JPH08291163A - 3,4−ジヒドロ−2−ヨードメチル−2,5,7,8−テトラメチル−2h−1−ベンゾピラン類 - Google Patents

3,4−ジヒドロ−2−ヨードメチル−2,5,7,8−テトラメチル−2h−1−ベンゾピラン類

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JPH08291163A
JPH08291163A JP8091255A JP9125596A JPH08291163A JP H08291163 A JPH08291163 A JP H08291163A JP 8091255 A JP8091255 A JP 8091255A JP 9125596 A JP9125596 A JP 9125596A JP H08291163 A JPH08291163 A JP H08291163A
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D311/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings
    • C07D311/02Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings ortho- or peri-condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D311/04Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring
    • C07D311/58Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring other than with oxygen or sulphur atoms in position 2 or 4
    • C07D311/70Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring other than with oxygen or sulphur atoms in position 2 or 4 with two hydrocarbon radicals attached in position 2 and elements other than carbon and hydrogen in position 6
    • C07D311/723,4-Dihydro derivatives having in position 2 at least one methyl radical and in position 6 one oxygen atom, e.g. tocopherols

Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗酸化の性質があり、薬学の分野以外に酸化
剤に対するプラスチックの安定化や食品の保存などの分
野において有効な、ビタミンEおよびその類似体分子の
ための、従来よりも実用的であり複雑でない方法によっ
て製造することが可能な製造中間体を提供する。 【解決手段】 一般式(I): 【化30】 (式中、Rは水素原子またはアシル基を表わす)で示さ
れるベンゾピラン構造を有する化合物であって、ビタミ
ンEおよび他の、有機過酸化物の形成を阻害する性質を
有する、したがって抗酸化活性を有するベンゾピラン構
造を有する化合物の合成中間体として有用な化合物、な
らびにその製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビタミンEおよび
他の、有機過酸化物の形成を阻害する性質を有する、し
たがって抗酸化活性を有するベンゾピラン構造を有する
化合物の合成中間体として有用な新規化合物およびその
製造法に関する。さらに詳しくは、本発明の一般式
(I):
【0002】
【化8】
【0003】(式中、Rは水素原子またはアシル基を表
わす)で示されるベンゾピラン構造を有する新規化合物
は、一般式(II):
【0004】
【化9】
【0005】(式中、R1はアシル基を表わす)で示さ
れるジヒドロベンゾピラン類から始めて、以下のような
図式にしたがう一連の反応をへて合成される。
【0006】
【化10】
【0007】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】式:
【0008】
【化11】
【0009】で示される、α−トコフェロールとしても
知られるビタミンEは、ヒトおよび動物双方にとって重
要な栄養素であり、細胞を過酸化から、したがって退化
(degeneration)から保護する活性、抗酸
化活性を有している。これは、自然界では植物油中およ
びマメ科植物中に存在し、化学合成によっても作られ
る。ビタミンEの全合成についてはエイチ・メイヤー
(H.Mayer)らによりヘルベチカ・キミカ・アク
タ(Helvetica Chimica Act
a)、第46巻、650頁、1963年に記載されてお
り、以下の図式1において報告されるような、クロマン
構造を有するアルデヒド誘導体Aと、天然の化合物フィ
トールの化学修飾によりえられる炭素数15のアルキル
誘導体のホスホニウム塩(化合物B)とのウィティッヒ
(Wittig′s)縮合、ならびにつづく1′位と
2′位との間の二重結合の水素化によって行なわれる。
【0010】
【化12】
【0011】ジェイ・ダブリュ・スコット(J.W.S
cott)らはヘルベチカ・キミカ・アクタ、第59
巻、290〜306頁、1976年において、以下の図
式2に報告されるような、ウィティッヒ反応を1′位−
2′位間ではなく2′位−3′位間に炭素−炭素結合を
形成するために用いる、また別の合成戦略を示してい
る。
【0012】
【化13】
【0013】この合成には、非常に複雑で実用および経
済双方の観点から不便な一連の反応を常にへる、エイチ
・メイヤーらにより記載されているものの上位同族体で
あるクロマン中間体(D)(図式3)および下位同族体
であるアルキル残基(E)(図式4)の調製が必要であ
る。
【0014】
【化14】
【0015】
【化15】
【0016】記載されている戦略は双方とも、実用の観
点および収率の観点双方からかなり不利な多数の反応を
必要とするクロマン残基へのアルデヒド型の官能基の導
入ならびに、これもまたいちじるしく複雑でそのため工
業的観点からは実用性に欠け、利益性の乏しいウィティ
ッヒ反応による合成アプローチを可能にする目的をもつ
アルキル残基へのハロゲン化物型の官能基の導入をもた
らす。ウィティッヒ縮合反応に有用なホスホニウム塩の
調製品を準備する目的で、クロマン構造を有する残基上
へのハロゲン化物型官能基の調製を考えることにより、
実用性および経済性の基準により合っている代替の合成
戦略を立案することができる。式(I):
【0017】
【化16】
【0018】で示されるクロマン構造を有する残基上の
ハロゲン化物誘導体は知られておらず、その製造法とと
もに、本発明の目的をなす。この代替戦略のさらなる利
点は、脂肪鎖をアルデヒド基により官能基化しなくては
ならないのであるが、このアルデヒド誘導体は脂肪族誘
導体[B]または[E]をえるのに必要な一連の反応に
比べてより単純な(lower)一連の反応によって、
フィトールからえることができるという事実により示さ
れる。式(I)で示される化合物は、さらにビタミンE
の側鎖とは異なる側鎖を有するが、抗酸化および脂質過
酸化物の形成阻害といった類似の性質を有する、最近文
献に報告された(たとえばピー・エー・マッカーシー
(P.A.McCarthy)、メディシナル・リサー
チ・レビューズ(Med.Res.Rew.)、第13
巻、135〜159頁、1993年)、ベンゾピラン構
造を有する化合物の合成に応用できる。そのような誘導
体は、側鎖中のアルキルハロゲン化物官能基の、本発明
の目的である一般式(I)で示される化合物中に存在す
るクロマン残基に対する反応性を利用することにより簡
単に合成することができる。
【0019】これらの生成物のひとつに、脂質過酸化物
の形成を阻害する性質を有し、脂質過酸化のプロセスに
よりおこるアテローム性動脈硬化症および糖尿病合併症
の治療および予防において提案され、米国特許第4,8
73,255号明細書に記載され、一般式:
【0020】
【化17】
【0021】(前記の式において、R2は水素原子、炭
素数1ないし25のアルキル基、アラルキル基、炭素数
3ないし10のシクロアルキル基または少なくとも1つ
の炭素数1ないし6のアルキル置換基を有する炭素数3
ないし10のシクロアルキル基を表わす。
【0022】R3、R5およびR6は水素原子、任意に少
なくとも1つの置換基(a)を有する炭素数1ないし2
5のアルキル基、アラルキル基、任意に少なくとも1つ
の炭素数1ないし6のアルキル置換基を有する炭素数3
ないし10のシクロアルキル基、アリール基、ハロゲ
ン、ヒドロキシル基、置換基(b)より選ばれる保護基
により保護されたヒドロキシル基、炭素数1ないし7の
アルカノイル基、少なくとも1つの置換基(c)を有す
る炭素数2ないし7のアルカノイル基、アリールカルボ
ニル基、任意にシクロアルキル基が少なくとも1つの炭
素数1ないし6のアルキル置換基を有する(炭素数3な
いし10のシクロアルキル)カルボニル基、カルボキシ
ル基、炭素数2ないし7のアルコキシカルボニル基、ア
リールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニ
ル基、NO2、CONR78(式中、R7およびR8は水
素原子、炭素数1ないし6のアルキル基、アラルキル
基、炭素数3ないし10のシクロアルキル基もしくはア
リール基を表わすか、またはR7およびR8が結合してN
型(N form)のヘテロ環基(該ヘテロ環は5ない
し10員環であり、1個のチッ素原子および0〜3個の
付加的なチッ素原子および/または酸素原子および/ま
たは硫黄原子を有する)を形成する)、またはNR9
10(式中、R9およびR10はR7およびR8と同じである
か、炭素数1ないし7のアルカノイル基、アラルカノイ
ル基(aralkanoyl)、アリールカルボニル基
または炭素数2ないし7のアルコキシカルボニル基を表
わしていてもよい)を表わす。
【0023】R4はR3、R5およびR6と同じ、ただしヒ
ドロキシル基または保護されたヒドロキシル基を除く。
【0024】またはR4は、R3、R5およびR6の少なく
とも1つが、少なくとも1つの置換基(a)を有する置
換されたアルキル基、ハロゲン、ヒドロキシル基、少な
くとも1つの置換基(c)を有するアルコキシ基、炭素
数1ないし7のアルカノイルオキシ基、少なくとも1つ
の置換基(c)を有する炭素数2ないし7のアルカノイ
ルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、スルホキシ
基(sulphoxy)、炭素数1ないし7のアルカノ
イル基、少なくとも1つの置換基(c)を有する炭素数
2ないし7のアルカノイル基、(炭素数3ないし10の
シクロアルキル)カルボニル基および任意に少なくとも
1つの炭素数1ないし6のアルキル置換基を有するシク
ロアルキル基、アリールカルボニル基、カルボキシル
基、炭素数2ないし7のアルコキシカルボニル基、アリ
ールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル
基、NO2、CONR78またはNR910であるばあい
は、ヒドロキシル基または置換基(b)より選ばれる保
護基で保護されたヒドロキシル基を表わす。
【0025】Arは炭素環式またはヘテロ環式芳香族化
合物の2価の基を表わす。
【0026】WはCH2、COまたはCHOY(式中、
Yはハロゲン、炭素数1ないし7のアルカノイル基、ア
リールカルボニル基またはC=N−OV(式中、Vは水
素原子、任意に少なくとも1つの置換基(c)を有する
炭素数1ないし6のアルキル基、炭素数1ないし7のア
ルカノイル基またはアリールカルボニル基を表わす)を
表わす)である。
【0027】Uは単結合またはメチレン基を表わす。
【0028】また、WがCOまたはC=N−OVである
ときは、U、R2およびR2が結合する炭素原子は一緒に
なってCH=Cを表わすか、またはW−Uは炭素−炭素
の二重結合を表わしていてもよい。
【0029】nは1ないし10である。
【0030】アラルキル基は、任意に少なくとも1つの
置換基(c)によって置換された炭素数1ないし6のア
ルキル基を有する。
【0031】置換基(a)は、ヒドロキシル基、置換基
(b)より選ばれる保護基で保護されたヒドロキシル
基、炭素数1ないし7の脂肪族カルボン酸のアシル基、
少なくとも1つの置換基(c)を有する炭素数2ないし
7の脂肪族カルボン酸のアシル基、アリールカルボニル
基、シクロアルキルが少なくとも1つの炭素数1ないし
6のアルキル置換基を有していてもよい(炭素数3ない
し10のシクロアルキル)カルボニル基、カルボキシル
基、炭素数2ないし7のアルコキシカルボニル基、アリ
ールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル
基、ヒドロキシイミノ基、置換基(b)より選ばれる保
護基によって保護されたヒドロキシイミノ基、NR9
10またはCONR78を表わす。
【0032】置換基(b)は任意に少なくとも1つの置
換基(c)で置換された炭素数1ないし6のアルキル
基、炭素数1ないし7の脂肪族カルボン酸のアシル基、
少なくとも1つの置換基(c)を有する炭素数2ないし
7の脂肪族カルボン酸のアシル基、アリールカルボニル
基、炭素数2ないし7のアルコキシカルボニル基、アリ
ールオキシカルボニル基、CONR78またはスルホ基
を表わす。
【0033】置換基(c)はカルボキシル基、炭素数2
ないし7のアルコキシカルボニル基またはアリール基を
表わす。
【0034】アリール基ならびにアラルキル基、アリー
ルカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラル
キルオキシカルボニル基および芳香族化合物の2価の基
のアリール部分は、任意に少なくとも1つの置換基
(d)を有する炭素数6ないし14の炭素環式のアリー
ル基である。
【0035】ヘテロ環式化合物基ならびにヘテロ環式化
合物のアシル基、ヘテロ環式化合物のアシルオキシ基お
よびヘテロ環式芳香族化合物の2価の基のヘテロ環部分
は、5ないし14個の原子からなり、そのうちの1ない
し5個はチッ素原子および/または酸素原子および/ま
たは硫黄原子であり、ヘテロ環式化合物は少なくとも1
つの置換基(d)および/または置換基(e)によって
任意に置換されている。
【0036】置換基(d)は炭素数1ないし6のアルキ
ル基、炭素数1ないし6のアルコキシ基、ヒドロキシル
基、スルホキシ基、ハロゲン、NO2、NR910、炭素
数1ないし7の脂肪族カルボン酸のアシル基、炭素数7
ないし11の芳香族カルボン酸のアシル基、炭素数1な
いし7の脂肪族カルボン酸のアシルオキシ基ならびに炭
素数1ないし6のアルキル基、炭素数1ないし6のアル
コキシ基およびハロゲンから選ばれる少なくとも1つの
置換基を任意に有するアリール部分を有する炭素数7な
いし11のアリールカルボニルオキシ基を表わす。
【0037】置換基(e)はアリール基または酸素原子
を表わす。)で示されるベンジルチアゾリジン構造を有
する一連の誘導体の部分であり、CS−045としても
知られるトログリタゾン(troglitazone)
がある。
【0038】式:
【0039】
【化18】
【0040】で示されるトログリタゾンの製造に用いら
れる合成戦略は、ドラッグス・オブ・ザ・フューチャー
(Drugs of the Future)、第14
巻、847頁、1989年および米国特許第4,87
3,255号明細書に記載されており、図式5および6
に記載されている2つの代替可能なルートを提供する。
【0041】
【化19】
【0042】
【化20】
【0043】第1のルートの出発物質は、文献に記載さ
れ、抗酸化剤として用いられるトロロックス(trol
ox)、6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチ
ル−クロマン−2−カルボン酸で示される。現在、抗糖
尿病薬および抗アテローム性動脈硬化症薬として臨床試
験されているトログリタゾンは、2位のカルボキシル基
をアルコールに還元し、ついでフェノール型のヒドロキ
シル基を保護し、4−ニトロ−クロロベンゼンとともに
縮合し、フェノール型ヒドロキシル基の保護基をアセチ
ル基と置換し、ニトロ基を還元し、中間体ジアゾニウム
塩を通してアクリル酸エチルとともに縮合し、最後にチ
オ尿素とともに環形成することにより、調製することが
できる(図式5)。もう1つのルート(図式6)は、そ
うするかわりに、トリメチルヒドロキノンから開始して
一連の既知反応を用いてえることができる適切に置換さ
れたアセトフェノンである開始物質、これを4−ニトロ
フェノキシアセトンとともに環形成することにより2位
置換されたクロマン誘導体がえられ、ついで4位のカル
ボニルを還元し、えられたアルコールの脱水および同時
に二重結合および側鎖のニトロ基の還元により前の図式
においてすでに考察したアミンの中間体に到達しうる。
【0044】
【課題を解決するための手段】本発明は、ビタミンEお
よび他の、有機過酸化物の形成を阻害する性質を有し、
したがって抗酸化活性を有する、アテローム性動脈硬化
症および糖尿病合併症の治療および予防における薬剤な
らびに食品の保存およびプラスチックの安定化における
抗酸化剤として有用な、ベンゾピラン構造を有する化合
物の合成における中間体として有用な一般式(I):
【0045】
【化21】
【0046】(式中、Rは水素原子またはアシル基を表
わす)で示されるベンゾピラン構造を有する化合物、な
らびにその製造法に関する。
【0047】すなわち本発明は、一般式(I):
【0048】
【化22】
【0049】(式中、Rは水素原子またはアシル基を表
わす)で示されるベンゾピラン構造を有する化合物に関
する。前記化合物が、3,4−ジヒドロ−6−ヒドロキ
シ−2−ヨードメチル−2,5,7,8−テトラメチル
−2H−1−ベンゾピランであるばあい、および6−ア
セトキシ−3,4−ジヒドロ−2−ヨードメチル−2,
5,7,8−テトラメチル−2H−1−ベンゾピランで
あるばあいが好ましい。
【0050】さらに本発明は、一般式(I−a):
【0051】
【化23】
【0052】(式中、R1はアシル基を表わす)で示さ
れるベンゾピラン構造を有する化合物の製造法であっ
て、 a)ジメチルスルホキシド中に溶解した3ないし5モル
当量の水素化ナトリウムを、50℃ないし70℃にて、
20分間ないし1時間の間加熱し、この溶液をジメチル
スルホキシド中に2ないし4モル当量の臭化メチルトリ
フェニルホスホニウムを含有する溶液と、30分間ない
し1時間の間、10℃ないし25℃にて、チッ素雰囲気
下で、強く撹拌しながら反応させ、この反応混合物を有
機溶媒中に溶解した1モル当量の一般式(II):
【0053】
【化24】
【0054】(式中、R1はアシル基を表わす)で示さ
れるジヒドロベンゾピランと、50℃ないし70℃に
て、30分間ないし1時間の間反応させること、ならび
に b)そうしてえられた一般式(III):
【0055】
【化25】
【0056】(式中、R1はアシル基を表わす)で示さ
れる化合物1モル当量を、アルカリ金属水酸化物および
アルカリ土類金属水酸化物からなる群より選ばれる塩基
1ないし2モル当量を含有する水溶液中に溶解した溶液
と、8ないし15モル当量のヨウ化カリウムもしくはヨ
ウ化ナトリウムおよび2ないし5モル当量のヨウ素を、
水および炭素数1ないし3のアルコールからなる群より
選ばれる極性溶媒中に含有する溶液とを、10℃ないし
50℃にて、16ないし24時間の間反応させることか
らなる製造法に関する。該製造法において、有機溶媒が
無水テトラヒドロフランであり、塩基が水酸化ナトリウ
ムであり、極性溶媒が水であるばあいが好ましい。
【0057】さらに本発明は、式(I−b):
【0058】
【化26】
【0059】で示されるベンゾピラン構造を有する化合
物の製造法であって、 a)1モル当量の一般式(III):
【0060】
【化27】
【0061】(式中、R1はアシル基を表わす)で示さ
れる化合物を、3容量%ないし10容量%の水を含有す
る炭素数1ないし3のアルコール中に溶解した5ないし
10モル当量の、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウ
ムからなる群より選ばれる無機塩基で、20℃ないし反
応混合物が沸騰する温度にて、2ないし24時間処理す
ることにより加水分解すること、ならびに b)そうしてえられた式(IV):
【0062】
【化28】
【0063】で示される化合物1モル当量を、アルカリ
金属水酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物からなる
群より選ばれる塩基1ないし2モル当量を含有する水溶
液中に溶解してえた溶液と、8ないし15モル当量のヨ
ウ化カリウムもしくはヨウ化ナトリウムおよび2ないし
5モル当量のヨウ素を、水および炭素数1ないし3のア
ルコールからなる群より選ばれる極性溶媒中に含有する
溶液とを、10℃ないし50℃にて、16ないし24時
間の間反応させることからなる製造法に関する。該製造
法において、水を含有するアルコールが95容量%エチ
ルアルコールであり、無機塩基および塩基が水酸化ナト
リウムであり、極性溶媒が水であるばあいが好ましい。
【0064】
【発明の実施の形態】本発明の実施において好ましい化
合物は、Rが水素原子またはアセチル基を表わす化合物
である。
【0065】一般式(I)で示される化合物は、以下の
図式7に報告される方法によって、うることができる。
【0066】
【化29】
【0067】一般式(II)(式中、R1はアシル基を
表わす)で示される出発物質のジヒドロベンゾピラン
は、ジェイ・ダブリュ・スコット(J.W.Scot
t)ら、ヘルベチカ・キミカ・アクタ、第59巻、29
0〜306頁、1976年に記載されているのと同様の
方法を用いて、トリメチルヒドロキノンからえられる。
これを臭化メチルトリフェニルホスホニウムとともに、
水素化ナトリウムの存在下、ウィティッヒ反応、工程
[a]に付し、一般式(III)(式中、R1はアシル
基を表わす)で示されるブテンをえる。ジメチルスルホ
キシド中に溶解した3ないし5モル当量の水素化ナトリ
ウムを、50℃ないし70℃にて、20分間ないし1時
間の間加熱し、さらに30分間ないし1時間の間、10
℃ないし25℃の温度で、チッ素雰囲気下、強く撹拌し
ながらジメチルスルホキシド中に2ないし4モル当量の
臭化メチルトリフェニルホスホニウムを含有する溶液と
ともに反応させる。有機溶媒、好ましくは無水テトラヒ
ドロフランまたは無水ジオキサン、とくに好ましくは無
水テトラヒドロフラン中に溶解した1モル当量の一般式
(II)で示されるジヒドロベンゾピランをこの反応混
合物に加え、反応混合物を30分間ないし1時間の間、
50℃ないし70℃の温度に保つ。溶媒を蒸発させてえ
られる化合物を、有機溶媒、好ましくはエーテル、炭化
水素、およびそれらの混合物からなる群より選ばれる溶
媒を溶出液として用いてシリカゲルで濾過することによ
り精製する。溶出溶媒を蒸発させてえられた固体を、ア
ルコール、エーテルおよび炭化水素からなる群より選ば
れる有機溶媒またはその混合物から結晶化する。式(I
V)で示されるブテンは、20℃ないし反応混合物が沸
騰する温度にて、2ないし24時間の間、一般式(II
I)で示されるブテン1モル当量に対して、3容量%な
いし10容量%の水を含有する炭素数1ないし3のアル
コール、好ましくはメタノール、エタノールまたはイソ
プロパノール、とくに好ましくは95容量%エチルアル
コール中に溶解した5ないし10モル当量の水酸化カリ
ウムおよび水酸化ナトリウムからなる群より選ばれる無
機塩基を用いることによって、一般式(III)で示さ
れるブテンのアルカリ加水分解、工程[b]によりえら
れる。一般式(I)で示されるヨードメチル誘導体は、
1ないし2モル当量のアルカリ金属水酸化物およびアル
カリ土類金属水酸化物からなる群より選ばれる塩基、好
ましくは水酸化ナトリウムを含有する水溶液中の1モル
当量の一般式(III)または式(IV)で示される化
合物を、10℃ないし50℃にて、16ないし24時間
の間、水および炭素数1ないし3のアルコールからなる
群より選ばれる極性溶媒、好ましくは水中にヨウ化カリ
ウムもしくはヨウ化ナトリウム8ないし15モル当量、
およびヨウ素2ないし5モル当量を含有する溶液と反応
させる、工程[c]によりえられる。その溶媒を蒸発さ
せることによりえられる粗生成物を、まずエーテル、直
鎖または環状炭化水素およびそれらの混合物からなる群
より選ばれる溶媒を溶出液として用い、シリカゲルのカ
ラムでのクロマトグラフィーにより精製し、ついで溶出
溶媒を蒸発させることによりえられた固体を、エーテル
または直鎖もしくは環状炭化水素または有機塩化物溶媒
またはそれらの混合物から結晶化する。エレクトロサー
マル・キャピラリー融点測定装置(Electroth
ermal capillary meltingpo
int instrument)により、補正なしで融
点測定を行なう。KBr中で被検物を調製し、通常、と
くに具体的に述べないばあいには、983/G型パーキ
ン−エルマー(Perkin−Elmer)分光計(パ
ーキン−エルマー(US firm Perkin−E
lmer)社製)によって、4000nmから600n
mの間のスペクトルを記録することによりIRスペクト
ルをえる。室温にて、バリアン・ジェミニ(Varia
n Gemini)スペクトロメーター(バリアン(U
S firm VARIAN)社製)により、200M
Hzにて、テトラメチルシランを内部標準として、重水
素クロロホルム(deuterochlorofor
m)を溶媒として用いることにより、1H−NMRスペ
クトルを記録する。シグナルの共鳴は、p.p.m.と
して表わす。13C−NMRは、バリアン・ジェミニ20
0スペクトロメーター(バリアン社製)で、50.3M
Hzにて、テトラメチルシランを内部標準として、重水
素クロロホルムを溶媒として用いることにより行なう。
質量スペクトルは、VG 7070Eマス・スペクトロ
メーター(バリアン社製)を用い、イオン化電圧70e
V、加速電圧6キロボルトにて記録する。シリカゲル上
でのクロマトグラフィーは、シリカゲル60 F254
(230−400メッシュ−メルク(Merck))を
用い、実施例中に報告された溶出液で、ダブリュ・クラ
ーク・スティル(W.Clark Still)ら、ジ
ャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリィ(J.O
rg.Chem.)、第43巻、2923頁、1978
年に記載された技術にしたがって行なう。
【0068】以下に報告する実施例は本発明の説明と考
えられるべきであり、本発明は以下の実施例に限定され
るものではない。
【0069】
【実施例】
実施例16−アセトキシ−3,4−ジヒドロ−2−ヨードメチル
−2,5,7,8−テトラメチル−2H−1−ベンゾピ
ラン a)4−(5−アセトキシ−2−ヒドロキシ−3,4,
6−トリメチルフェニル)−2−メチル−1−ブテン 1.13g(0.046mol)の水素化ナトリウムを
21mlのジメチルスルホキシド中に含有する溶液を、
60℃にて30分間加熱し、ついで15℃に冷却し、チ
ッ素雰囲気下、36mlのジメチルスルホキシド中に1
2.18g(0.034mol)の臭化メチルトリフェ
ニルホスホニウムを含有する溶液をゆっくり加えた。反
応混合物を室温にて強く撹拌しながら40分保ち、つい
でこれに9mlの無水テトラヒドロフラン中に3.0g
(0.0114mol)の6−アセトキシ−3,4−ジ
ヒドロ−2−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチ
ル−2H−1−ベンゾピランを含有する溶液を素早く加
え、60℃にて45分間加熱した。生成物をエチルエー
テルにて反応混合物から抽出し、溶媒を蒸発することに
より回収し、5cm厚さのシリカゲル層での濾過、エチ
ルエーテル−石油エーテルの1:1混合物での溶出によ
り精製し、さらに溶出溶媒の蒸発により回収した。エチ
ルエーテルおよびn−ヘキサンからの結晶化により、以
下の物理化学的性質を示す純生成物2.12g(収率7
1%)をえた。
【0070】融点:122−123℃1 H−NMR(CDCl3 )δ(ppm):1.78
(s,3H,CH2 =CC 3 );1.95−2.2
(m,11H,3つの芳香環のC 3 およびC 2 C=
CH2 );2.35(s,3H,C 3 CO);2.6
−2.75(m,2H,C 2 CH2 C=CH2 );
4.75(s,2H,C 2 =C);4.9(s,1
H,O13 C−NMR(CDCl3 )δ(ppm):12.61
(芳香環のCH3 );12.86(芳香環のCH3 );
13.58(芳香環のCH3 );21.02(C
3 );23.15(CH3 );26.33(C
2 );37.52(CH2 );110.46(C
2 );121.23;125.69;126.33;
127.00;142.11(5つの芳香環のC);1
46.65(エチレンのCq);150.03(芳香環
のC);170.44(CO) IR(KBr),ν(cm-1):3468(OH),1
742(CO) MS(m/z):262(M+ );245,220,1
64
【0071】b)6−アセトキシ−3,4−ジヒドロ−
2−ヨードメチル−2,5,7,8−テトラメチル−2
H−1−ベンゾピラン 1.5g(0.0057mol)の4−(5−アセトキ
シ−2−ヒドロキシ−3,4,6−トリメチルフェニ
ル)−2−メチル−1−ブテンを、0.24g(0.0
06mol)の水酸化ナトリウムを15.6mlの水中
に含有する溶液中に、10℃にて溶解した。混合物を2
0分間撹拌し、ついで10.44g(0.063mo
l)のヨウ化カリウムと5.1g(0.0201mo
l)のヨウ素を10.2mlの水中に含有する溶液をゆ
っくり加えた。反応混合物を室温にて5時間、40℃に
て17時間保ったのち、塩化メチレンで希釈し、色が消
失するまで亜硫酸ナトリウムを加えた。生成物を含有す
る有機層を分離し、溶媒を蒸発することによりえられた
粗生成物を、エチルエーテルと石油エーテル1:4の溶
出液にて、シリカゲルのカラムでのクロマトグラフィー
により精製した。溶出溶媒を蒸発したのち、エチルエー
テルおよびn−ヘキサンからの結晶化により、純生成物
1.23g(収率55%)をえた。純生成物は、以下の
物理化学的性質を示した。
【0072】融点:74−76℃1 H−NMR(CDCl3 )δ(ppm):1.4
(s,3H,C 3 );1.75−2.2(m,11
H,3つの芳香環のC 3 およびOCC 2 );2.3
5(s,3H,C 3 CO);2.55−2.65
(t,J=7.7Hz,2H,C 2 CH2 CO);
3.35(s,2H,C 2 I)13 C−NMR(CDCl3 )δ(ppm):12.03
(芳香環のCH3 );12.24(芳香環のCH3 );
13.04(芳香環のCH3 );15.10(C
2 );20.65(CH2 およびCH3 );25.4
6(CH3 );30.32(CH2 );73.49(C
q);117.39;123.87;125.54;1
27.73;141.82;149.25(6つの芳香
環のC);169.99(CO) IR(KBr),ν(cm-1):3502(OH),1
750(CO) MS(m/z):388(M+ );346,219,1
91,165
【0073】実施例23,4−ジヒドロ−6−ヒドロキシ−2−ヨードメチル
−2,5,7,8−テトラメチル−2H−1−ベンゾピ
ラン a)4−(2,5−ジヒドロキシ−3,4,6−トリメ
チルフェニル)−2−メチル−1−ブテン 7.6g(0.029mol)の4−(5−アセトキシ
−2−ヒドロキシ−3,4,6−トリメチルフェニル)
−2−メチル−1−ブテンを95容量%のエチルアルコ
ール90ml中に含有する溶液に、95容量%エチルア
ルコール中に14.9g(0.264mol)の水酸化
カリウムを含有する溶液90mlを加えた。反応混合物
を22時間の間、90℃に保ち、ついでエチルエーテル
および水を加えて希釈し、塩酸の10%水溶液でpH5
まで酸性化し、生成物をエチルエーテルで抽出した。溶
媒を蒸発させて粗生成物をえ、さらに精製することなく
用いた。
【0074】b)3,4−ジヒドロ−6−ヒドロキシ−
2−ヨードメチル−2,5,7,8−テトラメチル−2
H−1−ベンゾピラン 2.53g(0.0115mol)の4−(2,5−ジ
ヒドロキシ−3,4,6−トリメチルフェニル)−2−
メチル−1−ブテンを、0.92g(0.023mo
l)の水酸化ナトリウムを37mlの水中に含有する溶
液中に、13℃にて溶解し、ついで21.0g(0.1
26mol)のヨウ化カリウムと10.2g(0.04
mol)のヨウ素を20mlの水中に含有する溶液をゆ
っくり加えた。反応混合物を室温にて24時間保ったの
ち、塩化メチレンで希釈し、溶液の色が濃い紫色から黄
色になるまで亜硫酸ナトリウムを加えた。生成物を含有
する有機層を分離し、溶媒を蒸発することによりえられ
た粗生成物を、エチルエーテルと石油エーテル2:3の
溶出液にてシリカゲルのカラムでのクロマトグラフィー
により精製した。溶出溶媒を蒸発したのち、エチルエー
テルおよびn−ヘキサンの混合物からの結晶化により、
純生成物1.4g(収率35%)をえた。純生成物は、
以下の物理化学的性質を示した。
【0075】融点:109−111℃1 H−NMR(CDCl3 )δ(ppm):1.4
(s,3H,C 3 );1.7−2.2(m,11H,
3つの芳香環のC 3 およびOCC 2 );2.55−
2.7(t,J=7.7Hz,2H,C 2 CH
2 C);3.3(s,2H,C 2 I);4.3(s,
1H,O13 C−NMR(CDCl3 )δ(ppm):11.51
(芳香環のCH3 );12.05(芳香環のCH3 );
12.40(芳香環のCH3 );15.30(C
2 );20.83(CH2 );25.49(C
3 );30.59(CH2 );73.00(Cq);
117.32;119.03;121.94;123.
46;145.40;145.74(6つの芳香環の
C) IR(KBr),ν(cm-1):3502(OH) MS(m/z):346(M+ );219,191,1
65
【0076】
【発明の効果】本発明の目的である一般式(I)で示さ
れる化合物の製造のために記載された方法は、ビタミン
Eの中間体およびトログリタゾンの中間体の合成のため
にこれまで記載されたものよりも確かに実用的であり複
雑でないので、本発明の化合物は、これら2つの薬剤の
より有利な工業的製造方法のためのきわめて効果的な中
間体となる。さらに、それらは抗酸化の性質があり、薬
学の分野以外の、酸化剤に対するプラスチックの安定化
や食品の保存などの分野において有効な、ビタミンEの
類似体分子の合成のための有効な出発化合物を代表しう
る。
フロントページの続き (72)発明者 クラウディア バラダッチ イタリア共和国、40064 オッツアーノ エミリア(ボローニャ)、ビア ガルバー ニ 50 (72)発明者 シルバーノ ピアーニ イタリア共和国、40131 ボローニャ、ビ ア レオネット チプリアーニ 17/ビ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、Rは水素原子またはアシル基を表わす)で示さ
    れるベンゾピラン構造を有する化合物。
  2. 【請求項2】 3,4−ジヒドロ−6−ヒドロキシ−2
    −ヨードメチル−2,5,7,8−テトラメチル−2H
    −1−ベンゾピランである請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 6−アセトキシ−3,4−ジヒドロ−2
    −ヨードメチル−2,5,7,8−テトラメチル−2H
    −1−ベンゾピランである請求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】 一般式(I−a): 【化2】 (式中、R1はアシル基を表わす)で示されるベンゾピ
    ラン構造を有する化合物の製造法であって、 a)ジメチルスルホキシド中に溶解した3ないし5モル
    当量の水素化ナトリウムを、50℃ないし70℃にて、
    20分間ないし1時間の間加熱し、この溶液をジメチル
    スルホキシド中に2ないし4モル当量の臭化メチルトリ
    フェニルホスホニウムを含有する溶液と、30分間ない
    し1時間の間、10℃ないし25℃にて、チッ素雰囲気
    下で、強く撹拌しながら反応させ、この反応混合物を有
    機溶媒中に溶解した1モル当量の一般式(II): 【化3】 (式中、R1はアシル基を表わす)で示されるジヒドロ
    ベンゾピランと、50℃ないし70℃にて、30分間な
    いし1時間の間反応させること、ならびに b)そうしてえられた一般式(III): 【化4】 (式中、R1はアシル基を表わす)で示される化合物1
    モル当量を、アルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類
    金属水酸化物からなる群より選ばれる塩基1ないし2モ
    ル当量を含有する水溶液中に溶解した溶液と、8ないし
    15モル当量のヨウ化カリウムもしくはヨウ化ナトリウ
    ムおよび2ないし5モル当量のヨウ素を、水および炭素
    数1ないし3のアルコールからなる群より選ばれる極性
    溶媒中に含有する溶液とを、10℃ないし50℃にて、
    16ないし24時間の間反応させることからなる製造
    法。
  5. 【請求項5】 有機溶媒が無水テトラヒドロフランであ
    り、塩基が水酸化ナトリウムであり、極性溶媒が水であ
    る請求項4記載の製造法。
  6. 【請求項6】 式(I−b): 【化5】 で示されるベンゾピラン構造を有する化合物の製造法で
    あって、 a)1モル当量の一般式(III): 【化6】 (式中、R1はアシル基を表わす)で示される化合物
    を、3容量%ないし10容量%の水を含有する炭素数1
    ないし3のアルコール中に溶解した5ないし10モル当
    量の、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムからなる
    群より選ばれる無機塩基で、20℃ないし反応混合物が
    沸騰する温度にて、2ないし24時間処理することによ
    り加水分解すること、ならびに b)そうしてえられた式(IV): 【化7】 で示される化合物1モル当量を、アルカリ金属水酸化物
    およびアルカリ土類金属水酸化物からなる群より選ばれ
    る塩基1ないし2モル当量を含有する水溶液中に溶解し
    てえた溶液と、8ないし15モル当量のヨウ化カリウム
    もしくはヨウ化ナトリウムおよび2ないし5モル当量の
    ヨウ素を、水および炭素数1ないし3のアルコールから
    なる群より選ばれる極性溶媒中に含有する溶液とを、1
    0℃ないし50℃にて、16ないし24時間の間反応さ
    せることからなる製造法。
  7. 【請求項7】 水を含有するアルコールが95容量%エ
    チルアルコールであり、無機塩基および塩基が水酸化ナ
    トリウムであり、極性溶媒が水である請求項6記載の製
    造法。
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