JPH08291213A - 封止用エポキシ樹脂組成物、その製造方法及びそれを用いた半導体装置 - Google Patents

封止用エポキシ樹脂組成物、その製造方法及びそれを用いた半導体装置

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JPH08291213A
JPH08291213A JP9822895A JP9822895A JPH08291213A JP H08291213 A JPH08291213 A JP H08291213A JP 9822895 A JP9822895 A JP 9822895A JP 9822895 A JP9822895 A JP 9822895A JP H08291213 A JPH08291213 A JP H08291213A
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epoxy resin
organopolysiloxane
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silicone
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JP9822895A
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Hironori Ikeda
博則 池田
Yoshihiro Miyatani
至洋 宮谷
Ryuzo Hara
竜三 原
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低応力を維持しつつ、密着性及び連続成形性
に優れた封止用エポキシ樹脂組成物、その製造方法及び
それを用いた半導体装置を提供する。 【構成】 エポキシ樹脂に、硬化剤、無機充填剤及び硬
化促進剤を添加してなる封止用エポキシ樹脂組成物にお
いて、1分子中にケイ素原子に直結したビニル基を有
し、重合度が10〜500のオルガノポリシロキサン
と、1分子中にケイ素原子に直結した水素原子を2個以
上有し、重合度が10以下のオルガノポリシロキサン
と、ポリオキシアルキレン基及びSiH基を有するオル
ガノポリシロキサンとからなるシリコーンと、ビフェニ
ル型エポキシ樹脂とジシクロペンタジエン系エポキシ樹
脂との溶融混合物であるエポキシ樹脂とを溶融混合させ
てなるシリコーン変性樹脂を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気部品、電子部品、
半導体素子等を封止するための封止用エポキシ樹脂組成
物、その製造方法及びそれを用いた半導体装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイオード、トランジスター、集
積回路等の電気・電子部品や半導体装置等の封止方法と
して、例えば、エポキシ樹脂やシリコン樹脂等による樹
脂封止方法や、ガラス、金属、セラミックス等を用いた
ハーメチックシール法が採用されてきているが、近年で
は、信頼性の向上とともに大量生産やコストの面でメリ
ットのあるエポキシ樹脂を用いる封止法においては、ク
レゾールノボラック型樹脂を樹脂成分とし、かつ、フェ
ノールノボラック型樹脂を硬化剤成分とする組成物から
なる成形材料が最も一般的に使用されている。
【0003】しかしながら、IC、LSI、VLSI等
の電子部品や半導体装置の高密度化、高集積化にともな
って、モールド樹脂の薄肉化が進んでおり、これまでの
エポキシ樹脂組成物では、必ずしも満足に対応すること
ができなくなっている。例えば、表面実装用デバイスに
おいては、実装時にデバイス自身が半田に直接浸漬され
る等、急激に高温苛酷環境下に曝されるため、パッケ−
ジクラックの発生が避けられない事情となっている。す
なわち、成形後の保管中に吸湿した水分が、高温にさら
される際に急激に気化膨張し封止樹脂がこれに耐えきれ
ずに半導体装置のパッケージにクラックが生じる。そこ
で、低応力性を付与するために、シリコーン変性樹脂等
を使用することが検討されているが、フェノール樹脂中
にアミノシリコーンオイルを分散させただけのもので
は、シリコーンオイルとフェノール樹脂との間に化学的
結合が存在せず、封止材料中に含まれるシリコーンオイ
ルのブリードにより金型汚れが発生し、連続成形性が悪
いという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の事情に
鑑みてなされたもので、その目的とするところは、密着
性及び連続成形性に優れた封止用エポキシ樹脂組成物、
その製造方法及びそれを用いた半導体装置を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂に、硬化
剤、無機充填剤及び硬化促進剤を添加してなる封止用エ
ポキシ樹脂組成物において、(A)1分子中にケイ素原
子に直結したビニル基を有し、重合度が10〜500の
オルガノポリシロキサン〔オルガノポリシロキサンA〕
と、(B)1分子中にケイ素原子に直結した水素原子を
2個以上有し、重合度が10以下のオルガノポリシロキ
サン〔オルガノポリシロキサンB〕と、(C)ポリオキ
シアルキレン基及びSiH基を有するオルガノポリシロ
キサン〔オルガノポリシロキサンC〕と、からなるシリ
コーンと、(D)ビフェニル型エポキシ樹脂とジシクロ
ペンタジエン系エポキシ樹脂との溶融混合物であるエポ
キシ樹脂〔エポキシ樹脂D〕と、を溶融混合させてなる
シリコーン変性樹脂を含有することを特徴とする。
【0006】本発明の請求項2に係る封止用エポキシ樹
脂組成物は、前記シリコーン変性樹脂中のシリコーンの
含有量が、封止用エポキシ樹脂組成物全量に対して0.
1〜5重量%で、かつ、オルガノポリシロキサンCの1
重量部に対して、オルガノポリシロキサンAとオルガノ
ポリシロキサンBとの和が2〜10重量部の割合である
ことを特徴とする。
【0007】本発明の請求項3に係る封止用エポキシ樹
脂組成物は、前記エポキシ樹脂Dが、エポキシ当量18
0〜200のビフェニル型エポキシ樹脂とエポキシ当量
150〜300のジシクロペンタジエン系エポキシ樹脂
との溶融混合物で、ビフェニル型エポキシ樹脂1重量部
に対してジシクロペンタジエン系エポキシ樹脂1〜8重
量部の割合であることを特徴とする。
【0008】本発明の請求項4に係る封止用エポキシ樹
脂組成物の製造方法は、請求項1乃至請求項3記載の封
止用エポキシ樹脂組成物を製造する封止用エポキシ樹脂
組成物の製造方法において、オルガノポリシロキサンC
と溶融したエポキシ樹脂Dとを撹拌混合した溶融品に、
オルガノポリシロキサンAとオルガノポリシロキサンB
とを35℃以下で撹拌混合した混合品を添加し、溶融混
合してなるシリコーン変性樹脂を用いることを特徴とす
る。
【0009】本発明の請求項5に係る半導体装置は、請
求項1乃至請求項3記載の封止用エポキシ樹脂組成物の
硬化物により封止してなることを特徴とする。
【0010】以下、本発明を詳述する。本発明に用いる
エポキシ樹脂は、1分子中に少なくとも2個のエポキシ
基を有するエポキシ樹脂であり、例えば、クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型
エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、
ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン環を有するエポ
キシ樹脂、ブロム含有エポキシ樹脂及びグリシジルエス
テル型エポキシ樹脂等のようなエポキシ樹脂を例示でき
る。
【0011】本発明に用いる硬化剤としては、1分子中
にフェノール性水酸基を少なくとも2個有する硬化剤で
あれば、いずれの硬化剤でも用いることができ、例え
ば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック
樹脂及び多官能フェノール樹脂等がある。
【0012】本発明では、無機充填材として、溶融シリ
カ、結晶シリカ、アルミナ及び窒化ケイ素等を用いるこ
とができ、硬化促進剤として、ジアザビシクロウンデセ
ン、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニ
ウム、テトラフェニルボレート、イミダゾール及び3級
アミン等を用いることができる。また、必要に応じてエ
ポキシシラン等のカップリング剤、ブロム化エポキシ樹
脂及び三酸化アンチモン等の難燃剤、シリコーン可撓
剤、カルナバワックス、ステアリン酸等の離型剤並びに
カーボンブラック等の顔料等を用いることができる。
【0013】本発明に係る封止用エポキシ樹脂組成物で
は、1分子中にケイ素原子に直結したビニル基を有し、
重合度が10〜500のオルガノポリシロキサン〔オル
ガノポリシロキサンA〕と、1分子中にケイ素原子に直
結した水素原子を2個以上有し、重合度が10以下のオ
ルガノポリシロキサン〔オルガノポリシロキサンB〕
と、ポリオキシアルキレン基及びSiH基を有するオル
ガノポリシロキサン〔オルガノポリシロキサンC〕とか
らなるシリコーンを、ビフェニル型エポキシ樹脂とジシ
クロペンタジエン系エポキシ樹脂との溶融混合物である
エポキシ樹脂〔エポキシ樹脂D〕中で溶融混合させてな
るシリコーン変性樹脂を含有することが必須である。す
なわち、前記オルガノポリシロキサンAの重合度が50
0を越える場合には、反応性が低下して、シリコンのブ
リードが発生し、オルガノポリシロキサンBの重合度が
10を越える場合には、シリコーンのブリードが発生す
る危険性がある。
【0014】前記シリコーン変性樹脂中のシリコーンの
含有量が、封止用エポキシ樹脂組成物全量に対して0.
1〜5重量%で、かつ、オルガノポリシロキサンCの1
重量部に対してオルガノポリシロキサンAとオルガノポ
リシロキサンBとの和が2〜10重量部の割合であるこ
とが好ましい。すなわち、前記シリコーン変性樹脂中の
シリコーンの含有量が、封止用エポキシ樹脂組成物全量
に対して0.1重量%未満の場合には、低応力の効果が
小さくなり、5重量%を越える場合には、シリコーンの
ブリードが発生する危険性がある。また、オルガノポリ
シロキサンCの1重量部に対してオルガノポリシロキサ
ンAとオルガノポリシロキサンBとの和が10重量部を
越える割合の場合には、分散剤としての効果が低くなっ
てしまう。
【0015】前記エポキシ樹脂Dが、エポキシ当量18
0〜200のビフェニル型エポキシ樹脂とエポキシ当量
150〜300のジシクロペンタジエン系エポキシ樹脂
との溶融混合物で、ビフェニル型エポキシ樹脂1重量部
に対してジシクロペンタジエン系エポキシ樹脂1〜8重
量部の割合であることが密着性が向上するため、好まし
い。
【0016】封止用エポキシ樹脂組成物を製造する封止
用エポキシ樹脂組成物の製造方法は、オルガノポリシロ
キサンCと溶融したエポキシ樹脂Dとを撹拌混合した溶
融品に、オルガノポリシロキサンAとオルガノポリシロ
キサンBとを35℃以下で撹拌混合した混合品を添加
し、溶融混合してなるシリコーン変性樹脂を用いること
が好ましい。つまり、例えば、予め、オルガノポリシロ
キサンAとオルガノポリシロキサンBとを35℃以下で
5分間程度、好ましくは30℃以下で撹拌混合して混合
品を得る。次いで、溶融したエポキシ樹脂D中にオルガ
ノポリシロキサンCを添加し、例えば、120℃程度で
撹拌混合して溶融品を得る。この溶融品に、前記混合品
を添加して例えば、120℃程度で塩素酸白金等の白金
系化合物の触媒下で溶融混合してシリコーン変性エポキ
シ樹脂を得ることが好ましい。すなわち、オルガノポリ
シロキサンAとオルガノポリシロキサンBとを撹拌混合
して混合品を得る場合に、35℃を越えるとシリコーン
の反応が進んでゴム状になり、数μm程度のミクロの分
散ができず、封止用エポキシ樹脂組成物中に偏在してし
まう。
【0017】このようにして、エポキシ樹脂に、硬化
剤、無機充填剤、硬化促進剤及びシリコーン変性樹脂を
添加して、混合、混練、粉砕し、さらに必要に応じて造
粒して封止用エポキシ樹脂組成物を得る。さらに、この
封止用エポキシ樹脂組成物を使用して、圧縮成形、トラ
ンスファー成形、射出成形等で半導体素子を封止して半
導体装置を得るものである。
【0018】前記シリコーン変性樹脂を用いることによ
り、封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物の低応力が維持
できる。しかも、ブリードの発生を抑えることができる
ため、例えば、大型フルモールドパッケージ等を連続成
形する場合、ショット数が多くなっても、金型汚れ、パ
ッケージ表面に汚れ、曇り等が発生し難い。すなわち、
低応力を維持しつつ、流動性が良く、金型汚れの発生を
低減でき、密着性及び連続成形性に優れた封止用エポキ
シ樹脂組成物及び半導体装置が得られる。
【0019】
【作用】本発明の請求項1に係る封止用エポキシ樹脂組
成物は、1分子中にケイ素原子に直結したビニル基を有
し、重合度が10〜500のオルガノポリシロキサン
〔オルガノポリシロキサンA〕と、1分子中にケイ素原
子に直結した水素原子を2個以上有し、重合度が10以
下のオルガノポリシロキサン〔オルガノポリシロキサン
B〕と、ポリオキシアルキレン基及びSiH基を有する
オルガノポリシロキサン〔オルガノポリシロキサンC〕
とからなるシリコーンを、ビフェニル型エポキシ樹脂と
ジシクロペンタジエン系エポキシ樹脂との溶融混合物で
あるエポキシ樹脂〔エポキシ樹脂D〕中で溶融混合させ
てなるシリコーン変性樹脂を含有するので、低応力を維
持しつつ、流動性が良く、密着性に優れ、金型汚れの発
生が低減できる。
【0020】本発明の請求項2に係る封止用エポキシ樹
脂組成物は、前記シリコーン変性樹脂中のシリコーンの
含有量が、封止用エポキシ樹脂組成物全量に対して0.
1〜5重量%で、かつ、オルガノポリシロキサンCの1
重量部に対してオルガノポリシロキサンAとオルガノポ
リシロキサンBとの和が2〜10重量部の割合であるの
で、さらに、相溶性がよく、成形品表面へのシリコーン
のブリードの発生を抑えることができる。
【0021】本発明の請求項3に係る封止用エポキシ樹
脂組成物は、前記エポキシ樹脂Dが、エポキシ当量18
0〜200のビフェニル型エポキシ樹脂とエポキシ当量
150〜300のジシクロペンタジエン系エポキシ樹脂
との溶融混合物で、ビフェニル型エポキシ樹脂1重量部
に対してジシクロペンタジエン系エポキシ樹脂1〜8重
量部の割合であるので、密着性がよい。
【0022】本発明の請求項4に係る封止用エポキシ樹
脂組成物の製造方法は、請求項1乃至請求項3記載の封
止用エポキシ樹脂組成物を製造する封止用エポキシ樹脂
組成物の製造方法において、オルガノポリシロキサンC
と溶融したエポキシ樹脂Dとを撹拌混合した溶融品に、
オルガノポリシロキサンAとオルガノポリシロキサンB
とを35℃以下で撹拌混合した混合品を添加し、溶融混
合してなるシリコーン変性樹脂を用いるので、シリコー
ン変性樹脂が封止用エポキシ樹脂組成物中に偏在するこ
となく、均一に分散し易くなる。
【0023】本発明の請求項5に係る半導体装置は、請
求項1乃至請求項3記載の封止用エポキシ樹脂組成物の
硬化物により封止してなるので、低応力を維持しつつ、
流動性が良く、金型汚れの発生が低減できる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0025】以下の方法で、シリコーン変性樹脂を得
た。 (1)シリコーン変性樹脂aの合成 ビフェニル型エポキシ樹脂〔油化シェルエポキシ社
製;商品名YX4000H〕1重量部に対して、ジシク
ロペンタジエン系エポキシ樹脂〔大日本インキ化学工業
社製;商品名EXA7200H〕4重量部の割合で混合
し、120℃で溶融撹拌した。 前記の混合樹脂液66重量部に対して、下記の一般
式〔1〕で表される側鎖SiH基及びポリオキシアルキ
レン基含有ポリシロキサンであるオルガノポリシロキサ
ンCを6.6重量部添加して30分間撹拌した。
【0026】
【化1】
【0027】下記の一般式〔2〕で表される重合度3
50の両末端ビニル基含有ポリシロキサンであるオルガ
ノポリシロキサンAを10重量部に対して、下記の一般
式〔3〕で表される重合度8の側鎖SiH基含有ポリシ
ロキサンであるオルガノポリシロキサンBを1重量部を
20℃で5分間予備混合した。
【0028】
【化2】
【0029】
【化3】
【0030】前記で得られた溶融樹脂72.6重量
部に対して、前記で得られた混合品を27.4重量部
の割合で添加し、さらに、この混合品全量に対して20
ppmの塩化白金酸を触媒として加え、120℃で1時
間30分撹拌し、冷却、粉砕してシリコーン変性樹脂a
を得た。
【0031】(2)シリコーン変性樹脂bの合成 ビフェニル型エポキシ樹脂〔油化シェルエポキシ社
製;商品名YX4000H〕1重量部に対して、ジシク
ロペンタジエン系エポキシ樹脂〔大日本インキ化学工業
社製;商品名EXA7200H〕4重量部の割合で混合
し、120℃で溶融撹拌した。 前記の混合樹脂液80重量部に対して、上記の一般
式〔1〕で表されるオルガノポリシロキサンCを4重量
部添加して30分間撹拌した。 上記の一般式〔2〕で表されるオルガノポリシロキサ
ンAを10重量部に対して、上記の一般式〔3〕で表さ
れるオルガノポリシロキサンBを1重量部20℃で5分
間予備混合した。 前記で得られた溶融樹脂84重量部に対して、前記
の混合品を16重量部の割合で添加し、さらに、この
混合品全量に対して20ppmの塩化白金酸を触媒とし
て加え、1時間30分撹拌し、冷却、粉砕してシリコー
ン変性樹脂bを得た。
【0032】(3)シリコーン変性樹脂cの合成 ビフェニル型エポキシ樹脂〔油化シェルエポキシ社
製;商品名YX4000H〕1重量部に対して、ジシク
ロペンタジエン系エポキシ樹脂〔大日本インキ化学工業
社製;商品名EXA7200H〕4重量部の割合で混合
し、120℃で溶融撹拌した。 前記の混合樹脂液66重量部に対して、上記の一般
式〔1〕で表されるオルガノポリシロキサンCを10重
量部添加して30分間撹拌した。 上記の一般式〔2〕で表されるオルガノポリシロキサ
ンAを10重量部に対して、上記の一般式〔3〕で表さ
れるオルガノポリシロキサンBを1重量部20℃で5分
間予備混合した。 前記で得られた溶融樹脂76重量部に対して、前記
の混合品を24重量部の割合で添加し、さらに、この
混合品全量に対して20ppmの塩化白金酸を触媒とし
て加え、1時間30分撹拌し、冷却、粉砕してシリコー
ン変性樹脂cを得た。
【0033】(4)シリコーン変性樹脂dの合成 シリコーン変性樹脂aの合成において、オルガノポリシ
ロキサンAを10重量部に代えて、重合度100の両末
端側鎖ビニルシリコーン20重量部、オルガノポリシロ
キサンBを1重量部に代えて、重合度10の側鎖SiH
シリコーン1重量部を用いた以外は、シリコーン変性樹
脂aの合成と同様にして、シリコーン変性樹脂dを得
た。
【0034】(5)シリコーン変性樹脂eの合成 シリコーン変性樹脂aの合成において、ビフェニル型エ
ポキシ樹脂〔油化シェルエポキシ社製;商品名YX40
00H〕及びジシクロペンタジエン系エポキシ樹脂〔大
日本インキ化学工業社製;商品名EXA7200H〕に
代えてフェノールノボラックを用いた以外は、シリコー
ン変性樹脂aの合成と同様にして、シリコーン変性樹脂
eを得た。
【0035】(6)シリコーン変性樹脂fの合成 シリコーン変性樹脂aの合成において、オルガノポリシ
ロキサンAに代えて重合度200の両末端側鎖ビニルシ
リコーン、オルガノポリシロキサンBに代えて重合度1
00の側鎖SiHシリコーンを用いた以外は、シリコー
ン変性樹脂aの合成と同様にして、シリコーン変性樹脂
fを得た。
【0036】(実施例1〜実施例5並びに比較例1及び
比較例2)エポキシ樹脂として、エポキシ当量195の
オルソ−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂〔住友化
学工業社製;商品名ESCN195 XL−3〕(表1
でエポキシ樹脂Eと記した)を、硬化剤として、フェノ
ールノボラック樹脂〔群栄化学社製;商品名PSM62
00〕(表1で硬化剤Hと記した)を、及びシリコーン
変性樹脂として、シリコーン変性樹脂a乃至シリコーン
変性樹脂fを表1に示す配合量で用い、充填剤としてγ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.4重量
部でカップリング処理した溶融シリカを70重量部、硬
化促進剤として1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)
ウンデセン−7〔サンアプロ社製;商品名U−CAT
SA−851〕を2重量部、難燃剤としてエポキシ当量
400のブロム化エポキシ樹脂1.4重量部及び三酸化
アンチモン2重量部、離型剤としてカルナバワックス
0.2重量部並びに顔料としてカーボンブラックを0.
25重量部の割合で用いて常温で混合し、さらに、90
〜95℃で混練して、冷却、粉砕して封止用エポキシ樹
脂組成物を得た。また、封止用エポキシ樹脂組成物全量
に対するシリコーン変性樹脂中のシリコーンの含有量を
表1に示した。
【0037】以上で得た各封止用エポキシ樹脂組成物を
用いて、スパイラルフロー、ゲルタイムを測定し、その
結果を表1の評価欄に示した。なお、スパイラルフロー
が70±5cm、ゲルタイムが20±2秒程度になるよ
うに調整した。また、得られた封止用エポキシ樹脂組成
物を170℃に加熱した金型内にトランスファー注入し
て硬化させ、トランスファー成形で成形品を得て、密着
性及び連続成形性を評価した。
【0038】
【表1】
【0039】表1において記載した測定値は、次の方法
によった。 (1)スパイラルフロー EMMI 1−66規格に準じた金型を使用し、金型表
面温度170℃、成形圧力70kg/cm2 で測定し
た。 (2)ゲルタイム ゲルタイム測定機(JSR型 CURELASTOME
TER)を使用し金型表面温度170℃で測定した。 (3)密着性 プリン型のキャビティにニッケル板で蓋をし、得られた
封止用エポキシ樹脂組成物を170℃に加熱した金型内
にトランスファー注入して硬化させ、トランスファー成
形で成形品を得て、ニッケル板と成形品との密着力をプ
ッシュプルゲージで測定した。 (4)連続成形性 得られた封止用エポキシ樹脂組成物を170℃に加熱し
た金型内にトランスファー注入して硬化させ、トランス
ファー成形で16DIP成形品の連続成形を行い、成形
品表面の曇り、汚れの状態を目視により評価し、連続成
形しても、成形品表面の曇り、汚れが発生しなかったシ
ョット数を表1の評価欄に示し、連続成形性の評価とし
た。例えば、実施例1では、480ショット以上連続成
形しても、成形品表面の曇り、汚れが発生しなかった。
【0040】表1の結果、実施例1〜実施例5のように
本発明によると、比較例1及び比較例2に比べて、密着
性及び連続成形性に優れる封止用エポキシ樹脂組成物が
得られた。
【0041】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る封止用エポキシ
樹脂組成物によると、1分子中にケイ素原子に直結した
ビニル基を有し、重合度が10〜500のオルガノポリ
シロキサンAと、1分子中にケイ素原子に直結した水素
原子を2個以上有し、重合度が10以下のオルガノポリ
シロキサンBと、ポリオキシアルキレン基及びSiH基
を有するオルガノポリシロキサンCとからなるシリコー
ンを、ビフェニル型エポキシ樹脂とジシクロペンタジエ
ン系エポキシ樹脂との溶融混合物であるエポキシ樹脂D
中で溶融混合させてなるシリコーン変性樹脂を含有する
ので、低応力を維持しつつ、流動性が良く、密着性に優
れ、金型汚れの発生が低減でき、密着性及び連続成形性
に優れる。
【0042】本発明の請求項2に係る封止用エポキシ樹
脂組成物によると、相溶性がよく、成形品表面へのシリ
コーンのブリードの発生を抑えることができるため、連
続成形性に優れる。
【0043】本発明の請求項3に係る封止用エポキシ樹
脂組成物によると、前記エポキシ樹脂Dが、エポキシ当
量180〜200のビフェニル型エポキシ樹脂とエポキ
シ当量150〜300のジシクロペンタジエン系エポキ
シ樹脂との溶融混合物で、ビフェニル型エポキシ樹脂1
重量部に対してジシクロペンタジエン系エポキシ樹脂1
〜8重量部の割合であるので、密着性に優れる。
【0044】本発明の請求項4に係る封止用エポキシ樹
脂組成物の製造方法によると、シリコーン変性樹脂が封
止用エポキシ樹脂組成物中に偏在することなく、均一に
分散し易くなるので、密着性及び連続成形性に優れた封
止用エポキシ樹脂組成物が得られる。
【0045】本発明の請求項5に係る半導体装置は、請
求項1乃至請求項3記載の封止用エポキシ樹脂組成物の
硬化物により封止してなるので、低応力を維持しつつ、
密着性及び連続成形性に優れ、金型汚れの発生が低減で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂に、硬化剤、無機充填剤及
    び硬化促進剤を添加してなる封止用エポキシ樹脂組成物
    において、(A)1分子中にケイ素原子に直結したビニ
    ル基を有し、重合度が10〜500のオルガノポリシロ
    キサン〔オルガノポリシロキサンA〕と、(B)1分子
    中にケイ素原子に直結した水素原子を2個以上有し、重
    合度が10以下のオルガノポリシロキサン〔オルガノポ
    リシロキサンB〕と、(C)ポリオキシアルキレン基及
    びSiH基を有するオルガノポリシロキサン〔オルガノ
    ポリシロキサンC〕と、からなるシリコーンと、(D)
    ビフェニル型エポキシ樹脂とジシクロペンタジエン系エ
    ポキシ樹脂との溶融混合物であるエポキシ樹脂〔エポキ
    シ樹脂D〕と、を溶融混合させてなるシリコーン変性樹
    脂を含有することを特徴とする封止用エポキシ樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記シリコーン変性樹脂中のシリコーン
    の含有量が、封止用エポキシ樹脂組成物全量に対して
    0.1〜5重量%で、かつ、オルガノポリシロキサンC
    の1重量部に対して、オルガノポリシロキサンAとオル
    ガノポリシロキサンBとの和が2〜10重量部の割合で
    あることを特徴とする請求項1記載の封止用エポキシ樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記エポキシ樹脂Dが、エポキシ当量1
    80〜200のビフェニル型エポキシ樹脂とエポキシ当
    量150〜300のジシクロペンタジエン系エポキシ樹
    脂との溶融混合物で、ビフェニル型エポキシ樹脂1重量
    部に対してジシクロペンタジエン系エポキシ樹脂1〜8
    重量部の割合であることを特徴とする請求項1又は請求
    項2記載の封止用エポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3記載の封止用エポ
    キシ樹脂組成物を製造する封止用エポキシ樹脂組成物の
    製造方法において、オルガノポリシロキサンCと溶融し
    たエポキシ樹脂Dとを撹拌混合した溶融品に、オルガノ
    ポリシロキサンAとオルガノポリシロキサンBとを35
    ℃以下で撹拌混合した混合品を添加し、溶融混合してな
    るシリコーン変性樹脂を用いることを特徴とする封止用
    エポキシ樹脂組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項3記載の封止用エポ
    キシ樹脂組成物の硬化物により封止してなることを特徴
    とする半導体装置。
JP9822895A 1995-04-24 1995-04-24 封止用エポキシ樹脂組成物、その製造方法及びそれを用いた半導体装置 Pending JPH08291213A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007002233A (ja) * 2005-05-24 2007-01-11 Shin Etsu Chem Co Ltd エポキシ・シリコーン樹脂組成物及びその硬化物、並びに該組成物で封止保護された発光半導体装置
JP2007023272A (ja) * 2005-06-15 2007-02-01 Hitachi Chem Co Ltd 封止用液状エポキシ樹脂組成物、電子部品装置及びウエハーレベルチップサイズパッケージ

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