9868995A JP H08292169 A JPH08292169 A JP H08292169A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 気体または揮発性物質の安定な検出が可能な
ガスセンサーを得る。 【構成】 被検出試料の流路に上流側から下流側に、一
酸化炭素を検知する第1の電気化学的センサー、気体ま
たは揮発性物質を熱分解し一酸化炭素を生成する熱分解
器、第1の電気化学的センサーと特性が同一の第2の電
気化学的センサーを設け、第1の電気化学的センサーに
は、被検試料をそのまま供給し、第2の電気化学的セン
サーには分解器によって生成した気体を供給し、第1お
よび第2の電気化学的センサーの出力の差の信号から気
体または揮発性物質の濃度を検出する。
ガスセンサーを得る。 【構成】 被検出試料の流路に上流側から下流側に、一
酸化炭素を検知する第1の電気化学的センサー、気体ま
たは揮発性物質を熱分解し一酸化炭素を生成する熱分解
器、第1の電気化学的センサーと特性が同一の第2の電
気化学的センサーを設け、第1の電気化学的センサーに
は、被検試料をそのまま供給し、第2の電気化学的セン
サーには分解器によって生成した気体を供給し、第1お
よび第2の電気化学的センサーの出力の差の信号から気
体または揮発性物質の濃度を検出する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気中に含まれた可燃
性気体等の気体または揮発性物質の濃度の検出装置に関
するもので、とくに電気化学的に気体または揮発性物質
を検出する装置に関する。
性気体等の気体または揮発性物質の濃度の検出装置に関
するもので、とくに電気化学的に気体または揮発性物質
を検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空気中に含まれている可燃性気体等の気
体または揮発性物質を検出することは、防災あるいは各
種の機器の制御において極めて重要である。可燃性気体
の検出は、ガスセンサーと称される専用の検知装置が用
いられている。可燃性気体の検出用のガスセンサーとし
て、半導体への気体の吸着による導電性、表面電位の変
化を利用した半導体ガスセンサー、触媒による接触燃焼
で発生した燃焼熱によって生じた電気抵抗の変化を検知
する接触燃焼ガスセンサー、隔膜を透過した気体を電極
反応によって検知する定電位電解式、ガルバニ電池式等
の電気化学反応による電流を利用した電気化学的センサ
ー、固体電解質の選択透過性を利用した濃淡電池の起電
力を利用した固体電解質センサー等の各種のガスセンサ
ーが知られている。
体または揮発性物質を検出することは、防災あるいは各
種の機器の制御において極めて重要である。可燃性気体
の検出は、ガスセンサーと称される専用の検知装置が用
いられている。可燃性気体の検出用のガスセンサーとし
て、半導体への気体の吸着による導電性、表面電位の変
化を利用した半導体ガスセンサー、触媒による接触燃焼
で発生した燃焼熱によって生じた電気抵抗の変化を検知
する接触燃焼ガスセンサー、隔膜を透過した気体を電極
反応によって検知する定電位電解式、ガルバニ電池式等
の電気化学反応による電流を利用した電気化学的センサ
ー、固体電解質の選択透過性を利用した濃淡電池の起電
力を利用した固体電解質センサー等の各種のガスセンサ
ーが知られている。
【0003】接触燃焼による燃焼熱を検知するものや半
導体式の可燃性気体用のガスセンサーは、空気中の可燃
性気体の数%程度の爆発限界を検知することができる
が、有機溶媒規則等によって問題とされるppmで表さ
れる低濃度の気体または揮発性物質を検知することはで
きず、またこれらのセンサーは可燃性気体以外にも、水
分の変化にも応答するなど、環境条件の影響を受けやす
いという問題があった。これに対して、電気化学的セン
サーは、検知気体の選択性が大きく、また接触燃焼ガス
センサー等に比べて、高感度であり、他のガスセンサー
と同様に、小型であり、取り扱いも容易である反面、各
種の分光分析手段等の大型の検出装置に比べて検出値の
変動等が大きいという問題があった。
導体式の可燃性気体用のガスセンサーは、空気中の可燃
性気体の数%程度の爆発限界を検知することができる
が、有機溶媒規則等によって問題とされるppmで表さ
れる低濃度の気体または揮発性物質を検知することはで
きず、またこれらのセンサーは可燃性気体以外にも、水
分の変化にも応答するなど、環境条件の影響を受けやす
いという問題があった。これに対して、電気化学的セン
サーは、検知気体の選択性が大きく、また接触燃焼ガス
センサー等に比べて、高感度であり、他のガスセンサー
と同様に、小型であり、取り扱いも容易である反面、各
種の分光分析手段等の大型の検出装置に比べて検出値の
変動等が大きいという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、気体または
揮発性物質を高感度にしかも、安定に検出することが可
能なガスセンサーを有する検出装置を提供することを課
題とするものであり、とくに電気化学的センサーを用い
た気体または揮発性物質の検出装置を提供することを課
題とするものである。
揮発性物質を高感度にしかも、安定に検出することが可
能なガスセンサーを有する検出装置を提供することを課
題とするものであり、とくに電気化学的センサーを用い
た気体または揮発性物質の検出装置を提供することを課
題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、気体または揮
発性物質の検出装置において、被検出試料の流路に、第
1の電気化学的センサー、気体または揮発性物質を熱分
解し気体を生成する熱分解器、第1の電気化学的センサ
ーと特性が同一の第2の電気化学的センサーを流入側か
ら流出側に順に配置し、第1および第2の電気化学的セ
ンサーの出力の差の信号から気体または揮発性物質の濃
度を検知する気体または揮発性物質の検出装置である。
また、電気化学的センサーが定電位式もしくはガルバニ
電池式のセンサーである前記の気体または揮発性物質の
検出装置である。
発性物質の検出装置において、被検出試料の流路に、第
1の電気化学的センサー、気体または揮発性物質を熱分
解し気体を生成する熱分解器、第1の電気化学的センサ
ーと特性が同一の第2の電気化学的センサーを流入側か
ら流出側に順に配置し、第1および第2の電気化学的セ
ンサーの出力の差の信号から気体または揮発性物質の濃
度を検知する気体または揮発性物質の検出装置である。
また、電気化学的センサーが定電位式もしくはガルバニ
電池式のセンサーである前記の気体または揮発性物質の
検出装置である。
【0006】本発明の気体または揮発性物質の検出装置
を、電気化学的センサーとして一酸化炭素検出用のガル
バニ電池式の隔膜式ガスセンサーを用いた場合を例に挙
げて説明する。図1は、本発明の気体または揮発性物質
の検出装置を説明する図である。気体または揮発性物質
を含有した被検試料7は、ポンプ5等の吸引手段によっ
て検出装置に導入され、フィルター3等によって塵埃等
を除去した後に、第1の電気化学的センサー1において
被検試料中の気体または揮発性物質の濃度が検出され
る。第1の電気化学的センサーとして一酸化炭素検知セ
ンサーを用いているので、被検試料が一酸化炭素を含有
せず、炭化水素のみを含有する場合には、可燃性気体の
濃度に比例した電流は発生せず、いわゆるバックグラウ
ンドの電流が検出されるのみである。被検試料中の気体
または揮発性物質の代表である炭化水素は、熱分解器4
によって分解されて、一般に下記のような反応によっ
て、 CnHm + aO2 →bCO + cCO2 + dH
2O + …… 空気中の酸素と反応し一酸化炭素が生成する。
を、電気化学的センサーとして一酸化炭素検出用のガル
バニ電池式の隔膜式ガスセンサーを用いた場合を例に挙
げて説明する。図1は、本発明の気体または揮発性物質
の検出装置を説明する図である。気体または揮発性物質
を含有した被検試料7は、ポンプ5等の吸引手段によっ
て検出装置に導入され、フィルター3等によって塵埃等
を除去した後に、第1の電気化学的センサー1において
被検試料中の気体または揮発性物質の濃度が検出され
る。第1の電気化学的センサーとして一酸化炭素検知セ
ンサーを用いているので、被検試料が一酸化炭素を含有
せず、炭化水素のみを含有する場合には、可燃性気体の
濃度に比例した電流は発生せず、いわゆるバックグラウ
ンドの電流が検出されるのみである。被検試料中の気体
または揮発性物質の代表である炭化水素は、熱分解器4
によって分解されて、一般に下記のような反応によっ
て、 CnHm + aO2 →bCO + cCO2 + dH
2O + …… 空気中の酸素と反応し一酸化炭素が生成する。
【0007】熱分解器で生成した一酸化炭素は、第2の
電気化学的センサー2によって検出され、検出値が出力
信号として取り出される。信号処理装置6では、第1の
電気化学的センサーと第2の電気化学的センサーの出力
の差から、被検試料中に含まれていた炭化水素等を原料
にして熱分解器において生成した一酸化炭素の濃度の検
出値が得られるので、間接的に被検試料中に含まれてい
た炭化水素の濃度を知ることができる。そして、特性が
同じである第1の電気化学的センサーと第2の電気化学
的センサーの出力電圧の差が得られるので、共存気体に
よる影響、温度変化等の各種の変動要因に悪影響を受け
ずに安定して検出することが可能となる。第1の電気化
学的センサーと第2の電気化学的センサーとしてガルバ
ニ電池式の2極式のセンサーを用いるとともに、両者の
出力を逆にして直列に接続するならば、出力電圧の差を
容易に検出することができる。
電気化学的センサー2によって検出され、検出値が出力
信号として取り出される。信号処理装置6では、第1の
電気化学的センサーと第2の電気化学的センサーの出力
の差から、被検試料中に含まれていた炭化水素等を原料
にして熱分解器において生成した一酸化炭素の濃度の検
出値が得られるので、間接的に被検試料中に含まれてい
た炭化水素の濃度を知ることができる。そして、特性が
同じである第1の電気化学的センサーと第2の電気化学
的センサーの出力電圧の差が得られるので、共存気体に
よる影響、温度変化等の各種の変動要因に悪影響を受け
ずに安定して検出することが可能となる。第1の電気化
学的センサーと第2の電気化学的センサーとしてガルバ
ニ電池式の2極式のセンサーを用いるとともに、両者の
出力を逆にして直列に接続するならば、出力電圧の差を
容易に検出することができる。
【0008】また、原料気体中に一酸化炭素が含まれて
いる場合には、第1の電気化学的センサーの検出値から
一酸化炭素の濃度を知ることが可能であるが、第1の電
気化学的センサーによって検出後の被検試料を完全燃焼
可能な接触燃焼装置において気体または揮発性物質を完
全燃焼させた後に、第2の電気化学的センサーによって
検出し、両センサーの出力信号の差から一酸化炭素のみ
の出力信号を、各種の変動要因によって影響を受けずに
検出することもできる。本発明の検出装置の信号処理装
置は、検出した信号に基づいて出力信号8を出力し、出
力信号を警報装置に接続し、一定の濃度以上となった場
合に警報を発したり、各種の機器を動作をさせることが
できる。
いる場合には、第1の電気化学的センサーの検出値から
一酸化炭素の濃度を知ることが可能であるが、第1の電
気化学的センサーによって検出後の被検試料を完全燃焼
可能な接触燃焼装置において気体または揮発性物質を完
全燃焼させた後に、第2の電気化学的センサーによって
検出し、両センサーの出力信号の差から一酸化炭素のみ
の出力信号を、各種の変動要因によって影響を受けずに
検出することもできる。本発明の検出装置の信号処理装
置は、検出した信号に基づいて出力信号8を出力し、出
力信号を警報装置に接続し、一定の濃度以上となった場
合に警報を発したり、各種の機器を動作をさせることが
できる。
【0009】図2はガルバニ電池式センサーの電気化学
的センサーを説明する図であり、図2(A)は、対極を
固体電極としたものであり、図2(B)は対極を気体透
過膜に接して設けたものを示す。図2(A)において、
ガルバニ電池式センサーは気体透過性の隔膜21の内部
に電解液22を有し、電解液中には、作用極23と対極
24が設けられている。一酸化炭素を検知するガルバニ
電池式センサーは、電解液として一般には硫酸を有する
とともに、白金黒を電極触媒としている。そして、作用
極では、一酸化炭素の酸化反応、対極では酸素の還元反
応が起こり、一酸化炭素に比例した出力電流が発生す
る。また、図2(B)において、第1の気体透過性の隔
膜25に接して、作用電極膜26が設けられており、第
2の気体透過性の隔膜27に接して、対電極膜28が設
けられており、センサー内は電解液29によって満たさ
れている。気体取り入れ口30から導入された気体は、
第1の気体透過性の隔膜25を透過して、作用電極膜2
6において反応し、大気中の酸素が第2の気体透過性の
膜27から導入されて対電極膜28と反応し、作用電極
膜と対電極膜との間に一酸化炭素に比例した電流が発生
する。
的センサーを説明する図であり、図2(A)は、対極を
固体電極としたものであり、図2(B)は対極を気体透
過膜に接して設けたものを示す。図2(A)において、
ガルバニ電池式センサーは気体透過性の隔膜21の内部
に電解液22を有し、電解液中には、作用極23と対極
24が設けられている。一酸化炭素を検知するガルバニ
電池式センサーは、電解液として一般には硫酸を有する
とともに、白金黒を電極触媒としている。そして、作用
極では、一酸化炭素の酸化反応、対極では酸素の還元反
応が起こり、一酸化炭素に比例した出力電流が発生す
る。また、図2(B)において、第1の気体透過性の隔
膜25に接して、作用電極膜26が設けられており、第
2の気体透過性の隔膜27に接して、対電極膜28が設
けられており、センサー内は電解液29によって満たさ
れている。気体取り入れ口30から導入された気体は、
第1の気体透過性の隔膜25を透過して、作用電極膜2
6において反応し、大気中の酸素が第2の気体透過性の
膜27から導入されて対電極膜28と反応し、作用電極
膜と対電極膜との間に一酸化炭素に比例した電流が発生
する。
【0010】図3は、本発明の気体または揮発性物質の
検出装置における信号処理装置の一例を説明する図であ
る。図3(A)は、第1の電気化学的センサー出力31
と第2の電気化学的センサー32の出力を極性を逆にし
て直列に接続し、両電気化学的センサーの出力の差を直
接に増幅器33の入力に接続するものであり、増幅器か
らは両者の出力の差の信号を得ることができるので、炭
化水素のような可燃性気体の濃度を安定して検出するこ
とが可能となる。また、図3(B)は、第1の電気化学
的センサー出力31と第2の電気化学的センサー出力3
2とをそれぞれ別の増幅器34、35に入力し、その出
力を減算器36において減算して、両センサーの出力の
差を取り出すことができる。また、両センサーの出力は
増幅器34、35に入力せずに直接に減算器に入力して
も良い。また、第1の電気化学的センサーの出力回路に
遅延回路37を設けることによって両センサーにおける
検出の時間的な遅れによる検出誤差の発生を防止するこ
とができるので、より精度の高い検出が可能となる。ま
た、図3においては、電気化学的センサーとして2極式
のガルバニ電池式のセンサーについて説明を行ったが、
比較電極を有する3極式の電気化学的センサーを用いて
定電位電解によって測定を行っても良い。
検出装置における信号処理装置の一例を説明する図であ
る。図3(A)は、第1の電気化学的センサー出力31
と第2の電気化学的センサー32の出力を極性を逆にし
て直列に接続し、両電気化学的センサーの出力の差を直
接に増幅器33の入力に接続するものであり、増幅器か
らは両者の出力の差の信号を得ることができるので、炭
化水素のような可燃性気体の濃度を安定して検出するこ
とが可能となる。また、図3(B)は、第1の電気化学
的センサー出力31と第2の電気化学的センサー出力3
2とをそれぞれ別の増幅器34、35に入力し、その出
力を減算器36において減算して、両センサーの出力の
差を取り出すことができる。また、両センサーの出力は
増幅器34、35に入力せずに直接に減算器に入力して
も良い。また、第1の電気化学的センサーの出力回路に
遅延回路37を設けることによって両センサーにおける
検出の時間的な遅れによる検出誤差の発生を防止するこ
とができるので、より精度の高い検出が可能となる。ま
た、図3においては、電気化学的センサーとして2極式
のガルバニ電池式のセンサーについて説明を行ったが、
比較電極を有する3極式の電気化学的センサーを用いて
定電位電解によって測定を行っても良い。
【0011】また、以上の説明では、一酸化炭素センサ
ーを用いて、各種の炭化水素の検出について述べたが、
パークロロエチレン、クロロホルム、トリクロロエチレ
ン、四塩化炭素、塩化メチル、クロロベンゼン等の塩素
化炭化水素の塩化水素用センサーによる検出、臭化メチ
ル、ヨウ化メチル等のハロゲン化物のハロゲン用センサ
ーによる検出、アセトニトリル等のシアン含有物質のシ
アン化水素センサーによる検出、二硫化炭素等の硫黄含
有化合物の二酸化硫黄センサーによる検出、酢酸エチル
等の熱分解によって生成する酸に着目した酸性物質検出
用センサーによる検出、ベンゼン、トルエン、キシレン
等ののホルムアルデヒドセンサーによる検出にも同様に
適用することができる。
ーを用いて、各種の炭化水素の検出について述べたが、
パークロロエチレン、クロロホルム、トリクロロエチレ
ン、四塩化炭素、塩化メチル、クロロベンゼン等の塩素
化炭化水素の塩化水素用センサーによる検出、臭化メチ
ル、ヨウ化メチル等のハロゲン化物のハロゲン用センサ
ーによる検出、アセトニトリル等のシアン含有物質のシ
アン化水素センサーによる検出、二硫化炭素等の硫黄含
有化合物の二酸化硫黄センサーによる検出、酢酸エチル
等の熱分解によって生成する酸に着目した酸性物質検出
用センサーによる検出、ベンゼン、トルエン、キシレン
等ののホルムアルデヒドセンサーによる検出にも同様に
適用することができる。
【0012】
【作用】本発明は、被検試料の流路に一酸化炭素を検知
する第1の電気化学的センサー、炭化水素を熱分解によ
って一酸化炭素に変換する熱分解器、第1の電気化学的
センサーと特性が同一の第2の電気化学的センサーを設
け、両センサーの出力の差から可燃性気体の濃度を検出
するものであり、得られる出力信号は変動要因の影響を
受けることが少なく、可燃性気体を安定して検出するこ
とができる。
する第1の電気化学的センサー、炭化水素を熱分解によ
って一酸化炭素に変換する熱分解器、第1の電気化学的
センサーと特性が同一の第2の電気化学的センサーを設
け、両センサーの出力の差から可燃性気体の濃度を検出
するものであり、得られる出力信号は変動要因の影響を
受けることが少なく、可燃性気体を安定して検出するこ
とができる。
【0013】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をより詳細に説
明する。 実施例1 気体の流路中に電気化学的センサーとして、白金黒から
なる作用極、比較電極を硫酸中に有するガルバニ電池式
センサーを第1および第2のセンサーとして取り付ける
とともに、両センサーの出力を極性を逆に直列に接続し
た。また、流路中の両センサーの間には、白金フィラメ
ントを有する容量1mlの熱分解器を設けた。 被検試
料として、イソブタンを2000ppm含有する空気
を、200ml/分の流量で供給し、出力電流を測定し
た。得られた測定結果を図4に示す。図4(A)は、第
1のセンサーの出力を逆方向に示した図であり、図4
(B)は第2のセンサーの出力を示す。また、図4
(C)は、第1のセンサーの出力から第2のセンサーの
出力を差し引いた結果を示す。本発明の検出装置による
測定値は、外部の変動要因による影響を受けにくく、長
時間にわたり安定に測定することができた。また、測定
中にD点において、試料気体中に妨害気体である二酸化
硫黄の少量を導入した場合には、両センサーの出力は互
いに打ち消されて、測定結果には影響を及ぼさず、ドリ
フトによるものとみられる出力の変化も打ち消された。
明する。 実施例1 気体の流路中に電気化学的センサーとして、白金黒から
なる作用極、比較電極を硫酸中に有するガルバニ電池式
センサーを第1および第2のセンサーとして取り付ける
とともに、両センサーの出力を極性を逆に直列に接続し
た。また、流路中の両センサーの間には、白金フィラメ
ントを有する容量1mlの熱分解器を設けた。 被検試
料として、イソブタンを2000ppm含有する空気
を、200ml/分の流量で供給し、出力電流を測定し
た。得られた測定結果を図4に示す。図4(A)は、第
1のセンサーの出力を逆方向に示した図であり、図4
(B)は第2のセンサーの出力を示す。また、図4
(C)は、第1のセンサーの出力から第2のセンサーの
出力を差し引いた結果を示す。本発明の検出装置による
測定値は、外部の変動要因による影響を受けにくく、長
時間にわたり安定に測定することができた。また、測定
中にD点において、試料気体中に妨害気体である二酸化
硫黄の少量を導入した場合には、両センサーの出力は互
いに打ち消されて、測定結果には影響を及ぼさず、ドリ
フトによるものとみられる出力の変化も打ち消された。
【0014】
【発明の効果】被検試料中の炭化水素等の気体または揮
発性物質の熱分解によって発生した一酸化炭素を電気化
学的センサーによって検出するとともに、熱分解器に供
給する前の被検試料中の電気化学的センサーの出力を減
算したので、被検試料中の共存気体、水分、温度変化等
の変動要因に左右されずに長期間にわたり安定して気体
または揮発性物質を検出することができる。
発性物質の熱分解によって発生した一酸化炭素を電気化
学的センサーによって検出するとともに、熱分解器に供
給する前の被検試料中の電気化学的センサーの出力を減
算したので、被検試料中の共存気体、水分、温度変化等
の変動要因に左右されずに長期間にわたり安定して気体
または揮発性物質を検出することができる。
【図1】本発明の気体または揮発性物質の検出装置を説
明する図である。
明する図である。
【図2】ガルバニ電池式センサーを説明する図である。
【図3】本発明の気体または揮発性物質の検出装置にお
ける信号処理装置の一例を説明する図である。
ける信号処理装置の一例を説明する図である。
【図4】本発明の気体または揮発性物質の検出装置によ
る測定結果および比較例の測定結果を説明する図であ
る。
る測定結果および比較例の測定結果を説明する図であ
る。
1…第1の電気化学的センサー、2…第2の電気化学的
センサー、3…フィルター、4…熱分解器、5…ポン
プ、6…信号処理装置、7…被検試料、21…隔膜、2
2…電解液、23…作用極、24…対極、25…第1の
気体透過性の隔膜、26…作用電極膜、27…第2の気
体透過性の隔膜、28…対電極膜、29…電解液、30
…気体取り入れ口、31…第1の電気化学的センサーの
出力、32…第2の電気化学的センサーの出力、33…
増幅器、34、35…増幅器、36…減算器、37…遅
延回路
センサー、3…フィルター、4…熱分解器、5…ポン
プ、6…信号処理装置、7…被検試料、21…隔膜、2
2…電解液、23…作用極、24…対極、25…第1の
気体透過性の隔膜、26…作用電極膜、27…第2の気
体透過性の隔膜、28…対電極膜、29…電解液、30
…気体取り入れ口、31…第1の電気化学的センサーの
出力、32…第2の電気化学的センサーの出力、33…
増幅器、34、35…増幅器、36…減算器、37…遅
延回路
Claims (1)
- 【請求項1】 気体または揮発性物質の検出装置におい
て、被検出試料の流路に、一酸化炭素を検知する第1の
電気化学的センサー、可燃性気体を熱分解し一酸化炭素
を生成する熱分解器、第1の電気化学的センサーと特性
が同一の第2の電気化学的センサーを流入側から流出側
に順に配置し、第1および第2の電気化学的センサーの
出力の差の信号から気体または揮発性物質の濃度を検知
することを特徴とする気体または揮発性物質の検出装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7098689A JPH08292169A (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | 気体または揮発性物質の検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7098689A JPH08292169A (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | 気体または揮発性物質の検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08292169A true JPH08292169A (ja) | 1996-11-05 |
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ID=14226484
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JP (1) | JPH08292169A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018505428A (ja) * | 2015-02-02 | 2018-02-22 | キャリア・コーポレーション | 冷媒分析装置及びその使用方法 |
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-
1995
- 1995-04-24 JP JP7098689A patent/JPH08292169A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018505428A (ja) * | 2015-02-02 | 2018-02-22 | キャリア・コーポレーション | 冷媒分析装置及びその使用方法 |
US10648943B2 (en) | 2015-02-02 | 2020-05-12 | Carrier Corporation | Refrigerant analyzer and a method of using the same |
CN110199193A (zh) * | 2017-01-19 | 2019-09-03 | Tdk株式会社 | 气体传感器 |
CN110199193B (zh) * | 2017-01-19 | 2022-03-01 | Tdk株式会社 | 气体传感器 |
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