JPH08291286A - 酸性土壌斜面の土壌改良施工方法 - Google Patents

酸性土壌斜面の土壌改良施工方法

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JPH08291286A
JPH08291286A JP6007068A JP706894A JPH08291286A JP H08291286 A JPH08291286 A JP H08291286A JP 6007068 A JP6007068 A JP 6007068A JP 706894 A JP706894 A JP 706894A JP H08291286 A JPH08291286 A JP H08291286A
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JP
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soil
slope
coal ash
slurry
acidic
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JP6007068A
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English (en)
Inventor
Hisanori Maeda
久紀 前田
Teruo Nakamura
暉生 中村
Hikoyo Nomura
彦四 野村
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KITAGAWA RYOKKA KOGYO KK
Nippon Steel Corp
Sangyo Shinko Co Ltd
Original Assignee
KITAGAWA RYOKKA KOGYO KK
Nippon Steel Corp
Sangyo Shinko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 表層土壌がpH5以下の酸性であるため、植物の成育が
困難な斜面を容易に緑化する方法。 【構成】 石炭灰をアルカリ溶液で熱処理して得られる
陽イオン吸着能を有する平均粒径10μm、真比重2.
5の多孔質である改質石炭灰200部、化成肥料20
部、芝種子2部、紙繊維15部、セメントの粉50部及
び水1000部を混合して得たスラリ−を6リットル/
2 の散布量にて、斜面上に散布する。芝の根が伸長後
に種子を除く上記スラリ−を再度散布することにより、
芝の成育はより良好とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸性土壌斜面の土壌改良
施工方法に関し、さらに詳しくは、酸性土壌でかつ植物
の根が伸張可能な硬度の斜面の土壌を改良し、緑化させ
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、pHが5.0以下の酸性土壌であ
って、さらには軟質の土壌からなる斜面の土壌を改良
し、緑化させる方法としては、土壌の酸性を中和するた
めに石灰等の土壌改良剤を斜面表面上に散布したり、土
壌改良剤の流亡を防止する為に斜面表面上に孔を適当な
間隔をあけて設け、この各孔の中に土壌改良剤を投与す
る方法が行われている。例えば中央分離帯は縁石で囲ま
れた内において中央を高くして土を盛り上げ、その中央
の高い位置に木を植える。しかし中央分離帯の土のpH
は車の排気ガスの為酸性に片寄り、木が枯れる問題が生
じている。このため、土壌改良剤が散布される。
【0003】一方、斜面の表層土壌の流亡防止や、崩壌
防止の為にセメントを使用する方法としては、セメント
で表面を固化する方法が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の土壌改
良剤を斜面表面上に散布する方法では斜面である為、土
壌改良剤が流亡してしまう問題があった。例えば中央分
離帯のように小さな傾斜を有する斜面であっても、集中
豪雨時には土壌改良剤が高い中央位置に植えられた木の
付近から、低い縁石部へ流れ、道路へと流亡してしまう
場合がある。そして、この流亡防止の為に孔を設ける方
法においては作業負担が大となる上、土壌中和の効果が
孔を設けた部分に限られ、局所的となる問題があった。
【0005】また従来の斜面表面をセメントで固化する
方法では斜面表面の緑化が不可能であり、環境上及び景
観上の問題があった。
【0006】そこで本発明の課題は酸性かつ軟質の土壌
からなる斜面の土壌を従来よりも容易かつ効果的に緑化
させ得る酸性土壌斜面の土壌改良施工方法を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する為請
求項1に記載の酸性土壌斜面の土壌改良施工方法は表層
土壌が酸性かつ軟質である斜面の土壌改良施工方法であ
って、石炭灰にアルカリ水溶液を添加し、熱処理が施さ
れてなる改質石炭灰及び硬化材のスラリ−を種子と共に
前記斜面の表面上に散布することを特徴とする。請求項
2に記載の酸性土壌斜面の土壌改良施工方法は表層土壌
が酸性かつ軟質である斜面の土壌改良施工方法であっ
て、石炭灰にアルカリ水溶液を添加し、熱処理が施され
てなる改質石炭灰のスラリ−又は前記改質石炭灰及び硬
化材のスラリ−の内のいずれか一つのスラリ−を種子と
共に前記斜面の表面上に散布し、前記種子による植物の
根が張った後に再度前記改質石炭灰のスラリ−を前記斜
面の表面上に散布することを特徴とする。請求項3に記
載の酸性土壌斜面の土壌改良施工方法は表層土壌が酸性
かつ軟質である斜面の土壌改良施工方法であって、石炭
灰にアルカリ水溶液を添加し、熱処理が施されてなる改
質石炭灰のスラリ−又は前記改質石炭灰及び硬化材のス
ラリ−の内のいずれか一つのスラリ−を前記斜面の表面
上に散布し、前記表層土壌のpHを改善した後に前記斜
面に種子を散布することを特徴とする。また請求項4に
記載の酸性土壌斜面の土壌改良施工方法は請求項1ない
し請求項3の内のいずれか一つの請求項に記載の酸性土
壌斜面の土壌改良施工方法であって、改質石炭灰のスラ
リ−又は改質石炭灰及び硬化材のスラリ−にさらに繊維
が混合されていることを特徴とする。そして請求項5に
記載の酸性土壌斜面の土壌改良施工方法は表層土壌が酸
性であり、かつ軟質である斜面の土壌改良方法であっ
て、3重量%以上20重量%以下の濃度のセメント成分
を含むセメントスラリ−を前記土壌表面に散布すること
及び前記セメントに種子を混合して播種を行うか又は前
記セメントの散布後に前記土壌表面上に種子を散布する
ことを特徴とする。
【0008】請求項1ないし請求項3において土壌が酸
性とは土の溶出pHが通常5.0以下、好ましくは2〜
4.5、より好ましくは2〜4であることを意味する。
土の溶出pHが5.0を越える場合には、前記改質石炭
灰を用いることなく、良好に芝等の植物が発芽、成長す
ることができる。ただし、用いる植物の種類により、発
芽、成長に適した土壌pHは異なるため、土の溶出pH
が5.0を越える場合でも、実際の成育状況に応じて、
本発明の土壌改良施工方法を用いて、土壌表層部の酸性
改善に活用することは可能であり、本発明の土壌改良方
法をなんら制限するものでない。なお前記土の溶出pH
とは、土20gに水0.05リットルの比率にて混合攪
拌し、30分後にpHメ−タを用いて測定した場合のp
H値をいう。
【0009】そして請求項5において土壌が酸性とは通
常土の溶出pHが4.5〜6.5であることを意味す
る。土の溶出pHが6.5を越える場合にはセメントの
有するアルカリ性が植物の発芽、成長にとって好ましく
ない為であり、一方土の溶出pHが4.5より小さい場
合にはセメントの有するアルカリ性では土壌の酸性が植
物の発芽、成長に適したpHまで中和され難い為であ
る。しかし用いる種子の種類により、発芽、成長に適し
た土壌pHは異なる為、上記酸性のpH範囲は通常値で
あり、この範囲以外でも請求項5の方法を用いることは
可能である。
【0010】ここで軟質の土壌とは植物の根系伸長が可
能な硬度である土壌を意味し、その硬度指数は植物の種
類にもよるが例えば27より小さいか又は19より小さ
い値である。
【0011】また前記斜面とは例えば切土又は盛上によ
る道路又は河川堤防などののり面部分や道路の盛土によ
る路肩又は中央分離帯等がある。
【0012】前記改質石炭灰としては、例えば特開昭5
9−86687号、同61−90745号及び同61−
178416号に開示されている方法により得られる人
工ゼオライトがある。この人工ゼオライトは石炭灰に苛
性ソ−ダなどのアルカリ溶液を添加して70〜100℃
にて熱処理することにより得られる多孔質結晶物であ
り、陽イオン交換機能及び吸着機能を有する。
【0013】または前記の方法においてナトリウムに代
えてカリウムを用いる方法により得られる人工ゼオライ
トや、例えば特開昭59−86687号に開示の方法で
前記のナトリウム型ゼオライトをアンモニウム塩で飽和
させてNH4 + 型としたものも本発明方法中の改質石炭
灰として使用できる。
【0014】そして好ましくは、本発明者らによりなさ
れた石炭灰の改質方法を用いて製造された改質石炭灰を
用いることが望ましく、この改質方法としては、例え
ば、(1)石炭灰にアルカリ水溶液を添加し、熱水処理
して多孔質結晶物に改質するに際して、アルカリ水溶液
と石炭灰の反応固液比を0.5〜3.0リットル/kg
の範囲として攪拌、熱処理することを特徴とする石炭灰
の改質方法(特願平5−107090号)、(2)熱水
処理後のスラリ−の反応固液比を2.5リットル/kg
以上に調整した後に、連続的に余剰のアルカリ水溶液と
多孔質結晶物を分離することを特徴とする石炭灰の改質
方法(特願平5−107090号)、(3)石炭灰にア
ルカリ水溶液を添加し、攪拌しながらスラリ−化して温
度90〜100℃にて熱水処理した後に、該スラリ−温
度70℃以下の条件にて脱液機により余剰のアルカリ水
溶液と生成結晶物を分離精製することを特徴とする改質
石炭灰の製造方法(特願平5−107091号)および
(4)石炭灰にアルカリ水溶液を添加し、攪拌しながら
スラリ−化して温度90〜100℃にて熱処理した後
に、該スラリ−を系内の水洗脱排水と熱交換にて温度7
0℃以下に冷却した後、連続式脱液機により余剰のアル
カリ水溶液と生成結晶物を分離精製すると共に熱交換し
て昇温した水洗脱排水をアルカリ水溶液の原料として回
収利用することを特徴とする改質石炭灰の製造方法(特
願平5−107091号)などが挙げられる。
【0015】また、本発明方法に用いられる改質石炭灰
としては、石炭灰にアルカリ溶液を添加して熱処理にて
改質し、脱液、水洗、脱水の精製処理を施した後、カル
シウムとイオン交換したものを使用してもよい。この改
質石炭灰の製造方法は特に限定されるものでないが、好
ましくは、本発明者らによりなされた石炭灰の改質技術
を用いて製造することが望ましく、例えば、(5)石炭
灰にアルカリ水溶液を添加し、攪拌しながらスラリ−化
して温度90〜100℃にて熱処理した後に、該スラリ
−を余剰のアルカリ水溶液と結晶生成物に分離した後、
該結晶生成物を水洗した後、該結晶生成物にカルシウム
化合物を添加してpH12未満にてイオン交換を行うこ
とを特徴とする石炭灰の改質方法、(6)上記(5)の
スラリ−を系内の水洗脱排水と熱交換にて温度70℃以
下に冷却した後、余剰のアルカリ水溶液と生成結晶物に
分離することを特徴とする石炭灰の改質方法、(7)上
記(6)の結晶生成物を水洗した後、脱水した結晶生成
物にカルシウム化合物と水を添加して再度スラリ−化
し、pH12未満にてイオン交換を行うことを特徴とす
る石炭灰の改質方法、および(8)イオン交換を行った
後に、(5)ないし(7)のスラリ−をカルシウム置換
結晶生成物と溶液とに分離した後、該カルシウム置換結
晶生成物を水洗処理することを特徴とする改質石炭灰の
製造方法(いずれも、特願平5−107092号に記
載)などが挙げられる。
【0016】さらに、本発明において使用される改質石
炭灰としては、石炭灰にアルカリ溶液を添加して熱水処
理にて改質してなる改質石炭灰および原料全体の乾燥重
量に対する配合量15重量%以上のセメントバインダ−
を主原料とし、該原料に初期回転速度を付与して混合
し、加えた機械力により原料の改質石炭灰より水分を湧
出させてペ−スト状とした後に、初期回転速度より低い
回転速度にて混練、乾燥を行い、適性造粒水分になった
時点で、目標粒子径に適した回転速度にて造粒、乾燥を
行うことを特徴とする改質石炭灰のイオン交換造粒法な
ど特願平5−115769号、特願平5−115770
号に記載の方法により得られた造粒物を、さらに微粉砕
することにより得られた改質石炭灰を用いてもよい。
【0017】上記改質石炭灰たる人工ゼオライトのアル
カリ金属としては、特に制限されるものでないが、ナト
リウム型ゼオライトのみを単独で用いる場合には、土壌
の性質によっては土壌コロイドを破壊する恐れがあるた
め、土壌の性質に応じて他のカルシウム型ゼオライトや
カリウム型ゼオライト等と適当に混合して用いる方がよ
り好ましい。
【0018】さらに、上述の改質石炭灰であるカルシウ
ム型ゼオライトやカリウム型またはナトリウム型ゼオラ
イトに肥料成分として悪臭成分をガス吸着させた改質石
炭灰も本発明方法に用いることができる。また、吸着さ
れる悪臭成分量は、特に制限されるものでなく、該人工
ゼオライトの吸着可能な量までの範囲内で吸着したもの
を使用することができる。
【0019】上記肥料成分としてガス吸着する悪臭成分
としては、アンモニアなどの窒素化合物、アセトアルテ
ヒドなどのCHO元素化合物、ケイ素化合物、鉄分など
の植物に必要な元素を含む悪臭成分であって、人工ゼオ
ライトのチャネル(溝)を通過できる大きさの成分であ
ればいかなるものでもよい。これにより、改質石炭灰た
る人工ゼオライトの結晶構造内に物理的に吸着されたア
ンモニアなどが、土壌中の水分などにより溶出すること
で、窒素肥料成分などとして、有効に利用することがで
きるものである。したがって、こうした悪臭成分を発生
する化学工場、ごみ処理場、加工食品工場等において、
かかる悪臭成分を脱臭除去するために、該ゼオライトを
一度、吸着材として利用し環境改善を行ったものがより
望ましい。ただし、該成分が、土壌中に溶出した際に、
土壌を汚染するような物質の場合には、当然利用するこ
とはできないため、その成分の毒性に関しては充分注意
する必要がある。
【0020】請求項1ないし請求項3中、硬化材とは土
壌粒子を相互に結合する能力を有する物質を意味し、例
えばポルトランドセメント等のセメントやアクリル樹
脂、酢酸ビニル樹脂等の樹脂がある。セメント及び樹脂
としては種々の結合速度及び結合力を有するものが存在
するが、本発明方法が実施される土壌の性状(pH又は
含水量)及び傾斜度等の条件に応じて、適切な性質を有
する種類のセメント又は樹脂等を選択して適当量使用す
ることができる。この硬化材の添加によって、改質石炭
灰は斜面土壌表面からある程度の深さまでの土壌中に固
定保持される為改質石炭灰による酸性土壌の中和効果が
より増強され、また斜面土壌の雨水等による流亡や崩壌
が防止される。
【0021】請求項1ないし請求項3中、改質石炭灰及
び硬化材をスラリ−化したものにおいて硬化材の使用量
は、前記斜面の表面土壌の硬度に応じて適切な使用量と
するのがよい。すなわち土壌の硬度指数が18以上であ
り26より小さい場合にはスラリ−全体中、硬化材の使
用量は3〜11重量%とされるのがよく、土壌の硬度指
数が18より小さい場合には硬化材の使用量は11〜2
0重量%とされるのがよい。これは硬度指数が18より
小さい土壌では硬化材が土壌中深くまで浸透する一方、
硬度指数が18以上の場合にはあまり深くまで浸透しな
いので土壌中の硬化材濃度を適切に調節するためであ
る。すなわち、土壌の硬度指数が18以上であり26よ
り小さい場合、硬化材の使用量が3〜11重量%とされ
るのは3重量%より少ないと硬化材の前記した効果が生
じにくい為であり、一方11重量%より多いと植物の根
の伸張が阻害されるおそれが生じる為である。硬度指数
が18より小さい場合に硬化材の使用量が11〜20重
量%とされるのも、11重量%より少ないと硬化材の前
記した効果が生じにくい為であり、一方、20重量%よ
り多いと植物の根の伸張が阻害されるおそれが生じる為
である。
【0022】請求項1〜3中、改質石炭灰又は改質石炭
灰及び硬化材のスラリ−は、前記改質石炭灰が平均粒径
10μm程の微粒子である為、適量の水を混合すること
により容易に得ることができる。また前記スラリ−を作
成する為に用いることのできる水は、特に制限されるも
のでないが、好ましくはゼオライトとイオン交換を行う
陽イオンやゼオライトに吸着しやすい物質を含まないも
のが望ましい。
【0023】請求項4中、前記スラリ−には繊維が適当
量添加される。繊維を添加することで、後述するように
スラリ−化した時点で改質石炭灰が繊維表面に付着し、
これを斜面に散布した際、スラリ−の多くは、微細であ
るためすぐに地中に浸透する即効性を有するが、繊維表
面に残っている改質石炭灰は、繊維による摩擦抵抗によ
り斜面での安定性を長時間保持でき、降雨時にさらに地
中に浸透するため、効果が部分的に偏ることなく長時間
持続性を保持できるため好ましい。請求項4中、繊維と
しては土壌中の微生物などにより分解されるものが好ま
しく、天然有機繊維、半合成繊維などを用いることがで
き、具体的には、パルプ、木綿、麻などセルロ−ス繊維
を含む繊維材、絹、羊毛などの獣毛繊維、バイオ・セル
ロ−ス繊維およびレ−ヨンなどの再生セルロ−ス繊維な
どが挙げられる。特にパルプは上記の所定の効果を発揮
した後、劣化し強度を失うので、植物の根の伸張を妨げ
ない利点があり、また安価である利点もあるためより好
ましい。
【0024】また、前記スラリ−の固形分全体に対する
繊維の配合量は、土壌の硬度等の性状に応じて適切な量
を選択できるが、通常3〜20重量%、好ましくは5〜
15重量%、より好ましくは5〜10重量%の範囲であ
る。該配合量が3重量%未満では、繊維に付着する量
が、極めて少量で不十分であるため、目的とする効果が
充分に得られず好ましくない。また20重量%を越える
場合には、該繊維にほとんどの改質石炭灰が付着してし
まうため、散布時に地中に浸透する量が少なく、必要な
pH値まで充分に中和できないなど、即効性が低下する
おそれが生じる。
【0025】さらに本発明に用いられる改質石炭灰のス
ラリ−に含有される添加剤としては、例えば、対象植物
に必要な各種肥料成分、農薬を用いることができる。こ
れらの添加剤は、また適宜組み合わせることも可能であ
り、さらに配合量に関しても、適宜、必要量を任意に配
合することができる。
【0026】また前記スラリ−を作成する際の装置、温
度および圧力条件は、特に制限されるものでないが、実
際に輸送などの便宜を考えると、スラリ−を輸送するよ
りも散布する場所で作成する方が望ましいことから、常
温、常圧下で攪拌機能を備えてなる散布装置などを用い
て行うことが経済的に優れている。
【0027】次に前記改質石炭灰に水を加えてなるスラ
リ−の濃度(水1リットルに対するスラリ−固形分の総
重量)は、実際のスラリ−の固形分の成分組成、対象土
壌の土質・酸性度、土壌への散布態様などにより異なる
が、通常0.05〜0.4kg/リットル、好ましくは
0.15〜0.35kg/リットル、より好ましくは
0.3kg/リットルである。該濃度が0.05kg/
リットル未満では、初期浸透性に優れるが、含有される
改質石炭灰が少なく、改質石炭灰の持つ強アルカリ性が
希釈化されるため、酸性土壌を改善するのに多量のスラ
リ−量を要するので作業性が低下するほか、斜面の傾斜
角度が大きい場合には、散布した時点で該スラリ−自身
が流亡するため好ましくなく、また、0.4kg/リッ
トルを越える場合には、スラリ−の粘度が大きくなり過
ぎ、地中への初期浸透性が低くなり、酸性土壌改善の即
効性が失われるほか、利用する散布機の吹出ノズルなど
が目詰まりなどを生じるなど好ましくない。
【0028】また、本発明方法において、スラリ−の散
布量は、特に制限されるものでないが、通常2〜10リ
ットル/m2 、好ましくは4〜8リットル/m2 、より
好ましくは5〜7リットル/m2 の範囲である。該散布
量が2リットル/m2 未満では、植物の発芽に必要な土
壌表層部の深さまで充分に酸性土壌を改善できず、また
散布量が10リットル/m2 を越える場合には、中和に
必要な量以上の過剰の添加であり、一部斜面からの流亡
が生じ添加に見合うだけの効果が得られないばかりか、
植物の種類によっては、過剰なスラリ−の添加によりゼ
オライトの持つ強アルカリにより酸性土壌がアルカリ性
に変わるため植物の発芽、成長に悪影響を及ぼす恐れが
生じるため好ましくない。
【0029】請求項3中、「表層土壌のpHを改善」と
は表層土壌の土の溶出pHが、対象植物の発芽成長に適
したpHとされることを意味する。従ってこのpH値は
本発明方法において使用する種子の種類によって異な
る。例えば、この土の溶出pHは芝の場合、通常4.5
以上、好ましくは4.5〜6.5、より好ましくは5〜
6である。土の溶出pHが4.5未満の場合には、芝の
発芽成長がなお充分でなく、疎らな成長となったりする
など好ましくない。一方、例えばクロ−バ−の場合は芝
よりもアルカリ性に弱いので上記pHよりもより酸性に
近い溶出pH値まで改善される方がよい。
【0030】請求項5中、表層土壌の土の溶出pHが
4.5〜6.5の弱酸性の場合にはセメントが有するア
ルカリ性により酸性土壌が種子の発芽及び成長が可能な
pHとされる為、セメントと種子を混合して散布しても
良く、この方法は簡便な緑化方法である利点がある。又
はセメントを散布した後に種子を散布しても良い。そし
て表層土壌の土の溶出pHが4.5よりも小さい強酸性
の場合にはセメントを散布した後に前記改質石炭灰のス
ラリ−を散布し、表層土壌のpHを改善した後に種子を
散布するか又はセメントを散布した後に前記改質石炭灰
及び種子を混合したスラリ−を散布することにより、緑
化することができる。上記のセメントを散布した後に種
子を散布する方法は例えば冬期で種子を散布するには適
さない時期において、まず適切な濃度のセメントの散布
により、表層土壌の流亡を後に緑化可能な状態で防止し
ておき、その後種子を散布するに適当な春季において種
子を散布する場合などに大変適した方法である。なお土
の溶出pHが4.5より小さい場合にも弱酸性において
発芽及び成長可能な種子を使用する場合にはセメント及
び種子を同時に散布しうる。また土の溶出pHが6.5
より大きい場合にもアルカリ性にて発芽及び成長可能な
種子を使用する場合には又は酸性物質とセメントを併用
することにより種子の発芽が可能とされるpHとする場
合にはセメント及び種子を同時に散布しうる。
【0031】請求項5中、セメントとしては種々の種類
のセメントを斜面土壌の性状に応じて選択して使用でき
る。なお、セメントの他にアルカリ性であり、さらに土
壌粒子を相互に結合する能力がある合成樹脂も使用する
ことができる。
【0032】なお、酸性以外の土壌であっても土壌の流
亡を防止して緑化させる有効な方法として請求項5の方
法を使用することができる。
【0033】
【作用】請求項1ないし請求項3に記載の酸性土壌斜面
の土壌改良施工方法によると前記改質石炭灰が陽イオン
交換機能(陽イオン吸着能)を有するので前記斜面の酸
性土壌中の酸性の原因である水素イオン及び/又は硫酸
イオンと前記改質石炭灰が有する陽イオン(Ca2+,N
4 + ,Na+ ,K+ 等)とが交換されることにより、
水素イオン及び/又は硫酸イオンが改質石炭灰に吸着さ
れ、酸性土壌を中性側へと変化させる。また前記改質石
炭灰を前記硬化材と共にスラリ−化して斜面上に散布す
る場合には硬化材によって改質石炭灰が斜面表面上から
ある程度の深さまで、その土壌中に保持される。
【0034】請求項2に記載の酸性土壌斜面の土壌改良
施工方法によると前記改質石炭灰のスラリ−又は前記改
質石炭灰及び硬化材のスラリ−の内のいずれか一つのス
ラリ−を種子と共に斜面の表面上に散布することによ
り、酸性土壌が中和され、種子の発芽、成長が可能とさ
れる。この種子から生じた植物の根が張った後に再び前
記改質石炭灰をスラリ−化したものを散布することによ
り、経時と共に地中深くから斜面表面上へ移動してくる
酸性の原因である陽イオンが前記改質石炭灰に吸着され
るので、前記植物の成長がより確実なものとされる。
【0035】請求項3に記載の酸性土壌斜面の土壌改良
施工方法によると、前記改質石炭灰のスラリ−又は前記
改質石炭灰及び硬化材のスラリ−の内のいずれか一つの
スラリ−を斜面の表面上に散布し、斜面の表層土壌のp
Hを調整した後に種子を散布するので、種子の発芽がよ
り確実なものとされる。
【0036】請求項4に記載の酸性土壌斜面の土壌改良
施工方法によると改質石炭灰のスラリ−又は改質石炭灰
及び硬化材のスラリ−に混合された繊維の表面に改質石
炭灰の一部が付着し、この繊維表面に付着した改質石炭
灰は斜面表面上に保持された後、斜面土壌中に経時的に
浸透する。
【0037】請求項5に記載の酸性土壌斜面の土壌改良
施工方法によるとセメントの作用により斜面の表層土壌
の流亡や崩壌が抑制される。またセメントがアルカリ性
であるため、斜面の表層土壌の酸性が中和される方向に
変化するので種子の発芽、成長が可能とされる。また種
子の流亡もセメントの作用により抑制される。そして斜
面の表層土壌の硬度等の性状に応じて3重量%以上20
重量%以下の濃度中の適切な濃度のセメントを散布する
ことにより、土壌が種子の発芽及び成長が阻止される程
固くなりすぎることもなく、種子の発芽及び成長が可能
とされる。
【0038】
【実施例】
実施例1 本実施例において使用する改質石炭灰を下記(石炭灰の
改質方法(特願平5−107092号))の方法により
製造した。まず、50μm以下の粒子が100%のフラ
イアッシュ7.5tおよび濃度2×103 mol/m3
および温度100℃に調整した水酸化ナトリウム水溶液
を反応固液比が2.2リットルkgに調整して100℃
の温度にて流体速度1m/sとして攪拌、煮沸し、フラ
イアッシュから化学組成が主にNaO・Al2 3
3.5SiO2 ・4.5H2 Oで示されるP型(フィリ
ップサイト)の結晶構造を持つ多孔質結晶物たる人工ゼ
オライトに改質する反応を5時間行った。
【0039】次に、上記熱水処理後の多孔質結晶物含有
スラリ−は、反応系内の回収洗浄水との熱交換により温
度50℃まで冷却した後に、該スラリ−に含まれるアル
カリ溶液を脱液した後、多量の工業用水を濾過ケ−キと
工業用水の固液比10.0リットル/kgにて供給し攪
拌洗浄を行った後、洗浄がなされた多孔質結晶物含有ス
ラリ−は、連続的に脱水処理した後、脱水して得られた
多孔質結晶物を含有する固形物は、塩化カルシウム水溶
液と攪拌しながら再度スラリ−化し、pHが10.5、
カルシウムイオン含有量が石炭灰の全重量に対して15
重量%となるように調整して該スラリ−中でイオン交換
を行った。
【0040】次に、該イオン交換完了後のカルシウム置
換結晶生成物含有スラリ−は、該スラリ−に含まれる溶
液を脱液した後、脱液されたスラリ−の濾過ケ−キは、
多量の工業用水を濾過ケ−キと工業用水の固液比10リ
ットル/kgとして供給して攪拌洗浄を行った後、洗浄
がなされたカルシウム型多孔質結晶物含有スラリ−は、
脱水処理した後、得られたカルシウム型多孔質結晶物を
含有する固形物は、そのまま170℃にて乾燥させてカ
ルシウム型多孔質結晶物を含有する固形物の粉末を得
て、これを本実施例において改質石炭灰として使用し
た。この改質石炭灰は球形微粉体(平均粒径10μm)
の多孔質(孔径0.4nm)であり、真比重2.5、カ
サ比重0.7、比表面積70m2 /gであり、陽イオン
の吸着能は200meq/100gであった。またこの
改質石炭灰は補肥性及び補水性をも有していた。ここで
補肥性及び補水性とは、各々、改質石炭灰の細孔にとり
込まれ、保持されている肥料分及び水分の各々を徐々に
植物に供給する能力を意味する。
【0041】次に前記の製造方法により得られた改質石
炭灰200重量部(以下、「部」と略記する)、化成肥
料20部(P,N,Kを含む肥料)、種子2部紙繊維1
5部及び硬化材としてポルトランドセメントの微粒子
(平均粒径10μm、真比重2.5)60部及び水10
00部をスラリ−散布機を用いて混合し、配合例1の種
子を含む改質石炭灰及び硬化材のスラリ−を得た。前記
種子としては芝種子を使用した。
【0042】上記配合材料中、種子を除いた以外は同じ
配合材料の各々同量を同様に混合することにより、配合
例2の改質石炭灰及び硬化材のスラリ−を得た。
【0043】また比較の為に配合例1及び2で使用した
各配合材料と同じ配合材料を使用し、化成肥料20部、
種子2部紙繊維15部及び、水600部を同様の方法に
て混合し、比較例1の種子吹き付け用スラリ−を得た。
また前記配合例1において、硬化材を用いない以外は同
様の配合である配合例3のスラリ−(種子を含む改質石
炭灰のスラリ−)を同様の方法で作成した。そして前記
配合例1において、硬化材及び種子を使用しない以外は
同様の配合である配合例4のスラリ−(改質石炭灰のス
ラリ−)を同様の方法で作成した。但し、配合例3及び
配合例4のスラリ−においては水は780部とした。
【0044】表面土壌の溶出pHが4.0であり、硬度
指数が20の芝根系が伸長可能な斜面において、以下の
方法で播種を行った。前記斜面はその土質が砂質である
A法面及びその土質が粘土シルト質であるB法面の二種
類である。
【0045】A斜面及びB斜面に配合例1のスラリ−を
各々スラリ−散布量が6リットル/m2 となるように散
布した。この散布の約1ヵ月後に観察したところ、芝の
発芽及び良好な成長が確認された。
【0046】実施例2 実施例1のスラリ−散布後1ヵ月において芝が発芽、発
育し、根が充分伸長し、次のスラリ−散布に芝が耐え得
る状態となった時点で、再度配合例2又は配合例4の改
質石炭灰のスラリ−(種子を含有しないもの)を6リッ
トル/m2 の散布量で散布した。上記の配合例2又は配
合例4の再度の散布を行ったA及びB斜面では、実施例
1の芝と比べて以後の長期経過後においては、より芝の
成育が良好であった。
【0047】実施例3 A斜面及びB斜面において最初に配合例2又は配合例4
の種子を含まない改質石炭灰のスラリ−を6リットル/
2 の散布量で散布した。この散布後20日経過後に土
壌表層の溶出pHを測定するとpH6.0に改善されて
いた。このpHが改善された同A及びB斜面の表面上に
配合例1又は配合例3の種子を含む改質石炭灰のスラリ
−を6リットル/m2 の散布量で散布し、播種を行っ
た。本実施例によると、実施例1及び2に比べて、芝の
発芽率がより良好とされた。なお実施例3の施工後に芝
が充分根を伸長した後、再度配合例2又は配合例4のス
ラリ−を散布することにより、以後の長期的な芝の成育
をより良好なものとすることができた。
【0048】実施例4 ポルトランドセメント50部、化成肥料20部及び芝種
子2部及び水1000部を混合したスラリ−を、表層土
壌の土の溶出pHが5.5であり、硬度が20の法面上
にスラリ−散布量が6リットル/m2 となるように散布
した。
【0049】上記散布の約1ヵ月後に観察したところ、
芝の発芽及び良好な成育が確認された。
【0050】実施例5 ポルトランドセメント50部及び水900部を混合した
スラリ−を表層土壌の土の溶出pHが4.0であり、硬
度が20の法面上にスラリ−散布量が6リットル/m2
となるように散布した。その後配合例3の種子を含む改
質石炭灰のスラリ−を法面上にスラリ−散布量が6リッ
トル/m2 となるように散布した。
【0051】配合例3のスラリ−散布の1ヵ月後に観察
したところ芝の発芽及び良好な成育が確認された。配合
例1ないし配合例4の改質石炭灰及び硬化材のスラリ−
又は改質石炭灰のスラリ−には紙繊維が混合されている
ので、紙繊維に付着して酸性土壌表面に保持された改質
石炭灰がスラリ−散布後、経時的に酸性土壌中に浸透す
るので、中和効果が長期間保持された。また紙繊維は安
価であり、上記効果を発揮した後には劣化して強度を失
い、植物の根の伸長を妨げないので緑化がより促進され
た。
【0052】比較例 比較の為に、同様のA斜面及びB斜面に従来の通常の種
子吹き付けの配合である比較例1の種子吹き付け用スラ
リ−を実施例1〜3と同様に吹き付けたが、上記播種後
1ヵ月においても芝の発芽及び成育は認められなかっ
た。また比較の為に石灰スラリ−を併用し、A及びBの
各斜面に種子と共に吹き付けたが、この場合にも芝の発
芽及び成育は認められなかった。本実施例で使用した改
質石炭灰は陽イオン吸着能の他にさらに補肥性及び補水
性を有していることからも芝の発芽及び成長がより良好
とされた。そして本実施例における改質石炭灰の製造方
法は安価に大量に改質石炭灰を製造できる方法である点
が優れている。また本実施例で使用した改質石炭灰は球
形であるので、摩擦抵抗が少なく土壌に入り易いため、
酸性土壌の中和が促進される利点があり、さらにカルシ
ウム型であることからナトリウム型に比べ塩害の心配が
なく、またカルシウムは植物に必要なミネラルであり、
このカルシウムを植物に除々に供給することができる利
点も有している。
【0053】また本実施例において硬化材として使用し
たポルトランドセメントはその粒子径及び真比重が改質
石炭灰とほぼ同じであるため改質石炭灰と同様に土壌中
深くまで速やかに浸透しうること、また改質石炭灰とほ
ぼ同様の挙動をとることから土壌中に改質石炭灰を平均
化して浸透させ、ある程度の深さの土壌内に改質石炭灰
を保持することができる。よって、改質石炭灰の酸性中
和の効果をより良好なものとすることができた。
【0054】
【発明の効果】請求項1ないし3に記載の酸性土壌斜面
の土壌改良施工方法によると、斜面においても改質石炭
灰のスラリ−又は硬化材及び改質石炭灰のスラリ−を使
用することにより改質石炭灰をその流亡を抑制して散布
することができるので、酸性土壌の中和が簡便な方法で
可能とされる。
【0055】請求項2に記載の酸性土壌斜面の土壌改良
施工方法によると、再度改質石炭灰のスラリ−を散布す
ることにより、酸性土壌の中和を長期にわたりより良好
なものとすることができる。
【0056】請求項3に記載の酸性土壌斜面の土壌改良
施工方法によると、斜面表面の酸性土壌が中和された後
に播種を行うので、種子の発芽率がより良好とされる。
【0057】請求項4に記載の酸性土壌斜面の土壌改良
施工方法によると、繊維表面に付着した改質石炭灰がス
ラリ−の散布後において経時的に斜面土壌中に浸透する
ため、改質石炭灰による酸性土壌の中和効果を長期間保
持することができる。
【0058】請求項1ないし5の酸性土壌斜面の土壌改
良施工方法によると従来困難であった酸性土壌斜面の緑
化が可能とされるので、酸性土壌の多い我国においては
道路の法面等の土砂崩れを緑化により効果的に防止で
き、さらにセメント等で斜面表面を固化し、土砂崩れを
防止する方法と比べて自然保護、環境保全に資する上、
景観上もより優れている。
【0059】請求項5に記載の酸性土壌斜面の土壌改良
施工方法によるとセメントの有するアルカリ性により、
酸性土壌が中和される傾向が生じ、また低濃度のセメン
トの散布により、土壌の流亡や崩壊が抑制され、かつ土
壌が固化されすぎない為、斜面の緑化が可能とされる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E02D 17/20 104 E02D 17/20 104B // C09K 103:00 (72)発明者 中村 暉生 東京都千代田区大手町2丁目6番3号 新 日本製鐵株式会社内 (72)発明者 野村 彦四 石川県金沢市神田1丁目13番1号 北川緑 化工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表層土壌が酸性かつ軟質である斜面の土
    壌改良施工方法であって、石炭灰にアルカリ水溶液を添
    加し、熱処理が施されてなる改質石炭灰及び硬化材のス
    ラリ−を種子と共に前記斜面の表面上に散布することを
    特徴とする酸性土壌斜面の土壌改良施工方法。
  2. 【請求項2】 表層土壌が酸性かつ軟質である斜面の土
    壌改良施工方法であって、石炭灰にアルカリ水溶液を添
    加し、熱処理が施されてなる改質石炭灰のスラリ−又は
    前記改質石炭灰及び硬化材のスラリ−の内のいずれか一
    つのスラリ−を種子と共に前記斜面の表面上に散布し、
    前記種子による植物の根が張った後に再度前記改質石炭
    灰のスラリ−を前記斜面の表面上に散布することを特徴
    とする酸性土壌斜面の土壌改良施工方法。
  3. 【請求項3】 表層土壌が酸性かつ軟質である斜面の土
    壌改良施工方法であって、石炭灰にアルカリ水溶液を添
    加し、熱処理が施されてなる改質石炭灰のスラリ−又は
    前記改質石炭灰及び硬化材のスラリ−の内のいずれか一
    つのスラリ−を前記斜面の表面上に散布し、前記表層土
    壌のpHを改善した後に前記斜面に種子を散布すること
    を特徴とする酸性土壌斜面の土壌改良施工方法。
  4. 【請求項4】 改質石炭灰のスラリ−又は改質石炭灰及
    び硬化材のスラリ−にさらに繊維が混合されていること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3の内のいずれか一
    つの請求項に記載の酸性土壌斜面の土壌改良施工方法。
  5. 【請求項5】 表層土壌が酸性でかつ軟質である斜面の
    土壌改良方法であって、3重量%以上20重量%以下の
    濃度のセメント成分を含むセメントスラリ−を前記土壌
    表面に散布することを特徴とし、前記セメントに種子を
    混合して播種を行うか又は前記セメントの散布後に前記
    表層土壌上に種子を散布することを特徴とする酸性土壌
    斜面の土壌改良施工方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100959807B1 (ko) * 2009-08-07 2010-05-28 주식회사 한국도시녹화 석탄재 및 슬러지를 이용한 경량인공토, 그 제조방법, 및 이를 이용한 옥상녹화시스템
KR100972394B1 (ko) * 2009-11-24 2010-07-27 주식회사 우일 이알에스 고농도 염분을 함유한 점성토 사면의 녹화 공법
KR100978633B1 (ko) * 2010-02-23 2010-08-27 주식회사 한국도시녹화 경량인공토를 이용한 옥상녹화 시스템
KR101150893B1 (ko) * 2009-05-07 2012-05-29 한국지질자원연구원 석회석과 유기물질이 첨가된 토양의 복토와 식생기반재 취부를 이용한 산성배수 발생 비탈면의 식생녹화공법

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KR100972394B1 (ko) * 2009-11-24 2010-07-27 주식회사 우일 이알에스 고농도 염분을 함유한 점성토 사면의 녹화 공법
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